意思決定⽀援ってなんだ︖
(一社)全国手をつなぐ育成会連合会 常務理事兼事務局長
(公社)日本発達障がい連盟 発達障がい白書・JLニュース編集長 内閣府障がい者差別解消法アドバイザー
「あすくプロ」専属コンサルタント
又村 あおい
1 意思決定⽀援の法制度上 の位置づけについて
2 意思決定⽀援を考える際 のポイントについて
今⽇お話すること
「権利擁護」って
なんだろう︖
辞書を引いてみると・・
1. 【権利】を辞書で引くと「ある物事を⾃分 の意思によって⾃由に⾏ったり、他⼈に要 求したりすることのできる資格・能⼒」と か「⼀定の利益を⾃分のために主張し、ま た、これを享受することができる法律上の 能⼒」などと出てきます
2. 【擁護】を辞書で引くと「侵害・危害から かばい守ること」などと出てきます
辞書を引いてみると・・
それぞれの意味を合わせて分かりやすくつなげ ると、「権利擁護」の意味は次のとおりです
あることがらに関して、⾃らの意思
で⾃由に振る舞ったり法律上の利益
を主張したりする資格や能⼒が侵害
されないように守ること
「権利」は多様です
1. 「担保」されるべき権利 2. 「⽀援」が不可⽋な権利 3. 「開拓」を期待したい権利
ここでは、キーワードのみ
権利が多様とするなら、権利擁護
もまた多様なのかも知れません
「担保」されるべき権利とは
1. 成年後⾒制度(⾦銭管理)
2. 障がい者虐待防⽌法
3. 障がい者差別解消法(主に差別 的取扱いの禁⽌)
基本的⼈権を守るために擁護
が「担保」されるべき領域
「⽀援」が不可⽋な権利とは
1. 成年後⾒制度(⾝上監護)
2. 障がい者差別解消法(主に合理 的配慮)
3. 意思決定⽀援
地域で当たり前に暮らすためには
「⽀援(後押し)」が不可⽋な領域
「開拓」を期待したい権利とは
1. いわゆる愚⾏権 2. 常識に抗う権利
これまで顧みられてこなかったため
「開拓」が求められる領域
本⽇の研修会で取り上げるのは特に
意思決定⽀援と⼀部の愚⾏権
意思決定⽀援の 法制度上の
位置づけについて
障がい者権利条約と意思決定⽀援
1. 「障がい者権利条約」とは、平成18年に国 連で採択された国際条約(国際ルール)
2. 条約では、障がいのある⼈を「⼀⼈の⼈間
」「権利の主体」と捉え⽣活のさまざまな 場⾯において障がいのある⼈の⼈権(尊厳
)の尊重を批准国へ求めている
3. 全部で50条あり、その中には「法律の前 に等しく認められる権利と権利⾏使のため の適当な措置」も規定されている
【第12条】
(法律の前にひとしく認められる権利)
・締約国は、障がい者が⽣活のあらゆる側
⾯において他の者との平等を基礎として法 的能⼒を享有することを認める。
・締約国は、障がい者がその法的能⼒の⾏
使に当たって必要とする⽀援を利⽤する機 会を提供するための適当な措置をとる。
障がい者権利条約における
意思決定支援関連規定
障がい者権利条約と意思決定⽀援
4. 国連の国際条約を批准(国内で効果を適⽤
させるための⼿続き、仲間⼊りすること)
するためには、条約の内容に沿った国内法 制度であることが必要
5. ⽇本においては、憲法第14条において法 の下の平等原則を置き、権利⾏使に関する 措置は成年後⾒制度において対応
6. ただし、むしろ成年後⾒制度が法的能⼒の
⾏使を阻害との意⾒もあり
【第19条】
(⾃⽴した⽣活及び地域社会への包容)
・締約国は・・全ての障がい者が他の者と平等 の選択の機会をもって地域社会で⽣活する平等 の権利を有することを認める・・
・障がい者は・・居住地を選択し、及びどこで 誰と⽣活するかを選択する機会を有すること並 びに特定の⽣活施設で⽣活する義務を負わな い・・
障がい者権利条約における
意思決定支援関連規定
【第23条】
(相談等)
国及び地⽅公共団体は、障がい者の意思決 定の⽀援に配慮しつつ、障がい者・・に対 する相談業務、成年後⾒制度その他の障が い者の権利利益の保護等のための施策⼜は 制度が、適切に⾏われ⼜は広く利⽤される ようにしなければならない。
改正障がい者基本法において
規定された意思決定支援
【第3条】(地域社会における共⽣等)
全て障がい者は、どこで誰と⽣活するかに ついての選択の機会が確保され、地域社会 において他の⼈々と共⽣することを妨げら れない。
改正障がい者基本法で
注目したいもう1つの規定
⽣活の選択機会が確保されても、
意思決定の⽀援が担保されなければ 意味がない。両者は表裏⼀体の関係
総合⽀援法 第42条第1項
(指定障がい福祉サービス事業者及び指定 障がい者⽀援施設等の設置者の責務)
指定障がい福祉サービス事業者及び指定障 がい者⽀援施設等の設置者は、障がい者等 が⾃⽴した⽇常⽣活⼜は社会⽣活を営むこ とができるよう、障がい者等の意思決定の
⽀援に配慮するとともに・・(以下略)
総合支援法における規定
総合⽀援法 第51条の22
(指定⼀般相談⽀援事業者及び指定特定相 談⽀援事業者の責務)
指定⼀般相談⽀援事業者及び指定特定相談
⽀援事業者は、障がい者等が⾃⽴した⽇常
⽣活⼜は社会⽣活を営むことができるよう、
障がい者等の意思決定の⽀援に配慮すると ともに・・(以下略)
総合支援法における規定
知的障がい者福祉法
市町村は、知的障がい者の意思決定の⽀援に 配慮しつつ、知的障がい者の⽀援体制の整備 に努めなければならない・・
児童福祉法
指定障がい児通所⽀援事業者、指定障がい児
⼊所施設等の設置者等は、障がい児及びその 保護者の意思をできる限り尊重するとともに、
常にその⽴場に⽴って⽀援を⾏うよう努めな ければならない・・
知的障がい者福祉法・児童福祉法における規定
ここまでのまとめ
1. 権利条約や障がい者基本法、障がい者総合
⽀援法などに「意思決定⽀援」を規定
2. いずれも知的・発達障がいのある⼈への⽀
援を考える際には不可⽋な要素
3. 法律上は、⾏政と事業所(⽀援者)に対す る責務(公⽴の学校は⾏政扱いだが・・)
4. ただし、⾏政と事業所だけが責務を負えば 良いものではなさそう(家庭や教育現場に おける取組みも重要では︖)
意思決定⽀援を 考える際の
ポイントについて
意思決定⽀援って何だ︖
⼀般的に「意思を決定する」ことを考え てみると・・
① 決定を下⽀えする⼗分な体験や経験
(決定する経験)があり
② 決定に必要な情報の⼊⼿・理解(統 合)・保持・⽐較・活⽤がなされ
③ 決定した意思が表出、実⾏できる という流れが想定される
意思決定⽀援って何だ︖
1. 前スライドで整理した流れを、知的・
発達障がいのない⼈は⽇々の⽣活で⾃
然に繰り返している
2. これを知的、発達障がいのある⼈は、
流れの1つ1つに⽀援を要する(可能 性が⾼い)ことが分かる
3. 今まで周囲の⼈々は「意思決定に⽀援 が必要 = ⾃分では決められない」
と捉えていなかっただろうか︖
重度の障がいのある⼈であっても
、必ず「意思」あるいは「思い」
や「気持ち」があり⾃分のことを
⾃分で決めることができる可能性 を秘めています。
それをどのように⽀援できるのか
・・と考えるのがポイントといえ
ます。
意思決定⽀援の前にあるもの
1. 本⼈の意思や選好を確認する際に重要なこ とは、できる限り本⼈が意思表出できる機 会を⽤意すること → ベストチャンス 2. そのためには、本⼈がコミュニケーション
を取りやすい環境を整え、さまざまなツー ルを活⽤することも必要
3. たとえば、⾔葉かけだけでコミュニケーシ ョンを取っていないか︖⽀援会議の際に⽀
援者が⼝を挟もうとしてしまっていないか
︖
X・Yのステージ(仮)
1. 本⼈の意思決定そのものを⽀援するス テージ【X1︓本⼈意思決定】
2. 本⼈の意思をできるだけ多⾯的に(関 わる⼈との関係性には影響されつつ)
類推して、共同で意思を決めていくス テージ【X2︓共同意思決定】
3. X1、X2は、柔軟かつ連続的
整理の途中ですが、参考まで・・
X・Yのステージ(仮)
1. ⽇常的な福祉サービスの利⽤や⽇⽤品 の売買などを決めるステージ【Y1︓
⽇常的な決定】
2. ⼈⽣を左右するような暮らしの⽅向や
⾼額売買などを決めるステージ【Y2
︓重⼤決定】
3. X、Y軸で構成される、連続する4⾯
のステージ(ただし、Z軸も含めた3 次元モデルになるのでは)
X・Yの2ステージ
1. Z軸に当てはまるものはいろいろ考え られるが、可変項⽬として決定する事 項に応じて整理する⽅法も
2. 特に、X2のステージにおいては共同 決定に際して「ベストインタレスト」
の考え⽅が重要となる
3. 加えて、本⼈決定にせよ共同決定にせ よ、意思決定⽀援とされる援助⾏為の
「前」にあるものが不可⽋
Y2
Y1
X1 X2 決定
の重
⼤・ 稀少 性 決定 の不 可逆 性
年齢ごとの体験・経験の積み重ね 個別的な情報提供・活⽤の⽀援
本⼈意思決定
共同意思決定
ベストインタレスト
愛知県⾃閉症 協会・花島⽒
の案を基に⼜
村作成
このラインを上げてい くのが「やり直し」支援
このライン を上げて いくのが エンパ ワーメント
柔軟かつ連続的 この⾯積を増やすのが
意思決定⽀援の1⽬的
ベストインタレストとは
1. イギリスの意思決定能⼒法で⽰されたも ので、「本⼈にとっての最善の利益」と 訳される考え⽅のこと
2. 共同決定に関わる家族や⽀援者(相談⽀
援専⾨員)には必須で求められるもの 3. とりわけ、共同的に意思決定するケース
においては、本⼈の意思を覆すような決 定を⾏うとしたら相当の理由が必要
ベストインタレストの7項⽬
1. 本⼈の年齢や外⾒、状態、ふるまいに よって判断を左右されてはならない 2. 当該問題に関係すると合理的に考えら
れる事情については、全て考慮した上 で判断しなければならない
3. 本⼈が意思決定能⼒を回復する可能性 を考慮しなければならない
ベストインタレストの7項⽬
4. 本⼈が⾃ら意思決定に参加し主体的に 関与できるような環境を、できる限り 整えなければならない
5. 尊厳死の希望を明確に⽂書で記した者 に対して医療処置をしてはならない。
他⽅、そうした⽂書がない場合、本⼈
に死をもたらしたいとの動機に動かさ れて判断してはならない。安楽死や⾃
殺幇助は、認められない
ベストインタレストの7項⽬
6. 本⼈の過去現在の意向、感情、信念や 価値観を考慮しなければならない
7. 本⼈が相談者とした者、家族・友⼈な どの⾝近な介護者、法定後⾒⼈、任意 後⾒⼈等の⾒解を考慮に⼊れて、判断 しなければならない
これらの条件を適切に満たした共同決定 は、結果が不本意なものになっても免責
ベストインタレストといえば
トイレの塩素系洗剤
そのココロは︖
混ぜるな危険︕︕︕
何と何を混ぜると危険なのか
【家族の⼼配と本⼈の意思(気持ち)】
親元からの独⽴で家族が⼼配するのは当然だが 家族の⼼配を「本⼈の不安」であるかのように 話しているとしたら、それは「混ぜるな危険」
【⽀援者の懸念と本⼈の意思(気持ち)】
たとえばGHの独⽴に際してアセスメントから
⽣活上のリスクを抽出するのは当然だが、⽀援 者の懸念を「本⼈の恐れ」であるかのように話 しているとしたら、それは「混ぜるな危険」
さらに混ざる可能性があるもの
【どうしても「体調」「感情」が混ざる】
家族(親)であれ、⽀援者であれ、機械ではあ りませんから、その時の体調や感情によって本
⼈への向き合い⽅が変わります。
家族の場合にはそれも含めての「家族」といえ ますが、⽀援者の場合は⾃分の体調や感情を把 握しておく必要があります。特に⾃⼰決定を⽀
援する際の情報提供と⾒通しの伝達は感情の影 響を受けやすいことに留意しましょう。
とはいえ実際には(1)
1. ⽌めざるを得ないときには、いかに本⼈の 意思が強くても⽌めなければならないこと もある
2. いわゆる「愚⾏権」との関係で、規範性や
⾝体危険性、あるいは経済性などをどの程 度まで勘案すべきなのか
3. 他者の意思に関わる以上、どうしても⾃分 の成育歴や価値観が投影される
4. 他⽅、意思表出のキャッチには感度も必要
愚⾏権的なものの⼀例
某アイドルグループの「総選挙」において、お 気に⼊りのメンバーをセンターに据えたいがた めに年⾦と⼯賃を全額投⼊しようとしている
→ ⾃分のお⾦だし⾃由じゃないの︖
飲み会で飲み過ぎて終電を逃し、駅前の公園で 何度も吐きながら⼀晩を過ごし、フラフラにな りながら始発で帰宅した → そういう障がい のある⼈って⾒たことありますか︖
ここから分かることは
1. 他者の意思決定に関与するということは、
避けがたく⾃⾝の成育歴や価値観が混⼊す るということ
2. 従って「⾔うことを聞いておけば間違いな い」「⾃分の⾔うことが聞けないのか」タ イプの⼈は意思決定⽀援に向かない
3. 基本的に「1対1」の関係性で意思決定⽀
援することは避けるべき(ただし親⼦関係 は例外、ヘルパーの場合は⼯夫が必要)
とはいえ実際には(2)
4. ⼊浴介助の際に頭から洗うのか、体か ら洗うのか、体であれば⼿から洗うの か、⾜から洗うのか、⾜であれば親指 から洗うのか、⼩指から洗うのか・・
⽀援(援助)⾏為は相当レベルまで細 分化できるがゆえに・・
5. 本⼈が「意思決定した結果」を予測で きない状態(不安定な状態)であると き、それでも意思決定を求めるのか
意思決定⽀援とは何か
1 すべての⼈に意思があることを前提とし、
2 障がいのある⼈は意思決定のプロセスに⽀
援が必要な可能性が⾼いことに留意しつつ、
3 関わる⼈の成育歴と価値観が影響すること を意識した上で(チーム対応が基本)、
4 あくまで基本は⾃⼰決定であることを踏ま えて⾏われる⽀援 のことではないか
この前提を踏まえた取組みがそれぞれに影響して⾼めあうこと が求められている(「コップの中の嵐」にしないことが重要)
ちょっと⽴ち⽌まって
1. 意思決定⽀援の基本は「本⼈の意思決定を
⽀援する」こと
2. しかし、現実的には本⼈を中⼼とした共同 的な決定もあり、その際に必須となるのが ベストインタレスト
3. したがって、共同決定に関わる⼈にはベス トインタレストの理解が必須
4. ただし、ベストインタレストが⾝に付けば 付くほど逆のリスクが⾼まる
ちょっと⽴ち⽌まって
5. ベストインタレストは「本⼈にとっての最 善の利益」なので、必然的に何が最善なの かを推測することになる
6. 仮にそれを本⼈意思決定の⽀援場⾯で持ち だしたらどうなるか・・せっかくのベスト インタレストが誘導的な⽀援にならないか 7. 「本⼈意思決定の⽀援」場⾯なのか、共同 決定における本⼈意思尊重場⾯なのか、常 に場⾯を意識しよう
じゃあ、どうすりゃいいのよ︖
1. 「⾃分のことは⾃分で決める」という本⼈
意思決定の⽀援に必要となるのは、本⼈が 理解できる形での情報と⾒通しの提供
2. ただし、提供する情報や⾒通しにも⽀援者 の価値観と成育歴が混⼊する点には⼗分留 意(無意識のフィルターをかけるため)
3. また、少なくとも「フロー情報(鮮度が重 要な情報)」と「ストック情報(精度が重 要な情報)」の分別はしないと混乱
意思決定⽀援に関する論点
【⽀援⾯の論点・その1】
1. 障がいのある⼈を「意思を持つ⼀⼈の⼈
」として受け⽌めているか︖
2. 障がいのある⼈が安⼼して意思決定でき るような、垂直的ではない、寄り添い型 の⽀援が展開できているか︖
3. 情報の提供、統合(保持・活⽤)、意思 の表出にいたる⼀連の流れを個々の特性 に応じてエンパワメントできているか︖
意思決定⽀援に関する論点
【⽀援⾯の論点・その2】
4. 「客観的に語られる意思はない」という ことを前提に置けているか︖
5. 「聴いてもらえない」と感じたら語って もらえないことを意識しているか︖
6. 事業所の中(あるいは法⼈の中)で、⾔
語コミュニケーションが難しい⼈の「声 にならない声」をどのように聴いている か、⽀援者間で共有する場があるか︖
⽀援の実践においては(1)
• 30名定員の⽣活介護事業所において、
1週ごと特定の1名を対象に声かけ時 の表情やジェスチャー、リアクション を職員全員で記録
• 週の終わりにスタッフミーティングを 持ち、それぞれの気付きを共有
• これを年に2回ずつ継続実施(次の時 には前回の気付きを基にコミュニケー ションを取ってみる)
⽀援の実践においては(1)
• これを3年ほど続けた結果、職員から
「良い意味で楽にサポートできるよう になった」「担当以外の⼈でも必要な 関わりが可能になった」との評価
• 何より、いわゆる「ヒヤリハット」が 顕著に低減(職員がチームで⽀援でき ていることの副次的効果)
虐待防⽌効果も期待できる取組み
逆パターンもありますが
1. 意思決定⽀援の実践においては、基本的に
「垂直関係」よりも「⽔平関係」が重要 2. 事業所の活動等で⼀定の垂直性(就労系事
業所における業務指⽰など)はやむを得な いが、これが恒常的になるとハイリスク 3. 職員が「先⽣」と呼ばれていませんか︖そ
のことに違和感を抱かない職場になってい ませんか︖
1週間、職場内を定点観測してみましょう
⼀⽅で、チームアプローチの罠
1. 関係性の構築=濃厚な⼈間関係となりやす い(⾃分を投影し過ぎて意思決定の適否を
⼈間関係の良悪と勘違い)
2. 「誰かがやってくれているだろう」集団ネ グレクトになっていないか
3. 「共同意思決定のリスク」同調、服従イケ イケドンドンなど、チームの⽅向性が⼀致 している(ように⾒える)ときこそ⽴ち⽌
まって振り返る
じゃあ、どうすりゃいいのよ︖
1. 意思決定⽀援には、避けがたく⽀援者の価 値観や成育歴、知識や経験値が反映される 2. これは、共同的な意思決定のみならず、本
⼈の⾃⼰決定を⽀援する場合でも同様(提 供する情報にフィルターをかけるため)
3. のみならず、ご本⼈との「あうん」の関係 や「塩梅」も⽀援者の価値観等に左右
4. ゆえに⽀援者個⼈ではなく、チームアプロ ーチが重要となる
じゃあ、どうすりゃいいのよ︖
5. ところが、チームアプローチにもさまざま なリスクが内包される → じゃあ、どう すりゃいいのよ︖
法⼈(事業所)理念は「飾り」ではありません。⽴ち上げの時 に関わった多くの⼈が、思いを込めて精査に精査を重ねて置い たものです。(⽀援者でなければ、障がい者権利条約や障がい 者基本法が理念に相当する法律です)
意思決定⽀援の現場で迷いや疑問が⽣じたとき、⽴ち返るのに これほど適したものが他にあるでしょうか。
法⼈理念・権利条約に⽴ち戻ろう
障がいのある⼈の 意思決定⽀援を考え る際に参考になると 思われる資料や提⾔
をまとめてみました
福岡 寿 ⽒
(相談⽀援専⾨員協会)1. 障がいの有無に関わらず、⼈は試⾏錯 誤しながら、⾏きつ戻りつしながら、
周囲との関係性の中で意思決定する 2. 障がいのある⼈は、⽀援者の誘いに⼀
度は乗るはず。その際、「次も希望す るか」は⼤きなポイント
3. 試してもいないことが胸に落ちないの は誰でも同じではないか
福岡 寿 ⽒
(相談⽀援専⾨員協会)4. 本⼈が試してみて、うまくいく感触も ダメな感触も味わって、その上で⾃分 なりの落ち着きどころを⾒つけていく 5. ⽀援者の役割は、そのための段取りを 何度でも調整して、障がいのある⼈に 寄りそうことではないか
緩やかな⾃⼰決定
という考え⽅
でも、何より⼤切なことは
1. 「意思決定⽀援」は確かに新しい⾔葉 ですが、決して「特別なこと」「難し いこと」「専⾨家でなければ対応でき ないこと」ではありません
2. むしろ、家族や⽀援者と過ごす⽇常の 中に⾃然と埋め込まれているものです 3. まずは、障がいのある⼈の意思(意向 や気持ち)への注意度を⾼めていくこ とからスタートしてみませんか︖
そしてもう1つ・・
1. 「意思決定⽀援」は、障がいのある⼈
だけが必要なものではありません
2. その同⼼円には、認知症などの疾病を 有する⼈、薬物などが理由で⼗分な意 思表⽰ができないなどが考えられます 3. ⼀⽅で、⽇本の⽂化⾵⼟にマッチした 意思決定⽀援のあり⽅も模索する必要 があります(「お任せ」寿司がある国 の意思決定⽀援とは︖)
変わるもの、変わらないもの
変わらない⽀援
本⼈に寄り添った⽀援、意思決定⽀援など
変わる制度
措置 → ⽀援費 →
⾃⽴⽀援法 → 総合⽀援法
ありがとう ご清聴
ございました
ご参考まで・・(その1)
○ 全国手をつなぐ育成会連合会
2020年4月から、それまでの任意団体から一般社団 法人として新たなスタートを切りました。
http://zen-iku.jp/
または、「全国手をつなぐ育成会連合会」で検索していた だくとたいがいはトップで表示されます。
ご参考まで・・(その2)
あたらしいほうりつの本2018
又村が書いた初めての単行本が出ました!
できるだけ読みやすく、障がい福祉サービスや年金・手当などの 概要や手続きのながれを解説しています
お求めは、全国⼿をつなぐ育成会連合会の ホームページから︕
http://zen-iku.jp/publish/book
頒布1万1千部突破︕感謝︕
ご参考まで・・(その3)
全育連が福利厚⽣として展開する保険事業「おたすけプラン」
シリーズは「所得補償保険」「がん保険」「傷害総合保険」の 3種類で、いずれも障がいのある⼈にもご加⼊いただけるよう、
運⽤を⼯夫しています(障がい以外の理由で加⼊できないケー スはあります)
主な加⼊対象は、障がいのある⼈、障がいのある⼈の家族(親、
きょうだい)や、障がい児者福祉サービス事業所の職員(⽀援 者)の皆さまです
(お問合せ)
電 話:03-5358-9274(平日10時から19時)
「おたすけプラン」シリーズ⼤好評です︕
知的障がい者を支える方向け
「暮らしのおたすけプラン」
知的障がい者本人 の安心・安全・健康をサポート がん保険 日ごろの備え
個人賠償+傷害+特定感染症
手をつなぐおたすけプラン
(1)がんのおたすけプラン︓⽇本⼈の2⼈に1⼈は患う「がん」に特化した保険
⇒ 告知事項をシンプルにしたことで、知的障がいのある本⼈が加⼊しやすく
(2)おたすけプラン・⽇ごろの備え︓個⼈賠償責任保険+傷害総合保険+特定感染症補償
⇒ ⽇常⽣活での賠償トラブルを補償し、新型コロナウイルス感染を⼀部補償。⾃転⾞の⾃賠責 も兼ねる。⼿頃な価格でご加⼊可能。(年齢による保険料変動がなく、告知不要)
(3)暮らしのおたすけプラン︓所得補償に特化した保険
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所得補償保険
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団体契約により保険料10%割引︕(⽇ごろの備えのみ5%割引)
おたすけプランシリーズの概要
参照させていただいた⽂献等
法政論集250号(2013)⺠法858 条における「本⼈意思尊重義務」の解釈
―本⼈中⼼主義に⽴った成年後⾒制度の実現― 菅 富美枝 ⽒(法政⼤学教授)
権利擁護としての意思決定⽀援
丹⽻ 彩⽂ ⽒(埼⽟県⻄部・⽐企地域⽀援センター)
相談⽀援体制の充実と意思決定⽀援
菊地 達美 ⽒(⽇本知的障がい者福祉協会副会⻑)
知的障がい者へのより良い意思決定⽀援に関する調査研究〜サービス提 供場⾯を中⼼に〜
(福)北九州市⼿をつなぐ育成会
「できる!!意思決定⽀援」〜意思決定⽀援・本⼈活動・⼈権擁護〜
古川 敬 ⽒(社会福祉法⼈育成会 本部事務局⻑)