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高力ボルトの頭部を回して締付ける場合の軸力管理方法

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Academic year: 2022

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(1)I-B058. 高力ボルトの頭部を回して締付ける場合の軸力管理方法 ショーボンド建設㈱ 正会員 加藤暢彦,ショーボンド建設㈱ 小野康文 ショーボンド建設㈱ 正会員 若菜和之,ショーボンド建設㈱ 城岡英敏 日亜鋼業㈱. 平. 幸二. 1. 目的 ボルトの飛び出し量をできるだけ少なくする必要がある場合,鋼板の外側にボルトの頭がくるようにボル トを配置することが考えられる.この場合,ボルトへの軸力導入は,「ボルトの頭部を締める」という一般的 に使用されない方法を採用することになる.その際,ボルト部にはナットと異なりトルク係数を減じるため の表面処理が行われていないため,トルク係数のばらつきが大きくなることが予想される.そこで,回転角 の管理でトルク法と同等の軸力を導入できる可能性を確かめる目的で,ボルトの頭部を締付けた時の軸力と 回転角,およびトルクの関係を明らかにすることにした. 2. 供試体の種類 写真−1 に,高力ボルトをサンドイッチ床版に使用する場合の状況を示した.高力ボルトは F10T(M22) である.また,表−1 に供試体の種類を示した.ボルトが使用される箇所は,a)一般部,b)添接部,およ び c)桁上部(桁との連結部)である.a)は,6mm 厚の鋼板 1 枚を,b)は 6mm の鋼板 2 枚を,また c)は 6mm または 9mm の鋼板と桁の上フランジを高力ボルトで締付ける状況を想定している. 表−1 タイプ 1 2 3 4 5 6. 使用 箇所 a)一般部 b)添接部. c)桁上部. 鋼板厚 (mm) 6 12(6+6) 18(6+12) 21(9+12) 28(6+22) 31(9+22). 供試体の種類. ワッシャー厚(mm) 全締付け 厚(mm) 外側 内側 3.2 6.0 15.2 3.2 6.0 21.2 6.0 6.0 30.0 6.0 6.0 33.0 6.0 6.0 40.0 6.0 6.0 43.0. ナット の種類 高ナット 高ナット 高ナット 高ナット 高ナット 高ナット. 孔径 (mm) φ24.5 φ26.5 φ26.5 φ26.5 φ26.5 φ26.5. ボルトの首 供試 下長さ(mm) 体数 45 7 55 7 65 7 65 7 75 7 75 7. 3. 実験方法 各供試体にあらかじめひずみゲージを貼付けておき,トルク 147N・m(15kgf・m)の予備締付け(スナッグ タイト)を行った後,回転角を管理しながら本締付けを行い,回転角 15゜毎に軸力とトルクを測定した. 4. 軸力と回転角およびトルクの関係 軸力と回転角の関係および軸力とトルクの関係を式(1)と式 (2)に示した 1 ).  1 1  pθ N + =  K b K p  360  . (1). ここに,N:ボルト軸力,K b :ボルトのばね定数,K p :被締付け 材のばね定数,p:ねじのピッチ, θ :ボルトの回転角である. (2). T=kdN. ここに,T:トルク,k:トルク係数,d:呼び径,N:ボルト軸 力である. これらの式より,軸力と回転角および軸力とトルクが,線形関 係にあることは明らかである.. 写真−1. ボルトの使用状況. キーワード:高力ボルト,軸力管理,回転角,トルク 連絡先:〒305‑0003 茨城県つくば市桜 1‑17,TEL. 0298‑57‑8101,FAX. 0298‑57‑8120. -116-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) I-B058. a)一般部 b)添接部. c)桁上部. 鋼板厚 (mm) 6 12 18 21 28 31. ワッシャーの 厚さ(mm) 内側 外側 6.0 3.2 6.0 3.2. 6.0. 6.0. 150 100. 0 15. 30 回転角(゜). 45. 換算軸力(kN). y = 3.9324x + 41 R2 = 0.9522. 200. 150. 30 回転角(゜). 45. 0. 60. 150. 300. b)タイプ 2 250 換算軸力(kN). 換算軸力(kN). 150 100. 750. 900. y = 0.3251x R2 = 0.9788. 200 150 100 50. 50. 0. 0 0. 15. 表−2 に,各タイプの回帰式を. 30 45 回転角(゜). 60. 0. 75. 150. c)タイプ 3. まとめて示した.軸力を回転角で. 300. 450 トルク(N・m). 600. c)タイプ 3. 図−1 軸力と回転角の関係. 図−2 軸力とトルクの関係 900. 80 y = 1.4083x + 7.6986 R2 = 0.9816. 70. 800 700 トルク (N・m). 60 回転角 (゜). 600. b)タイプ 2. y = 3.5628x + 39.8 R2 = 0.9778. 200. 50 40 30 20. 600 500 400 300 200. 10. 100. 0. して,回転角またはトルクと締付. 450 トルク(N・m). 300. 250. 図−3 と図−4 は,桁上部に対. 900. 0 15. 300. は概ね一定の値になっている.. 750. 50. 0. 入するための回転角は,全締付け. 900. 100. 0. 管理する場合は,所定の軸力を導. 750. y = 0.3285x R2 = 0.9508. 150. 50. 精度が高いと思われる.. 600. 250. 200. 性が高く,ここで示した回帰式は. 450 トルク(N・m). 300. 250. では 0 とした.. る.一方,トルクで管理する場合. 300. a)タイプ 1. 300. 終了時の平均値を使用し,図−2. 厚が増すにつれて大きくなってい. 150. a)タイプ 1. と 6.0mm それぞれの予備締付け. およびトルクと軸力の関係は相関. 0. 60. 100. 図より,回転角と軸力の関係,. 100 50. 0. クのいずれも軸力と線形関係であ. 図−1 では,ワッシャー厚 3.2mm. 150. 0. していた.4.より,回転角とトル. 示している.ここで,切片 b は,. y = 0.3199x R2 = 0.9832. 200. 50. のタイプ 4〜6 も同様の傾向を示. るので,1 次回帰した式を併せて. 250. y = 5.0947x + 41 R2 = 0.9817. 200. ルクの関係を示している.桁上部. トルク (N・m) 692.7 674.6 681.6 651.8 662.5 687.6. 300. 250 換算軸力(kN). 示した.また,図−2 に軸力とト. 回帰式 y=ax+b y:軸力,x:トルク 傾き a 切片 b 0.3199 0 0.3285 0 0.3251 0 0.3400 0 0.3345 0 0.3223 0. 回転角 (゜) 35.4 45.9 51.0 52.6 64.7 68.1. 300. 5. 実験結果および軸力の管理方法 図−1 に軸力と回転角の関係を. 回帰式 y=ax+b y:軸力,x:回転角 傾き a 切片 b 5.0947 41.0 3.9324 41.0 3.5628 39.8 3.4538 39.8 2.8117 39.8 2.6706 39.8. 全締付 け厚 (mm) 15.2 21.2 30.0 33.0 40.0 43.0. 換算軸力(kN). 使用 箇所. 必要軸力(221.6kN)を導入するための回転角およびトルク. 換算軸力(kN). 表−2. 0. 0. 10. 20 30 締付け長さ (mm). 40. 図−3 締付け長さと回転角の関係. 50. 0. 10. 20 30 締付け長さ (mm). 40. 50. 図−4 締付け長さとトルクの関係. け長さの関係を示したものである.前者は線形に近い関係,また後者は概ね一定の値を示しており,現場へ の適用が可能であると判断できる. 6. まとめ ボルトの頭部を締めてボルトへ軸力を導入する場合は,回転角で管理することによりトルク法と同等の軸 力を導入することが可能である.この時導入される軸力は,ボルトの弾性域にあるので F10T のものでも遅 れ破壊の危険性は少ない.特に,現場条件などでトルク係数が変化することが考えられる場合は,トルク法 よりも回転角による軸力管理を行うべきである. 参考文献. 1)日本建築学会:鉄骨工事技術指針・工事現場施工編,1996 年.. -117-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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