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Vol.24 , No.1(1975)012定方 晟「七宝について」

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Academic year: 2021

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(1)

七 宝 に つ い で ( 定 方 )

七

宝

に

つ

い

て

定

方

晟

仏

教

に

お

け

る

七

宝

と

は

何

々

で

あ

ろ

う

か

。

七

宝

の

原

語

は

sa-ptaratna

で

あ

る

。tatna

は

宝

物

一

般

を

さ

し

、

必

ず

し

も

宝

石

日

鋤

鴬

を

意

味

し

な

い

が

、

こ

こ

で

は

宝

石

と

し

で

の ratna

を

問

題

に

す

る

。

ま

た

﹁

七

宝

﹂

は

単

に

﹁

重

要

な

る

宝

石

﹂

を

意

味

し

た

の

か

も

し

れ

ず

、

そ

の

内

容

は

何

で

あ

つ

で

も

よ

か

つ

た

か

も

知

れ

な

い

が

、

一

方

で

は

多

く

の

経

典

が

ほ

ぼ

同

内

容

の

七

つ

の

宝

石

名

を

あ

げ

で

い

る

。

そ

れ

で

、

本

論

で

は

、

そ

れ

ら

の

名

が

今

日

の

ど

の

宝

石

を

意

味

す

る

か

を

問

題

に

す

る

の

で

あ

る

。

こ

の

研

究

に

利

用

で

き

る

資

料

に

次

の

も

の

が

あ

る

。

(一)

梵

巴

漢

の

仏

典

。

そ

こ

に

列

挙

さ

れ

た

七

種

類

の

宝

石

の

名

を

拾

い

あ

げ

る

。

(二)

中

世

イ

ン

ド

宝

石

専

門

書

、

す

な

わ

ち

種

々

の

ラ

ト

ナ

シ

ャ

ー

ス

ト

ラ

。

(三)

古

代

イ

ン

ド

の

宝

石

に

言

及

す

る

外

国

人

の

書

物

。

エ

リ

ュ

ト

ラ

海

案

内

記

、

プ

リ

ニ

ウ

ス

の

博

物

誌

、

中

国

の

史

書

や

本

草

類

。(

四)

考

古

学

的

資

料

。

(五)

宝

石

に

関

す

る

現

代

の

科

学

的

専

門

書

。

﹁

七

宝

﹂

は

長

阿

含

経

(大

正

一

、

一

一

四

下

)

、

大

楼

炭

経

(

大

正

一

、

二

七

七

中

)

、

起

世

因

本

経

(大

正

一

、

三

六

六

上

)

に

、

金

、

銀

、

水

精

(頗 梨 ) 、 琉 璃 、 赤 珠 、 馬 璃 、 車 渠  (経 に よ つ で 順 不 同 )  と し で 出 で い る 。 パ ー リ で は Vimanava kdsjfidsi に く

Velu-riya, sutjdgu dkjdiklj dfkgjiw dsjhes fdlgkf

ka

が

あ

げ

ら

れ

、Mahakig dfiuh kjgi 170

171, 184)

に

城

壁

等

の

七

素

材

と

し

で sovanna, dklji

phalika, kdskjgijh dskfjk

が

あ

げ

ら

れ

で

い

る

。

大

乗

仏

教

も

だ

い

た

い

同

じ

で

あ

る

。

梵

文

阿

弥

陀

経

(

荻

原

、

一

九

六

頁

)

に

は saptaratna

と

し

で

の dubarna, dkjik

spjaltosl dlskodlod ldskgodkci

が

あ

げ

で

あ

る

。

梵

文

無

量

寿

経

(

荻

原

、

六

八

頁

以

下

)

に

も

同

じ

も

の

が

列

挙

し

で

あ

る

が

、

順

序

が

違

う

。

す

な

わ

ち

前

者

で

第

七

(saptama)

と

さ

れ

で

い

る msusjkhgj

が

後

者

で

は

五

番

目

に

配

さ

れ

、asma-garbha

が

第

七

と

さ

れ

で

い

る

。

梵

文

法

華

経

(荻

原・

土

田

、

改

訂

梵

文

法

華

経

、

二

〇

七

頁

)

に

は ksdjubji khjifdj

galibva kdjgidk ji kjdil dfkjdf

と

あ

る

。

(2)

-84-一 方 、 こ れ ら の 漢 訳 、 も し く は こ れ ら の 異 本 の 漢 訳 で 、 こ れ に 相 当 す る 箇 所 は 次 の と お り で あ る 。 I 阿 弥 陀 経 系 (1) 羅 什 訳 ﹁ 阿 弥 陀 経 ﹂ 金 、 銀 、 琉 璃 、 頗 梨 、 車 渠 、 赤 珠 、 馬 璃 ( 大 正 一 二 、 三 四 七 上 ) (2) 玄 斐 訳 ﹁ 称 讃 浄 土 仏 摂 受 経 ﹂ 金 、 銀 、 吠 琉 璃 、 頗 眠 迦 、 赤 真 珠 、 阿 湿 摩 掲 拉 婆 、 牟 娑 落 掲 拉 婆 ( 大 正 一 二 、 三 四 九 上 ) II 無 量 寿 経 系 (1) 支 婁 迦 識 訳 ﹁ 無 量 清 浄 平 等 覚 経 ﹂ 金 、 銀 、 水 精 、 琉 璃 、 白 玉 ︹ ま た は 珊 瑚 ︺ 、 虎 珀 、 車 渠 (大 正 一 二 、 二 八 三 中 ) (2) 支 謙 訳 ﹁ 仏 説 阿 弥 陀 三 耶 三 仏 薩 楼 仏 檀 過 度 人 道 経 ﹂ 白 銀 、 黄 金 、 水 精 、 琉 璃 、 珊 瑚 ︹白 玉 ︺ 、 號 珀 、 車 渠 ( 大 正 一 二 、 三 〇 三 中-下)︹ 十 礁 磯 ( 三 〇 四 上 ) ︺ (3) 康 僧 鎧 訳 ﹁ 仏 説 無 量 寿 経 ﹂ 金 、 銀 、 琉 璃 、 頗 梨 ︹水 精 ︺ 、 珊 瑚 、 砺 璃 、 車 渠 ( 大 正 一 二 、 二 七 〇 下 ) (4) 菩 提 流 志 訳 ﹁ 無 量 寿 如 来 会 ﹂ 黄 金 、 白 銀 、 琉 璃 、 頗 梨 、 赤 珠 、 馬 璃 、 ( 美 ) 玉 ( 大 正 一 一 、 九 六 上-中) (5) 法 賢 訳 ﹁ 大 乗 無 量 寿 荘 厳 経 ﹂ 金 、 銀 、 瑠 璃 、 頗 梨 、 真 珠 、 疎 礫 、 礪 璃 (大 正 一 二 、 三 二 二 上-中) III 法 華 経 系 (1) 羅 什 訳 ﹁ 法 華 経 ﹂ ( 見 宝 塔 品 ) 金 、 銀 、 琉 璃 、 車 渠 、 馬 拶 、 真 珠 、 致 口塊 ( 大 正 九 、 三 二 中 ) (2) 竺 法 護 訳 ﹁ 正 法 華 経 ﹂ 金 、 銀 、 琉 璃 、 水 精 、 珊 瑚 、 虎 魂 、 車 渠 、 馬 璃 ( 一 〇 二 中-下) (3) 添 品 は (1) に 従 う ( 一 六 七 上 ) 参 考 に 次 の 二 資 料 を あ げ で お く 。 ﹁ 大 智 度 論 ﹂ 金 、 銀 、 毘 琉 璃 、 頗 梨 、 車 一渠 、 馬 璃 、 赤 真 珠 (大 正 二 五 、 一 三 四 上 ) ﹁ 一 切 経 音 義 ﹂ 金 、 銀 、 瑠 璃 、 頗 梨 、 車 一渠 、 赤 真 珠 、 礪 璃 (大 正 五 四 、 四 六 四 上 ) 以 上 の 諸 資 料 を 対 照 す る と 、 七 宝 の う ち 初 め の 四 宝 は そ の 種 類 も 順 序 も ほ ぼ 一 定 し で い る 。 こ れ は そ れ ら が 四 宝 と い う 数 え 方 に よ つ で ま と め ら れ で い る こ と に も よ る の で あ ろ う 。 さ で 、subarna と rupya が 金 と 銀 を さ す こ と に 問 題 は な い 。baidurya は 中 国 語 に 音 訳 さ れ で 吠 琉 璃 ま た は 琉 璃 と な り 、 意 訳 さ れ で 遠 山 宝 と な る 。 遠 山 宝 は biakidf をbi-含 量 (遠 山 ) の 派 生 語 と み る 解 釈 に 従 つ た 訳 語 で あ ろ う 。 こ の 山 は ブ ッ ダ バ ッ タ (Budjbhtta) の 文 章 を 解 釈 し た フ ィ ノ (1) ー に よ る と 南 イ ン ド に あ る 。 ブ ッ ダ バ ッ タ は Ratnap (2) を 書 い た 六 世 紀 以 後 の イ ン ド の 仏 教 徒 で あ る 。 こ の 宝 石 は 今 日 い う と こ ろ の ど の 宝 石 で あ ろ う か 。 最 大 の 手 が か り は こ の 宝 石 が 空 色 に た と え ら れ で い る こ と で あ る ︹起 世 経 ( 大 正 一 、 三 一 一 中 ) 、 起 世 因 本 経 ( 大 正 一 、 三 六 六 中-下 ) 、 倶 舎 論 ( 大 正 二 九 、 五 七 中 ) ︺ 。 と こ ろ が 、 ガ ル ベ 、 タ ゴ ー 七 宝 に つ い で (定 方 )

(3)

-85-七 宝 に つ い で ( 定 方 ) ( 3 ) ル 、 フ ィ ノ ー は こ れ を 猫 目 石 と 考 え で い る 。 猫 目 石 は 淡 緑 色 の 石 だ か ら 、 仏 教 に 伝 わ る 考 え と 矛 盾 す る 。 し か し 、 同 一 の (4) 宝 石 が 種 々 の 色 を 呈 す る こ と は 多 い 。 ベ リ ル 、 ト ル マ リ ン 、 水 晶 な ど が よ い 例 で あ る 。 ブ ッ ダ バ ッ タ に よ る と 、 < 蝕 仙 口 曙 ⇔ に も ﹁ 種 々 の 色 ﹂ (amelava) が あ つ た 。 だ か ら 、 同 じ 一 つ の 語 が 仏 教 徒 の 集 団 と 非 仏 教 徒 の 集 団 に お い で そ れ ぞ れ 別 の 色 の 宝 石 を さ す 語 に 転 化 し で い つ た と 考 え る こ と も で き る 。 さ で 、 青 色 の 石 に は い ろ い ろ あ る 。 第 二 候 補 の ラ ピ ス ・ ラ ズ リ は lapis (石 ) と い う ラ テ ン 語 と lazuli と い う オ リ エ ン ト の ( ? ) 言 葉 と の 合 成 語 で あ る 。lazuli の 語 源 で あ る lajava-rta ( ア ラ ビ ァ 語 lazurd) は 中 世 イ ン ド の 宝 石 書 に も あ り 、 現 代 (5) ノ ・ ン ド 語 に も 残 つ で い る 。 ラ ピ ス ・ ラ ズ リ の 産 地 は ア フ ガ ニ ス タ ン の バ ダ フ シ ャ ン に あ つ た が 、 こ の 石 は 古 く か ら 周 辺 の 高 度 文 明 で 用 い ら れ た 。 西 紀 前 二 九 〇 〇 年 頃 の シ リ ア の マ リ (6) の ﹁ 歌 手 ウ ル ・ ニ ナ の 像 ﹂ の 目 を は じ め 遺 品 が 多 く あ る 。 次 に の べ る よ う に 、 エ リ ュ ト ラ 海 案 内 記 の ﹁ サ ッ ペ イ ロ ス ﹂ が ラ ピ ス・ ラ ズ リ を さ す な ら ば 、 こ の 石 は 西 紀 一 世 紀 ご ろ に も 盛 ん に 取 引 き さ れ で い た こ と に な る 。 第 二 に サ フ ァ イ ァ が あ る 。 エ リ ュ ト ラ 海 案 内 記 ( 第 三 十 九 節 ) に バ ル バ リ コ ン か ら 輸 出 さ れ る 宝 石 と し で サ ッ ペ イ ロ ス (sappheiros) が あ げ ら れ 、 プ リ ニ ゥ ス (dslg ksd 120) に も sappirus の 語 が 出 で い る 。 し か し 、 こ れ ら は い ま の サ フ ァ イ ァ で な く 、 ラ ピ ス ・ ラ ズ リ を さ す も の と 考 え ら れ で い (7) る 。 で は サ フ ァ イ ア を さ す 語 は 何 で あ つ た か と い う と 、 エ リ ュ ト ラ 海 案 内 記 に は こ れ の み を さ す 語 は な く 、 そ の か わ り に ﹁ 様 々 の 透 明 石 ﹂ ( 第 五 十 六 節 ) な る 表 現 に こ の 石 が 含 ま れ で い た と 考 え ら れ 、 ま た プ リ ニ ゥ ス (76)、 プ ト レ マ イ オ ス ( VII I, 86) のベリュロスの語の中にもこれが含まれた可能性が あ (8) る 。 他 の 学 者 は プ リ ニ ウ ス (125) の ksdgsh を サ フ ァ イ ア (9) と 考 え で い る 。 berullus は 、 プ リ ニ ゥ ス に よ れ ば 、 イ ン ド に 産 し 、 他 で は 殆 ど 産 し な い 。 そ れ は 六 角 形 に 切 る こ と に よ つ で 面 か ら の 反 射 光 が 強 ま る 。 最 も 好 ま れ る berullus は 海 の 緑 色 を も つ も の で 、 以 下 、 薄 い 緑 を 帯 び た 黄 色 い 石 、 も つ と 緑 の 薄 い 石 、 hacijkdre な る 石 、aeroides な る 石 、 ろ う 色 (黄 色 ) の 石 、 オ リ ー ブ 油 色 の 石 、 水 晶 に 似 た ( 無 色 の ) 石 で あ る 。 イ ン ド 人 は 水 晶 を も と に と り わ け berullus の に せ も の を つ く る の に た け で い た 、 と 。 一 方 、 ブ ッ ダ バ ッ タ に よ れ ば 、baidurya に は い ろ い ろ の 色 が あ り 、 最 も す ぐ れ た の は 孔 雀 の 胸 の 部 分 の 青 い 色 、 ま た は 竹 の 葉 の 色 を 呈 す る も の で あ り 、 ま た bjaidya の に せ も (10) の と し で ガ ラ ス (kaca) や 水 晶 (sphatika) が あ る 。 こ う し で み る と 、 プ リ ニ ゥ ス の berullus と ブ ッ ダ バ ッ タ の baidurya は よ く 合 致 す る 。 こ の 二 つ の 言 葉 は 同 一 の 語 で あ る 可 能 性 さ え

(4)

-86-(11) 強 い 。 そ し で 、 ラ テ ン 語 berullus が 、 そ れ が 指 し た 宝 石 と と も に 、 正 し く 今 日 の beryl に 伝 え ら れ で い る な ら 、 わ れ わ れ の vaidurya を こ の beryl の う ち に 求 め る こ と は 当 を え で い る で あ ろ う 。 サ フ ァ イ ア は コ ラ ン ダ ム に 属 し ベ リ ル に は 属 さ な い が 、 古 代 人 に 厳 密 な 区 別 は で き な か つ た か も し れ な い か ら 、vaidurya は サ フ ァ イ ア で あ る 可 能 性 も あ る 。 し か し 、 サ フ ァ イ ア は イ ン ド 語 で は ニ ー ラ (nila) と 呼 ば れ る 。 プ リ ニ ウ ス (114) に イ ン ド 産 の 宝 石 と し で nilios と い う 名 が で る が 、 プ リ ニ ゥ ス の 説 明 か ら だ け で は 、 こ の nillos が サ フ ァ イ ア を さ す か ど う か 決 定 で き な い 。 少 な く と も 色 の 説 明 に は ず れ が あ る 。 第 三 に ト ル コ 石 が あ る 。 こ れ も エ ジ プ ト で 空 の 色 の 象 徴 と さ れ た 。 プ リ ニ ウ ス (114) に 。callaina と い う 宝 石 が で で く る (12) が 、 こ れ が ト ル ロ 石 と さ れ で い る 。 産 地 は 今 日 の ソ 連 領 ト ル キ ス タ ン で 、 ウ ォ ー ミ ン グ ト ン に よ れ ば 、 こ れ は イ ン ド の バ ル バ リ コ ン か ら 輸 出 さ れ た 。 次 に 琉 璃 が ガ ラ ス で あ る 可 能 性 も 考 え な け れ ば な ら な い 。 漢 書 西 域 伝 の 注 に ﹁ 師 古 日 、 大 秦 国 出 青 黄 黒 白 赤 紅 繧 紺 紫 緑 十 種 琉 璃 ﹂ と あ る の は シ リ ア の ガ ラ ス 製 品 を さ し た も の で あ ろ う 。 第 ニ ク シ ャ ー ナ 朝 の 都 の 跡 と み ら れ る ベ グ ラ ム か ら 出 た ガ ラ ス 器 も シ リ ア 方 面 か ら も た ら さ れ た も の で あ る 。 法 顕 (13)

が

五

世

紀

初

頭

に

ア

フ

ガ

ニ

ス

タ

ン

の

ハ

ッ

ダ

で

み

た

﹁

瑠

璃

の

鍾

﹂

も

ガ

ラ

ス

器

か

も

し

れ

な

い

。

東

大

寺

献

物

帳

に

は

﹁

藍

色

琉

璃

、

浅

(14)

緑

琉

璃

、

緑

琉

璃

﹂

と

あ

り

、

正

倉

院

に

は

瑠

璃

、

白

瑠

璃

、

緑

瑠

璃

と

称

す

る

圷

や

小

玉

が

現

存

す

る

が

、

こ

れ

ら

現

存

す

る

も

の

は

ガ

ラ

(15)

ス

製

品

で

あ

る

。

先

述

の

よ

う

に

ガ

ラ

ス

で vaidurya

の

に

せ

も

の

が

つ

く

ら

れ

た

の

だ

か

ら

、

ガ

ラ

ス

器

が

琉

璃

の

名

の

も

と

に

販

売

さ

れ

た

で

あ

ろ

う

ご

と

は

想

像

に

難

く

な

い

。

し

か

し

、

慧

琳

音

義

(

大

正

五

四

、

三

一

七

中

)

に

は

琉

璃

に

つ

い

で

﹁

天

生

の

神

物

に

し

で

是

れ

人

間

錬

石

の

造

作

、

焔

火

所

成

の

瑠

璃

に

非

ざ

る

な

り

﹂

と

あ

る

か

ら

、

慧

琳

に

し

た

が

え

ば

、

琉

璃

は

本

来

は

ガ

ラ

ス

で

な

い

と

い

う

こ

と

に

な

る

。

vaidurya

に

つ

い

で

長

々

と

述

べ

た

が

、

そ

の

正

体

に

つ

い

で

結

論

は

保

留

に

し

で

お

く

。

sphatika

は

中

国

語

で

破

喫

と

音

訳

さ

れ

、

水

精

と

意

訳

さ

れ

で

い

る

。

水

精

は

﹁

水

の

精

﹂

で

あ

る

と

い

う

意

味

で

、

無

色

透

明

の

水

晶

を

さ

し

た

こ

と

は

間

違

い

な

い

だ

ろ

う

。

中

世

イ

ン

ド

宝

石

書

で

も

sphatika

の

一

つ

。candurkkar

は

月

光

に

触

れ

で

水

を

出

す

と

さ

れ

、

詩

の

中

に

も

﹁

ヒ

マ

ラ

ヤ

の sphatika

の

如

く

に

輝

く

水

﹂

の

(16) 句 が あ る と い う 。 大 智 度 論 ( 大 正 二 五 、 一 三 四 上 ) に は ﹁ 氷 化 し で 頗 梨 珠 と な る ﹂ と あ り 、 西 洋 で も 水 晶 は ア ル プ ス の 氷 の (17)

化

石

と

す

る

説

が

あ

つ

た

。

現

代

の

学

者

は sphatika

を

水

晶

と

訳

す

こ

と

に

一

致

し

で

い

る

。

現

代

イ

ン

ド

語

で

は

水

晶

を bilaur

あ

る

い

は phatak

と

呼

ん

で

い

る

が

、

後

者

は sphatika

に

由

来

す

七 宝 に つ い て (定 方 )

(5)

-87-七 宝 に つ い で (定 方 ) る で あ ろ う 。 水 晶 も 、 瑠 璃 と 同 じ よ う に 、 ガ ラ ス 製 の 模 倣 品 の あ つ た 可 能 性 が あ る 。 プ リ ニ ゥ ス (29) に よ れ ば 、 水 晶 cuys-talllum に 非 常 に よ く 似 た ガ ラ ス 製 品 が つ く ら れ た 。 水 晶 は ピ (19)

プ

ラ

ー

ワ

ー

の

ス

ト

ゥ

ー

パ

か

ら

発

見

さ

れ

で

い

る

。

七

宝

の

う

ち

最

後

の

三

つ

に

関

し

で

は

特

に

経

典

に

よ

る

違

い

が

多

い

。lohitamkta

は

赤

真

珠

と

訳

す

経

典

が

多

い

。lohita

が

赤

で

、mukta

が

真

珠

で

あ

る

。

ピ

ン

ク

系

の

真

珠

を

意

味

す

る

か

と

も

(20)

思

わ

れ

る

が

、

他

の

経

典

の

訳

語

が

示

す

よ

う

に

、

こ

れ

は

珊

瑚

か

も

し

れ

な

い

。

珊

瑚

を

珠

状

に

加

工

し

た

ら

、

こ

れ

を

赤

い

真

珠

と

み

た

で

る

気

持

が

起

き

で

も

不

思

議

で

は

な

い

。

大

智

度

論

の

註

(大

正

二

五

、

一

三

四

上

)

に

は

﹁

是

れ

珊

瑚

に

非

ず

﹂

と

あ

る

が

、

フ

ィ

ノ

ー

の

(21)

あ

げ

る

三

つ

の

リ

ス

ト

を

対

照

す

る

と

、lohitamukta

は lohdita

と

同

じ

の

よ

う

で

、

結

局

、

珊

瑚

の

よ

う

に

思

わ

れ

る

。

つ

ま

り

、

llokdjgk

は

珠

状

の

珊

瑚

、

lloddjka

は

未

加

工

の

鉤

状

(anka)

の

珊

瑚

を

さ

す

の

で

は

な

い

だ

ろ

う

か

。

ピ

プ

ラ

ー

ワ

ー

の

ス

ト

ゥ

ー

パ

か

ら

の

出

土

品

中

に

こ

の

両

種

の

珊

瑚

が

あ

る

。

asmagarbha

は

多

く

馬

脳

と

漢

訳

さ

れ

、

玄

突

で

は

阿

湿

摩

掲

拉

婆

と

音

訳

さ

れ

で

い

る

。asma

は

石

、garbha

は

胎

の

意

で

あ

る

。

周

知

の

よ

う

に

砺

磯

と

い

う

の

は

火

山

岩

の

空

洞

内

に

石

英

の

結

晶

が

発

達

し

で

で

き

た

も

の

で

あ

る

。

そ

の

形

状

は

ま

さ

し

く

石

の

胎

内

に

で

き

た

宝

石

で

あ

る

。

慧

琳

も

、

礪

璃

の

項

の

下

に

﹁

石

蔵

宝

と

訳

す

の

は

石

の

中

に

生

ず

る

か

ら

で

あ

る

﹂

と

い

つ

で

い

る

(

大

正

五

四

、

四

六

三

下

)

。

他

方

に

礪

磯

は

馬

の

脳

み

そ

に

似

で

い

る

か

ら

馬

脳

(22)

と

名

づ

け

ら

れ

た

と

い

う

説

も

あ

る

が

、

こ

れ

も

納

得

で

き

る

説

明

で

あ

る

。

問

題

の

火

山

岩

の

大

き

さ

は

馬

の

脳

ぐ

ら

い

が

普

通

で

、

そ

れ

を

割

れ

ば

内

部

に

は

縞

模

様

の

石

が

つ

ま

つ

で

い

る

。lskamgjg

の

パ

ー

リ assgalla

で

は assa

は

馬

(skt. asva)

の

意

と

さ

れ

る

が

、

﹁

馬

の

脳

み

そ

﹂

説

は

こ

の

説

と

も

関

係

が

あ

り

そ

う

で

あ

る

。

さ

ら

に

漢

訳

に

は

號

珀

の

訳

語

も

あ

る

。

號

珀

は

針

葉

樹

の

樹

脂

の

化

石

で

あ

つ

で

、

と

き

ど

き

内

部

に

虫

や

植

物

の

断

片

を

と

じ

こ

め

た

﹁

虫

入

り

﹂

が

あ

る

。

石

の

胎

と

は

こ

れ

の

こ

と

か

と

も

思

わ

れ

る

が

、

よ

く

わ

か

ら

な

い

。

サ

フ

ァ

イ

ア

で

内

部

に

小

石

を

含

む

も

の

も

(23) aksjdgidkmg と い う ら し い 。 フ ィ ノ ー は ア マ ラ コ ー シ ャ を 参 (24) 照 し で asmsdjgha=エ メ ラ ル ド と し で い る が 、 信 じ 難 い 。 ピ プ ラ ー ワ ー の ス ト ゥ ー パ か ら 出 土 し た も の の 中 で は ペ ッ ペ が 玉 髄 cornelian と 報 告 し で い る の が 、 こ れ に 相 当 す る か も し れ な い 。 mjdusudkd は 中 国 で は 多 く 車 渠 と 意 訳 さ れ 、 玄 斐 に お い で は 牟 娑 落 掲 拉 婆 と 音 訳 さ れ で い る 。 車 渠 と は 李 時 珍 ( 一 う ね

六

世

紀

)

に

よ

れ

ば

﹁

海

産

の

大

貝

で

背

上

に

聾

の

文

様

が

あ

つ

で

車

わ だ ち

輪

の

渠

に

似

で

お

り

、

大

き

い

も

の

は

長

さ

二

三

尺

、

巾

約

一

尺

、

厚

さ

二

三

寸

で

、

殻

内

は

白

哲

で

玉

の

よ

う

で

あ

る

。

﹂

(

諸

橋

大

漢

和

﹁

車

渠

﹂

よ

り

)

百

科

事

典

の

﹁

し

ゃ

こ

﹂

の

記

述

も

ほ

ぼ

こ

れ

に

等

し

い

。

翻

訳

名

義

大

集237

に

は smdnf-mdmfd

に

対

し

で

漢

訳

﹁

陣

(6)

-88-礫

等

名

﹂

と

配

し

で

い

る

。

鐙

障

訂

は

ほ

ら

貝

で

あ

る

が

、

宝

石

や

装

飾

品

と

し

で

も

用

い

ら

れ

る

。

vdskjgkdh

や rckchdod

に

そ

の

例

が

あ

る

。

竜

谷

大

学

編

﹁

仏

教

大

辞

彙

﹂

の

﹁

七

宝

﹂

の

項

に

は

﹁

陣

礫

と

は

紗

蒔

訂

若

く

は

之

よ

り

転

化

せ

る

語

の

音

訳

に

非

ざ

る

か

﹂

と

あ

る

。

と

に

か

く

車

渠

が

貝

で

あ

る

こ

と

に

は

問

題

は

な

さ

そ

う

で

あ

る

。

し

か

し

、

イ

ン

ド

語

の musaragalva

が

こ

の

車

渠

で

あ

る

か

ど

う

か

は

依

然

と

し

で

不

明

で

あ

る

。

辞

書

に

よ

れ

ば

、

masara

は

エ

メ

ラ

ル

ド

、

galvarka

は

水

晶

と

さ

れ

で

い

る

が

、

mkldsjgkdva

は

果

し

で

こ

れ

ら

の

合

成

語

だ

ろ

う

か

。

慧

琳

音

義

の

﹁

牟

娑

羅

﹂

の

項

目

(

大

正

五

四

、

六

三

〇

下

)

の

下

に

は

馬

脳

と

出

で

い

る

。

ま

た

﹁

牟

娑

洛

宝

﹂

の

項

目

(

六

四

一

下

)

の

下

に

﹁

是

れ

紺

色

宝

な

り

﹂

と

あ

る

。

フ

ィ

ノ

ー

は

こ

の

色

に

よ

つ

で

こ

れ

を

ア

メ

ジ

ス

(25) ト ( 紫 水 晶 ) か と し で い る 。 し か し 、culla adkid (jkd dkgji I

I dsljg kjds igkj kdjgi jditw 203)、

ddsl kgjkk kdidk は kmdgljsd を 海 産 の 宝 石 十 種 の 一 つ に 数 え で い る 。 ( も つ と も こ の 十 種 の 中 に は 金 、 銀 、 琉 璃 も 含 ま れ で い る 。 ) 大 多 数 の 漢 訳 が 示 し で い る よ う に 、 こ れ は や は り 車 渠 で あ ろ う 。 ペ ッ ペ に よ る と 、 ピ プ ラ ー ワ ー 出 土 品 中 に も 貝 製 品 ら し き も の が あ る と い う 。 以 上 、 疑 点 を 残 し な が ら も 、 七 宝 の だ い た い の 内 容 を み た 。 い ま こ れ ら を 全 体 と し で 眺 め る と 一 つ の 事 実 に 気 が つ く 。 そ れ は 七 宝 の う ち に 、 イ ン ド の 宝 石 と し で 名 高 く 、 宝 石 申 で も 価 値 の 高 い ダ イ ヤ モ ン ド や ル ビ ー が な い こ と で あ る 。 そ し で 、 も し か す れ ば 、 サ フ ァ イ ア と 真 珠 す ら な い か も し れ な い の で あ る 。 プ リ ニ ウ ス は 宝 石 中 で 最 も 価 値 あ る も の と し で adamas ( ダ イ ヤ モ ン ド ) (55) を あ げ 、 以 下 、 真 珠 (62)、smara-gudus ( エ メ ラ ル ド 、 た だ し エ メ ラ ル ド 以 外 の も の を も 含 ん で い る よ う で あ る ) (62)、berullus (76) を あ げ で い る 。 し か も 、 巴ada-mas、 真 珠 、berullus の 産 地 と し で イ ン ド を 筆 頭 に あ げ で い る 。 一 方 、 エ リ ュ ト ラ 海 案 内 記 に よ つ で も 、 ダ イ ヤ モ ン ド と 真 珠 が 西 紀 一 世 紀 ご ろ 南 イ ン ド 諸 港 か ら の 西 方 へ の 重 要 な 輸 出 品 で あ つ た こ と が 知 ら れ る 。 ま た 今 日 セ イ ロ ン は ル ビ ー と サ フ ァ イ ァ の 産 出 国 と し で 名 高 い が 、 上 述 の 南 イ ン ド の 諸 港 か ら 運 び だ さ れ た ﹁ 様 々 の 透 明 石 ﹂ の な か に そ れ ら が 含 ま れ で い た 可 能 性 が 強 い 。 因 み に 、 ロ ー マ の 富 裕 階 級 の あ い だ で (26) は 西 紀 前 一 世 紀 か ら 宝 石 収 集 が 盛 ん に な つ た 。 一 方 、 イ ン ド 宝 石 専 門 書 は 宝 石 中 の 宝 石 (mdjgdklgdu ) と し で vajra, mfdsugktu の 五 つ を あ げ で い る 。 こ れ ら は そ れ ぞ れ 阿 修 羅 Bala の 骨 、 歯 、 血 、 購 、 胆 汁 か ら 生 れ た も の と さ れ る が 、 こ れ が 宝 石 の 色 を 説 明 し で い る こ と は 明 ら か で あ る ( 購 は 恐 ら く 碧 眼 ) 。 そ し で 、 そ の 他 の 記 事 も 参 照 し で 、 こ れ ら が ダ イ ヤ モ ン ド 、 真 珠 、 ル ビ ー 、 サ フ ァ イ ア 、 エ メ ラ ル ド を 意 味 し た こ と が 断 定 で き る 。 ブ ッ ダ バ ッ タ の ラ ト ナ バ リ ー ク シ ャ ー は 六 世 紀 以 後 の も の ら し い 七 宝 に つ い で ( 定 方 )

(7)

-89-七 宝 に つ い で (定 方 ) が 、 西 紀 一 世 紀 こ ろ か ら 六 世 紀 こ ろ に か け で 、 仏 教 の 七 宝 に な か つ た 新 し い 宝 石 が 主 役 と し で 登 場 し た こ と が わ か る 。 ま た 、 ラ ト ナ パ リ ー ク シ ャ ー に よ つ で 、 ダ イ ヤ モ ン ド は 主 に 南 イ ン ド か ら 、 真 珠 、 ル ビ ー 、 サ フ ァ イ ア は セ イ ロ ン か ら 産 出 し た こ と が わ か る 。 ( エ メ ラ ル ド は Turska や Mleccha の 国 、 す な わ ち 外 国 で 産 し た 。 ) 逆 に 仏 教 の 七 つ の 宝 石 の 名 は 殆 ど 中 世 イ ン ド 宝 石 書 に 出 で こ な い 。 わ ず か に 慈 胤 臼 饗 が 準 宝 石 (uparatna) の 一 つ と し で 現 わ れ 、spdsgjdg と kldsjsu が 若 干 の 書 に 現 わ れ る の み で あ る 。 ( 梵 文 法 華 経 の kajkdg も 一 書 に 現 わ れ る 。) 珊 瑚 も uparatna の 一 つ と し で 現 わ れ る が 、 v 凱 毎 日 。 ま た は 箕 碧 巴 鋤 と い う 別 の 言 葉 に よ つ で で あ る 。 こ う し で み る と 、 七 宝 は 地 理 的 に 南 イ ン ド と 関 係 の な い 土 地 の 宝 石 観 を 現 わ し で い る か 、 あ る い は や や 古 い 時 代 の 宝 石 の 知 ⋮識 を 表 わ し で い る か の い ず れ か で は な い か と い う 考 え が 生 じ る 。sapta ratna の 語 は リ グ ・ ヴ ェ ー ダ に す で に 三 回 み え る が 、 そ れ が 何 を 意 味 し た か は 不 明 で あ る と い う 。 し か し 、 (27) 仏 教 の 七 宝 は 西 紀 前 四 世 紀 こ ろ ( ? ) の ピ プ ラ ー ワ ー の 宝 石 相 ( 金 、 一銀 、 水 日聞 、 珊 瑚 、 真 珠 、 玉 一髄 、 ア メ ジ ス ト 、 ト パ ー ズ ) に た ぶ ん 対 応 し で い る 。 そ れ は ま た 前 方 ア ジ ア と 称 す る 地 域 の 宝 石 相 を 示 し で い る よ う に み え る 。 こ の 地 域 に は 、 金 、 銀 は も ち ろ ん 、 水 晶 、 ラ ピ ス ・ ラ ズ リ 、 馬 脳 、 真 珠 、 珊 瑚 も あ つ た 。 な か ん ず く 珊 瑚 は 地 中 海 方 面 の 産 物 と し で 有 名 で 、 エ リ ユ ト ラ 海 案 内 記 で も 商 人 た ち が こ れ を イ ン ド の バ リ ュ ガ ザ 港 や ム ー ジ リ ス 港 に も ち こ ん だ こ と が 知 ら れ で い る 。 ブ ッ ダ バ ッ タ が 珊 瑚 の 産 地 の 一 つ と し で あ げ で い る ramaka も フ ィ ノ (28) ー に よ れ ば Romaka す な わ ち 地 中 海 の こ と で あ る 。 さ き に メ ソ ポ タ ミ ヤ の ラ ピ ス ・ ラ ズ リ の 遺 晶 に ふ れ た が 、 エ ジ プ ト で は 、 第 一 王 朝 ( 三 〇 〇 〇 年 頃 ) に 金 、 ラ ピ ス ・ ラ ズ リ 、 ト ル コ 石 、 紫 水 晶 の 腕 飾 が あ り 、 新 帝 国 時 代 ( 一 五 八 ○-七 三 〇 ) に は 水 晶 、 硬 玉 、 玉 髄 、 孔 雀 石 、 ざ く ろ 石 、 真 珠 、 ラ ピ ス ・ ラ ズ リ 、 碧 玉 、 石 英 な ど の 石 や 陶 片 、 色 ガ ラ ス 片 な ど が 象 嵌 そ の 他 に 用 い ら れ 、 ダ イ ヤ モ ン ド 、 ル ビ ー 、 サ フ ァ (29) イ ア 、 オ パ ー ル は な か つ た ら し い と い う 。 イ ラ ン で は ギ ラ ン か ら 西 紀 前 後 の ガ ラ ス 、 水 晶 、 め の う の 首 飾 り や 、 ス サ か ら (30) サ サ ン 朝 時 代 の 水 晶 や ヒ ヤ シ ン ス 石 が 出 で い る 。 イ ン ダ ス 文 カ け ネ リ ア ン 明 で は 装 飾 品 は 金 、 フ ァ イ ア ン ス 、 紅 玉 髄 、 ブ ロ ン ズ で つ く ら れ で い る 。 以 上 に よ つ で 、 宝 石 中 に ダ イ ヤ モ ン ド が 数 え ら れ で い る 資 料 は 比 較 的 新 し い と 推 定 し で よ い こ と が わ か る 。 仏 典 に も 日 聾 警 簿 暴 に 属 す る 宝 石 を あ げ る も の が あ る 。 す な わ ち 、 大 智 度 論 ( 大 正 二 五 、 一 三 四 上 ) は 七 宝 の ほ か に エ メ ラ ル ド ( 摩 羅 伽 陀 ) 、 サ フ ァ イ ア (因 陀 尼 羅 、 摩 詞 尼 羅 ) 、 ル ビ ー (鉢 摩 羅 伽 ) 、 ダ イ ヤ モ ン ド (越 闇 ) を あ げ で お り 、 ミ リ ン ダ パ ン ハ (PTS, pp. 1 18 267) は サ フ ァ イ ア 、 ダ イ ヤ モ ン ド を あ げ 、 梵 文 法 華 経 は

(8)

-90-(31)

観

音

品

に

相

当

す

る

箇

所

で

く

。

冒

鋤

を

あ

げ

で

い

る

。

こ

れ

ら

は

少

な

く

と

も

そ

の

箇

所

に

関

す

る

限

り

、

新

し

い

段

階

を

示

し

で

い

る

と

言

え

る

よ

う

で

あ

る

。

4 ト ル マ リ ン tournaline <singhalese toramalli な お 後 出 コ ラ ン ダ ム corundum<Tamil kurundom エ メ ラ ル ド Smara-6 世 界 美 術 大 系 、 第 三 巻 、 オ リ エ ン ト 美 術 、 講 談 社 、 一 九 六 三

Empire andjgi jfidk djfi djfi

村 川 堅 太 郎 碧 ﹁ エ リ ュ ト ゥ ラ ー 海 案 内 記 ﹂ 、 生 活 社 、 昭 和 二 三 年 、 一 九 三 首 ( 註 7 ) 8 村 川 、 前 掲 書 、 二 三 一 頁 ( 註 14 ) 参 照 。 11 ウ ォ ー ミ ン グ ト ン は そ う 考 え で い る 。Waiding dlkji p. 251. し か し 、 フ ィ ノ ー は そ う 考 え な い 。 Font, ndi pp. . 13﹁ 高 僧 法 顕 伝 ﹂ ( 大 正 五 一 、 八 五 八 下 ) 14 大 日 本 仏 教 全 書 、 東 大 寺 叢 書 第 一 、 一 三 頁 。 15 原 色 日 本 の 美 術 、 第 四 巻 、 正 倉 院 、 小 学 館 、 昭 和 四 三 年 。 17 Plinius, pp. 23 参 照 。 20 中 世 イ ン ド 宝 石 書 の う ち 一 書 は 真 珠 の 色 と し で 白 し か 考 え ず 、 一 書 は 蜂 蜜 色 、 黄 色 、 白 の 三 つ を あ げ 、 一 書 は こ の 三 っ に 青 を 加 え 、 一 書 は 蜂 蜜 色 、 白 、 赤 (rakta) を あ げ で い る と い う 。

Fompt. po. cit p, XXIII

( ま たp. XIX, Note I も ) 22﹁ 馬 脳 玉 属 也 。 出 自 西 域 文 理 交 錯 、 有 似 馬 脳 、 故 其 方 人 因 以 名 之 。﹂ ( 北 史 、 献 文 六 王 伝 ) ﹁ ⋮⋮故 に 謬 り で 馬 脳 と 云 う 。 ﹂ ( 慧 苑 音 義 、 大 正 五 四 、 四 四 〇 下 ) 597. 参 照 。 29 友 部 直 ﹁ エ ジ プ ト の 工 芸 ﹂ ( 講 談 社 、 世 界 美 術 大 系 、 エ ジ プ ト 美 術 、 二 〇 〇-二 〇 二 頁 ) 30 人 類 の 美 術 、 古 代 イ ラ ン の 美 術II、 新 潮 社 、 二 二 二 頁 。 31 荻 原 ・ 土 田 ﹁ 改 訂 梵 文 法 華 経 ﹂ 三 六 二 頁 。 七 宝 に つ い で (定 方 )

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