• 検索結果がありません。

登校拒否児の終夜睡眠脳波

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "登校拒否児の終夜睡眠脳波"

Copied!
11
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

原 著

〔書女麟29第犠,肇謂〕・

登校拒否児の終夜睡眠脳波

東京女子医科大学 附属第二病院小児科(主任:福山幸夫教授,指導:村田光範教授) オオ タニ トモ コ

大 谷 智 子

(受付 平成3年3月26日)

The All−night. Electroencephalogram(EEG)of School Refusals Tomoko OTANl

Department of Pediatrics(Director:Prof. Yukio FUKUYAMA, Leader:Prof. Mitsunori MURATA)

Tokyo Women’s Medical College Daini Hospital

We investigated the all−night electroencephalogram(EEG)of forty−four school refusals. As

compared with healthy children, the abnormal findings in the all−night EEG of school refusals were similar to those of depression and orthostatlc dysregulation. We applied DSM・III to subclassify school

refusals, and analyzed the relatio口ship between sleep disturbance on EEG and subclassification of

school refusals.

In the category of Axis・1, the case of anx量ety disorder and adjustment of disorder showed severe sleep disturbance. The sleep disturbance Qf school refusals correlated with Axis−V, that indicated the highest level of.adaptive functioning in the past year. On the other hand, Axis・IV that indicated severity of the stress was not correlated.

These findings suggested that the etiology of school refusals was not important of stress, but

related with endogenous factors. So, endogenous factors implied abnormal circadian rhythm, that

caused sleep disturbance in school refusals. And, the study of all−night EEG was usefui for the judgement on severity of school refusals because of correlative Axis「▽with sleep disturbance.

緒 言 最:近,登校拒否児の急増が報道され社会的にも 関心が高まっている.しかし,教育および医療関 係者の間では,すでに20年以上もこの問題に関心 が寄せられているにもかかわらず,成因論につい ては解明されていないのが現状である.登校拒否 児の多くは,多彩な不定愁訴を訴え,登校しなく なるとともに朝の起床時間が次第に遅くなり,就 寝時間も遅くなるという睡眠,覚醒のリズムのず れがみられる.このような睡眠覚醒のリズムひい ては概日リズムの異常が体質的因子として内在 し,登校拒否症の成因の一部になっているのでは ないかと考えられる.そこで,その一端として, 終夜脳波を記録することにより,これら登校拒否 児の睡眠脳波の変化を調べた。また,Diagnostic

and Statistical Manual of Mental Disorders,

Third edition(以下DSM・IIIと略)1)分類による 登校拒否児に対する客観的評価と睡眠構造の変化 とを比較検討することにより,成因論について考 察した. 対象と方法 登校拒否児の概念や定義は様々な説が出され多 少の違いがあるが,平井ら2)は共通概念として『児 童またはその周囲の者に,なんらかの精神的問題 があって,児童自身が登校しないか長期にわたり 登校を拒否すること』と,報告している.従って, この概念に基づき以下の条件を満たす症例を対象 とした.

(2)

(1)登校を拒否することが少なくとも主訴であ るかまたは主訴の主要な一部であること. (2)身体的障害,疾病,精神遅滞な:どを合併し ないこと. (3)経済的理由による長欠ではなく,また学校 から登校を拒否されていないこと. 対象は当科に来院し前述の条件を満たす登校拒 否児44例(男児14例,女児30例)で,年齢は10∼16 歳であった.また登校拒否児とほぼ同年代で,寝 起き,寝つきがよく,不定愁訴をもたない男児5 例を健常群とした.登校拒否児の睡眠構造につい て健常群と比較を行うとともに,各症例について DSM−III多軸診断を応用し,各臨床症候群別に分 類を行い,その睡眠構造についても検討を行った. 終夜脳波の記録は,当科入院後早い時期に緊張 をほぐすために2夜連続して行った.脳波は前頭 部,中心部,頭頂部,後頭部について単極誘導で 記録し,その他眼球運動(EOG),願筋の筋電図, 呼吸,心電図を同時にモニターした.睡眠段階の 判定(stage分類)は,1分ごとにRechtschaffen &Kalesの判定基準3)に従い行った.今回の結果 は,登校拒否児および健常児ともに第2夜の睡眠 記録をもとに,1。睡眠時間と睡眠変数,2.各睡 眠段階の睡眠時間,3.各睡眠段階の比率,4. REM睡眠について分類整理した.分類処理方法 は以下に示す通りである. 1.睡眠時間と睡眠変数

(1)全就床時間(time in bed, TIB):入浜許 可の指示から起床までの時間(分)

(2)全睡眠時間(total sleep time, TST):TIB

より入眠潜時および入眠後の覚醒時間を除いた時

間(分)

(3)睡眠率(sleep e伍ciency index, SEI):

TSTのTIBに対する割合い

(4)覚醒回数:入眠後の1分以上の覚醒回数

(5)滋養潜時(sleep onset latency, SOL):入

眠許可より入眠時刻までの時間(分) (6)覚醒時間(awake time):入眠後の覚醒時 間の総計(分) 2.各睡眠段階の睡眠時間 各睡眠段階における睡眠時間(分) 3.各睡眠段階の比率 各睡眠段階における睡眠時間のTSTに占める 1七率 (%stage)

4.REM睡眠

(1)REM潜時(REM latency):入眠時刻より 最初のREM睡眠期までの時間(分)

(2)REM回数:入眠後の1分以上のREMの

回数 健常群および群雨の平均値の差の検定にはt検 定を用いて検討した.また健常群のデータより各 項目の95%信頼区間をt分布より求め,95%を逸 脱する症例について健常群と登校拒否群について κ2検定を行った. また,DSM−IIIのAxis・IVおよびVにより分類 された段階と睡眠変数との間の相関を求め,得ら れた相関係数のt検定を行った. 結 果 1.登校拒否児44例の睡眠構造 44例の登校拒否児に対して前述の分類処理方法 に従って,健常群との睡眠構造の比較を行ったと ころ,表1のような結果が得られた.登校拒否群 の平均値は健常群の平均値と比較して,覚醒回数 や覚醒時間の増加および入眠潜時の延長がみられ るため,全睡眠時間の減少と睡眠率の低下を認め た.分散が大きく有意差は認められなかったが, 健常群のデータより各項目の95%信頼区間をt一分 布より求め,95%を逸脱する症例について調べた ところ,44例の登校拒否児に対し全睡眠時間の減 少を示した症例は19例(43.2%),睡眠率の低下を 示した症例は25例(56.8%)と半数ちかくの症例 に異常が認められた.また覚醒回数の増加例は13 例(29.5%),入眠潜時の延長例は16例(36.3%), 覚醒時間の延長例は19例(43.2%)に認められた. それぞれの項目について健常群とのκ2検定を 行ったが有意差は認められなかった. 各睡眠段階に関して出現時間および出現率につ いて比較検討すると,出現時間において登校拒否 群ではREM睡眠出現時間が106.5分と健常群の 141分と比較すると減少傾向を示し,S4出現時間 も健常群の77.1分に対し55.1分と減少傾向がみら れたが,有意差はいずれも認められなかった.ま

(3)

表1 登校拒否児44例の睡眠構造

EEG sleep Parameters 健常群(SD)

@ (n二5)

登校拒否群(SD)

@ (n=44)

1.Sleep time&sleep variables

Time in bed(TIB)(min) 559.0(47.0) 549.6(62.5)

Total sleep time(TST)(min) 542.0(5ユ,0) 474.5(106.0)

Sleep ef五ciency index(SEI)(%) 97.0(2.5) 86.4(16.3)

Number of arousals 1.2(1.6) 2.7 (2.9)

Sleep latency(min) 1⑪.8(12.5) 30.6(46.0)

Awake time(min) 6.2(9.1) 44,5(66,1)

2.Time spent of each sleep stage

Stage REM(min) 141.0(27.5) 106.5零(42.1) Stage 1(min) 29,4(22.6) 35.6(25.3) Stage 2(min) 240.2(22.6) 214.6(66.5) Stage 3(min) 60.6(14.9) 57.8(34.4) Stage 4(min) 77.1(8.5) 55.1*(27.8) Delta sleep(min) 137.7(13.3) 112.7(41.1) 3, Percent of each sleep stage

Stage REM(%) 26.0(3.9) 21.8 (6.9) Stage 1(%) 4,1(2.9) 8.8 (8.0) Stage 2(%) 44.3(3.6) 44。8 (7.8) Stage 3(%) 11.2(2.8) 11.9 (5.5) Stage 4(%) 14.4(2.6) 12.0 (5.8) Delta sleep(%) 25.6(3.9) 23.9 (7.0)

4.Other REM sleep variables

REM latency(min) 107.0(26.7) 158.9(70.6)

Number of REM periods 5.4(0.6) 4.4 (1.5)

(SD):標準偏差,*:pく0.1 た出現率に関しての差は認められなかった. REM潜時において登校拒否群では158.9分と 健常群と比較して延長が認められたが,分散がか なり大きく有意差はみられなかった.そこで,健 常群の値をむ分布を用いて95%信頼区間を求め, 登校拒否群の中でその範囲を逸脱した症例を調べ たところ,延長した症例は21例(51.2%)で,短 縮した症例は3例(7.3%)であった.健常群とκ2 検定を行ったところ,有意に登校拒否群において REM潜時の延長が認められた(p<0.05). 2.Axis・1と登校拒否児の睡眠構造の比較 1)Axis・1による診断 44例の登校拒否児に対してDSM−III多軸分類 を適用したところ,Axis−1の中で表2のような臨 床症候群が該当した.従来から報告されている分 離不安を含む不安障害や適応障害が多く,それぞ れ11例(25%),8例(18.2%)に認められたが, 今回の対象例では転換性障害や心因性落痛障害等 の不定愁訴を中心とする身体表現性障害の占める 割合が20例(45.5%)と多いことが特徴であった. また女児の割合が行為障害では該当3例のうち全 例,転換性障害でも該当7例中全例と多く,反対 に心因性癖痛障害では男児が7例中5例を占め男 女比において有意差が認められた(p〈0.01).し かし,年齢差は特にみられなかった. 以上,分類した各臨床症候群別に健常群との睡 眠構造の比較を行った.ただし,該当症例が1例 のみの群に関しては省略した. 2)Axis−1による臨床症候群別睡眠構造の比較 睡眠時間と他の睡眠変数に関しては表3の上段 1に示したように,不安障害や心因性溶痛障害に おいて全睡眠時間がそれぞれ458.2分,430.0分と 健常群の542.0分と比べて減少し,睡眠率もそれぞ れ83.4%,79.7%と健常群の97.0%と比べると大 幅な低下がみられた.入越後の覚醒時間もそれぞ れ72.7分,43.3分と健常群の6.2分と比較すると著

(4)

表2 登校拒否児44例のDsM−III Axis Iによる診断 臨床症候群 性 別 平均年齢 大 分 類 例 数(%) 男 女 (歳) 1,幼少児期または 行為障害 3 (6.8) 0 3 (13.0) 思春期に発症する障害 不安障害 分離不安 @ 回避障害 @ 過剰不安

i堀

4 7 (12.6) 分裂気質 1 (2.3) 0 1 (14.0) 2.身体表現性障害 身体化障害 5 (11.4) 1 4 (13.2) 転換性障害 7 (15.9) 0 7 (13.3) 心因性落日障害 7 (15.9) 5 2 (12.6) 心気症 1 (2.3) 0 1 (14.0) 3。適応障害 行為障害を伴う w業の停滞を伴う ミぎこもりを伴う

i堀

3 5 (14.0) 4.虚偽性障害 身体症状を伴う非定型 1 (2.3) 1 0 (13.0) ()外の数字は人数 表3 Axis Iによる臨床症候群別睡眠構造の比較 健常群 行為障害 不安障害 身体化障害 転換性障害 心因性終痛障害 適応障害

EEG sleep parameters (SD) (SD) (SD) (SD) (SD) (SD) (SD)

(n=5) (n=3) (n=11) (n=5) (n=7) (n=7) (n=8)

1.Sleep time&sleep variables

Time in bed 559.0(47.0) 590.3(1.2) 553.8(65.3) 545.2(38.1) 572.0(74.1) 540.6(39.0) 534.0(92.7) (TIB)(min) T瞥と早§e鵬e 542.0(51.0) 557.3(24.1) 458,2皐(87.9) 491.6(54.9) 506.0(116.9) 430.0(166.3) 473,9(114.0) Sleep ef五cicncy @index(SEI)(%) 97.0(2.5) 94.7(4.7) 83,4串(15.4) 90.3(9.9) 87.8(11.2) 79.7(30.9) 88.8(14.6) Number of arousals 1.2(1.6) 0.7(1.2) 3.0(3.2) 3.8(4.8) 2.3(2.7) 1.3(1.8) 3.4(2.6) Sleep latency(min) 10.8(12.5) 24.7(27.3) 22.9(14.4) 16.4(19.4) 35.6(53.4) 66.7(94,5) 21.8(17.0) Awake time(miロ). 6.2(9.1) 6.7(11,6) 72.7(85.9) 37.2(36.7) 30.4(47.2) 43.3(72.0) 39.1(86.2)

2.Time spent of each sleep stage

Stage REM(min). 141.0(27.5) 141.6(82.7) 93.7寧事ホ(25.5) 122.8(20.2) 118.8(48.9) 104.6(51.1) 90,4串拳(33.9) Stage 1(min) 29.4(22.6) 18.5(16.2) 46.9(35.4) 32.2(22.9) 30.1(26.5) 21.9(13.8) 39.0(14.7) Stage 2(1nin) 240.2(22。6) 261.9(83.5) 192.5(61.6) 214.6(34.2) 233.7(73.2) 194.2(86.8) 229.8(75.3) Stage 3(min) 60,6(14.9) 63.1(25.8) 55.7(32.8) 59.6(19.4) 59.8(46.3) 60.4(39.5) 54.2(43.2) Stage 4(min) 77.1(8.5) 50.8(34.1) 61.2(31.2) 65.7(16.2) 58.9(34.4) 50.2(26.7) 53.2索(26.6) Delta sleep(min) 137.7(13.3) 113.9ホ(18.3) 116.9(53.3) 125.4(30.7) 118.6(29.6) 110.6(56.7) 106.0准(33.0)

3. Percent of each sleep stage

Stage REM(%) 26.0(3.9) 28.9(14.6) 20,7皐(5.2) 24.9(2.0) 23.1(7.3) 21.4(9.7) 18.6韓(4.5) Stage 1(%) 4.1(2.9) 3.4(3.0) 11.2(9.1) 7.0(6.0) 6.2(6.3) 8.9(13.2) 9.3率(5.6) Stage 2(%) 44,3(3.6) 47.1(15.4) 41.4(7.0) 43.6(4.1) 45.8(6.5). 44.5(8.7) 47.5(6.2) Stage 3(%) 1L2(2.8) 11.4(5。1) 11.8(5.4) 11.9(3.1) 11.2(6.2) 13.8(6.2) 1LO(7.1) Stage 4(%) 14,4(2.6) 9.0(5.7) 12.9(5.9) 13.2(2..4) 12.3(6.5) 13.0(6.1) 12.5(7.1) Delta sleep(%) 25.6(3.9) 20.4傘(2,6) 24.7(9.0) 25.1(4.3) 23.6(3.6) 26.8(9.1) 23.2(6.6)

4.Other REM sleep variables

REM latency.(min) 107.0(26.7) 165.3(142.9) 172.0ホ(65,8) 146,8串(29.2) 153.7(98.2) 160.3(71.0) 150.4(75.5)

Number of REM 5.4(0.6) 3.7料(0.6) 4.7(2.1) 4.6寧(0.5) 4.7(1.1). 4.1(2.3) 4.1*(1,0) periods

(5)

出現時間(分) 300 200 100 0 S−REM S−1 S−2 S−3 S−4 STAGE 図1 各睡眠段階の出現時間 ■健常群 吻行為障害 [ヨ不安障害 園身体化障害 []転換性障害 躍心因性疹痛障害 甦ヨ適応障害 明な延長がみられたが,分散が大きくいずれも有 意差は認められなかった. 入眠潜時においても各群とも健常群より延長傾 向がみられ,中でも心因性癖痛障害では健常群の 10.8分に対し66.7分という値を示したが,分散が 極めて大きく,有意差は認められなかった. 表3の中段2および図1より各群問の睡眠段階 の出現時間について健常群と比較し,t検定を用 いて検討すると,REM睡眠出現時間に関しては 行為障害を除いた各群において健常群の141分に 比べ身体化障害では122.8分,転換性障害では 118.8分,心因性落痛障害では104.6分と減少して いることが認められ,特に不安障害では93.7分 (p<0.01),また適応障害においても90.4分(p< 0.05)と有意に減少していることが認められた. S1, S2およびS3出現時間では各群ともぱらつき が多く一定の傾向がみられなかったが,S4出現時 間では健常群の77.1分に比べ行為障害50,8分,不 安障害61.2分,身体化障害65.7分,転換性障害58.9 分,心因性落痛障害50.2分,適応障害53.2分と各 群とも低値を示している.また徐波睡眠出現時間 においても健常群137.7分に比べ行為障害113.9 分,不安障害116.9分,身体化障害125.4分,転換 性障害118.6分,心因性痺痛障害110.6分,適応障 害106.0分目各群ともに低値を示した.しかし,い ずれの値も分散が大きいためか有意差は認められ なかった, 表3の中段3および図2より各群間の睡眠段階 の出現率について健常群と比較し,t検定を用い て検討すると,REM睡眠出現率は,出現時間の場 出現率(%) 50 40 30 20 10 0 S−REM S一重 S−2 S−3 S−4 STAGE 図2 各睡眠段階の出現率 ■健常群 %行為障害 [=]不安障害 圓身体化障害 〔コ転換性障害 幽心因性疹痛障害 目適応障害 合と同様に行為障害以外の群において健常群の 26%と比較し不安障害では20.7%,身体化障害で は24.9%,転換性障害では23.1%,心因性心痛障 害では21.4%と低値を示した.特に適応障害にお いて18.6%(p<0.05)と有意に減少していた.S4 出現率も9∼13.2%と健常群の14.4%に比べ減少 していたが,歯群とも分散が大きく有意差は認め られなかった.S2,3,および徐波睡眠出現率では 特に傾向はみられなかった.

表3の下段に示されているように,REM潜時

およびREM回数についても健常群と比較し, t 検定を用いて検討を行った.REM潜時に関して は行為障害165.3分,不安障害172.0分,身体化障 害146.8分,転換性障害153.7分,心因性露点障害 160。3分,適応障害150.4分と各群とも健常群の 107.0分より延長しているが,分散が極めて大きく 有意差はみられなかった.REM回数では,健常群 の平均5.4回に対し各群とも平均3∼4回と減少 していた.特に行為障害では3.7回(p<0.05)と 有意に低下していた. 以上よりAxis・1による臨床症候群別睡眠構造 の比較では,特に不安障害において睡眠障害が強 く出現していると思われた.また適応障害でも不 安障害と同様の睡眠段階の異常が強く認められ た. 3.Axis・1Vと登校拒否児の睡眠構造の比較 1)Axis−IVによる診断 Axis−lvは心理的社会的ストレスの強さを規定 しており表4のごとく評価される,この方法に

(6)

表4 Axis lvによる診断 Ax圭s 4の利用法:心理社会的ストレス因の評価例 コード 用 語 成人の例 児童・思春期の @若者の例 1 な し 特記するものなし 特記するものなし 2 軽 微 小額の銀行ローン, 家族との休暇 軽い法律違反 3 軽 度 転居,労働時間・労 新学期,デイケアセ 働状態の変化 ンターの変更,親の 配慮不足 4 中等度 親しい友人の死,新 転校,兄弟の誕生, たな仕事,性的問題 親しい親戚の病気 5, 強 度 怪我,病気,結婚, 両親の離婚,入院, 夫婦別居,大きな経 家人の病気,逮捕, 済損失,解雇 厳しく絶え間ない親 のしつけ 6 極 度 離婚,兄弟や子供の 親や兄弟の死,身体 死,収監 的・性的虐待,麻痺 や四肢の損傷をもた らす重症や重病 7 破局的 破壊的な自然災害, 複数の家人の死 複数の家入の死,強 制収容所体験 8 詳細不明 情報なし,適応でぎ 情報なし,適応でぎ ず ず *これらの例はストレス因の累積的効果でなく,ストレス因 の相対的な強度をあらわしている 従って44例の登校拒否児を分類したところ,39例 の児においてコード1(なし)から5(強度)の

5段階に評価分類がなされ,コード1では5例

(12.8%),コード2では3例(7.7%),コード3 では10例(25.6%),コード4では12例(30.8%), コード5では9例(23.1%)という結果を得た(図 3).なお5例の者が詳細不明で分類できなかっ た. Axis・Ivによる分類と該当登校拒否児の年齢お よび性差の関係については,年齢による相関はな く,男女比を検討したところレベル6において, 該当5例中男児が3例と有意に多いことがわかっ た(p<0.05).. 2)Axis・Ivによる段階別睡眠構造の比較 前述の様々な睡眠脳波に関する変数の中から, 健常群との間に差がみられた睡眠率,覚醒時間, 入眠潜時,REM睡眠とS4と景勝睡眠の出現時間 および出現率,REM潜時, REM回数の11項目と Axis−IVにより分類された段階との間の相関を求 め,得られた相関係数のt検定を行った.しかし11 項目全てにおいて有意な相関は見出せなかった. 霊2 9 5 3 10 TOTAL 39(例) 数字は例数 ■コード1 吻コード2 圓コード3 園コード4 [】コード5 図3 登校拒否力のAxis・Ivによる診断 12 1 4 7 21・1} 13 ■レベル2 物レベル3 [コレベル4 瞳レベル5 ロレベル6 TOTAL 37(例) 数字は例数 図4 登校拒否児のAxis−Vによる診断 4.Axis・vと登校拒否児の睡眠構造の比較 1)Axis−Vによる診断 Axis−vは過去1年の適応機能の最高レベルを 表し,表5のごとくレベル1(最高)からレベル 7(甚だしい障害)までの7段階に分類評価され る.なお,これらは過去1年間に少なくとも数カ 月にわたって維持されていた最も高い適応水準に よって評価されるものとされている.44例の登校 拒否児にAxis−vで分類したところ,37例の児に おいてレベル2(優秀)から6(劣悪)までの5 段階に評価分類された.その結果レベル1は該当 者なし,レベル2は7例(18.9%),レベル3は13 例(35.1%),レベル4は12例(32.4%),レベル 5は4例(10.8%),レベル6は1例(2.7%)と なった(図4).情報不足より7例が詳細不明で分 類できなかった. Axis・vによる分類と該当登校拒否児の年齢お よび性差の関係については,年齢による相関はな

(7)

表5 Axis・vによる診断 Axis−Vの利用法:評価尺度と用法 水 準(レベル) 成 人 の 例 児童・思春期の若者の例 1.最高一社会との結びつき, rE業の面ではきわめて優れた 12歳,成績はきわめて良い. 職業活動,余暇の利用の面で 仕事をし,子供達にも大変よ 多勢の友達があり,サッカー 著しく高い機能を示す.職業 く気を配る.数名の親しい友 と水泳に秀でている. 活動で苦痛を感じない. 人をもち,趣味とする音楽へ の造詣も深い. 2.ぎわめて良好一社会との 活動面では上記と差がない 12歳,活動面では上記と差が 結びつぎ,職業活動,余暇の が,仕事についての緊張が強 ないが,学校やスポーツでの 利用面で平均以上の機能を示 いとこぼす. 水準を維持するのに多少苦労 す. があると訴える. 3.良好一社会的あるいは職 職業の面ではよい仕事振りを 12歳,学校での活動やスポー 業的活動の面で多少問題があ 示す.子供達にも大変よく気 ツは活発。友達も多い.しか る. を配る.数名の親しい友人を し学校の成績は平均レベル維 もつが,趣味をもたない.あ 持がやや難しい. るいは趣味に時間をさかな い. 4.佳良一社会との結びつき 仕事の遂行に困難があり,数 12歳,学業成績は平均程度, あるいは職業活動で中等度の 名の知人はあるが親しい友人 友達は1名だけで,学校外で 障害がある.または両者とも はいない. の活動はしていない. 多少の障害がある. 5.不良一社会との結びつき 数週間以上にわたり,ひとつ 12歳,友達はおらず,2つの あるいは職業活動で高度の障 の職業を続けることが困難. 科目で落第点をとる. 害がある。または両者とも中 等度の障害がある。 6.きわめて不良一社会との 数週間以上にわたり,ひとつ 12歳,友達がなく,すべての 結びつきでも,職業活動でも の職業を続けることが困難で 科目で落第点をとる. 高度の障害を示す. あり,親しい友人や知人をも たず,近所の人々や家人に対 して,しばしば怒り,大声を あげる. 7.著しい障害一事実上すべ 家庭や子供達に対する配慮が 12歳,学校に行かず,身ぎた ての面で著しい障害がある. でぎない,身ぎたなく,わけ ない.家人や友達と口をきき のわからない言動が多い. たがらない。 0.詳細不明 清報なし. 情報なし. 入眠後覚醒時間(分) 300 200 100 o y=一34.33+22.91x r=0.35 Pく0.05 : ● ● ● ● 3 ● ● ● ● 1 2 3 4 5 AXIS−V 6 ア 徐波睡眠時間の比率〔%) 50 40 30 20 組 0 y=28.49−2,08x r=0.31 P〈0.05 ● : 3 ● ● 9 ● 馨 3 塞 ; ● ● 書 。 ● 1 2 3 4 5 AXIS−V 6 7 図5 Axis・vと入眠後覚醒時間の関係 図6 Axis−vと徐波睡眠時間の関係

(8)

睡眠率(%) 100 80 60 40 20 0 コ り き ヨ にロヒを

馨 8 1 …

馨 3 3 ● 1 2 3 4 5 6 7 AXIS−V 図7 Axis−vと睡眠率の関係 REM回数〔回, 12 10 8 6 4 2 o y=5.81−0.33x r=0、29 ● ● : .

i l

● ● ● 1 2 3 4 5 6 1 AXIS−V 図8 Axis・vとREM回数の関係 く,男女比ではレベル2において,該当7例中5 例と有意に男児が多いことが認められた(p< 0.01). 2)Axis・Vによる段階別睡眠構造の比較 Axis・Ivの場合と同様に11項目の睡眠脳波に関 する変数とAxis−vにより分類された段階との間 の相関を求め,得られた相関係数のt検定を行っ た.覚醒時間(図5)では相関係数0.35と徐波睡 眠(図6)では相関係数0.31といずれもpく0.05と 有意にAxis・vの段階との間に相関が認められ た.つまりAxis−vのレベルが上がり,適応機能が 低下すると,入三野覚醒時間の増加および徐波睡 眠の減少が有意に認められた.また睡眠率の低下 とREM回数の減少にも,有意ではないが,それぞ れ0.29と弱い相関がみられた(図7,8). 考 案 登校拒否児は,頭痛や腹痛などの不定愁訴を訴 えて登校しなくなるとともに,朝の起床時間が遅 くなり,就寝時間も遅くなっていくのが普通であ る.同様に,睡眠と覚醒のリズムを乱すものに内 因性うつ病4)∼8)がある.内因性うつ病の場合は,早 朝の覚醒時に抑うつ気分が最も強く,午後から夕 方になると軽快するという抑うつ気分の日内変動 が認められる.また,早朝覚醒,浅眠前面の睡眠 障害が特徴的である.このように,登校拒否児に おいても内因性うつ病と同じような睡眠障害やリ ズムの乱れがみられることは,登校拒否症の成因 の一つに内因性の要因があるのではないかという ことが示唆される9).そこで,登校拒否症における 睡眠構造の特徴について検討を行った. 内因性うつ病に関する睡眠構造の研究は幾多の

報告があり,REM潜時の短縮やREM密度等の

増大が特徴とされている5)∼8).また,入眠潜時の延 長,夜間の途中覚醒や早朝覚醒が多く,睡眠率の 低下や深睡眠期の減少も指摘されている4>10). 対象とした登校拒否群では,成人の内因性うつ 病に特徴とされているREM潜時の短縮は見出せ ず,むしろREM潜時は延長していた. REM潜時 は年齢に逆相関する11)とされており,青少年のう つ病におけるREM潜時に関しては様々な説があ り4)5)11)12),まだはっきりした見解は得られていな い.一般に重症度にも関係するといわれ,長期に 患っている者では極めて短縮しており,寛解期に 入ると正常に戻るとされている7).また発症初;期 のうつ病患者では不眠症の初期症状としてREM 潜時はむしろ延長するとの説8)も報告されてい る.登校拒否群のREM潜時は,158.9分と健常群 の107.0分に比べ延長しており,κ2検定において 有意差が認められた(p〈0.05).REM潜時の延長 が登校拒否の特徴とは言い難いが,睡眠障害の初 期症状である可能性も考えられる. また,睡眠障害を疑わせる面疽潜時や入眠後の 覚醒時間の延長から,睡眠率の低下傾向も登校拒 否群には認められており,内因性うつ病と同じよ うな睡眠障害がみられた.このことは前述したよ うに登校拒否の原因の一つに内因性の要因がある ことを示唆している. 徐波睡眠である睡眠第4段階(S4)出現時間の 減少傾向が登校拒否群において認められた.徐波 睡眠の減少は内因性うつ病においても存在すると されており4),また奥山らが起立性調節障害児に

(9)

おいて特有の現象として報告している13).一般に 最も深い眠りであるS4出現時間の減少に生理的 影響を与える因子として加齢,入滅前覚醒時間の 減少,昼間活動量の減少,通常でない時刻に寝た 場合等が考えられる14).加齢につれて,S4出現時 間が減少するとされているにもかかわらず,対象 とした登校拒否群(平均13.1歳)と健常群(平均 14.4歳)を比較すると,登校拒否群よりS4出現時 間の長い健常群の方が僅かに年齢が上であった. 思春期では徐波睡眠が増加するとの報告もある が,Cobleら15)の行った健常児100例に対する終夜 脳波の検討では,思春期でも徐波睡眠には影響を 与えないと報告されている.また入院検査中に対 象とした登校拒否児および健常児における入床時 刻のずれや昼間の生活様式の差はみられないと考 えられる. 以上より登校拒否群におけるS4出現時間の減 少は生理的要因とは考えにくく,登校拒否におけ る特徴的な所見と推察される. さらにREM睡眠出現時間および出現率の低下 傾向が,登校拒否群において認められた.Agnew ら16)の断眠実験では,断眠中止後の第1の回復夜 の睡眠時において始めにstage 4の睡眠が出現し, その後にREM睡眠が確保されるという結果を得 ており,REM睡眠が出現するためにはある程度 の睡眠の長さが必要であると推察している.登校 拒否群では十分な長さの睡眠が確保されていない ためにREM睡眠が減少するのではないかとも考 えられる. 以上のごとく登校拒否群において様々な形で睡 眠障害を示唆する結果が得られたが,いずれも分 散が大きいために健常群との間に有意差は認めら れなかった.これは登校拒否が現象名であって疾

患単位あるいは症候群ではないとされてお

り2)17),種々の原因が重なり合って生じてくるため に様々なsubtypeが存在することによると思わ れる.つまり本研究で対象とした登校拒否児にお いても,当然同様なことが考えられ,検査結果も 一様ではなく分散したのではないかと推測され る.そこでこれらを分類し睡眠障害の程度を比較 することにより,一層の成因への究明がなされる と考えられる. しかし,成因論の確立されていない登校拒否の 分類は難しく,従来から経過によって分けた高木 の3期分類18)19),平井の重症度分類20),山本21)や梅 垣22)による中核群と辺縁群という分類等が報告さ れている.最近では,DSM−III分類にあてはめよ うとする試みが星野23)や栗田ら24)によってな:され ている.DSM−III分類は,日本の精神科医の間で も高度な診断信頼性が報告されており,登校拒否 を客観的に分類し種々の現象と比較検討する上で 最も直れているのではないかと思われる. そこで,始めにDSM−III多軸分類の中で臨床症 候群白話を診断するAxis・1を適用したところ,不 安障害や適応障害が46。3%に認められたが,転換 性障害や心因性落命障害等の不定愁訴を中心とす る身体表現性障害も多いことが特徴であった.星 野23)や栗田ら24)による登校拒否児の調査では,身 体表現性障害は少なく不安障害や適応障害が多い と報告されている.これらの報告は,精神科外来 受診者を対象にしているのに対し,本研究では小 児科外来という広い一般的な窓口を通して対象と しており,登校拒否児の全体像を把握することが できたのではないかと考えられ,登校拒否児では, 不安障害や適応障害の他に身体表現性障害も多い ことがわかった. Axis−1による臨床症候群民睡眠構造の比較で は,不安障害と適応障害において強く睡眠障害が 出現していることが特徴的であった.特にREM 睡眠出現時間において有意に短縮し,このことは 様々な睡眠変数の中でもREM睡眠時間というも のが登校拒否における睡眠障害の要因として重要 にかかわっていることを示唆している.一方,不 定愁訴を中心とする転換性障害や心因性疹痛障害 等の身体表現性障害における睡眠障害の程度は, 前述の不安障害や適応障害に比較して軽い傾向に あった.このことは,身体的症状である痙痛を訴 えたり,転換性障害として表面的に症状として現 れるならぽ,睡眠障害という形では出現せず,ま た逆の場合においては,症状が発現しない代わり に不安として強く残ったり,そのために適応がう まくいかないような場合に睡眠障害として出現す

(10)

るのではないかと思われる. 他のAxisとの比較では心理的社会的ストレス であるAxis−lvでは相関は見出せなかったが,適 応機能であるAxis−vと徐波睡眠の減少や途中覚 醒の増加においては有意な相関が認められた. Axis・vは,過去1年間に少なくとも数ヵ月にわ たって維持されていた最も高い適応水準によって 評価されるもので,適応機能の指標と考えられる. 登校拒否児の場合は,学校への登校状況を反映 しており,言いかえれば登校拒否の重症度を意味 していると思われる.そのAxis・Vと睡眠障害の 間で相関が認められれことは,登校拒否の重症度 と睡眠障害が相関することを示唆している.スト .レスの指標であるAxis−Ivと睡眠障害との相関 は見出せなかったことから,今まで問題視されて いる『いじめ』や『校内暴力』等のストレスが, 登校拒否の成因として重要ではなく,単なる症状. 発現のきっかけにすぎないのではないかと推測さ れる. 以上より,登校拒否児には,内因性うつ病と類 似した睡眠障害が認められ,その成因のひとつに, 内因性の要因があるのではないかということが示 唆された.そしてその内因というのは,.登校拒否 児において睡眠障害として認められる睡眠,覚醒 のずれ,即ち前日リズムの異常が体質的因子とし て内在することと考えられる.また,登校拒否児 の睡眠脳波を調べることは,その重症度を推測す る上でも重要と思われ,DSM−III分類と併せ治療 の参考になると考えられた. 稿を終えるにあたり,御校閲賜りました福山幸夫教 授ならびに御指導賜りました村田光範教授に深謝致 します.また,終始御指導と御助言を賜りました梅津 亮二助教授,草川三治前教授に感謝の意を捧げるとと もに,御協力戴いた東京女子医大附属第二病院小児科 学教室諸兄姉に感謝致します. なお,本論文の一部は第90回日本小児科学会(1987 年4月)において発表した. 文 献 1)A皿erican、Psychiatric Association:Diagnos.

tic and.Statistical Manual of Mental Disorders (Third Edition)DSM−III.(American Psychiat一

ric Associationed), Washington DC(1980)

2)平井富雄1登校拒否の概念,小児内科14:

581−583, 1982

3)Rechtscha仕en A, Kales A:Amanual of stan− dardized terminology, techniques, and scor孟ng

system for sleep stages of human subjects.』1勿 Brain Information Serviced/Brain Research Institute, University of Ca豆ifornia. Los Angeles

(1968)

4)佐々木邦幸:躁うつ病と睡眠.臨床精神医学 4:

1039−1045, 1975

5)Graham JE:Sleep EEG finding in depressed children and adolescents. Am.JPsychiatry

144:668−670, 1987

6)McNamara E, Reynolds CF III, Solo鉦PH et al: EEG sleep evaluation of depression in

borderline patients. Am J Psychiatry 141: 182−186, 1984

7)Ke止ofs M:Sleep EEG recordings in depres・

sive disorders. J Affective Disord 9:47−53,1985

8)Thase ME, Kupfer DJ, mrich RF:

Electroencepぬa呈ographic sleep in psychotic

depression。 Arch Gen Psychiatry 43:886−893,

1986

9)草川三治:登校拒否と生体リズム.東女医大誌 5フ:1108−1114, 1987

10)Kupfer DJ:Neurophysiological“Markers”・ EEG sleep measures. J Psychiatr Res 18:

467−475, 1984

11)Lahmeyer HW, Poznanski EO, Bellur SN: EEG sleep in depressed adolescents. Am J

Psychiatry 140:1150−1153, 1983

12)Kerkhofs M, Kempenaers C, Linkowski P et al:Multivariate stUdy of sleep EEG in depres. sion. Acta Psychiatr Scand 77:463−468,1988

13)奥山真紀子,遠藤四郎:起立性調節障害児の睡眠

第1編 睡眠構造の変化について.日小児会誌

88:1984−1992, 1984

14)Webb WB, Agnew HW Jr:Stage 4 sleep

influence of time course variables. Science 174:1354−1356, 1971

15)Coble PA, Kupfer DJ, Taska LS et al:EEG

sleep of normal healthy children. Part 1:Find− ings using standards measurement methods.

Sleep 7:289−303, 1984

16)Webb WB, Agnew HW Jr:Sleep effect of a restricted regime. Science 150:1745−1747,1965

17)坂井聖二:登校拒否.小児科 28:351−362,1987

18)高木隆郎:学校恐怖症.小児科診療26:

433−438, 1963

19)高木隆郎:学校恐怖症の典型像(1).児童青年精

(11)

20)平井信義:Schod phobiaあるいは登校拒否の諸 類型と原因的考察並びに治療について.『臨床心理 学の進歩』(日本臨床心理学会編),pp80−90,日本 臨床心理学会,東京(1966) 21)山本由子二いわゆる学校恐怖症の成因について. 精ネ申誌 66 :558−583, 1964 22)梅垣 弘:学校恐怖症に関する研究(1)学校恐 怖症の予後.児童青年精医と近接領域 7: 231−243, 1966 23)星野仁彦:小児精神障害におけるDSM−III.小児 精神障害の生物学.「新しい精神医学」(高橋 良, 台 弘編),pp152−163,ヘスコインターナショ ナル,東京(1985) 24)栗田 広:登校拒否の診断学的分類.臨床精神医 学11:87−95,1982

参照

関連したドキュメント

At Geneva, he protested that those who had criticized the theory of collectives for excluding some sequences were now criticizing it because it did not exclude enough sequences

An easy-to-use procedure is presented for improving the ε-constraint method for computing the efficient frontier of the portfolio selection problem endowed with additional cardinality

If condition (2) holds then no line intersects all the segments AB, BC, DE, EA (if such line exists then it also intersects the segment CD by condition (2) which is impossible due

It is suggested by our method that most of the quadratic algebras for all St¨ ackel equivalence classes of 3D second order quantum superintegrable systems on conformally flat

Several other generalizations of compositions have appeared in the literature in the form of weighted compositions [6, 7], locally restricted compositions [3, 4] and compositions

Then it follows immediately from a suitable version of “Hensel’s Lemma” [cf., e.g., the argument of [4], Lemma 2.1] that S may be obtained, as the notation suggests, as the m A

Classical definitions of locally complete intersection (l.c.i.) homomor- phisms of commutative rings are limited to maps that are essentially of finite type, or flat.. The

Yin, “Global existence and blow-up phenomena for an integrable two-component Camassa-Holm shallow water system,” Journal of Differential Equations, vol.. Yin, “Global weak