• 検索結果がありません。

土壌加熱吸引による難透気性汚染地盤の浄化方法(その2)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "土壌加熱吸引による難透気性汚染地盤の浄化方法(その2)"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). Ⅶ-163. 土壌加熱吸引による難透気性汚染地盤の浄化方法(その2) 竹中土木. 技術本部. 正会員. ○長澤太郎. 竹中工務店. 技術研究所. 正会員. 奥田信康. 竹中工務店. 環境・エネルギー本部. 正会員. 森嶋. 章. 1.はじめに 揮発性有機化合物(VOCs)汚染土壌の浄化方法として、土壌を掘削しアルミ粉末を含む土壌改良材を添加 し、その発熱反応により VOCs の揮発を促進させ土壌ガスを吸引する方法が有効であるとその1で報告した。 本報では、実際の汚染サイトに土壌加熱吸引を適用して土壌浄化の試験施工を行った。その結果、高濃度の 3. VOCs 汚染土壌を処理量 45m/日で、検出下限値(環境基準値の 1/10 とする)以下まで浄化することができた。 ここに得られた知見について報告する。 2.試験施工概要 2-1 対象土壌 対象土壌はトリクロロエチレン(TCE )に汚染された地盤で、 土質は玉石混じりの火山灰質粘性土である。処理土量は 100 ㎡ × 2.5mH=250m3 である。処理土壌と土壌改良材とを均一に混合 させるために、撹拌混合にはミキシングバケット(図 -1 )を使用 し、粘性の高い掘削土塊を 50mm 以下に破砕しながら撹拌混合 を行った。 2-2 使用改良材. 図-1. ミキシングバケット. 土壌改良材にはアルミ粉末と生石灰を使用した。添加量と予 想される発熱量は、理論値と室内試験より以下の通りとした。 添加量:アルミ粉末 2kg/m. 3. ブルーシート. 混合 処理 土. 3. 生石灰 50kg/m 、. 吸引. 発熱量:約 20,000kcal/m 、期待される温度上昇は約 30 ℃ 3. 断面図. 2-3 土壌ガス吸引設備. 砕石層. 吸 引パイプ. 土壌ガス吸引設備を図-2 に示す。改良した土壌を鋼製タンク に投入し、土壌内に滞留した TCE ガスを 3m3 /分で吸引した。ブ. 鋼製タンク. ロアにより吸引したガスは気液分離槽で水分を除去した後、活. 2×5×2m×3 基. 性炭吸着槽で TCE 除去処理を行った。気液分離槽には VP 管. 吸引パイプ. 300A、活性炭吸着塔は VP 管 600A を使用した。. VP30×12 本. 平面図. 2-4 浄化工程 施工は以下のサイクルで行い、4 5 m3 /日の土量を定量処理した。 1)土壌を掘削する。. 放出. 2)生石灰とアルミ粉末を添加し、撹拌混合する。. B 活性炭. 吸引. 気液. 吸着槽. ブロア. 分離 槽. 3)鋼製タンクに土壌を搬入する。 4)吸引パイプを設置し、1 昼夜吸引する。. 図 -2. 土壌ガス吸引設備. 5)浄化確認の試験を行った後、タンクより搬出し埋め戻す。 キーワード 連絡先. 土壌加熱吸引. アルミ粉末. ㈱竹中土木技術本部. 難透気性地盤. 〒 104-8234. 東京都中央区銀座 8-21-1 -1-. Tel.03-3542-6321. Fax.03-3248-6545.

(2) 土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). Ⅶ-163. 4.試験施工結果及び考察 4-1 改良による土質の変状 浄化サイクルの各段階で土壌を採取し、溶出量と含水率を測定した。その結果を表-1 に示す。 TCE 溶出量は処理前にはそれぞれ環境基準の 50 倍、20 倍であったが、浄化完了後には検出下限値以下 となった。また含水比は初期値 80%が浄化後 50%程度に改善された。処理土壌は初期の粘性が高く透気 性の悪い粘土塊状から、浄化完了後には透気性の良い砂状に改良された。 4-2 土壌温度の変化、吸引ガス濃度の変化 添加剤を撹拌混合した土壌をタンクに搬入し、土壌中のガスを強制吸引し、揮発した TCE を除去した 。 アルミ粉末添加の効果を把握するため、生石灰のみ添加したケースも行った。吸引開始後の土壌温度と吸 引ガス濃度を測定した結果を図-3,4 に示す。 土壌温度の上昇はアルミを添加した場合が約 35 ℃、生石灰のみの場合は 10 ℃であり、アルミ添加によ る発熱効果が高いことが示された。土壌温度は徐々に下がっていくが、アルミ添加土壌は 16 時間後も 47 ℃であり、実規模の吸引土層内では蓄熱性が高いことがわかった。 吸引ガス濃度は約 1000 分後(約 16 時間後)0.1ppm 以下ま. CASE. で低下したので、吸引タンク内から土壌を 6 箇所採取し、 溶出試験を行った。その結果、測定したすべての土壌が検. CASE1. 出下限値以下であったので、ガス吸引による浄化が完了し たと判断した。すべての処理土壌について上記のような試 CASE2. 験を行い、浄化完了を確認した後埋め戻した。. 表-1. CaO+Al. TCEガス濃度(ppm). 温度(℃). 60 50 40 30 20 0. 500 1000 吸引時間(分). 図-4. 1500. T C E 溶出量 (mg/l) 1.50 1.00 0.12 0.05 nd 0.67 0.40 0.10 0.03 nd. 含水比 80% 82% 39% 41% 48% 81% 75% 48% 53% 49%. CaO+Al. 1400 1200 1000 800 600 400 200 0. 100 80 60 40 20 0 10. 1. 吸引ガス濃度の経時変化. サンプル名 地山 掘削後 撹拌後 タンク搬入後 浄化完了後 地山 掘削後 撹拌後 タンク搬入後 浄化完了後. 各土壌サンプルの溶出量、含水比 CaO. CaO. 70. 測定時刻 9:30 10:00 10:30 13:30 9:00 16:00 16:15 16:30 16:50 9:15. 図 -5. 10 100 吸引時間(分). 100. 1000. 1000. 改良土壌温度の経時変化. 4-3 考察 実規模での施工実験により、アルミ粉末を添加した土壌加熱吸引が有効な土壌改良方法となりうること が明らかとなった。この方法の利点として以下の点が上げられる。 1)高濃度の揮発性有機化合物汚染土壌を短時間で浄化できる。 原位置に吸引パイプを設置し土壌ガス吸引により浄化する場合は、土壌の透気性が悪ければ短時間で はほとんど効果は見込めず、浄化時間が長期にわたる場合が多い。この方法は土壌改良材により土壌の 透気性を良くした上での汚染物質の揮発→ガス吸引であるため汚染土壌の浄化速度が非常に速く、今回 の試験施工では 1 昼夜の吸引で浄化が完了した。 2)施工方法、施設設置が容易であり、処理コストを抑えることができる。 汚染土壌を焼却し浄化する場合は大がかりなプラントが必要となるが、この方法では施工方法、設備 とも簡易であり特殊な技術を要せず、処理コストも他の掘削浄化法と比較して抑えることができる。 今後は引き続き施工実績を重ね、汎用化を図りたい。 -2-.

(3)

参照

関連したドキュメント

土壌は、私たちが暮らしている土地(地盤)を形づくっているもので、私たちが

◆指定基準(土壌の汚染状態に関する基準別表)

5柑 日立評論 Vol.82 No.8(2000-8) 土地の現況確認または土壌汚 染発見で調査を実施する場合 対象地 資料などの調査

平成 22 年の改正土壌汚染対策法施行を機に,土壌汚染対策において掘削除去・場外処分を抑制する

大きな課題となっている処理コストおよび環境負荷の低

有害物質が土壌表面に投棄されたり、土壌中に埋設されたりして、土壌が汚染土壌になると、人には直接

汚染土壌の体積 汚染土壌の搬出先 汚染土壌の搬出の着手日

様式第八(第三十条の二第一項関係) 土壌汚染状況調査結果報告書 年   月   日    枚 方 市