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西山学報 37 (19890330) 01堀本 賢順「「三心」について」

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(1)

NII-Electronic Library Service 「

N工 工一Eleotronlo  Llbrary  Servloe

 

 

 

に   こ の 小 論 は 、 西 山

南 部 地 方 教 学

習 会 、 同 西 部 地 方

学 講 習 会 で 、   「 五 段

の 三 心 に つ い て 」 、 「 三 師 〈

導 ・

然 ・ 西 山

の 三 心 に つ い て 」 と 題 し て 講 演 を し た も の を ま と め た も の で あ る 。 従 っ て 論

と し て の

裁 も ま と ま り を 欠 き 「 学

」 掲 載 に は 不 適 当 な も の で あ る が 、 何 ら か の

に な れ ば と

い 敢 て 発 表 し た 次

で あ る 。 一

1

一 一 、

壬△. 面冊  

e

  三 心 の 必

性   我 々

土 行 者 の 信

目 的 は 仏 の 国 に 往 き 生 れ る こ と で あ る 。 そ の

に こ そ 本 願

仏 が 説 か れ た と 云 え る 。 で は

故 に 仏 国 土 に 生 れ た い と 願 う の で あ ろ う か 。 そ れ は

国 土 は 法

が 我 々 極 悪 深 重 の 苦 機 を 救 わ ん が 為 に 四 十 八 願 を 成

さ れ た 極 楽 国 土 、 即 ち 別 願

因 の 土 で あ る か ら に 他 な ら ず 、 人 間 の 理

境 地 で あ る か ら で あ る 。       「 三 心 」 に つ い て

(2)

NII-Electronic Library Service     西

 

山   学 報 浄 土 三 部 経 に は 金 ・ 銀 ・ 瑠 璃 玻 瓔 等 ・ 有 七 宝 池 八 功 徳 水 ・ 曼 陀 羅 華 の 雨 ・ 孔 雀 、 オ ー ム の さ ・ 兄 ず り . 但 受 諸 楽 の 国 土 . 如 来 応 供 の 説 法

・ 水 ・ 池 等 の 所 入 の 身 土 が 随 所 に 説 か れ て い る 。 ・ れ

土 た る 裟 婆 世 界 と の 対 比 に お い て 描 か れ て い る が 、 こ の 現 実 の 裟 婆 世 界 を 浄 土 へ 転 換 し て い く 努 力 こ そ が 必 要 な こ と で あ る 。

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  同 時 に 理 想 的

地 に 生 れ た い と 欣 う こ と は 現 実 世

相 へ の 反 省 、 換

す れ ば 娑

世 界 か ら 避 れ た い と い う 心 の

用 で あ り ・ 所

」 で あ ・ ・ 厭

心 あ る が 故

・ の

生 が 遂

ら れ る の で

り 、 ・ の 「 心 」 こ そ が 弥 陀 よ り

ら に 与 え ら れ る 浄 土 信 仰 の 心 理 的 基 礎 で あ る 。 源 信 ( 往 生 要 集 ) … … 厭 離 穢 土 ( 六 道 ) 欣 求 浄 土 ( 十 楽 ) を 挙 ぐ 法 然 ( 選 択 集 ) … … 夫 れ 速 や か に 生 死 を 離 ん と 欲 せ ば 二 種 の 勝 法 … : 証 空 ( 五 段 鈔 ) … … 夫 れ 速 や か に 生 死 を 離 ん と 欲 わ ば 浄 土 の 一 門 に 依 る べ し 。 一 2 一   こ の 「 心 」 に は

心 、 三 心 、 往 生 を 願 う 心 ( 願 往 生 心 ) 、 願 生 心 、

提 心 、 あ る が い ず れ に せ よ こ の 心 が 無 く て は 我 々 の 往 生 は あ り 得 な い の で あ る 。

上 心 等   い ろ い ろ な 表 現 の 異 り は                                                           「 観 経 に は 若 有 二 衆 生 一 願 ゾ 生 二 彼 国 一 者 発 三 二 種 心 一 即 便 往 生 と あ る 」   従 っ て

の 根 本

件 は 三 心 、 即 ち 浄 土 実 践 心 理 と 起 行 ( 行 法 ・ 行 為 . 念 仏 ) と い う 両 面 で 把 握 さ れ ね ぽ な ら な い も の で あ り 、

の 両

、 鳥 の 両 翼 に た と え ら れ る の で あ る 。 正 し い 信 仰 と 実 践 は 三 心 な く し て は 考 ・ 兄 ら れ な い

(3)

NII-Electronic Library Service も の で あ る 。 つ ま り

仏 を 「

じ て い く 」 と い う こ と は 念 仏 を 正 し い 方 向 、 目 的 に

っ て 推 進 さ せ て い く こ と で あ る が 、 そ こ に は

正 し い 心 ( 心 構 え ) 、

 

目 標 が 具

さ れ て い な け れ ば な ら な い わ け で 、 も し こ れ ら が 欠 如 し て い れ ば 誤 っ た 方

む こ と に な る 。 故 に 三 心 は 信 仰 増 進 の 為 に 、 又

意 に 契 っ た 念

正 定 業 を

し て い く 上 に 必

べ か ら ざ る も の と 言 え る の で あ る 。   と こ ろ で 善 導

当 時 、 摂 論

諸 師 は

土 教 の 念 仏 法

は 別 時 意 の 方 便 説 で あ り 、

ち に 往 生 し て

生 を 証 得

で は な い と 主

し た 。 こ の

善 導 は 全 力 を 注 い で

土 教 の 正 し い 立 場 を 高 揚 し 、

学 組

の 上 か ら 解 明 し よ う と し た 。 即 ち 念 仏 は 「 唯 願 無 行 」 で は な く 「 願

具 足 」 で あ る こ と を 示 し

心 、 起

、 作 業 と い う

践 内 容 の 分

を し て 、 異 学 、 異

の 者 の 為 に 阿 弥

仏 信

を 動

さ れ て は な ら な い と 諭 さ れ た の で あ る 。                                                                                 善 導 (

分 )

言 南 無 者 即 是 帰 命 亦 是

回 向

仏 者 即 是 其 行 以 斯 義 故 必 得 往 生 〃   ( 往 生 礼 讃 ) … … 四 修

H

恭 敬 修 、 無 間 修 無 餘 修 長 時 修 一

3

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  三 心 は 周 知 の と お り 「 観 無 量 寿 経 」 の 「 上 品 上 生 」 に 「 若 有 衆 生 願 生 彼 国 者 発 三

心 即 便

生 何

為 三 一 者 至

心 二 者 深 心 三 者 回 向 発 願 心 具 三 心 者 必 生 彼 国 」 と あ る 。 こ Σ で は 一 者 〜 三 老 と 三 心 の

を 挙

、 こ の 三 心 を 具 す る 者 は

の 国 へ 即 便

生 す る と 説 か れ て い る 。 し か し 経 文 に は 名 の み

げ ら れ て い る だ け で 、 そ れ ら は 一

ど の 様 な 「 心 」 を 指 す の か の 説 明 が な さ れ て い な い 。 従 っ て 諸 師 そ れ ぞ れ 自 ら の 教 学 的 立 場 、 領 解 の も と に 自

釈 を し 、 各

派 異 っ た 教

の 中 に 組

さ れ 、 位 置 づ け ら れ て い る の で あ る 。 又 、 三 心 は 観

に の み 説 か れ て い る の で は な       コ ニ 心 L に つ い て

(4)

NII-Electronic Library Service       西   山

 

学 報 く 他 の 経 論 に も 説 か れ 、 把 え 方 に も 大 き な 差 異 が

在 す る 。 イ 、 浄 土 に 生 れ る 為 に 必 要 な 三 種 の 心 〈 観 経

V

至 誠 心 ・ 深 心 ・ 廻 向 発 願 心 卩 、 菩 薩 の お こ す 三 種 の 心 八 起 信 論 〉 直 心 ・ 深 心 ・ 大 悲                     〈 起 信 論 〉 真 心 ・ 方 便 心 ・ 業 識 心                     く 維 摩 経

V

直 心 ・ 深 心 ・ 大 乗 心 ハ 、 凡 夫 の 除 ぎ 得 な い 三 種 の 心 〈 金 光 明 最 勝 王 経 〉 起 事 心 ・ 依 根 木 心 ・ 根 本 心                                                         ( 4 ) 二 、 聖 者 が 滅 ぼ さ ね ば な ら な い 三 種 の 心 〈 成 実 論 〉 仮 名 心 ・ 法 心 ・ 空 心

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  日   三 心 と

提 心   こ れ ら の 三 心 に つ い て は 観 経 と 諸 経 と の 同 異 三 心 と

提 心 と の 同 異 、 三 心 の

不 具 の

、 三 心 の 退 不 退 、 三 心 の 諸 行 へ の 通 不 通 等 い ろ い ろ な 閲

ん で い る が 、

は 三 心 と 菩 提 心 の

係 に つ い て 言 及 す る 。                                                                     ( 5 )   法 然 上 人 の 選 択 集 で は 菩 提 心 は

さ れ る 雑 行 の 一 と し て 取 り

わ れ て い る 。

生 に は 念 仏 の み と の 根 本 主                                                                 ( 6 ) 張 で あ る 。 又 、 一 枚 起 請

に は 三 心 、 四 修 も

仏 に 包 含 さ れ る と し て い る 。 こ れ は 善 導 が

経 流 通 分 の 「 汝 好

                                                                                  ( 7 ) 語 持 是 語 者 即 是 持 無 量

寿

仏 名 」 を 「 上 来 雖 説

散 両 門 之 益 望 仏 本

在 衆 生 一 向

称 弥 陀

名 」 と 釈 さ れ た の に ょ り 、 定 散 文 中 の 菩 提 心 は 選 捨 さ れ 、

専 称 仏

の み を 選 取 さ れ た の で あ る 。 こ 玉 で の 菩 提 心 に 対 す る 考 え 方 は

力 聖 道 門 の

提 心 、 即 ち 現 世 に 於 て 自 ら の 修 行 に よ っ て 成

を 求 め る も の で あ る か ら 雑 行 と さ れ た の で あ ろ う 。 こ れ に 対 し 浄 土 の 菩 提 心 は 弥

に 帰 命 し た と こ ろ の 願 心 で あ る 。 聖 道

力 の 菩 提 心 と 、 浄 土 他 力 の 菩 提 心 の 区 別 が

竟 三 心 と 菩

心 の 同 異 を 判 ず る 基 と な る の で あ る 。 一

4

(5)

NII-Electronic Library Service 証 空 … … 三 心 を 具 す る 理 を 観 門 と 云 ふ 。 仏 説 に 約 す れ ば 観 門 な り 、 行 者 の 心 に 随 へ ば 三 心 な り   真 実 の 無 上 心 は 唯 こ の 観 門 の                                                   三 心 な り 、 此 の 義 に 依 ら ば 三 心 を 指 し て 菩 提 心 と 云 ふ べ し                                           ( 9 ) 証 空 … … 此 の 謂 れ を 心 得 た る を 三 心 と も 帰 命 と も 南 無 と も 発 願 と も 帰 依 と も 正 念 と も 憶 念 と も 菩 提 心 と も あ ま た に 申 す 也 証 空 … … 行 門 の 菩 提 心 に 依 り て 往 生 せ ん と に は あ ら ず 観 門 の 三 心 に よ り て 往 生 し て 菩 提 を 得 べ け れ ば 此 の 心 を 指 し て 真 実 の 菩       ( Ol ) 提 心 と 言 ふ

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  以 上 の こ と か ら 三 心 即

提 心 と 言 う の は 、 他 力 観 門 に

っ て 我

の 往 生 が 定 ま る こ と を 指 し て 云 う の で あ り 、 自 カ 所 発 の 行 門 の 菩 提 心 に 約 す れ ば 別 に な る の で あ る 。 法 然 が 選 択

で 選

さ れ た の は

力 の

心 で あ り 、 こ れ が

行 た る 所 以 で あ る 。 三 心 を

さ し む る も の は 仏 の 本 願 力 で あ り 、 衆 生 の 心 と

陀 の 誓 い と が 一 つ に な っ た と こ ろ に 出 る 心 こ そ が 正 し く 三 心 の 名 に

す る も の と 言 え る で

ろ う 。  

 

  三 心 の

置 づ け                                                                                             け     さ て 、   「 観 経 」 所 説 の 三 心 に つ い て

し た い 。 善 導 は 「 散 善 義 」 冒 頭 に 「 三

一 門 の

を 解 す 」 と 言 っ て 、 三 福 正 因 、 九 品 正 行 を 明 か し て い る 。 世 福 、

、 行 福 の 三 福 と 、 上 品 上 生 か ら 下 品 下 生 に 至 る 九 品 で あ る 。 そ し て 九 品 に そ れ ぞ れ 十 一

の 義 が あ る と し て 一

5

一 一 、 告 明 ( 釈 尊 の 呼 び か け ) 二 、

定 其 位 ( 各 品 の

) 三 、 総

縁 之 類 ( 区

に 応 じ た 人 々 の

容 ) 四 、

定 三 心 以 為 正 因 (

生 の 正 因 と し て の 三 心 )       コ ニ 心 」 に つ い て

(6)

NII-Electronic Library Service       西

 

山 学 報 五 、 簡 機

与 不

( 行 に 堪 え る か 否 か ) 六 、 受 法 不 同 (

々 の 受 け る 教 の 不 同 ) 七 、 修

有 異 ( 修 行 の 遅 速 ) 八 、 廻 所

願 生 弥

仏 国 (

徳 を 廻 し て

生 を 願 う ) 九 、 臨 命

迎 接 不 同 去 時 遅 疾 ( 仏 の

迎 の 不 同 と 往

の 遅 速 ) 十 、 到 彼

不 同 (

く 遅

) 十 一 、

開 已

異 (

土 で 受 け る

の 不 同 )

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を 挙 げ て い る 。 こ れ ら の 十 一 門 は 九 品 の 一 々 に

在 す る も の で あ る 。 経 文 を 見 れ ば 十 一 門 全 て を

し て い な い も の が あ る が 、 こ れ は 「 顕 の 義 」 に よ っ て

る 場 合 で

り 、

 

「 隠 の 義 」 よ り み れ ば 各 品 各 生 に こ れ ら

一 門 全 て が

さ れ て い る と い う の で あ る 。 従 っ て 四 番 目 の 「 弁 定 三 心 以 為 正 因 」 と い う の も 隠

不 同 の

っ て も 「 三 心 」 が 九 品 に

じ て い る と い う こ と で あ り 、 故 に 三 心 具 足 の

が 極

土 に 往 生 で き る 正 行 で あ る こ と を 説 き 明 か し て い る の で あ る 。 我 々 は と か く 「 顕 の

」 に よ っ て 文 を

が ち で あ る が 、 釈 尊 や 祖

の 意 が

辺 に

す る か 、 そ の

に 秘 め ら れ た

意 を 測 ら ね ば な ら な い 。   先

く 三 心 は 観 経 の 上 品 上 生 に

す る 。 経

の 取

は 「 上 品 上 生 と い う の は 、 極

土 に

生 し た い と 願 っ て 三 種 の 心 を

す 人 で あ る 。 そ の 三

と は 至 誠 心 、

心 、 回 向 発 願 心 で 、 こ の 心 を 具 せ ば 必 ら ず

国 に 生 ず る こ                                                                                       か と が で き る 」 と の 意 で あ る 。

導 は 「

の 三 心 を 具

れ ぽ 必 ず 生 る 玉 こ と を 得 る な り 。 若 し 一 心 も

け な ば 即 ち 生             ( 12 )                                                       ( 13 )                                                 ( 聾 )                                                                               「 三 心 は 領 解 の 一 心 な り 」 、 る る こ と を 得 ず 」 と 云 い 、

然 は 「

の 行 者 必 ら ず 三 心 を 具 せ よ 」 と 云 い 、

空 は 一

6

(7)

NII-Electronic Library Service

は 名 号 帰 入 の 心 な

と 解 し て い る ・

経 の 説 相 で は 示 観 縁 に お け

他 力 領 解 の

未 来 世

衆 生 に は 観 門

1

ー 正 宗 十 六

を 通 し て 弘 願 を 領 解 し た 帰 命 の 一 心 、 そ れ を 開 い た も の が 三 心 で あ る と い う 。 証 空 … … 『 南 無 と 云 ふ は 正 し き 我 等 が 体 な り 即 ち 三 心 な り 、 故 に こ の 南 無 が 阿 弥 陀 仏 の 体 に 具 せ ら れ て 名 号 と な る ぞ と 心 得 ・ と ・ ろ

て あ ・ な り ( 略 ) 此 の 調 胴 れ を 心 得 る と ・ ろ を

と 名 付

な り さ れ ば 正 . く

の 体 は 此 。 三 心 に て 南 無 阿 弥 陀 仏 に 極 ま る な り 』 と 三 心 即 南 無 が 往 生 の 体 で あ る こ と を 示 し て い る 。 証 空 … … 法 語 … … 迷 の 我 ら が 上 に お い て 正 覚 を 成 ず る と き 迷 悟 が 一 に な り た る と こ ろ を 南 無 阿 弥 陀 仏 六 字 の 名 号 と 申 す な り 。 然 る 問 南 無 は 迷 い の 衆 生 の 体 な り   覚 り と 言 う は 阿 弥 陀 仏 の 体 な り   こ の 二 が 一 に な り た る と こ ろ を 仏 に つ け て は 正 覚 と い Σ                         ( π ) 凡 夫 に つ け て は 往 生 と 云 う な り   さ れ ば 三 心 は 乃 至 十

と あ い ま っ て

土 実 践 上 の 本

的 、 根 本

で あ る と 云 え る の で あ る 。  

生 業 の 中 で 「

心 」 の 重 要 な る こ と を 随 所 で 説 き 明 か し て い る が こ れ ら は 我 等 は 五 濁

世 に 住 す る 煩 悩 具 足 の 凡 夫 な る が 故 に 、

「 信 」 が 必 要 で あ る こ と を 勧 め た も の で あ り 、 こ れ ら の 「 信 」 の 具

的 内 容 が 三 心 で

る 。 一

7

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『 然

弥 陀 世 尊、 本、 深 重 ・

を 発 ・ 、 光 明 名 号

・ + 方 を 摂 化 す 但 信 心

す る も の を し て

形 を 尽 し 下 十 声 一 声 等 に 至 ま で 仏 願 力 を 以 て 往 生 を 得 る こ と を 易 か ら し む 』 と あ る の は 弥 陀 の 本 願 は 光 明 名 号 を も っ て 一 切 の も の を 摂 化 し 給 い   信 心 求 念 す る 者 の 往 生 を 明 か し て い る 。                                                     ( B )   〃 … … コ 念 を 立 し て 是 の 法 を 信 じ 所 聞 に 随 て 其 の 方 を 念 じ 宜 く 一 念 に し て 諸 想 を 断 ず   定 信 を 立 し て 狐 疑 す る こ と 勿 れ 』 と あ る の は 般 舟 三 昧 の 教 え を 信 じ 孤 疑 の 心 を 起 す こ と な く 定 信 を 立 つ べ き こ と を 明 か し て い る 。     「 三 心 」 に つ い て

(8)

NII-Electronic Library Service   西

 

山   学 報                                                                                           ( 20 )   〃 … … 『 大 に 慚 愧 す べ し 釈 迦 如 来 は 実 に 是 れ 慈 悲 の 父 母 た り   種 々 方 便 を も て 我 等 が 無 上 の 信 を 発 起 せ し め 給 ふ 』 と あ る の は 無 上 心 を 発 起 す べ き こ と を 明 か し て い る 。                                                                                               ( 21 )   〃 … … 『 決 定 し て 深 く 信 ず   自 身 は 現 に 是 れ 罪 悪 生 死 の 凡 夫 〜 』 、 『 決 定 し て 深 く 信 ず   彼 の 阿 弥 陀 仏 四 十 八 願 を も て 』 こ の 二 頃 は 深 心 釈 の 二 種 深 信 で い ず れ も 深 く 信 ず る こ と の 重 要 性 を 明 か し て い る 。

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二 、

払 面冊   さ て 三 心 各 々 の

に つ い て 、

導 、 法

三 祖 師 の

を 中 心 に

い た い 。  

e

 

心   善

の 釈

) に 依 れ ぽ 、 至 誠 心 と は 真

心 で あ る 。

口 意 三 業 に 亘 っ て ( 礼 拝 、

、 讃 歎 、 憶 念 、

) す べ て

心 を も っ て

じ な け れ ば な ら な い と し 、

見 は

、 善

進 で あ っ て も 内 心 に 偽 る 心 が あ れ ば そ れ は 「 雑

」 、

 

「 虚 仮 」 で あ る と 誠 め て い る 。 所 謂 「

外 相 応 」 の 心 を 以 て 至 誠 心 と す る の で あ る 。 一

8

一 善 導 … … 至 と は 真 な り 誠 と は 実 な り 。 一 切 衆 生 の 身 口 意 業 に 修 す る 所 の 解 行 必 ず 真 実 心 の 中 に 作 す べ き こ と を 明 さ ん と 欲 す 、                                           ( 聡 ) 外 に 賢 善 精 進 の 相 を 現 じ て 内 に 虚 仮 を 懐 く こ と を 得 ざ れ   我 々 の 心 は

り 、

り 、 不 正 、 偽 り 、 は か り ご と 、 あ ざ む

の 悪 心 に

ち て い る が 、 そ の 様 な 心 を 蛇 蝎 に た と え 、 そ の 不

な 心 を

つ 者 が 三 業 に 修 す る と こ ろ の 行

は 、 た と え 日 夜 十 二 時 急 走 急 作 、 頭 燃 を

う が

く 一 生

命 作 そ う と も

、 虚 仮 の 行 で あ り

と は 云 わ な い と

し て い る 。

(9)

NII-Electronic Library Service 善 導 … … 此 の 如 の 安 心 起 行 を 作 す 者 は 縦 使 身 心 を 苦 励 し て 日 夜 十 二 時 急 に 走 り 急 に 作 す こ と 頭 燃 を 灸 う が 如 く な る も 衆 て 雑 毒                                                                             ( 23 ) の 善 と 名 く 、 此 の 雑 毒 の 行 を 廻 し て 彼 の 仏 の 浄 土 に 生 ぜ ん こ と を 求 ん と 欲 す る 者 は 此 れ 必 ず 不 可 な り   そ れ で は 何 故 に

心 を 持 た ね ば な ら な い か に つ い て 、 弥 陀 は 法 蔵 因 位 の 時 、

薩 道 を

せ ら れ る に 当 り ( 施 為 趣 求 ” 上 求 菩 提 下 化

生 ) 一

一 刹 那 た り と も 真 実 心 を

か れ た こ と が 無 く そ の

果 本 願 成 就 し て 阿 弥

仏 に な ら れ 極 楽 国 土 を

立 さ れ た の で

る 。 故 に

ら 浄 土 願 生 者 も そ の 仏 国 土 に 生 れ て い

為 に は 当 然

実 心 を

た ね ば な ら な い と さ れ る の で あ る 。

の み で 完 成 さ れ た 極

へ 不 真 実 な る

が 生 れ る

が な い と の

で あ る 。 真 実 心 は

の 基 本 的 心

え で あ る か ら 、 真 実 心

に 菩 薩 道 を 成

さ れ た 結

で あ る 国 土 へ 生 れ る 当 っ て

仮 心 あ っ て は な ら ず 真 実 心 を

つ べ き で

る と す x め る の で あ る 。  

い て 至 誠 心 の よ り 具 体 的 な 内 容 に つ い て 十 種 の 厭

心 の 必 要 な る こ と 、 即 ち 止 悪 、 修

、 三 業 各 々 の 厭 欣 及 び 三

全 般 に つ い て の 厭 欣 を 明 か し て い る が 、 要 す る に 、

う べ き も の は 真 実 心 を も っ て 心 か ら

い 、

う べ き も の は

心 を も っ て 心 か ら

う と い う こ と を 説 明 し て い る の で あ る 。   以 上 を 概 見 す る に 、 善 導 は 「 至 誠 心 」 を 仏 道 修 行 者 及 び 浄 土 願 生 者 が 持 つ べ き 基 本 的 な 心 と し て 把 え 、 又 こ の

心 無 く し て は 仏 教 に 於 け る

が 成 り た x な い の で あ る か ら 、 信 心 の 基 本 を な

心 と し て 示 し て い る の で あ る 。 又 文 意 よ り 判 断 す れ ば こ の 心 は 「 凡 夫 の

す 心 」 で あ る と 解 釈 し て い る よ う に 思 え る 。   法 然 は 至 誠 心 を 「

導 釈 全

受 容 」 と い う 立 場 で

ま れ て い る 。 例 え ば 選 択 集

段 三 心

で は   「 散

義 」 、 「

生 礼 讃 」 の 三 心 釈 を

用 し て い る が 、

に 散

義 に

い て は 「

立 信 」

 

( こ れ は 第 二 章 段 五 種 正 行 で 引 用 ) を 除 い て 全 文

用 し て い る 。 こ の こ と は い か に 法 然 が

に 傾 注 ( 所 謂 『 偏 依 善

』 )

 

さ れ た か の 傍

に も な る 。       コ ニ 心 」 に つ い て 一

9

一 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

(10)

NII-Electronic Library Service       西   山   学 報 私 釈 が ご く 僅 か で 量 的 に は 約 一 割 程 度 で あ る こ と は 、 以 上 の

く 偏 依

を 物 語 る ほ か 、

導 の 三 心 釈 に 法 然 自 身 の 三 心 釈 を 加 え る 必 要 が な い こ と 、 或 い は 祖

を 損 わ な い よ う に と の 配 慮 と 考 え ら れ る 。 且 つ こ れ ら も

釈 の 全 面 受 容 の あ ら わ れ と み る こ と が 出

る 。 即 ち

の 釈 意 と 大

な 相 違 が

し な い こ と を 示 し た も の と 受

る こ と が 出 来 る の で あ る 。 私 釈 に お い て も 師 独 自 の

釈 は 、 内 外

応 に 関 し て 「

し 夫 れ 内 を

し て 外 に 播 さ ば

出 要 に       ( 隣 )                                                             ( 25 )                         か                                                                 「 明 か に

ん ぬ 一 も

け ぬ れ ば 是 れ 更 に 足 る べ し 」 と あ る 以 外 は 特 に

く 、 た ゴ 「 三 心 は 是 れ 行

の 至 要 な り 」 、                                                                   ( 26 ) 不 可 な る こ と を 、 茲 に 因 て 極

に 生 ん と 欲 せ ん 人 は 全 く 三 心 を 具 足 す べ き な り 」 と 三 心 具 足 の 重 要 性 を

調 し て い る が 、 こ れ ら の

は 三 心 そ の も の x 説 明 で は な い 。   法 然 の 至 誠 心 釈 は 「 往 生 大

] に 見 ら れ る 。 即 ち 「

に 料 簡 す る に 、 至 誠 心 と い は 、 真 実 の 心 な り 。 そ の 真

                                                                                          ( π ) と い は 内 外 相 応 の 心 な り 。

に ふ る ま ひ 口 に 云 ひ 意 に お も は ん こ と 皆

め を か ざ る こ と な

誠 を 顕 は す 也 」 と 云 っ て 、 至 誠 心 を 真

心 、 内 外

の 心 、 人 め を か ざ ら ず 誠 を

は す 心 と

し 、 又 「 至 誠 心 は

心 と 廻 向 発 願 心 を 体 と す 、 こ の 二 を

れ て は 何 に よ り て か 至 誠 心 を 顕 は す べ き 、 広 く 外 を 尋 ぬ べ き に 非

心 も 廻 向 発 願 心 も 誠 な る を                   ( 28 ) 至 誠 心 と は 名 つ く る 也 」 と 釈 し て 至 誠 心 と

の 二 心 と の

係 、 位 置 づ け を 示 し 、 更 に 「

相 の

悪 を ば か へ り 見

世 間 の 謗 誉 を ば

内 心 に 穢 土 を も 厭 い

土 を も 欣 ひ

を も 止 め

を も

し て ま め や か に 仏 の 意 に

は ん 事 を 思                                       ( 29 ) ふ を 真

と は

也 、

は 虚

に 対 す る 詞 也 」 と 示 し て 、 外 相 の

悪 、 愚 痴 懈 怠 を

ず 、 内 心 に 止

を 心 が け 仏

に 契 わ ん と

る 心 を

心 と

づ け て い る の で あ る 。   法 然 は

実 心 は 罪

生 死 の

夫 の お こ す 心 で あ る と し て 「 所 詮 は 我 ら

き の 凡 夫 を の を の 分 に つ け て 強 弱 真

                                                        ( 30 ) の 心 を お こ す を 至 誠 心 と

け た る こ そ 、

の 釈 の 心 は 見 え た れ 」 と 説 明 し て い る 。 即 ち い か に 罪

生 死 、 極

深 重 の 苦

で あ っ て も 、 そ の

に 応 じ た 誠 の 心 を 持 っ て い る と の 前

の も と 、 そ れ ぞ れ の 機

じ 、 例 丸 強 弱 一 10 一 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

(11)

NII-Electronic Library Service の 差

は あ っ て も 自 ら が 真

心 を お こ す こ と を 至 誠 心 と 云 う の で あ る と い う の が 善 導 の 理 解 で あ る と み て い る 。                                                                                 み   善 導 … … 中 間 の 白 道 四 五 寸 と 言 ふ は 即 ち 衆 生 の 貪 瞋 煩 悩 の 中 に 能 く 清 浄 な る 願 往 生 の 心 を 生 ず る に 喩 ふ   尚 、 法 然 門 下 に お い て も 至 誠 心 を 凡 夫 の お こ す 心 で あ る か 否 か に つ い て 相 違 が あ る

N工 工一Eleotronlo  Llbrary  Servloe

 

考 ま で に

空 の 「 女 院

書 」

 

( 下 巻 ) に 、 法 然 の 言

と し て 北 白 河 の 女 院 が 語 る 文 の 中 に 「 む か し 法 然 上 人 の

房 へ 尋 申 て

ひ し か ば 、 三 心 と い う

せ ら れ

、 本 願 を ふ か く た の み て 常 に

仏 す れ ぽ 、 最

に は か な ら ず 迎 へ さ せ 給

と 云 わ れ た と の 問 い に

え て ・ ・ れ が 正 し く 三 心

当 す

で あ る と 、 「 か の 願 力 を ふ か く た の め と 候 ひ け る は 至 誠 心 な り 、 か の 願

を 信 じ て

せ よ と 候 ひ け る は 深 心 な り 、 最 後 に か な ら ず

迎 に あ つ か る と 信 ぜ よ と 候 ひ け る は 廻 向 発 願 心 に て

ひ け る 故 に 、

生 の こ こ ろ ざ し ふ か く

仏 せ ば 、 自 然 に 三 心 具 足 の も の に て

と 説 明 さ れ て い る ・ 「 三 心 」 と い う 名 を

せ ず と も 「 本 願 を 深 く た の ん で

念 仏 し

迎 に あ つ か る 」 と 信 じ て 念 仏 す る と こ ろ に 三 心 が 其 足 し て い る と い う の で あ る 。   次 に

空 は 三 心 、 至 誠 心 に つ い て ど の よ う に

て い る だ ろ う か 。 証 空 の 念 仏 は 億 念 の

仏 で

 

( 他 力 .

心 ) 領 解 が そ の 大 前 提 に な る 。 領 解 は 勿 論 単 な る 理 解 で は な く

力 領 解 を 原 形 と す る も の で あ る 。 つ ま り

提 が 観 経

縁 で

台 に

土 を 見 た 。

 

( 釈

に 見 せ し め ら れ た こ と に

づ か ず 、 自 分 の 力 で 見 た と 思 う ) そ し て そ こ へ 生 れ る 行 と し て 思 惟 正

の 定 善 行 を 請 う の で あ る が 、 釈 尊 か ら

力 に 依 っ て 見 せ し め ら れ た こ と を 諭 さ れ 、 自 ら の 愚 か さ に 目

め て 他 力 を 領 解 し 、 こ の 喜 び で も っ て 未 来 世 一 切

生 に 廻 ら そ う と 正 宗 を

い 願 う 。 こ の 韋 提 領 解 の 一 心 を 未

世 一 切 衆 生 の 為 に 開 い て 示 し た も の が 三 心 で あ る と 云 う の で あ る 。       コ ニ 心 」 に つ い て 一

11

(12)

NII-Electronic Library Service 西   山

 

学   報 欣 浄 の 五 文 、 序 分 の 三 相 違 、 韋 提 未 来 一 同 、 序 正 一 同 、 見 聞 一 同 と い う 用 語 を 参 照 証 空 ・ 他 筆 鈔 三 心 と は 領 解 の 一 心 な り ( 先 述 ) 証 空 … … 定 散 を 観 門 と し て 弘 願 を 顕 せ ば 観 門 に 依 り て 成 ず る 所 の 行 者 の 心 を 三 心 と 謂 ふ 、 此 の 三 心 に 依 り て 弘 願 に 帰 す れ ば 定 散 二 善 の 体 三 心 に 納 ま り て 悉 く 成 ず 是 を 指 し て 弘 願 に 帰 す と 云 ふ な り 然 れ ぽ 定 散 の 体 は 即 ち 弘 願 な り 弘 願 と は 四 十 八 願 な り 、 此 の 弘 願 成 ず る 体 は 阿 弥 陀 仏 な り 、 然 れ ば 定 散 の 開 く 所 の 観 門 は 三 心 に 帰 し 三 心 は 弘 願 に 帰 し 弘 願 は 阿 弥 陀 仏 に 帰 す 。 此 の 体

ぬ れ ば

阿 弥 陀 仏 ・ 名 立 つ

得 つ れ ば 三 心

散 ・

せ ら る x 故 に

の 三 心 。 義 を 得 っ れ

散 。 諸 の 功 徳 勝 劣 無 く 等 く 弥 陀 の 功 徳 を 説 き 顕 す な り 。 証 空

三 心 と は 欣 浄 顕

一 縁

の 心 な り 、 此 の

の 心 発 て 生 ん と 願 ず れ ぽ 速 か に 生 る 故

厭 ひ 易 く 仏 法 も 欣 ひ 易 き な り 、 領 解 の 心 の 願 に 入 れ ば 領

心 と

な り 、 所 謂 示 観 縁 後 の 願

= 心 な り 、 三 心 即 発 願 な り 。 観 は 即 領 解 の 心 な り 三 心 な り 三 心 領 解 し ぬ れ ば 即 往 生 は 只 仏 体 な り                           ( 訂 ) ・ 三 心 と は 韋 提 領 解 の 心 の 形 な り   以 上 は 三 心 は 領 解 の 一 心 た る こ と 及 び 、 定 散 観 門 が 三 心 に 納 ま り 、 弘 願 に 帰 す

程 の 説 明 で あ る 。 証 空 の 念 仏 は 行 を 中 心 と す る 凡 夫 か ら

へ の ア プ ロ ー チ 、 即 ち

因 向 果 の 救 わ れ る 為 の 行 で は な く 、 救 い の

た る 阿

仏 は 十

で あ り

生 の

生 と 自 ら の 正 覚 を 同

時 に 完

さ れ て い る 弥

か ら の

果 向 因 に よ る 救 わ れ て い る こ と の 確 認 即 ち 信 を 中 心 と し た も の で あ る と 云 え る 。 こ の こ と に

付 か せ て も ら う こ と に

な ら な い の で あ る 。   証 空 の 至 誠 心

は 観 門

・ 他 筆

に 詳

さ れ て い る が

は 「 五 段

」 に 依 っ て

う こ と に す る 。 こ れ に よ れ ば 善 導 の 釈 文 か ら は 、 我 々 の

実 の 不

の 相 と し て 「

に 賢

進 の

を 現 じ て

仮 を 懐 く こ と を 得 ざ れ 云 々 」 の 文 と 、 更 に そ の 様 な 不

実 の 内 外 不 相 応 の 心 で は 生 涯 行 を 励 ん で も 往 生 は 不 可 な り と す る 「

使

身 心 を 苦 励 し て 日 夜 十 二 時 急 走

作 し て 〜 雑 毒 の

づ け 又 虚

の 行 と 名 づ け

の 業 と 名 づ け ざ る な り 」 の 二

を 引 用 し て 師 一

12

一 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

(13)

NII-Electronic Library Service 独 自 の 見

を 展 開 さ れ て い る 。 善 導 は 「 至 誠 心 と は

心 な り 」 と 釈 さ れ た が 我 ら に と っ て の

実 心 と は → 体

で                                                       か ざ               ( 38 ) あ る か

に つ い て 「 真

の 心 と は 正 直 の 心 な り 、 正

の 心 と は 厳 ら ざ る 心 な り 」 と 説 明 し て い る 。 云 う 所 の 正 直 の 心 と は 、

仮 の 行 で は

土 に 往 生 す る こ と が 出

な い と 知 る 心 で 、

ら ざ る 心 と 言 う の は 、 自

に 真 実 が あ る と 思 い 過 ご さ な い 心 で あ る 。 然 ら ば 我 々 凡 夫 に こ の 様 な 真 実 心 が

在 す る か 否 か 。 証 空 は 次 の よ う に 説 明 す る 。 「 法 蔵 菩

の 因 中 に し て 六

万 行 を 選 び

て 給 ひ し 心 は

な り と 知 る は 我 ら が 真 実 な り 、 別 に 法 蔵 菩 薩 の

心 を                     ( 39 ) 離 れ て 真 実 を 尋 ぬ べ か ら ず 」 と あ る よ う に 法 蔵 因 中 の 昔 二 百 一 十

仏 刹 土 の 中 よ り

、 妙 、

な る 本 願

仏 を 選 取 し 、

た る

行 を 選 捨 さ れ た 御 心、 願 心 の み が あ り う る

り の 唯 一 の

で あ る と し 、

ら 凡 夫 の 真 実 を 徹 底 的 に 否 定 す る 。 こ の

実 を 知 る こ と の み が 我 ら に と っ て の

実 と い う の で あ る 。 換 言 す れ ば 、 法

菩 薩 が 因 中 の 発 願 、

行 に

し 凡 夫 往 生 の 行 と し て 六 度 万 行 を 選 び

て 、

仏 を 選 び 取 っ た 心 こ そ が 本 当 の

で あ り 、 我 ら に と っ て の

と は 法 蔵 の

を 知 る 心 の み が そ の 名 に

す る の で あ る 。

 

「 法 の

」 が 唯 → の 真

で あ る と い う

識 が 、 私 に

な し と 受 け と め ら れ る 。 そ こ に

直 に

の 真 実 が 頂 け る 、 こ れ が 凡 夫 に と っ て の

実 、 機 の 真

と い わ れ る も の で あ る 。 こ の 心 が 絶 対 他 力 に 向 え ば 、 南 無 と な る の で あ る 。 五 段 鈔 の 趣 意 に よ れ ば 「 本 願 第 十 八 願 に 『 十

衆 生 至 心 信

欲 生 我 国 乃 至 十 念 』 と 誓 っ て あ る 。 そ の 至 心 と 言 う の は 、 法 の 真

を 頂 い て 、 法 の 真

、 仏 の 願 心 に 対 し て 一 心 に 専 ら

き に な る と い う こ と で あ り 、 法 蔵 の 因 縁 を 知 り て 、

心 の 御 心 を 知 れ ば 、                                                                             ( 如 ) 凡 夫 の 心 の 上 に 仏 の 真

い て 、 か く な れ ば 我 ら は 自 然 に

想 著 心 を 離 れ て 真 実 の 心 に な る 」 と い う の で あ る 。                                                       ( 41 )   「 叶 ふ こ と を ば 叶 ふ と

り 、 叶 は ざ る

を ば 叶 は ざ る と 知 る 心 」 と 言 う の も 、 自 力 往 生 不 可 、

力 往 生 可 と い う 纈 味 で 、 人 に 良 い と こ ろ を

せ よ う と か

・ 善 、

進 ぶ っ た ふ る ま い を し な い で 、 自 ら の 自 覚 と 反

の 心 を も っ て 背 伸 び を し な い 心 を 表 現 さ れ た も の で あ ろ う 。       コ ニ 心 」 に つ い て 一

13

一 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

(14)

NII-Electronic Library Service     西   山 学 報 証 空 … … 不 真 実 の 心 と は 自 力 を 以 て 出 離 せ ん と 思 う 心 な り ( 中 略 ) 真 実 の 心 と は 領 解 の 心 な り 、 領 解 の 心 と は 自 力 を 捨 て N 他             ( 24 ) 力 に 帰 す る 心 な り                                             な     〃 五 段 鈔 ・ 観 門 義 … … 衆 生 の 心 に 非 ず 仏 の 御 心 な り                                                           ( “ )   〃 … … 自 力 の 行 に て は 往 生 は か な ふ べ か ら ず 。 仏 力 難 思 の ゆ え に 生 死 は は な る べ か り け り と こ こ ろ う る を 至 誠 心 と は 申 な り 〃

女 院

我 心 の 真 実

誠 心 と 中 す な ら

力 の 発 心 な り 、 全 − 他

願 心 に あ ら ず

心 は

な れ ど も 真 実 の 本 願 を あ ふ ぎ て か の 仏 を た の み た て ま つ る に よ り て 真 実 の 心 の 起 る と は 申 候 な り                 ( 妬 )   〃 … … 述 成 … … 叶 ふ ま じ き 事 を 叶 ふ べ し と 思 ふ は 成 ぜ ず し て 叶 ふ ま じ と 思 い 知 る 所 に 成 ず る は 真 実 他 力 の 故 な り

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  以 上 に よ れ ぽ 至 誠 心 は 畢

た ぼ ひ た す ら に

来 の

を 迎

、 我 等 凡 夫 の 側 を 中 心 に し た 立 場 に 立 た な い と い う こ と で あ る 。

の 真 実 は 我 ら を

れ た 所 に

在 す る 。 し か し こ の 絶 対 の

が 速 や か に 我 ら に 至 る の で あ る 。                                                                                           な     「 諸 悪 を 流

と 知 り 諸 善 を ぽ 虚 仮 の 行 と 知 り て

に 順 は ざ る を

の 心 と 言 ふ な り 」 と

の 諸 善 、

を 励 む こ と な

、 娑 婆 の

象 に 迷 わ さ れ る こ と な く 、 我 心 の 不

実 な る 雑 毒 虚 仮 を 捨 て Σ

の 真

に 帰 入 す る と 、 そ の

の 上 に 真 実 が 顕 わ れ る そ れ が 至 誠 心 即 ち 真

心 と 云 う の で あ る 。 か く な れ ば 善 導 が 至

心 釈 で 言 う 十 種 厭

の 止

の 心 も

然 に 起 り 、 凡 夫 は 凡 夫 な が ら そ の 能 力 に

じ た

践 が よ ろ こ ば れ る 筈 で あ る と し て 「 又 真 実 の 心 を

し ぬ れ ば 誠 に 娑

を 厭 い 浄 土 を 欣 い

を 止 め て

を 行 じ て 一 切 菩 薩 の 如 く な ら ん と 思 ふ べ し 、 故                 も   に 至 誠 心 と 名 つ

」 と 結 ば れ て い る の で あ る 。 口 深 心 善

深 心 を 「

義 」 ・ 「 往 生 礼 讃 」 津 鵬

く 信 ず ・

は 罪 悪 生 死 の 凡

あ ・ て

の 縁 な                                                                                 ロ   き 者 」 で あ る こ と ( 信 機 ) と 、   「 浄 土 三 部 経 に 依 っ て

陀 の 本 願 、 釈

、 諸 仏 の 証 」 を 信 ず る こ と ( 信 法 ) の 一

14

(15)

NII-Electronic Library Service 二

深 信 を 明 か し て 、 こ の

と 法 と の 信 心 に 対 し て 一

心 を も

た な い こ と で あ る と い う 。  

釈 に お い て 、

実 の 人

流 転 の 煩

某 足 の

と 位 置 づ け 、 深 い 自 己 反

く こ と が 信

上 極 め て

要 な る こ と を 明 か す の で あ る 。

が か

説 か れ る の は 、 師 の 教 学 の

心 た る 懺 悔 思 想 が 根 底 に あ る か ら で                                                     ( 51 ) あ ろ う 。

を 重 視 し 、 五 部 九

の 随 所 に 説 い て い る が 、 就 中 、

 

「 礼 讃 」 に は

・ 広 ・ 略 の 三 つ の

悔 、 上 中 下 の 三 品 の

し い 自 責 の

悔 を 述 べ て い る 。

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善 導 … … 散 善 義 … … 決 定 し て 深 く 自 身 は 現 に 是 れ 罪 悪 生 死 の 凡 夫 、 昿 劫 よ り 已 来 常 に 没 し 常 に 流 転 し て 出 離 の 縁 あ る こ と な し     ( 52 ) と 信 ず                                                                               ( 53 )   〃 … … 礼 讃 … … 自 身 は 是 れ 煩 悩 を 具 足 せ る 凡 夫 善 根 薄 少 に し て 三 界 に 流 転 し て 火 宅 を 出 で す と 信 知 す   即 ち

は 無 始 已

の 煩 悩 、

業 を

負 っ て い る の が

で あ る と 自

悔 を

盤 と し た 内 省 の 信 を 持 つ こ と を

め て い る の で あ る 。   次 に 法 の 深 信 で あ る 。   法 の 深

と は

土 三 部 経 に

っ て 、

 

「 弥 陀 の

悲 を 仰 い で

土 に 往 生

る こ と を 願 う

」 に よ ら ね ぽ

り を 得 る 道 が 全 く

ざ さ れ て い る と い う こ と を 深 く 信 ず る こ と を

す 。

体 的 に は 無 量 寿 経 に よ っ て 弥 陀 の 本 願 を 信 じ 、 観 無 量

寿

経 に 依 っ て 、 釈 迦 が 定 散 二 善 、 三

九 晶 を 説 か れ た の は

陀 及 び

楽 の 功 徳 を

し て 衆 生 に

せ し め ら れ る こ と を 信 じ 、 阿

陀 経 に よ っ て 諸

が 念 仏

門 の 真

な る こ と を

誠 し 、 念 仏 行

念 せ ら れ る こ と を 信 ず る こ と で あ る 。 こ れ ら に よ っ て 自 心 を

立 し 確 固 た る 信 心 を 持 つ こ と を

め て い る の で あ る 。 凡 そ

教 に と っ て       コ ニ 心 」 に つ い て 一 15 一

(16)

NII-Electronic Library Service       西   山 学 報 「 信 」 の 重 要 な る こ と は 論 を ま た な い 。

、 深 心 に お い て そ の 確 固 た る 信

立 す る 為 に 、 次 に 種 々 の

か ら 益 々 信 心 を 増 長 せ ん こ と を 示 し て い る の で あ る 。   即 ち 深 信 と 云 う の は

e

仏 の 慈 悲 を

命 を 惜 ま

を 信 じ 、 教 え に 従 っ て い く こ と で あ る 。 こ の こ と が 仏 教 ( 釈 迦 の 説 ) 、

 

仏 意 ( 諸 仏 の 心 ) 、 仏

( 弥 陀 の 本 願 )

順 す る ・ と に な り ・ 真 の

弟 子 と

つ け ら れ る の で あ

又 、 仏 の 言

は 人 々 を 救

せ ず に は お ら れ な い 慈 悲 か ら 説

給 う 言

で あ る か ら 誤 り の

る 筈 が な い 。 従 っ て そ れ ら は 正 教 、 正 義 、 正 行 、 正 解 、 正 業 、 正

で あ る か ら

を 信 じ 、 疑 礙 を な し た り

い を

い て 往 生 の 大 益 を                           ( 55 )

失 す る こ と が あ っ て は な ら な い 。  

 

自 心 を 建 立 し て 、 別 解 、 別

、 異 宇 、 異 見 、 異 執 の 為 に

わ さ れ て 、 自 ら の 信

を 退 失 し た り 、

揺 せ し め ら                             〔 56 ) れ る よ う な こ と が あ っ て は な ら な い 。 四   続 い て 四 種 の 難 ( 四 重 の 難 破 ) を 想 定 し て 信 の 確 立 を 求 め て い る 。 四 種 と は 摂 論 家 、 地 前 の 菩 薩 、 地 上 の 菩 薩 、 化 仏 ・ 報 仏 で あ る 。 我 々 は 自 分 と 同 等 の 者 や 以 下 の

に 対 し て は い ろ い ろ な

己 主 張 を し 、

に は 議 論 に 勝 っ て 有 頂 点 に な っ た り す る 。 し か し 目 上 の 人 に 対 し て は や x も す れ ば 「 ひ か え め 」 な

度 で

ち で あ る 。 勿 論 、 奉 持 師 長 は 大 切 な こ と で あ り 、 場 合 に よ れ ば 遠

す る こ と も 美 徳 と さ れ る こ と が あ る が 、 こ と 信

に 関 す る 限 り 「 弥

一 仏 」 へ の 帰 依 が 堂 々 と 主 張 さ れ ね ば な ら な い 。 摂 論

、 十

、 十 回 向 等 、 十 地 、

い は 化

、 報 仏 と 次 第 し て 述 べ ら れ て い る が 、 順 を

っ て 高 い 位 の 者 ( 菩

や 仏 ) を 示 す こ と に よ っ て 所 謂 「 長 い 物 に は

か れ ろ 」 式 の

め ら れ た も の で あ り 、 ど ん な 者 か ら

仏 を 否 定 さ れ て も そ れ に 追

す る こ と の な い

た る 信 を 確 立 せ よ と の 勧 め と 受 取 る こ と が で き る 。 一

16

一 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

(17)

NII-Electronic Library Service  

、 そ の 一 々 に つ い て 説 明 す る こ と は

略 す る が 、 簡 単 に 問

の 概 要 を 見 る こ と に す る 。 ま ず 問 の 主 旨 は 「

ら は

浅 く 惑 障

い 人 間 で

る か ら 、 解 行 不 同 の 人 が 経 論 を も っ て 、

仏 往 生 不 可 な り と 云 っ て 妨 難 し て 来 た                                                                         〔 57 ) 時 、 つ い ふ ら ふ ら と

い て し ま う こ と が あ る 。 こ の

一 体 ど の

に 対 処 す れ ば 良 い か 」 と い う

の で あ る 。 こ れ に 対 す る 答 は 「 あ な た が た の 経 論 も 又

れ た も の で あ り 否 定 す る も の で は な い が 、 し か し そ れ ら は

土 三 部

と 比

し た 場 合 、 説 法 の 場 所 、 時 節 、 相 手 、

が そ れ ぞ れ 異 る も の で あ る 。 要 を 言 え ば 、 釈

に 相 手 の

や 環 境 に

応 し た 教 法 を 説 か れ た の で あ る か ら (

) 当 然

力 聖 道 の 教 と

土 三 部

か れ た 諸 条 件 も

る し 、 そ の 教 法 に

応 す る

も 相 異 す る わ け で あ る 。 例 え ぽ そ の 人 の 引 用 す る 経 典 は

や 聖 者 に

し た 修 行 や

仰 を 説                                                                     ( 58 ) く も の で あ る し 、 観 経 等 は 凡 夫 で あ る

11

世 一 切

生 ) が 相 手 で あ る 」 と い う の で あ る 。 こ の こ と は 妙 薬 が そ れ み \ の 病

に 応 じ て こ そ 効 力 を

揮 す る と い う 「 応

与 薬 」 に 例 せ ら れ る 。 か く

え れ ば 、 念 仏 は 五 逆 重

の 最 悪 底 下 の 凡 夫 に 対 す る 最

の も の で あ る と 言 え る 。 ど ん な に す ば ら し い 教 法 で

っ て も 自 分 に

し た 教 え で な け れ ば

味 で あ る 。

に 信

を 異 に す る 者 が た と え 百 千 万

や っ て き て も 、 弥

に 生 き る

に と っ て は

し て 迷 わ さ れ る も の で は な い と 。

( 教 ) 相 応 の

の 教 え こ そ が

夫 に は 一

ふ さ わ し い と

ず る こ と が 「 深 心 」 で あ る と い う の で あ る 。   又 、 地 前 の 菩 薩 に

し て は 、   「 仏 の 言

は 真

り 、 完

な 教 え で あ る か ら 、 そ れ を

る 者 は い か な る 者 か                                 ( 59 ら の 破 に も 壊 さ れ る も の で は な い こ と 」 地 上 の

に も

と 同 様 、   「 仏 語 は

で 決 定

全 で あ る 故 に

解 、                             ( 60 )

見 、

証 さ れ た も の で あ る か ら 」 と 釈 し て い る 。   以 上 い

れ も い か な る 者 に も 動 揺 さ れ な い 深 い 信

の 確 立 を 示 さ れ た も の で あ る 。   法 然 の

心 釈 は

釈 の 全 面

容 で あ る 。 た 墫

は 信 機 、 信 法 の 二 信 の 前

に 言 及 し て い な い ( 順

先 、       コ ニ 心 」 に つ い て 一 17 一 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

(18)

NII-Electronic Library Service       西   山

報 法

に な っ て い る ) の に 対 し 、 明 確 に 信

、 信 法 後 の

を 決 め て い る 。 即 ち 「

生 大 要

」 に 「 は じ め に は 我 が 身 の 程 を

じ 、 の ち に は

の 願 を 信 ず る な り 。 た 父 し の ち の 信 心 を 決 定 せ し め ん が 為 に は じ め の 信 心 を ば あ ぐ る 齢 レ と 言 う 。 こ れ に よ れ ば

陀 が 四 十 八 願 を 以 て

生 を

う こ と を 信 じ 、

の 定 散 は

生 に

土 を

慕 せ し め 給 う も の で あ る こ と を 信 じ 、 諸 仏 が 証 誠 さ れ る こ と を 信 ず と い う 信 法 は 、

が 罪 悪 生 死 の

で あ り 、 無

で あ る こ と を

知 す る か ら で あ る 。

っ て 信

法 に 先 立 っ て

す る と 言 う の で あ る 。   又 、

 

「 往 生 大

」 に は 「 礼

」 の 文 を 取 り 上 げ て 「 二 者 深 心 す な は ち

の 信 心 な り 、

は こ れ 煩 悩 を 具 足 せ る 凡 夫 な り 、

根 薄 少 に し て 三 界 に

転 し て 火 宅 を 出 で

と 信 知 し て 、 い ま 弥

の 本 弘 誓 願 の 名 号 を

す る こ と 下 十 声 一

に 至 る ま で さ だ め て

生 す る こ と を

と 信 知 し て 乃 至 一 念 も

う 心 あ る こ と な か れ 、 か る が ゆ 、 兄 に 深 心 と

付 く と 云 へ

と 述 べ る ・ 自 己 の

を 信 知 す る と い う 信

は 無 始 已

の 煩 悩 に よ ・ て

劫 流 転 の

の 過 去 を 背 負 っ た 人 間 故 に 、 そ の ま x で は 永

に 出 離 の 縁 な き 、

望 を 失 っ た 現

の 人 間 で あ る こ と を 意 味 す る 。 こ れ が

の 深 信 で

る 。 こ の 希 望 を 失 っ た

が 弥

名 号 に よ る 衆 生

化 の 故 に 必 ら ず 未

に は 救 済 さ れ る と い う 希 望 を

っ た 確 信 を

る に 至 る の が

の 深 信 で

る 。                                                           お     証 空 は 「 五 段

」 に 「 深 心 と 言 ふ は 即 ち こ れ 深 く

る の 心 な り 」 と

導 、 法 然 同

の 解 釈 を し て い る 。 そ し て                                 そ れ を 「 本 願 に

楽 と 云 ふ な り 」 と 阿

陀 仏 を 信 楽

る 心 と し て い る 。 扁

18rr

N工 工一Eleotronlo  Llbrary  Servloe

無 量

第 + 八 願 の 『 至 心 信 楽 欲

国 』 の 文 が 観 無 量 涛

心 、

、 廻 向 発 願 心 』 の 三

あ る . と を

は 『 観 無 量 寿 経 釈 』 に 『 今 此 . 経 . 三 心 即 開 3 本 願 . 三 心 → 尓, 故 . 至 心 者 至 誠 心 也 信 楽 者 深 心 也   欲 生 我 国 者 廻 向 発 願 心 也 』 と 云 い 第 十 八 願 文 は 三 心 を 具 足 し て 念 仏 す る 者 を 摂 取 せ ん と 誓 わ れ た 本 願 で あ る と し て い る 。

(19)

NII-Electronic Library Service 「 信

」 に つ い て 証

の 「 散

」 ・ 「 礼

」 の 釈 を

用 し つ つ も 、 後 に

べ る 「

之 緑 」 に

注 目 さ れ て い る 。 「 観

機 を

凡 夫

な る

と 尋 ぬ れ ば 我

此 の 身

何 な る 者 ぞ と

ぬ れ ば 罪 悪 の 因 に 依 り て 生 じ て 必 ず 死 す る 報 を

く 、 此 の 因 果

ぬ れ ば 煩

の 故 也 L と 述 べ て い る 。 . ・ れ は 我

人 で あ る と 仏 に

・ て 慚 愧

の 心 が お ・ る ・ と で あ り 、 三 悪 道

ち 沈 ん で 永

ぶ 瀬 の な い 者 で あ る と の 凡

の 自

を い う ・ そ の 様 な 凡 夫 で あ る

り に 善 行 を

す と 云 ・ て も そ れ ら は

の 行 で あ る か ら 今 生 も 過

も 出 離 生 死 不 可 能 な 自

る と 深 く

ず る の で あ る 。   「 五 段

」 で は 「 善 悪 共 に 輪 廻 の 業 に て 往 生 の 益 を

ざ る 故 に 出

の 縁 あ る こ と な し と 云 ふ 、 此 を 信 機 と

つ く る な 嘯 レ と 「 無 有

」 の 言

に 特 別 の 注 意 を

っ て い る 。

は 勿 論 の こ と 、 善

と い え ど も 不 真

な る 故 に

生 も 過 去 も 生 死 を 出

す る ・ と

来 な い と 深 く

ず と 云 う の で あ る 。 . 」 .

目 す る

右 出

之 縁 」 と は

生 死 の 因 は あ る け れ ど も 縁 が な か ・ た の で 流 転

ね た と い う . 、 と で 、

と は

性 、 縁 と は

陀 の 本 願 で

る ・ 即 ち 垢

う ・ と 深 き が

仏 性 が

れ な か ・ た の で あ る 。 仏 性 に つ い て は

に 「 悉 右 仏

」 と あ り 、 又

も 選

章 段 ) に 道

の 安 楽 集 の

切 衆

仏 性 」 を

げ て い る 。

は 観

義 に

衆 生 に

あ り 顕 さ ざ る が

流 転

と あ

・ ・

を 尽

・ と

。 換 言 す れ ば 、

の 教 、

あ う べ ぎ 人 間

れ な が ら 、 自 ら 好 ん で 行 門 の 教 を た し な み

あ わ な か 。 た か ら で 、 そ れ 故 今 に 罪

を つ く り

常 流

を 繰 り

え し て い る の だ と 言 う 。 そ の 常 没 と い う こ と を 浬 槃 経

薩 品

十 二 、 恒 河

の 七 種 沈 没 の

用 い て 説

し て い る 。 弥 陀 の

に 遇 わ な い 故 に

流 転 し て

た の で あ る と の 信 忍 を お . . し 、 仏 の 光

の 前 に あ り の ま ま の 自 分 を 覚 っ て 跪 い た 姿 が 信 機 で あ る と 云 兄 る 。       「 三 心 」 に つ い て 一

19

一 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

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