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酸素欠乏の眼に及ぼす影響 : (酸素欠乏の生体に及ぼす影響 第1報)

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〔夢野塗志謙鷺、轟麹

酸素映乏の眼に及ぼす影響

(酸素欲乏の生艦に及ぼす影響 第1報) 東京女子馨學専門肇校法三下敏室(主任三田教授)

講師 吉 成 京 子

ヨシ ナリ キヨウ コ 第1章 績 .言 第2章實鹸材料並に方法 第1節 實験材料 第2節・回議方法’ 第1項 検眼」鎖:による検査 第2項 組織學的検査 第エ目 材 料 第2目 固定法及染色法 第3章實験成績 第1節 第1項 諸賢の實瞼成績 第2項 余の三一成績 第2節 検客員鏡所見 第1項 第2項 第3項 窒息死後眼底所見 第4章封照實験 第1節 實験材料並に方法 第2節實験成績 第1項 空氣栓塞死實験成績 第1目 Y般駅態 第2目 眼底所見 第2項失血死實験成績 第5章 組織學直勺所見 第1節 窒息例 圏 聯弾結紮による家兎窒息鰹過概要 白色家兎正常眼底所見 窒息輕過中に於ける眼底所見 第エ章 緒 次 第2節 田野栓塞死及失血死 第6章 眼後装血の検査 第1節 三位固定窒息家兎 第2節 背位固定後全買血家兎 第3節 三位固定後麻醇窒息家兎 第4節 三位固定窒息家兎 第5節 頭部高位固定窒息家兎 第6節 頭部高位固定空氣栓塞家兎 第7節 病死其他雑死因家兎 第8節 小 括 第7章糖括及考察 第1節 窒息時外革帯弔歌に就て

第1項総 括

簾2項 考 察 第2節 窒息時眼底所見に就て 第1項 総 括 第2項 考 察 第3節組織學的検査に就て 第1項 総 括 第2環 考 察 第4節 眼後出」血に就て 第1項 総 括 第2項 考 察 第8章結 論 ・言 抑々酸素敏乏印窒息に因る症釈及死は,各民族が経絞溺死等として,有史以來目撃した所であり,現に我日本 書紀には,総死(クビレ),輕死(ワナギ),溺死(オボレ)などの語を屡々散見するが,之等を法野鴨的に記載した るものとしては,支那宋代め宋慈氏著,洗冤録(1247年)を以て庸矢とする。然し其の自総,勒死,溺死に就て認 一51一

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載する所は極めて幼稚にして,殊.に眼に聾しては軍に眼合,眼開,開閉不定の程度にして,今月の知見よりすれ ば,全く學理的根擦なきものである。其後嚢刊された亭金壷,無冤録,及我國に離課された無冤録述の記載も此 駄出でざ碓度であ・・rrk洲散け・最古の麟轄として現蝉存す・ P・・1 Zacchi・・聴Q…tiqn・・ m・di¢・1・9・1・・(1651年)に於てはma大油物であるカミ・性『槻卿こ關す翻翻ミ大姫纏め・ S・ff・cati・n・S に便するものも,妊娠中,又は撫滴獲作中のもりに過ぎず,経,絞,溺死の如き項目は,各雀の見出に於ても, 鯨の1・d・xに於ても見蹴事細節ない・そのSゆ亭・ti・n・・もr触を湛ふること位の繍趾まり・.眼 のことなどは何等記されてない。窒息に關係なき眼の症扶に就ては多少の記載はあるが此露に引用する要はな.か らう。 鯨幾多の鞘輩出し,繍な曲想唾罵として,現下最も鰍あ。藤H。fm。nn.H。b。。d。鰍授物

Lehrbuch d. gericht1. Medizin 11. Aufl.等に娼げられてある所に依れ.ぱ, i窒息時の症朕として,「呼吸困難,

人事不省,痙攣,眼球突島敬謙,結膜の雨曝乃至温血」が遊げられ,外部死期所見として,「頚面のチアノーゼ, 眼結膜下山血黙」,内部所見として「」血液の暗赤色,流動性,内臓醗血,粘膜下及漿膜下に於ける盗血黙」が羅列 され・之等撒乃至礁所見の中開も紀伊不完全なるは眼に於け蕊のであ碍を観取したので余は重起工を眼 症駅に置いて窒息霊験を反復した。爾他症釈の丈献は汗牛充棟竜膏ならざる程豊富であるが,窒息時眼所見Ic關 する丈獄のみでも,結膜下盗血黙に証するもの,瞳孔に臆するもの,角膜に資するもの,前房水患水晶膿に証す るもの等丁重にあるので,余は先づ之等を渉給することとした。 (2) 窒息嘲鑑膜浴血貼に關するものとしては・溝田教授の「昔の窒欝定例批判」と題する明治25年及26年 蟹行の「法馨學的鑑定例」検討に依れ’ば,窒息12例屯森理記氏(當時の千葉讐專法認學講座薄畳)の他は,結 (3)

膜隙蝿に臆せるものな瀕し郷;又隣思懸1蟷大に柵欲正12年よコ瞬・8年迄の古韻4『例

の死因による分類に依れば,死霊の眼に於ける盗血黙は,失血死及シ副ク死に出現なく,窒息死に於ても新産 見18例中2例に認められしのみにて,成人にても自陣には認められず,他聞的窒息あ揚合には常に必臆して居 り,溺死の5例に至っては,2例に認められしのみ℃あったと去ふ。 (3) 甘藷に該盗血黙の礁現なき事に暮しては,同じく淺国教授の,.「眼結膜下盗血黒占の法讐劇的意義」によれば,外 き國の掻玉中Brouardel, Maschka, Tardieu諸教授の邊ジ迄は自総に該盗血黙の出現せぬ事には思ひ至らず, (4) S・hwa「za・he峨授懸り・.實鞭的嘩型畑瀬に於ては頭部蛎カミ完Alc杜絶し・図工黒直観ら紘・’聯 謹明されたと云ふ。その後Reuter教授(1933年),三田教授(1934年)の著書:にも自経に盗i血鮎なき事が明記せ られるに至った。之より先,昭和の初頃,小笛事件といふ.もの法欝學界の覗聴をあつめ,.其の女の自邸か否かが 問題の焦黙となったが,眼の盗血貼に關し云々せし學者は一人もなかうたのに,猫り警覗廉鑑識課長吉川澄一氏 が経験的に自濫に該弓師黒占のなきを主張せるに傾聴せし波田教授は屡々上記の如き小論丈を草して,給血黙の有 無に心して大いに注意すべく輿論を喚起し今やReuter教授1三田教授の名著に依η,定型的垂死に眼結膜盗血 瓢なきことが學理的にも謹明されるに至った。 窒息時結膜下向血黙出現の有無に恥しては,前浜の如く頸部の動脈が完全に墜迫されないム否かに係る事は周 知の事實となったが・畜産兇窒息に該盗1区切の少きに,淺田教授に依れば,組織が軟弱なる爲,諸語が鉛分化骨 して居らず,護部に及ぼせる外力が容易に深部の血流迄も社兆せしめ,頸部より上部の貧血を湿し得る爲であら うと説明されて居る。即窒息時眼結膜下盗血黒占出現は,頚部絞臨時同部血管の不完全躍迫從って頚面雪叩に原因 するもので,若し頸部血管の罐担が完全ならば,頚面,頭部の貧血を來すから,手段の如何を問はず結膜下盗血 一52_

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53 黙は起り得ない事になる。之に反し假令一時血流が完杢に杜絶しても,循環の未だ停止せない以前に頸部の璽迫 が除かれる総合に妹反動的に頭部,頚面の充血を起し,結膜下浴血黙も出現するに至るから,頸部血管完全璽迫 を証すべき筈の定型的諫死の場合,該盗膨面の無きと有るとは頸部璽迫が死後迄綴綾されたか,生前に解除され たかを意味するに止まる亀のである。

’ ’ ”’ (一tl)

溺死に於て該盗1螺占はHofmann−Haberda氏等によれば,「通常認められず」,とあり,.淺田教授の例に於て (5) ’も雌とは講られてるなv’が・鵡氏P詑の襯を諦て居る・ecee 「cて入水した旧館頸嘔迫漕・’が・ 着衣の場合は襟の塵迫と呼吸困難による頸部怒張とによb外表の離脈墜迫を醜し眼浴率黙を射すこともある筈で ある。 (6) 動物手簿にては,谷氏は家兎の實験的溺死に於て,該浴血黙は認められず,絞頸にては極僅に認め,氣管結紮 (.7) にては認められぬ事を報告し,桑原氏は,絞頚に依る家兎窒息の揚合に於ても該盗血黙の認められぬ事を報告し て居るq無事結紮のみによる窒息に於ては・顔面雛血を來さないから・眼の溢血黒占は起らないであらうし,家兎 の絞頸では新産見胴灘拾血流完全停止に脇賜い爲盗雌縫必kSしないのであら% 窒息時の瞳孔に關してはH・fmann−Haberda氏等によるむ窒息死豊瞳孔は一定の大きさを有せず,最も屡 ’, (g>々中等大であって,挾小なるは稀な様であると云ひ,吉田氏によると,家兎窒息開始と同時に急遠に縮瞳を固し 呼吸困難,苦闘期に著明な瞬問的散瞳を起し,痙攣期には散瞳は趣限に蓮して,暫時之を持績するが;散瞳開始 以前に眼球突出と角膜反射溝失とが起P,終末呼吸の現はれる頃には瞳孔は再び縮小し,その同韻は死後にも引 (9) (10) Cll) 綾き遣残し,死後10分位にて最小となり,後再び徐々に散瞳を來すと云ふ。丹尾氏,藤森氏,松野木・竹内氏等も 暉々同様の所見を述べてみる。而して窒息経過中に串現する散瞳の原因に幽しては,吉田氏は窒息時血液中アド レナリンの隈隈による眞性交唇紳輕緊張に求め,松野木・竹内氏等は中橿性のものであらうと推定してみる。血 (ri 2) (13) (14) 巾アドレナリン測定の正確なる方法がなかったので松野骨離等の説も嵩たわけだが小玉,佐藤・稻葉・高橋,鹿 (15) 岡,大塚等の諸氏は窒息家卑にアドレナリン分泌璽加のあることを確忙し,吉田氏読を補強してみる。

(S) ・ (16)・

窒息時の角膜に冒しては,吉田氏に依れば,角膜反射溝失が窒息痙攣期散瞳の起る直前に照ると云ひ,要田藪: 授に依れば,家兎及海狽に於ける窒息め實験にて死期を定むるには角膜反射軍属期を以てするが便利であると云 ふ竜,同反射は通例呼吸停止よりも先行し,且植物紳輕異常興奮訣態にて滑失.し,必ずしも生機の清失を意味せ ないから之を死期と定むるは阜計の怖がある○ (17) 長尾氏は明治四十年に一溺死者死膿の角膜が一夜にして海水によη全く漏濁してみたる例を報告してみるが別 段異とするに.足らぬ。 CIS) 叉Biozzi氏は白1鼠を密閉圓筒畳(投じ反復:緩性窒息に陥らしめ,水晶艦の淘濁,前房・7N申への出」血,虹1彩の充 血等を惹起せるを報告して居る。斯かる場合頸部筋肉の努力從而頸部血管の塵迫,眼の欝血を題すことはあり得 べきことと思は才しる。 窒欝及窒息死豊眼所見として,余の調査せし範園では以上の報告があるのみだカミ,余はfi rc余のeres主目的 たる實雲隠家兎窒息時及死後眼底所見の封照として窒息同様痙攣を症厭とする痙攣性疾患及其他の痙攣獲作時の 眼所見に關する丈獣を渉堅したるに癩癌性痙攣盗作時の眼所見,Cardiazol注射による痙攣獲作時の眼所見に期 するものが若干あっ孝から弦に附記する。 (19) 山田氏は腎炎よP輕快せる患者が突然癩癖檬痙攣獲作を起せし際の眼所見に就き記載してて居る。其痙攣は始 め強直性にして,獲作と同時に散瞳及光線反鷹溝失を回し,間代性痙攣に移るに從って弐第に縮瞳を始め,遽に 一 53 一一一

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瞳孔は雄蝶となり,其間依然光線反懸を聴き,野作終了後暫時にして瞳孔は正常大に復したのであるが,眼底所 見としては強直性痙攣獲作時には,網膜申心動脈は狭小となり,麗神経乳頭は充血し,網膜申心都脈は怒張し, 網膜は洞々潤濁す。次で間代性痙攣期に入りても同様所見を綾け,獲作終了後暫時にして正常眼底に復したと糞 ふ。 ド の 植村氏は眞性癩癒の2例を経関し,第1例に於ては「姶め1分間の強直性痙攣獲作時にほ,麗紳輕乳頭の輕変 の充血を認めるのみにて,綱膜動脈にも,灘脈にも攣化は認められず,2分後に全身痙攣の稽々輕度となりたる 時に,観瀞輕乳頭の強度の充血,観頭周國網膜の湖濁,網膜申心艀脈の怒張,迂曲,動脈の血流の緊満せる事等 を認め,12分後痙攣の殆んど停止せる時は,観神経乳頭の充血は去り,網膜の渦濁は稽々輕度となηたるも,先 に渥濁の認めらねなかった黄斑部にも演濁が現はれ,他の網膜の色と等しくなった。綱膜艀脈は依然として充血 してみるが動脈の鍵化は潰失した」さうであるが,第2例に於ても,間代性痙攣期の眼底所見にて,乳頭の充血, 動脈の狡小,欝脈の怒肇を認めて居る・ (壁1) Kniesは14歳の少年に起つた無痛面作時の眼底所見として,襲作の直前に網膜動脈の著明なる狭小と同名艀 脈の鑛張が起り,それはi菱作中綴疑し,前作の終ると共に正常に復:したと云ふ。 》(22) Cavka氏は同じぐ癩瘤獲作時の眼底所見として網膜動脈の狭小と綱膜静脈の鑛張とを認めて居る。 (%) 菅脇師はσ・・di…1注射による癩離痙攣難駒眼所見として塗の如く述べて居る。「瞳孔1纏濫作の 開始と同時に光に漉して彊直となり,且つ散大し姶むるも,散瞳に先行レて縮瞳の起る亭あり。而して多くの揚 合痙攣細作の停止する迄散大張直の釈態を保ち,痙攣停止後,瞳孔は再び縮小し始め,銀光反面も出現し,衣第 に嘉穂前の器量に復す。眼底の攣化は,乳頭の貧血,串心動脈の微細,血柱反射の蘇張,中心艀脈の怒張,網膜 浮腫駅潤地鳴なるも,患者により,又襲作の強弱により一露ならず,殆んど著明なる攣化の認められぎる揚合も あ)o衝かる眼底憂化の本態は綱膜中心動脹の攣縮によるものなる事は明かなη。」と云ふ。 レ Cavka民もCardiazol注射によP痙攣転作を誘獲せし10例に就き眼底を検し智沼教授と同檬の所見を記載 して居る。 以上諸職の報告により全身痙攣獲現と同時に遠眼及眼底にも紅摺化の見られる事が窺はれるのであるQ伺窒息 に關する丈献の引用すべきものが多々あるが,要に鷹じて紹介する。余は以下主として窒息時代死後の眼症駅を 観察し,組織學的にも検査し,窒息所見として從來報告ざれて居るものに於ける此方面の訣落を補遣せんとする 竜である。

第2章

實駿材料並に方法

第1卸 實験材料 白色成熟家兎30頭を用ふ。 第2節 實験方法 第1項 楡眼鏡たよる槍査 家兎を固定憂に仰臥位に四肢並に頭部を固定し,前頸部正中の皮膚を紡錘歌に切除し,筋肉を分 け,鵬翼を周面組織より分離・露出せしめ・細き紐を盤面の周園に纒恋し,紐を牽引する事により 氣管を引串し,随時に之を墜回せしめ得る様に準備した。次で頭部及四肢の固定を去り,家兎固定 一一一 54 一

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or5 箱に投じ,頭部より上部を外に出さしめ,右眼にO・5 %ホv1・ uどン溶液を黒垂翻し,散瞳を待ち, 河本氏抑奪器を固定し,倒像にて正常眼底を検した。次で::ッヘル氏鉗子にて氣管を結紮し,急速に 窒息に陥らしめ,窒、翫経過中吊死後30分迄の眼底を検した。術敏例に於ては死後1時間乃至2時 聞後の眼底をも即した。 第2項 組織學的検査 第1目 材 料 窒息例に於ては死亡後直ちに三三眼球を摘出し標本作製に供した。二三照として,可及的正常に 近き眼球所見を得ん爲,何等操作tz j」llへざる2頭の家兎より,0.5%ノボカイン局所麻醇の下に手 術的に左側眼球を摘出し,後直ちに窒息死亡せしめ,右側眼球を摘出したるもの,及び其他封照例 塞氣栓塞死,失血死に於ては各4例に就き死亡直後爾側眼球を摘出し,各々組織標本を作製した。 第2目 固定法及染色法 眼球は何れも摘出直後之を固定液に投ず。固定液としては,窒息例及手術的に摘出したる正常眼 球に封しては ツr一ンケル氏液を用ひたが,近時一般に藥晶浅墓にて,重クローム酸加里の入手不 可能となり,爲に室氣栓塞死,失血死のものには10%フォルマリン液を使用した。次で水洗,酒 精脱水硬化を行ひ,ツェロイヂン包埋とし,矢状噺,20μ乃至30μの連績切片を作り,ヘマトキ シリンェオジン染色を行った。 (L)一t)(t,5)(L]a)CLi・7) 附記・眼球組織殊に網膜は死媛攣化の著しき事に就ては既に諸家の詳細なる研究あり。余は窒息 による霊化を知らんと欲する者なれば,可及的死後の攣化の少き様呼吸絶止直後のものより標本を 作製した。

第3章

實 験 成 績

第1節 三管結紮による家兎窒息維過概要 第1項 先賢の實験成績 氣管結紮による窒息の輕過に就ては,既に多くの學者により研究せられて居り,結紮後先づ呼吸困難の起る事 (・9) (9) ’(1の (11) は諸氏の等しく認むる所であるが,次の痙攣護現に關する記載は種々である。吉田,丹尾,藤森,松野木・竹内,

(?R) (!g> (:’o)(31) (3?) ・ (e]) r33) (:s4)寺尾,加藤,大塚,Woodman and Tidyの諸民は痙攣期から苦闘なるものを逼別し,谷, Corin, Hamack民

等は同一に取扱って居る。’今共概要を記蓮すれば,吉田氏は家兎を用ひたる實験に於て,氣管閉鎖後1分14秒 にて(家兎15頭の鞠)呼吸B灘の爲,艦的苦悶を起し,鋼乃至,ナ細題って盛んに腕く61分55 秒となり散瞳開姶と同時…tC,或はその直後に全身の痙攣が起η,3分Ol秒にて終末呼吸をなすと云ふ。両して 氏は窒息の早期に1血塵の上昇と共に起る一定の形式なき身膿的悶腕を苦團となし,痙攣は窒息の後孚期に於て, 一血駆の下降と共に現はれると云ふ。 寺尾氏は苦闘と痙攣とを詳細に認載して居る。郎ち苦岡は,窒息開始後初期に(44秒頃)突獲的に陰る躍動 にして,上肢にあ9ては,・不定の間隔にて,固定璽挙証より云ひ,前上方に伸展する能動を繰返し,同量に躯 幹は伸展し,上下左右に動接し,その持綾も不定である。下肢は上肢筒檬固定塵弔面よ’り云ひ,外方に伸展し 一 55 一一

(6)

その蓮動の聞企及持績は全く不規則に來る。以上二種の運動は普逓は一時に現はるるも,時としては個々別々に 來り,一定の様式無く,一般に苦口の出現及休止は突襲的にして一過性である。而して苦醐期には血璽上昇があ り,痙攣は最高に剥せる血厘の下降し始むる時に來り,蓮動の初期旧態は苦闘の夫れと類似する竜,上肢は上外 方に伸展畢上すると同時に趾間を鑛げる。此の趾問を獲げる蓮動は苦翻に於ては見られぬ蓮動にて,下肢も痙攣 の宋期に至れば趾間を鑛げる。躯幹は反張すると同時に初め左右上下rc “一定の法則無く蓮動ずるも,末期に至れ ば,常に上下に限定ぜら2V,特に末期には数同後弓反張を繰返し,最後の後弓反張の際には,上腹部を右上外方に 膨隆せしめ,呼吸運動を停止し,その後数秒乃至敷十秒にて絡末呼吸を以て絶命すると云ふ。然して氏は苦闘と痙 攣との限界を劃然と決定する事は困難にして,地者は根本的に性質の異るものといふよbは,程度の差であらう (]io) と云ふ6大塚氏は窒息痙攣を高速度活動寓翼撮影により槻察し,寺尾氏ρ言の如く趾間を開かぎると否とによy 苦闘と痙:攣とを匿過し,倫窒息間代性痙攣にては,四肢の運動が異時交互的なるを特徴とするを認めた。伺氏は (31) レントゲンキモグラフイーによη窒息痙攣の際の繊隔膜,氣管,肋骨の建制を謹上し,苦醐期には動揺最も著し ぐ,痙攣期にては,問冷性の時,動揺精々弱く,強直牲の時都濃に至るを謹明してみる。 偉吉田,松野木・竹内氏は苦闘期に於ては,瞳孔は躯幹及四肢の悶腕と共に急遠に散瞳し,苦圖の欝止する時 には直ちに再び縮小する。印ち此の時期には瞳孔は蓮綾的に動揺し,痙攣期には斯かる事無しと云ふ。 第2項 余の實験成績 余の實験に於ては眼底検査の必要上,家兎を固定箱に詠じたる爲,頭部以外の痙攣運動等ぼ検す る事を得なかったが,』頭部の暴動,眼瞼の状態等により,窒息開始後呼吸困難に引績き起れる踏面 運動を,その前牛期と後面期とに分つ事が出來た。帥ち呼吸困難に次で,それ迄平静なりし家兎は 突如碗く如き蓮動をなし,之を鍛秒持綾する。その際開瞼器を用ひておかぬと,眼瞼は堅く且つ非 常に強く閉鎖し,手指を以てしては到底之を開く・事能はす,豫め開瞼器を挿入するも,之を紐にて, 頭部及顔面に固定しておかぬと,眼瞼の強き攣縮により開眼器を奔出せしむる程である。 初期の幽く如き運動は,始め10秒位の間隔を以て繰返されるが,後には漸次間隔が短縮され, 途には勲績せる明らかに痙攣性と認むべき運動となり,限球突出現はれ,角膜反射は浩失する。同 時に激同強度k頭郡及肩脾部を突出的に前上:方へ乗り出す如き蓮動をなし(之は張直性痙攣に相罪 する)そのま上聞止の歌声となり,絡末前呼吸停止期に移行し,次で絡末呼吸を数同繰返したる後 停止する。余は初期の不定の間隔をおき繰返さるX解く如き蓮動の時期が古調氏の所謂苦闘期に當 り角膜反射溝失,眼球突出を俘ひ連績せる身罷運動に移行せる時が痙攣期にあたるものと思ふ。 上記症歌出現の時間的關係は,各個動物により幾分異る所もあるが,氣管閉鎖後15秒位より, 烈しき吸氣蓮動を行ひ,初期の悶腕は25秒乃至1分位にて始り,全身に問断なく現れる痙攣に移 行するのは2分前後であった。 次で3分30秒位より痙攣も去り,呼吸も無く,静止の歌謡となip,4分位にて絡末呼吸を行ひご エに窒、息開始後全経過4分内外にて絶息する。 第2節 榔艮鏡所見 第1項 白色家兎正常眼底所見 一一一 56 一

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57 眼底は一面に明るく帯黄赤色を呈し,綱膜血L管と共に太き脈絡膜血借を見る事が出來る。覗棘経 孚L頭は中央が陥凹し,乳頭周團との境界は不明瞭にて,邊縁は堤防欣に隆起し,掃出より出でたる 網膜の並L管はそれに滑って盛り上って居る。孚!頭の左右には白色の髄翼があり,その範園を網膜並1 管が横走して居る(1圖参照)。 第2項窒息経過中に於ける眼底所見 窒息開始直後に於ては,限底には縫込は認められす,呼吸困難期の絡頃から苦闘期にかけ,網膜. 中心動静脈及脈絡膜血管の色調は梢妥曙赤色となる(豆圃1参照)。此の時期に30忌中6例に網 膜中心動脈の狡小となれるを認めたが,他の例に於ては,非常に注意して擬回せるにも掬らすその灰 塵は認めちれなかった。中心静脈は面々血液の充盈を認め,眼点し管は窒息の進むと共に漸次暗色 調を増し,正常の詣るV・赤色調を失ひ,明らかに暗赤色となるのは窒息開始後45秒以後であった。 痙攣期(翼圖2参照),には眼底lfiLEは著明なる暗紫赤色にて,網膜中心静脈は怒張迂曲しLi見え る。動脈は色調の攣化の爲か今迄よりも却って明瞭に見える檬であり,此の時期に於て動脈の太さ の攣化は詣り見られない様であった。 覗紳経乳頭は正常時には精々蒼白にて,乳頭面に微細な1錨潜を認めるのであるが,痙攣期に於 ては,射頭面上の微細血管も怒張し著明となる。孚L頭の獲赤等は殆んど認められなかったが只1例 に於て痙攣期に乳頭の洞々淡紫紅色となれる』を認めた。 次の絡末前呼吸停止期に於ては,和泊の色調は依然として暗紫赤色にて,乳頭面上の系贈t管も術 弓.蔽き怒張し,網膜中心動静脈共に痙攣期の名品を留めて居る。

絡末呼吸馴圃3参照)には網働’心面諭磁駄細小となる・孚顧は活語て・境界は今迄

よりも不明瞭となり,孚顕面上の細血管は見えなくなる。乳頭周忌の網膜は俘腫歌湖濁の像を呈し 旧態部の脈絡膜;」血管は透覗され難くなる。 第3項 窒息死後眼底所見 實験的窒息死の死期決定に就ては余は絡末呼吸絡了以後を便宜上死後とした。 にの く 死境及死後の眼底に心しては既に山本氏,V. M. Palmieri急転の記載力§あり,共に死後は視神 経乳頭の不鮮明となる事,網膜中心拍L管の切れぎれとなる所見を塁げてある。余愚窒息時に引績き 死後の眼底を検したるに下記の如くであった(璽圖4参照)。 死後網膜浮腫状隠所は孚願周忌より漸次邊縁部に迄櫨がり,漏濁部の刀底絡頭僧は見えなくなり 僅に邊縁部に近く塵々に淡く認められるばかりとな軌眼底は一面に黄白色に旨々凹凸を有する如. く輝くに至る。 孚顕の境界は全く不明と勧,孚傾中央部の陥凹と・孚頗よ咄てるる網騰晒画静脈の走行と により辛じてその存在を知る程度となる。 死後特有なる事は,既に山本,V. M. Palmieri氏・等の云へる如く網膜中心動隷脈の所見であ る。該血管は走行の途中,面々に於て周園の髄翼中に埋浅せる如き観を呈し,早きは死後3分,多 くの例に於ては7分位よ働静脈の淑了噛回せる彪生するに至る・而し耐L柱の濡失せる筒震 _57一.1一__.

(8)

は,尊きに髄翼に暗面せる如き親を呈せる虚に一一致し,此の∫血管の部分的不可親に至る迄の経過に 就き詳記すると,検蔭言を以てせる所見としては,始め横走せる血管の数ケ所に減て,管壁の上下 が網膜髄虫により威迫される如く狭窄せる庭を生じ・独窄は次第に進行し・遽にその部の血管は見 えなくなると云ふ風であった。斯る所見は血管の末梢部の細き部分たると,中心に近き太き部分た るとを問はす,何心にも起り,叉時間的にも,何れが早きかも不定であった。 而して死後凡そ8分以後に於て鵬全例に斯かる所見を現はし,叉斯くして生じたる旧識と皿エ柱 との間隙は,始めは小であるが,死後時間の痛感と共に漸次に壇記するのであった。 而して斯くの如き死後の攣化は,多くは死後20分内外にて最高に達し,以後は1時間後の所見 も2時間後の所見も飴り攣らす,Ei]ち攣化は死後早期に急速に起る様であった。 第盗章 謝 照 實 駿 i戯絵として同じく家兎を:用ひたる實験的宅氣栓塞死,並に一側頸動脈切断による失“1L死経過中に 於ける眼底及引重き死後の眼底を倒像にて検した。 第1節 實験材料並に方法 實験材料」成熟白色家兎18頭を.用ふ。 馬験方法;、實験的空蝉栓塞死は家兎を家兎固定箱にて固定し,一側耳翼静脈よ同罪6乃至10ccを注射器に て注入,或は注入する空氣哩を一帯にさせる爲,特殊蟻置を用ひ,、一側頸灘よV同じく6乃至10eeの空 氣を注入し,合計13例の家兎に静脈性空氣栓塞死を惹起し,空氣注入開始直後より死後20分解の限棒を検し た。 失血死例は,豫め一側頸動脈を手術的に露出し,然る後,家兎固定箱にて固定,直ちに,:先に露出せる該動脈 を切臨,失血死に至る輕過歌読死後の眼底を5例に就き検した。 葉軸瞼に於てホマト・ピン黙眼,辮金器澗定等の盈虚置潮眼底正常郷のを用ひたる事は窒息の廃合に同じで ある。 第2節 實験成績 第1項 室氣栓塞死實験成績 第1目 」般ナ伏態 艀脈画室氣栓塞死の経過は,艦重25009前後の蒙璽に於て,耳翼静脈より遠忌を三々6−8cc

注入する馳それと殆を胴転嫁兎雌力性肱漏れ澱球耀・目賊意力鋤・呼出難・

チアノーゼが認められ,30秒位にて,突然2一一3同跳躍豪富攣が起鱈 1分..エ0秒位より絡末呼吸 を行ひ2分位にて死亡する。 第2目 眼底所見 始め眠球面髭及上前の爲か眼底は一・時急激に移動し渇標を定め難くなるが間もなく安定する。そ

の頃底幅碑開始後22−23秒であの・眼底は梢々貧血性に勧始める・40表順は素論孚願

は蒼白,脈絡膜血t管は裾色し,網膜中心頭借も細小となる(暫圖1滲照)。絡末呼吸の頃から,乳頭 4一・ 5S 一一一

(9)

59 周園網膜に洞濁が起り始め,乳頭は輪廓が不鮮明となり,潤濁部の露点膜血管は透覗され難く,此 .の頃から限底皿t管の色調は梢々暗紫赤色となる(W圖2参照)。死後は網膜溺濁は漸次邊縁部に迄振 がり,脈絡膜血管は乳頭附近に於ては殆んど見えなくなり,心膜中心」直し管はその走行がキレギレに なり,乳頭は陥凹と血管の走行により辛じて知られる程度になる(W圖3参照)。 第2項 失血死實瞼成績 頸動脈切噺による失血死の際の眼底は,翁島栓塞死の際のそれと非常に相似た所見を呈する。帥 ち家兎の一側頸動脈を切断すると,7秒位から限底は梢々貧通L性となり,20秒位から硯心経乳頭 は著明に蒼白となり,脈絡膜血管競退色し,網膜中心血.管は細小となる(皿圖参照)。絡末呼吸の頃 から血管の色調は梢八面紫赤色となり,死後は前二者同様網膜は漏濁し,爲に濡話膜thL管は膏雨さ れ難くなり,乳頭の境界は漸次に不明となり,中心di!管の所見も同檬であった。

第5章 組織學的所見

窒息時,身艦外表及各種臓器に欝血乃至盗垂L黙の見られる事に就ては,既に文献により述べたと びアラ ころであるが,最近,野寄氏は邦産大品を用ひ,之を圓筒中に,酸素を駆逐したる水道水と共に密 閉し,輩純なる酸素杜絶により,致死迄に150乃至200時間を要する遷延性窒息實験を行ひ,中福 脳波系及諸臓器に麻痺性鐙追及斑状出血の起れる事を組織學的に回した。 くゆ Biozzi氏は白鼠を用ひ,30日聞毎日反復行ひたる遽延性窒息により’白内障を惹起し,その際の 眼球病理組織所見を述べて居る(前述)。 余の例に於ては,窒息開始後僅々.4−5分にて経過する面面であり。眼底検査によりては,出血 白斑等の所見は認められなかったが,死後之の組織學的検索に一っては,特に此め黒占に留意し槻察 する事とした。

第1節 窒息例

封照正常眼球と比べ,角膜には異常を認めす。而して前房隅角に,及び後房にて毛様突起間に何 れの例にも少数の赤皿t球を認む。水晶盟に異常を認めす。虹彩た点ては輕度に,毛様艦にては殊に 強度に一血球の充満せる血管を認めたが,血.管周面組織への出lfitは切片の厚き爲か明らかではなかっ た。脈絡膜血管は一般に充盈してみるが殊に毛様艦に近き部分に於て血.球を以て広く充盈,減張し て居る。網膜は,神経織画幅には攣化は認められぬ様であるが,内張粒層に於て寂々に染色状態の 不良の如き所見があった。著明なるは網膜中心血管の充皿しである。孚L頭に近き中心部より,細小な る末梢に至る迄,及び上下に向ひたる細小枝に至る迄悉く16i球にて充漏さる。尚髄翼の域領に於てs 叉其の他の領域に於て,網膜に近備子艦中に少激の白血球及赤血球の素論が全例に見られた。輩 膜に於ても血管の充血を認めた。硯神経乳頭には順化は認められない。 第2節 室氣栓塞死語忠良.死 室氣栓塞死及失珀L死は窒息例と固定液が相違し,或は封照と画し難き恨があるが所見の概略を記 す。室氣栓塞死も静脈性懸氣栓塞死に於ける眼球組織は失血死のものと同様の如くであっπ。爾者 1 _59__

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共に前房及後房内への血球の游出を認めす,毛様艦は極度に縮小せる如くにて,前毛様血管も共に 牧縮してみる。網膜中心血管は何塵にも充曲しは認められす,管壁も弛緩せる如き観を與へ,管腔内 。紅球の髭粗なる存在と同時に液状成分の染色せられ居る事は窒息例と異る所であった。省硝子髄中 への赤血球,白皿L球游出は認められぬ様であった。

第6章

眼後出血の検査

余は窒慰に際する謄循環血の酸素消費に過ても研究してみるが,其實験中動物死後眼後に凝血あ るを屡々襲回したので例を集めて見た。出血の部位は,眼球上部筋膜下に稗實大乃至米粒大のもの があれば必ず眼窩底の眼筋間,脂肪組織内にも乾葡萄大乃至眼球4≧ば大のvathtがある。孚眼球大を 珊・乾葡萄大をH・二三乃至米粒大を+として・凝血なきを一で示した表は次の通りである。 第1節 背位固定窒息家兎 第2飾 背位固定後全採血家兎

動幡劇三二・間詰二二・融・勤翻左徽餉紬翻繍内融

41 42 104 13 45 103 105 106 107 108 十十を 柵 辮 柵 十 十 十 柵 搬 掃 柵 柵 柵 19 20 22 23 25 30 31 32 33 十 第3箇 皇位固定後宮酢窒息家兎 動物番號 藥 品 名 左側眼窩内凝血 右側眼窩内凝血 83 89 55 69 51 65 68 iク。叶ルム n rt

I n rt

1パビナ“。 7レ

1エーテル

i,。ミナー、レ 油酸モルヒネ 粥 柵 十 柵 惜 一 構 十 卍十 一 60

(11)

’ 6ユ 第4節 腹位固定窒息家兎 三物番號 左側眼窩内屡血. P;吾側眼窩内凝血 63 67, 100 ユ02 十 冊 冊 第:5飾 頭部高位固定窒息家兎 家兎を固定箱に投ずると頭部は高位に固定される。之を窒息さ茸た例である。 動物追贈左側眼窩・凝刺右側眼窩内凝血 52 i ’ 56 j 57 58 74 76 77 80 85 88 第6節 頭部高位固定室氣栓塞家兎 動物番號 3 5 6 10 27 96

翻縮餌刺冶賑勧野

山 十 一一 61 一一一

(12)

第7飾

病死其他難死因家兎 動物番號’ 死 因 1左側眼窩内凝血 右側眼窩内凝血 1 2, 72 8 9 エ5 62 4 7 11 16’ 17

衰 L弱1

貧 血. 貧 「血1

饗撃隅

實験照射 膜 目 下1 痢 過 敏 症 一部探血後 死 亡

〃 〃1

〃 ”}

十 十 十 十 十 辮 十 十 十 柵 十 柵 十 第8節 小 括 以上で見ると結局死因の如何を問はず,頭部の下位に置かれしものに眼後出順tを見,高位に置か れしものには之を見なかった。

第7章 総括及考察

第1節 窒息時外部眼症状に就て

「第1項総.括

余は本實験に於て,限底槍査を主とせし爲一般款態観察は精査を鉄いたが之は既に幾多先賢の報 告があるので之に信頼した次第である。只家兎では土管塵迫による窒息では結膜下盗血黙を來さな い事,窒息開始後呼吸困難に次で起る家兎身艦蓮動を吉田氏の所謂苦闘期に相當する前4糊と痙攣 期に相當する後孚期に別ち得る事,前牟期では家兎は堅く閉目して手指では開くことが出來す,開 瞼器も豫め頭部に紐にて固定しておかぬと,閉瞼の力で開瞼器を奔出せしめるに至ることを見屈け た(第3章第1飾第2項参照)。

第2項考 察

籍堅三三醗汐嚇ゆら轡來ても顯下二黒二二な噌であρ・齢期では

未だ意識は喪失せす,弓丈酸素の訣乏(大塚氏によれば窒息開始後11秒より始まる)により生す く コ う る息苦しさにも,開眼等にも有意的に抵抗するのが悶腕となり,苦闘となるわけで,後孚期に入る と音識が不明となって,只友射的に動き痙攣するものと解される。 一62.一一

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63. 第2飾 窒、慰時眼底所見に就て

第1項総 括.

椥聯所見に於て聯の論述が特記される・ !,窒息開始直後では眼底に乳化は起らぬ。 2,呼吸困難期の絡頃から身鐙動揺二二期にかけて,網膜中心動脈及脈絡膜通し管の色調は晶々暗 赤色を帯び,静脈には充盈が認められ,眼底は正常の時は明るい赤色調であるが,明らかに暗赤色 調を認められるに至るのは,窒息開始後45秒頃である。網膜中心動脈が狭小となったのは,30例 中6例EPユ/5に於てN“あった。 3,後記期は痙攣期に入ると暗赤色調歩々著しく,その爲か中心動脈が其太さは隔り攣らぬ様で あるが却ってよく見える檬になゆ,中心静脈は怒張迂曲し,乳頭面の微細血管も怒張し著明に見え て來る。孚L頭が義々畿賦するに至ったのは30例dj 1’例にのみ認め.られた。 4,絡口前呼吸停止期には痙攣期と略々同様の所見がある。 5,温気呼吸期には,中心静脈は細小,乳頭は蒼白,其境界は今迄より不明瞭,乳頭面微細血管 不可視,筑頭周園網膜は浮腫歌清濁となり,脚部の脈絡膜血L管は透覗不可能となる(以上第3章第 2飾第2項参照) 6,絡末呼吸.停止後は網膜浮腫状漏濁は,乳頭周園より漸次邊縁部に迄披がり,脈絡膜血管は, 淺縁に近い所を除いて透競不能とむる。眼底は一面黄白色に輝き,晶々凹凸が見られる。かくて乳 頭輪廓も不明となる。 7,此時期に於ける眼底の特徴は,中心動静脈の撒ケ所に於て管壁が狭窄し,早きは絡末呼吸停 止後3分,多くの例に於ては7分にして此狭窄部が見えなくなる。このキレギレは中心,宋梢の如 何を閥はす。高聞的にも何れが早V・とも云へない。8分で全例に於て此像を見,不可視の聞隔は初 め小さく,漸次大きくなるが,20分内外で最大となり,以後は1−2時間を経ても殆んど攣化し なくなる(第3章第2節第3項参照)。 8,、樹上實験眼底所見は,二二栓塞13例も1失血死5例も共に非常に類似し,窒息と異るは其 貧血に在る。暗赤紫色調は絡末呼吸の頃より始まり,網膜濯濁も此頃に起る。脈絡膜血管の不可視 となる前に:先づ貧血二色する。呼吸絶止後中心動静肱がキレギレとなるは窒息例と同じである(第 4章参照)Q

第2項考 察

今之等眼底所見を槍討考察するに.1,窒息開始後少時転化なきは,血中酸素含量が平常動揺の ぐ ラ 範團を出でざる爲である。大塚氏によれば11秒にして此平時動揺範圃を越えて窒息三態に入るが 血液が其赤色調より暗赤色調に移行するは瞬時に非一菟逐時的の筈であるから,殊に間噺なく槍眼 を績くるに於ては呼吸困難期の絡頃に近く迄さしたる攣化を認得ないわけである。 2,眼底が明らかに暗赤色調を帯ぶるに至るのボ45秒頃よりである事及同時に中心動脈に充盈 く を認めた事ば,此頃既に此酸素鉄乏が刺戟となってアドレナリン分泌が始まり居ることの誰左であ

一63一

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ろ。全例中1/5に於て中心動脈の狭小となれる事を認めた事は益々之を裏書する。淺わの4/drに於 てもアドレナリン分泌はあったのであるが,動脈の牧縮としては鏡槍的に確認し得る程ではなかっ た迄である。痙攣は余の例にては2分前後に現はれたから此中心動版の狭小は痙攣に因ると偉認め り 難V・。大塚氏の酸素曲線よb計算するに窒息45秒では動脈血中酸素は約8.5VoX%に當る。含!1此 酸素濃度より暗色に見えるものと見える。かXる眼底では外心の光も充分捕捉畠來なV・から視力も 弱ってみる筈であ.窮この程度の動脈酸素量は5kmの高室に於て起り得るから高室に於て先づ視 力を失ふ喜は首肯出來る。 く の 3,アドレナリン分泌による二三充進,多血三等により窒息に抗せんと努めるが酸素供給杜絶せ る爲釜々酸素訣乏を來し,蝋の痙攣中福を刺戟し,痙攣期に入ると中応動脈は鏡槍所見としては 細くならぬが,中心静脈は怒張迂曲し,乳頭面の微細血管も怒張して著明となり醗血二二となるの ..(19) (2〔り (L,1) ゾ(22) v

は山田,植村,Knies, Cavka二等の癩痛患者眼底所見及菅沼, Cavka二等のCardiazol痙攣に 際する同所見と酷似して居る。網膜動眠の狭小韓全身痙攣よりも前に認められる事もあるのは く り く の Knies氏の例から推測されるが植村氏の例の如く最初1分間の強直性痙攣中には申心動静脈に二化 なく,乳頭に二度の充!血をみたのみであると云ふ様なのもある。余の例はknies氏に三二するも のが全例のヲ5にあったわけである。癩腐などの痙攣の何れの例も中心動脈の・K・k小は必ず中心静脈 Q怒張迂曲を件ってみる。窒息では癩腐程其痙攣が長く績かない爲か中心動脈の狭小及乳頭の充血 はさほど著しくは來ない。癩庸患者が屡々赤V・ものを幻覗するのもかう泌ふ網膜欝血に關際してみ るのではあるま炉か,「ヒステリー患者の視野誘惑や,脚氣患者などに來る中心暗黙なども眼底血管 の限局性痙攣に關係があるのではなからつかと推測される。」・. くお 4,絡山前呼吸停止期には山々痙攣期の二二を留めてみるに過ぎなV・。大塚氏の研究に見ても窒 息前の珀1中酸素量18・56 Vo且%が1分窒息後6・23%となり驚くべき減少であるが,2分後は5・89% 3分後は5.54%であって,絡末前呼吸停止期は3分絵の所であるから痙攣の烈し/ρ2分頃と比し て左程著しい酸素減少を呈してみない。尤も初の1分は雫時の惰性で酸素を溝費するが,2分前後 からは全身に於て血管は牧縮するし,酸素二二は極力節約されてみるからである。窒息二二眠牧縮 ののに就ては淺田教授指導の下に鳴海寛治が造影齊幅L管内注入を窒息後1分の海旗頸動脈,股動脈等に 行ってレ線像爲眞で澄明し,京城に開かれた第24次法七三総記に講演磯表した(文書にては未獲 く り のコ 表)所である。かくて末梢の血液は肺臓に集まり,脾臓も牧縮して多血球とな砂,專ら肺臓より淺 んの酸素を吸引して騒の生機を保たしめんとの鐙制が整へられてるるのである。臓が全身中畑も大 (障り なる酸素溝費者である事に就ては夙にBarcroft氏等の唱ふる所にして,余も第26次法論學會 総倉に講演護表せしが今尚實験績行中に属する。此懸の生機を保つに足るだけの酸素を敏くに至っ た絡弘前呼吸停止期ではあるが酸素絶品量には大差が無いから痙攣期の名淺を留むる像を見るに過 ぎない事は自ら領得出面るわけである。 (s) 5,絡末呼吸期には血墜の甚しき低下がある6血巫は痙攣期から既に低下の傾向にある事は吉田 く ラ 寺尾氏等の研究報告せる所である。絡末呼吸時には並趣は最準や末梢に必要なる功主液を迭り得ない

_64一

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65 程度である。アドレナリンρ作用も巳に盤き動脈狭小などは見られす,中心静脈の細きも,孚顕の 蒼自なるも,其境界不明となるも,乳頭の微細血管不可硯となるも,皆血流微弱となれる爲,叉乳 頭周回は血色を失ひつ」ある爲である。乳頭周團の網膜浮腫歌に漏濁し,脈絡膜血管が二二出來な く.なるのも脈絡膜血骨の血墜低下に由來するものと余は考へる。癩三叉はCardiazol痙攣中も乳 ユの くユの く の頭附近の網膜が浮三伏澱濁に陥り,痙攣襲作三三後洞濁も消失する事は前記,山田,植村,菅沼, ソ くコの Cavka氏等の記載に明かである。同氏等は之に學理的三明を加へてるないが,余は之は動脈痙攣 の結果として孚L頭三園の網膜の血管の高度に貧血するにより,楡眼に際して此部の血色が反映せす 軍に之を蔽ふ網膜のみが反映し回る爲浮腫駄澗濁’の如き観を呈するものと思ふ○若し眞に浮腫があ れば痙:三二三二浩後洞濁が直に浩失する筈はなV・。絡末呼吸期に於ける網膜貧血の槍眼鏡的所見は 申心動脈の痙攣からではなく血璽低下によるものであるが,網膜浮腫状酒濁を來す原因は組織山回 槍査の結果,血堅低下に在ると信ずるが其の理由は後回する(本章第3蔀参照)。 6,呼吸山止後と錐も心動は停止して居ないが非常に微弱になって居る。二って網膜及脈絡膜血 管の三三低下は正々櫨大される。 7,かうなると山山によりて途り出される血桂と血柱との間隔が著しくなる。戯の二二では血堅 が殆んど零位になる。網膜中心動脈に來た並1柱相互の間隔は管壁の三二性で,狭窄するに至る。 血塵は今や此の血柱を推進する程に強くないから閥隔は釜々獲がる。然し血墜はまだ全く零となっ たのではない。呼吸絶止後20分位はいくらかの堅があるから之が抵抗を與へ間隔も急には撞犬し ない。20分を過ぎた頃には心動は絶正でほないがもはや時安しか起らぬ程になり,殆んど零に近 、 いから,二二よりは中心動脈の血忌闇隔は振大しなくなる。そして旧聞二部は,血液は前後に推し やられ,四壁が密着してみるから槍眼鏡では反映して來なb。それでキレギレに見えるわけであ ると余は老へる。静脈内血液の推進は平行せる動脈の搏動によるとあるから静脈も全く同様の観を くヨの ゆの 呈する事は當然であらう。此現象は山本,V. M. Pa豆面6ri氏等によPl記載されてるるが成因は詮 明されてみなV・ので,・余は之に解詮を煎へた次第である。大抵7−8分で,中心動脈がキレギレに なると云ふのは,心動が此頃にそれ程弱くなった事を意味する。言「分で始まった例は心乱微弱が早 期に起つたに過ぎなv・。 8・封照三三は三三栓塞(静脈よりの〉と失血とであって,何れも貧血であるから網膜及脈絡膜血管 くせニリの暗紫赤色は最後三見られない。急性貧血に際して臓が保護される事は成書にも明記されて居る。 それであるから此樹旧例では貧血と云っても相當の血墜増強で補はれてるるから,網膜の血管がス ツカリ貧血する迄には至らす絡宋呼吸期に至り初めて血堅低下の爲貧血の二三が出來す脈絡膜血管 も貧血するに至る。暗紫赤色は呼吸涛ミ絶止せんとするに及んで初めて出現した黒占は窒息と全く異つ で居る。中心動静脈がキレギレになるのは窒息と全く同じで二三渥濁と共に死因の如何を問はす初 期死艦現象として見られたものであると思ふ。 第3節 組織肇的弓査に就て

第1項総 括

一一65一一一

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組織學的槍査材料には絡末呼吸停止直後の眼球を選んだから未だ血堅が完全に零位に落ちてみな い時である。樹照の塞氣栓塞(静脈よりの)及失血に於ては杢域の血管縮小し,血球懸粗にて液歌 占分の染色が見られ,血球の管外游出は歯応にも見られなV・。邸ち貧血の像を呈するに反し窒息に 於ては中心血管の全域に充血し,脈絡膜1血管に点ては毛細艦に近き方に特に充血し,孚顕に近き方 は左程でなv・。 此充血の程度は動脈も静脈も横張し血球が密集充瀟し,管外に赤血球及白血球が所々游出してみ る程度である。 網膜では窒息の例に於て,紳経繊維暦に磁化なく,内匠粒層に於ては虚々染色不良の如き所見が あった。之等は凡て正常眼の組織像と比較しての記載である。 第2項 考 察 室氣栓塞及失血家兎槍眼鏡的眼底像の貧1血は組織像と全く一一一・.Siしてみる。窒息家兎眼底像の絡末 呼吸期に於ては中心識脈の怒張迂曲も,乳頭面の微細血管の潜血も去るのであるが組織像では動静 脈共に充盈してみる1。此頃はアドレナリンの作用も絶止し,血管に緊張なく良禽低下し,面壁麻痺 弛緩してるるから,もはや静脈の怒張迂曲はなく,血振の此程度の弛緩籏張は槍眼鏡像にはそれと 認識し難いものと考へられる。 脈絡膜血管は毛様艦に近い方に於て特に充血し,乳頭に近V・:方は正常よりは充血してみるが毛檬 艦附近より輕度であるといふ組織像と此細末呼吸期に於ける眼底藩邸乳頭附近より網膜の浮腫歌細 濁が邊縁の方に籏がり,其部の脈絡膜血管は透磁禺來なくなること場正常眼底及室氣栓塞,.失血慶 明かに貧血歌心の眼底でさへ絡末呼吸期以前には網膜浮腫ナ伏漏濁を呈せぬことを考へ合せると網膜 面癖は上下の脈絡膜血管の絶甥の貧血の外に弛緩・前幅低下と毒心がある様に恩はれる。すると痙 攣期に中心動脈がハツキリ見えたことは暗赤色調の爲のみでなく絶遠高く,前壁緊張してみた爲と 考へ継る。癩滴・.C・・di…1注身紘どに由る痙攣期にも網幽幽が起るといふが・之は動脈の攣 縮が叢りに高度で初めは動脈内の血液を静脈の方へ慮り込むが其の後は動脈は殆んど無血歌態にな ること,静脈には固より緊張がなV・が其諺血程度が乳頭に近い方では左程高度でないことXの爲で あらう。痙攣が停止ずると網膜の渦濁も潰失するのは数分の痙攣程度では紳経織維暦や顧粒層に退 行攣性を來さないからであらう。之が数10分,数下聞にも及べば固より之等温層に恵雨杜維に由 る攣性を來すであらう6.内顯粒暦に染色不良部の散在することは生理的にも起り得るであらうが其 高度なるはやはり攣性と認めねばならぬ。窒息の場合は高度の酸素訣乏4分聞と職つた揚句である から呼吸絶止直後と錐も既に攣性を來してみても首肯出卒る。余の成績では確に正常及樹照より窒 息例の方が批内顧虚語染色不良部が多い。網膜に憂心を來さなくとも脈絡膜血管が無血に近い貧血 の場合,叉は輕度の欝血があっても血管の弛緩せる場合は網膜を墜越せ’す槍眼鏡的に其血色が反映 されす網膜の漏濁として看取されるのではなからうか。之に益して1血管が緊張してみる場合はたと ひ貧血してみても槌色血管として網膜を墜遁緊張させ之を介して透見し,網膜の掴濁像は見られな いのでなからうか。 H一 66 一

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67 第4節 眼後出拍上に就て

第1項絡 』括

1,背雌碇後窒息させた家兎10頭は眼球上部筋膜下及隈後の眼筋聞に鉄に左側に於て杢部眼 球の・雫ばに達する凝血があった。 2,背面固定の後全撫しの家兎は9頭中1頭を除いてあとは皆眼球筋膜下及目艮筋闇の出血が無 い0 3,背位固定出訴醇窒息させた家兎7例に於ても眼球筋膜下及眼筋闇に凝通1があった。 4,腹心固定窒息家兎4例中2例に前項同様の所見を得た0 5,家兎を固定箱に投じ頭部を高位に保って窒息させた家兎10例に於て前項所見は陰性であっ た。 6,家兎を固定箱に入れ室氣栓塞死に陥らしめた6例中5例には同様陰性であった。 7,病死其他雑多の死因の家兎12例中4例を除いて多少の陽性所見があった。

第2項考 察

初め背位固定窒息家兎を仕事の都合上死後も3−4時間そのま玉放置してから限球を翔出して槍 記したのであっ冷が常に稗粒大,米粒大,乃至眼球の牟嬢大の凝血が見ら翻心は窒息に特有なも のかと考へられたが,後,眼底槍査の必要上家兎を固定箱に投じ,頭部を高位に保たせて窒息させ た後では同じ窒息であり乍ら之を見なかったので之は家兎に特有なる死後現象であると悟った。結 局血液就下に因するので頭部が下位にあれば起り,上位にあれば起らす,左を下位とせぱ左側のみ に起り,採並エ申にても死ぬ前に頭部を下位に放置すると血瞳P低くなってからの」血は頭部に貯溜し てみて血液就下の上出血する事がわかった。 然らばどこから出」血するかと云ふに血管の破れた所は肉眼では見付からない。毛細管より滲出す るとも考へられるが兎では特別の眼窩底構造があって,静脈血は静脈としてよりも海綿艦の如き費 く の の如き謡歌を呈してみると云ふ廣田氏の研究を参考すると成程と會面出経る。自1ち痙攣期に眼球突 出,眼球旋同等がある以上肉眼でわから繊程度の血管損傷はあり得る課で,死後限窩が下位に置か れると顧夜就下で損傷部よ夢出血する。窒息血は流動性と云ふのは入聞での話であって,、動物では 必ずしもさうでないが,死後暫らくは流動性を保ってるるものである。所が死後数時間以内に血管 外に出ると直ちに凝固を始めるのである。それで眼後熱血は軍なる死面現象に過ぎぬ事が判明した が他日之を意義あるものと思ひ誤る人があるかも知れぬことを怖れ前車の戒として之を舷に附記し た次第である。

第8章 結

論 1,家兎窒息開始後45秒頃師動脈内酸素濃度約8。5vo1%となむし頃より眠底の暗赤色は著明 に認められる(第7章第2飾第1項参照)。 2,苦闘期には悶腕,閉目等の有意的抵抗を示す。此時眼底には中心静脈の怒張廷曲を現する 一67一

(18)

68

(第7章第2節第1項参照)。 3,痙攣期には眼底の暗色著しく,中心艀脈怒張,迂曲,乳頭面上微細血管も怒張充盈するに至 る(第7章第2節第1項参照)Q 4,虚血呼吸期に入れば血温の低下に動じて怒張迂曲せし静脈も細小となり孚願も蒼白となって 微細血管は影を画し,乳顕附近より網膜は浮腫脚函濁を呈し,脈絡膜血管を透覗出來ない(第7章 第2節第1項参照)。 5,呼吸絶止後血墜低下の爲網膜の浮腫猷洞濁釜々櫨大し,中心動欝脈は血柱の所々に多くは7 分にして間際を生じ,初めは狭く,後漸次廣く,心動の殆んど絶止する20分頃より間隙の廣さは 不攣となる。此所見は窒息,空氣栓塞,失血の何れによりて死したる家兎死髄にも一様に出現する 帥ち山鼠二二に因る初期二二現象である(第7章第2節第八項参照)。 6,室氣栓塞(静脈よe)の),失血に際しては,眼底は貧一血を特後とするが暗赤紫色への古調は絡 末呼吸期に於て初めて現する(第7章第2節第2項参照)。 7,三下叉はCardiazol注射に於ける痙攣護作時の所見として報告されあるものと余の窒息家 兎痙攣期とに於ける眼底所見の差は,動脈丁丁,静脈怒張を來す程度が前者に於て一三高度なるの みで質に於ての差は認められない(第7章第:2節第2項参照)。 8,二二呼吸期に於ける網膜の浮腫三門三田而賑絡膜血管の透見せぬ事は,血管丙の無血に近い 状態叉は多少の血量はあっても血管壁に緊張なく網膜に封ずる墜力を失ひたる状態に因するもので はないかと思ふ(第7章第3節第2項参照)o g,家兎死腿眼後眼筋間叉は眼球上部筋膜下に往々見らる玉凝血は家兎眼窩底血管構造の特異な ることX死戦期に於ける此静脈賓血管の丁丁なる損傷と頭部に多少の1血量残留せることX,眼窩が 下位に置かるエことΣに原因し,一種の丁丁現象に過ぎざるものであって,死因とは三三なきもの である(第7章第4節第2項参照)。 欄面するに臨み終始御懇篤なる御指導を辱うし,併せて高校闘を賜のたる恩師温田教授に溺腔の謝 意を捧げ,種々御教示を仰ぎたる高辻教授,田村教授,素話教授,本田喜美博士に深甚なる謝意を表 す。三二後出血の三二に際し材料御三與を賜りたる細菌墨教室,耳鼻咽喉科肇教室に衷心より謝意を 表す。 叉本研究は文部省自然科三三三三の補助を受けし事を蚊に銘記し謹謝す。 支 麟

1)Hofma皿.Haberda:Lehrbuch d. gericht1. Medizin Ute Auflage s.602.

2)淺題:實地讐家と臨床16巻1號1頁昭41年1月 3)浅田:洛療及虎方 173號1303頁 昭9年7月

4) Schwarzacher t Zitiert nach d. Lehrb. d. ger. M. von Fritz Reuter S. 399. 1933. 5) 識部;東京催事新誌 52年2601號9, 2503頁 H遅3年 12 月

6) ts : Tierexperimentelle Untersuchung tiber der Erstiekung, besonders der Blutdruek bei

derselben.1919.(軍行本)

(19)

69 7) 桑原 :京者β讐學難誌 33 巷 IO 號637頁 日召 11 年 11 」目 8)吉田:長崎讐學會難誌3巻5號567頁大14年12月 9)丹尾:愛知讐學會雑誌 41巻S號1167頁.昭9年8月 10)藤森:東京讐學會雑誌 48巻7號1492頁 昭9年7月 ゑ11)松野木。竹内:京都讐學雑誌 35巷6號290頁 昭13年6月

12) 小玉:Effect of Asphyxia upon the Rate of Liberatiqn of Epinephrine from the Suprarenal Glands. Tohoku Journal of Experimental Med. Vol. V,1924, No.1;p.47. June,14,』1924.

13)佐藩。翠柳・高橋=The Tohoku Jouanal of Experimental Medicine。 VoL 19, p.422.1932, 14) 鹿西:The Tohoku Journal of Experimental Medicine. Vol.26, p.148。1935,

15) ’大塚:東京讐學會雑誌53谷10號834頁昭14年10月 16)中田:大阪談藪會雑誌 21巻1號54頁 大11年1月

17) 長尾:中ダト讐事新…報 657號1041:頁 明40年8月

18) Biozzi:Archiv ftir Oph七halmologie Bd.133, s.423,1935.

19) 山田:眼科臨林讐i報 33巷7號653頁 昭13年7月

20)植村:治療及母方206號841頁昭12年4月

21) Knies ;Zentralbl. f. prakt. Augenheilk. s。252.1888,

22) Cavka;Archiv f. Psychiat. u. Nervenheilk.,109, s.1.72i.1939,

23)菅沼:日本眼科學會雑誌42tW 7號1766頁昭13年7月 24)淺山:京都警學雑誌 37巻4號665:頁,674頁,682頁,昭15年4月 :25)石丸:中央眼科馨報25巻4號399頁 昭8年4月 26)中毒:日本病理學會襲撃 22巻499頁 昭8年2月 27) 中泉:目立眼科學會i雛誌 31巷7號 昭2年7月 28)寺尾:長崎讐科大数法旧説教室業報 3巷1號144頁 昭6年3月

29)加藤:東北讐學雑誌26巻4號207頁昭15年4月

30)大塚1東京警學會雑誌 54巻6號63頁 昭15年6月 31)大塚:同上 54巷6號1:頁昭15年6月

32)Woodman&Tidy : A Handy−Book of forensic med.&Toxico玉ogy p.918,1877.

33)・Corin :Vierteljahrschrift Bd. XL s.10.1896. 34)E. Harnack :Die gerichtliche Medizln s.171.1914,

35)山本1鹿児島馨學雑誌.12年7號258頁昭10年7月

36)V。M. Palmierk D。 Z. f. g. g. Medizin Bd.15.Ref.67,1930.

37)野富:千葉醤學會雑誌17巻12號3063頁:昭14年12月

38)大塚:東京讐學會雑誌53谷3號67頁昭14年3月

39)大塚:東京旧例會難誌54’巷6號125頁昭15年6月

40)鳴海:第24次日本法勝田會四脚 113頁(昭15年3月襲行,犯罪學雑誌,・ 14管2號附録)・

41)Ssabinsky :Vierteljahrschrift. Bd.7, s.146.1867,

42)Barcroft t Harris, Orahovats and Weiss:Journ. of Phys。, Vol. LX,.31。 P.443. October 1925.

43) Fritz Reu,ter :Lehrbuch d. gerichtl. Med. s.307.1933.

44)廣田:京都讐學雑誌24巻.12號1153頁昭2年

(20)

吉成論交附圖設明

1.白色家兎箆常眼底 眼底はUJJるく,網膜血管と共に太き脈絡膜」血管を見る事が出來る。 正窒息時眼底所見 1.苦罵期;窒息開始後45秒位よb網膜中心動艀脈及脈絡膜血管は稽々暗赤色となる。 2.痙攣i期;眼底」血管は著明なる暗紫赤色となP,綱膜中心静脈は怒張迂曲す0 3.終末呼吸期:網膜中心欝脈の怒張は去P,動脈も共に細小となる。麗神纒乳頭の境界は不明瞭とな り,脈絡膜血管の一部は透覗され難くなる。 ,4.死後3視瀞輕乳頭の境界は全く不明となる。綱膜洋腫釈減濁は乳頭周團よヅ漸次邊縁部に迄鑛が る。死後7分位より綱膜中心動艀脈がキレギレとなるQ 皿.失血死眼底所見 l L側頸動脈切騒後20秒位にて眼底は著名に貧血性となるQ即ち観神輕孚L頭は蒼白となP,脈絡膜 』血管は燧色し,網膜中心血管は細小となるo IV.空氣栓塞死眼底所見 1.空氣注入後40秒位にて眼底は著明に貧血性となる。 2。、1分10秒(絡末呼吸期);乳頭の境界は不鮮明となり,乳頭周囲に潤濁が起り始める0 3.死後;網膜幽霊は漸次周邊に及び,中心動静脈の走行はキレギレとなるo V.翠微鏡所見(ヘマトキシリン・エオジン染色) 1,2.窒息例:a._綱膜中心」査1管の充盈 b....脈絡膜血管の充盈 C・口・毛檬i突起.(」血管の充盈を見る) 3. 空覚栓塞イ列 之に於ては毛様突起の著明なる萎縮を見るO aへ_毛様突起 も’....虹彩 一一一一 70 一一一.

(21)

古成論文附翻(一>

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3.終末呼吸期

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吉成論文附圖(三)

IV,室氣栓塞死

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(24)

吉成論文附圏(四)

1.

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窒 息 例 →

c:毛様突起

(血管の充盈を見る)

3. ご 戻♪

← 窒息例

a:綱膜中心血管の充盈 b:脈絡膜1血管の充盈 2.

・軌 ary e, /, tl. ・ノ

覧一空氣栓塞例 虹彩及i萎縮せる毛様突起 a’;毛様突 起. b’;虹 彩 b’

参照

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