臨床音楽教育学の構築に関する研究-音楽療法を視点として-
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(2) える噛床音楽教育」構想の経緯である。. 察した。. 「臨床教育学」が主に言葉を中心に子どもと. 【結論と課劇. 関わるのに対し「臨床音楽教育」は、非言語的. 本論文で得られた知見は次の四点である。. な音楽という媒体を用いることで、発達的に言葉. 1.臨床音楽教育は、臨床教育学に依拠す. の使用が苦手な子どもや、精神的な問題を抱え. るという意味で、現象の中で研究対象の視点. て言語表現の苦手な子どもに、教育の中でその. に立ち、個の尊重を方法論の柱とする。. 苦手を克服し、音楽を通して直接心地よさや. 2.臨床音楽教育は、自由で個性的な音楽. 生きる価値を与えることを目的とするのである。. 表現を促し、その表現を教師やセラピストが. 【本請文の構成】. 受容することで、自尊感情を育成することを. 第1章音楽の概念と現代の音楽教育の課題. 目指す。. 第2章臨床教育学の特徴と方法. 3.臨床音楽教育は、怒りや不安、悲しみ. 第3章臨床音楽教育の可能性. などの普段抑制している感情を、音楽という. 第4章臨床音楽教育の展開. 媒体を通して表現させ、ストレスを発散する. 【研究の概要】. というカタルシス効果を持っている。. 第1章では、その起源から感情表現や癒しと. 4.臨床音楽教育は、現場において研究者. しての意味を持った音楽が、文明の発達によっ. が対象者との関係の中に、発見的なプロセス. て二分化され、教育が「心」としての音楽を切り. を重要視すること、つまり対象に対して即興. 捨てた結果、生じた問題について考察した。. 的な音楽や関わりを特徴とする。. 第2章では、学校教育現場で「心」の問題に. 今後の課題として、臨床音楽教育を現行の. 対応する臨床教育学を、河合隼雄の論ずる特. 学校教育現場で、具体的にどうように実践し. 徴と方法から考察した。そして、主に言語で子ど. ていくのか、授業の頻度、時間などと、教員. もに関わる臨床教育学に、非言語で関わる芸術. 養成カリキュラムでの即興演奏の導入につい. 領域の必要性を提案し、その学際性と方法論の. て検討する必要がある。. 中に音楽療法と共通する点を挙げた。. また、臨床音楽教育の主要な要素として三. 第3章では、第2章で挙げた臨床教育学での. つ挙げたが、第4章で実践事例として挙げた、. 非言語によるアプローチとして音楽療法を挙げ、. rドオン!」やr毛穴で感じる音楽」などは. 「臨床音楽教育」の可能性として、音楽療法. 三つの観点では収まらない臨床音楽教育の可. 的視点を生かした音楽教育について考察した。. 能性を示唆しているように思われる。この点. そして、臨床教育学と音楽療法の理論から、臨. も今後の課題である。. 床音楽教育のキーワードをr個の尊重」r自尊感 情の育成」rカタルシス効果」の三に焦点化し、 それらの要素を、事例を元に分析した。. 主任指導教員草野次郎. 第4章では臨床音楽教育の具体的な実践に. 指導教員岡本信一. 向けて、既存の教育的、臨床的実践をもとに考. 一449一.
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