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Live Demonstration ゲストオペレーターとして招かれた愛知医科大学の高島浩明氏は 冠動脈の全体に認められた高度石灰化病変を有する 60 歳代の透析患者を治療した ベースラインの冠動脈造影では LM から LAD 近位部に高度な石灰化が確認された 標的病変となった #7

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Academic year: 2021

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18

回東海ライブ研究会が、愛知県豊橋市の豊橋ハートセンター内ハートホールにおいて、

2010

8

7

日に開催された。 オープニングでは、東海地区のバスキュラーインターベンショニストの育成に主眼を当て、年

2

回開催されている東海ラ イブ研究会のうち春の研究会を

2011

年より教育(エデュケーション)をコンセプトとした豊橋ライブデモンストレーショ ンコースとし、ライブと教育セッションを両立させることを目的とすると、東海ライブ研究会の代表世話人である豊橋ハー トセンターの鈴木孝彦氏より発表された(詳細については

P.6-7

に鈴木氏の取材記事を掲載)。

2011

年より春の東海ライブ研究会を

豊橋ライブデモンストレーションコースとして

全国規模のコースへ

130

席用意した会場に

280

人が参加

18

回東海ライブ研究会が、愛知県豊橋市の豊橋ハートセンター内ハートホールにおいて、

2010

8

7

日に開催された。 オープニングでは、東海地区のバスキュラーインターベンショニストの育成に主眼を当て、年

2

回開催されている東海ラ イブ研究会のうち春の研究会を

2011

年より教育(エデュケーション)をコンセプトとした豊橋ライブデモンストレーショ ンコースとし、ライブと教育セッションを両立させることを目的とすると、東海ライブ研究会の代表世話人である豊橋ハー トセンターの鈴木孝彦氏より発表された(詳細については

P.6-7

に鈴木氏の取材記事を掲載)。 ライブコースでは朝

8

時半の開始から多くの参加 者が集まり、会場となったハートホールでは収容 できず、ホール横のカフェに設けた臨時会場に も座りきれず、立ち見となる状況であった。 朝

8

時半から午後

6

時までに高度石灰化病 変

2

例、分岐部病変

2

例、そして

CTO

病変

2

例のライブ中継が行われ、高度石灰化 病変を岐阜ハートセンターの上野勝己氏、 愛知医科大学の高島浩明氏、分岐部病変を トヨタ記念病院の梅田久視氏、豊橋ハート センターの木下順久氏、そして、

CTO

病変 を豊橋ハートセンターの鈴木孝彦氏と土金 悦夫氏が治療した。

前夜の症例検討会と

シンポジウム「分岐部病変」

前日に行われたサテライトシンポジウムでは

DES

時代に残され た課題の

1

つである分岐部狭窄に焦点を当て、

2

つの講演が行わ れた。 東京大学大学院工学系研究科の榎学氏からは、ステントの疲労試験結 果が報告され、拍動する冠動脈を想定した生体外モデルからステントフ ラクチャーのメカニズムを検証するデータと各種ステントのフラクチャー の程度などが伝えられた。 新行橋病院の村里嘉信氏からは、分岐部の解剖から流体力学まで数々の データと国内外から報告された臨床成績、そして、分岐部モデルを用いて 検証したステントの広がり方や各種

DES

の留置後の形状などから、分岐 部病変の再狭窄を徹底的に検証した研究報告が行われた。 終了予定時刻の午後

9

時を

1

時間近く経過したにも関わらず、最後ま で参加者が講演に興味深く聴き入る様子がうかがえた。

第18 回 東海ライブ研究会

(2)

OPERATOR

岐阜ハートセンター 上野

勝己

Post Post

Driver

Pre Pre Subtotal

Collateral from LCA

Severe calc. 岐阜ハートセンターの上野勝己氏は、RCAの高度石 灰化を伴うsubtotal病変に対する治療を行った。 1.5mmのburrを用いて最大20万回転でロータブ レータによるデバルキングを行った後に、2.0mm のburrにサイズアップした。14気圧でScoreFlex 3.0×15mmを拡張後、Driver 3.5×18mmを留置 し、Quantum Maverick 4.0×12mmで後拡張を行 い終了した。 本症例では、患者が抗血小板療法を継続できないた めBMSが選択された。 Post Post Pre Pre

Promus

1

部 高度石灰化病変に対する治療

OPERATOR

愛知医科大学 高島

浩明

ゲストオペレーターとして招かれた愛知医科大学の 高島浩明氏は、冠動脈の全体に認められた高度石灰 化病変を有する60歳代の透析患者を治療した。 ベースラインの冠動脈造影では、LMからLAD近位 部に高度な石灰化が確認された。 標的病変となった#7の石灰化に対して、ロータブ レータによるデバルキングを行い、最終的には Pro-mus 3.5×15mmを留置し、Quantum Maverick 3.75×8mmで後拡張を行い手技を終えた。

18

回 東海ライブ研究会ではアンケート調査に基づき、高度石灰化病変、分岐部病変、 慢性完全閉塞病変の治療に焦点を当てたライブデモンストレーションを中継した。 各病変の治療に経験豊富な術者と東海地区で活躍する2人のゲストオペレーターを招き、参加 者がそれぞれの観点から学べるようなプログラムが組まれた。 ここでは、ライブデモンストレーションコースの時間内に治療が終了した

5

例を紹介する。

Live

Demonstration

Severe calc. Subtotal

Driver

Nir

Nir

Promus

(3)

3

部 

CTO

病変に対する治療

Post Post Pre Pre OPERATOR

豊橋ハートセンター 土金

悦夫

Promus

Xience V

Subtotal: calc+

豊橋ハートセンターの土金悦夫氏は、70歳代男性の 狭心症患者のRCA #2のCTO病変の治療を行った。 2010年2月に他院にて治療が試みられたものの、 ワイヤが通過せず失敗に終わっている。 最初にアンテグレードからアプローチを行ったもの のワイヤが通過せず、レトログレードからのアプ ローチに切り替え治療した。#1- #3のびまん性に 続いた病変に対して遠位部よりXience V 2.5×28 mm、Xience V 3.0×28mm、Promus 3.5×22mm を16気圧で拡張して手技を終えた。 Post Post Pre Pre OPERATOR

豊橋ハートセンター 木下

順久

Cypher S+

Cypher

Cypher S+

Cypher S+

Cypher

Cypher

豊橋ハートセンターの木下順久氏は、80歳代の狭心 症と末梢動脈疾患を患う女性のULMT病変に対す る治療を行った。 LMTの分岐部からLAD、LCXに病変が認められ、 分岐部の形態からLMTから#6のステント留置に より、#11へのカリーナシフトが想定されたため、 #11 just proximalを1.75mmのburrで ロ ー タ ブ レータを施行し、#6にCypher 3.0×33mmを12気 圧で留置した。 その後、LMTから#6にかけてCypher 3.5×18mm を留置して、#6と#11にキッシングバルーンを行っ た。

2

部 左主幹部

/

分岐部病変に対する治療

Post Post Pre Pre OPERATOR

トヨタ記念病院 梅田

久視

Promus

Cypher S+

Cypher S+

Cypher S+

Promus

Promus

ゲストオペレーターのトヨタ記念病院の梅田久視氏 は、80歳代の労作性狭心症を患う女性のLAD入口 部にあるびまん性病変に対する治療を行った。 IVUSでは、deepな石灰化とattenuationを認め、 3.5mmのFiltrapで 遠 位 部 を 保 護 し、LAD #6に Cypher Select Plus 3.5×23mmを留置後、Filtrap 部にno fl owを認め保護デバイスを抜去した。その 後、遠位部にPromusステント2.5×23mmを留置、 続けて2本のステントにオーバーラップさせるよう にCypher Select Plus 3.0×23mmを留置した。

Cypher S+

Promus

Xience V

Cypher S+

Cypher

Promus

Cypher S+

Cypher S+

Subtotal: calc+

(4)

Lecture

分岐部病変とステント術の

病理学的検討

東海大学医学部付属病院

中澤

分岐部病変はDES時代においても課題とされる領域である。 プラークは低ずり応力や振動性のずり応力のかかる領域で蓄 積されやすいことが指摘されており、分岐部ではこのような 血流の変化により再狭窄が起こり易いと考えられる。 中澤氏らは、CVPathの突然死剖検レジストリーデータから 26例の分岐部の病変形態を確認したところ、【図2】のよう に、高ずり応力のかかるカリーナ側でのプラーク形成は稀で あり、ずり応力の低い側壁側にプラークが増殖し、特に壊死 核は側壁側に集中していたことを確認した(【図3】)。 【図2】 Plaque Formation 【図3】Plaque Formation in Bifurcation

【図1】Rotablator Result 【表1】Rotablator TLR Result Pt LesionAHA Type Lesion Location Final Procedure Device DM HT HL HD Re PCI M B2 LAD POBA (2.25) + + + + M B2 LCX DES (3.0) + + + + M C LCX POBA (2.5) + + + + + M B2 RCA POBA (3.0) + + M B2 LAD POBA (2.5) + + M B2 RCA POBA (3.0) + + + + + M B1 LAD NSE (3.0) + + + M B2 LAD NSE (2.5) + + + + 豊橋ハートセンターにおいてCypherステントを留置した 2,917病変の66.2%の追跡では、9.1%の再狭窄率が記録さ れ(完全閉塞は1.1%)、8.1%でTLRが行われた。 完全閉塞をきたした22病変のうち、ベースラインで9例は CTO、4例はACS、9例は安定狭心症であった。ACS病変で の閉塞は血栓性閉塞であったが、安定狭心症では、4例は血 栓、1例は過敏症、そして、5例はフラクチャー、又はクラッ シュが原因となっていた。 フラクチャー、又はクラッシュの5例のうち3例は高度石灰 化でロータブレータを使用していたが、石灰化が残り、拡張 が不十分であったことが考えられた。故に、名古屋ハートセ ンターでは、高度石灰化病変に対しては可能な限り積極的に ロータブレータを使用し治療を行っている。 名古屋ハートセンターでは、2008年10月から2010年5月に 1,004例(1,321病変)に対して1,477本のステントを留置 し た。 そ の 内 訳 はCypherが15%、Taxusが11%、Taxus

Liberteが26%、Endeavorが21%、Promus/Xience Vが 20%、BMSが7%であり、Endeavorは特に右冠動脈への 使用が多く、CypherはLADの直線的な血管に数多く用いた ことを除いては、均等に使用していた。6ヶ月以降の追跡で のTLRは全体では8.5%で、Cypherは6.8%、Taxusは6.9 %、Taxus Liberteは9.2%、Endeavorは11.3%であった。 2009年1月から2010年6月に135例(157病変)でロータブ レータを使用し、最終burrサイズは1.75±0.19mm、burr の使用本数は1.43±0.54本であり、69%でDESの留置が 行われた(【図1】)。 これらの患者のうち、糖尿病が43%、高血圧が71%、脂質 異常症が57%、透析が20%、再PCIが51%であった。 41例で追跡が完了し、8例(9%)でTLRが行われている。そ の詳細は【表1】の通りで、透析患者やPOBAで終わらざるを 得なかった症例が多かったことが確認された。

DES

時代の高度石灰化病変に対する

治療戦略

名古屋ハートセンター

松原

徹夫

(5)

分岐部病変でDES留置後の19例とBMS留置後の21例の 剖検例を比較したところ、本幹の再狭窄はDESでは1例に対 して、BMSでは7例であった(p=0.03)。 30日を超えてからの遅発性ステント血栓症の発症は、それぞ れ9例と5例(p=0.04)であり、血栓症発症の時期はDESで 遅いことが確認された(270日 vs 60日: p=0.003)。 そして、BMSと比較しDESではヒーリングの遅れが確認さ れ、BMSでは新生内膜厚、ストラットのフィブリン沈着、被 覆されていないストラットはカリーナ側と外側壁で差はなか ったが、DESではカリーナ側で新生内膜厚が有意に薄く、ス トラットのフィブリン沈着とカバーされていないストラット の割合は有意に高く、DES留置後のステント血栓症のほとん どはカリーナ側で確認された。 また、シリコンチューブを用いた分岐部モデルでステント留 置による血流の変化を調べたところ、ステントが留置されて いない場合は血流は比較的一定であり、カリーナ側には高い ずり応力がかかっているが、ステントが留置されるとストラ ットの周囲や、ステント留置部位の上流や下流に乱流が生じ、 薬剤の分布を変化させる可能性が示唆された。

【図4】Surface Characteristics of 1st Generation DES 1.5-3 Yrs 【図5】 3者併用療法の出血リスク

DES

留置後の抗血小板療法を

血管内視鏡から考える

久留米大学循環器病センター

上野

高史

j-Cypherレジストリーでは、DES留置後に外科手術を受ける 頻度は60日で0.7%、1年で5.1%、3年で14.7%であった。 また、1年半までに2剤の抗血小板薬を中止するとステント 血栓症の発症率が増加するが、6ヶ月以降チエノピリジンを 継続した患者と中止した患者では、死亡/MIの割合に差がな いことが示されている。 しかし、Cypher留置6ヶ月後の内視鏡所見では、被覆され ていないストラットが高頻度に認められ、赤色血栓や潰瘍が 観察された。これらが有害事象につながる確証はないが、抗 血小板療法を安易に中止することについては考えさせられ る。 j-CypherではACS、非ACS症例ともに半年以降はチエノピ リジンの有無により死亡/MIの割合に差はなかった。しかし、 ACSの責任病変にBMSを留置した3ヶ月後の内視鏡所見で は、ヒーリングが遅延する症例が見られる。DES留置後では、 それが更に顕著に観察されており、1年を過ぎてもステント のマルアポジションの下に赤色血栓が存在する症例も見られ た。これらを踏まえると2重抗血小板療法の継続時期は個々 の症例により異なると考えられる。 第一世代のDES留置後1.5年から3年の内視鏡所見では、半 数程度でステント内が黄色調に変わっているところがあり、 また、全くストラットが見えないグレード3の被覆が確認さ れたのは1/4であった(【図4】)。 AHA/ACCのガイドラインでは最低12ヶ月から15ヶ月は2 重抗血小板療法を継続すべきであるとしており、明確な科学 的根拠は不足しているものの、内視鏡所見からは、これらの 期間投与する重要性は理解できる。 j-Cypherでは6ヶ月でのチエノピリジン服用は7,247例、非 服用は2,628例であり、高血圧、低腎機能、心不全、及びPCI 歴のある患者、LM、CTO、ステント内再狭窄の治療を受け た患者、側枝へのステント術、長いステント留置を受けた患 者ではチエノピリジンを継続している割合が有意に高かっ た。従って、高リスクの患者に対しては医師が服用を継続さ せており、その上で前述の予後に差がないという結果が示さ れている。 その一方で、抗血小板療法による出血は懸念される。脳梗塞 患者2,195人と心疾患患者2,701人(両方が887人)を登録 したBAT試験では、抗血小板薬単剤に比べ、2剤を併用する と生命を脅かすような出血は1年当たり2倍に増加すること が報告されている。さらに、抗血小板薬にワルファリンを追 加すると重篤な出血が3-4倍に増加した。ただし、心疾患患 者のみで見ると2重抗血小板療法による頭蓋内出血は0であ り、全ての患者が同様の傾向を示すわけではない。 しかし、日常臨床ではワルファリンを含めた3剤を併用しな ければならない患者が存在する。その場合、INR>2.5で出 血のリスクは顕著に増加するため(【図5】)、INRを2.5以下 に抑えなければならない。 抗血小板薬の使い方はガイドラインを遵守し、脳梗塞の既往 がある患者では出血のリスクが高くなるため、脳梗塞の既往 と心房細動を有し、複雑な冠動脈病変をPCIで治療する場合 は慎重に対応することが必要である。

(6)

豊橋ライブデモンストレーションコースとは?

ーーー 東海ライブ研究会と豊橋ライブデモンストレーション コースの違いを教えてください。 豊橋ライブデモンストレーションコースは、春に開催する東 海ライブ研究会の名称を改め、会場もこれまでの豊橋ハート センター内のハートホールから1,000人以上の収容能力を 持つホテル日航豊橋に移します。会場が大きくなることによ り、より多くの方々にご参加いただくことができるようにな ります。 一方で、夏に開催する東海ライブ研究会については、これま で通り東海地区の先生方の教育を目的としてハートセンター 内のハートホールで続けていきます。東海ライブ研究会では 今後も東海地区の若手術者をゲストに招き、我々が培った技 術と経験を伝えていきます。 春に開催する豊橋ライブデモンストレーションコースではラ イブと教育セッションを両立させ、医師向けのコースに限ら ずコメディカルコースも設けます。

東海ライブ研究会について

ーーー 豊橋ライブデモンストレーションコースが20114 8日、9日の2日間にわたり開催されることになりました が、まず、東海ライブ研究会について教えてください。 我々は東海地区の循環器専門医に対する教育と技術の向上を 目標に掲げ、2002年2月から春と夏の年2回東海ライブ研究 会を開催してまいりました。本会では次世代 の術者育成に重きをおいて、東海地区 からゲストオペレーターをお招きし、 経験豊富な専門医が助言をしなが ら、最高の結果を患者様に提供でき るようPCIを行ってまいりました。 これまでにこのコースを通じて東海 地区から多くのバスキュラーインター ベンショニストが育ってくれたと自負してお ります。 東海ライブ研究会は豊橋ハートセンター内のハートホールで 行っておりますので、規模は小さいですが、会を重ねるうち に、東海地区のみならず、日本全国からこのコースに参加し てくださる医師やコメディカルの方々も見られるようになっ てきました。 ーーー 毎週のように各地でライブコースが開催されているに も関わらず、全国から参加者が集まるのはなぜでしょうか? PCIのライブデモンストレーションコースは、PTCAを最初 に行ったAndreas Gruentzigが考案したシステムで、PCIの

普及や発展に多大な役割を果たしてきました。我が国でもラ イブデモンストレーションが各地域で活発に行われるように なりましたが、数が増え、会を重ねるごとにライブデモンス トレーションは教育という本来の趣旨から少しかけ離れてき ている面も出てきたのでしょう。参加して下さった皆様の意 向が反映されず、ショー的な要素が強まってきたものもある かと思います。 創成期のライブコースはPTCAを普 及させるための一方通行のコースで した。当時のPTCAであれば、その ようなコースでも術者は学ぶことが できました。しかし、適応が変化し、 拡大し続けた今日では困難な症例は参 加者とともに良い治療法を議論し、患者様に とって最適な治療が提供できる双方向のライブが求められる ようになりました。教育と最適な治療法を参加者とともに作 りだすことがライブの究極の道であると私は考えています。 おそらく、東海ライブ研究会では次世代の日本を担う術者の 教育と育成を目的に長きにわたり行ってきたことで、他の地 域の先生方の目に留まったのではないかと考えています。少 しずつ他の地域からも参加したいという連絡をいただくよう になりました。

「教育と最適な治療法を

作り出すことが

ライブの究極の道」

豊橋ライブデモンストレーション開催の

意義とは?

代表世話人

鈴木孝彦氏に聞く

Special

Interview

(7)

循環器医療に携わるすべての医療従事者へのメッセージ

ーーー 豊橋ライブデモンストレーションコースでは、コメデ ィカル、プライマリケア医の先生方へのセッションも提供す ると伺っておりますが、それらのセッションについて教えて ください。 我々は東海ライブに参加いただいた方々を対象にアンケート 調査を実施し、医師、及びコメディカルスタッフから、術者の 教育もさることながら、コメディカルスタッフを対象とした 教育コースも提供して欲しいという意見を数多く頂きました。 カテーテル室では、患者の命を救うという使命のもと、医師 を含めた医療従事者は皆平等の立場であり、それ故にコメ ディカルの担う責任も大きく、コメディカルに対する真の教 育コースに対するニーズが高まっています。そこで本コース では看護師、臨床工学士、臨床放射線技師のそれぞれの立場 からチームの一員としての役割までを専門施設から迎えた講 師のもとで徹底的に学んでもらう場を提供します。

豊橋ライブデモンストレーションコースが追求するテーマとは?

ーーー 第1回の豊橋ライブデモンストレーションコースのテー マを教えてください。 第1回は「技術の伝承~そして、さらなる 進歩へ」をテーマに掲げました。この コースのコンセプトは教育(エデュ ケーション)です。どのような血管拡張 術が理想かを議論する予定で、また、単 にup-to-dateな治療を追求するのでは なく原点に帰ることを基本としています。 ご承知の通り、日本のPCIの技術レベルは世界一と言われて います。これは我々の世代が限られたデバイスと知識の中で 日々、切磋琢磨して患者様を助けるために技術を磨いてきた からです。その中でワイヤリングのテク ニックや斬新なガイドワイヤを開発し 続けました。それ故、本邦では欧米と は違い、複雑病変を有する患者様も PCIにより治療できるようになりまし た。このような技術を次の世代に伝承し、 世界に発信し続けていただきたいと考えております。

「技術を次世代に伝承し

世界に発信する」

豊橋ハートセンター院長

鈴木

孝彦

そして、冠動脈を拡げるだけが我々の仕事ではありません。 術後のイベントを抑制し、長期予後を改善するには、プライ マリケア医の先生方との病診連携が不可欠です。そこで、豊 橋ライブデモンストレーションコースではPCI後の長期予後 改善を目的とした専門医とプライマリケア医がともに学べる 教育コースを設けました。さらに、若手術者、コメディカル スタッフ、並びに循環器医療に携わる企業の方々を対象とし たPCIコースでは、冠動脈造影、PCIの歴史から画像の読み 方、さらには使用デバイス、術中術後の薬物療法などについ て学べる教育セッションも用意しました。 ーーー まさしく、循環器医療に携わるすべての方を対象とし た教育コースですね。 ありがとうございます。現在、2011年4月に向けて豊橋ライ ブデモンストレーションコースの世話人、並びにスタッフ一 同鋭意準備中でございます。来年の春に皆様と豊橋でお会い できることを楽しみにしております。

(8)

参照

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