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小 学 校 助 教 諭 の体 力 ・技能 と教 科 体 育へ の 意識(第2報)

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小 学 校 助 教 諭 の体 力 ・技能 と教 科 体 育へ の 意識(第2報)

森 清 ・阿 部 正 臣 ・梶 原 洋 子 ・〆木 一 郎

The Physical Fitness, Skill and Consciousness of Physical Education in Elementary School Teachers ( 2 )

Kiyoshi Mori, Masaomi Abe, Yoko Kajiwara, Ichiro Shimeki

初 等教 育 の教 員 養成 課 程 に お いて その 学 科 目の 一 つ と して,教 科教 育 と か教 材 研 究 と か呼 ばれ る講座 が設 置 さ れて い るが,「 体 育 を専 門 と して専 攻 しな い学 生 が将 来, 現 場 で一 教 師 と して体 育 指 導 を行 う」 とい う観 点 か らす ると,我 々教科 教 育 や教 材 研究 を担 当 す る立 場 に あ る者 に とって は,「 教 科 教 育 や教 材研 究 の 内容 は如 何 にす べ きか」,ま た 「指 導の 中核 とな るべ き技 能 や指 導 力 をど の 程度 身 につ け させ た ら よい か」 な どの 問題 が提 示 され て く ると思 う。 云 うまで もな く,技 能 や 指 導 力 に して も, 意 識 に して も,高 け れ ば高 い程 よい と思 わ れ る が,限 ら

れた 授業 時 間数 の 枠内 で 指導 効 果 を上 げ る,つ ま り将 来, 一教 師 と して十 分 に体 育 指導 が行 える よ うな力 を身 にっ

け させ るた め に は,「 必 要 最 低 限,何 を,ど の程 度 教 え た ら よい か」,ま た 「必 要 最 低 限,ど の程 度 の技 能 や指 導 力 を身 にっ け させ た ら よい か」 な どが構 造 化 され る必 要 が ある。

本研 究,第2報 で は上 記 問題 の 解 明 の第 一 歩 と して, 現 職 にあ る小 学校 助教 諭 を対 象 に,「 体 力 や 技 能 を どの 程 度 持 って いる か」,ま た 「教 科 体 育 に対 して 如何 な る 意 識 を持 って い るか」,そ し て 「体 力,技 能 の 有無 が教 科 体 育 に どの よ うな意識 と なっ て あ らわ れ てい るか」 を 追 求 しよ うとす るもの で あ る。

既 に,第1報 で は① 女 子 教 員 の運 動 技能 が男 子教 員 よ りも低 い こと ② 教 科体 育 の意 識,す な わち,体 育 の好 き ・嫌 いや指 導 の難 易 性 に性 差 が み られ,女 子 教 員 の意 識 の低 い こと。運 動 領 域別 指 導 の 難 易性 にお い て,で き る ・で きない が明確 にあ らわれ るよ うな水 泳,器 械 運 動, そ して ダ ンス を指 導 しに くい領域 と し,そ れ に顕 著 な性 差 が み られ た こ と。 また運 動 領 域 別指 導 の 難 易性 には我

々 の考 え る意識 と助教 諭 の意 識 とに ギ ャ ップ が み られ た こと ③ 授 業運 営 や教 科 外指 導 にお いて,男 子教 員 の 方 が女 子 教 員 よ りも行 動面 で やや 積極 的で あ った こ と ④ 体 力 ・技 能 の 有無 が 教科 体育 に対 して,か な りの 意識 の 差 とな っ て あ らわ れて い る こ と,す なわ ち,体 力 ・技 能 の優 れて い る者 は体 育 に対 して積 極 的傾 向 に あ り意 識 は 高 い が,体 力 ・技能 の 劣 って い る者 は消 極 的 傾 向 にあ り 意 識 が低 い こ と などの 結 果 を得 て い る。

̲ム

表 一1学 歴 表 一2免 許取 得 状 況

(%) 顎歴

性前f%

短 大 大学

全体 f 46 184

% 20.0 :11 男子

f 0 98

% 0 100.0 女子 f 46 85

% 34.9 65.1

生別

免 許 全体 男 子 女 子

国 語 21.3 17.3 24.2

社 会 31.7 53.ゴ 15.9 理 科 .; 6.1 3.8 数 学 1.3 3.1 0 英 語 4.3 5.1 3.8 音 楽 2.6 1.0 3.'8 美 術 2.2 2.0 2.3

技 ・家 .: 0 11.4

保 体 24.3 12.2 33.3 そ の他 0.9 0 1.5

(中学 校教 諭) 一113一

(2)

表 一3運 動 部経 験

経 験 者 未 経験 者 経 験 者 未経験者 経 験 者 未経 験 者 (%)

77.7 22.3 51.1 48.9 32.3 67.7

76.5 23.5 56.8 43.8 zs.s 71.5

78.6 21.4 47.4 52.6 35.1 64.9

表 一m(1)運 動 の 実 施 (%)

表 一5健 康 状 態

全体 男 子 「女 子

全体 男 子 女子t%o丿

行 っ て い る 36.5 46.9 28.8 20.0 22.4 18.2

77,8 75.5 79.5

行 っ て い な い 63.5 53.1 n.z

2.2 2.1 2.3

(%)

表一4‑(2)運 動 実施 の 頻 度

(%)

表 一4‑(3)

tro丿

項 目 性 別 全体 男子 女子 項 目 性 別 全体 男 子 女子

日7.2 13.3 0 す る の が す き 79.3 81.6 68.2

週1〜2回53.0 51.1 55.3 み る の が好 き 7.4 5.1 9.1

月1〜2回39.8 35.6 44.7 ど ちらで も ない 18.7 13.3 22.'7

運 動 ・スポー ツ 実施 の好 み (%)

本 研 究,第2報 で は引 き続 き第1報 を手 掛 りと して, さ らに,第1報 で未 解 明 の ま ま に残 され た① 運動 領 域別 指導 の 難易 性 とそ の理 由 ② 運 動部 経 験 の 有無 と教科 体 育 に対 す る意 識 との関係 ③ 技能(器 械運 動 ・陸 上運 動 ・ ボ ー ル運 動)の 有無 と教科 体 育 に対 す る意 識 との 関係 を

中心 にその 問題 の解 明 にあた りた い。

研 究 方 法

1.対 象 者

埼 玉 県教 育 委 員 会 か ら本 学 に委 託 され た小 学校 助 教諭 327名 を対 象 と した 。有 効数230名(男 子98名 ,女 子132 名)。 対 象 者の 内 訳 にっ いて は 図一1,図 一2,表 一1, 表 一2,表 一3,表m(1),(2),(3),表 一5,に 示 す と お りで あ る。

2.測 定 期 間 お よび調 査 期 間 測 定 期 間 昭 和51年5月

調査 期 間 昭 和51年10月 〜昭 和52年6月 3.測 定 項 目お よ び調 査項 目 (1)測 定 項 目

小 学 校助 教 諭 の体 力 と技 能 の 実態 を把 握す るた め,下 記 の項 目 につ い て実施 した。

体 力

教 員 が指 導上 あ るい は示 範上,影 響 を及 ぼ す と思 われ る基 礎 的能 力の 要 因 と して の瞬 発 力 ・敏捷 性 ・柔 軟 性 な どをみ るた め に,文 部 省 「ス ポ ーツ ・テ ス ト」 の体 力 診 断 テ ス トか ら① 垂 直 と び② 立 位体 前 屈 ③ 反復 横 とび を選 定 し,運 動 能 力 テ ス トか ら④50m走 を選定 した。 測定 方 法 は文 部 省 スポ ー ツ ・テ ス トに準 拠 した。

技 能

教 員 が最低 この 程 度 の基礎 的 運 動 技能 の習 熟 が な され て い な 嫉れ ば指 導 上,示 範上 困 るの で は な いか とい う観 点 か ら① 器 械 運 動:後 転,腕 立 て 閉脚 とび,さ か上 が り

② 陸 上運 動:50mハ ー ドル,走 り高 とび ③ ボー ル運 動:

的 あ て,イ ンス テ ップ ・キ ッ クを選 定 した 。測 定 方 法, 評 価基 準 は下記 の とお りで あ る。

① 器 械 運 動

後 転:手 のっ き方 ・頭 の入 れ方 な ど にお いて無 理 な く 行 えた もの,手 のっ き方 ・頭 の入 れ 方 が悪 くス ム ー ズで はな い が行 え た もの 「で きる」 と した 。片 方 の 腕 に体 重 が か か り大 きく曲 が った り,起 き上 が れ なかったもの 「で

きな い」 と した 。

さか上 が り:胸 の 高 さで順 手 で行 い,鉄 棒 の真 下 の 白 線 か ら片 足 踏 み切 りで 実施 し,「 で きる」,「で きな い」を み た 。

腕 立 て 閉 脚 とび:図 一3に 示 した と お り,男 子6段 (高 さ115cm),女 子4段(高 さ90cm)の 「とべ る」,「と べ ない」 をみ た。

② 陸 上 運 動

50mバ ー °ドル:ハ ー ドルの 高 さ,イ ンター バ ル は第1 報 と同 様 と し,50mの キ ョリを計 時 した(第1報 参照 の

こ と)。

走 り高 とび:と び方 は 自由 と し,試 技2回 。男 子 は110 cm,120cm,女 子 は90cm,100cmの 厂とべた 」,「 とべ な い」 をみ た 。

③ ボ ー ル運 動

的 あて:的 まで の距 離 を男 子20m,女 子15mと し,ソ フ トボ ー ル を使 用 したそ の場 か らの 自由 な投球 ,2投 実 施 。他 は第1報 参 照 の こ と。

イ ンステ ップ ・キ ック:第1報 参 照 の こ と。

(2)調 査 項 目

教 科

① 亅・学 校8教 科 の 好 き ・嫌 い② 亅・学校8教 科 の指 導 の 難 易 性③ 教科 体 育 の指 導 の難 易 性 お よ び運動 領域 別 指 導 の難 易 性④ 運 動 領域 別 指 導の しやす い理 由 ・しに く い理 由 な ど。

授 業 運 営

① 授 業 中の示 範 ② 運動 領 域別 指 導 の 形 態 お よ び重 点③ 授 業 中 の見 学者 の取 り扱 い方 など。

教 科 外

① 休 み 時 間 な どに お け る児 童 との遊 び の度 合② 体育 ク

一114一

(3)

ラ ブの指 導状 況 な ど。

以 上 の調査 項 目 にっ い て,質 問紙 に よ る配 票 およ び郵 送 調査 にて 実施 した。

4.結 果 と集 計処 理

(1体 力 は各項 目毎 に男女 別 ・年令 別 に人 数,平 均値, 標 準 偏差 を算 出 す ると とも に,全 国平 均 お よび測 定 年度

表 一6男 子 の

との比 較 は平 均値 差 をt検 定 した。

(2肢 能 は男 女 別,年 令 別 に人 数,パ ー セ ンテ ー ジ を算 出 した 。50mハ ー ドル に おい て は,さ らに平 均 値,標 準 偏 差 を算 出 した。

(3億 識調 査 は各 項 目毎 に男女 別,教 職 経 験 別,担 当 学 年 別,学 歴 別,年 令 別,運 動経 験 別,体 力 ・技 能 の 優 劣

形 態 ・ 体 力

年 令

項 目X・ ・.n.人

22 23 24 25 26 27 28 29 30‑一 一

io 14 19 17 7 6 11 5 9

(cm)

X 169.6 171.4 167.9 167.6 171.6 168.5 169.5 167,4 165.3

S.D. 2.58 3.35 4.76 5.62 4.01 2.15 4.27 7.41 5.10

(kg)

X 61.9 61.1 60.3 :: 64.0 60.2 58.5 63.2 59.9

S.D. 5.41 7.03 8。01 6.87 5.42 2.85 .一 9.11 5.95

(cm)

X 89.2 87.4 89。8 87.1 90.9 :: :.. 90。6 86.4

S.D. 3.42 6.69 5.50 4.10 3.72 3.40 3.02 6.47 4.57

垂 直 と び (cm)

X *63.5 60.8 **62.8 **61.2 59.4 55.7 **60.2 57.0 51.1

S.D. .os 6.12 7.56 6.13 7.02 7.54 7.15 7.10 6.21

立位体前屈 (㎝)

X 13.5 16.4 13.8 12.8 11.7 14.0 △9.8 ii.z io.o

S.D. 5.20 6.11 8.01 5.61 9.59 5.10 r 4.82 6.43 6.11

反 復横 とび (回)

X 44.6 44.7 41.2 41.4 41.1 42.3 42.0 40.4 39.6

S・D. 6.02 4.53 7.79 5.93 5.87 3.90 5.91 2.10 3.05

50m走 (秒)

X 7.2 7.2 7.4 7.5 7.1 7.1 △ △8.0 7.4 8.1

S.D. 0.29 0.40 i‑. 0.46 0,38 0.14 0.38 0.25 0.76

体 力・囎 を昭 和 …5・ 年度 文部 省 調査 ・嫩(**は1%,*は5%の△△ は1% ,△ は5%の 有意 水 準で 大有意 水準 で 小)

表一7女 子 め 形 態 ・ 体 力

ミ ミ

項 一一NO132¥・D̲年1

20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30‑一

12 12 38 23 14 9 6 6 1 4 7

形 1 態

(cm)

X 156.5 157.9 155.3 156.7 158.4 158.3 155.0 150.3 165.0 153.5 154.0

S.D. :一 4.31 4.09 3.38 3.96 5.12 5.23 3.90 4.97 5.31

(kg)

X 52.9 52.6 50.9 51.1 52.7 50.6 ,; 47.2 65.0 49.3 50.6

S.D. 5.49 ・. 5.30 3.38 III 6.36 6.32 3.18 3.96 2.46

(㎝)

X 83.1 82.4 82.4 82.1 84。0 82.6 79.5 83.5 88.0 81.3 :一

S.D. 3.59 2.99 3.49 2.67 4.01 4.62 3.30 2.93 2.59 3.10

垂 直 と び (cm)

X **42.7 **45.3 **42.9 **40.7 **42.6 0033.9 37.3 34.2 45.0 32.0 37.0

S.D. 6.91 6.57 5.50 7.32 7.79 5.34 4.38 4.14 ::. 5.01

立位体前屈 (㎝)

X 19.4 16.2 *17.3 16.7 16.9 13.0 .. 13:0 18.0 10.0 is.s

S.D. 5.07 6,54 5.11 4.92 .一 5.03 7.53 3.32 7.31 3.92

反 復横 とび (回)

X 40.8 **41.3 **40.2 **39.9 31.8 37.0 37.2 37:8 37.0 30.5 36.7

S.D. 4.59 4.87 3.71 4.91 ., 5.30 3.93 4.71 5.68 2.05

50m走 (秒)

X 8.7 **8.6 :. 8.8 8.9 9.1 8.9 9.0 8.3     ! 9.34

S.D. o.so 0.54 0.4'7 0,76 0.91 0.57 0.54 0.55 2.62 0.49

体 力・項 目を昭和…51鞁 螂 省調査 と蹶(**は1%,*は5%の△△は1%の 有意水準で小)有意水準で大 別 な ど を算 出 した 。

上 記 の集 計処 理 に は東 芝 の電 子 計 算TOSBAC‑

5600を 使 用 した。

結 果 と 考 察 1.体 力 と技 能 の 実態

(1)体 力 につ いて 1)全 国 平 均 との比 較

本研 究 第2報 にお い て は,第1報 に引 き続 き,教 員 が 指 導上 あ るい は示 範 上,影 響 を及 ぼす と思 わ れ る基 礎 的 能 力 の 要 因 と しての 瞬発 力,敏 捷 性,柔 軟 性 な どを み る ため に,垂 直 と び,反 復 横 とび,50m走,立 位 体 前屈 の

一115一

(4)

4項 目 を測 定 し,表 一6お よび 表一7の よ うな結 果 を得 た。 この結 果 を昭和50・51年 度文 部 省調 査 と比較 し,平 均値 差 を も検 定 した。

〔男 子〕

垂 直 とび:全 国値 に比 べ,す べ て の年 令 が優 れて い る が,22才,25才,28才 が 有意 に優 れ て い た。

立位 体 前 屈:全 国 値 に比べ,23才 お よび27才 を除 い た 他 は 劣 っ てお り,有 意 差 がみ られ たの は28才 で あ り,有 意 に劣 っ て いた 。

反 復 横 とび:全 国値 に比 べ,22〜23才,お よび27〜28 才 の 年令 層 が優 れて い る が,す べ ての 年令 に おい て 有意 差 は み ら れ なか った 。

50m走:全 国値 に比べ,25才 お よび28才 が劣 って い る が,28才 が有 意 に劣 って いた 。

〔女 子 〕

垂 直 とび:全 国値 に比 べ,顕 著 に優 れ て い るの は20〜

24才 の 年令 層 で あ り,逆 に劣 っ て い るの は,26才 を除 い た25才 以降 の年令 層 に お いてで あ る。有 意 差 が み ら れた の は20〜25才 の 年令 層 で あ り,21才,23才,24才 が 有意 に優 れ,25才 が有意 に劣 っ て いた 。

立位 体 前 屈:垂 直 とび とほぼ 同様 の 傾 向 にあ り,全 国 表 一8

値 に比 べ,20〜24才 の 年令 層 が優 れ,25〜29才 の年令 層 が劣 って い る。 有意差 の み られ たの は22才 お よ び26才 で あ り,22才 が有 意 に優 れ,26才 が有 意 に劣 っ てい た 。

反復 横 とび:全 国値 に比 べ,29才 のみ が 劣 り,他 は優 れ て い る。 有意 差 がみ られた の は21才,22才,23才 で あ

り,有 意 に優 れて い た。

50m走:反 復 横 とび と同様,全 国値 に比 べ29才 の みが 劣 って お り,有 意差 がみ られ たの は21才,22才,29才 で あ り,21才 お よび22才 が有意 に優 れ,29才 が有意 に劣 っ て いた。

本研 究 第2報 における体 力テス トは前 述 したよ うに,指 導 上 お よ び示 範上,文 部 省 スポ ー ツ ・テス トか ら4項 目 を選 定 した に過 ぎず,ま た各 年令 間 の標 本 も少数 で ある こ とか ら,上 記 の結 果 だ けで 断 定す る のは 早計 で あ るが, 男子 は全 国値 よ りも有意 に優 れ て い たの は垂 直 とび の み で あ り,す べ ての 年令 構 成 にお い てで はな い こ とな ど か ら考 え,必 ず しも体 力の 優 れ て い る者 で は な い と考 えて よ いで あ ろ う。 また女 子 で は20〜24才 の 年令 層 の 中,特 に21才,22才 が優 れ てお り,体 力テ ス ト4項 中3〜4項 目 に全 国値 よ り も有意 に優 れ,こ の 年令 層 の 者 は体 力の 優 れ て い る者 と考 え て よい で あ ろ う。 これ は助教 諭 女 子 昭 和50年 度 と昭和51年 度 の男 子 の体 力の 比較

丿

年令 年度

X人

項 目 S.D.

全 体 22‑‑23 24〜25' 26〜27

50 51 50 S1 50 51 50 51

i2z 98 25 24 42 36 29 13

垂 直 と び (㎝)

X 56.4 **59.7 58.5 *62.6 58.5 60.7 55.9 57.5

S.D. 7.05 7.77 6.69 7.13 6.57 7.07 6.81 7.38

立位体前屈 (㎝)

X ia.i i2.s 12.8 15.2 14.0 13.1 ia.s 13.4

S.D: 6.56 .: 5.24 5.93 5.09 7.00 6.21 .:

反復横 とび (回)

X 38.2 **42.0 37.3 **44.6 40.0 41.3 37.0 *41.5

S.D. 5.46 5.96 6.16 5.21 4.08 6.95 6.73 5.36

50m走 (秒)

X 7。2 7.3 7.1 7。2 7.1 007.4 7.3 7.1

S.D. 0.58 0.39 0.38 0.36 0,49 0.46 0.43 0.29

(**は1%,*は5%の 有 意 水準 で 大,△ △は1%の 有意 水準 で 小)

表 一9昭 和50年 度 と昭和51年 度 の女 子 の体 力の 比較

年令 年度

X人

項 目S.D.

全 体 22‑‑23 24‑,‑25 26〜27

50 51 50 51 50 51 50 51

173 132 68 61 54 23 23 12

垂 直 と び (㎝)

X 39.0 *40.6 39.6 41.7 37.8 *39.2 38.7 35.1

S.D. 6.20 7.24 6.93 6.28 5.44 8.15 5.43 4.15

立 位体 前 屈 (cm)

X 14.6 **is.4 14.0 **17.0 15.0 15.3 16.7 14.2

S.D. 5.24 5.44 4.75 5.02 一:: ., 5.16 5.30

反復 横 とび (回)

X 37.2 **39.1 37.7 40.1 37.0 37.5 37.0 37.5

S.D. 4.92 4.91 5.29 4.25 4.81 5.05 3.46 4.31

50m走 (秒)

X 9.0 **8.8 8.8 8.7 9.0 9.0 8.9 9.0

S.D. 0:67 4.91 0.72 0.61 o.si 0.80 0.73 0.55

(**は1%,*は5%の 有意 水準 で 大)

一116一

(5)

の年 令構 成(図 一1)が20〜24才 に集 中 し,し か も中学 校 教 諭保 健 体 育 免許 状取 得 者(表 一2)が 女 子 全体 の約 30%以 上 を 占め るこ と,さ らに比較 的 運 動部 経 験(表 一 3)が 多い こ と か ら考 えて,3〜4項 目 にお いて 全 国値 を上 回 った もの と思 わ れ る。

2)昭 和50年 度 との比 較

昭 和50年 度 と昭和51年 度 との体 力の比 較 は,比 較 可 能 な全 体,22〜23才,24〜25才,26〜27才 の 平 均値 差 をt 検 定 し,表 一8,表 一9の よ う な結 果 を得 た。

〔男 子 〕

垂 直 と び:全 体 値 で は,昭 和51年 度 の 方 が 有 意 に優 れ, 各 年令 間 に おい て は昭 和51年 度 の22〜23才 が 有 意 に優 れ

て い る他 は有 意 差 は み ら れ なか った 。

立 位 体 前屈:全 体 お よ び各 年令 問 の平 均 値 に有 意差 は み られ な かっ た。

反 復 横 とび.:全 体 値 で は昭 和51年 度 の方 が有 意 に優 ・れ, 各 年令 聞 にお い て は昭 和51年 度 の22〜23才,26〜27才 が

有意 に優 れて い た。

表 一10男 子 の 運 動 領 域 別 技 能 (%)

98 22〜2324 24〜2536 26‑‑2713 28‑‑2916 30 9

器 械 運 動

(後 転)

2.0 4.2 0 0 6.3 0

98.0 95.8 100.0 ioo.o 93.7 100.0

(閉 脚)

6段 z.o 0 0 15.4 0 0

6段 98。0 100.0 ioo.o :・. 100.0 100:0

(さか上 が り)

4.1 4.2 0 0 6.3 0

95.9 95.8 ioo.o 100.0 93.7 100.0

陸 上 運 動

(50m)

50mHタ イ ムX±S.D. 9.3±1.22 9.1±0.93 9.1±0.84 9.4±0.93 9.5±0.78 10.5±2.69

(ハ ー ド リ ン グ タ イ ムX) (2.0) (1,9) (1.8) (.2.2) (2.1) (2.4)

り 高 と び

110㎝ 2.0 0 0 0 6.3 0

110cmと 16.3 16.7 16.7 15.4 :: 33.3

120㎝ 81.7 83.3 83.3 84.6 74.9 67.7

2回 と も と ど か な い. i.o 0 0 0 0 11.1

1回 3.1 0 2.8 15.4 0 0

2回 と も あ た ら な い 29.6 29.2 36.1 23.1 31.3 ii.i

1回 あた り1回 と どか な い 3.1 4.2 5.6 0 0 0

1回 あた り1回 あ た ら な い 37.8 33.3 33.3 53.8 31.2 55.6

2回 25.4 33.3 22.2

F

7.7 37.5 22.2

イ ン ス テ ツ プ ・

2回 と も と ど か な い i.o 0 2.8 0 0 0

1回 4.1 4.2 2.8 OL 12.5 0

2回 ど い た u.z 16.7 8.2 15.4 0 22.2

1回 オ ーバ ー1回 と どか な い 4.1 0 2.8 7.7 12.5 0

1回 オー バ ー1回 と どい た 9.2 8.3 5.6 15.4 6.3 22.2

2回 オ ー バ ー 70.4 1

77.8 61.5 68.7 55.6

表 一11女 子 の 運 動 領 域 別 技 能 (%)

132 20.一24一21 22‑‑2361 24‑‑2523 26〜2712 28‑‑295 30‑一7

器 械 運 動

(後 転)

11.4 4.3 9.8 13.0 25.0 20.0 14.3

::. 95.7 91.2 87.0 75.0 80.0 85.7

(閉 脚)

4段 25.8 8.3 is.a 39.1 41.7 60.0 42.9

4段 74.2 91.7 81.3 61.9 58.3 40.0 57.1

(さ か上 が り)

15..2 8.3 8.2 .26.1 33.3 25.0 :.

84.8 91.7 91.8 74.9 66.7 75.0 71.4

陸 上 運 動

(50m)

50mHタ イ ムX±S.D. 11.2±1.72 10.7±0.77 11.0±1.40 10.9±1.03 11.8±1.55 14.0±15.52 12.7±1.38

(ハ ー ド リ ン グ タ イ ムX) (2.4) (2.0) (2.3) (z.o> (2.5) (4,2) (3.4) り 高 と び

90㎝ 17.4 0 .; 17.4 41.7 40.0 428

90㎝ :: 20.8 31.1 30.4 41.'7 0 28.6

100㎝ 53.8 81.2 54.1 52.2 16.6 60:0 28.6

2回 と も と ど か な い 10.6 0 13.1 8:7 8.3 zo.o 28.6

1噛 21.2 0 19.7 39.1 41.7 20.0 14:3

2回 と も あ た ら な い 12.1 12.5 9.8 13.0 25.0 20.0 0

1回 あた り1回 と ど か な い 6.8 8.3 9.8 21.7 0 亀0 14.3

1回 あた り1回 あ た ら な い 31.1 45.8 29.5 0 16.? 40.0 42:9

2回 18.2 33.4 is.i 17.5 8.3 0 0

イ ン ス テ ツ プ ・

2回 と も と ど か な い 11.4 8.3 6.6 13.0 25.0 20.0 28.6

1回 23.5 4.2 31.1 13.0 41.7 40.0 14.3

2回 と.も ど い た 15.9 29.2 8.2 21.7 8.3 40.0 14.3

1回 オ ーバ ー1回 とど かな い 10.6 8.3 11.5 17.4 8.3 0 0

1回 オ ー バ ー1回 と どい た 14.4 12.5 16.4 17.4 0 0 28.6

2回 ー バ ー 24.2 37.5 26.2 17.4 16.7 0 i4.z

一117一

(6)

50m走:立 位 体 前屈 と同 様,有 意差 は み られ なか っ た。

〔女 子 〕

垂 直 とび:全 体値 で は昭和51年 度 の 方 が有 意 に優 れ, 各 年 令 間 にお いて は昭 和51年 度 の24〜25才 が有意 に優 れ

て い る他 は 有意差 は み られ な か った 。

立 位体 前 屈:全 体 値 で は昭 和51年 度 の 方 が有意 に優 れ, 各 年 令 間 に お いて は昭和51年 度 の22〜23才 が有 意 に優 れ て い る他 は有 意差 はみ られ な かっ た。

反復 横 とび:50m走:全 体値 の み有意 差 がみ られ ,昭 和51年 度 の 方 が有 意 に優 れて い た。

以 上 の よ うな結 果 か ら,男 女 とも全 体値 で は昭 和51年 度 の方 が優 れ て お り,男 子 は垂 直 とび,反 復 横 とび に, 女 子 は すべ て の項 目 に有意 に優 れ て い た。

(2)運 動 技 能 に つ いて 1)技 能 にお け る性差

小 学 校助 教 諭 が指 導上 あ るい は示 範 上,こ の程 度 の技 能 を持 って い ない と困 るで あ ろ うとい う観 点 か ら,第1

報 に引 き続 き小 学校 教 科 体 育 の運 動6領 域 中,で き る ・ で き ない が明確 に あ らわ れ る よ うな 器械 運 動,陸 上運 動 , そ して ボ ール運 動 の3領 域 を選 定 し,表 一10,表 一11の よ うな主 と して客 観 的立 場 の 技 能 テ ス トを実 施 した 。

以下,運 動 領 域 別技 能 の結 果 で あ る。

〔器 械 運動 〕 マ ッ ト運 動:後 転 で 「で きな い」 は男 子 2.0%,女 子11.4%と 女 子 の 方 が 技能 が低 い。年 令 別では, 男 子 は22〜23才,28〜29才 の年 令 層 を除 いた他 は 「で き ない」 は い ない の に対 し,女 子 は どの 年令 層 に もお り, 24才 以 降 の 年令 層 に な る と,13.0%〜25.0%に もの ぼ っ て い る。 とび箱 運 動:腕 立 て閉脚 と び は男子6段(高 さ 115cm),女 子4段(高 さ90cm)の 高 さを 厂とべ な い」 は 男子2.0%に 対 し,女 子25.8%と 女 子 の方 が とび箱 運 動 の技 能 が 低 く,相 当苦 手 と して い る。 年令 別 で は,女 子 は ほ ぼ加令 に伴 い 「とべ ない」 の 比 率 が高 くな る傾 向 を 示 した。 鉄 棒運 動:片 足 踏 み切 りの さか上 が りで 「で き ない」 は男 子4.1%に 対 し,女 子15.2%と 女子 の 方 が技 表 一12男 子 の運 動技 能(昭 和50年 度 と昭 和51年 度 の 比較)

項 目 評 価 年令年度人員 12250 9851 255022‑‑23 5124 504224‑‑25 5136 502926‑‑27 5113(%) 械

運 動

(後 転)

3.8 2.0 0 4.2 0 0 3.5 0

96.2 98.0 100.0 95.8 100.0 ioo.o 96.5 ioo.o

(さ か上 が り)

1.5 4.1 0 4.2 0 0 0 0

.; 95.9 ioo.o 95.8 100.0 ioo.o ioo.o 100.0

陸 運

上 動 走 り 高 と び

120㎝ 61.7 18.3 60.0 16.7 50.0 16.7 62.0 15.4

120cmと 38.3 81.7 40.0 83.3 50.0 83.3 38.0 :一.

i

2回 と も と ど か な い 3.0 i.o 0 0 0 0 0 0

1回 3.8 3.1 0 0 0 2.8 0 15.4

2回 と も あ た ら な い 33.1 29.6 32.0 29.2 40.5 36.1 20.7 23.1

1回 あ た り1回 と ど か な い 0.7 3.1 0 4.2 0 5.6 0 0

1回 あ た り1回 あ た ら な い 34.6 37.8 40.0 33.3 30.9 33.3 55.2 53.8

2回 24.8 25.4 zs.o 33.3 :. 22.2 24.1 7.7

イ ンス テ ツプ ・

2回 と も と ど か な い 3.0 i.o 0 0 4.8 2.8 0 0

1回 4.5 4.1 0 4.2 0 2.8 6.9 0

2回 ど い た 15.8 11.2 8.0 16.7 16.7 8.2 13.8 15.4

1回 オ ー バー1回 とどか な い o.$ 4.1 0 0 0 2.8 0 7.7

1回 オ ー バ ー1回 と ど い た 35.3 9.2 36.0 8.3 33.3 5.6 34.5 15.4

2回 も オ ー バ 40.6 70.4 56.0 70.8 45.2 77.8 35.7 61.5

表一13女 子の 運 動技 能(昭 和50年 度 と昭和51年 度 の比 較)

(%)

濡 ミ 項.評.髦

全 体 22‑一 一23 24‑‑25 26‑‑27

50 51 50 51 50 51 50 51

173 132 68 61 54 23 23 12

器 械 運 動

(後 転)

9.5 11.4 4.4 9.8 11.1 13.0 17.4 25.0

90.5 88.6 95.6 91.2 :: 87.0 82.6 75.0

(閉 脚)

4段 :. 25.8 26.4 19.7 35.2 39.1 26.1 41.7

4段 71.4 74.2 73.6 81.3 64.8 61.9 73.9 58.3

(さ か上 が り)

19.0 15.2 19.1 8.2 22.2 26.1 21.7 33.3

81.0 :一 80.9 .; 77.8 74.9 78.3 66.7

陸 運

上 動 り 高 と び

100㎝ 72.6 46.2 73.5 45.9 70.4 47.8 69.6 83.4

100㎝ 27.4 53.8 26.5 54.1 29.6 52.2 30.4 16.6

i

イ ン ス テ ッ プ ・

2回 と も と ど か な い 7.8 11.4 2.9 6.6 9.3 13.0 8.7 25.0

1回 12.3 23.5 is.a 31.1 7.4 13.0 13.0 41.7

2回 ど い 21.2 15.9 23.5 8.2. 18.5 21.7 13.0 8.3

1回 オ ーバ ー1回 とどか ない 5.6 10.6 2.9 11.5 5.5 17.4 8.7 8.3

1回 才 一 バ ー1回 と ど い た 22.4 14.4 19.1 16.4 29.6 17.4 30.4 0

2回 オ ー バ ー 30.7 z4.a 35.3 zs.z 29.6 17.4 26.1 16.7

一118一

(7)

能 が低 く,腕 立 て 閉脚 とび 同様,特 に24才 以 降 に 「で き ない」 が 多 くな って い る。 器械 運 動3項 目中,と び箱運 動 お よ び鉄棒 運 動 にお いて顕 著 な性差 が み られ た が,こ

れは 女 子教 員 の筋 力不足 や 技術 的欠 陥 あ る いは 恐怖 心 な どの何 らかの 心理 的 要 因 に よ りあ ら われ た もの と思 われ る。

〔陸 上 運動 〕50mハ ー ドル:ハ ー ドリ ン グは一般 的 に 疾走 の 変 容 された もの と捉 え られ,ハ ー ドル を越 す際 に は踏 み 切 りで 疾 走速 度 を落 さない こ と が重 要で あ る。ハ ー ドルの 技術 をみ る場 合 には50mハ ー ドル タイ ム その も の を比 較 す るよ り も,50mハ ー ドル タイ ム か ら50m走 タ イム を減 じた タイ ム,す な わち,ハ ー ドリング タイム(50 mハ ー ドル タイ ムー50m走 タイ ム)を 比 較 す る方 が よ り 合理 的 で あ る と考 え るので,こ れ に よ り比 較 検 討 した。

男 子 の ハ ー ドル タイム2.0秒 に対 し,女 子 は2.4秒 と女 子 の 方 がハ ー ドリ ング タイ ムが悪 く,若 干 の差 がみ られ た。 年 令 別で は,男 子 は30才 以 上,1女 子 は28才 以 上の 年a、

令 層 にお い て顕著 に技能 の低 さ が認 め られ た 。走 り高 と び:男 子 で110cmを 「とべ な い」 は僅 か2.0%で あ り, 28〜29才 の年 令層 にの み み られ,男 子 の ほ とん ど全 員 が

とべ る。120cmの 高 さに な る と 「とべ る」 は 加令 に伴 い 減少 の傾 向 を示 した 。女 子 は90cmの 高 さを 「とべ ない」

は加 令 に伴 い,増 加 の傾 向 を示 した。 男子 で120cmの 高 さを 「とべ な い」(110cmを とべ な い ・とべ るを含 め る) は18.3%で あ り,女 子 の90cmの 高 さ を 「とべ ない」 の比 率17.4%に ほ ぼ匹 敵 す るもの で あ っ た。

〔ボ ー ル運 動〕 的 あて:ソ フ トボ ー ル を用 い ての男 子 20m,女 子15mの 距 離 か らの 的 あ てで は,男 子 は20mの 距 離 を投 げ られ な か った投 能 力の劣 る者 は98名 中,1名

のみ で あ るの に対 し,女 子 は15mの 距 離 を投 げ られ な か っ た投 能 力 の劣 る者,す なわ ち 「2回 とも と どか ない」

は10.4%も お り,女 子 の投 能 力の 低 さ を顕 著 に示 した も の と考 えて よ いで あ ろ う。 年令 別 で は,男 子 はその 傾 向 が み ら れ なか った が,女 子 に お いて 加令 に伴 い投 能 力が 低 下 す る傾 向 を示 した。 サ ッカ ー:サ ッカ ー ボー ル を用 い て の男 子15m,女 子IOmの 距離 か らの イ ンステ ップ ・ キ ッ クで は 「2回 と もオ ーバ ー」 は男 子70.4%に 対 し, 女子24.2%と 的 あて 同様,ボ ー ル運 動 経 験 の比 較 的浅 い 女子 に お いて は,男 子 と比 較 し顕著 な能 力差 が み られ た。

2)昭 和50年 度 との比 較

昭和51年 度 の 技能 の 実施 項 目 は昭和50年 度測 定 に おい て,助 教諭 の 年令 問 に技能 の差 が あ ま りみ られ な か った 項 目 をテ ス トの簡 易化 の た め,実 施 項 目か ら外 す とと も に,測 定 方法 上 に 問題 あ り とさ れた 項 目を検 討 し直 し,

さ らに主 と して客 観 的 立場 か ら評 価 で き るこ と を条 件 と

して 選定 した ため,昭 和50年 度 の測 定 実 施 項 目 お よび 方 法 に差 異 の あ る もの も あ る。 した がって,こ こ では 昭和 50年 度 と共通 に実 施 した比較 可 能 な項 目を取 り上 げて 比 較検 討 した 。 表一12,表 一13が その 結 果で あ る。

〔男 子 〕

器械 運 動:マ ッ ト運動 の 後転 で は,全 体 的 にみ て,僅 か なが ら昭和50年 度 の 方 が 「で きな い」 が 多 い が,ほ と ん どの者 がで き年令 間 には差 異 は み られ な か った 。鉄 棒 の さか上 が り は全体 的 にみ て,後 転 とは逆 に僅 か な が ら 昭 和51年 度 の方 が 「で き ない」 が多 い が,後 転 と同様 ヅ ほ と ん どの 者 がで き,年 令 間 に は差異 はみ ら れ なか った 。

陸 上 運 動1走 り高 とびで は,共 通 に実施 し た項 目の 中 で 最 も顕 著 な差 異 がみ られ,全 体 的 に も,年 令 間 に おい て も昭 和51年 度 の方 が 「120cmを とべ る」 が 相 当多 い。

これ は昭 和50年 度 と昭 和51年 度 で は測 定 期 間 が異 な るの で,こ の こ と が多 分 に影響 を及 ぼ してい るの で は な い か

と思 われ る。

ボー ル運 動:的 あ てで は,全 体 的 にみ て,若 干比 率 に 差 異 はあ るが,昭 和50年 度 お よび 昭和51年 度 は ほぼ 技能 程 度 が同 じで あ る と云 って よ いで あろ う。 年 令 間で は他 の 年令 層 に比 べ,26〜27才 に差 異 がみ られ,昭 和51年 度 の方 が劣 って い た。 イ ンステ ップ キ ッ クで は 全体 的 に ち, 年令 間 に も 「2回 オー バ ー」 は昭 和51年 度の 方 が相 当 多 く,技 能 に差 が み られた 。

〔女 子 〕

器械 運 動:マ ッ トの 後転 で は 全体 的 に も,年 令 間 に お いて も 「で きない」 は昭 和51年 度 の方 が 多 く,若 干 劣 っ て いた 。 とび箱 の 腕立 て閉脚 と びで は,全 体 的 にみ て, 昭 和50年 度 と昭 和51年 度 はほ ぼ 同樺 な比 率 で あ り,技 彫 の差 異 はみ られ な かっ た。 年令 間で は 昭和51年 度 の24才 以降 の 年 令 の 者 が劣 っ て い た。

陸上 運 動:走 り高 とび で は全体 的 にみ て,昭 和51年 度 の 方 が 「100cmを とべ る」が相 当 多 く,男 子 と同様,共 通

に実施 した項 目の 中,最 も顕 著 に技 能 の差 異 が み られ た。

これ は さ きに も前述 した よ う・に,実 施 期 問 が異 なる こ と, さ ら には この項 目が体 力の 要因 と深 い 関 りが あ り,し か も昭和51年 度 の対 象者 の 方 が体 力 が有意 に優 れて い るこ と か ら考 えて,こ の こ とが多分 に影 響 を及 ぼ して い るも の と思 わ れ る。

ボ ール 運 動:イ ンス テ ップ キ ッ クで は全体 的 に も,年 令 間 に お いて も,.昭 和51年 度 の 方 が劣 って い た 。

以 上の 様 な結 果 か ら,男 女 と も顕著 な差 異 が み ら れ た 項 目は,陸 上運 動 の走 り高 とび,ボ ー ル運 動 の イ ンステ ップキ ッ クで あ り,走 り高 とび は昭和51年 度 の 方 が 男女 と も優 れ,イ ン ステ ップキ ックで は男 芋 ば昭 和51年 度 の

一119一

(8)

方 が,女 子 は昭 和50年 度 の方 が優 れ て い た。

(3)運 動 部経 験 の 有無 か らみ た体 力 と技 能

運 動部 経 験 の 有無 と体 力,技 能 との関 係 につ い ては, 助 教 諭230名 の 中 か ら,運 動 部経 験 の あ る者 ・な い者 を 次 の よ うに抽 出 し,そ の体 力 と技能 を調 べ た。

運 動部 経 験 の あ る者 は中 学 時代 か らの運 動 部 経験 者で あ り,し か も高 校 か ら大学 時 代 に か けて4年 以 上 の比 較 的運 動 部 経験 の あ る者 と し,こ れ を 「運 動 部 経 験 グルー プ」(以 下 「経 験 グル ー プ」 と略 す)と した。 また運 動 部 経 験 の ない者 は中 学時 代 に少 し(1年 未 満)だ け経 験 は あ る が,高 校 ・大学 時 代 に は全 く運 動 部 経 験 が な い者 で あ り,こ れ を 「運 動 部未 経 験 グル ー プ」(以 下 「未 経 験 グ ルー プ」 と略 す)と した。 表 一14が グル ー プ別 が ら み た体 力 と技 能 の結 果 で あ る。

体 力で は,男 女 とも経 験 グ ルー プ の方 が未 経 験 グル ー 表 一14

プ よ りもす べ て の項 目 にお いて 有意 に優 れ て い た。

また,技 能 で は指 導 上 あ るい は示 範 上 この程 度 の 技能 を持 って い ない と困 るで あ ろ うと い う観点 か ら,器 械 運 動,陸 上 運動,ボ ー ル運 動 の3領 域 よ り7項 目 を選 定 し た もの で あ り,誰 で も容 易 に で きる測定 項 目で ある。 し た が って,男 子 で は女 子 よ りも技 能 が 高 い こ とが,さ き の結 果(1‑(2)‑1))か らも得 られ て お り,器 械 運 動 の 後 転,腕 立 て 閉 脚 とび,さ か上 が り,陸 上運 動 の走 り高 と びで は,経 験 グル ー プ と未 経 験 グル ー プ との 技能 の 差 はみ られ なか った。 しか し,陸 上 運 動 の50mハ ー ドルの ハ ー ドリング タイ ムで は経 験 グル ー プ が1.5秒 で あ る の に対 し,未 経 験 グ ルー プで は2.1秒 と明 らか に差 が み ら れ,ま た ボ ー ル運 動 に お いて は的 あて よ りも イ ンス テ ッ プ キ ックの方 が技 能 の差 が み られ,上 記 の技 能 の項 目で は経 験 グル ー プの 方 が未経 験 グ ルー プ よ りも明 らか に技 運 動 部経験 の有 無 か らみ た体 力 ・技 能

体 力 ・技能 グル ー プ

9 男 女

経 験 未 経 験 経 験 未 経 験

(㎝)

X **64.8 55.9 **45.1 35.1

S.D. 7.01 7.48 5.34 6..23

立 位 体 前 屈

(㎝)

X **15.6 9.0 **18.5 13.8

S.D. 6.26 6.65 6.54 5.40

反 復 横 と び

(回)

X **44.9 40.8 **41.6 36.2

S.D. 6.14 6.58 2.40 4.52

50m走 (秒)

X *7.0 7.4 **8.5 9.5

S.D. 0.28 0.50 0.41 1.12

.器

後 転 0 4.5 2.9 42.9

100.0 95.5 97.1 57.1

腕 立 閉 脚 とび 婁 季64饑 と べ な い 0 4.5 2.9 94.3

z季64饑 100.0 95.5 97.1 5.7

さ か 上 が り 0 4.5 0 57.1

100.0 95.5 100.0 42.9

陸 上 運 動

(50m)

5・・Hタ イ ・IX±S・D・ **8.6±0.72 9.5fO.89 **10.3f1.10 12.312.47

(ハ ー ドリ ン グ タ イ ムX) (1.5) (2.1) (1.9) (2.8)

り 高 と び

嬖 季'1ら蹠 と べ な い 0 4.5 5.7 45.7

季11°cm90cmと 0 is.z 14.3 :.

季12°cm100cmと 100.0 77.3 :ii 25.7

1

2回 と も と ど か な い 0 0 5.7 20.0

1回 0 9.1 8.6 42.9

2回 と も あ た ら な い 23.8 13.6 8.6 8.6

1回 あた り1回 と ど か な い 0 13.6 2.9 8.5

1回 あた り1回 あ た ら な い 47.6 45.5 37.1 17.1

2回 28.6 ia.z 37.1 2.9

イ ン ス テ ツ プ ・

2回 と も と ど か な い 0 0 8.6 17.1

1回 0 9.1 11.4 45.7

2回 ど い た 0 4.5 8.6 8.6

1回 オー バー1回 とど かな い 0 9.1 5.7 8.6

1回 オ ー バ ー1回 と ど い た 4.8 18.2 zz.s 11.4

2回 も オ ー バ ー 95.2 59.1 42.9 8.6

(**は1%,*は5%の 有 意水 準 で大)

一120一

表 一3運 動 部経 験 議 経 験 者中学 時 未 経験 者代 経 験 者 未経験者高校時代 経 験 者大学 時 未経 験 者代 (%) 全 体 77.7 22.3 51.1 48.9 32.3 67.7 男 子 76.5 23.5 56.8 43.8 zs.s 71.5 女 子 78.6 21.4 47.4 52.6 35.1 64.9 表 一m(1)運 動 の 実 施 (%) 表 一5健 康 状 態 ㌶ 全体 男 子 「 女 子 ㌶ 全体 男 子 女子t%o丿 行 っ て い る 36.5 46.9
表 一29体 育 の授 業 の 自主 的 活 動 へ の振 り替 え (%) 担 当 学 年 別 項 目 全体 男子 女子 低 学 年 中 学 年 高 学 年 錐 男子 女子 鮴 男子 女子 全体 男子 女子 よ くあ る 0.4 i.o 0 0 0 0 1.5 zs 0 0 0 0
表 一38グ ル ー プ 別の 運 動領 域 別 指導 の しや す さ ・しに く さ (%) グル̲ 領域 性 別 程度 プ 体 操 器 械 運 動 陸 上 運 動 ボ ー ル 運 動 水 泳 ダ ン ス経 験未経験経験未経験経 験未経験経 験未経験経 験未経験経験 未経験 全 体 し や す い 64.3 :
表 一39グ ル ー プ 別 の 運 動 領 域 別 指 導 の 重点 (%) グル ープ領 域 性 別 側面 体 操 器 械 運 動 陸 上 運 動 ボ ー ル 運 動 水 泳 ダ ン ス経験未経験経 験未経験経 験未経験経 験未経験経験未経験経 験 未経験 全 体 技 能 17.8 26.3 is.i 24.6 14.3 10.5 33.9 43.9 1.8 10.5 26.8 43.9体力:.22.8?.i7.053.652.217.93.58.98.88.91.8 安 全 16.1 5.3 66.1
+2

参照

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