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NPO
NPO法人京都コリアン生活センター エルファ
法人京都コリアン生活センター エルファ
NPO法人京都コリアン生活センター エルファ
2008年
16号
エルファは今年、法人として 8 年目を迎えました。これまで介護 事業を中心に、多岐にわたる福祉活動を強化し、新規事業の取り 組みも進めてまいりました。エルファ理事会では今年度の目標を 次のように定めました。 ひとつ、ひとつの力が山になり、一歩一歩が千里となります。 スタッフ、メンバーが一丸となり新しいニーズに応えられる 福祉活動に邁進する決心をしております。 1.「こどもひろばアンニョン」をはじめとする、 子育て支援の充実化 2.共同作業所エルファの健全運営 3.介護をはじめとする福祉サービスの充実化と 組織、事業を担う人材育成 4.職員のスキルアップ エルファ共同作業所(2007 年秋) こどもひろばアンニョン(2007年夏 鴨川にて) 2007年度 職員研修旅行(岐阜県中津川にて) 京都新聞大賞贈呈式(2007年11月29日) デイサービスハナマダン洛北(2007 年 夏)厳しい冬の寒さも日を追うごとに和らぎ、春の息吹を感じて木々から、そして家々の 花壇のあちこちから薄緑色のかわいい葉が芽吹き、やがて色とりどりの花が咲き誇って います。南京都の玄関先には先月、花の苗を購入し、利用者のオモニたちがプランターに 植えた花々が満開を迎え、利用者のみならず、ウトロの人々が楽しんでくれています。 そして、4 月 4 日、城陽の市立体育館施設内にある桜を今年も観に出かけました。昼食後 出発し、例年通り途中の神明町の桜並木を楽しみながら。満開の桜の花びらが舞う中を 通り抜ける時のオモニたちの喜ぶ表情が見たくて、遠回りですが毎年通ります。 やがて、体育館に到着。去年よりも美しい一面の桜に、顔をほころばせるオモニたち。 「ああ、今年も桜を見ることが出来た」と感慨深げに見渡しています。記念撮影を終えた あと、腰を下ろし休憩。この場所には、他のデイサービスの方や近隣の家族連れも 大勢いらっしゃいます。多くはないベンチに共に座り、交流できるのも花見の醍醐味 です。よちよち歩く子どもに目を細め、声をかけ、車椅子に乗った他デイサービス の方と話し、共に笑い…桜の木の下で、オモニたちの気分も春めいた一日でした。 「ጭྜ , ຳᆓྜ , ધᆓྜ(かぼちゃ、サム チュ、唐辛子の種)あるか?」 ዾൽఁ(おばあちゃん)たちのこの言葉を聞くと、今年も春が来たと思います。 その他にも「そろそろよもぎ採りに行かな」「ધຫ൘(わらび)採りに行きたい なぁ」など…この時期の会話には春を知らせてくれる言葉が溢れています。 そんなある暖かい日、みんなで散歩に出かけました。歌を歌ったり、時に 大笑いしたり…心温まる光景です。いつもの桜並木で休憩していると、ዾൽఁ たちが一点を見つめています。その視線の先には…そう、花や草が生えている 地面。一人のዾൽఁが地面に座り込み、必死にある草を採り始めました。「これ、 食べれんねんで!家でチョレギしたらどんなにおいしいか。」それを聞いて、職員がつくしんぼを持っていくと、 「日本の人は食べるけど、Ⴎ໓ຫ(朝鮮の人)はつくし食べへん。」とプイ。足の痛みも忘れて、とてもうれしそうに ຮම(山菜)を採っておられました。その姿からは、朝鮮女性のたくましさと、苦しみを楽しみに変える生活力を 感じさせられます。 ዾൽఁたちの一言。「私をຮමとりに連れてって∼」(笑) 「チャルモッケスムニダ!(いただきます)」 この元気な声で始まった今年のお花見。晴天の 4 月 3、4、5 日の 3 日間、 近くの九条鴨川にて満開に咲き誇る桜の木の下で行われました。 桜の花びらが利用者さんたちのお弁当の横や、足元に…それはまるで、 桜の木の妖精が「私のことを見てよ」とばかりに花びらを舞い散らせ、その 度に、利用者さんたちの笑顔の花が咲く素敵なひととき。 JRの電車が鉄橋にさしかかる度「よっておいで!」「一緒に食べよ!」 と呼びかけ、手を振るオモニたち。お弁当を食べ終えると、どこからか 歌声が。自然に歌に合わせて鳴り出すチャンゴに誘われ、踊りも始まります。 (チョッタ!チョッチ!) 「エルファに来たら、色んな所に連れて行ってくれる。うれしいわ。ありが とう!」と、とても満足されている利用者さんたちの笑顔が印象に残ります。 「さ∼、5月は焼肉だ!」の掛け声で大笑いした後、桜の木にアンニョン、 また来年と挨拶し、帰路に着いたのでした。
東九条
「お花見」
デイサービス
ニュース
デイサービス
ニュース
洛 北
「春のお知らせ」
南京都
「お花見」
湿布君 大事な人の 彼氏かな 肩肘貼って オモニを守る バス停で いつもあいさつ チビ彼は とても似合うよ 背にランドセル 雪がやみ 春がきたきた そこまでに 小鳥が鳴いて 風が和らぐ栄世の短歌
宇治市伊勢田町ウトロ地区。1988 年末、土地所有者からの 立ち退き通告から始まった土地問題は、2007 年、韓国政府や 国内外からの支援金によって東半分(約 15000 平方メートル) の売買契約を締結することができ、ここに暮らす在日コリアン の 20 年にも及んだ緊張が安堵の空気に変わろうとしています。 今までのウトロのイメージを払拭するために、まず町内会は立ち 退き反対を訴える立て看板の撤去作業を行いました。翌 2008 年 1月には新しいウトロの町づくり基本方針が掲げられ、新たな 町づくりへの決意が記されています。 そんな中、文字ではなく、イラストで町の新たな出発を表現 している看板があります。全部で 3 枚。そのどれもが、微笑を浮かべ、苦しい過去を経て新たな出発地点に立つことが できた喜びと、地域と文化の共生を目指すこの町の未来像を表しているようです。 春休みのアンニョンは他の児童館とは少し違った一面があり ます。それは卒園したての新 1 年生となる子どもたちが遊びに 来ること。これまで別々の保育所・幼稚園に通っていた子ども たちが、入学式で初めて顔を合わす…と言うのが当たり前の事 ですが、アンニョンに来るといち早く新しい友達、新しいお兄 ちゃんお姉ちゃんに出会います。春休みのアンニョンでは学校 より一足早く友達作りが始まっているのです。そればかりか 今までよりもっとたくさんのみんなから「本名」で名前を呼ば れるので、何かしらの安心感が芽生えているようです。 工作・料理体験・公園遊び・お花見… 数日間楽しく過ごす うちにすっかり仲良くなった子どもたち。春休み保育最終日には 新 1 年生になる弟たちに「また学校で遊ぼうな!」とお兄ちゃん たちの優しい言葉が聞こえました。 エルファ共同作業所に新たな作業が加わりました。これまで エルファ内のお手伝いがメインでしたが、今回新たに授産作業 として京都の伝統ある「和菓子」の袋詰めを始めました。 スタッフの皆さんは衛生キャップ、手袋、マスク、エプロンを きちんと身につけて、一つ一つ丁寧に数や並びに気をつけて、 見栄え良く詰めていきます。 作業中はみな真剣そのもの。以前よりも緊張感ただよう 作業場となり、持ち前の連携プレーに磨きがかかってきました。 1 日の作業を終えたあと、ほどよい疲労感につつまれて 飲むコーヒーはこれまた格別♪ みなさんの楽しいトークと 笑顔に指導員さんたちも癒される毎日です。 一層充実の日々を送っているエルファ共同作業場を一度 のぞいてみてはいかがですか? 伏見稲荷へお花見遠足に行きました。 看板を作製するハナマダン南京都 権祐美さんとウトロのオモニ
ウトロ、新たな町づくりへ
新しいお仕事で
新しいお仕事で
一層充実の日々
一層充実の日々
新しいお仕事で
新しいお仕事で
一層充実の日々
一層充実の日々
新しいお仕事で
一層充実の日々
アンニョンの春休みは
アンニョンの春休みは
友達作りを先取り♪
友達作りを先取り♪
アンニョンの春休みは
アンニョンの春休みは
友達作りを先取り♪
友達作りを先取り♪
アンニョンの春休みは
アンニョンの春休みは
友達作りを先取り♪
友達作りを先取り♪
4 月 8 日 円山公園へお花見に行きました。いつも頭にスカーフを巻いているお姿がチャームポイントの南正分࿌ൽఁは、明治 41 年 12 月 2 日生まれ。なんと、今年 100 歳を迎えるハルモニ!「この年まで病院にあまりかかっ たことがない」そうで、現在は息子夫婦とお孫さんと暮らし、ご自身の部屋は二階。杖を 持たずに階段を上り下りできるお達者な方です。エルファに来所されたきっかけは昨年の こと。大腿骨を骨折し、入院されていた病院でエルファの利用者と仲良くなり、在日の一世 が集うエルファの存在を知ったそうです。そのエルファでは、入浴時に湯船にゆっくり 浸かることが何よりの幸せと喜ばれ、食事はいつもきれいに召し上がる南正分࿌ൽఁ。他の 利用者にも「一番の姉さん」と大事にされているとのこと。「庭の掃除や草むしりが趣味」の 言葉から、まだまだ人生の現役という姿勢がうかがえます。おしゃれを忘れず、「自分で やれることは自分で」を実行している人生の大先輩に、ただただ頭が下がるばかりです。 エルファセンター 1 階にある、ふれあい喫茶「エルファカフェ」。ここで一日も休むことなく、月曜から土曜のモーニング を3年半担当している女性が康明玉さんです。朝の常連さんとのコミュニケーションも、韓国ドラマ(かなりの通だと お聞きしています)から人生相談まで。淹れたてのコーヒーの香りと共に、博識ある彼女の幅広い話題が、エルファカフェ の朝を支えています。きれい好きで、常に布巾を持ち歩き、カフェ前の花壇に四季折々の花を植え、カフェのみならず、 センターを訪れる人々の目を楽しませている康さん。彼女はカフェのお客さんからも愛されているだけでなく、センター に勤務している幅広い年代層の職員にとっても、励ましの声をかけてくれる人生の先輩だそうです。「口は悪いが正義感 に溢れている」「見かけによらず花が好き」と、笑いながら話すセンターの職員。親しまれている様子がうかがえます。
〈参加者の感想〉
第 1 回(崔忠植園長の講義)「具体的に私たちのまわりにいる〈ダ ブルの子〉について考えることが小さい多文化共生の始まりなの だと実感できた。今後、真の多文化共生を目指し広い視野をもた ねばと痛感した。」「多文化共生とはまず自分を知ることから始ま る。大人が子どもたちに教え、伝えることがとても大事だ。そし て自信と誇りを持つために教育 ( 家庭、学校、社会 ) も大事。自 分自身を愛せる人こそが他者をも愛せるのだから。」 第 2 回(20 代職員の発表)「若い世代がエルファの存在意義を しっかり把握し頑張っている様子に感銘を受けた。皆それぞれ育 った環境や想いは違い、悩みもするがエルファで働くことが私自 身の子どもたちに何かの役に立てばと思っている。時が流れ世代 が代わっても孫や次世代の子どもたちにとってエルファが私たち のルーツを伝えてくれる場であって欲しいとおもった。ダブルの こどもたちが自分たちの環境に自信をもち、それぞれの国の懸け 橋となっていることに意義を感じてもらいたい。それが多文化共 生の平和な社会づくりへとつながるのではないだろうか」人 生 キ ラ キ ラ
人 生 キ ラ キ ラ
人 生 キ ラ キ ラ
人 生 キ ラ キ ラ
康 明 玉
さん
さん(ふれあい喫茶「エルファカフェ」担当)
(ふれあい喫茶「エルファカフェ」担当)
申 英 朗
さん
さん(ハナマダン南京都デイサービス管理責任者)
(ハナマダン南京都デイサービス管理責任者)
南 正 分 ࿌ൽఁ
(ハナマダン洛北利用者)
(ハナマダン洛北利用者)
南京都の管理責任者としてがんばりつつ、家に帰れば 2 人の元気な男の子のオンマでも ある彼女。結婚を期に東大阪から京都へ。知人の呼びかけで、当時エルファで行われて いたヘルパー講座にお姉さんと参加し、ヘルパー 2 級を取得。そのままエルファでの介護職 をスタートさせたそうです。実際の介護現場で右往左往していた当初から 6 年。今では 南京都の管理責任者として、利用者にとっても、職員にとっても頼れる存在です。そんな 南京都デイサービスに来所されている利用者の中に、あだ名をつけるのが得意なハルモニ がいらっしゃいます。彼女が申さんにつけたのは「NHK」。その意味を聞くと、「いつでも 見られて、きれいで、ためになる話が聞ける」とのこと。なるほど、奥が深い。思わず うなずいてしまいます。彼女も申さんのファンなんですね。実は職員たちも、しっかり者で にんじんと虫が嫌いな申さんの大ファンです。職員研修
職員研修 2008
2008 スタート!
スタート!
職員研修 2008 スタート!
1 3/26(水) 5/28(水) 7/30(水) 木原 勇 (さわやか福祉財団地域ネ ットワークづくり推進事 業プロジェクトリーダー) 崔 忠 植 (希望の家保育園園長) 朴 錫 勇 (札の辻診療所副所長) 李 英 玉 (DS ハナマダン洛北管理 責任者、他 20 代職員) テ ー マ 地域での共生を考える ∼多文化共生保育のあゆみから 私たちが目指す未来のエルファ 私のポジション(1) ∼地域医療とともに 研 修 旅 行 みんなで「新しいふれあい社会」 作りませんか(仮) 講 師 9/24(水) 10/19(日) 2 3 4 5 加藤博史 (龍谷大学短期学部長) 私のポジション(2) 集団の中で自分らしく生きる(仮) 11/26(水) 09. 1/28(水) 6 7 済 済ボ
ラ
ン
テ
ィ
ア
紹
介
たくさんの
ふれあいがありました
(2008 年 1 月〜 5 月)
龍谷大学 加藤ゼミ、村上ゼミ 1 回生 47 名 韓国 大田保健大学 老人福祉課学生 11 名 滋賀県立国際情報高校 生徒 25 名 京都市長寿すこやかセンター 高齢者介護専門研修受講者 20 名 東本願寺能登教区 10 名 異文化コミュニケーション学会関西支部 , 多文化関係学会関西地区研究会共催プログラム 9 名 月輪中学校 2 年生 74 名 向島中学校教員 25 名 西総合支援学校教員 100 名 小栗栖中学校生徒会 13 名 下京中学校 2 年生 21 名 I(アイ)女性会議 10 名 陶化中学校「生き方探究・チャレンジ体験」生徒 4 名 下京中学校 2 年生山 村 祐 未
さん一ノ瀬 光 平
さん 一ノ瀬さんと同じ京都教育大学の学生 さんです。エルファでの活動を聞いて みると「エルファに来てまず思った ことは、オモニやアボジたちが、とても 明るく元気だということ。フロアには おしゃべりする声や笑い声が絶えず、 歌や体操、レクリエーションでの楽し そうな様子を見ていると、こちらまで 元気がでます。ボランティアを通して 学ぶことや、感じることがたくさん あり、これからもがんばっていきたいと思います」とのこと。 一世の笑顔って、本当に元気が出ますよね。その笑顔にもっと 出会って下さい!きっと、今まで知らなかった一世の歴史に 触れ、学ぶことがたくさんありますよ。 京都教育大学に在学中で、公立 中学校の部活ボランティアで指導 にも携わっている一ノ瀬さん。部活 の指導中ある先生から「生徒たち のほとんどが在日なのよ」の言葉 にびっくり!「在日である」という 事実を知るだけでは駄目だと思い、 理解するには歴史背景や、在日の 現在を踏み込んで知りたいとエル フ ァ で の ボ ラ ン テ ィ ア を 始 め た そうです。将来は、マニュアルや型にとらわれず、常に生徒 のことを考えられる先生になりたいと語る彼。 エルファで経験したことが、「一ノ瀬先生」になった時、 どんな風に生かされていくのか楽しみです。第八期 理事・監事
理 事 長 鄭 禧 淳 副理事長 朴 錫 勇(札の辻診療所副所長) 副理事長 仲 尾 宏(京都造形大学客員教授) 副理事長 田 中 宏(龍谷大学経済学部教授) 理事兼事務局長 南 賢 理 事 金 洋 子 理 事 朴 実(東九条マダン実行委員長) 理 事 崔 忠 植(希望の家保育園園長) 理 事 宋 仁 浩(北山通り宋クリニック院長) 理 事 琴 基 都(京都同胞生活センター会長) 理 事 姜 世 淳(京都同胞生活センター副会長) 理 事 権 景 原(近藤製作所代表取締役) 理 事 朴 昌 樹(杉本工務店代表取締役) 理 事 金 尚 均(龍谷大学法学部教授) 監 事 加 藤 博 史(龍谷大学短期学部長) 監 事 李 勝 治(李税理士事務所所長) 97,338,920 41,261,555 162,298,913 0 19,722,579 142,576,334 191,982 741,694 43,488,745 16,254,399 32,611,972 49,287,542 259,637,833 56,077,365 203,560,468 11,477,091 117,290 71,541 10,049,250 1,239,010 191,876,977 206,400 206,400 0 0 1. 財産運用収入 科 目 金 額 2. 会費・入会金収入 会費 入会金 3. 事業収入 4. 寄付金及びその他収入 1. 事業費 Ⅱ 支 出 の 部 Ⅰ 収 入 の 部 2. 管理費 3. その他支出 4. 予備費 通所介護収入 訪問介護収入 介護支援収入 作業所収入 子育て支援収入 その他事業収入 寄付金収入 補助金収入 受取利息 雑収入 当期収入合計(A) 前期繰越収支差額 収入合計(B) 通所介護経費 訪問介護経費 介護支援経費 作業所経費 子育て支援経費 その他事業経費 管理費 計(別紙) 当期支出合計(C) 当期収支差額(A)−(C) 次期繰越収支差額(B)−(C) 1,170,674 421,250 28,073,550 11,514,485 56,697,004 94,000,014 0 19,722,5792007 年(年度) 特定非営利活動に係る事業会計収支計算書
2007 年 1 月 1 日から 2007 年 12 月 31 日まで (特定非営利活動法人 京都コリアン生活センター エルファ)今年 4 月、「後期高齢者医療制度」が施行された。75 歳以上の 対象高齢者の大半が内容を理解できないまま。やがて届く保険証。 保険料は年金から天引きされるというが、年金すら受給されて いない在日外国人高齢者はどこからその料金を捻出しなければ ならないのか、日々の生活を始末して、最低限度の暮らしを営ん でいる彼らにとって、この保険料がどれだけの重い金額であるか を行政は考えたことがあるだろうか。 保険料を滞納すれば医療を受けられなくなる。エルファに来所 する利用者は「わしらに死ねと言っているのか」と、憤る。確かに そうだ。低所得高齢者は病気をしても医者にかかれない事態が 生まれるかもしれない。 救急病院のたらい回し、医師不足、病院の閉鎖。医療に関する 暗いニュースが連日報道されている。これらの中に「後期高齢者 医療制度」による高齢者の悲しいニュースが増えないことを祈らず にはいられない。 (権) 「ዾൽఁਜ਼พધཌྷཀఁఋ .(おばあちゃんにお会いしたいです)」 ある日、入浴介助の途中、フロアに出た私にオモニがひとこと。「ྤၦધ,౹࿌ೡ Ⴎ ኻხਜ਼ တఋ!(アイゴ、聞いておくれ。祖国から手紙が届いたよ!)」私の頬に顔をつけ大粒 の涙を流し、何度も何度も「ધൠဲ!ધൠဲ!(ありがとう、ありがとう)」を繰り返しました。 始まりは昨年の末、デイサービスでのレクリエーションとして、年賀状作成の作業をして いたときのことです。あるオモニが、葉書に一生懸命色を塗っていました。私が送り先を聞くと、 「祖国(共和国)にいるჲิ(甥の妻)と、ၴ(孫)に送りたい」とのこと。97 年にྤხ (孫の父)が亡くなりずっと心配していたこと、この年賀状で自分が生きていることと元気で いることを伝えたいが、自分は字が書けないから私に送ってほしいと熱く語ります。快く引き 受けると「アイゴ、ほんまにありがとうな」と、笑顔で私の頬にポッポするオモニ。 それから年が明け、新年のあいさつを交わし福笑いで大笑いし、餅つき大会でおなかいっぱいお餅を食べ終えた頃、オモニに届 いた2通の手紙。その手紙には、長い間連絡が取れず、ዾൽఁはもう亡くなってしまったかと 思っていた時手紙が届き喜びのあまり夜も眠れず何度も何度も手紙を繰り返し読んだことや、 ዾൽఁが今も元気に日本で暮らしている喜びや会いたいという強い願いがつづられていました。 そして、その手紙に同封されていたのは、祖国で暮らす家族がにこやかに微笑んだ心温まる 2枚の写真。日本では新年の挨拶として送られる年賀状が結んだ、祖国にいる家族とのつなが り。たった1通の便りが想いをつなぎ、オモニの満面の笑顔を引き出してくれました。その瞬間 に立ち合わせてくれた一枚のはがきに、デイサービスに、そして何よりオモニと出会えたこと に、心から感謝した一日でした。 李 英 玉(デイサービス・ハナマダン洛北管理責任者)
NPO
法人京都コリアン生活センター エルファ
エルファセンター
(NPO事務局/子育て支援/共同作業所)居宅介護支援事業所/訪問介護事業所
〒601-8022 京都市南区東九条北松ノ木町 12 TEL 075 − 693 − 2550 FAX 075 − 693 − 2555 http:// www. h2. dion. ne. jp/~lfaE-mail:[email protected]