• 検索結果がありません。

その他(別言語等)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "その他(別言語等)"

Copied!
11
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

カラマツ、トドマツおよびシラカンバの各部位から 製造した未晒クラフトパルプの性質

その他(別言語等)

のタイトル

Properties of unbleached kraft pulps from five tree componets of Japanese larch,fir and

white birch trees

著者 奥山 寛, 三宅 基夫, 寺沢 実

雑誌名 帯広畜産大学学術研究報告. 第I部

巻 16

号 1

ページ 41‑50

発行年 1988‑11‑30

URL http://id.nii.ac.jp/1588/00002054/

(2)

肯大研報Ⅰ一16日タβ臥す卜占β   4ユ  

カラマツ、トドマツおよびシラカンパの各部位から   製造した未晒クラフトパルプの性質  

奥山 寛】),三宅基夫1),寺沢 実2)  

(受理二1988年5月31日)   

Propertjes of11nbleaclled kraft pulps from five tree  

componeJltS OfJapaneselarch,rir and whitet〉irch trees  

Hiroshi(〕KUY.Ai仏1一,Mot・3MIYA此】)and MinorlエTELtAZA刷A2〉  

摘   要  

北海眉における主要なパルプ原料樹挿であるカラマツ(ムⅣ夜烏伽叩頭狛).トドマツ  

〔舶よe−Sご旧〟氾加血涙叔.9)およぴシラカンパ(伽抽通が叫脚砂仇)を構成する乳軋幹,  

抹および根の5種類の部位から,未晒クラフトパルプを製造し,製紙用パルプ傾料としての適   性を換討した。   

それぞれの構成部位から製造した兼晒クラフトパルプの収率,化学組成および物理的性質か   ら判断して,カラマツとトドマツの校以外の部位は,製紙用パルプ原料として,従来,使用さ   れている幹にほぼ匹敵する有望な繊維資源であると思われる。一方,これらの樹種の授からは,  

収率が低く,リグニン含有量の多い,比引裂き強さめ劣ったパルプしか得られなかった。ただ   し】シラカンパの枝からは.斡パルプの値にほぼ匹敵するパルプが得られた。   

単独では劣った性質を示した針真樹の、枝は,他の構成部位と混合蒸解することにより,品質   の改発が可能になると思われるn   

これらの結果から.従来,ほとんど利用されていなかった樹木の構成部位は製紙用パルプ原   料として,有効に利用できると判断された。  

Key㌧川rd二S:tJap員neSelarch,unbleached kr封t pulp.tree components.whole tree   utilization   

=帯広畜産大学農産化学科林産化学研究室・  

き」現在:北海道大学農学部林産学科林産製造学講座  

Tノaburatory of Forest Products Chemistry.Departmcnt Df Agri亡ulturalChemistry,Obihiro   University〔lf Agriculture and Veterinary Mcdicine,Obihiro,Hokkaido O80,血pan.  

)T」aboratr〕r)・ローCllemicalTechn81ロgy Or Forest Products.Deparも1Tlent Of Fore古LI)r【うducLs,  

TTacultv Df Agriculture,Iiokkaido Universlty,Sapporo O60,Japan.  

−41   

(3)

奥山 寛・三宅基夫・寺沢 実  

42  

各部位の構成率は,郎付別にノ全体の生劇毒呈を辞儀   した後,各部位を代表するよう.な試料の塵材重畳と含   水率を測定し,これらの値から.部位どとの絶乾意窒   を算出して.前述の直径1cm以下の掛と椙および葉  

を除いた供試木の絶乾重量に対する重量構成率として  

表わした。  

2.部位別材の比重および化学成分の測定    比重は.パルプ製造用として構成部位別に細裂した   木部チップの→部を使用し,飽水容積と絶乾重量め比   から求めた。   

化学成分の分析は】チップ調製時に生じた鋸屑の40  

〜釦mesh飾別画分を使用し、,Schこ■r酢ど嶺に準拠した   通常の木材分析法によったが,ホロセルロースはⅥ「1se   法により定量した。   

中性糖軋脱脂米粉をSaemanらの方法1りで加水分   解し,得られた単糖顎をB8rChardtらの方法▲ )でテル   デトールアセテートとLて,ガスクロマトグラフィー  

(GLC)法により分析した。こ由場合,my□一イノシ   トールを内部極準とし,蹄の絶対量を求め.無水物に  

換算して、未脱脂絶乾試料に対する含有率として表示   した。  

3.パルプの製進条件,繊維形態の測定および化学  

成分の分析   

パルプの製造は.クラフト法により,王研式4威容  

電熱型オートクレープを用いて行った。すなわち、チッ   プ泉500g(絶乾換算),硫化度25タ石.液比5(カラマ  

ツとトドマツ),4(シラカンパ).最高塩船7P℃,  

最高温度に到達までの時隈65分,最高温度保持時間60   分とした。ただし.活性アルカリ立は,カラマツとト  

ドマツでは2哨,シラカンパでは15%としだ㌔   

兼解終了乳オートクレープは室温で放冷し,木綿   袋に取り出した生成ノヾルプを流水で1・分に洗漱後,12  

カットのフラ・ソトスタリープを通した。スクリーン残   麓吼 一度だけTAPPIスタンダード離解機 紅  

2()5m)で2ち分間離解した後,再度,上記のスグリーン   を適して7それでもスクリーン上に留まった部分の簡  

乾重量を求ぬ、スクリーン残澄とした。一見スクリー   ン通過の精選パルプは収率を求ぬた後,以後の各樺の  

議験に供した。   

繊維形態の測定には,1昼夜蒸留心こ浸潰した各部   位の末叩解クラフトパルプを使用した。すなわち,メ   緒   盲  

人口の急増にともなって.世界的に木材の消費量は   着い−増加を続けているため,現在,世界の森林資源  

は急速に減少の傾向にある。わが国における最近の年   間木材消費量は,9,000万出金りでほぼ横ばい状態が  

緩いているがl白給率は静%程度で大変低く.その.大  

半が輸入材に依存している♭世界の森林資意の需給状   態は,次第に逼迫の煩向にあるため,鹿料として大皇  

の木材を継続的に使用する紙・パルプ工業においても,  

原料め確保が次第に困≡軌こなることが予測きれ,越椎  

資源の有効利用が強く望まれている。このまうな状況   での原料間組の解決法の一手段として,従乳 ほとん  

ど利用されていない樹木を構成する各部位の活用が考   えられるが明,パルプ原料として輸入チップの比率  

の高いわが国では,このような観点からの研究はほと   んど行われていない。しかし今後.輸入チップ旦は次   第に減少していくことは自明であり,国内における潜  

在的な繊維資源の有効な利用法を換甜すろことば、き   わめて大切なことであると思われる。   

本研究は,未利用絶経費源の有効利用のための基礎   的な研究として.北海道における代表的なパルプ材用   樹種であるカラマツ.トドマツおよぴシラカンパ客用   い.樹木を構成する5樫顎の酢桝こついて,製紙用パ   ルプ原料としての適性を検討Lた。  

稟 験 方 法    1.供試木の形状および各部位の構成率の測定   

供試水には、帯広畜産大学の構内に壁背したカラマ   ツ臼元痔=如研擁rO,トドマツ(A占、Je占βαど随一  

拍夜那壷)およぴシラカンパ(加毎払が叫粉桓摘)  

を,それぞれ1本棟用した。   

これらの供試木は1戊倒後,次の条件で5稀頸の構   成部位に分別した。すなわち,幹、(地上高:カラマツ;  

0.3−13.馳1,トドマツ;0.3〜5.3れ.シラカンパ:  

P.3ん鎧.3m).梢(タラマツ;13,3〜17.3m.トドマ   ッ;5.3〜8.7111,シラカンパ;6.3−1D.3m),株(地上   部:3樹種とも0.3血.地下郡ニカラマツ;0.4m,トド  

マツ;0.3m.シラカンパ:0.3m).根=3樹種とも木   部の直径1cm以上楼:3樹種とも木部の直径1cm   以上とした。なお,直径1cm以下の枝と椙および薬   ほ,完全な濾取が困難であったため,本研究の対象か   ら除外した。  

42   

(4)

各構成部位から製造したパルプの性質   43   パルプの化学成分の分析ほ,各部枠の未叩解パルプ    から基本重量60g/d程直のシートを圧縮せずに作製    して,風乾乳1c†庁大に裁断したものを使用し.前述   

の木粉試料の分析方法に準拠して行った。  

4.パルプの叩解法および物理劇性質の測定  

カラマツとシラカンパの来所クラフトパルプの叩解   

には,TApPIスタンダードナイヤガラ型12ゼ零ピー    タを凍用Lたがコトドマツバルプの叩解には,アルミ  

供試木の形状  

チレンブルーで薄く染色Lた破綻(ガラマツとトドマ   ツでは仮道管,シラカンパでは木繊維)を,桜限マイ   クロメータを装着した光学甑敬鏡により,繊維良は釦   倍.繊維幅と肉腫幅は500倍の倍率で,カラマツは30り   應.トドマツとシラカンパは200本測定しれっ なお   繊維幅と内脚酌ま,繊維の両端からの長さ1/2付近の   位置を側溝したが,両者の測定値の羞から細胞壁厚  

(2\V,壁厚の2倍)を求めた。これらの測定値は,い   ずれも平均値で表示した。  

第1表  

第2表 供試木に対する各構成部位の重量構成率  

木   部   樹   皮    木部一樹皮    樹皮率   供試木   郡便 座Lコ  

(雛  

kg−=   

(%)  kg :   (.%′)  (%〕   

幹    178.1    鵡.7   20.7   52.9  l謬臥8   66.6  】0.1  

珊   7.8   3_0   2.5   6.4    10.3   3.5  24.3  

カラマツ   枝   20.1   7.7   7.3   18.7    27.4   9.2  26.6  

株    2臥0   10.B    3.3   8.4    31」j   川.5  川.5  

蝦    25.4   9.邑    5.3   13.6    3D_7    1t).2  17.3  

汁    259.4 100.0    39.1 180,Q  29臥5  10t用  13.1勘   

幹    23.1    50.6   

3〝1  

41.4    26.2   娘4  11.8  

梢    3.8   臥4    0.6   巨l.8    4.4   8.2  13,6  

トドマツ   拉    5.5   ほ.0    1.2    16.0    軋7    12.7  17.g  

株    10.3   2召.6    1.6   21.3    11.9   22.4  13.6  

根    2.9   6.4    1.0   13.3    3.9   7.3  25.6  

計    ヰ5.6  100用    7,5  10t).0    53.1 1UO.0  巨i.1R〉  

幹    33.7   鳩.6    3.8   27.9   37▼5   45.2  川.1  

椚    6.0   8.7    0.畠   5.9   6、8   日.2   ‖」8   

シラカンパ    枝    14,1   2n.3    弓.2   3日2   

1′りJi   

23.3  狼9   

株   軋4   12.1    1.6   11.8   10.【】    12.】  l臥0   

槻   計   。1  11    H2・91【)0・し)16・′1P    9.3  1L223.7   り絶乾垂遠  

2う供試水の儲皮率   

(5)

朗   奥山 寛・三宅基夫・寺沢 実  

ナ磁器製ポ、−ルミルを嘩用し,常穣一町により叩解した。   

パルプシートの作製および物理的性質の測定は,  

TAPI〕Ⅰスタンダード(T205恥T220m)に準拠した   方法で行った。   

ペルプの物理的性質は,CS濾水庶.シートの密度,  

引張り強さ(裂断長)および引裂き趣き(比引裂き強   さ)などを測定し.兼叩解およぴCS濾水度250Ⅷ1の時   に相当する値で示した。  

結果および考案   

1.供託木の形状および各部位の構成率    供試木の形状は第1表に示したとおりであ∨り,、カラ   マツは中径木.トドマツとシラカンパは小径木といえ   るもので.、いずれ転外形の整った健全木であった。   

供試木の直径1Ⅷ以下の妓と根および真の部分を除  

いた絶乾垂鄭こ対する各構成部位の絶乾香登で示した  

構成率は弟2義のとおりであった。いずれの樹種にお   いても.最も高い値を示した部位は,通常,使用され   ている幹であり.木部構成率として,カラマツが隠7  

%.トドマツが5D.6%,シラカンパが48.鴎を占めた。  

しかし.従米,パルプ席料などにほとんど利用されて  

いない軋枝,株および根などの部位め木部構成率の   合計は,カラマツで31.3軋トドマツで49.射軋 シラ   カンパで51.4鮎にも達した。.したがって,森林資源の   有効利用の観点からも〜これら未利用部位のパルプ原   料とLての利用ほ.大いに期待されるものである。   

供試部位全体の樹皮率については,カラマツが13.1   乳トドマツが14」%,シラカンパが 

いずれの樹種についても.文献値▲亀)に比べで,やや大   であるのほ.これらの供読本が小中経木であるため   と思われる。   

通常,パルプ用原木の樹尿率は18〜25%の範開にあ   るが,極端に直径の細い枝のような部位では1樹皮率   が25%を堪える場合もあるといわれている■昂ノ8 カラマ   ツとシラカンパの枝の樹皮率は,それぞれ26.6%およ   ぴ26.9%にも達し,他の部位に比べて最も大きな値で   あったが.トドマツの枝の樹皮率は17.9%で.椙の25.6  

%に次や値であった。   

なお,樹皮は燃料.家畜の敷料,肥料,ボード,土壌改   良材料など多方面に利許されているが,パルプ原料こ  

樹皮が混入するとパルプ化の際や生成パルプの諸性質  

に好ましくない影響を与えることが多いやしたがって,  

帯3義 郎位別材の比重および成分組成   抽出物(%)  

供試木  部位   比重  灰分 1%    アルコール  ホロセル リグニン  

(好) NaOH  ベンゼン  ロース(、%)   

(%)   

幹    0.43  n.17    1宮.7   3.4   67.7   27.1  

梢    0.40   q.30    17.5   3.1   70.2   払.4  

カラマツ   0.51   19.7   2.8   64.7   32.7  

(6)

各構成部位から製造したパルプの性質   侶  

成部位別材間における抽出物含有量の差は.シラカン  

パよりもカラマツやトドマツの方が大であった。   

ホロセルロースについては.含有量の最も多い部位   は梢で應り.3樹種に共通した結果であった。これに   対して,含有量の最も少ない部位は,カラマツでは株,  

トドマツでは枝.シラカンパでは根であった。また各   構成部位のホロセルP−スの平均台青嵐は.カラマツ  

とトドマツでは.それぞれ65.7%と69.9%であったの   に対して,シラカンパでは80.1%とカラマツよりは   14.4タ石,トドマツよりは10.2%大であり,針葉樹材と  

広糞樹材の化学成分の特徴が明瞭であった。  

リグニンの含有量については.カラマツとトドマツ   の槙が最も多かったのに対して.シラカンパの枝では,  

とくにそのような結果がみられなかった。リグニンの   場合にも各構成部位の含有嶺の平均伯は.カラマツが  

2臥2タ石,トドマツが30.8%なのに対して,シラカンパ   では狐9%であり,針集樹材と広糞繊材の特徴が明瞭   であった。なお.針葉樹の枝には圧紆あて材か形成さ   れるのに対して.広葉樹の枝には引張りあて材が形成   されるため.それぞれの特徴が反映され,前者ではホ   ロセルロースが少なく.リグニンが多い結果となり,  

後者ではホロセルロースが多く.リグニンが少ない酷   樹皮は,パルプ原料としての適性が著しく劣ると判断  

されるため,木研究では!以後,研究対象から除外した。  

2.部位別材の比重および成分組成   

第3表に示したように,比重についての各樹種に共   通的な点は,各構成部位の巾で,枝材の比重が最も大   であることであった。この理由は,枝に形成されたあ   て材の影響によるためと思われる。   

構成部位と比重との間の関係は,カラマツとトドマ  

ツの針葉樹では非常に類似したものであった。すなわ   わち,各構成部位の中では枝の比重が最も大であるの  

に対して,株の比重ほ最も小であった。また広重磯で   あるシラカンパでも枝の比重は最も大であったが.最   小値を示したのは服であった。なお,各構成部相聞に   おける比重の最大値と最小値の差軋カラマツが0.13,  

トドマツが0.21,シラカンパが0.10であった。   

部位別材の成分練成についてみるとま灰乳アルコー  

ル・ベンゼンおよぴ1%N注OH溶液による抽出物の含   有崖と構成部位との間には,3樹種に共通した結果は  

.とくにみられなかった。なお.抽出物の含有量は.カ  

ラマツとシラカンパでは株が高い値であったのに対し  

てフトドマツの境創こは枝が最も高い値を示した。構  

第4表 部位別材の中性糖組成  

ン  

カ \ノ   ル %  

グ ︵   

ン  

々ノ ︶   ク %   ラ   ガ  

ラムナン アラビナン キシラン マンナン  

(%)    (%)  

(%) (%)  

供試木  部位  

0ハU O 9 ハ=> l   只U 6 9 5 nO   3 つり ∩ム 3 3  

幹絹 枝 株根    ﹁ヽU 6 6 3 3   1 7  5 ∩ム nバU  

l <U  7 0 nU  

0 4 0 ︹hU 2  

00 6 0 9 7  

ハリ n‖﹀ nU ∧‖U O  

ツ  

マ   一フ  

カ   ⁝  0 

幹椚枝株根   1 2 日U つU ⊂U  

9 2 3 5 1  

7 7 3 ・・り 7   0 nC O 2 ウJ   4. 3 3 .1 4  

2 5 6  7 2  

4 J 6 4 3  

ツ  マ  

ド  

斡梢枝 株根   l 1 8 ∧八∪ 7  

5 7 5 7 9  

リ 00 1 1 9   ︻・∨ ハhU 6 7 9  

3 3 3 3 3   

4 1 RU 9 ウJ  

O 1 9 1 7  

4 −﹂∂ ︹hU .4  バリ  

シラカンパ  

(7)

48   奥山 寛・三宅基夫・寺沢 実  

する籍見であった。  

3.部位別材の繊維形態   

部位別材の繊維の形態的な因子を平均値で第5卦こ   示した。3磯稀に共通した繊維の形態的な特徴は,枝   の繊維長,繊維幅および内腔煽が最も′トさいことと柔   軟係数が小さいこと,さらに梢の繊維が幹のそれより   も小型であることなどである。とくに後者の理由は,楠  

は大部分未成熟材繊維から構成されているためである。   

また,トドマツとシラカンパの斡の繊維轟や繊維痛   が文献値11)に比べて.やや小さいが,この理由は1こ   れらの供試木が若齢′J\径木であるため,未成熟材繊維   の影響を強く受けた結果と思われる。  

4.部位別末晒クラフトパルプの収率および成分組  

成   

弟6表に示したように.束晒クラフトパルプの縫取   率は,カラマツとトドマツの枝パルプが最小値を示し   たが,シラカンパの枝は槻に次いで2番目に小さな値   であった03樹種の構成部鱒とパルプの最高および革   低収率との関係についてみると,カラマツではト収率  

の最高値が梢であったのに対して上長低値は枝であり 

両部位における総収率に、は5.2%の差があった(】また  果となる。各構成部位別相聞のリグニン含有量の最大  

値と最小値の葦は,カラマツで6.3%.トドマツで4.7  

%であったが,シラカンパでは】.7%と前二者に比べ   て,かなり小さな煮であった。   

3樹種の部位別材の中性糖組成は第4、表に示したが,  

いずれの部位においても共通した結果は,グルカン量  

が最も、大であることであり、グルカンのかなりの部分  

が繊維細胞壁の骨格成分となっているセルロースに由  

来することを示唆している。カラマツとトドマツでは,  

稜の例を除いて,ク㌧レカンに次いで多い糖はマンナン   であり,針葉樹材ヘミセルロースの主体がグルコマン   ナンであることを示している。また,カラマ、ンとトド   マツの枝では他の構成部位に比べて,グルカンとマン   ナンの含有量が明らかに少ないのに対して,ガラクタ   ンの含有皆は最も多く】情婦あて材の特徴】6ンと一致し   た終果であった。   

シラカンパの中性糖組成では,いずれの構成部位に   おいても.やはりグルカンの含有臭が最も多く,これ   に次いで多いめがキシランであり.広柴樹材ヘミセル   ロースの主体をなすむ0−メチルダルクロノキンランの 

形で多量に存奄していることを示唆している。またシ   ラカンパの枝では.他の構成部粒に比べて,ガラクタ  

ンの含有亀が最も多く.引張りあて材の椿敏T)と→敦  

第5義 部位別材の繊維形態  

長 m  

経 口l   繊  

位    郡  

木    試    供    繊維鴨 肉陛幅 細胞壁厚X2 柔軟係数  

(W)針mこⅠ)′ぷ相 (2w)〟m 〔1/1V)親側   幹絹枝株横    ・∴  .   ︹J 2 1 2r ヴ血  

りい 一.I ︻− リ‖ 川ぺ  

6  

4   O A 4 0 0  

n道一71 ∧u ∧護 良U   qリ サ〟 窟.︷諾 3   0け nV−てU ワ つU   ハリ nU 良U︑9 nU   石川 やヤ1﹂ ︿ぷ+腐   閤7371相関   J﹁O 1 4 £U   鱒65′錦駿飢  

ツ  

マ  

一7  

カ   幹梢接株棍  

︑り‖ − ︵U ﹁ト う一  

6  

4  

417  

巧ム l l l つ仁   ﹂ q ∧8 2 qU   聞知17謝泌   8 7 4 d′ つレ   歪V・4 ・4 ハロ 9   番︻掃∧〟 萬∵溜+ァ⁚烏   飢鮎勒防関 757672蜘酌   0︑月V ヮ︼ 3 長じ   鎗脚ぬ蛤鮒  

トトて■   

りp ハム nV 3・4.   盈撤ほ詑糾  

幹︑絹枝検収  

∧u∴れ遥一‖nハリー一打  

9 ¢U 床u Dnu 葺じ   八UlnV nU nU 消U   7 り血 ︻.・− 7 拍占   爵錯舘甜賂   7 nu 只り ごU l   邪知朝野馴   仁U ︵=Q 爪0 ︹﹂月 7   6 ﹁a 5 5 ﹁ヘリ  

汐ラカンが  

46   

(8)

47   

各構成部位から製造したパルプの性質   第6表 構成部札別末晒クラフトパルプの収率および成分組成  

収率(%)   ホロセル  

供試木    部位      経収率 精選収率 スクリーン ロース リグニン  

残漬  (%) (%)   

幹  41.9  4l.2   0.7   96.1    4.5   椚  42.1 41.9   D.2    95・6  

4・9  

カラマツ   0.5  92・1   

8・1  

株  3臥.6  36.6   2.0   95.7   5.4  

椒  肛2  40.9   0,3   9軋4   4.4  

幹  44.1 43.5   0.6   96.5   4.3  

梢  43.8  43.3   D.5   96.8   4.1  

トドマツ   1.5   91.7   7.5  

株  46.0  43.9   2,1    96.3   4.1  

椴  45,7  44.4   1.3   95.6   4.6  

幹  51.8  51.7   0.1    9軋5   1.6  

梢  50.9  50.9   痕跡   98.4   1.6  

シラカンパ   0.1    98.1    1.7   

株  51.6  514   0.2    97.7   2.1  

椒  4日.9  48.8   0.】    98.5    1.6  

第7表 構成部種別末晒クラフトパルプの中性糖組成   

ァラビナンヰシラングルカン   マナン 

供試木部位   ガラクタン  

(%)   

(%) (好)   

(%)   

1.0   7.5   9.2   77.8   

斡       梢    0.9   8.0   9.9   75.5   

カラマツ  枝    1.2   10.3   9.3   70.6   

株    0.8   5_7   9,5   78,8   

根    0.  6.5   8.6   79.d   

幹    0.5   5.2   9.4   75.9   

村j   O.7   7.2   11.2   76.7  

トドマツ  妓   0.9    10.ロ   9,D   72.3  

株   0.6   5.5   10.1   78.3  

椴   0.5   5.1   9,1   80.0   

幹  0.6   23.0   4.1   65.6  

梢    1.3   21.9   6.0   62.5  

シラカンパ       枝    0.7   22_1   5,3   68.B  

株    0.8   25−9   3.4   66.4  

椴    8.6   21.9   2.5   72.1   

47  

(9)

48   奥山 寛・二三宅基夫・寺沢 実  

トドマツにおいては,車高値が株であったが∴最低値   はやはり技であり,両部位の間には8.7%の差がみら   れた。さらにシラカンパの場合には,最高値が幹であっ   たのに対して,最低個は椴であったが,両部位の間の   差は2.9%と,他の樹種(こ比べて最も小さかった。な   お,いずれの樹種においても,スクリーン浅葱の最も   多い部位は株であった。この主な理由は,この部位の   縞維の走向が複雑であり,均一な厚さのチップが得難   かったためではないかと思われる。   

末晒クラフトパルプの成分組成については,カラマ   ツとトドマツの枝では,ホロセルロースの含有量が最   も少なかったのに対して,リグニンの含有量は最も多   いという共通した結果であっ∴た。しかし,シラカンパ   の哉では他の構成部位に比べて,とくに顕著な相違は   みられなかった。   

構成部位別未晴クラフトパルプの中性糖組成は第7   表に示したとおりである。なお,、GLCによる分析で,  

マンナンとガラクタンをうまく分姐定量することが  

できなかった部位もあったため.いずれの部位のパル   プについても.マンナンとガラクタンの合計値で表示  

した。   

3樹種の共通点は,各部位ともグルカン嶺が最も多   いことと,部位の中では棍ノヾルプのグルカン量が最も   多いことであぅた。また,カラマツとトγマツの共通   的な特徴は,他の構成部故に比べて,枝パルプではグ   ルカン量が最も少ないか,アうビナンとキジランの含   有皇が最も多いことであった。  

5.構成部位別兼晒クラフトパルプの物理的性質    未叩解およぴCS濾水虔250mlに叩解した部位別束晒   クラフトパルプの物理的性質を第8表に示した。前述   のように.カラマツとシラカンパパルプの叩塵は.  

TAPPlスタンダードナイヤガラ型ビータで行ったの   に対して.トドマツバルプの叩解は,アルミナ磁器製   ポールミルで行ったが,両横鰍こよる叩解任状が類似   の結果を示すことは報告されている1㌔   

いずれの供託木においても,構成部粒が異なるとパ  

ルプの物理的な性質に多少の相違がみられた。兼叩解   パルプでは.パルプの物理的性質に対して.各部位を  

構成している繊維形態の特徴が反映されているように  

思われるが,叩解の進行に蔓って.各部位の特敏は次   第に消失する傾向があった。  

第8衰 構成部級別東野クラフトパルプの物理的性質  

菜叩解   2581111CSf■ 

供試人   部位  

(ml) 毎/cば)捷m)   (g/ぱ)(km)  

pT4司  4.8    妨4   0▲偽  812   観   り.ぬ  6,ニ尽   叩   0.76   

9・6   

劇  

カラマか   d.53  5.文  

1与0  

8.75   胤9   邑2   8,51 4β   お7   q・8召  8・き   鶴  

0,50 5,省   盟8   侶駐   

8・さ   

8む  

Q.踊. 8、普   1即   8▼艶  12,3   78  

軋67  臥4   

1上3  

¢,9日 12.4   碍  

ト針マツ   幹   軋鯛  5、7    1旛   0.鵬   8一う   7毎 

l)かナダ標準濾水度   

(10)

各構成部位から製造したパルプの性質    亜  

なお.全樹利用には,抜隠剥ぬ運搬.加工処理.   

議解などにおける経済的および技術的問題や林地の地   

力低下や浸触など、森林機能低下につながる重要な問    題がともなうので,これら諸問題の解決に向かって.  

さらに詳細な検討が必要である。  

文   献  

1)Keays,一.L.:ⅠIattc〉n.J.ヽr∴7掬pご,54.1721  

〔1971).   

2)ⅠIokkila.P∴P.ノ.P..53,糾5(1971).  

3〕Hatも0ヱ1,J.V.;Keays,J.L∴れ功如,55.1505  

(1972).  

4)Eskllss(コn,S∴HalLler.N∴Sue几5ゐP岬per言ゎ血、,  

7(;,63(1973).  

5)下毛skil路面牒∴よわ最..77,165(1974).  

6)Belユuschi,P.C∴m明九57,96(1974).  

7)Powell.L.N.:Shocmaker,].D.;Lazar.R.;  

BarkeI・.R.G.:沌拍.,輔,150(1975)_  

8)PolenitlS,Ⅰ∴云むid.,5g,72(1976).  

9)九柏rton R.;上Imid11ユ1,T.E.;Kneppictj畠,R.:  

沌は.,5g.1n7(1976).   

10)1lrahlgren月.G.:Ellis.T.H.:沌は.,61,37  

(1978).   

11)Sa¢man,J,T.;m40nre,W.E.;h′litl加1Ⅰ,1−」」.;  

M川d左M‥A∴iゐid.、37,336(1954).   

12)lうorchardt,L.G∴Piper.C.Ⅴ.:沌痛.,53,257  

(1970).   

13)奥山寛,三宅克夫,驚見出邸:帯人研乳第1弧   5,227(1967).   

14)西田旺二:、、木材化学工業 上巻ノノ朝倉,1946,  

p.32,199,291,294.   

15)丘篠哲朗二、、原木・謂木′\紙パルプ技術協会編,  

紙パルプ技術協会.1969,p.192.  

16)1lof■fma町G.C∴Timell,T.E∴rαp卯.55コ酢1  

(1972)▲  

17)rl、i汀ほ11、Ir.=節′enぶ庵P叩βer5よよ血..72.173  

(1969).  

Sllmmar)・  

rIlhElpUTpOSe Of the present studies wasし0   

⊥nvest哺atビ L上1e V山川右 tree ut了1ization as raw   

那仁一   

シラカンパの比引裂き強さにおける若十の例を除き,  

いずれの樹稀および構成部位においても,叩解の進行   にともなって,パルプシートの密度と裂断長は増加す   るのに対して,比引裂き強さは低下するという一般的   な結果を示した。一方,シラカンパでは,ほとんどの   構成部位において,未叩解パルプと叩解バルブの間に   比引裂き強さの斬著な相違がみられず.カラマツやト  

ドマツバルプの場合とは明らかに異なる挙動がみられ  

た。この理由は,シラカンパパルプの比引裂き鎖さが,  

叩解の進行にともなって放物線状に漸増して最高値に  

到達後,漸減するという挙動をとるためであり,この   ような挙動は,広糞樹パルプにおける比引裂き裁さの   一般的な型である.,   

カラマツとトドマツでは.根および枝パルプの物理   的性質に次のような特徴がみられた。すなわち,般の   末叩解バルブでは,他の部位に比べて,CS濾水度と   比引裂き癒さが最高値を示したが.シートの密度は低  

い値であ1た。このような精巣は,これらの樹種の舶   の繊維が他の構成部位の繊維よりも大型であり.繊維  

細胞壁が揮いという形態的な特徴を反映しているため  

である。また,枝の末叩解パルプでは,他の構成部位   に比べて,〔二S清水度や比引裂き強さが最もノトさい値   を示したが,これは,枝を構成している繊維が小型で   あるためである。   

一方,シラカンパの枝の末叩鮮パルプでは.CS濾   水度はやはり最も低い僻であったが,裂断丘は寅高値   を,また比引裂き強さも.通常使用されている幹パル   プと同程度の値を示し,前述の針圭樹パルプの場合と   はり】らかな相違がみられた。   

カラマツでは枝と備パルプの比引裂き威さが,また   トドマツでは,枝と拒パルプの裂断良および枝と椚パ   ルプの比引裂き強さが.さらにシラカンパでは.株パ   ルプの裂断良なとか.対照とした斡パルプのそれらに   比べて劣った値を示Lた。しかLそれら以外の構成   部位の未晒クラフトパルプの物理的性質については,  

幹パルプにほぼ匹敵する値が得られた。   

これらの結果から.従来.はとんど利用されていな   い樹木を構成する各部位を,製紙用パルプ原料として   佐田することは.きわめて有望であると判断された。  

また,針葉樹の枝から製造したパルプは,多くの場∩  

に、他の郎位からのノヾルプに比べて劣った性質を示L  

たが,他の離位と混合蒸解することにより,改善され  

た品質のパルプが得られると.駁われる。  

(11)

奨山 寛・三宅基夫・寺沢 実  

50  

mat即ialsforpap¢rmaking p111p.Th8Studies   w色r諺 m払d駿 わn、且 血p且n組elarch 払庖rgエ  

極叩頭涙い=行雄毎勘助由助郷頑)a汀d汲   W旭e birch(戯融血」痛呵ゆ恒馳貢,か加n、in   the守a点桓rm part ロf HokkaidoトJapan.F即   plユ1pl鴫1ぬCb tree was divl由dilltO five tree   COmpOれ抑tS〔払p,t〕raれChe帯>1cmiホdiameter.  

sもqm,Sもump且nd rootさ>1cmin diameter) 

U主砲1e、ach¢d krartpt】1psⅧ・ere軌ade rrom血ese   tree co汀1ppnentS Qf e那巾tree 

In¢Ompaど1咽theyi畠1ds,fibermorpho1咤y.  

CbをmicalcロmpOSltion aRd physicalprop打tks   ぐ)f pul自 r口r 組dltree C〔)mP(〕nenL,W止h the   紙C叩tiotlbr branches亡〉fJapan台SelaどCム 且nd   fir,allother tree colTlpUnentS Were nOL   gfeatlydirねrontin colnpa、risQn Withthos¢Or   sLems used as re指renくさe 

tJudgi一喝1rnm thesere5ults.witbthee耶ep一   雨n or branchesわfJap如e毘elareh乱Ⅱdか,  

iもn臥y b¢p85Sibleto亡OnClude thaL88eh tr¢e   C6mp亡,nent prOVed to be sultable &S r且W   m色毎rialsrDrpapel\且王nkinぎⅠ)ulp.ねntわeotber   hanれthe brarl〔:IleS OrJapaneselarch and fir   produced pulps orlower yield畠and physica王   PrQpQrties a−1d alar即r amOunt 口rll即1n   tham pulps、i−r()m Other treeeomponenはIt   appears that pulp$Withimp上、oved properties   Carlbe obtained from branch白鼠【)fJ且p且neSe   18reh且nd rir、入・hellCOmbined\Vilb一浪har Lてee  

ごりmpr】nelltぶ 

hislherer〔jre desiablセIhal′1■urtherぷtudies   be cond11Cしed r or the ea飢ablishment pf the   雨滴1e tre(− utilizati〔)n aS raW materi軋1s 払r   paperInaking plユ1p 

Ⅳ錯.勒丑〔勧瀕叩こ触れ」班㍑級軋凍卜虜  

一5〔)−   

参照

関連したドキュメント

Effects of  Ketamine and Pr opofol on the Ratio of  Inter leukin-6 to Inter leukin-10

の多くの場合に腺腫を認め組織学的にはエオヂ ン嗜好性細胞よりなることが多い.叉性機能減

Found in the diatomite of Tochibori Nigata, Ureshino Saga, Hirazawa Miyagi, Kanou and Ooike Nagano, and in the mudstone of NakamuraIrizawa Yamanashi, Kawabe Nagano.. cal with

portofvinblastine(VBL)inratascitesbepatomaAH66cellswasinvestigated・suchCa2f

joint work with Michele D’Adderio and Anna Vanden Wyngaerd 2 september, 2019.. Thank you for

The main aim of the present work is to develop a unified approach for investigating problems related to the uniform G σ Gevrey regularity of solutions to PDE on the whole space R n

のようにすべきだと考えていますか。 やっと開通します。長野、太田地区方面  

Goal of this joint work: Under certain conditions, we prove ( ∗ ) directly [i.e., without applying the theory of noncritical Belyi maps] to compute the constant “C(d, ϵ)”