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シリーズ関節リウマチ専門医に聴く 関節リウマチの治療戦略 口腔乾燥を伴うケースにおける口腔ケアと薬物療法の実際 織部リウマチ科内科クリニック院長 織部元廣 関節リウマチ患者は高頻度に口腔乾燥症状を呈する 関節リウマチ (RA) の主病巣は関節にあるが 皮膚 感覚器 造血器 消化器 呼吸器 泌尿器 循

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(1)

関節リウマチの治療戦略

口腔乾燥を伴うケースにおける口腔ケアと 薬物療法の実際

織部 元廣 先生

織部リウマチ科内科クリニック 院長

東和コミュニケーションプラザ 2014

 関節リウマチ患者にはさまざまな関節外症状が合併することが知られている。口腔乾燥は日常診療上 よく見かける症状であるが、リウマチにおける口腔乾燥が発生するリスクや治療上の課題は成書にも あまり書かれていない。今回は、 「関節リウマチ患者の口腔を診ない医師はリウマチ専門医とは言えない」

と指摘する大分県にある織部リウマチ科内科クリニック院長 織部元廣先生に、口腔乾燥を伴う関節リ ウマチ患者に対しどのような指導と治療を実践されているのか、具体的な方法を伺った。

シリーズ関節リウマチ専門医に聴く

リウマチシリーズ 特別号

vol.1

(2)

 関節リウマチ(RA)の主病巣は関節にあるが、皮膚・感覚 器、造血器、消化器、呼吸器、泌尿器、循環器、神経系など、

全身の臓器に障害が生じる疾患でもある。

 今回のテーマである口腔乾燥は、RA 患者の3割程度に みられるとされる(図1)。口腔乾燥を生じる疾患として は、RA と同様、自己免疫疾患に分類されるシェーグレン症 候群(SS)が有名であり、両疾患の合併頻度も高いとされ ている。しかしながら、SS 患者に特有の SS-A や SS-B といっ た自己抗体が血清中に存在するケースが口腔乾燥合併例 の1割程度にとどまることから、RA 患者に伴う口腔乾燥 の多くは免疫学的な背景を伴わない唾液分泌機能の単純 な加齢性変化か薬剤が誘因と考えられている。事実、SS で は耳下腺腺房から破壊が生じるのに対し、口腔乾燥を伴 う RA 患者の場合は耳下腺管の破壊が先行するというよ うに、両者の病態形成過程は異なる

1)−3)

 RA の好発年齢は40-60代であるが、高齢者にも多い

(図2)。RA 患者における口腔乾燥の発症機序については、

不十分な口腔ケアによって繁殖した細菌が耳下腺炎を 起こし、その結果、唾液分泌障害が生じると想定している。

加えて、RA 患者の唾液を調べてみるとリゾチームやβ-ア ミラーゼ等の抗菌成分が減少しており、唾液自体の殺菌 能力も低下していることが示唆される。

 唾液の殺菌作用が低下した上、分泌量そのものの減少に よって乾燥した口腔内では細菌の繁殖が進み、齲歯、歯周 病、歯槽膿漏が生じる。他方、口腔乾燥は嚥下機能を低下さ せ、誤嚥のリスクを高める。このような口腔内に細菌が増殖 した状況で誤嚥が起こると、誤嚥性肺炎の発症リスクが相 乗的に上昇することは想像に難くない。加えて、抗リウマチ 薬は総じて免疫を抑制する方向に働くことから薬物療法下 にある RA 患者は、誤嚥性肺炎の発症が助長される状況に あると考えられる。誤嚥性肺炎は予後不良な感染症である ことを考慮すれば、RA 患者にみられる口腔乾燥は極めて 重要な治療標的となることは明白である。

 したがって、RA 患者を診察する際には必ず口腔乾燥の 有無を確認し、唾液腺の状態を把握しなければならない。

関節リウマチの治療戦略

口腔乾燥を伴うケースにおける口腔ケアと 薬物療法の実際

織部リウマチ科内科クリニック 院長  織部 元廣

関節リウマチ患者は高頻度に 口腔乾燥症状を呈する

口腔乾燥が関節リウマチ患者の 誤嚥性肺炎発症リスクを高める

RA患者における

口腔内観察と口腔ケアの実際 シリーズ関節リウマチ専門医に聴く

2

関節以外の症状

リウマチと判断された年齢

0

(%)

(複数回答) 10 20 30 40

39.8 39.1 34.5 32.8 27.3 26.1 25.9 15.4 11.3 10.9 2.8

6.6 9.3 3.4 乾燥性角結膜炎

(眼が乾燥する・ごろごろする・ドライアイ)

『2010年リウマチ白書』

口腔乾燥症

(口が特に渇く・水をひんぱんに飲む)

浮腫(むくみ・指でおすとくぼみが残る)

皮下結節(皮下にできる固いしこり)

強膜炎や虹彩炎(眼の痛み・充血・飛蚊症)

多発性神経炎(手先、足先のビリビリするようなしびれなど)

間質性肺炎または肺線維症

(咳・息切れ・レントゲンで影がある)

皮膚の潰瘍(ぶつけたりなどの他の原因がない・治りにくい)

胸膜炎または心外膜炎

(ろく膜、心外膜に水がたまる)

その他 ない 無回答 心療内科の病気(うつ状態・神経症など)

皮下出血(ぶつけたりなど他の原因がない)

『2010年リウマチ白書』

0~9歳 0.6

(%)25

20

15

10

5

0 10~

19歳 20~

29歳 30~

39歳 40~

49歳 50~

59歳 60~

69歳 70~

79歳 80歳 以上 無答 4.3

12.4 19.4

24.7 23.9

10.8

2.6 0.2

1.2

図 1

図 2

(3)

 その上で、齲歯があれば治療を受けさせる。口腔乾燥を 伴う RA 患者には、口腔ケアを指導する(表1)。具体的に は起床時、毎食後、就寝前に歯磨きを励行させるのである が、必ずうがいをしてから行うように指導する。この方法 による口腔ケアを実践すれば、口腔内の細菌数を大きく 減少させると言われている。その結果、耳下腺炎が生じに くくなり口腔乾燥が改善、誤嚥性肺炎の発症リスクが低下 することが期待される。

 なお、唾液分泌を直接的に促進するには、塩酸セビメリ ンを就寝前に投与する方法があるが、残念ながら同剤の 保険適用は SS に限定されている。

 RA 治療に用いる基本薬には、「関節リウマチ(RA)に対 する TNF 阻害薬使用ガイドライン(2014年改訂版)」にも 記載されているように、メトトレキサート、サラゾスルファ ピリジン、ブシラミン、レフルノミド、タクロリムスといっ た疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)があり、ほかにイグ ラチモドなども用いられている。多くは経口剤であり、患者 が口腔乾燥を伴う場合は嚥下機能の低下に配慮し、できる だけ嚥下しやすい剤形を選択することを勧める。

 一般に、散剤や顆粒剤よりもカプセル剤の方が、カプセ ル剤よりも錠剤の方が嚥下しやすいとされる。また、一部 ではあるものの、関節障害や高齢のためにトイレの回数 を極力減らす目的で水分摂取を控える患者が存在する。

当然、薬剤もできるだけ少量の水で服用しようとするの で、このような患者には、特に、嚥下しやすい剤形を選択し て処方する必要があると言える。

 RA 治療の基本薬のひとつであるタクロリムスは、T 細 胞からのサイトカインの放出を抑制するという特異的な 作用を持つ。その上、他の DMARDs を使用していて効果 が減弱するエスケープ現象が生じた場合も、同剤を1ヵ月 程度投与することでこれを解除できることが報告されて いる

4)

。しかしながら、従来の同剤の剤形は顆粒とカプセ ルしかなかったため、口腔乾燥を伴うケースあるいは嚥下 機能の低下しているケースでは使いづらさが否めなかっ た。そのため、RA の臨床現場ではタクロリムスの錠剤を待 ち望む声が大きかったわけであるが、2013年12月に発売 となったジェネリック医薬品 “タクロリムス錠「トーワ」”

によってそのニーズが満たされることになった。タクロ リムス錠「トーワ」は健康成人でのクロスオーバーの生物 学的同等性試験を実施しており(図 3)、先発品と同等の 有 効性が期待される。さらにタクロリムス錠「トーワ」は 1.5mg/3mg のこれまでにないリウマチの通常用量も発 売している。当院でも、生物学的製剤の前にタクロリムス 錠の検討を始めている。

口腔乾燥を伴うRA患者に経口剤を投与する 場合は嚥下しやすい剤形が好ましい

3 タクロリムス錠0.5mg「トーワ」1錠と標準製剤1カプセル(タクロリムスとして0.5mg)を、クロスオーバー法により健康成人男子(n=48)に

絶食単回経口投与して全血中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を 行った結果、log(0.80)~ log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。

※全血中濃度並びに AUC、Cmax 等のパラメータは、被験者の選択、

体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

陶 易王ほか:医学と薬学, 70(3), 555, 2013

(Mean±S.D., n=48)

全血中タクロリムス濃度

(ng/mL)

6

投与後の時間(hr)

0 5

4

3

2

1

0

12 24 36 48 60 72

:タクロリムス錠0.5mg「トーワ」(錠剤、0.5mg) 薬物動態パラメータ

:標準製剤(カプセル剤、0.5mg)

Mean+S.D., n=48

判定パラメータ 参考パラメータ

(hr)Tmax T1/2

Cmax (hr)

(ng/mL)

AUC72

(ng・hr/mL)

1.48±

0.57 32.95±

2.8652± 6.65 1.2801 24.39±

13.29

1.45±

0.38 31.95±

3.1958± 7.19 1.3563 25.30±

13.50 タクロリムス錠

0.5mg「トーワ」

(錠剤、0.5mg)

(カプセル剤、標準製剤 0.5mg)

図 3

<参考文献>

1)Hay EM, et al.:Ann Rheum Dis.;57(1):20-4. 1998.

2)Jensen JL, et al.:Oral Dis.;3(4):254-61. 1997.

3)Russell SL, et al.:J Am Dent Assoc.;129(6):733-9. 1998.

4)竹内 勤 編 .:関節リウマチ治療実践バイブル . 南江堂 . 2013.

RA における口腔ケア

タクロリムス錠「トーワ」と標準製剤の血中濃度推移(クロスオーバー法)

口腔乾燥の有無を確認 齲歯の治療

うがい・歯磨きの励行

唾液分泌促進剤の実施

表 1

(4)

本D.I.は2014年5月改訂(第4版)〔錠5mg「トーワ」のみ2013年12月改訂(第3版)〕の添付文書に基づいたものです。「警告・禁忌を含む使用上の注意」の改訂に十分ご留意下さい。

販 売 名

承 認 番 号

一 般 名

薬 価 収 載

販 売 開 始

効 能 追 加

組 成・性 状

〔和 名〕タクロリムス錠0.5mg「トーワ」/錠1mg「トーワ」/錠1.5mg「トーワ」/錠3mg「トーワ」/錠5mg「トーワ」

〔洋 名〕TACROLIMUS TABLETS 0.5mg “TOWA”/TABLETS 1mg “TOWA”/TABLETS 1.5mg “TOWA”/TABLETS 3mg “TOWA”/TABLETS 5mg “TOWA”

錠0.5mg 錠1mg 錠1.5mg

タクロリムス水和物(Tacrolimus Hydrate)

日本標準商品分類番号 873999

【警 告】

1)本剤の投与において、重篤な副作用(腎不全、心不全、感染症、全身痙攣、意識障害、脳梗塞、血栓性微小血管障害、汎血球減少症等)により、致死的な経過をたどることが あるので、緊急時に十分に措置できる医療施設及び本剤についての十分な知識と経験を有する医師が使用すること。

2)臓器移植における本剤の投与は、免疫抑制療法及び移植患者の管理に精通している医師又はその指導のもとで行うこと。

《3)関節リウマチ患者に投与する場合には、関節リウマチ治療に精通している医師のみが使用するとともに、患者に対して本剤の危険性や本剤の投与が長期にわたることなど を予め十分説明し、患者が理解したことを確認した上で投与すること。また、何らかの異常が認められた場合には、服用を中止するとともに、直ちに医師に連絡し、指示 を仰ぐよう注意を与えること。》

4)顆粒剤と本剤(錠剤)の生物学的同等性は検証されていないので、切り換え及び併用に際しては、血中濃度を測定することにより製剤による吸収の変動がないことを確認 すること。

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】

1)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

2)シクロスポリン又はボセンタン投与中の患者(「相互作用」の項参照)

3)カリウム保持性利尿剤投与中の患者(「重要な基本的注意」及び「相互作用」の項参照)

4)妊婦又は妊娠している可能性のある女性(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

タクロリムス錠0.5mg「トーワ」

乳糖水和物、ヒプロメロース、クロスカルメロースNa、ステアリン酸Mg、マクロゴール6000、

タルク、酸化チタン 乳糖水 和物、ヒプロメロース、クロスカルメ

ロースNa、ステアリン酸Mg、マクロゴール6000、

タルク、酸化チタン、黄色三二酸化鉄 日局 タクロリムス水和物

(タクロリムスとして0.5mg) 0.51mg 1 錠 中 の

有 効 成 分

識 別コード 本体

外 形 表

裏 側面 包装 添 加 物

性 状

タクロリムス錠1mg「トーワ」

日局 タクロリムス水和物

(タクロリムスとして1mg) 1.02mg

タクロリムス錠1.5mg「トーワ」

Tw050 Tw051 Tw052

白色のフィルムコーティング錠 淡黄色のフィルムコーティング錠

淡黄色の割線入りのフィルムコーティング錠 白色の楕円形のフィルムコーティング錠

錠 径(mm) 5.6 6.1 6.6

厚 さ(mm) 2.8 3.0 3.0

質 量(mg) 78 100 116

日局 タクロリムス水和物

(タクロリムスとして1.5mg) 1.53mg

効 能・効 果

1. 下記の臓器移植における拒絶反応の抑制

腎移植、肝移植、心移植、肺移植、膵移植、小腸移植 2. 骨髄移植における拒絶反応及び移植片対宿主病の抑制

《3. 重症筋無力症》

《4. 関節リウマチ(既存治療で効果不十分な場合に限る)》

5. 難治性(ステロイド抵抗性、ステロイド依存性)の活動期潰瘍性大腸炎

(中等症~重症に限る)

《2)重症筋無力症では、本剤を単独で使用した場合及びステロイド剤未治 療例に使用した場合の有効性及び安全性は確立していない。[本剤の 単独使用の経験は少なく、ステロイド剤未治療例における使用経験は ない。]》

《3)関節リウマチでは、過去の治療において、非ステロイド性抗炎症剤及び 他の抗リウマチ薬等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らか な症状が残る場合に投与すること。》

4)潰瘍性大腸炎では、治療指針等を参考に、難治性(ステロイド抵抗性、 ステロイド依存性)であることを確認すること。

5)潰瘍性大腸炎では、本剤による維持療法の有効性及び安全性は確立して いない。

腎移植の場合

通常、移植2日前よりタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口 投与する。術後初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回 経口投与し、以後、徐々に減量する。維持量は1回0.06mg/kg、1日2回 経口投与を標準とするが、症状に応じて適宜増減する。

肝移植の場合

通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与 する。以後、徐々に減量し、維持量は1日量0.10mg/kgを標準とするが、

症状に応じて適宜増減する。 心移植の場合

通常、初期にはタクロリムスとして1回0.03 ~0.15mg/kgを1日2回経口 投与する。また、拒絶反応発現後に本剤の投与を開始する場合には、通常、

タクロリムスとして1回0.075~0.15mg/kgを1日2回経口投与する。

以後、症状に応じて適宜増減し、安定した状態が得られた後には、徐々に 減量して有効最少量で維持する。

肺移植の場合

通常、初期にはタクロリムスとして1回0.05~0.15mg/kgを1日2回 経口投与する。以後、症状に応じて適宜増減し、安定した状態が得られた 後には、徐々に減量して有効最少量で維持する。

膵移植の場合

通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与 する。以後、徐々に減量して有効最少量で維持する。

小腸移植の場合

通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与 する。以後、徐々に減量して有効最少量で維持する。

骨髄移植の場合

通常、移植1日前よりタクロリムスとして1回0.06mg/kgを1日2回経口 投与する。移植初期にはタクロリムスとして1回0.06mg/kgを1日2回 経口投与し、以後、徐々に減量する。また、移植片対宿主病発現後に本剤 の投与を開始する場合には、通常、タクロリムスとして1回0.15mg/kgを 1日2回経口投与する。なお、症状に応じて適宜増減する。

なお、本剤の経口投与時の吸収は一定しておらず、患者により個人差がある ので、血中濃度の高い場合の副作用並びに血中濃度が低い場合の拒絶反応 及び移植片対宿主病の発現を防ぐため、患者の状況に応じて血中濃度を測定 し、トラフレベル(trough level)の血中濃度を参考にして投与量を調節する こと。特に移植直後あるいは投与開始直後は頻回に血中濃度測定を行うこと が望ましい。なお、血中トラフ濃度が20ng/mLを超える期間が長い場合、

副作用が発現しやすくなるので注意すること。

《重症筋無力症の場合

通常、成人にはタクロリムスとして3mgを1日1回夕食後に経口投与する。》

《関節リウマチの場合

通常、成人にはタクロリムスとして3mgを1日1回夕食後に経口投与する。

なお、高齢者には1.5mgを1日1回夕食後経口投与から開始し、症状に より1日1回3mgまで増量できる。》

潰瘍性大腸炎の場合

通常、成人には、初期にはタクロリムスとして1回0.025mg/kgを1日2回 朝食後及び夕食後に経口投与する。以後2週間、目標血中トラフ濃度を 10~15ng/mLとし、血中トラフ濃度をモニタリングしながら投与量を 調節する。投与開始後2週以降は、目標血中トラフ濃度を5~10ng/mL とし投与量を調節する。

1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

1)肝障害のある患者[薬物代謝能が低下し、本剤血中濃度が上昇する可能 性がある。]

2)腎障害のある患者[腎障害が悪化する可能性がある。]

3)高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

4)感染症のある患者[感染症が悪化する可能性がある。]

《5)関節リウマチに間質性肺炎を合併している患者[間質性肺炎が悪化する 可能性がある。(「副作用」の項参照)]》

2. 重要な基本的注意

1)腎障害の発現頻度が高いので、頻回に臨床検査(クレアチニン、BUN、

クレアチニンクリアランス、尿中NAG、尿中β2ミクログロブリン等)を行う など患者の状態を十分に観察すること。特に投与初期にはその発現に 十分注意すること。《なお、関節リウマチ患者では、少数例ながら非ス テロイド性抗炎症剤を2剤以上併用した症例でクレアチニン上昇発現率 が高かったので注意すること。》

2)高カリウム血症が発現することがあるので、頻回に血清カリウムの測定 を行うこと。なお、カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン、カンレノ酸 カリウム、トリアムテレン)の併用あるいはカリウムの過剰摂取を行わない 3)高血糖、尿糖等の膵機能障害の発現頻度が高いので、頻回に臨床検査こと。

(血液検査、空腹時血糖、アミラーゼ、尿糖等)を行うなど患者の状態を 十分に観察すること。特に投与初期にはその発現に十分注意すること。 4)本剤投与中に心不全、不整脈、心筋梗塞、狭心症、心筋障害(心機能低下、 壁肥厚を含む)等が認められている(「副作用」の項参照)ので、使用に際 しては心電図、心エコー、胸部X線検査を行うなど患者の状態をよく観察 すること。

5)高血圧が発現することがあるので、定期的に血圧測定を行い、血圧上昇 があらわれた場合には、降圧剤治療を行うなど適切な処置を行うこと。 6)感染症の発現又は増悪に十分注意すること。

7)過度の免疫抑制により感染に対する感受性の上昇、リンパ腫等の悪性 腫瘍発生の可能性があるので、十分注意すること。

8)免疫抑制剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者において、B型 肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがある。また、HBs 抗原陰性の患者において、免疫抑制剤の投与開始後にB型肝炎ウイルス の再活性化による肝炎を発症した症例が報告されている。また、C型肝炎 ウイルスキャリアの患者において、免疫抑制剤の投与開始後にC型肝炎の 悪化がみられることがある。肝炎ウイルスキャリアの患者に本剤を投与 する場合は、肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行う など、B型肝炎ウイルスの再活性化やC型肝炎の悪化の徴候や症状の 発現に注意すること。

用 法・用 量

使用上の注意

【効能・効果に関連する使用上の注意】

1)骨髄移植時の使用に際し、HLA適合同胞間移植では本剤を第一選択薬 とはしないこと。

錠3mg 錠5mg

錠0.5mg 錠1mg 錠1.5mg

錠3mg 錠5mg

錠0.5mg 錠1mg 錠1.5mg

錠3mg 錠5mg 2013年12月

2013年12月 2013年12月 2013年12月 2013年12月

2013年12月 2013年12月 2013年12月

2014年5月 2014年5月 2014年5月

2013年12月 2013年12月

2014年5月 2013年11月 錠0.5mg

錠1mg 錠1.5mg

錠3mg 錠5mg 22500AMX01651

22500AMX01649 22500AMX01646

22500AMX01644 22500AMX01642

タクロリムス錠3mg「トーワ」

日局 タクロリムス水和物

(タクロリムスとして3mg) 3.06mg 1 錠 中 の

有 効 成 分

識 別コード 本体

外 形 表

側面 包装 添 加 物

性 状

タクロリムス錠5mg「トーワ」

日局 タクロリムス水和物

(タクロリムスとして5mg) 5.1mg

Tw053 Tw054

錠 径(mm) 8.1 長径:13.6 短径:6.8

厚 さ(mm) 3.4 4.6

質 量(mg) 190 400

《   》:タクロリムス錠0.5mg「トーワ」/錠1mg「トーワ」/錠1.5mg「トーワ」/錠3mg「トーワ」のみ

乳糖水 和物、ヒプロメロース、クロスカルメ ロースNa、ステアリン酸Mg、マクロゴール6000、

タルク、酸化チタン、黄色三二酸化鉄

乳糖水 和物、ヒプロメロース、クロスカルメ ロースNa、ステアリン酸Mg、マクロゴール6000、

タルク、酸化チタン

【用法・用量に関連する使用上の注意】

1)血液中のタクロリムスの多くは赤血球画分に分布するため、本剤の投与 量を調節する際には全血中濃度を測定すること。

2)本剤(錠剤)を使用するに当たっては、次の点に留意すること。

(1)顆粒剤と本剤(錠剤)の生物学的同等性は検証されていない。

(2)本剤(錠剤)と顆粒剤の切り換え及び併用に際しては、血中濃度を測定 することにより製剤による吸収の変動がないことを確認すること。 なお、切り換えあるいは併用に伴う吸収の変動がみられた場合には、 必要に応じて投与量を調節すること。

3)高い血中濃度が持続する場合に腎障害が認められているので、血中濃度

(およそ投与12時間後)をできるだけ20ng/mL以下に維持すること。なお、 骨髄移植ではクレアチニン値が投与前の25%以上上昇した場合には、 本剤の25%以上の減量又は休薬等の適切な処置を考慮すること。 4)他の免疫抑制剤との併用により、過度の免疫抑制の可能性があるため

注意すること。特に、臓器移植において3剤あるいは4剤の免疫抑制剤 を組み合わせた多剤免疫抑制療法を行う場合には、本剤の初期投与 量を低く設定することが可能な場合もあるが、移植患者の状態及び併用 される他の免疫抑制剤の種類・投与量等を考慮して調節すること。 5)肝移植、腎移植及び骨髄移植では、他社が実施した市販後の調査に

おいて、承認された用量に比べ低用量を投与した成績が得られている ので、投与量設定の際に考慮すること。

6)骨髄移植では血中濃度が低い場合に移植片対宿主病が認められている ので、移植片対宿主病好発時期には血中濃度をできるだけ10~20ng/mL とすること。

《7)重症筋無力症では、副作用の発現を防ぐため、投与開始3ヵ月間は1ヵ月 に1回、以後は定期的におよそ投与12時間後の血中濃度を測定し、投与 量を調節することが望ましい。また、本剤により十分な効果が得られた 場合には、その効果が維持できる用量まで減量することが望ましい。》

《8)関節リウマチでは、高齢者には、投与開始4週後まで1日1.5mg投与として 安全性を確認した上で、効果不十分例には、1日3mgに増量することが 望ましい。また、増量する場合には、副作用の発現を防ぐため、およそ 投与12時間後の血中濃度を測定し、投与量を調節することが望ましい。》 9)肝障害あるいは腎障害のある患者では、副作用の発現を防ぐため、定期

的に血中濃度を測定し、投与量を調節することが望ましい。 10)潰瘍性大腸炎では、治療初期は頻回に血中トラフ濃度を測定し投与量を

調節するため、入院又はそれに準じた管理の下で投与することが望ましい。 11)潰瘍性大腸炎では、1日あたりの投与量の上限を0.3mg/kgとし、特に

次の点に注意して用量を調節すること。

(1)初回投与から2週間まで

・初回投与後12時間及び24時間の血中トラフ濃度に基づき、1回目 の用量調節を実施する。

・1回目の用量調節後少なくとも2日以上経過後に測定された2点の 血中トラフ濃度に基づき、2回目の用量調節を実施する。

・2回目の用量調節から1.5日以上経過後に測定された1点の血中トラフ 濃度に基づき、2週時(3回目)の用量調節を実施する。

(2)2週以降

・投与開始後2週時(3回目)の用量調節から1週間程度後に血中トラフ 濃度を測定し、用量調節を実施する。また、投与開始4週以降は 4週間に1回を目安とし、定期的に血中トラフ濃度を測定することが 望ましい。

(3)用量調節にあたっては服薬時の食事条件(食後投与/空腹時投与)が 同じ血中トラフ濃度を用いる。

12)潰瘍性大腸炎への投与にあたっては、0.5mg刻みの投与量を決定する 13)潰瘍性大腸炎では、2週間投与しても臨床症状の改善が認められないこと。

場合は、投与を中止すること。

14)潰瘍性大腸炎では、通常、3ヵ月までの投与とすること。

DRUG INFORMATION

(5)

本D.I.は2014年5月改訂(第4版)〔錠5mg「トーワ」のみ2013年12月改訂(第3版)〕の添付文書に基づいたものです。「警告・禁忌を含む使用上の注意」の改訂に十分ご留意下さい。

販 売 名

承 認 番 号

一 般 名

薬 価 収 載

販 売 開 始

効 能 追 加

組 成・性 状

〔和 名〕タクロリムス錠0.5mg「トーワ」/錠1mg「トーワ」/錠1.5mg「トーワ」/錠3mg「トーワ」/錠5mg「トーワ」

〔洋 名〕TACROLIMUS TABLETS 0.5mg “TOWA”/TABLETS 1mg “TOWA”/TABLETS 1.5mg “TOWA”/TABLETS 3mg “TOWA”/TABLETS 5mg “TOWA”

錠0.5mg 錠1mg 錠1.5mg

タクロリムス水和物(Tacrolimus Hydrate)

日本標準商品分類番号 873999

【警 告】

1)本剤の投与において、重篤な副作用(腎不全、心不全、感染症、全身痙攣、意識障害、脳梗塞、血栓性微小血管障害、汎血球減少症等)により、致死的な経過をたどることが あるので、緊急時に十分に措置できる医療施設及び本剤についての十分な知識と経験を有する医師が使用すること。

2)臓器移植における本剤の投与は、免疫抑制療法及び移植患者の管理に精通している医師又はその指導のもとで行うこと。

《3)関節リウマチ患者に投与する場合には、関節リウマチ治療に精通している医師のみが使用するとともに、患者に対して本剤の危険性や本剤の投与が長期にわたることなど を予め十分説明し、患者が理解したことを確認した上で投与すること。また、何らかの異常が認められた場合には、服用を中止するとともに、直ちに医師に連絡し、指示 を仰ぐよう注意を与えること。》

4)顆粒剤と本剤(錠剤)の生物学的同等性は検証されていないので、切り換え及び併用に際しては、血中濃度を測定することにより製剤による吸収の変動がないことを確認 すること。

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】

1)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

2)シクロスポリン又はボセンタン投与中の患者(「相互作用」の項参照)

3)カリウム保持性利尿剤投与中の患者(「重要な基本的注意」及び「相互作用」の項参照)

4)妊婦又は妊娠している可能性のある女性(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

タクロリムス錠0.5mg「トーワ」

乳糖水和物、ヒプロメロース、クロスカルメロースNa、ステアリン酸Mg、マクロゴール6000、

タルク、酸化チタン 乳糖水 和物、ヒプロメロース、クロスカルメ

ロースNa、ステアリン酸Mg、マクロゴール6000、

タルク、酸化チタン、黄色三二酸化鉄 日局 タクロリムス水和物

(タクロリムスとして0.5mg) 0.51mg 1 錠 中 の

有 効 成 分

識 別コード 本体

外 形 表

裏 側面 包装 添 加 物

性 状

タクロリムス錠1mg「トーワ」

日局 タクロリムス水和物

(タクロリムスとして1mg) 1.02mg

タクロリムス錠1.5mg「トーワ」

Tw050 Tw051 Tw052

白色のフィルムコーティング錠 淡黄色のフィルムコーティング錠

淡黄色の割線入りのフィルムコーティング錠 白色の楕円形のフィルムコーティング錠

錠 径(mm) 5.6 6.1 6.6

厚 さ(mm) 2.8 3.0 3.0

質 量(mg) 78 100 116

日局 タクロリムス水和物

(タクロリムスとして1.5mg) 1.53mg

効 能・効 果

1. 下記の臓器移植における拒絶反応の抑制

腎移植、肝移植、心移植、肺移植、膵移植、小腸移植 2. 骨髄移植における拒絶反応及び移植片対宿主病の抑制

《3. 重症筋無力症》

《4. 関節リウマチ(既存治療で効果不十分な場合に限る)》

5. 難治性(ステロイド抵抗性、ステロイド依存性)の活動期潰瘍性大腸炎

(中等症~重症に限る)

《2)重症筋無力症では、本剤を単独で使用した場合及びステロイド剤未治 療例に使用した場合の有効性及び安全性は確立していない。[本剤の 単独使用の経験は少なく、ステロイド剤未治療例における使用経験は ない。]》

《3)関節リウマチでは、過去の治療において、非ステロイド性抗炎症剤及び 他の抗リウマチ薬等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らか な症状が残る場合に投与すること。》

4)潰瘍性大腸炎では、治療指針等を参考に、難治性(ステロイド抵抗性、

ステロイド依存性)であることを確認すること。

5)潰瘍性大腸炎では、本剤による維持療法の有効性及び安全性は確立して いない。

腎移植の場合

通常、移植2日前よりタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口 投与する。術後初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回 経口投与し、以後、徐々に減量する。維持量は1回0.06mg/kg、1日2回 経口投与を標準とするが、症状に応じて適宜増減する。

肝移植の場合

通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与 する。以後、徐々に減量し、維持量は1日量0.10mg/kgを標準とするが、

症状に応じて適宜増減する。

心移植の場合

通常、初期にはタクロリムスとして1回0.03 ~0.15mg/kgを1日2回経口 投与する。また、拒絶反応発現後に本剤の投与を開始する場合には、通常、

タクロリムスとして1回0.075~0.15mg/kgを1日2回経口投与する。

以後、症状に応じて適宜増減し、安定した状態が得られた後には、徐々に 減量して有効最少量で維持する。

肺移植の場合

通常、初期にはタクロリムスとして1回0.05~0.15mg/kgを1日2回 経口投与する。以後、症状に応じて適宜増減し、安定した状態が得られた 後には、徐々に減量して有効最少量で維持する。

膵移植の場合

通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与 する。以後、徐々に減量して有効最少量で維持する。

小腸移植の場合

通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与 する。以後、徐々に減量して有効最少量で維持する。

骨髄移植の場合

通常、移植1日前よりタクロリムスとして1回0.06mg/kgを1日2回経口 投与する。移植初期にはタクロリムスとして1回0.06mg/kgを1日2回 経口投与し、以後、徐々に減量する。また、移植片対宿主病発現後に本剤 の投与を開始する場合には、通常、タクロリムスとして1回0.15mg/kgを 1日2回経口投与する。なお、症状に応じて適宜増減する。

なお、本剤の経口投与時の吸収は一定しておらず、患者により個人差がある ので、血中濃度の高い場合の副作用並びに血中濃度が低い場合の拒絶反応 及び移植片対宿主病の発現を防ぐため、患者の状況に応じて血中濃度を測定 し、トラフレベル(trough level)の血中濃度を参考にして投与量を調節する こと。特に移植直後あるいは投与開始直後は頻回に血中濃度測定を行うこと が望ましい。なお、血中トラフ濃度が20ng/mLを超える期間が長い場合、

副作用が発現しやすくなるので注意すること。

《重症筋無力症の場合

通常、成人にはタクロリムスとして3mgを1日1回夕食後に経口投与する。》

《関節リウマチの場合

通常、成人にはタクロリムスとして3mgを1日1回夕食後に経口投与する。

なお、高齢者には1.5mgを1日1回夕食後経口投与から開始し、症状に より1日1回3mgまで増量できる。》

潰瘍性大腸炎の場合

通常、成人には、初期にはタクロリムスとして1回0.025mg/kgを1日2回 朝食後及び夕食後に経口投与する。以後2週間、目標血中トラフ濃度を 10~15ng/mLとし、血中トラフ濃度をモニタリングしながら投与量を 調節する。投与開始後2週以降は、目標血中トラフ濃度を5~10ng/mL とし投与量を調節する。

1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

1)肝障害のある患者[薬物代謝能が低下し、本剤血中濃度が上昇する可能 性がある。]

2)腎障害のある患者[腎障害が悪化する可能性がある。]

3)高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

4)感染症のある患者[感染症が悪化する可能性がある。]

《5)関節リウマチに間質性肺炎を合併している患者[間質性肺炎が悪化する 可能性がある。(「副作用」の項参照)]》

2. 重要な基本的注意

1)腎障害の発現頻度が高いので、頻回に臨床検査(クレアチニン、BUN、

クレアチニンクリアランス、尿中NAG、尿中β2ミクログロブリン等)を行う など患者の状態を十分に観察すること。特に投与初期にはその発現に 十分注意すること。《なお、関節リウマチ患者では、少数例ながら非ス テロイド性抗炎症剤を2剤以上併用した症例でクレアチニン上昇発現率 が高かったので注意すること。》

2)高カリウム血症が発現することがあるので、頻回に血清カリウムの測定 を行うこと。なお、カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン、カンレノ酸 カリウム、トリアムテレン)の併用あるいはカリウムの過剰摂取を行わない 3)高血糖、尿糖等の膵機能障害の発現頻度が高いので、頻回に臨床検査こと。

(血液検査、空腹時血糖、アミラーゼ、尿糖等)を行うなど患者の状態を 十分に観察すること。特に投与初期にはその発現に十分注意すること。

4)本剤投与中に心不全、不整脈、心筋梗塞、狭心症、心筋障害(心機能低下、

壁肥厚を含む)等が認められている(「副作用」の項参照)ので、使用に際 しては心電図、心エコー、胸部X線検査を行うなど患者の状態をよく観察 すること。

5)高血圧が発現することがあるので、定期的に血圧測定を行い、血圧上昇 があらわれた場合には、降圧剤治療を行うなど適切な処置を行うこと。

6)感染症の発現又は増悪に十分注意すること。

7)過度の免疫抑制により感染に対する感受性の上昇、リンパ腫等の悪性 腫瘍発生の可能性があるので、十分注意すること。

8)免疫抑制剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者において、B型 肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがある。また、HBs 抗原陰性の患者において、免疫抑制剤の投与開始後にB型肝炎ウイルス の再活性化による肝炎を発症した症例が報告されている。また、C型肝炎 ウイルスキャリアの患者において、免疫抑制剤の投与開始後にC型肝炎の 悪化がみられることがある。肝炎ウイルスキャリアの患者に本剤を投与 する場合は、肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行う など、B型肝炎ウイルスの再活性化やC型肝炎の悪化の徴候や症状の 発現に注意すること。

用 法・用 量

使用上の注意

【効能・効果に関連する使用上の注意】

1)骨髄移植時の使用に際し、HLA適合同胞間移植では本剤を第一選択薬 とはしないこと。

錠3mg 錠5mg

錠0.5mg 錠1mg 錠1.5mg

錠3mg 錠5mg

錠0.5mg 錠1mg 錠1.5mg

錠3mg 錠5mg 2013年12月

2013年12月 2013年12月 2013年12月 2013年12月

2013年12月 2013年12月 2013年12月

2014年5月 2014年5月 2014年5月

2013年12月 2013年12月

2014年5月 2013年11月 錠0.5mg

錠1mg 錠1.5mg

錠3mg 錠5mg 22500AMX01651

22500AMX01649 22500AMX01646

22500AMX01644 22500AMX01642

タクロリムス錠3mg「トーワ」

日局 タクロリムス水和物

(タクロリムスとして3mg) 3.06mg 1 錠 中 の

有 効 成 分

識 別コード 本体

外 形 表

側面 包装 添 加 物

性 状

タクロリムス錠5mg「トーワ」

日局 タクロリムス水和物

(タクロリムスとして5mg) 5.1mg

Tw053 Tw054

錠 径(mm) 8.1 長径:13.6 短径:6.8

厚 さ(mm) 3.4 4.6

質 量(mg) 190 400

《   》:タクロリムス錠0.5mg「トーワ」/錠1mg「トーワ」/錠1.5mg「トーワ」/錠3mg「トーワ」のみ

乳糖水 和物、ヒプロメロース、クロスカルメ ロースNa、ステアリン酸Mg、マクロゴール6000、

タルク、酸化チタン、黄色三二酸化鉄

乳糖水 和物、ヒプロメロース、クロスカルメ ロースNa、ステアリン酸Mg、マクロゴール6000、

タルク、酸化チタン

【用法・用量に関連する使用上の注意】

1)血液中のタクロリムスの多くは赤血球画分に分布するため、本剤の投与 量を調節する際には全血中濃度を測定すること。

2)本剤(錠剤)を使用するに当たっては、次の点に留意すること。

(1)顆粒剤と本剤(錠剤)の生物学的同等性は検証されていない。

(2)本剤(錠剤)と顆粒剤の切り換え及び併用に際しては、血中濃度を測定 することにより製剤による吸収の変動がないことを確認すること。

なお、切り換えあるいは併用に伴う吸収の変動がみられた場合には、

必要に応じて投与量を調節すること。

3)高い血中濃度が持続する場合に腎障害が認められているので、血中濃度

(およそ投与12時間後)をできるだけ20ng/mL以下に維持すること。なお、

骨髄移植ではクレアチニン値が投与前の25%以上上昇した場合には、

本剤の25%以上の減量又は休薬等の適切な処置を考慮すること。

4)他の免疫抑制剤との併用により、過度の免疫抑制の可能性があるため 注意すること。特に、臓器移植において3剤あるいは4剤の免疫抑制剤 を組み合わせた多剤免疫抑制療法を行う場合には、本剤の初期投与 量を低く設定することが可能な場合もあるが、移植患者の状態及び併用 される他の免疫抑制剤の種類・投与量等を考慮して調節すること。

5)肝移植、腎移植及び骨髄移植では、他社が実施した市販後の調査に おいて、承認された用量に比べ低用量を投与した成績が得られている ので、投与量設定の際に考慮すること。

6)骨髄移植では血中濃度が低い場合に移植片対宿主病が認められている ので、移植片対宿主病好発時期には血中濃度をできるだけ10~20ng/mL とすること。

《7)重症筋無力症では、副作用の発現を防ぐため、投与開始3ヵ月間は1ヵ月 に1回、以後は定期的におよそ投与12時間後の血中濃度を測定し、投与 量を調節することが望ましい。また、本剤により十分な効果が得られた 場合には、その効果が維持できる用量まで減量することが望ましい。》

《8)関節リウマチでは、高齢者には、投与開始4週後まで1日1.5mg投与として 安全性を確認した上で、効果不十分例には、1日3mgに増量することが 望ましい。また、増量する場合には、副作用の発現を防ぐため、およそ 投与12時間後の血中濃度を測定し、投与量を調節することが望ましい。》

9)肝障害あるいは腎障害のある患者では、副作用の発現を防ぐため、定期 的に血中濃度を測定し、投与量を調節することが望ましい。

10)潰瘍性大腸炎では、治療初期は頻回に血中トラフ濃度を測定し投与量を 調節するため、入院又はそれに準じた管理の下で投与することが望ましい。

11)潰瘍性大腸炎では、1日あたりの投与量の上限を0.3mg/kgとし、特に 次の点に注意して用量を調節すること。

(1)初回投与から2週間まで

・初回投与後12時間及び24時間の血中トラフ濃度に基づき、1回目 の用量調節を実施する。

・1回目の用量調節後少なくとも2日以上経過後に測定された2点の 血中トラフ濃度に基づき、2回目の用量調節を実施する。

・2回目の用量調節から1.5日以上経過後に測定された1点の血中トラフ 濃度に基づき、2週時(3回目)の用量調節を実施する。

(2)2週以降

・投与開始後2週時(3回目)の用量調節から1週間程度後に血中トラフ 濃度を測定し、用量調節を実施する。また、投与開始4週以降は 4週間に1回を目安とし、定期的に血中トラフ濃度を測定することが 望ましい。

(3)用量調節にあたっては服薬時の食事条件(食後投与/空腹時投与)が 同じ血中トラフ濃度を用いる。

12)潰瘍性大腸炎への投与にあたっては、0.5mg刻みの投与量を決定する 13)潰瘍性大腸炎では、2週間投与しても臨床症状の改善が認められないこと。

場合は、投与を中止すること。

14)潰瘍性大腸炎では、通常、3ヵ月までの投与とすること。

(6)

詳細は製品添付文書をご参照のうえ、改訂に十分ご留意ください。

注  意:開封後は光を避けて保存すること。

貯  法:室温保存 使用期限:外箱に記載

タクロリムス錠0.5mg「トーワ」 タクロリムス錠1mg「トーワ」 タクロリムス錠1.5mg「トーワ」 タクロリムス錠3mg「トーワ」 タクロリムス錠5mg「トーワ」

:100錠(PTP)

:100錠(PTP)

:30錠(PTP)

:30錠(PTP)

:20錠(PTP)

(11)感染症:細菌性、ウイルス性、真菌性あるいは原虫性感染症が発現又は 増悪することがある。また、B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎や C型肝炎の悪化があらわれることがある。本剤を投与する場合は観察 を十分に行い、異常が認められた場合には、減量・休薬、抗生物質の 投与等の適切な処置を行うこと。

(12)進行性多巣性白質脳症(PML):進行性多巣性白質脳症(PML)が あらわれることがあるので、本剤の治療期間中及び治療終了後は患者 の状態を十分に観察し、意識障害、認知障害、麻痺症状(片麻痺、四肢 麻痺)、言語障害等の症状があらわれた場合は、MRIによる画像診断 及び脳脊髄液検査を行うとともに、投与を中止し、適切な処置を行う

(13)こと。BKウイルス腎症:BKウイルス腎症があらわれることがあるので、この ような場合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。

(14)リンパ腫等の悪性腫瘍:Epstein-Barrウイルスに関連したリンパ増殖 性疾患あるいはリンパ腫(初期症状:発熱、リンパ節腫大等)があらわ れることがあるので、このような症状があらわれた場合には、減量・

休薬等の適切な処置を行うこと。特に2歳未満の乳幼児例又は抗リンパ 球抗体の併用例において、発現の可能性が高い。また、過度の免疫 抑制により、悪性腫瘍発現の可能性が高まることがあるので、観察を 十分に行い、異常が認められた場合には、減量・休薬等の適切な処置を 行うこと。

(15)膵炎:膵炎があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察 を十分に行い、異常が認められた場合には、減量・休薬等の適切な 処置を行うこと。

(16)糖尿病、高血糖:糖尿病及び糖尿病の悪化、高血糖があらわれることが あるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量・休薬等 の適切な処置を行うこと。

(17)肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-P、LDH の著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、

観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量・休薬等の適切な 処置を行うこと。

2)その他の副作用

以下のような副作用があらわれた場合には症状に応じて、減量・休薬等の 適切な処置を行うこと。

注1)併用により相互に代謝が阻害され、ニルバジピンの血中濃度も上昇する 可能性がある。

注2)併用によりフェニトインの血中濃度が上昇したとの報告がある。(機序不明)

4. 副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施して いない。1)重大な副作用(頻度不明)

(1)急性腎不全、ネフローゼ症候群:急性腎不全、ネフローゼ症候群が あらわれることがあるので、頻回に臨床検査(クレアチニン、BUN、

クレアチニンクリアランス、尿蛋白、尿中NAG、尿中β2ミクログロブリン 等)を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量・

休薬等の適切な処置を行うこと。

(2)心不全、不整脈、心筋梗塞、狭心症、心膜液貯留、心筋障害:心筋障害

(ST-T変化、心機能低下、心内腔拡大、壁肥厚等)、心不全、心室性 あるいは上室性の不整脈、心筋梗塞、狭心症、心膜液貯留があらわれる ことがあるので、使用に際しては心電図、心エコー、胸部X線検査を行う など患者の状態をよく観察し、異常が認められた場合には、減量・休薬 等の適切な処置を行うこと。

(3)可逆性後白質脳症症候群、高血圧性脳症等の中枢神経系障害:可逆 性後白質脳症症候群、高血圧性脳症等の中枢神経系障害があらわ れることがあるので、全身痙攣、意識障害、錯乱、言語障害、視覚障害、

麻痺等の症状があらわれた場合には、神経学的検査やCT、MRIによる 画像診断を行うとともに、本剤を減量又は中止し、血圧のコントロール、

抗痙攣薬の投与等適切な処置を行うこと。

(4)脳血管障害:脳梗塞、脳出血等の脳血管障害があらわれることがある ので、このような症状があらわれた場合には、神経学的検査やCT、

MRIによる画像診断を行うとともに、減量・休薬等の適切な処置を行う

(5)こと。血栓性微小血管障害:溶血性尿毒症症候群、血栓性血小板減少性 紫斑病等の血栓性微小血管障害があらわれることがあるので、定期 的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、

減量・休薬等の適切な処置を行うこと。

(6)汎血球減少症、血小板減少性紫斑病、無顆粒球症、溶血性貧血、赤芽 球癆:汎血球減少症、血小板減少性紫斑病、無顆粒球症、溶血性貧血、

赤芽球癆があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察 を十分に行い、異常が認められた場合には、減量・休薬等の適切な 処置を行うこと。

(7)イレウス:イレウスがあらわれることがあるので、このような症状が あらわれた場合には、減量・休薬等の適切な処置を行うこと。

(8)皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群):皮膚粘膜眼症候 群があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、

投与を中止し適切な処置を行うこと。

(9)呼吸困難:呼吸困難、急性呼吸窮迫症候群があらわれることがある ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量・休薬等 の適切な処置を行うこと。《全身型重症筋無力症ではクリーゼを起こ すことがあるので、使用に際しては患者の状態をよく観察し、このよう な症状があらわれた場合には、人工呼吸等の適切な処置を行うこと。》

《(10)間質性肺炎:関節リウマチ患者では、間質性肺炎があらわれることが あるので、観察を十分に行い、発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状が 認められた場合には、本剤の投与を中止するとともに、速やかに胸部 レントゲン検査、胸部CT検査及び血液検査等を実施し、感染症との 鑑別診断を考慮に入れて、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置 を行うこと。》

5. 高齢者への投与

高齢者では一般に生理機能(腎機能、肝機能、免疫機能等)が低下している ので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。《高齢の関節リウマチ 患者では、低用量(1日1回1.5mg)から投与を開始すること。》

6. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1)妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。

[動物実験(ウサギ)で催奇形作用、胎児毒性が報告されている。] 2)授乳婦:本剤投与中は授乳を避けさせること。[母乳中へ移行することが

報告されている。] 7. 小児等への投与

1)骨髄移植及び腎移植では低出生体重児、新生児、乳児、幼児に対する 安全性は確立していない。(使用経験が少ない)

2)心移植、肺移植、膵移植、小腸移植《、重症筋無力症、関節リウマチ》及び 潰瘍性大腸炎では小児等に対する安全性は確立していない。(心移植、 肺移植、膵移植、小腸移植《及び重症筋無力症》では使用経験が少なく、

《関節リウマチ及び》潰瘍性大腸炎では使用経験がない) 8. 過量投与

1)症状:BUN上昇、クレアチニン上昇、悪心、手振戦、肝酵素上昇等が報告 されている。

2)処置:胃洗浄、活性炭経口投与、フェニトイン投与などが行われているが、 十分な経験はない。脂溶性が高く蛋白結合も高いため、血液透析は有用 ではない。必要に応じて支持・対症療法を行う。

9. 適用上の注意

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導 すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更に は穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されて 10. その他の注意いる。]

1)免疫抑制剤による治療を受けた患者では、悪性腫瘍(特にリンパ腫、皮膚 癌等)の発生率が高いとする報告がある。

《2)関節リウマチ患者における本剤とメトトレキサート、他の抗リウマチ薬 あるいは抗TNFα製剤を併用した際の有効性及び安全性は確立して いない。》

《3)関節リウマチでは、人工関節置換術等の手術時における本剤の安全性は 確立していない。》

4)ラット(1.0~3.0mg/kg、皮下投与)で、精子数の減少及び精子運動能の 低下が、また高用量群では繁殖能の軽度低下が認められた。

2014年10月改訂 使用上の注意

取 扱 い 上 の

注 意

包 装

使用上の注意

頻度不明

循環器 血圧上昇、浮腫、頻脈、動悸、心電図異常、血圧低下、徐脈 代謝異常

高カリウム血症、高尿酸血症、低マグネシウム血症、CK(CPK) 上昇、アシドーシス、高コレステロール血症、高リン酸血症、 低リン酸血症、高クロール血症、高カルシウム血症、低カル シウム血症、低蛋白血症、低ナトリウム血症、低カリウム血症、 高トリグリセリド血症、尿糖

精神神経系 振戦、運動失調、幻覚、しびれ、不眠、失見当識、せん妄、不安、

頭痛、感覚異常、めまい、眼振、外転神経麻痺、四肢硬直、 傾眠、意識混濁、うつ病、興奮

消化器 胸やけ、消化管出血、腸管運動障害、食欲不振、下痢、腹痛、

胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸炎、口内炎、悪心、嘔吐、腹部 膨満感、下血

カリウム保持性利尿剤 スピロノラクトン

アルダクトンA カンレノ酸カリウム

ソルダクトン トリアムテレン トリテレン

高カリウム血症が発現

することがある。 本剤と相手薬の副作用 が相互に増強される。

薬剤名等 抗生物質エリスロマイシン

ジョサマイシン クラリスロマイシン アゾール系抗真菌剤

イトラコナゾール フルコナゾール ボリコナゾール カルシウム拮抗剤等 ニフェジピン ニルバジピン注1)

ニカルジピン ジルチアゼム HIVプロテアーゼ阻害剤等

リトナビル サキナビル ネルフィナビル その他の薬剤

ブロモクリプチン ダナゾール

エチニルエストラジ オールオメプラゾール ランソプラゾール トフィソパム アミオダロン 飲食物グレープフルーツジュー

臨床症状・措置方法 本剤の血中濃度が上昇 し、腎障害等の副作用 が発現することがある。

本 剤血中 濃 度 の モニ ターを行い、必要に応じ 減量・休薬等の処置を 行う。

テラプレビル テラプレビル750mg 1日3回8日間服用後、本 剤を併用したとき、本剤 のAUCが70倍 に上昇 したとの報告がある。

本剤血中 濃 度の モニ ターを行い、必要に応 じ減量・休薬等の処置 を行う。

機序・危険因子 本剤は主として薬物代 謝酵素CYP3A4にて代 謝される。この酵素で 代謝される他の薬物と の併用により、本剤の代 謝が阻害され血中濃度 が上昇する可能性があ る。

2)併用注意(併用に注意すること)

《9)重症筋無力症では、胸腺非摘除例に使用する場合、本剤の投与開始前 及び投与開始後において、定期的に胸腺腫の有無を確認すること。胸腺 腫が確認された場合には、胸腺摘除等の胸腺腫の治療を適切に実施する とともに、治療上の有益性と危険性を慎重に評価した上で本剤を投与する こと。(本剤の胸腺腫への影響は明らかになっていない。)》

10)本剤の投与により副腎皮質ホルモン剤維持量の減量が可能であるが、

副腎皮質ホルモン剤の副作用の発現についても引き続き観察を十分行う 11)移植片対宿主病が発症した場合は速やかに治療を開始することが望ましく、こと。

また、シクロスポリンが既に投与されている症例では継続治療が可能か どうかを早期に見極め、困難と判断されれば速やかにシクロスポリンを 中止し、本剤に切り換えること。

12)潰瘍性大腸炎における本剤の投与は、潰瘍性大腸炎の治療法に十分精通 している医師のもとで行うこと。

3. 相互作用

本剤は主として薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される。 

1)併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 生ワクチン

乾燥弱毒生麻しんワク チン乾燥弱毒生風しんワク チン経口生ポリオワクチン 等

臨床症状・措置方法 類薬による免疫抑制下 で、生ワクチン接種によ り発症したとの報告が ある。

機序・危険因子 免疫抑制作用により発 症の可能性が増加する。

シクロスポリン サンディミュン ネオーラル

シクロスポリンの血中濃 度が上昇し、副作用が増 強されたとの報告があ る。なお、シクロスポリ ンより本剤に切り換える 場合はシクロスポリン の最終投与から24時間 以上経過後に本剤の投 与を開始することが望 ましい。

本剤とシクロスポリンは 薬物代謝酵素CYP3A4 で代謝されるため、併用 した場合、競合的に拮抗 しシクロスポリンの代謝 が阻害される。

ボセンタン

トラクリア ボセンタンの血中濃度が 上昇し、ボセンタンの副 作用が発現する可能性 がある。また、本剤の血 中濃度が変動する可能 性がある。

本剤とボセンタンは薬物 代謝酵素CYP3A4で代 謝されるため、併用によ りボセンタンの血中濃度 が上昇する可能性があ る。また、ボセンタンは CYP3A4で代謝される とともにCYP3A4誘導 作用も有するため、併 用により本剤の血中濃 度が変動する可能性が ある。

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

腎毒性のある薬剤 アムホテリシンB アミノ糖系抗生物質 スルファメトキサゾー ル・トリメトプリム 非ステロイド性抗炎症剤 等

腎障害が発現すること

がある。 本剤と相手薬の腎毒性 が相互に増強される。

免疫 抑制作用を有する 薬剤免疫抑制剤

副腎皮質ホルモン剤 抗リウマチ薬(DMARD)等

メトトレキサート 等

過度の免疫抑制が起こ ることがある。(「重要な 基本的注意」の項参照)

ともに免疫抑制作用を 有する。

エプレレノン 血清カリウム値が上昇 する可 能 性 が あるの で、血清カリウム値を定 期的に観察するなど十 分に注意すること。

本剤と相手薬の副作用 が相互に増強される。

不活化ワクチン インフルエンザ

HAワクチン 等

ワクチンの効果を減弱

させることがある。 本剤の免疫抑制作用に より、接種されたワクチ ンに対する抗体産生が 抑制される。

腎臓 腎障害(BUN上昇、クレアチニン上昇、クレアチニンクリア ランス低下、尿蛋白)、尿量減少、血尿、多尿、頻尿、残尿感

頻度不明

皮膚 発疹、紅斑、そう痒、脱毛

その他 疼痛、発赤、眼痛、多汗、口渇、冷感、胸痛、胸水、腹水、喘息、 発熱、全身けん怠感、体重減少、ほてり、月経過多、咽喉頭 異和感、筋肉痛、関節痛、味覚異常

血液 好中球減少、貧血、血小板増多、血小板減少、白血球増多、 白血球減少、リンパ球減少

抗てんかん剤 カルバマゼピン フェノバルビタール フェニトイン注2)

抗生物質リファンピシン リファブチン

本剤の血中濃度が低下 し、拒絶反応出現の可 能性がある。本剤血中 濃度のモニターを行い、

必要に応じ増量等の処 置を行う。

薬物代謝酵素が誘導さ れ、本剤の代謝が促進 される。

飲食物セイヨウオトギリソウ

(St. John's Wort、セン ト・ジョーンズ・ワート)

含有食品

本剤の代謝が促進され 血中濃度が低下するお それがあるので、本剤投 与時はセイヨウオトギリ ソウ含有食品を摂取し ないよう注意すること。

薬物代謝酵素CYP3A4 が誘導され、本剤の代 謝が促進されるためと 考えられている。

肝臓 肝機能異常(AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇、 LDH上昇、γ-GTP上昇)

膵臓 アミラーゼ上昇

参照

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