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社団法人 日本機械工業連合会 株式会社 三菱総合研究所 平成1 6 年度

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(1)

日機連 16 環境安全- 9

平成1 6 年度

機械安全コンソーシアム創設プログラムに関する 調査研究報告書

平成 17 年 3 月

社団法人 日 本 機 械 工 業 連 合 会

株式会社 三 菱 総 合 研 究 所

(2)

近年、技術の発展と社会との共存に対する課題がクローズアップされ、機械工業においても環 境問題、安全問題が注目を浴びるようになってきております。環境問題では、京都議定書が発効し、

排出権取引やCDMなどの柔軟性措置に関連した新ビジネスの動きもあり、政府や産業界は温室 効果ガスの削減目標の達成に向けた 取り組みを強化しているところであります。また、安全問題も、

EUにおけるCEマーキング制度の実施や、平成12年には厚生労働省から「機械の包括的な安全 基準に関する指針」が通達として出されるなど、機械工業にとってきわめて重要な課題となっており ます。

海外では欧米諸国を中心に環境・安全に配慮した機械としての具体的な形が求められてきて おり、それに伴う基準、法整備が進められているところであります。グローバルな事業展開を進めて いるわが国機械工業にとって、この動きに遅れることは死活問題であり早急な対処が必要でありま す。

こうした内外の情勢に対応するため、当会では早くから取り組んできた環境問題や機械標準化 に係わる事業を発展させて、環境・社会との共存を重視する機械工業の在り方を追求して参りまし た。平成16年度には、海外環境動向に関する情報の収集と分析、環境適合設計手法の標準化、

それぞれの機械の環境・安全対策の策定など具体的課題を掲げて活動を進めてきました。

こうした背景に鑑み、当会では機械工業の環境・安全対策のテーマの一つとして株式会社三 菱総合研究所に「機械安全コンソーシアム創設プログラムに関する調査研究」を調査委託いたしま した。本報告書は、この研究成果であり、関係各位のご参考に寄与すれば幸甚であります。

平成17年3月

社団法人 日本機械工業連合会 会 長 金 井 務

(3)

は し が き

平成 16 年度を振り返ると、地震や台風などの大規模な自然災害や、美浜原子力発電所事故、

トラック・バスのハブ問題など産業に関連した事故、また、回転ドア問題、テロ問題、感染症問題な ど生活への直接脅威となる問題など、我が国の安全を脅かす事故や問題が多発した年であったと いえる。これらの広範囲で多様化する安全の問題に対しては、個別対応ではない体系的な取り組 みが求められるとともに、我が国の安全の考え方に対する変革が必要となってきている。

我が国の機械産業界は、国際的にも世界のトップレベルを維持してきたが、今まで以上に厳し い国際競争の場に直面していることも事実である。我が国としては、さらに高付加価値な製品を開 発し、そのためにより低コストで高品質・高精度な製品を短期間で設計開発し生産していくことが必 要となる。一方、その高品質・高精度な製品の生産を支える現場では、規模の大きな災害が発生し ており、安全に対する取り組みの変革がこの分野でも必要とされてきていることも事実である。

国際的には EUが先導するかたちでISO/IECにおいて機械安全の規格が体系的に作成され ている。EUではEU 指令の基に加盟各国で法制化が進められ、機械の安全を確保しながらEU 圏の市場統一に向けて動いている。アジア諸国でも、一部ではEUの標準化に従う動きがある。国 外の取り組みをそのまま取り入れることは難しい面もあるが、社会的価値観の変化に合わせて仕組 みを変革してきている点は注目に値する。安全体系を考える上で、安全の尺度・水準を社会として 共有することが重要であり、そのためには技術面だけではなく制度面、人材育成面も含めた安全 の考え方の再構築が求められる。これは、安全・安心な社会の構築だけでなく、競争力ある社会の 構築にも貢献するものと考えられる。

本調査研究では、我が国の機械産業における機械安全の確保に向かって先導役として機能す る「機械安全コンソーシアム」のあり方に関して検討を行い、具体案をまとめることを目指す。

本調査を実施するにあたり、日本自転車振興会並びに社団法人日本機械工業連合会のご高配 に深謝するとともに、調査にご協力いただいた独立行政法人、公益法人及び企業の研究者の 方々に、心より感謝申し上げる次第である。

平成17年3月

株 式 会 社 三 菱 総 合 研 究 所 取締役社長 谷 野 剛

(4)

目 次 序

はしがき 総論

1. 調査研究の概要... 1

1.1 背景と目的...1

1.2 調査研究体制...1

1.3 調査研究項目・スケジュール...1

2. 既存コンソーシアムに関する調査... 6

2.1 コンソーシアムの現状に関する調査...6

2.2 安全宣言に関する調査... 13

3. コンソーシアム創設に向けての論点抽出と整理...18

3.1 論点の抽出... 18

3.2 論点の整理... 18

4. コンソーシアム実現のイメージと提言まとめ...22

4.1 安全宣言の検討... 22

4.2 組織体制の検討... 26

4.3 運営方法の検討... 29

4.4 提言... 36

5. 調査結果...37

5.1 コンソーシアム... 37

5.2 安全宣言... 79

6. 参考文献...91

(5)

図 表 目 次

表 2-1 コンソーシアムの目的... 11

表 2-2 コンソーシアムの活動内容... 12

表 2-3 宣言の目的... 16

表 2-4 宣言の内容... 17

表 4-1 運営経費推定... 32

表 4-2 機械安全コンソーシアムのまとめ... 35

(6)

総論

1. 調査研究の概要

近年、世界的に産業機械の安全に対する意識が高まりつつある。機械の安全に関しては ISO/IEC 国際標準により、安全の基本概念から個別機械の安全にいたるまで体系化された標準が構築されて きている。その体系の根幹となる規格として、ISO 12100が2003年11月に発行され、我が国でも対 応する国内規格としてJIS B 9700が2004年11月に発行された。今後、国際市場における機械製 品の販売・流通において、この規格を頂点として体系化された機械安全国際標準への対応が、今まで 以上に強く求められていくことになる。

我が国の安心・安全に関する公益性の観点や国際市場における機械製品の競争力確保の観点か ら、我が国の機械産業は、この世界的な流れに対応する必要があることは言うまでもない。逆に、対 応を怠るようなことがあれば、多大な経営リスクを抱えることになると言える。

しかし、国内の機械産業においては、機械安全国際標準への対応を個別企業ごとに進めるには、

人材、体制など条件が必ずしも充分ではなく、厳しい状況にあると考えられる。この状況を打開するた めに、我が国の機械産業を中心とする企業が、この対応を効率的に取り組んで行く方策として、日本 機械工業連合会(日機連)が触媒となって機械安全国際標準への対応を先導する民間主導のコンソ ーシアムを創設することが考えられる。

以上のような背景から、本調査研究では、我が国の機械産業による機械安全の確保実現に向かっ て先導役として機能する「機械安全コンソーシアム」のあり方に関して、コンソーシアムをなす「機械安 全宣言」、組織、運営、活動内容、参加者のメリット等と、その成立性(フィージビリティ)の面から調査 検討を行い、コンソーシアム創設プログラムの具体案をまとめることを目的とする。

2. 既存コンソーシアムに関する調査 2.1 コンソーシアムの現状に関する調査

現状でコンソーシアムという組織形態で活動を行っている組織に関して、以下の点から現状につい て調査を行い、類型化を考慮して整理した。

・ 目的

・ 活動内容

・ 会員の種類・会費

・ 組織体制

・ 組織の種類(会社法人、NPO,任意団体等)

・ 運営体制

・ 参加のメリット 2.2 安全宣言に関する調査

国内外でこれまでに安全や環境等に関して出された「宣言」について、その目的、宣言の対象、内 容や期待される効果について調査し、整理した。

(7)

3. コンソーシアム創設に向けての論点抽出と整理 3.1 論点の抽出

機械安全コンソーシアムの創設に向けて、明確にしておかなければならない論点を、現状調査を参 考にしながら、抽出した。

機械安全コンソーシアムの創設に向けては、以下の項目について、関係する組織、企業、研究者 等と議論を重ね、明確化していくことが必要と考えられる。

・ 設立の目的

・ 参加対象者

・ 安全宣言

・ 組織の設立方法

・ 参加のメリット

・ 運営組織

・ 会員の形態

・ 運営資金の調達

・ 情報発信方法 3.2 論点の整理

・ 設立の目的

本コンソーシアムの目的を一言で表せば、「機械安全の普及・促進・支援」と表現することがで きると考えられる。

・ 参加対象者

業界としては、機械産業を中心とする製造業において、製品製造設備を有する企業が中心にな ると考えられる。また、自社で生産していなくても、製品製造設備を輸入して販売する商社や、製 品製造設備用の安全装置、安全に係わる部品等を提供する商社なども、参加対象として考えら れる。

・ 安全宣言

安全宣言は、社会に対して本コンソーシアムが目指す方向、取り組み方を明確に示すための、

活動の中心になるものと考えられる。安全宣言は、参加する団体としての自主行動基準と考える こともでき、自主行動基準としては、「明確性」、「具体性」、「透明性」、「信頼性」という要件が求め られる。

・ 組織の設立方法

1998年12月にNPO法(特定非営利活動促進法)が施行されたことにより、本コンソーシアム のような組織もNPOとして法人格での活動を進めることが可能になった。NPO法人になることで、

社会的信用が増し、団体名による契約や登記も可能になることから、本コンソーシアムも将来的 にはNPO法人として活動していくことが有望な方策であると考えられる。

・ 運営資金の調達

内容のある活動を実施するためには、安定した運営資金を確保することが重要であり、そのた

(8)

めには会員を確保し、会費収入で運営資金の基礎をつくることが必要である。その上で、活動で 得られた成果を基に、さらに収益をあげられる事業を立ち上げていくことが望ましい。

・ 参加のメリット

運営資金の調達のためには会員の確保が必要とされるが、会員を確実に確保して継続して参 加してもらうためには、会員が参加することで得られるメリットを明確にしなければならない。その メリットが、会費を支払ってもなお上回るような魅力があるものであると、参加会員が認識できるよ うなものであれば、コンソーシアムの運営は安定したものになると考えられる。

・ 運営組織

組織体制としては、以下のような組織を構成して運営にあたることが考えられる。

総会、理事会、運営委員会、事務局、技術部会

・ 会員の形態

会員の形態としては、以下の3種類が考えられる。

法人会員、個人会員、特別会員

・ 情報発信方法

最近の情報社会においては、まずはコンソーシアムの Web ページを開設することが必要であ る。Webページのアドレスは、組織独自にURLを取得することが望ましい。

4. コンソーシアム実現のイメージと提言まとめ 4.1 安全宣言の検討

検討にあたる重要なポイントを示し、安全宣言の文案を検討した。

安全宣言の構成としては、「前文」と「宣言」の 2 部構成にすることとした。「前文」部分で、安全宣言 を行うことになった背景とコンソーシアムとしての考え方を示し、「宣言」部分で、複数の項目をあげて 宣言を行うこととした。

4.2 組織体制の検討

機械安全コンソーシアムを運営して行くにあたっては、日機連等の工業団体の内部組織として活動 を行うことも考えられるが、広く一般に開かれた組織であることを目指すのであれば、特定の団体の 組織下に入るのではなく、独立した組織であることが望ましいと考えられる。

1つの方法としては、NPO法人としての設立が考えられ、NPO法人として体制をつくるための要件 について検討した。

4.3 運営方法の検討

本コンソーシアムの運営について、運営のモデルを想定し、主として資金的な面から組織としての 成立性について検討を行った。

想定してモデルでは、2 年度目以降は、収入が支出を上回り運営継続の成立が可能と考えられる が、そのためには、150団体以上の会員確保が必要とされる。

4.4 提言

今回の検討結果から、機械安全コンソーシアムの創設のためのポイントを、提言として示した。

・ 機械安全コンソーシアム創設の目的を明確に示す。

(9)

・ コンソーシアムの活動の中心として会員合意の元に安全宣言をまとめ公開する。

・ 目的を理解して積極的に参加してくれる会員として150団体以上を目標に確保する。

・ 会員の確保のためにコンソーシアムとして魅力ある活動を実践し継続的に拡大する。

5. 調査結果 5.1 コンソーシアム

現状のコンソーシアムについて調査した結果を、組織毎に示した。

5.2 安全宣言

現状の宣言について調査した結果を、宣言毎に示した。

(10)

1. 調査研究の概要

1.1 背景と目的

近年、世界的に産業機械の安全に対する意識が高まりつつある。機械の安全に関しては ISO/IEC 国際標準により、安全の基本概念から個別機械の安全にいたるまで体系化された標準 が構築されてきている。その体系の根幹となる規格として、ISO 12100が2003年11月に発行さ れ、我が国でも対応する国内規格としてJIS B 9700が2004年11月に発行された。今後、国際 市場における機械製品の販売・流通において、この規格を頂点として体系化された機械安全国際 標準への対応が、今まで以上に強く求められていくことになる。

我が国の安心・安全に関する公益性の観点や国際市場における機械製品の競争力確保の観 点から、我が国の機械産業は、この世界的な流れに対応する必要があることは言うまでもない。逆 に、対応を怠るようなことがあれば、多大な経営リスクを抱えることになると言える。

しかし、国内の機械産業においては、機械安全国際標準への対応を個別企業ごとに進めるに は、人材、体制など条件が必ずしも充分ではなく、厳しい状況にあると考えられる。この状況を打開 するために、我が国の機械産業を中心とする企業が、この対応を効率的に取り組んで行く方策とし て、日本機械工業連合会(日機連)が触媒となって機械安全国際標準への対応を先導する民間主 導のコンソーシアムを創設することが考えられる。

以上のような背景から、本調査研究では、我が国の機械産業による機械安全の確保実現に向か って先導役として機能する「機械安全コンソーシアム」のあり方に関して、コンソーシアムをなす「機 械安全宣言」、組織、運営、活動内容、参加者のメリット等と、その成立性(フィージビリティ)の面か ら調査検討を行い、コンソーシアム創設プログラムの具体案をまとめることを目的とする。

1.2 調査研究体制

本調査研究は、社団法人日本機械工業連合会の委託を受けて、株式会社三菱総合研究所 安 全技術研究部の研究員が中心となり、機械安全に関する学識経験者の意見を十分に参考としな がら、当初の目的を達成すべくこれを推進する。

1.3 調査研究項目・スケジュール

1.3.1 調査研究項目

(1) 既存コンソーシアムに関する調査

国内で活動を行っているコンソーシアムの現状に関して調査を行う。

(1-1) コンソーシアムの現状に関する調査

国内で組織されて活動を行っているコンソーシアムに関して、以下に示す点から現状について 調査を行い、類型化を考慮して整理する。

・目的

・活動内容

(11)

・会員の種類・会費

・組織体制

・組織の種類(会社法人、NPO、任意団体等)

・運営体制

・参加のメリット

調査対象の候補としては、以下に示すコンソーシアムの他に、10 組織程度の調査を行うことを 想定している。

・サイバーアシスト コンソーシアム

・雷害リスク低減コンソーシアム

・デジタルヒューマン技術協議会

・ITS Japan

・インターネットITS協議会

(1-2) 安全宣言に関する調査

コンソーシアムの目的達成のために考えられる活動として、コンソーシアムとして安全宣言を行う ことが考えられる。その内容を検討する参考として、国内でこれまでに安全や環境等に関して出さ れた「宣言」について、その目的、宣言の対象、内容や期待される効果等について調査し整理す る。

調査対象の候補としては、以下に示す活動を想定している。

・食の安全の取り組み宣言(大阪府消費者センター)

・企業倫理宣言(民間企業)

・PFC等のガスに関する電子デバイス製造業界の自主行動宣言 (社団法人 日本電子機械工業会)

・安全行動宣言(電力会社等)

(2) コンソーシアム創設に向けての論点抽出と整理

上記(1)の調査結果も参考とし、コンソーシアム創設に向けて明確にしなければならない論点を 抽出して整理する。

論点を抽出する切り口として、以下のポイントを考慮する。

(12)

・設立の背景

・設立の目的

・組織の設立方法(任意団体、NPO、法人 等)

・活動内容

・参加のメリット

・運営組織

・会員の形態

・運営資金の調達

・広報の方法

・安全宣言

(3) コンソーシアム実現のイメージと提言まとめ

上記(2)で抽出した論点について検討を行い、コンソーシアムが実現した時の具体的なイメージ について、以下の観点から具体的な方策、実現の可能性、実施効果も含めて検討を進め、提言と してまとめる。

① 目的

・設立趣旨

・コンソーシアムの紹介

② 安全宣言

・安全宣言に盛り込むべき要点の検討と宣言文案の作成

③ 組織

・中心となる組織

・事務局の機能

・組織の設立形態(任意団体、NPO、法人 等)

④ 運営

・会員の種類

・会費制度

・運営費用概算(固定費、事業費)

⑤ 活動内容

(13)

・情報提供・広報活動

一般向け、会員向け 機関誌の発行

情報提供Webサイトの運営

・機械安全に関する研究会活動 安全の技術的側面の研究 標準・制度に関する研究 会員間の情報交換

・認証取得に関する情報交換

・標準化活動

・企業の機械安全への取り組み評価

・機械安全に関するセミナー開催

事例・体験セミナー 等

・産業事故情報データベースの構築

⑥ 参加のメリット

・参加するメリットの整理

⑦ 参加組織候補

・参加が想定される組織のリストアップ

(4) 調査研究成果の活用

本調査研究の成果を活用して、コンソーシアム創設に向けての活動を進めていけるようなものと する。

活動は、国内の工業会、学識経験者の協力を得て、コンソーシアム創設委員会を設置して推進 する。活動の内容としては、以下に示すような内容が考えられ、本調査研究は、これらの内容に結 びつけられることを想定しながら、効率よく進めるものとする。

① コンソーシアム活動メニューの具体化と計画

コンソーシアムの活動内容に関して、具体的に内容の詳細を検討し、実施に向けての計 画を作成する。

② コンソーシアム規約の作成

コンソーシアムの規約を検討し、作成する。

(14)

③ コンソーシアム参加組織の募集

コンソーシアムの具体的な内容について紹介する資料を作成し、参加が期待される組織 に対して紹介活動を行い、参加に向けての働きかけを行う。

④ Webサイトの立ち上げ

コンソーシアムの趣旨や活動計画について、広く一般に公開するためのWeb サイトを立 ち上げる。

⑤ 機械安全宣言(仮称)に向けての活動

コンソーシアムとして、日本の機械安全を確保する取り組みに向けての宣言を出すことは 意義あることと考えられる。委員会の委員をはじめ、有識者の意見を聞き、コンソーシアム 参加者の合意を得て宣言する内容について、宣言する時期や期待される効果も含めて 検討する。

1.3.2 事業のタイム・スケジュール

下 半 期 半期別・月別

項 目

16

10 11 12

17

1 2 3

(1)既存コンソーシアムに関す る調査

(2)コンソーシアム創設に向け ての論点抽出と整理

(3)コンソーシアム実現のイメー ジと提言まとめ

(4)報告書作成および調査研 究成果の活用・公表

(15)

2. 既存コンソーシアムに関する調査

2.1 コンソーシアムの現状に関する調査

現状でコンソーシアムという組織形態で活動を行っている組織に関して、以下の点から現状につ いて調査を行い、類型化を考慮して整理した。

Œ 目的

Œ 活動内容

Œ 会員の種類・会費

Œ 組織体制

Œ 組織の種類(会社法人、NPO,任意団体等)

Œ 運営体制

Œ 参加のメリット

2.1.1 調査対象

以下に示す29の国内外で活動を行っているコンソーシアムを対象として、調査を実施した。

Œ 3Dコンソーシアム

Œ ASPインダストリコンソーシアム

Œ DOA+コンソーシアム

Œ DVTSコンソーシアム

Œ EPWINGコンソーシアム

Œ ITS JAPAN

Œ インターネットITS協議会

Œ iVDRコンソーシアム

Œ Linuxコンソーシアム

Œ MedXMLコンソーシアム

Œ PCクラスタコンソーシアム

Œ PDAコンソーシアム

Œ PSLXコンソーシアム

Œ RIAコンソーシアム

(16)

Œ XMLコンソーシアム

Œ エコーネットコンソーシアム

Œ サイバーアシストコンソーシアム

Œ デジタルシネマコンソーシアム

Œ デジタルヒューマンコンソーシアム

Œ 電子書籍ビジネスコンソーシアム

Œ 電子申請推進コンソーシアム

Œ ハイパーメディアコンソーシアム

Œ ユニバーサルデザインコンソーシアム

Œ 雷害リスク低減コンソーシアム

Œ Oklahoma's Consortium for Environmental Literacy

Œ The SAFE consortium

Œ The World Wide Web Consortium (W3C)

Œ The Massachusetts Health Data Consortium

Œ ファルマスニップコンソーシアム

2.1.2 現状調査

(1) 目的

調査対象としたコンソーシアムには、それぞれに目的があり、その目的を、以下の 13 項目の観 点から分類して整理した。

Œ 普及・促進・支援

Œ 市場形成拡大・産業の発展

Œ 情報の収集・場の提供

Œ 研究開発・技術開発

Œ 規格策定・標準化

Œ 企画・提案・提言

Œ 解説・教育・啓蒙・啓発

Œ 国民生活向上・社会貢献

Œ 洗練・調整・課題解決

(17)

Œ システムの発展

Œ データベース構築・運用

Œ 実用化

Œ 社会定着

各コンソーシアムの目的を分類して整理した結果は、表 2-1に示す。

コンソーシアムの目的として、最も多く掲げられている項目は、何かしらの普及・促進・支援であ る。コンソーシアムに参加する組織、企業が協力して築いた技術やITシステムに関して、それをコ ンソーシアムとしてまとまった形で社会に普及させ、利用を促進することを目的としたものであり、そ のために様々な支援も含めて活動が行われている。今回の調査対象29社の中では、16社がコン ソーシアムの目的の中に明記しているが、それ以外のコンソーシアムでも、活動の内容からみて、

普及・促進・支援を活動の実質的な目的としているところがほとんどである。

次に多い目的としては、市場形成拡大と産業の発展を目指すというものである。これについても、

12社が目的の中に含めている。また、普及・促進・支援とともに目的に含めているコンソーシアムが 多い。例えば、電子書籍ビジネスコンソーシアムは、電子書籍コンテンツの普及促進を進めること を目指しており、それにより電子書籍の市場を開拓することを目的にしている。

(2) 活動内容

コンソーシアムの活動の内容について、以下の観点から整理を行った。

Œ 委員会・部会・分科会の開催

Œ 情報収集と発信・交換

Œ セミナー、シンポジウムの開催

Œ 調査・研究・検証・解決

Œ プロモーション・啓蒙啓発・普及

Œ 他団体との連携活動

Œ 規格策定等の標準化活動

Œ メールマガジン等による配信

Œ プロジェクトの提案・支援、インキュベーション支援

Œ 知的財産管理

Œ 国際化支援

Œ 技術・開発・流通の推進・支援

Œ 刊行物の発行

Œ データベースの構築・運用

(18)

Œ 自主開発

Œ インフラの構築

Œ コンサルティング活動

Œ ネットワーキング

Œ オープンソースの提供

各コンソーシアムの活動内容を整理した結果を、表 2-2に示す。

ほとんどのコンソーシアムは、委員会、部会、分科会というような組織を設置して活動を行ってい る。そこでは、情報交換、標準化、調査、インフラ整備といった活動が実施されており、コンソーシア ムの活動の中心となっている。

コンソーシアムによっては、システム等の自主的な開発、会員の知的財産の管理、会員向けのコ ンサルティングなどを、会員向けのサービスとして活動を行っているところもある。

また、コンソーシアムの成果等を、なんらかの形で発信しており、その方法としては、Web、機関 紙、ニューズレター、メールマガジン等で配信されている。表には含めていないが、どのコンソーシ アムもWebページで情報の公開を行っており、現在においては、Webページによる広報活動はコ ンソーシアムには必須のものであると言える。また、機関紙よりもコストが低いと考えられる、メーリン グリストや、電子ファイルによる情報発信を選択している組織も多く見られる。

(3) 会員の種類・会費

会員の種類としては、正会員と準会員(コンソーシアムにより呼び名は変わる)の 2 層構造で会 員の種類を用意しているところが多い。さらに幹事会員として、コンソーシアムの運営に関わること ができる会員を別枠で用意しているところもある。

会費については、法人会員の場合には、正会員で年間10万円から100万円の範囲にあるとこ ろが多い。中には、インターネットITS協議会のように、幹事会員が年会費1,000万円、正会員が 年会費250万円というところもある。

コンソーシアムとして、システムの開発、データベースの構築、調査、研究を実施しているところ は、年会費が比較的高額になっている。

(4) 組織体制

組織体制としては、理事会・幹事会を設け、その下に委員会、部会・分科会を組織しているケー スが多い。

(5) 組織の種類(会社法人、NPO、任意団体)

一般的に任意団体であるが、任意団体からNPOへ変更したコンソーシアムも存在し、法人格を 持つNPOとしてのコンソーシアムが今後注目される。

(19)

(6) 運営体制

市場拡大等を目的としているコンソーシアムでは、その産業・業界のトップが役職についている ケースが多いと見られる。

(7) 参加のメリット

コンソーシアムに参加するメリット(特典)としては、以下のようなメリットが挙げられている。

Œ コンソーシアム参加企業としての活動に貢献する企業であることの公開

Œ コンソーシアム活動成果に関する情報提供

Œ イベントへの参加と交流・情報収集

Œ 会員用ホームページによる情報提供

Œ コンソーシアムによる刊行物の購読

Œ コンソーシアムのシンボルマークやロゴの利用

Œ セミナー、研究会、分科会などへの参加と資料の閲覧

Œ 自主開発システムへの参加

Œ 自主開発システムの成果提供

Œ 自主開発システム利用時のライセンス提供

Œ コンソーシアムが保揺する特許等の優先的利用

Œ 標準化活動への参加

Œ 展示会への参加

Œ 技術仕様に基づくコンサルティング

Œ コンソーシアム会員向けに新製品情報を提供することが可能

(20)

表 2-1 コンソーシアムの目的 コンシアの目的

発 、 技

調

デ ー ベ ー

Dソーシアム●●5社 100社 賛66社 ASPインダコンソーシアム●●●11036社 DOA+コンソ●●21社 DVTSコソーシアム●●●企業14 学術30 EPWINGコソーシアム●●記載なし ITS JAPAN●●●●●●企業304社 地自1 学者37 インタネットITS協議会 ●●●●●●13社 会19社 68社 8大 iVDRソーシアム●●57社 Linuxコンソ●●●●●27社 MedXMLコンソ●●●記載なし PCタコソーシアム●●●33社 PDAーシアム●●10数社検討 PSLXコソーシアム●●企業43 学術8 一般27 RIAンソ●●●幹事14 会員6 XMLコシアム●●理事22 会員182社 アイア4 特別1 エコソーシアム●●A会26社 B86社 バーアシスーシアム●●30社 タルシネンソーシアム17社 ア9 デジューマンコンソ●●企業12 個人12 電子書籍ビネスコンソーシ●●●企業90 経産省 電子申請推進コンソーシ●●企業20 団体6 パーィアコソーシアム●●●●記載なし ユニバーサルデザインーシ●●●記載なし 雷害リスク低減コンソーシ●●●企業45 研究会員10 Oklahoma's Consortium for Environmental Literacy27団 The SAFE consortium●●6カ国のReserch Institute The World Wide Web Consortium (W3C)●●●●世界368団体 The Massachusetts Health Data Consortium●●159 ファスニッソーシアム●●42社 該当数1612108964442211

(21)

表 2-2 コンソーシアムの活動内容 コンソーシアムの活動内

3DコンソーシアムASPンダストシアム●● DOA+コンソーシアム DVTSコンソーシアム EPWINGコンソーシアム ITS JAPAN ンターネトITS議会  iVDRコンソーシアムLinuxコンソ MedXMLンソ●● PCクラスタコンソーシアム PDAコーシアム PSLXコンソーシアム RIAコンシアム XMLコンシアム エコーットソーシアム サイバーアシスーシアム デジタルシネンソーシアム デジタルヒューマーシアム 電子書籍ビジネーシアム電子申請推進コンソーシアム●● ハイパーメディアコソーシアム ユニバーサルデザイーシアム 雷害リスク低減コシアム Oklahoma's Consortium for Environmental Literacy The SAFE consortium●● The World Wide Web Consortium (W3C)●● The Massachusetts Health Data Consortium マスニコン● 該当数27

ナ ー 、 シ

調

モ ー シ ョ ン

 

メ ー

/

キ ュ ベ ー シ ョ ン

通 、

デ ー ベ ー

テ ィ ン

ネ ッ ト ワ ー

オ ー ソ ー

●●●●5社 正会員100社 賛助66社 ●●●●●●●●●会員110社ユーザー36社 ●●●●業21社 ●●●●●●14社 学術30 ●●●●●●●●●記載なし ●●●●●●●●●●●●●●304社 地自1 学37 ●●●●●●●●●13社 会員19社 賛助68社 8大 ●●●●●員57社 ●●●●●●員27社 ●●●●●●記載なし ●●●●●●業33社 ●●●●10数社検 ●●●●●●●●●●企業43社 学術8 一般27 ●●●●●●14社 会員6社 ●●●●●●●22社 会員182社 アライアス4 特1 ●●●●●●●●●●●●A会員26社 86社 ●●●●●●●業30社 ●●●●●●●17社 アイザリー9 ●●●●●●●12社 個人12 ●●●●●●●90社 経産省 ●●●●20社 団体6 ●●●●●記載なし ●●●●●●●●記載なし ●●●企業45 研究会員10 ●●●●●●●27団 ●●6国のReserch Ititute ●●界368団 ●●●●●●●●●業159社 ●●●●●業42社 222118161515987777664432

(22)

2.2 安全宣言に関する調査

国内外でこれまでに安全や環境等に関して出された「宣言」について、その目的、宣言の対象、

内容や期待される効果について調査し、整理した。

2.2.1 調査対象

以下に示す12の国内外で出されている宣言を対象として、調査を実施して。

Œ 関西エコオフィス宣言

Œ みやぎ食の安全安心取組宣言制度

Œ 食の安全の取組宣言

Œ アイドリングストップ運動

Œ 患者の権利宣言

Œ 日本経団連自然保護宣言

Œ 原子力事業の運営に係る品質方針 (関西電力)

Œ PFC等のガスに関する電子デバイス製造業界の自主行動宣言

Œ WMAジュネーブ宣言

Œ ヘルシンキ宣言

Œ BILBAO declaration

Œ アシックス行動規範

2.2.2 現状調査

宣言の目的として、まず宣言を行うことのメリットが考えられる。宣言とは団体、事業者が目指す 倫理や経営姿勢を文章化したものの公表であり、消費者等に広く一般に明確に伝えることができ、

宣言を通じて団体や事業者の経営姿勢を評価することが可能となる。また、宣言を行うことにより、

事業計画等を計画‐運用-監査―見直しのマネジメントサイクルの中で絶えず見直しをしていく必 要が発生し、宣言に沿った継続的な努力を通じて、消費者等から高い信頼を得、競争力を高めて ゆくことが可能となる。

特に、環境・安全の分野においては企業名等の公表といったプロモーションを付随したものが多 い。

(1) 宣言の目的

宣言の内容について、以下の観点から整理を行った。

Œ 企業名等の発信

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Œ 啓蒙啓発・意識向上

Œ 倫理綱領・倫理基準

Œ 環境配慮・温暖化防止

Œ 安全・安心の提供

Œ 品質・透明性の向上

Œ 人類の発展

Œ 遵法活動

各宣言の目的を分類して整理した結果を、表 2-3に示す。

宣言に参加する企業名等は、多くの宣言で明記されており、宣言に参加することで企業の姿勢 を消費者にアピールすることを大きな目的としていることがわかる。

特定の目的としては、「環境配慮・温暖化防止」、「安全・安心の提供」、「品質・透明性の向上」

があげられる。安全・安心の提供については、国内では、食品の安全性と原子力発電の安全性に 関するものであり、ここ数年の間に社会問題化した観点から、消費者に対して正しい取り組みをア ピールすることを目指しているものと考えられる。

(2) 宣言の内容

宣言の内容について、以下の観点から整理を行った。

Œ 行動規範・基本原則

Œ 情報の収集適用・プロモーション

Œ 教育・啓蒙・啓発

Œ ラベルの提供・管理

Œ 法令遵守体制の強化

Œ 国際協調

Œ 標準化・ガイドライン

Œ 消費者の参画

Œ 交流・協力促進

Œ 安全の確保

Œ 品質・透明性向上

Œ プロジェクトの推進

Œ 研究開発の促進

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各宣言の内容を分類して整理した結果を、表 2-4に示す。

ほぼ全ての宣言に共通して基本原則・行動規範・ガイドラインが明記されている。

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表 2-3 宣言の目的 宣言の目的

企 業 名 等 情 報 の 発 信

啓 蒙 啓 発 ・ 意 識 向 上

倫 理 綱 領 ・ 倫 理 基 準

環 境 配 慮 ・ 温 暖 化 防 止

安 全 ・ 安 心 の 提 供

品 質 ・ 透 明 性 の 向 上

人 類 の 発 展

遵 法 活 動

規 模 関西エコオフィス宣言●●●1141事業所 みやぎ食の安全安心取組宣言制度●●●347店舗 食の安全の取組宣言●●●企業9 団体4 アイドリングストップ運動●●●760団体 患者の権利宣言●●●発足時 病院2医師6 日本経団連自然保護宣言●●●企業1306全国団体129地方団体47 原子力事業の運営に係る品質方針 (関西電力)●●●不明 PFC等のガスに関する電子デバイス製造業界の自主行動宣言 ●約100社 WMAジュネーブ宣言●約800万人 ヘルシンキ宣言●約800万人 BILBAO declation●●労働者1200万人 アシックス行動規範●●●●従業員1252名 該当数86444211

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表 2-4 宣言の内容 宣言・運動の内容 関西エコオフィス宣言 みやぎ食の安全安心取組宣言制度 食の安全の取組宣言 アイドリングストップ運動 患者の権利宣言 日本経団連自然保護宣言 原子力事業の運営に係る品質方針 (関西電力) PFC等のガスに関する電子デバイス製造業界の自主行動宣言 WMAジュネーブ宣言 ヘルシンキ宣言 BILBAO declation アシックス行動規範 該当数

行 動 規 範 ・ 基 本 原 則

情 報 の 収 集 提 供 ・ プ ロ モー シ ョ ン

教 育 ・ 啓 蒙 ・ 啓 発

ラ ベ ル の 提 供 ・ 管 理

法 令 遵 守 体 制 の 強 化

国 際 協 調

標 準 化 ・ ガ イ ド ラ イ ン

消 費 者 の 参 画

交 流 ・ 協 力 促 進

安 全 の 確 保

品 質 ・ 透 明 性 向 上

プ ロ ジ ェ ク ト の 推 進

研 究 開 発 の 促 進

規 模 ●●●1141事業所 ●●●347店舗 ●●●●●●企業9 団体4 ●●●●760団体 ●●発足時 病院2医師6 ●●●●●●企業1306全国団体129地方団体47 ●●●●●●不明 ●●●●約100社 ●約800万人 ●約800万人 ●●●労働者1200万人 ●●●●●●●●従業員1252名 9865432222211

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3. コンソーシアム創設に向けての論点抽出と整理

3.1 論点の抽出

機械安全コンソーシアムの創設に向けて、明確にしておかなければならない論点を、現状調査 を参考にしながら、抽出した。

機械安全コンソーシアムの創設に向けては、以下の項目について、関係する組織、企業、研究 者等と議論を重ね、明確化していくことが必要と考えられる。

Œ 設立の目的

Œ 参加対象者

Œ 安全宣言

Œ 組織の設立方法

Œ 参加のメリット

Œ 運営組織

Œ 会員の形態

Œ 運営資金の調達

Œ 情報発信方法

各項目について、議論し検討すべきポイントを、以下に整理する。

3.2 論点の整理

3.2.1 設立の目的

機械安全に関する国際標準は、EUが地域のEN規格として規格開発してきた体系的な考え方 をベースとしている。EUの発端は、1946年9月19日のイギリスのウィンストン・チャーチルによる ヨーロッパ合衆国の提唱と言われている[1]。そのEUが、現在では、2004年5月1日に25カ国 に拡大され、2007 年にはブルガリアとルーマニアの加盟が予定されており、国際的な位置を確実 に確保してきている。EU 機械指令では、機械安全に関する EN 規格に適合している機械につい ては、基本的に EU 域内の自由な流通を認めるものであるが、逆に適合していない機械について は流通が認められない。国際安全標準であるISO/IEC規格は、EUが主導して開発している傾向 が強く、EU 機械指令の考え方が国際安全標準の基本的な考え方として、世界的にも認められる 状況になってきている。

国際安全標準の基本的な考え方は、機械のリスクを最小になるように設計するという考え方であ り、安全レベルとしてはかなり高度なレベルを目指していると言える。この国際安全標準のレベルに 対して、日本国内の機械安全のレベルは、相当の差が生じているのが現実である。機械安全コン ソーシアムを設立する一番の目的は、この差を解消し、将来は世界をリードする立場に日本の産業

(28)

界が成長することである。

日本の産業界にあっては、機械安全国際標準への対応を個別企業で進めるには、人材、体制 などの条件が必ずしも十分といえず、現状では厳しい状況にあると考えられており、この状況を打 開し、効率的に取り組んでいく方策として、この機械安全コンソーシアムが機能していくことが求め られる。

従って、本コンソーシアムの目的を一言で表せば、「機械安全の普及・促進・支援」と表現するこ とができると考えられる。

3.2.2 参加対象者

設立の目的から考えて、本コンソーシアムは個人ではなく、法人を対象にするものである。

法人の種類としては、民間企業、あるいは業界団体が参加対象になる。

業界としては、機械産業を中心とする製造業において、製品製造設備を有する企業が中心にな ると考えられる。また、自社で生産していなくても、製品製造設備を輸入して販売する商社や、製品 製造設備用の安全装置、安全に係わる部品等を提供する商社なども、参加対象として考えられ る。

3.2.3 安全宣言

安全宣言は、社会に対して本コンソーシアムが目指す方向、取り組み方を明確に示すための、

活動の中心となるものと考えられる。

安全宣言は、参加する団体としての自主行動基準と考えることもでき、自主行動基準としては、

以下に示すような要件が求められる。(平成14年12月「消費者に信頼される事業者となるために

-自主行動基準の指針-」 国民生活審議会消費者政策部会 自主行動基準検討委員会)

自主行動基準に求められる要件

Œ 明確性

外部の者の目からみて明確で理解しやすい内容であること。

Œ 具体性

具体的な内容が盛り込まれていること。

Œ 透明性

策定・改訂、運用の各プロセスにおいて、対外的に情報が開示され、外部の意見が組み 入れられること。

Œ 信頼性

具体的に運用する体制や枠組みを構築し機能させること。体制が構築されることによって、

事業者の対応が適正なものとなり、信頼性を高められる。

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3.2.4 組織の設立方法

本コンソーシアムの活動を進めるための組織を設立する方法としては、いくつかの方法が考えら れる。現状のコンソーシアムでは、任意団体として活動しているところが多いようである。任意団体 は、設立にあたって特別な手続きが必要ではないため、枠組みだけを決定すれば立ち上げること はいつでも可能である。ただし、外部との契約などは、代表者名で締結することになるなど、組織と して活動を継続していくには不便な点も多い。また、社会的な信用という点でも、高い信頼性を得 るには、よほどの実績や人材が必要とされる。契約や会計などを既存の法人が窓口となって行い、

活動は任意団体が行うという方法も考えられるが、中立的な立場での活動を目指すのであれば、

窓口となる法人が中立的な立場であることが必要とされる。また、活動内容に対して、窓口の法人 からの影響を完全に排除することは難しく、独立した活動を進めるという点でも、不自由な面がある と考えられる。

1998年12月にNPO法(特定非営利活動促進法)が施行されたことにより、本コンソーシアムの ような組織もNPOとして法人格での活動を進めることが可能になった。NPO法人になることで、社 会的信用が増し、団体名による契約や登記も可能になることから、本コンソーシアムも将来的には NPO法人として活動していくことは有望な方策であると考えられる。

3.2.5 運営資金の調達

本コンソーシアムの目的を達成していくためには、継続的な活動が必要とされる。そのためには、

運営資金を確保しなければならない。

運営資金の調達方法としては、参加会員からの会費収入が考えられる。会費の徴収方法を年会 費とするならば、1年ごとに一定の収入が見込まれるため、活動のための予算化も考えやすくなり、

活動計画の立案も行いやすいと考えられる。内容のある活動を実施するためには、安定した運営 資金を確保することが重要であり、そのためには会員を確保し、会費収入で運営資金の基礎をつ くることが必要である。その上で、活動で得られた成果を基に、さらに収益をあげられる事業を立ち 上げていくことが望ましい。

3.2.6 参加のメリット

運営資金の調達のためには会員の確保が必要とされるが、会員を確実に確保して継続して参 加してもらうためには、会員が参加することで得られるメリットを明確にしなければならない。そのメリ ットが、会費を支払ってもなお上回るような魅力があるものであると、参加会員が認識できるようなも のであれば、コンソーシアムの運営は安定したものになると考えられる。

ただし、本コンソーシアムの場合、会員向けの活動の前に、日本の産業界及び社会全体に対し て働きかけることが目的の一つになると考えられるため、会員限定のサービスだけを想定していて は目的を見失うことにもなりかねないので注意が必要である。日本の産業界及び社会全体に対し て働きかけていくことが、会員のメリットにつながるようにしていくべきであると考えられる。

3.2.7 運営組織

組織体制としては、以下のような組織を構成して運営にあたることが考えられる。

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Œ 総会

Œ 理事会

Œ 運営委員会

Œ 事務局

Œ 技術部会

総会は全ての会員が参加することのできる最終的な議決権をもつ会議である。コンソーシアムの 運営の執行部といえるのが理事会であり、通常は理事会で詳細な活動の計画について立案され 議論されることになる。理事会は方針の決定だけを行うことにし、運営に関する細かい検討は理事 会に元に運営委員会を設けて、そこで行うことにする方法もある。事務局は、コンソーシアムの運営 に関する窓口として、実際の業務を全て引き受けることになるため、専従の社員が必要とされる。技 術部会(あるいは分科会等)は、会員間の技術的な情報交換や研究活動、あるいは標準化作業な どの目的のために必要に応じて設置されるもので、この部分の活動内容が、コンソーシアムの基盤 を作り、本当に魅力のあるコンソーシアムとしていくことに繋がると言える。

3.2.8 会員の形態

会員の形態としては、以下の3種類が考えられる。

Œ 法人会員

Œ 個人会員

Œ 特別会員

法人会員は、本コンソーシアムを構成するメインメンバーである。

個人会員は、本コンソーシアムの場合には、設定する必要がないかもしれない。ただし、大学、

独立行政法人などの研究者が、個人でコンソーシアムの研究会に参加希望する場合などは、個人 会員の制度があった方が望ましいと考えられる。

特別会員は、コンソーシアムが目的を達成するために、会員として参加を要望した法人あるいは 個人であり、会費は無料となる。

3.2.9 情報発信方法

最近の情報社会においては、まずはコンソーシアムの Web ページを開設することが必要である。

Webページのアドレスは、組織独自にURLを取得することが望ましい。コンソーシアム立ち上げ当 初は、予算の制限も厳しいと考えられるため、Web からの情報発信が中心になると考えられる。そ のためにも、Web ページを自分で更新できる仕組み、スタッフは、他の情報発信方法に優先して 確保しておくことが必要である。

表 2-2 コンソーシアムの活動内容 コンソーシアムの活動内容
表 2-4 宣言の内容 宣言・運動の内容 関西エコオフィス宣言 みやぎ食の安全安心取組宣言制度 食の安全の取組宣言 アイドリングストップ運動 患者の権利宣言 日本経団連自然保護宣言 原子力事業の運営に係る品質方針 (関西電力) PFC等のガスに関する電子デバイス製造業界の自主行動宣言 WMAジュネーブ宣言 ヘルシンキ宣言 BILBAO declation アシックス行動規範 該当数
表 4-1 運営経費推定  項目 収入 会費収入 会員数 会費合計 会員数 会費合計 会員数 会費合計 100 25,000,000 150 37,500,000 200 50,000,000 セミナー費用 2,000,000 3,000,000 4,000,000 収入合計 27,000,000 40,500,000 54,000,000 支出 事務局人件費 職員数 人件費合計 職員数 人件費合計 職員数 人件費合計 専従職員 1 15,048,500 1 15,048,500 1 18,608,500
表 4-2 機械安全コンソーシアムのまとめ  組織名称 機械安全コンソーシアム(仮称) 窓口 (社)日本機械工業連合会 標準化推進部 将来的には、NPO機械安全コンソーシアムとして組織化することを検討 目的 機械安全国際標準への対応が、今まで以上に強く求められている状況にあり、我 が国の安全、安心に関する公益性の観点や国際市場における機械製品の競争 力確保の観点から、我が国の機械産業は、この世界的な流れに対応する必要が あることは言うまでもない。逆に、対応を怠るようなことがあれば、多大な経営リス クを抱える

参照

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