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雑誌名 福井大学工学部研究報告

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(1)

地方小都市における人口動態と住宅需要の態に関す る調査研究富山県滑川市におけるケーススタディー

著者 桜井 康宏, 浅井 健治

雑誌名 福井大学工学部研究報告

巻 40

号 1

ページ 173‑184

発行年 1992‑09

URL http://hdl.handle.net/10098/3784

(2)

1 3

H1

ワ 山

173 

地方小都市における人口動態と住宅需要の 実態に関する調査研究

一富山県滑川市におけるケーススタディー

桜 井 康 宏 * 浅 井 健 治 帥

A Study on the Movement of Population and the Actual Conditions of  Housing Acquisition in a Small Local City 

‑ A Case Study at Namerikawa City ‑

Yasuhiro SAKURAI and Kenji ASAI  (Received Feb. 8, 1992) 

This paper aims to grasp the structure in movement of population and the actual  conditions of housing acquisition, for the purpose of establishing the housing policy in a  small local city. 

This investigation was conducted at the Namerikawa city.  Main conclusions for the housing policy are as follows; 

(1)  As for the ones moving in from other areas in the same prefecture, some of them  seem to settle in this city. 

(2)  As for the ones whose domiciles are in this city, it  seems to be important to prevent  moving out to some neighboring cities. 

(3)  Many people in this city

, 

especially ones who came from the other areas depend on  the public operated house. 

.研究の目的

「地方の時代」といわれて以来,全国でリゾート開発・村おこし事業など地方をクローズアップ した事業が盛んに行われるようになり,また各地の地方都市において「まちづくり」事業がすすめ られてきている。そして今日「都市化の時代」を迎え, さらに「都市の時代」へと移り変わろうと しているo このような中で住宅政策などを含む住環境整備政策の果たすべき役割はますます大きく なろうとしている。このような課題に対する基礎研究としてそれぞれの都市の人口動態と住宅事情 の実態を的確に把握し,その方向性を検討することが求められている。

本研究は,人口総数が小さく,安定的に推移している地方小都市における住宅政策確立のための

*環境設計工学科 **大学院建設工学専攻

(3)

基礎的研究として,その人口動態(転入・転出・市内転居)の性格を量と質の両方の観点からきめ細 かく検討しさらに移動にともなう住宅需要との関連を実証的に検討することを目的とするもので ある。

今回の検討対象は富山県滑川市であるO 滑川市は,県都である富山市の北東部に隣接して位置す る富山湾岸の都市であるが,産業構造や就業者構成などの面で農村的性格を残す小都市であるO 総 人口は1990年3月末で31,325人で,ほぼ31,000人台で安定しているo ただし世帯数は1957年の 6,189世帯から一貫して増加を続け, 1990年には1.37倍の8,507世帯となっているo 1世帯あたり人

口は5.10人から3.68人へと減少しており, I核家族化」が進行しているといえる。

2.転入・転出・市内転居の実態

ここでは, I転入JI転出JI市内転居」の実態を検討するため, 1988年度と1989年度の2年間 の「住民異動届」の原票をもとに,異動届単位(2人以上を単位とする異動も 1件として扱う)でそ れぞれの本籍地・前住地・転入地・転出地・転居地および婚姻の関係を類型的に考察する。

(1)  転入の実態

転入の実態について,その本籍地・転入地の関係を表1左欄に示す5タイプに類型化し,さらに 前住地との関係により16タイプに細分類した。

(本語地J転 入 ) A 1 :富山市帰還型 A2 :県内帰還型 A3:M毒還霊 (本語地1‑:.lタド証人)

B2: 県内帰担!I'~

B3:県タト帰

m

(ヰ都世が県内)

:富山市移住聖 C').県内移住聖 C3:県外移住霊 (iii也が県外)

:富山市新来笠 D2:県内新来聖 D3:県外新来型 (婚姻による転入)

El:帰郷功駄

mt

E2:富山市婚摺聖 E3:県内量動匪型 E4:県外婚題型

表 1 転入の類型化

l*n~ 県内

l

(注)E2. 3.  4. :;:;本慰也を問わない

件数(%)小計(%)

66( 6.8)  4(4.6) 

242 (24.0)  33(36.)

35( 3.6) 

3

4((396η1}162{lb

7 13<13.0)

26 ( 2. i) 

0.6)  12(1.2) 

7( 5.0 7ち(7.7) 

24 2.) 34. (1)  68( 7.0) 

(4)

類型化の結果を表 1右欄に示す。転入件数 は2年 間 で973件で, 1県外帰還型」が25%

でもっとも多く, 1県内移住型

J

14%, 1県 外帰郷型

J

10%, 1富山市移住型

J

8 %と続 いているo本籍別にみると滑川市内に本籍を もつものが過半数を占め 1県内Jが35%,

「県外」は 1割弱であるo一方,前住地別で は県外からの転入が半数近くを占める状況と なっているO 住宅の新規需要に直接結びつく と考えられる「移住型」と「新来型」の合計 は全体の約3割(年間平均150件程度)で, こ れに世帯分離を伴った住宅の新規需要とみる

ことができる「帰郷型」を加えた合計は,年 間平均230件程度となっている。

転入者の人数・年齢の関係を示したものが 図1..‑...図3である。人数別では 11人J72%, 

12人J11%, 13人以上J17%となってい るが, 1県外」からは 11人J, 1富山市」

「県内」からは 2人以上の割合が相対的に高 くなっているO 世帯単位での住宅新規需要に 結 び つ く と み な せ る 「 帰 郷 型J1移住型」

「新来型」の2人以上の転入は全体の約2割 (年間平均約100件)である。年齢別では「帰 還型」は20才前半以下, 1帰郷型」と「移住 型」は30才以上, 1新来型」では40才以上の 割合が高くなっている。年齢と人数の関係を みると, 20才前半以下では 11人」が9割以 上であるが, 30才以上では 2人以上がほぼ半 数を占めている。核家族の転入とみなすこと ができる30才以上・ 2人以上の転入は,やは

り年間平均100件程度である。

(2)  転出の実態

「転出パターン」については,その本籍地・

前住所・転出先住所の関係から3タイプ(6  細分類)に類型化した。

A全体 Al  A2  A3  B全体

B1  B2  B3  C全体

C1  C2  C3  D全体

Dl  D2  D3  E全体

E 1  E2  E3  E4  合 計

A全体 A1  A 2   A 3   B全体

B1  B2  B3  C全 体

C1  C 2   C3  D全体

D1  D 2   D 3   E全 体

E 1  E 2   E3  E4 

t .  eo E a

100;; 

図1 類型別にみた転入人数

四回40置璽ヲfI‑‑‑亡コ2

2ト 亡 コ1Q 図 2 類型別にみた転入年齢

40 30 24

20‑‑‑

19 

1 園塵 2人 四 回 3

図3 転入年齢別にみた転入人数

(5)

件数(%) 4吾十(%)

│ 打 開 1 )

19(1.0) 966(79.1) 

38(3.1) 

lI( Q.4)  43.5) 

152 (12.4) 

(4. 207(}6. 0) 

1222000X)  転 出 の 類 型 化

( * * u ) [  

県 外

1

│日平口

表 2

(本籍地が滑川市内) Al :材報脱転出型 A 2  :市内醍脱転出型 (市タ│州議地(:帰還)

B 1 :県内帰還転出型 B2:M帯運転出聖 (本籍地以外から本徹也以外)酔白

C 1 :県内出身移動転出霊 C2:県外出身移動転出聖

A全体 Al  A 2   B全体

Bl  B2  C全体

C1  C2  合 計

転出の分類の結果を示したのが表2であるo

転出件数は2年間で1,222件で,

r

本籍離脱

転出型

J

63%, 1市内離脱転出型

J

16%と

「離脱転出型」が全体の約8割を占めている。

本籍が市外のものの転出(市内の住宅需要の 消失を意味する)は,年間平均約130件であり,

これに「市内離脱転出型J (本籍地からの2 段階以上の離脱を意味する)の年間平均100件

図4

A全体 Al  A 2   B全体

B1  B2  C全体

C 1  C2  合 計

を加えると230件となり,転入の「帰郷型」

「新来型」の合計(住宅の新規需 要)とほぼ等しくなっているD

転出者の人数・年齢の関係を示したものが 図4"‑'図6であるo人数別では 11人J81% 

12人

J

7 %.  13人以上

J

12%となってお り転入に比ベ 11人」の割合が高L、。世帯単

「移住型」

位での移住とみなすことができる2人以上で の転出は年間平均115件で,そのうち県内転 出が85件,県外転出が30件となっているo

らに転出年齢別で見ると「県外」では20才前 類型別にみた転出年齢

刊 現 一

転出年齢別にみた転出人数 図5

図6 40 30 2 20

‑}O 

半以下が6割以上を占めるのに対して「県内」

では3割 程 度 に 低 下 し 代 わ っ て30才以上で 約半数を占めているO 世帯単位の住宅需要の 消失とみなせる2人以上の「帰還転出型J

「移動転出型」及び「市内離脱型」の合計は,

年間平均60件程度である。年齢別で若年齢層 の割合が転入に比べて相対的に高く, 20才前

(6)

半以下でほぼ半数を占めているO なお「離脱 転出型」と「県外帰還転出型」では20才前半 以下が過半数であるのに対して,

r

移動転出 型」および「県内帰還転出型」では逆に30才 以上が過半数となっているO つまり「移動転 出型」の多くは壮年層の転勤(単身赴任を含 む)とみなすことができょうo また「核家族J

の転出とみなせる30才以上で2人以上の転出 は,年間平均約85件であるo

続いて転出先を「富山市

J r

魚津市

J r

そ の他の県内J

r

県外」の4分類で検討したも のが図7"‑'図9である。全体では「県外J51 

%,  r富 山 市J26%, r魚津市J8 %, r県 内J15%となっているD 滑川市と隣接の「富 山市Jr魚津市」への転出は年間200件強で あるが,その大部分は滑川市からの「離脱転 出型」であるO 転出人数別では「県外」では r 1人」の割合が90%であるのに対し 「富 山市J

r

魚 津 市J

r

県内」においてはし、ずれ も70%台となり, r3人 以 上 」 が20%弱,

r2人」が10%程度であるO

(3)市内転居の実態

「市内転居」についてもその本籍地によって3分類し,さらに前住所・転居先住所の関係から 5 タイプに類型化した。以上の類型化の結果を示したものが表3である。

転居件数は2年間合計で496件(年間平均約250件)である。全体のほぼ半数は「本籍離脱転居型」

であり, r市内移動転居型」が25%, r本籍帰還転居型」が13%と続いている。 r本籍帰還転居型」

以外は住宅の新規需要に結びつくとみることができるが,その合計は年間平均220件程度である。

A全体

A1  A2  B全体

B1  B2  C全体1

2  

c c  

盟 理 富 山 市 亡 コ 魚 樺 市 ‑ 県 内 皿E県外 図7 類型別にみた転出先

fI 富山市

魚津市 県 内 県 外

富山布 Eい26%2lE軍医18温正二二28::':::::二二E!!l!!!!!22E

1 ¥ !  

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liIT30E!illl!lI̲22溜軍二二2η2吃二圃盟22溜 盟ι4 県 内 回!IE2沼 酒&17

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亡 コ

2;;.......匝~2引11---- 亡コ ~l刊 図9 転出先別にみた転出年齢

表3 市内転居の類型化

(本籍地が滑川市内}

A 1 :本籍離脱転居型 A2 :本御幸運転居型 A3:市内移動転居霊 (本籍地が県内・県外)

B 県内出身転居型

c 県外出身転居型

県 外

開 (

(%)14 (%)l

246(40.6)  6302.7) 

124 (2.0) 433 (12. 7)  45( 9.1) 

18(  3.6) 日(12.7) 406 OOfl%) 

一 団

J

(7)

転居者の人数・年齢の関係を示したものが 図10'‑‑"図12であるD 人数別では転入・転出に 比べて i1人」の割合が少なく,また i1人」 の44%とi3人以上」の41%に分化しており i2人」が少ないのが特徴的であるo i3人 以上」の割合が高いのは「県内出身転居型」

「県外出身転居型」の市外出身者であり,逆 に i1人」の割合が高いのは「本籍帰還転居 型」であるo i本籍帰還転居型

J

を除く 2人 以上の転居(世帯単位での住宅の新規需要と みなせる)は年間平均120件程度となっている。

年齢別では転入・転出と異なり壮年齢層の比 重が高く i40才以上」で半数を占めている。

「核家族」の転居とみなすことができる30才 以上で 2人以上の転居件数は全体の約 3割強,

年間平均85件であるO

(4)  人口動態の全体的構造

以上これまで述べた転入・転出・市内転居 の全体的構造(婚姻による転入を除く)を示し たものが図13であるO

まず「本籍県外」については, i市内」へ の定着はほとんど考えられないのが現状であ るが,転入件数の約4割(年間平均約15件)が 市内転居や富山市,魚津市への転出を行って いる点は注目される。

「本籍県内」についても,ほぼ転入に四敵 する件数が市内転居や転出を行っているが,

市内転居が転入件数の約2割(年間平均23件) 存在する点,本籍以外の県内への転出が年間 平 均55件存在する点が注目されるO

「本籍市内」では,県内移動においては転 出件数に対する転入件数の割合は約4割であ り,さらに転入件数の約4割が「帰郷」であ る点は住宅の新規需要という点で注目されるO

た だ し 「市内転居」後の「市内離脱」がそ れを上回っている。県外移動では,転出件数 に対する転入件数の割合は6割強,転入件数 に対する帰郷件数の割合は約3割である。

A全 体 仁 こ こ か 16盟 国 盟 国39盟 国 問 Al  C二二こ二二

A2  A3  BC

合 計

亡 コ

1 ̲ 2 血血3 図10 類型別にみた転居人数

100

A全体 H川IIIl1li川州 il・4・ 52%~~!~ i~ I川山川川jil:!P~17浬E二 19にこ!!!()~3主 1

A2  A3  BC

E4

図11 類型別にみた転居年齢

( O 

10

4f1 に二二コ3犯3乞二=-r.; 21~戸冒川川州川,μ川州州州'咋巾叫州"叫州"川,11川l

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亡 コ

l liEl :2 = 引 「

図12 転居年齢別にみた転居人数 県 内 県 外

市 内

図13 人口動態の全体的構造

(8)

市内転居のうち「本籍離脱転居型

J

(年間平均123件)は住宅の新規需要になりうるものであると 考えられるが,県内・県外への「市内離脱転出型」も年間平均97件存在している。なお,市内転居 を重ねる「移動転居型」は年間平均62件となってし、るO

3.転入・市内転居者の住宅需要の実態

ここでは上述した人口動態の中の転入と市内転居に注目しその住宅需要の実態と今後の動向を 検討する。調査対象は,同年度 2年間の転入・市内転居件数から本籍地への転入(帰還型)・市内転 居(本籍帰還転居型),婚姻による件数を除いた822件で,往復葉書による郵送アンケート方式によ るものである口(調査実施日は1991年10月17日"‑'11月7日)郵送822件中63件(7.7%)はその後の移動 による「宛先人不明」であり,居住期間が 2, 3年未満の短いケースの存在をうかがわせているo

これを除いた759件中,有効回収は206件(有効回収率27.1%)であるD

(1)  回答者の概要

まず前住所は「市内J52%, 1県内J32%, 

「県外J16%で,市内転居者と転入者の割合 はほぼ半々である。本籍地別でみると「本籍 市内

J

66%, 1本籍県内

J

25%, 1本籍県外」

9 %となっている。図14は前住所と本籍地の 関係である「市内」転居者の大半は「本籍市 内」であるが,

r

本籍県内」と「本籍県外」

の転居も 1割強ほどみられるD

性別では,男性78%,女性22%であるo年 齢別では, 130才未満J19%, 130才代J30 

%,  r40才代J26%と若壮年齢層が約7割を 占めている。図15は前住所との関係であるが,

「県外」く「県内」く「市内」のI1買で高年齢 層の比率が増加しているO この傾向は特に

「本籍市内」にみられる。

親との続柄(本人の立場)は, 1長男・長女」

56%, rその他

J

44%であるo転入・転居後 の家族構成は多様であるが,大きくは「単身」

6 %, r核家族(夫婦のみを含む)Jが50%,

「複合家族J24%で,その他に移動者が核家 族・複合家族の「子・孫

J r

老世代」の立場 にあるものが,それぞれ10%となっているO

図16の前住所との関係では, 1県外」転入者 に「単身J

r

子・孫」の割合が高くなってい O

前住所での住所の種類は

r

持家

J

58%, 

図14 前住所と本籍地の関係

0 5 0 0 0  

刊 間 宮 Z E 守都調

県 内 仁=20r.:::::)3U

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県 外 仁二二二33:': ~一一包括沼置畠:::=18c.9埴7~

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29  • ‑‑‑3

ロ ヘ

40 圃へ与0 60

図15 年齢(前住所別)

全 体 市 内 県 内 県 外

口 単 身 11核 家 族 巴 複 合 家 族 E子・孫阻老世代 図16 家族構成(前住所別)

(9)

「民間借家(社宅を含む)J23%, 

r

公共借家」

14%, 

r

その他J5 %であるO 図17の前住所 との関係では,

r

持家

J r

公共借家」の割合 が,

r

市内

J >  r

県内

J >  r

県外」と低下し,

代わって「民間借家」が増加しているO 図18 の本籍地との関係でみると,

r

本籍県外」に おける民間借家の割合が非常に高くなってい る。特に「本籍県外」の「市内」転居者,

「県外」転入者ではすべてが「非持家」であ o

前住所での親との同居については,

r

同居」

47%, 

r

非同居J53%で,前住所との関係で は「市内

J >  r

県外

J >  r

県外」の順に「同 居」が低下し,

r

市内」の転居者の過半数が

「同居」であるが,

r

県外」転入者では2割 程度である。

(2) 土地の取得方法

全体では「転居時購入J

34%

, 

r

以前購入」

30%の購入層が合わせて6割強である。続い て「借地・借家

J

22%, 

r

相続・分与

J

14% 

の順となっている。転居時の土地の新規需要 は「転居時購入

J r

借地・借家」を合わせて

6割弱となるD

図19は本籍地別にみたものであるが「本籍 市内」については「以前購入」と「相続・分 与」の割合が高く,土地の新規需要の割合が 低いといえるO 一方,

r

本籍県内」では「転 居時購入

J r

借地・借家」の両者で約7割を 占め,

r

本籍県外」では「借地・借家」で半 数,

r

転居時購入」を合わせると9割弱とな る。なお前住所別では「転居時購入」の割合 が「県内」転入者で高く,

r

県外」転入者で 低iくなっているO

図20の年齢別では高年齢層ほど「転居時購 入J

r

以前購入」の購入の割合が高く,若年 齢層ほど「借地・借家」の割合が高いという 傾向が強く現れている。また「相続・分与」

は30‑‑‑‑‑40才代の壮年齢層に多くみられるO

100

全 体 ト 58%::  =

14,.哩回23畑町珂

布 内 ト 65~ ~ー20噴b:ll~4~

一 一

県 内 トー¥プ 56%  =:-.9壇盟国mr30塩田n:r;:5~::::: 県 外 Eご二三38吃二二コ仰11111111ll

口 持 家 E公共借家 E民間借家 口その他

図17 前住宅(前住所別)

全 体 E

本語市内 本語県内 本籍県外

ロ持宏、

E

公共借家

E

民間借家 口その他

図18 前住宅(本籍地別)

全 体 本籍市内 本籍県内

100 

(10)

別に関しては大きな違いはみられない。

家族構成別に示したものが図21であるo I単身」と「核家族J(特に子の少ない家族)で「借地・

借家」の割合が高く,また「単身」と「夫婦のみ」については「相続・分与」は皆無となっているo

「子・孫」では「相続・分与」が, I老世代」では「以前購入」の割合が相対的に高い。なお「核 家族」と「複合家族」の両方で,子の人数の増加とともに「転居時購入」の割合が高くなるという 傾向がみられる。続柄(本人の立場)による違いはほとんどみられない。

(3) 住宅の取得方法

全体では「新築」が56%で過半数を占め,

「購入J5 %, I相続・同居J18%, I民間 借家(社宅を含む)J10%, I公共借家J7 %, 

「その他J4%となっているo I相続・同居」

を除く転居時の住宅の新規需要は約8割で,

このうち約 2割が非持家であるo

本籍地別にみたのが図22で、ある。 I本籍市 内Jでは「相続・同居」が 2割強, これを含 めた持家が8割強を占めている。 I本籍市内」

く「本籍県内」く「本籍県外」の順に非持家 (特に「民間借家J)の割合が増加し, I本籍 県外」では4割強が非持家であるo また持家 層についても「本籍県外」では「新築」の割 合が低く「購入」が相対的に高くなっているD

前住所別では「県外」転入者で「新築」が3 割程度しかなく,代わって「相続・同居」が

4割と極めて高い。 I市内」転居者と「県内」

転入者による違いはほとんどみられない。

図23は年齢別にみたものであるが,年齢の 増加に伴い「新築」の増加, I相続・同居」

及び非持家の低下という傾向がみられるo30  才未満では非持家が4割を占め, I相続・同 居」を加えると7割強となる。これに対して 40才代では「新築」が7割,さらに50才代で は8割弱に達し非持家は皆無となっているO

60才以上(主に女性)の「その他」は,いわゆ る「親の引き取り」と考えられるO 性別では 女性で「新築」が若干低い程度で大きな違い

はみられなL。、

家族構成別で示したものが図24である。非 持家は「単身」及び「核家族」にほぼ限られ

全 体 本籍市内 本籍県内

全体 -E・E・.,6_ーー圃.5溜1IIPl18哩[:7理1O~~~

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戸 一 一 一

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. , ‑ ̲ 4 電話 E 三五己

E新 築 山 入 匝 概 同 居 口 公 共 堕 閉 口 他 図23 住宅の取得方法(年齢別)

図25 土地と住宅の取得方法の関係

(11)

ており,とくに単身では過半数, 「夫婦のみ」 「子供l人」で3割強が非持家である。続柄(本人 の立場)による違いはほとんどみられないが, 「本籍市内」の「長男・長女」については「同居」

の割合がやや高くなっているO

図25は土地と住宅の取得方法の関係を示したものである

r

転居時購入」では「新築

J

82%, 

「購入J16%となっているが「以前購入」では「購入」はほとんどみられず,代わって「相続・同 居」が 1割程度みられる。 「相続・分与」に「新築」が4割存在している点, 「借地・借家」にお いても「新築」が 1割存在している点が注目されるO

(4)  今後の住宅計画

今後の定住・転居指向についてみると,全 体では「住み続ける予定(定住)J72%, 

1 "

、 ずれ住み替えたい(転居希望)J22% 

r

住み替 えの予定あり(転居予定)J6 %であるO

本籍地別にみた図26では「市内

J >  r

県内」

>  r

県外」の順で「定住」が低下しているが,

この傾向は前住所別でも同様である。

r

本籍 県外」では半数が,

r

県外」転入者では4割 強が「転居希望」あるいは「転居予定」で転 居指向が強くなっているが,ただし「本籍市 内」ゃ「市内」転居者においても約2割が

「転居希望」となっている点が注目される。

年齢別では若年齢層ほど「定住」が少なく 30才未満では「転居希望

J

40%, I転居予定」

16%の両者で約半数となっている。性別では 女性の方が「定住」の割合がやや高い。

図27は家族構成別で示したものであるが,

「単身」の過半数,

r

子・孫」の約4割 が

「転居希望」であるO またこの図から「転居 予定」の大半が「核家族」であるという特徴

が読み取れるO

土地の取得方法との関係で、は「借地・借家」

では「転居希望」 「転居予定」の両者で約8

「相続・分与」で約3割, 割を占めるが,

「転居時購入」 「以前購入」でも約 1割を占 めている。住宅の取得方法との関係で、は「新 築」ではほとんどが「定住」であるが, I購 入」の4割弱が「転居希望JI転居予定」で ある点, 「民間借家」の 1割強が「定住」で ある点が注目される。

00

全 体 } 72'1.  ~22圃b河 本省市内ト

77C寸一一一一一一~

本語県内 本籍県外

図26

図27

全 体 本籍市内 本籍県内 本語県タト

図28

定住・転居予定(本拠地別)

巴 定 住

定住・転居予定(家族構成別)

転居先希望地(本拠地別)

(12)

続いて転居先希望地についてみると,全体では「市内J56%, 

r

県内J35%, 

r

県外J9 %であ るO 本籍地別にみたものが図28であるが「本籍市内」のうち約3割が市外への転居を希望している 点,逆に「本籍県内」の40%,

r

本籍県外」の25%が「市内」となっている点が,注目されるo

また,転居希望住宅の取得方法についてみると,全体では「新築J42%, 

r

購入J12%, 

r

相続・

同居J25%, 

r

公共・借家J

r

民間・借家」がともに6 %と分散しているo

r

本籍県内」において は「新築」の割合が相対的に低く,代わって「相続・同居」が過半数を占めていることが目立って し、るo

(5)公営住宅に対する期待

『県や市の公営住宅に何を期待しますか』

という問に対する回答結果を図29に示す(複 数回答)0

r

無記入」の18%を「無関心」と みなしても,約8割が何らかの期待を示して いることになるo

本籍地別では,

r

市内」く「県内」く「県 外」の順に期待度が高くなり,

r

本籍県内」

では「総合住宅J,

r

本籍県外Jでは「若年 層住宅」と「福祉住宅」への要望が強まって し、る。

年齢別では高年齢層ほど「無関心」の割合 が高く, 60才以上では約7割を占めているo

30才未満, 30才代では「低家賃住宅

J r

若年 層住宅」が, 40才代, 50才代では「福祉住宅」

の割合が相対的に高くなっている(図30,31)。 性別では女性で「福祉住宅」の割合が相対的 に高い。

土地・住宅の取得方法との関係では,いず れも「相続J

>  r

新築・購入J

>  r

借地・借

家Jの順に無関心層の割合が低下しているO 非持家層での「低家賃住宅」への要望が非常

に強く現れているo (図32)

一方,今後の住宅計画との関係では「定住」

く「転居予定」く「転居希望」と順に期待度 が高くなっているo ただし「定住」において も,

r

福祉住宅J

r

低家賃住宅」への要望が 30%以上となっている点に注目しておきたい。

さらに転居先希望地との関係でみると,無関 心層の割合は「県外J

> r

県内J

>  r

市内」

と低下しており「市内Jでは皆無となってい

低家賃住宅L 137%  撮 止 住 宅 ド ヘ ぶ ? 旬 以 マZ1:;?X  若相冨住宅ト ー ヘ122%

総合住宅 LU九 八 日 二 、1H9%

地域住住宅CJ6%

期待なし E:J5% 鰻己入 トヘ u 、 心118%

吋ドヨ

7%

図29 公営住宅への期待(全体) 0 1 30 45  60  低家賃住宅ド ヨ ャ ペ 、 .147% 

福祉住宅

L

; ぃ 川 町 郎 石 川 川32% 若年層住宅L 134% 

総合住宅 地域性住宅

期待なし 無記入 その他

図30 公営住宅への期待(‑‑‑‑‑29才) 0 1 30

低家賃住宅

福祉住宅 F

… 

  U ヤ . 刀V山 、 137%

;;"

総合往宅 F fべ 「 冶 122% 

図31 公営住宅への期待(40‑‑‑‑49才) 0 1

低家貫住宅L

掛 雌 宅 若年層住宅

総合住宅 地謝生住宅口出

期待なし 無記入

そ の 他 区836%

30  45 

ω

一 日

33%  30%  27'1. 

図32 公営住宅への期待(非持家)

(13)

o

(6)  住宅需要の全体的構造

「本籍県外」では,前住宅・現住宅ともに非持家の割合が高く,半数が転居を考えているo しか し土地の「相続・分与」が皆無にもかかわらず4割が住宅を「新築」している点,転居希望者の25

%が「市内」への転居を希望している点は注目されるO また公営住宅への期待は相対的に高い。

「本籍県内」については6割強が土地を「購入J,過半数が住宅を「新築

J

している。また全体 の68%が「定住J,転居希望者の40%が「市内」への転居を希望している。特に「市内」転居者で は,転居先として「未定」を除く全員が「市内」を希望している点は注目される。

「本籍市内」では住宅の「新築・購入」が 6割強, i相続・同居」を含めて 8割強が持家であるO

しかし, i市内」転居者の約2割, i帰郷」の約3割が「転居」を希望しており,さらにその希望 地として「市内」転居者では約2割が, i帰郷」の約4割が「県内

J

あるいは「県外」と回答して し、る。

4.ま と め

以上,人口総数としては安定的に推移している地方小都市滑川市を対象にその内部で展開してい る人口の動きと,土地・住宅需要の実態を検討し,一定程度の新規需要が継続的に発生している状 況を明らかにしてきた。とりわけ本籍地が県内のものについては,適当な受け皿が用意されれば市 内での定着がより一層期待できることが,人口動態・住宅需要の両側面で確認できるO ただしその 反面,市内に本籍を持つものの転出,とりわけ「市内離脱型」の近接市町村への転出を食い止めら れるかどうかが,今後の人口動態の大きな鍵となるであろうO 本籍地が県内である「移住型」や

「帰郷型」の転入者, i離脱型」の転出者,及び市内転居者に対するきめ細かな住宅政策の確立が 急務と考えられるo

また公営住宅に対する「低家賃住宅J i福祉住宅J i若年層住宅」への期待は非常に高く,住宅 政策確立において公営住宅が「まちづくり」計画のモデルとして整備されることが望まれるo

参照

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