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Academic year: 2021

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論文内容要旨

論 文 題 名 Step-down therapy in well-controlled asthmatic patients using salmeterol xinafoate/fluticasone propionate combination therapy

(サルメテロールフルチカゾン配合剤使用にて症状が安定している喘 息患者に対するステップダウン療法について)

掲載雑誌名 Journal of Asthma and Allergy VOL.9 page65-70 2016

内科系内科学(呼吸器・アレルギー内科分野)専攻 堀内 一哉

内容要旨

【目的】昨今の気管支喘息における抗炎症治療の中心は吸入ステロイド薬 (inhalated corticosteroid;ICS)である.また、ICS に加え長時間作用 型β刺激薬(long- acting β2-agonist;LABA)との配合剤の使用すること で呼吸機能や自覚症状を改善することが報告されており、臨床の場におい て広く普及している。ガイドラインにおいて、治療開始後コントロール良 好な状態が 3〜6 ヶ月間持続すればステップダウンを考慮するよう推奨さ れている.GINA では ICS と LABA の併用でコントロールが維持された際、

LABA 投与を継続しながら ICS を減量する方法が推奨されている.一方で LABA の長期使用は喘息関連死が増える可能性が示唆されており、U.S.Food and Drug Administration では、コントロールを達した後は早期に LABA を中止するよう勧告している.このように配合剤使用後のステップダウン の方法は統一した見解がない.そのため、我々は ICS/LABA 配合剤を使用 し症状安定が得られた患者に対し、それぞれの方法でステップダウンを行 い、両群の喘息コントロールに関して1年間に渡り比較検討を行った.

【方法】軽症持続型-中等症持続型気管支喘息と診断され、サルメテロー ル/フルチカゾン配合剤(salmeterol/fluticasone combination;SFC)250 μg にて治療を開始し、6 ヶ月以上コントロール良好と判断した喘息患者 計 40 名を対象とした.その後 SFC 100μg 変更する群(SFC 群)と、フル

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チカゾン 500μg/日に変更する群(FP 群)とに無作為割り付けした.変更 当日の呼気中一酸化窒素(fractional exhaled nitric oxide;FeNO)、呼 吸機能検査、喘息コントロールテスト(asthma control test;ACT)の計測 値を治療変更前値とし、2 ヶ月毎に各観察時点での SFC 群と FP 群の群間 比較を行った.また経過観察中に症状の悪化のため治療変更を行った患者 は、ドロップアウトとし治療継続可能期間についても群間比較を行った.

【結果】治療変更後 1 年間で、SFC 群は 2 例、FP 群は 3 例のドロップアウ トを認めた.ドロップアウトまでの期間は、平均で SFC 群は 8 ヶ月、FP 群は 8.3 ヶ月であり両群で有意差は無かった.ACT 及び FeNO は 12 カ月の 全観察期間において各群間で有意差は認めなかった. %FEV1 は FP 群で LABA 中止直後 2 ヶ月目から 12 ヶ月までの全経過で有意に低下してい た.%FEF50は、FP 群で変更後 8 ヶ月目以降から SFC 群と比較し有意に低下 した.%FEF25でも 12 ヶ月目に FP 群で有意に低下を認めた.

【考察】今回行った 1 年間の検討では治療継続可能期間に加え、自覚症状 を示す ACT、気道炎症を示す FeNO に関しては両群間で有意差を認めなか った。これは今回対象としている中等症以下の喘息患者に対しては LABA を長期使用していても低用量の ICS で充分な抗炎症治療が行えており、症 状の悪化に繋がらなかった可能性が考えられた。一方呼吸機能検査に関し ては FP 群においてステップダウン直後 2 か月後からの%FEV1の有意な低下 に加え、変更後 8 ヶ月以降の%FEF50、%FEF25 の有意な悪化を認めた.LABA は、症状安定期の患者に対しても中枢気管支拡張効果が期待できることに 加えて、末梢気道の気流制限に関して経時的な悪化を予防できる可能性が 示唆された.

参照

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