十勝地方における乳牛の消化器系および代謝疾患の 発生状況と飼養実態との関連性
その他(別言語等)
のタイトル
Relationship between the incidence of
alimentary tract and metabolic diseases and feeding of cows in Tokachi district
著者 佐川 祐希, 鈴木 優子, 熊瀬 登, 田辺 茂之, 宇塚
雄次, 高橋 潤一, 更科 孝夫
雑誌名 帯広畜産大学学術研究報告. 自然科学
巻 21
号 3
ページ 41‑52
発行年 1999‑10‑31
URL http://id.nii.ac.jp/1588/00001867/
帝大秤報21(19静〕二41−52
十勝地方における乳牛の消化器系および 代謝疾患の発生状況と飼養実態との関連性
佐川 祐希■,鈴木 優ナ,熊瀬 登1,
川辺 茂之2,宇塚 雄次2,高橋 潤一3,更科 孝夫2
(受理二1999年5月31□)
Relationstlipbetweelltheinci〔1川(1P()ralimental ytraet
andmetabolic〔liseasesan〔1ree〔lingo(cowsiIITokachi〔listl−ict YutlkiSAGAWAl,Yu11koSl:ZUKll,NobcIruKuMASEl.
Shigey・ukiTANABE2,YuujiUzuKAu,Jy11】lichiTAKAHASHI3,TalくaOSAR∧SITIM2
摘 要
乳牛の飼養管理と疾病との関連を検討するために.過去6年間の北海道十勝地方の20地 域♂)第四胃変位軋ケトシス,乱熱・起立不能症の年間発生率および20地域の年間1頭 平均乳量を調香し,これら3疾病の発生率の高い地域と低い地域の農家の飼養実態調査と 租飼料の化学分析を行った。
3疾病の発塵率の程度は地域によって異なった。いずれの地域においても過去6年間の 疾病発生率は乳量増加に伴って増加し,第四胃変位症・ケト山シス発生率と乳量との閥に
それぞれ有意な相関が認められた。疾病発生率の低い池‖町と高い清水町の給与・飼料に質 的遠いは見られなかった。池田町のグラスサイレージ水分含量が清水町に比べて有意に低 いこと軋 ヘイレージの借用に依るものと考えられた。さらに,池田町は清水町に比べて
分娩篠のトウモロコシサイレージの給与・量が少なく,グラスサイレージの給与竜が多い傾 向を示した。従って,繊維成分の給与号の右足が乳牛の疾病特に帯川胃変位症の発生率の 増加に大きく関与すると考えられた。
キーワード:第四胃変位症,ケトーーシス,乳熱・起立不能症,年間1頭平均乳乳 剤利給与
L帯広畜産大サ別科
llwo〉rPar〔加rseillAni111aLHusballdry.L廟hirいUnivt、1 ̄SiLyorAgriし.ullし1reall【1VptprinaryMf・(1it:ine
=粗左畜産大学者在学部獣医学軒家晋人J科学研究室
りel)ar川Ient()[Vetel−i[laryIllLぐnlalMH]il=i−1t・,OT)ihirりl:Il血l■Sity(〕[Agl◆iL・l11t川◆ピall(lVetelJillaryMe〔li〔ille
一帯広畜蕉大字畜産学部育腹背理学軒家苗生産機能学研究重
T)叩arhrlHl=)[^nhnal[)王−otlurtioll&AgJ・iぐLllttLraLl・;clOnOlllirs.Obihirouljversi†yo(AgTi川Tl川(・=l】】(1VL・L(1ゝrina17′Me(1ieille
41
組Il祐希卜鈴木蝮子・照瀬 登・田辺茂之・手塚蘭照一島構潤一・更科拳末
(3ト平均乳量および乳脂率
一:4)平成‥8年凰 琢年度におけ嵐第国胃変位症発 生原敬
(5)給与飼料の種類および給与量 4.粗飼料の化学分析
清水町と池田町におけ冬トゥモロコをサイレーブ およびグラスサイレージ勒化学組成芳雄折fま次の苛
法に従りた。
1)水分
浄粁武村を餌℃で凱時間加熱し、1次水浄を素餐 させる。次に2攻水分のために分析顔料道憂忽止確 に秤量しアルミ缶に人れ,15分間乾燥させる。次に 融嵐乾燥器に入れ105±2℃で3時間晦殺しヂシ ケ一夕ー小で放冷徹秤量L,その減量から水分量を 算出Lた
2)粗蛋白質
硫懐橡準滴に吸収讃せる剤去に従った。すを湘ち 試料溶液の一定量をケルダーールフラスコに入絃.強
アルかノ憮とすろく捌こ十分な屋熟潔機粛正拍磯磯逐 加え− ニれをあらかじ頗).05T−1のl/ゼ硫酸標準穂の→
岩畳を正確に入れた受皿を凍森した水蒸気蒸留装直 に連結して120戚程度にな乙るまで轍出させた。溜灘
液にメチルレッド試液を数滴加え,0.1m)】′′ぞNa(洞 標準液で摘産し,次式により奪索工が〕雲を疑出し た.、これに6.25を乗じて粗疲自家量濠算出した¢
窒素〔N〕量〔旨射
−1.4米flX「Vl−V2]※崇幻√V試180′′W米10 fl:0.ユ1丁】Ol/ゼNaOH標準湛¢封」価
Vl;受mに入れた0.051†摘l/紀洗靡榛準液ごの量に 相当する0.11Tlf)Ⅰ/汐Nat)Il標準聴の量(感)
V2∴滴違に暮した8」nlちl折柏臓腑酎齢餌場
jJこ†
V;蓼削用いた試料溶液め葺(戚)
W;分析に用いた試料の重量∈gう
3)粗脂肪
ジュサルエ←テル抽出法に纏った。すな、転ち分析 試料2、与gを正確卓こ秤量して円筒ち厳にふ軋 そ
の上に脱脾錦を軽く潤さえ晶〆ようにして、泉れた後,鉱
、1㈹℃で2時間乾燥する。ニれを才一㍗褒ネか・一抽 出静に人れ,脂嘩秤量瓶(あらかじめ攣5〜109翠で 乾煉し,デシケ一夕ー中で放玲篠正確に秤量した、も の)に連結L.ジュチルエーテ朕を加えて1蕉時閉湖 緒 言
熟字の飼軍曹埋蔵術が向上し.近年個体当たり嘩
轟乳量は高くなってきてし曳る。しかし乳牛ほ妊吸 殻娩およ研必乳を繰り返すことによって,嵐曖の代
謝絶が要求拳′狐る。乳牛は乳生産の増加に伴い生理 的にきらに大きな負担を強いられるためにパ削な凝 系およ野毛甜性の疾病も徐利こ増加してい昂ことが 考えられる。これらの疾病によっで乳牛は生産能力
押低下を生じ,経済ヒの損失1蔓飼養農家に少なから ず負担を与えていると考ぇちれる.ッ乳生爽牽上げ尋
ことによ㌻ぁご詞義管理上の要因とこれらの疾病嘩発生 とぼ緩く関連す巻と考えちれ尋。草餅究は,近年十
勝地方で毅も多発している第四胃変位転身トを 基〜,乳劾・起立不能症の3疾病の発揚率に著しい地
域盈があ烏ことに着目しゝ疾病発生原囲と飼料給与 との閣連性を明ち桝こすることを目的とした。
材料および方法 1.乳牛の飼養状況
十勝愚案撮同組合連合会の集計データより,平成 護、9年産まで沿6年間の十函管I句市町軒別の乳牛 舎飼産寅致およぴ2歳以卜、の乳牛ほ=■終夜判励 養頭華,1濱当たり串間平均乳量をそれぞれ調査L た。
之.疾病の発生状況
十勝産業者済組合家畜診療センダーぬ病者診療車 我意り,平館4、9年鷹までの6年間の十勝管内市
町杵凱の3疾病し第幽肖変位軌ケトーン冬,乳 熟・起立不能症)各々の年間発生頭数漆調査Lた。
また,各疾病ごとに,市町村別の乳牛塗飼養覿致に 対する疾病発生率を求めた。ノさらに,各疾柄ごとに
陛澄牛飼養頭数に対する疾病粂生革も求めた。
3.乳牛の飼審美懲
十勝管内市町村別の芝疾痛の発生率の調査結果か ち,疾病発生率の高い地域とLで清水町,また,比
較的疾病発凍畢の低い地域として池刊町を選乱し それぞ軋の地域においで乳牛線窺協会に加入する農 家6〃ずりに対L.次のように固着実態調査を行っ
た=
睨経崖半および棄程産牛の飼養頭数
〔2憂 草地両横およぴデントこ}−ン沿作付画鱒
−42
乳牛の多数疾患と剤査の関連
数に対する3疾病発揚率の推移および桂産午に対す る3疾病幾年.率の凝移を示Lた。衷1に1頭当たり
年開平均乳量と経席午に対する各疾病別の庵生率と
の相関係数を示した。
表1.過去6年間に点ける年間平均乳tと経産牛に対す
る各疾病別の発生率との相関係劉
出する。次に,円筒ろ銑を取り去り,ジュチルエー テルを回収Lたり脂肪神童瓶を外してジエチルエー テル、を揮散させ,95\100℃で3時間乾燥し.ヂシ ケ一夕一項で放冷複秤量L.試料l下の粗脂肪量を宵 出した。
4)粗灰分
分析試料2へ5gを止確に秤量してるつば(あら かじめ5乳ト飢)0℃で2時間加熱し.デシケ一夕申で 放冷複,正確に秤量したもの)に入れ,穏やかに加 熱して灰化させた後55Pへ甜n℃で2時間加熱して灰 化L.デシナーダー中で放特級ブ秤量して試料中の 租灰分量を算出Lた。
5:】可溶無量薫物
可溶無窒素物音は次式により賢け†した‖
吋溶無窒素物量(%)二1㈹〔水分量(%)
+槻蛋白質呈(%)+粗脂肪量(%)
十粗絨線量(%〕+利灰分皐(%)〕
針仁和繊灘
評語法に従った・て
7〉 ノu)Ⅰ∴NI)lT
デダージュント分析は【14]に従った。すなわち 飼料♂)繊維成分♂〕総量(給紙維)を中性界面活性剤
・:デダージエンドで好機定果した。,
呂)り(■(■・()CⅥr
阿部らの酵素法 Ll】に従引㌔
5.統計処理
済東町と池川町農家の経営概?軋飼料の原物給づ▲
量,サイレージの化学組攻の乎上む植の比較ほ,Slし】(1p山 化されたf検定に従うた=
結 果
1.各市町村における1頒当たり年開平均乳1と第 四胃変位症,ケトーシス,乳熟・た立不能症の発
生率との関係
国1に過よ$年間の市町村別乳牛仝飼養頭数と,
3疾病発生率の推移をボした(3疾病発生率丁各々
の疾病の発生頭数を合計しタ全飼養頸蘭で険して求
めた発生率)。園2、4に過去6年間首相 町村別1 頭当たり年開平均乳量と,乳牛全飼養頭数に対する
落疾病別の絶壁率の推移および軽産牛に対する各疾
病別の発生率の推移を示したrJ図5に過去6年間の 市町村別1顔当たり年間平均乳届と,乳牛金飼養顔
第四胃変位症 ケトーシス 孔熟・起1;ニイく龍蘇 3疾病
0.608鎧環 0.292 0.192 0.泌2簿営
推1)各疾病はそれぞれユ18例を対象とした亡 2)単車:P<0.01鬱:P<ロ.05
平成4−9年魔の間に,十勝地方の乳牛の全飼養 現数に大きな変化は見られなかったが,疾病発生率 は年々増加の傾向にあった.】また,1頚当たり年開
平均乳量はいずれ朝町村においても年々増加の傾向
にあり.特に生産調繋枠の拡大によって平成7、9 年度が平成4〜6年峻に比べて巌箸な増加傾向を示 し,簾田胃変佗症,ケトーシスの発年率と有意な
(P<0.01t P<0,05)相関で増加が認められた。図 2に示すように,第四胃変位寝では他の2疾病に比 べて,中札内杵および尊頃町の2町村が顕著に高い 発生率を示した。また,発生率の低い町村ほ池田町 および忠類村であった。図3に示すようにケトーシ スでは他の2疾病に比べて,中札内村および上幌町 で顕著に高く,鹿追町および広尾町で低い発生率 を示した。匿14に示すように,乳熱・起立不酪症で は他の2疾病に比べて.農別町および上十幌町で顕 著に高く.士幌町および巾札内村で低い発生率を示
Lた。このように3づの疾病発生率の程度は地域に よって一様でほなく,疾病の種類によって違いが認 められた。また.表1にホすように,帝国胃変位私 ケトーシスの経産午に対する発生宰も1顛当たり年 問、ド均乳量と有意な(Pくn.01,Pく0.0引相関で 年毎に増加する傾向を示Lた。
2.清水町と池田町の各地域農家における経営概況 黄2に清水町と池田町の各地域農家における経営 概況を示Lた。他出町に比べ清水町では,確席半額 扱および束渾確半熟数が多い傾lムJをホtノたらデント
コーン作付商機と乳量では清水町でやや多い傾向を
示Lた。その他の草地血税 縫直牛1頭当たり草地 面積および経度牛1蘭当たりデントコーン作付面 ーヰ3−
仕丁祐届■・鈴木優子・熊瀬 登・田辺茂之・宇塚雄次・高橋潤・・野村孝夫
44
14
1こ、
10
g
6
0 0 ︻U O n︶ 0
∩︶ 5 0
︵U O
O O
O O 度 年
6芽室 5
広尾
帯広 中札内 更別
調査疾病発生率% 清水
陸 458789年産
別 十 欄 豊 浦
頃 幌
囲1平成4〜9年度における十勝管内市町村別乳牛の全飼養頭数(頭:嬢グラフ)と調査疾病発生率(%:樺グラフ〉
の推移
発生率:発生数/乳牛飼書頭数×100
−44−
乳牛の多数疾一配と飢養の供崗
9 8 7 亡U ︹J .4. つじ っ仁 l n︶
第四胃変位症発生率% 年間平均乳量kg
清水
上 458789年産
土 葺 幌 別
1000D
9500
9000
8500
80(〕0
750D
700D
豊 浦
頃 幌
陸 458789年産別 十
l#
図2 平成4〜9年度における十勝管内市町村別乳第四胃変位症発生率(%:棒グラフ)と年間平均乳1(kg:線ク ラブ)の推移
発生率:発生数/乳牛飼養頭数×100,樟クラフの黒は2歳以上の乳牛飼♯頭数に対する割合
45
佐=循希・鈴木優子■熊瀬 豊・田辺茂之・一j=壌雄次・高橋潤一・軋杵孝夫
4一;
帯広
g 8 ■′ 6 ︻b 4 ︻J 2 1 0
ケトーシス発生率% 年間平均乳量柑
清水
上 458789年度
士 慕 幌 別
10000 9500 9000 8500 8000 丁500 7000
陸 456789年度
豊 浦 別 頃 幌
図3 平成4〜9年虔における十勝管内市町村別ケシートス発生率(%:棒グラフ)と年間平均乳1(kg:嬢グラフ)
の推移
発生率:発生数/乳牛飼筆頭数×100.棒グラフの黒ば2歳以上の乳牛飼養頭数に対する割合
46
i■L′トジ〕多放映ノ岩.!ユと別淀♂)関連
10000
9500
90()0
8500
8000
75DO
7000
89年度
帯・広
軋熱・起立不能症発生率%
上 456789年度
士 慕 幌 別
満水
音 士
更 幌
100nO
9500
900D
8500
8000
†5()0
70DO
池 玉
田 頃
陸 456789年摩別 十 欄
図4 平成4〜9年度における十勝管内市町村別乳熱・起立不能症発生率(%:棒グラフ)と年間平均乳量(kg:線 グラフ)の推移
発生率:発生数/乳牛閑雲頭蘭×10ロ,棒グラフの黒は2歳以上の乳牛飼養頭数に対する割合
ご17
佐川祐希・鈴木優子・熊満 堂・田辺茂之・字壌雄次・鳥席潤一・更科孝夫
48
100(X1 9500 9000 8500 8000 了500 7000 25
20 15 10
5
広 456789年鹿
尾 芽 室
帯広 中札内 更別
調査疾病衰生年%
上 456789年産
土 幕 幌 別
清水
100DO
9500
9000
8500
8000
75DO
7000
陸 4567a9年度
別
+月弊 豊 浦
頃 幌 本 足 別 寄
周5 平成4−9年度における十勝管内市町村別疾病発崖率(%:♯グラフ)と年間平均乳書(kg:線グラフ)の推
移
発生率:発生数/乳牛飼羊頭数×100,棒グラフの黒は2歳以上の乳牛飼♯頭数に対する割合
′18
乳牛の多数疾患と飼聾の関連
49についでも大きな遠いは認められなかった。泌乳最 盛期においても.清水町では池田町に比べ寸ウモロ
コシサイレ【ジおよび乾草が,他山町では清水町に
比べグラスサイレージの給与量がやや多い傾向をホ Lたが,有意墓(P<0.05)が認められた狩は乾草
のみであった。その他の飼料についでは人きな違い は認められなかった。乾乳親から酵乱暴盛期までの や均棉においては,冬嗣杵ごとに両地域間で多少の
違いはあったものの,いずれの飼料においでも/有意 差は認められなかった。
4.清水町と池田町の各地域農凛におけるトウモロ コシサイレージの化学組成 表4に清水町と池田町の各地域農家におけるトウ モロコシサイレージの化学組成の平均値を示したn トウモロコシサイレージの水分とAI)Fでは清水町 でやや高く,Tl)ドでは池田町でやや高い鮪 有意
差は認めちれなかった。その他の化学組成において 両地域間で大きな遠いは認められなかった・J
5.清水町と池田町の各地域農家におけるグラスサ イレージの化学組成
表5に清水町と池田町の各地域農家におけるダラ
スサイレ←ジの化学執成の平均情を示した。池山町 ではTDNが清水町に比べてやや高かったが有意差
は認められず,その他の化学組成においでも両地域 間で大きな遠いは認められなかったが,唯一,水分 含量が清水町に比べて池汀膵丁の方が有意(P<0.05)
に低い値を示した。
税乳脂率の調査結果には大きな遠いカぎ認められな かった。また平成8年庇およぴ9年度における第凶
胃変位症の発生郵ま清水町で高い傾向を示し,特に 平成畠年度では有意差(p<8.ぬ)が認められた。
3.清水町と池田町の苗場域農家における乳期別の 給与飼料の種類および原物給与t
表3に礪水町と池田町の各地捜農家における乱期
別の給与飼料の棒類および原物給与量提示した。乾 乳期の各飼料の給与量には両地域間で違いは認めら れなかっ.た。泌乳初期℡は,清水町では融Il町に比
べトウモロコシサイレージが,他用町では清水町に
比べグラスサイレージの給与量がやや多い傾向を示 したが,有意差は認められなかった。その他の飼料
表2.清水町および池田町における経営概況
経 営 概 況
清水町池闇町 S E経雇牛浜数(痩) 諷3 挽5 7.3
東経直乍東歌(療) 61.5狛3 7.6
草地面積(】l乱き
23_8 器.7 3.5経産牛1頭当たり草姐御針砧 0、4 ∩.5 ().1 テントコーン作付け面礫(ha)11.3 7.8 2.〔)
経度字1頭当たりデントコ一雄椰情針加) 0.2 ().2 0.02
乳量(短〆頭/日) 罰.2 26.3 1.2
乱脈率こ(ギーう
3.9 3.9 004平成8年度1)A発生率(裾 5,2 1.爵潔 n.9 平成9年度1)A発生率(%) 3_7 0.7 1.7
注1
2
3 4
野:Pく0.85
沌二轢準誤差
両地域各6戸〝)農家を対象とした 1)A:第四官変位痘
表3.清水町と池田町における乱期別の給与飼料の種類及び原物給与土
酪乳斯へ泌乳 乾 乳 期 泌孔初斯 泌乱売盛期
給 与▲ 飼 料 隠薩斯の平均
清水町他用町 S E 清水町池田町 S E 清水町池田町 S E 清水町池田町 Slミ トウモロコシサイレージ 7.6 8.(】 1.6 15.7
グラスサイレージ
6.3. 7.呂 1.9 3.2乾草
5,.7 3.6 1.′i 3.昔配合飼朴
2.0 2.う 0.2 7.3ビ←トパルプ
0.4 0.7 0.2 2.3ヘイキューブ
0 0.3 〔1 0.9その他
ロー7 0.4 0.3 2.611.5 1.7 17.8 15.O l.窃 13.7 エ1.5 1.g 9、4 1.7
2.7 1.5 7.8 U.6 2.1 0.5 0,3 0_5 2.4 0、8
5.1 11_1 2.3 4_9 9.4 1.6 ら,2 3.2甥 1.3 5,q 3.1 1.1 8.4 9,4 0.7 5,9 6.6 0.4 2.6 2.7 0.8 1。革 1.8 れ4 0.9 0.∂ 0.5 0.6 8.3 0.2
2.9 1.6 0.7 2.0 1.5 0.4 注1:む:P<0.05
2ごSト::抒重器差
(単位:取/覿/□】
倖川祐希・鈴木懐手・肇礪 聾・田辺茂之・宇塚席次・高橋潤一・更科草丈
50
8.清水町と池田町の各地域農家におけるトウモロ
コシサイレージとグラスサイレージの乾物給与量 衷6に清水町と池田町の各地域農家に釦ナるトウ
モロコシサイレージとダラ浅サイレ←ジの乾物給与 量をホLた。ユ頭当たりのトウモロコシサイレ【ジ
とダラスサイレージめ乾物帝尊皇では,池m町の 乳2肇kgに比べ清水町では5:96k.gとな皐。ぞの慕は 333kgになり,清水吋官低い廟和音示したタ
考 察 十勝管鮎二組ナる各疾病の発生率は,年々1爵当
たり年開平均乳量の増加に伴っで増加の傾向にあぁ ことが明らかになったが,いずれ釣瓶蟻においても
最近数年間の飼養頭数に薯Lい変化が見ら、れな〜iこ とから,個体の乳生産効率の増加と潜頑な開運があ 各ように思われ鼻血これらめ原因として,野娩前後
の飼料給与の、可く均衡が考えられている別。乳熱・
起立不能症は高泌乳牛の分娩直後のカ舶シ、ウ、ム欠乏 力巧l金になると登れている 胤。抵栄養牲中身トー
シ刻ま高齢乳牛(こおいで,分娩倦めエ鋸レギー不足 により泌乳初鱒から最蕗瓢二億生する[7]ト第四胃 変位痺の誘因としては,トウぞロコシサイレ←ぎ,
穀類の最期多紛お去び高水受ナ寓飼準給掌専守午の乾物 摂取を減退させ.粗繊維の充足を低下させること痴
報薔きれている[2−4,9,1⊇一13]。
今回の調査結果では,疾病発生率の高い払蟻と撃
い地域の給朗司斜に貿騎に大きな遠いは認められな かった= しかL,清水町は池田町に比べ分娩複成靡
いてトゥモロコシサイレしジの給与竃ガ誉多く,グテ
スサイレージの給与量が少飢年傾向にあ為ことが観 表4.清水町と池田町に㊤けるトゥモロコシサイレージ
の化学組成
化 学 組 成
潅水町池田吋 S t雲 水分(風物坤‰Ⅵ溝1乾物中射 粗蛋白質(乾物中%)
租脂肪絹乞物中%)
「粗灰分腫物申‰)
可溶無窒素物博物坤%1 AI)F催物小%)
NI〕F〔乾物中%)
0(r(乾物中野)
OClV(乾物中海)
刑.1 7l.4 1.9 毎43 68.0 (〉.9
9孟 10.4 ㍑餌昭一㍍銅㍍餌
nU汚y六u .5 .A∵ぷ∵て &
53.1 5.9
▲
注1:甘∴標華讃養
老ぎ両地威容指声の農家左側象とLた。
秦5.清水町と池田町に射手るグラスサイレージ′桝ヒ学
組成
化 学 組 成
清水町池田町 SE 凍分(原物中%、)了rl)N(乾物中鋸 粗蛋白質(乾物中%)
租脂肪(乾物中根 搬灰分(乾物巾%)
可溶無窒素物(乾物中%)
封)ド(乾物申%)
血)lr(乾物中%}
0(「C(庶物「ト%)
QcW(髭物巾%)
頸〕,5 :濾.4書− 2.5 鼠蕃 三通濾.1−8 1軋61〔).5 P.6
4.8 吐.1 0.3 8、8
過 n以 鰯 .4月∵ぷ 史U 4 g 7 1 八U
4 a 戌∨巧綺 7
Oi4
・4 貸吋 5 7 1 7 ︵U d‖ †9︑8
注=や:Pくn.01
盗卜饉ジニ標準誤差
蔑′)両地嫁各6βの農家姦菜オ象とした
蓑6.清水町と池田町におけるトウモロコシサイレージとグラスサイレージの乾
物給与:■
頃物給一≠墓 獲物給与量 サイレーざ
潅水町 池凹町SI( 摘水町 池田町 SノE トウモロコシサイk一ジ 13、69 11⊥51 1.8 3.55 3.29 ′り良 ダラ スサ イ レ】ぎ 4_馳 9舶 1.6 2.41 6.00 1.¢
倉 計
1臥55、′2¢.95 5.雑 9.29用榊∴短〆嶺/軒 琵1)脾∵牒確賽華
一斑)
乳牛の多数疾患と飼養の関連
51とを示している。LかL.Ⅳl川が高い場合,希与 飼料今件の容積は大きく,岨囁同数も増加する傾向
があるい また椚化管通過速度も遅くなる、いこのこと は1)MI(乾物摂取音)の低P−を招くため.エネル
ギー不足により乳牛は効率的な泌乳活動を展開する ことができない[5]。NI)F含量が砥い場合は相対
的に濃厚飼料の給与畳も高いことが推察され,こわ 場合ルーメン液のl)H借が乱れ,食滞や消化障害の 原同となる=乾物巾に含まれるNI)FやAlうF,また
細胞内布物の含量は刈り取り時期と非常に密接な関 係にあり,生育ステージが進むにつれて難消化性繊
維♂)割合が増加川ダニン化)し,急速に家畜が利 鞘できる細胞】句客物に含まれるタンパク質や脂防,
炭水化物等の量が減少すろ†川:。トウモロコシサ
イレージ呵ヒ学組成において、池川町が清水町に比 べで1tI)N含量および亜蛋白質資量が高い傾向を示
し【り甘食眉虻よ机1Ⅰ)lつ含量が低い像「句を示した ことから.池け†町のトゥモロこ丁シサイレージは清水 町に比べ,比較酌早い時期:こ収穫されたと推察され
グラスサイ′レージでは水分以外の化学組成で遣いは 認められ頂かったことから.収恕瑚軌こは違いがな
かったものと思われる..しか、し,化学親戚瀦有意差 は認められなかったことから,その粗飼料効果は大
差ないものと推察される。高泌乳を維持するための 濃厚飼料給与量に有意差が認められなかったもの の,清水町では池田町に比べてトウモロコシサイレ
ージの縫物給与真に対してダラスサイレージの乾物 給与睾が相対的に少ないことがうかがわれたことか
ら,租繊維成分の給与量のヰこ屁が疾弼特に劉、L潤変
位痘の発生率の増加に大きく願う・したと考えられる。
謝 辞
統計資料の収集にご協力頂きました卜勝虚業協同 船倉連合会,北海道農果共済適合組合会,清水町農
業共済組乱池田町農業共済組合の昔様に深く感謝 いたします。圭た,飼養実態聞き取り調査でご協力
頂きました清水町および池田町の農家の皆様に対し て厚くお礼を申Lあげます。
引 用 文 献 1) 阿部 亮(198鋸炭水化物成分を■†1心とした
飼称分析はとその飼料栄養価評価法への応用,育 らかになった。また,摩魔牛l頭当たりの草地面積
およぴデントコーン作付曲積の平均値は,清水町で それぞれ0.4311乙t,0.191】aであった.−これに対して池 川射では,それぞれ0,54ぬ,0.2ll之lであり,清水町
は池田町に比べでデントコーン作付面櫓に対して草 地面積が相対的に少ない問向を示した点姪産斗1娘
当たi=乃年間平均乳量を比較した場合,隠水町が池 I11町に比べ400kg近く多い傾向を示した。1頭当た
りのトウモt]コシサーレージとグラスサイレージの
乾物給与蛍を概算すると清水町では池川町に比べて 著Lく洗い桶向を示した=
清水町と池田町の間で給与飼料の煉物給与量に大 きな違いは認められなかったにもかかわらず,3疾
病の発生率に遠いが認められ,池田町では第四胃変 位痺の発生が観めて少ない農家が多〈,特に平成8
年渡の第圃胃唆偉症の発車宰において有意扇が認め られた。この蓑田の1つとLてはサイレージの水分
含量が考えられる。て化学組成においてサイレージの 水分含量は,サイレージ発酵過程に影響L,さらに
発酵完丁後のサイレージの.飼料価値において,材判・
の生育時期、穐煩などと同様に影響する。すなわら 単位寵貰当たりの飼料仙惜を左右するプ栄養分は.
乾物中に含まれるために,その多少は飼料価備に影 響する‖水分含量が多く,幸㍍勿含量の願、サイレー
ジは給与・量が多い。水分含量の多いサイレージは,
一般に質的に劣り,乾物の多量摂取は困難となる
「111。トゥモロコンサイレー・ジとダラ箕サイレージ の水分含量,特にダラスサイレージの水分含堂は清
水町では池田町に比べて屯▲患に高かったし〕他出町の グラスサイレージ(平均水分含量364%)が清水町
のグラスサイレージ(平均水分含量50.5%)に比べ 低木分飼料更あることは,ヘイレージを用も1ている ことが経常される.:きちに,低水分であるにもかか わらず,池田町が清水町に比べてダラスサイレー・ジ
の駄物給与量が多いことは】乳牛への乾物給与蔓が 多いことを意味するu
また.乳牛は過度な岨噛,反鮎を行い▲ それによ って第一胃l大】に唾液が瀧人し,その緩彿力によって 第一田内発酵♂)安定が†果たれるが,それには・定屋
以上の楓繊維が必要不吋欠である。今札 清水町で 池田町に比べて村里一、含量が高く八L)l・■含量が低いこ
とは,消化性の轟、ノヽミセルロースの割合が古いこ
任町筋希・鈴木便子・絶滅 壁・田辺茂之・宇塚雄次・高橋潤一・更科孝夫
52
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