(1)治験依頼者名:ファイザー株式会社
旧ファルマシア株式会社
商品名:セレコックス
有効成分名:セレコキシブ(YM177)
各試験の要約表
申請資料中の該当箇所
添付資料番号:5.3.5.1-5.1
(審査当局使用欄)
治験の標題:腰痛症における
YM177/celecoxib のロキソプロフェンナトリウムを対照とする第Ⅲ相
比較試験
治験識別番号:
J49-01-02-217
治験責任医師名:
他 計
名
治験実施施設:
他 計 80 施設
公表文献:未公表
治験期間:
5 カ月間
2001 年 11 月 6 日~2002 年 4 月 10 日
開発のフェーズ:第Ⅲ相試験
目
的
腰痛症患者に対するセレコキシブ
100 mg 1 日 2 回投与の有効性及び安全性につい
て,ロキソプロフェンナトリウム
60 mg 1 日 3 回投与を対照として比較,評価する.
試験デザイン 多施設二重盲検群間比較試験
被 験 者 数
(計画時及び
解 析 時 )
計画時:組み入れ症例
680 例
(セレコキシブ群
340 例,ロキソプロフェンナトリウム群 340 例)
解析時:組み入れ症例
881 例
安全性解析対象例
846 例
診断及び主要な
組 み 入 れ 基 準
下記の基準をすべて満たし除外基準に抵触しない外来の腰痛症患者を対象とする
(性別は問わない).
選択基準:
(1) 同意取得時の年齢 20 歳以上の患者(ただし,高齢者には慎重に投与する)
(
2) ベースライン観察時に,患者の疼痛の評価(Visual Analogue Scale:VAS:)
が
40mm 以上である患者
(
3) 腰痛の罹患期間が 2 週間以上(疼痛がある日が 1 週間のうち 5~7 日)である
患者
(
4) 腰痛の主要部位が第 12 胸椎よりも下に位置する患者
(5) 病歴と身体所見から治験責任/分担医師が治験参加に適当と判断した患者
(
6) 治療計画に従い,予定通り来院し,臨床検査等を行う意志及び能力を有する
患者
(
7) 腰痛に対して NSAID による治療が適切だと治験責任/分担医師が判断した患者
(8) 本治験開始前に本人から文書による同意を取得した患者
除外基準:
(1) 神経原性のもの,あるいは神経学的徴候や症状(神経根障害,神経原性の跛
行)に関連する腰痛を有する患者,坐骨神経痛や神経根圧迫が明瞭な脊椎管
狭窄症や椎間板ヘルニア等
(2) 鬱病などの精神障害の既往歴又はコントロール不能の慢性疾患の既往歴のた
め治験責任/分担医師により
NSAID 療法が適切でないと判断された患者
(3) 本治験中に手術治療を予定している患者
(
4) 過去 4 週間以内に腰痛治療のために手術治療を受けた患者
(5) 慢性関節リウマチ,血清反応陰性の脊椎関節症(強直性脊椎炎,乾癬性関節
炎),腫瘍等の転移,ページェット病,線維筋痛症,脊髄又は椎間板の腫瘍又は
感染症,あるいは全身性疼痛の原因となるその他の疾患の既往を有する患者
(
6) 治験登録前 6 カ月以内の外傷(脊椎骨折,外傷性脊椎関節症など)による腰
痛を有する患者
(
7) 内臓疾患(月経困難症など)に起因すると考えられる腰痛を有する患者
(8) 投与開始前 4 週間以内に副腎皮質ホルモンの経口,筋肉内,硬膜外又は神経
周囲への投与を受けた患者(吸入及び皮膚疾患に対する局所投与は可)
(2)治験依頼者名:ファイザー株式会社
旧ファルマシア株式会社
商品名:セレコックス
有効成分名:セレコキシブ(YM177)
各試験の要約表
申請資料中の該当箇所
添付資料番号:5.3.5.1-5.1
(審査当局使用欄)
診断及び主要な
組 み 入 れ 基 準
(9) ベースライン観察時前に半減期の少なくとも 5 倍に相当する期間以内に何ら
かの
NSAID 又は鎮痛剤の投与を受けた患者.投与薬剤を特定できない場合
は,ベースライン観察時前
48 時間以内に投与を受けた患者.(腰痛症以外の
理由で,治験薬投与開始前
30 日以上,アスピリンを 100mg/日以下の一定用
量で服用している患者は,治験期間中に同一の用法・用量で服用を継続する
ことは可.ただし,
81mg/日 ↔ 100mg/日の変更は可.NSAID 以外の解熱剤及
び総合感冒剤は常用量内で服用してよいが,疼痛評価前
48 時間以内は不
可.)
(10) 治験期間中に経皮的電気刺激(TENS),マッサージ及びマニピュレーション
などの理学療法及び装具療法の併用.
4 週間以上にわたり,定期的に理学療法
を受けていた患者,あるいは装用していた患者については,本治験中に継続
して行ってもよい.
(11) 治験薬初回投与前 30 日以内に食道,胃,幽門部又は十二指腸潰瘍と診断され
た患者又はその治療を受けた患者
(
12) 炎症性腸疾患(クローン病,潰瘍性大腸炎など),慢性・急性腎障害又は肝障
害,重大な凝固障害,あるいは治験責任/分担医師が
NSAID の使用を妨げる
と判断する病態(うっ血性心不全など)その他重篤な合併症を有する患者
(13) スクリーニングの臨床検査で AST(GOT),ALT(GPT),クレアチニン又は
BUN の異常(正常範囲の上限値の 1.5 倍)を越える患者,あるいは治験責任
/分担医師が治験参加が不適当と判断したその他の臨床検査値異常を有する
患者
(14) 悪性腫瘍を有する患者,又は悪性腫瘍の既往を有する患者(基底細胞癌の治
療歴の場合は対象としてもよい.また,その他悪性腫瘍の外科的切除の既往
を有する患者及び治験登録前
5 年以上,再発がない患者は対象としてもよ
い.)
(15) アルコール,鎮痛剤又は麻薬乱用の既往を有する患者
(
16) 妊娠している可能性のある患者,妊婦,授乳中の患者又は本治験中に妊娠を
希望している女性患者,治験責任/分担医師が適切な避妊を行っていないと
判断した患者
(17) ロキソプロフェンナトリウムに過敏症の既往・合併を有する患者
(
18) 鎮痛剤,NSAID,サルファ剤又はシクロオキシゲナーゼ阻害剤に対して過敏
症(アスピリン喘息の既往・合併を含む)を有する患者
(
19) 治験薬投与開始前 30 日以内に何らかの治験薬の投与を受けた患者,又は本治
験中,他の治験薬の投与を受ける予定のある患者
(20) 以前,セレコキシブの治験に参加したことのある患者
(
21) 治験責任/分担医師が治験参加,又は治験実施計画書の遵守に不適当と判断し
た患者
治 験 薬 , 用 量
及び投与方法,
ロ ッ ト 番 号
治験薬 :
(1) セ レ コ キ シ ブ 100mg 錠 :1 錠中セレコキシブを 100mg 含有する白色錠
(
2) セ レ コ キ シ ブ プ ラ セ ボ 錠 :セレコキシブ 100mg と外観上識別不能なプ
ラセボ錠
(
3) ロキソプロフェンナトリウム
60mg 錠
:
1 錠中ロキソプロフェンナトリウム 60mg を
含有するごくうすい紅色の素錠
(
4) ロキソプロフェンナトリウム
プラセボ錠
:ロキソプロフェンナトリウム
60mg と外観上
識別不能なプラセボ錠
(3)治験依頼者名:ファイザー株式会社
旧ファルマシア株式会社
商品名:セレコックス
有効成分名:セレコキシブ(YM177)
各試験の要約表
申請資料中の該当箇所
添付資料番号:5.3.5.1-5.1
(審査当局使用欄)
治 験 薬 , 用 量
及び投与方法,
ロ ッ ト 番 号
ロット番号:いずれも
41771/LCT1
投与方法 :朝,昼,夕食後に下記の
2 錠を服用する
治験実施計画書で規定
された治験薬投与期間
4 週間
併 用 薬 ・
併 用 療 法
併用禁止薬・併用制限薬:
治験中,治験薬剤以外の薬剤は可能な限り使用しないこととした.
(1) NSAID(血小板凝集抑制の理由で,治験薬投与開始前 30 日以上,アスピリン
100mg/日以下の一定量で服用している患者は,治験期間中に同一の用法・用量
で服用を継続することは可.ただし,81mg/日 ↔ 100mg/日の変更は可.)
(
2) 副腎皮質ホルモン(内服,注射,評価部位の外用),筋弛緩薬,抗うつ剤.
(3) 鎮痛剤(NSAID 以外の解熱剤及び総合感冒剤は腰痛以外の目的に絶対必要時
のみ常用量内で連続
3 日以内の服用は可.来院時前 48 時間以内は服用しては
ならない.もし鎮痛剤を服用しなければならない場合は
CRF に記載する.)
(
4) プロスタグランジン製剤,防御因子増強薬,プロトンポンプ阻害薬,H2 受容
体拮抗薬などの胃腸薬.治験期間中に胃腸症状が発現し,胃腸薬により治験継
続が可能と治験責任/分担医師が判断した場合は併用可能.
評 価 基 準
治験のスケジュール
1):重篤とされた有害事象は,最終投与後 28 日まで報告した.
2):4 週又は中止時に異常が認められた項目について実施した.
調査・観察項目 スクリー
ニング
ベース
ライン 2 週
4 週又は
中止時
追跡調査1)
文書同意取得
●
既往歴・合併症
●
身体検査
●
バイタルサイン
●
●
●
●
●
2)
臨床検査
●
●
●
2)
疼痛評価
●
●
●
●
全般評価
●
●
●
Roland Morris Disability
Questionnaire:RDQ
●
●
最終全般改善度
●
概括安全度
●
有害事象1)
併用薬・併用療法
●
●
●
治験薬処方
●
●
残薬回収及び集計
●
●
投与群
朝食後
昼食後
夕食後
YM177
1)
●+□
○+□
●+□
LOX
2)
○+■
○+■
○+■
1):セレコキシブ
2):ロキソプロフェンナトリウム
●:セレコキシブ 100 mg 錠
○:セレコキシブ 100 mg 錠と外観上識別不能なプラセボ錠
■:ロキソプロフェンナトリウム60 mg 錠
□:ロキソプロフェンナトリウム60 mg 錠と外観上識別不能なプラセボ錠
(4)治験依頼者名:ファイザー株式会社
旧ファルマシア株式会社
商品名:セレコックス
有効成分名:セレコキシブ(YM177)
各試験の要約表
申請資料中の該当箇所
添付資料番号:5.3.5.1-5.1
(審査当局使用欄)
評 価 基 準
1. 有効性
(1) 主要評価項目:
最終全般改善度
治験終了時(
4 週目)又は中止時に,医師の全般評価,患者の全般評価,患者
の疼痛評価,
RDQ をもとに 5 段階(1.著明改善,2.中等度改善,3.軽度改善,
4.不変,5.悪化)で判定した.
(
2) 副次的評価項目:
・患者の疼痛の評価(
Visual Analogue Scale:VAS)
100mm VAS(0:痛みなし~100:耐えられないほどの痛み)を用いて「評価
関節」における疼痛の程度を評価した.
・患者の全般評価(
VAS)
100mm VAS(0:無症状で通常の動作に支障がない~100:耐えがたい極めて
重度の症状があり,全ての通常の動作を行うことができない)を用いて全般
的な症状及び動作の支障の程度を評価した.
・医師の全般評価(
VAS)
医師は,100mm VAS(0:無症状で通常の動作に支障がない~100:重度の症
状があり全ての通常の動作を行うことができない)を用いて患者の来院時に
臨床症状に基づき症状の程度を評価した.
・
RDQ
患者自身が,ベースライン観察時と最終の
4 週観察時あるいは中止時の状態
について,評価した.
・効果不十分による中止の時期と頻度を評価した.
2. 安全性
(
1) 有害事象:
治験薬を投与された被験者に生じたあらゆる好ましくない医療上のできごと
を有害事象とした.被験者の状態,合併症,併用薬,治験薬投与との時間的
関係を勘案して,治験薬と有害事象との関連性を以下の
2 段階(0.関連なし,
1.関連あり)で判定し,治験薬との関連性が「関連あり」に該当したものを
「治験薬との関連性が否定できない有害事象」と定義した.
治験薬との関連性
関連なし
関連あり
治験薬との関連性が否定できない有害事象又は臨床検査値異常変動として集計した.
(2) 臨床検査:
スクリーニング時(治験薬投与前)及び
4 週後又は中止時に予め規定した項目に
ついて検査を実施した.また,スクリーニング時に比して
20%以上の悪化を目安
として臨床検査値が臨床的に有意に変動したかどうかを特定した.
(
3) 概括安全度:
治験終了時又は中止時に関連性の否定できない有害事象の発現状況を総合し
て
4 段階(1.安全である,2.ほぼ安全である,3.やや問題がある,4.問題があ
る)で判定した.
安全である:関連性の否定できない有害事象の出現なし
ほぼ安全である:関連性の否定できない有害事象が出現したが,特に処置
を必要とせず投与継続可能と判断される程度
やや問題がある:関連性の否定できない有害事象が出現し,処置を必要と
するが,投与継続可能と判断される程度
問題がある:関連性の否定できない重篤な有害事象があり,投与継続が不
可能になったもの,あるいは投与を中止すべきと判断される
(5)治験依頼者名:ファイザー株式会社
旧ファルマシア株式会社
商品名:セレコックス
有効成分名:セレコキシブ(YM177)
各試験の要約表
申請資料中の該当箇所
添付資料番号:5.3.5.1-5.1
(審査当局使用欄)
統 計 手 法
(1) 主要評価項目
最終全般改善度(「中等度改善」以上の割合)については,施設を調整因子
とした解析を行った.また,有効率差の両側
95%信頼区間の計算を行い,ロ
キソプロフェンナトリウムに対する非劣性の評価を行った.その際,非劣性
の限界値を
12%~14%とした.
(2) 副次評価項目
医師の全般評価,患者の全般評価,患者の疼痛評価及び
RDQ については,
各来院時におけるベースラインからの変化量につき解析を行った.効果不良
による中止については,中止率においては
Fisher の直接確率法,中止に至る
までの期間においては
Log-rank 検定及び一般化 Wilcoxon 検定により解析を
行った.
(3) 有害事象
治療群及び器官分類別に有害事象発現率及び有害事象による中止率を算出
し,ロキソプロフェンナトリウムとの比較を行った.重篤な有害事象の発現
についても,同様に治療群及び器官分類別に発現頻度の集計を行った.
(4) 臨床検査及びバイタルサイン
治療群を要因,ベースラインを共変量としたモデルに基づき,治療群間の比
較を行った.
(5) 概括安全度(「安全である」の割合)
施設を調整因子とした解析を行った.
症例の取り扱い
1. 有効性解析対象例
有効性に関する解析は,PPS 解析対象例及び FAS 解析対象例の 2 つの解析集団
を定義し,PPS 解析対象例を主要な解析対象集団とした.
FAS 解析対象例:投与群への割り付け後に治験薬を 1 回以上服用し,主要又は副
次評価項目の評価を
1 回以上受け,かつ治験期間を通して盲検性が維持された患
者
PPS 解析対象例:以下の条件をすべて満たす患者
(1)FAS 解析対象例であること
(2)選択基準をすべて満たし除外基準のいずれにも抵触していないこと
(3)ベースライン時の患者の疼痛評価(VAS)及び医師の全般評価(VAS)が
40 mm 以上であること
(4)ベースライン時及び投与後に有効性の評価を受けていること
(5)全般的な服薬遵守率が 70%以上であること
(6)事前に規定された併用禁止薬剤を服用していないこと
(7)活動性の腎不全,胃腸潰瘍,上部消化管出血又は慢性心不全をきたしてい
ないこと
(8)ALT(GPT)及び AST(GOT)が基準範囲上限の 1.5 倍以内であること
(9)ベースライン時と投与 4 週後(最終評価時)の有効性評価を同じ治験責任
医師が実施していること
2. 安全性解析対象例
治験薬が少なくとも
1 回投与された症例を対象とした.
報告書の日付
2002 年 9 月 20 日作成
2004 年 2 月 27 日改訂
(6)(1)症例の内訳
本治験には計881例が組み入れられ,441例がセレコキシブ群に,440例がロキソプロフェンナト
リウム群に割り付けられた.このうち,セレコキシブ群の16例及びロキソプロフェンナトリウム
群の19例は完全除外例とし,セレコキシブ群425例及びロキソプロフェンナトリウム群421例の計
846例を評価対象とした.なお,完全除外例に関しては,承認申請後の書面調査時における疑義事
項に対して,原資料との整合性を再度点検し,明確に事実関係が確認できなかった症例である.
安全性解析は治験薬投与例846例を対象に実施した.
組み入れ症例
881 例
LOX 群
421 例
YM177 群
425 例
中止理由
有害事象 :22 例 (5.2%)
実施計画書逸脱: 1 例 (0.2%)
同意撤回 : 5 例 (1.2%)
効果不十分 : 3 例 (0.7%)
中止理由
有害事象 :15 例 (3.5%)
実施計画書逸脱: 7 例 (1.6%)
同意撤回 : 2 例 (0.5%)
効果不十分 : 1 例 (0.2%)
中止・脱落
25 例 (5.9%)
治験完了
400 例
治験完了
390 例
中止・脱落
31 例 (7.4%)
完全除外例*
YM177 群 16 例
LOX 群 19 例
治験薬投与例
846 例
*理由:
YM177 群 16 例の内訳: 同意取得前に治験行為が実施された症例(便潜血検体を同意取得前に採取)1 例
治験責任医師の陳述後に症例報告書が修正された症例 6 例
治験責任医師の署名がない症例 1 例
治験カルテを紛失した症例 4 例
署名印影一覧表に署名・印影の記載ない医師が治験を実施した症例 3 例
治験中止時,未登録医師により VAS を評価した症例 1 例
LOX 群 19 例の内訳: 同意取得前に治験行為が実施された症例(鎮痛剤投与を同意取得前に中止)1 例
同意取得前に治験行為が実施された症例(便潜血検体を同意取得前に採取)1 例
治験責任医師の陳述後に症例報告書が修正された症例 9 例
治験責任医師の署名がない症例 1 例
治験カルテを紛失した症例 5 例
署名印影一覧表に署名・印影の記載ない医師が治験を実施した症例 2 例
組み入れ症例の内訳
(7)解析対象集団の構成
解析対象集団 YM177 群 LOX 群 合計
組み入れ症例 441 440 881
完全除外例 16 19 35
治験薬投与例 425 421 846
安全性解析対象例 425 421 846
(2)有効性の結果
本試験の有効性データは,本申請における臨床データパッケージには含めなかった.なお,
有効性データの詳細は臨床試験報告書(添付資料
5.3.5.1-5.1)に示す.
(3)安全性の結果
1) 有害事象
すべての有害事象及び関連性が否定できない有害事象の発現率は,各群間で統計的に有意
な差は認められなかった.発現頻度の高い有害事象(投与群のいずれかで5%以上)は,腹痛,
下痢,上気道感染および尿中β
2
マイクログロブリン上昇であった.器官別大分類の有害事象
の発現率は,いずれの投与群でも消化管障害が最も高かった.
有害事象の発現率(安全性解析対象例)
(1)
投与群 YM177 ロキソプロフェン
WHO ART器官別大分類
基本語 すべての有害事象
関連性が否定
できない有害事象 すべての有害事象
関連性が否定
できない有害事象
安全性解析対象例数 425 421
全事象 247(58.1%)[450] 163(38.4%)[279] 263(62.5%)[508] 184(43.7%)[324]
皮膚・皮膚付属器障害 14(3.3%)[15] 7(1.6%)[7] 14(3.3%)[16] 6(1.4%)[8]
ざ瘡 0 0 1(0.2%)[1] 0
脱毛(症) 0 0 1(0.2%)[1] 0
皮膚炎 0 0 1(0.2%)[1] 0
湿疹 5(1.2%)[5] 1(0.2%)[1] 4(1.0%)[4] 4(1.0%)[4]
そう痒(症) 4(0.9%)[4] 3(0.7%)[3] 4(1.0%)[4] 2(0.5%)[2]
肛囲そう痒症 0 0 1(0.2%)[1] 0
発疹 3(0.7%)[3] 1(0.2%)[1] 4(1.0%)[4] 2(0.5%)[2]
紅斑性発疹 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
蕁麻疹 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
皮膚乾燥 1(0.2%)[1] 0 0 0
筋・骨格系障害 6(1.4%)[6] 1(0.2%)[1] 6(1.4%)[7] 0
関節痛 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 4(1.0%)[5] 0
関節症 1(0.2%)[1] 0 0 0
病的骨折 2(0.5%)[2] 0 0 0
滑膜炎 1(0.2%)[1] 0 1(0.2%)[1] 0
事故による骨折 1(0.2%)[1] 0 1(0.2%)[1] 0
発現例数(発現率)[発現件数]
注1) 治験責任/分担医師により有害事象として報告された臨床検査値異常変動も集計対象とした.
注2) 有害事象の発現件数の集計は,総括報告書では実施していない.
(8)有害事象の発現率(安全性解析対象例)
(2)
投与群
YM177 ロキソプロフェン
WHO ART器官別大分類
基本語 すべての有害事象
関連性が否定
できない有害事象 すべての有害事象
関連性が否定
できない有害事象
中枢・末梢神経系障害 8(1.9%)[8] 3(0.7%)[3] 13(3.1%)[19] 5(1.2%)[7]
めまい 2(0.5%)[2] 1(0.2%)[1] 2(0.5%)[2] 0
頭痛 3(0.7%)[3] 0 8(1.9%)[10] 3(0.7%)[4]
緊張亢進 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
知覚減退 2(0.5%)[2] 1(0.2%)[1] 2(0.5%)[4] 1(0.2%)[1]
異常感覚 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
知覚障害 0 0 1(0.2%)[1] 0
昏迷 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
自律神経系障害 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2] 5(1.2%)[5] 3(0.7%)[3]
高血圧 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
口内乾燥 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 5(1.2%)[5] 3(0.7%)[3]
視覚障害
3(0.7%)[3] 0 2(0.5%)[2] 0
結膜炎
1(0.2%)[1] 0 1(0.2%)[1] 0
眼痛
1(0.2%)[1] 0 0 0
流涙異常
0 0 1(0.2%)[1] 0
眼瞼痙攣
1(0.2%)[1] 0 0 0
聴覚・前庭障害 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
耳鳴 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
耳の異常 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
その他の特殊感覚障害 3(0.7%)[3] 3(0.7%)[3] 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2]
味覚倒錯 3(0.7%)[3] 3(0.7%)[3] 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2]
精神障害
12(2.8%)[14] 8(1.9%)[8] 15(3.6%)[15] 14(3.3%)[14]
食欲不振
2(0.5%)[2] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
傾眠
10(2.4%)[12] 7(1.6%)[7] 14(3.3%)[14] 13(3.1%)[13]
消化管障害 120(28.2%)[155] 91(21.4%)[115] 130(30.9%)[178] 103(24.5%)[137]
便秘 2(0.5%)[2] 1(0.2%)[1] 7(1.7%)[7] 4(1.0%)[4]
下痢 21(4.9%)[23] 15(3.5%)[17] 24(5.7%)[27] 20(4.8%)[23]
嘔吐 2(0.5%)[2] 1(0.2%)[1] 6(1.4%)[7] 2(0.5%)[2]
腹痛 44(10.4%)[48] 38(8.9%)[42] 56(13.3%)[66] 49(11.6%)[55]
消化不良 8(1.9%)[8] 8(1.9%)[8] 4(1.0%)[5] 4(1.0%)[5]
おくび 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
鼓腸放屁 15(3.5%)[18] 10(2.4%)[12] 15(3.6%)[16] 12(2.9%)[13]
胃炎 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2]
胃腸炎 1(0.2%)[1] 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
嘔気 12(2.8%)[12] 8(1.9%)[8] 6(1.4%)[6] 5(1.2%)[5]
口内炎 17(4.0%)[17] 14(3.3%)[14] 18(4.3%)[20] 11(2.6%)[12]
舌疾患 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
潜血陽性 18(4.2%)[18] 8(1.9%)[8] 18(4.3%)[18] 12(2.9%)[12]
口腔内痛 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
痔核出血 2(0.5%)[2] 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
便異常 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
肝臓・胆管系障害 14(3.3%)[23] 12(2.8%)[21] 14(3.3%)[23] 11(2.6%)[20]
ビリルビン血症 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2] 0 0
血清GOT上昇 5(1.2%)[5] 5(1.2%)[5] 7(1.7%)[7] 7(1.7%)[7]
血清GPT上昇 9(2.1%)[9] 9(2.1%)[9] 9(2.1%)[9] 8(1.9%)[8]
γ-GTP上昇 7(1.6%)[7] 5(1.2%)[5] 7(1.7%)[7] 5(1.2%)[5]
発現例数(発現率)[発現件数]
注1) 治験責任/分担医師により有害事象として報告された臨床検査値異常変動も集計対象とした.
注2) 有害事象の発現件数の集計は,総括報告書では実施していない.
(9)有害事象の発現率(安全性解析対象例)
(3)
投与群
YM177 ロキソプロフェン
WHO ART器官別大分類
基本語 すべての有害事象
関連性が否定
できない有害事象 すべての有害事象
関連性が否定
できない有害事象
代謝・栄養障害 29(6.8%)[35] 21(4.9%)[25] 45(10.7%)[55] 35(8.3%)[43]
BUN上昇 7(1.6%)[7] 6(1.4%)[6] 15(3.6%)[15] 14(3.3%)[14]
糖尿 4(0.9%)[4] 2(0.5%)[2] 6(1.4%)[6] 2(0.5%)[2]
高カルシウム血症 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
高コレステロール血症 1(0.2%)[1] 0 0 0
高カリウム血症 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2]
低血糖 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
LDH上昇 2(0.5%)[2] 1(0.2%)[1] 6(1.4%)[6] 4(1.0%)[4]
NPN上昇 1(0.2%)[1] 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
Al-P上昇 3(0.7%)[3] 1(0.2%)[1] 3(0.7%)[3] 3(0.7%)[3]
口渇 5(1.2%)[5] 4(0.9%)[4] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
CPK上昇 8(1.9%)[8] 7(1.6%)[7] 17(4.0%)[17] 13(3.1%)[13]
高リン酸塩血症 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
眼球乾燥 0 0 1(0.2%)[1] 0
低リン酸血症 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
心・血管障害(一般) 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
心不全 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
心筋・心内膜・心膜・弁膜障害
0 0 1(0.2%)[2] 1(0.2%)[1]
心筋梗塞
0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
心筋虚血
0 0 1(0.2%)[1] 0
心拍数・心リズム障害 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[3] 1(0.2%)[3]
心悸亢進 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[3] 1(0.2%)[3]
血管(心臓外)障害 1(0.2%)[1] 0 0 0
潮紅(フラッシング) 1(0.2%)[1] 0 0 0
呼吸器系障害
58(13.6%)[65] 0 59(14.0%)[61] 2(0.5%)[2]
気管支痙攣
0 0 1(0.2%)[1] 0
咳
7(1.6%)[7]* 0 0 0
呼吸困難
0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
喀血
1(0.2%)[1] 0 0 0
喉頭炎
0 0 1(0.2%)[1] 0
咽頭炎
5(1.2%)[5] 0 8(1.9%)[9] 1(0.2%)[1]
肺炎
1(0.2%)[1] 0 0 0
鼻炎
9(2.1%)[9] 0 7(1.7%)[7] 0
副鼻腔炎
0 0 1(0.2%)[1] 0
喀痰増加
1(0.2%)[1] 0 0 0
上気道感染
38(8.9%)[41] 0 40(9.5%)[41] 0
赤血球障害 2(0.5%)[6] 2(0.5%)[6] 6(1.4%)[15] 5(1.2%)[12]
貧血 2(0.5%)[6] 2(0.5%)[6] 6(1.4%)[15] 5(1.2%)[12]
白血球・網内系障害 4(0.9%)[4] 4(0.9%)[4] 5(1.2%)[5] 5(1.2%)[5]
白血球増多(症) 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 3(0.7%)[3] 3(0.7%)[3]
白血球減少(症) 3(0.7%)[3] 3(0.7%)[3] 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2]
血小板・出血凝血障害 2(0.5%)[2] 0 3(0.7%)[3] 1(0.2%)[1]
口内出血 1(0.2%)[1] 0 0 0
鼻出血 1(0.2%)[1] 0 2(0.5%)[2] 0
血小板血症 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
*:Fisher の直接確率法(p<0.05),YM177 vs. LOX 発現例数(発現率)[発現件数]
注1) 治験責任/分担医師により有害事象として報告された臨床検査値異常変動も集計対象とした.
(10)有害事象の発現率(安全性解析対象例)
(4)
投与群
YM177 ロキソプロフェン
WHO ART器官別大分類
基本語 すべての有害事象
関連性が否定
できない有害事象 すべての有害事象
関連性が否定
できない有害事象
泌尿器系障害 59(13.9%)[77] 49(11.5%)[67] 43(10.2%)[51] 36(8.6%)[44]
尿閉 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
蛋白尿 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2] 1(0.2%)[1]
膀胱炎 2(0.5%)[2] 0 1(0.2%)[1] 0
血尿 10(2.4%)[10] 6(1.4%)[6] 9(2.1%)[9] 7(1.7%)[7]
腎臓痛 0 0 1(0.2%)[1] 0
尿異常 4(0.9%)[4] 4(0.9%)[4] 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2]
NAG上昇 14(3.3%)[14] 13(3.1%)[13] 12(2.9%)[12] 12(2.9%)[12]
尿中β
2マイクログロブリン上昇 41(9.6%)[41]* 38(8.9%)[38] 23(5.5%)[23] 21(5.0%)[21]
尿クレアチニン上昇 4(0.9%)[4] 4(0.9%)[4] 0 0
女性生殖(器)障害1) 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0
月経異常1) 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0
新生物(腫瘍)
0 0 1(0.2%)[1] 0
白血病
0 0 1(0.2%)[1] 0
一般的全身障害 21(4.9%)[23] 12(2.8%)[14] 32(7.6%)[37] 16(3.8%)[20]
全身浮腫 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2]
末梢性浮腫 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2] 5(1.2%)[5] 4(1.0%)[4]
顔面浮腫 3(0.7%)[4] 3(0.7%)[4] 10(2.4%)[10] 8(1.9%)[8]
腹部腫脹 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0
背(部)痛 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0
胸痛 1(0.2%)[1] 0 2(0.5%)[2] 0
疲労 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
発熱 2(0.5%)[2] 0 0 0
ほてり 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
倦怠(感) 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2] 4(1.0%)[4] 4(1.0%)[4]
疼痛 0 0 1(0.2%)[1] 0
アレルギー悪化 0 0 1(0.2%)[1] 0
インフルエンザ様症候群 1(0.2%)[1] 0 2(0.5%)[2] 0
末梢性疼痛 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0
事故による外傷 5(1.2%)[5] 0 5(1.2%)[5] 0
適用部位障害 0 0 1(0.2%)[1] 0
接触(性)皮膚炎 0 0 1(0.2%)[1] 0
抵抗機構障害
5(1.2%)[5] 0 4(1.0%)[4] 0
真菌感染(症) 1(0.2%)[1] 0 1(0.2%)[1] 0
ウイルス感染
3(0.7%)[3] 0 1(0.2%)[1] 0
単純疱疹
1(0.2%)[1] 0 1(0.2%)[1] 0
膿瘍
0 0 1(0.2%)[1] 0
*:Fisher の直接確率法(p<0.05),YM177 vs. LOX 発現例数(発現率)[発現件数]
1):総括報告書では女性患者(YM177:195例,LOX:193例)を発現率の分母とした.女性患者を分母とした発現率はYM177
群0.5%(1/195例),LOX群0.5%(1/193例)であった.
注1) 治験責任/分担医師により有害事象として報告された臨床検査値異常変動も集計対象とした.
注2) 有害事象の発現件数の集計は,総括報告書では実施していない.
(11)完全除外例にみられた有害事象
投与群 YM177 ロキソプロフェン
WHO ART基本語 すべての
有害事象
関連性が否
定できない
有害事象
すべての
有害事象
関連性が否
定できない
有害事象
完全除外例数 16 19
全事象 14 9 16 11
口内乾燥 0 0 1 1
背(部)痛 0 0 1 0
全身浮腫 0 0 1 1
末梢性浮腫 0 0 1 0
顔面浮腫 0 0 1 1
事故による外傷 0 0 1 0
心不全 1 0 0 0
頭痛 0 0 1 1
緊張亢進 0 0 1 0
腹痛 2 1 2 1
便秘 0 0 2 0
下痢 3 1 1 1
潜血陽性 1 0 1 1
痔核 1 0 0 0
嘔気 0 0 1 0
口内炎 2 1 1 0
歯牙障害 1 0 0 0
γ-GTP上昇 0 0 1 1
血清GOT上昇 0 0 1 1
血清GPT上昇 0 0 1 1
BUN上昇 0 0 1 1
CPK上昇 0 0 1 1
Al-P上昇 0 0 1 1
口渇 0 0 1 1
病的骨折 0 0 1 0
感情鈍麻 1 1 0 0
傾眠 0 0 1 1
単純疱疹 0 0 1 0
咽頭炎 1 0 0 0
上気道感染 5 0 2 0
湿疹 1 0 0 0
そう痒(症) 1 1 0 0
発疹 1 1 1 1
尿中β2マイクログロブリン上昇 2 2 2 1
NAG上昇 2 2 0 0
眼瞼炎 0 0 1 0
白血球減少(症) 1 1 0 0
注 1) 治験責任/分担医師により有害事象として報告された臨床検査値異常変動も集計対象
とした.
(12)2) 死亡およびその他の重篤な有害事象
重篤な有害事象は,セレコキシブ群2例/3件(事故による外傷,病的骨折,肺炎),ロキソ
プロフェンナトリウム群5例/9件(背(部)痛,心不全,血清GOT上昇,血清GPT上昇,LDH
上昇,事故による骨折,心筋梗塞,心筋虚血,白血病)の計7例/12件であった.白血病の1例
は死亡例であった.これら重篤な有害事象のうち,ロキソプロフェンナトリウム群の2例/5件
(心不全,心筋梗塞,血清GOT上昇,血清GPT上昇,LDH上昇)を除き,治験薬との関連性
が否定された.尚,完全除外例(35例)に認められた重篤な有害事象は,セレコキシブ群の1
例(心不全)及びロキソプロフェンナトリウム群の1例(事故による外傷及び病的骨折)であ
り,いずれも治験薬との関連性は否定された.
重篤な有害事象の発現率(安全性解析対象例)
投与群
YM177 ロキソプロフェン
WHO ART器官別大分類
基本語
すべての
重篤な有害事象
関連性が否定
できない
重篤な有害事象
すべての
重篤な有害事象
関連性が否定
できない
重篤な有害事象
安全性解析対象例数 425 421
全事象 2(0.5%)[3] 0 5(1.2%)[9] 2(0.5%)[5]
筋・骨格系障害
1(0.2%)[1] 0 1(0.2%)[1] 0
病的骨折
1(0.2%)[1] 0 0 0
事故による骨折
0 0 1(0.2%)[1] 0
肝臓・胆管系障害 0 0 1(0.2%)[2] 1(0.2%)[2]
血清GOT上昇 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
血清GPT上昇 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
代謝・栄養障害 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
LDH上昇 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
心・血管障害(一般)
0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
心不全
0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
心筋・心内膜・心膜・弁膜障害 0 0 1(0.2%)[2] 1(0.2%)[1]
心筋梗塞 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
心筋虚血 0 0 1(0.2%)[1] 0
呼吸器系障害 1(0.2%)[1] 0 0 0
肺炎 1(0.2%)[1] 0 0 0
新生物(腫瘍) 0 0 1(0.2%)[1] 0
白血病 0 0 1(0.2%)[1] 0
一般的全身障害
1(0.2%)[1] 0 1(0.2%)[1] 0
背(部)痛 0 0 1(0.2%)[1] 0
事故による外傷
1(0.2%)[1] 0 0 0
発現例数(発現率)[発現件数]
注1) 治験責任/分担医師により有害事象として報告された臨床検査値異常変動も集計対象とした.
(13)重篤な有害事象一覧
(1)
投与群
症例 番号
投与 日数 (日
)
性別 年齢 身長 体重
既往歴
合併症
前治療
併用療法
有害事象
(WHO ART
基本語
)
発現時期
1)
程度
重篤度
発現 期間
治験薬剤 に対する 処置
転帰
関連性
コメント
(CRF
記載用語
)
L
OX 0106L
14
男
23
歳
180.
0 cm
61.
2 kg
無
無
無
硫酸アトロピン CEZ ディプリバン アンチレクス 塩酸エフェドリン フェンタネスト ケタラール KN3B マスキュラックス プリンペラン ロピオン ソルラクト キシロカイン
事故による骨折
6
日~
高度
入院
中止
持続
なし
右手舟状骨々折: 誤ってすべって転
倒したことより因
果関係なし
5520L
血尿
上気道感染
11
日~
中等度
非重篤
持続
なし
感冒: 感冒のため治験薬との因果関係なし
事故による骨折
28
日~
軽度
非重篤
持続
なし
第
7
肋骨々折:
第
7
助骨々折は咳に伴うものと判
断,特に治療を必
要とせず治験薬と
の因果関係なし
YM
177
28
女
70
歳
153.
0 cm
52.
0 kg
無
無
無
肺炎
28
日~
75
日
高度
入院
47
日
消失
なし
肺炎: 感染症のため治験
薬との因果関係な
し
5607L
高脂血症
腹痛
16
日~
22
日
高度
非重篤
6
日
中止
消失
あり
上腹部痛: 内服中止すると症状軽快したため
下痢
16
日~
19
日
高度
非重篤
3
日
消失
あり
下痢: 内服中止すると症状軽快したため
嘔吐
16
日~
19
日
高度
非重篤
3
日
消失
あり
嘔吐: 内服中止すると症状軽快したため
LOX
18
女
53
歳
155.
6 cm
57.
0 kg
無
無
メバロチン ミオピン
LDH
上昇
26
日~
47
日
中等度
入院
21
日
消失
あり
LDH上昇: 因果関係があるものと思われる.
血清
GOT
上昇
26
日~
高度
入院
持続
あり
肝障害(
GOT
上昇):
因果関係があるものと思われる.
血清
GPT
上昇
26
日~
高度
入院
持続
あり
肝障害(
GPT
上昇):
因果関係があるものと思われる.
1)
治験薬投与開始日を
0
日とした.
(14)重篤な有害事象一覧
(2)
症例 番号
投与 日数 (日
)
性別 年齢 身長 体重
既往歴
合併症
前治療
併用療法
有害事象
(WHO ART
基本語
)
発現時期
1)
程度
重篤度
発現 期間
治験薬剤 に対する 処置
転帰
関連性
コメント
(CRF
記載用語
)
7908L
糖尿病
心不全
5
日~
98
日
高度
入院, 生命
93
日
中止
消失
あり
心不全: -
心筋梗塞
12
日~
30
日
高度
入院, 生命
18
日
中止
消失
あり
急性心内膜下梗塞: -
11
男
68
歳
165.
2 cm
70.
1 kg
無
無
無
心筋虚血
12
日~
65
日
高度
入院, 生命
53
日
中止
消失
なし
無症候性心筋虚血(冠動脈
3
枝病
変): 治験薬服薬
開始後の短期間で発現し
たものとは
考えにくく,糖尿病が起
因した所見と判断し
治験薬との因果
関係はなしと判定した.
27
男
80
歳
169.
0 cm
70.
6 kg
胃十二指 腸潰瘍
高血圧 高脂血症 糖尿病
重質酸化 マグネシウム ロキソニン ノイロトロピン プリンペラン ソロン
エースコール ベイスン バファリン ダイアグリコ メバロチン ノルバスク プレタール スピロノラクトン
潜血陽性
28
日~
軽度
非重篤
服薬終了 時以降
持続
なし
便潜血(-)が
2
(+)となった:
消化管出血の可能性あり
L
ym
phom
aで
あったため
既に腹大動脈
LN Swelling
所見及び骨盤
Meta
あ
り骨盤内臓器へ
の
Meta
の可能性がある為等.
【再調
査:因果関係
No
→
No
】治験終了時
には他の原
因が考えられなかったた
め,薬剤と
の関連性が否定できなか
っ
たが,入院後の精査により,
ATL
の
疑いが強くなったことから,
β2
MG
上
昇,
LDH
上昇,便潜血
(2
+
)は
ATL
に
関連するも
のとし,治験薬との因果
関係を否定した
LDH
上昇
28
日~
軽度
非重篤
服薬終了 時以降
持続
なし
LDH
の上昇:
肝障害の可能性あり
L
ym
phom
aであっ
たため
【再調査:因果関係
No
→
No
】治験終了時には他の原因が考
え
られなかっ
たため,薬剤との関連性
が否定でき
なかったが,入院後の精
査
により,
ATL
の疑いが強くなったこ
とから,
β2
MG
上昇,
LDH
上昇,便
潜
血
(2
+
)は
ATL
に関連するものとし
,
治験薬との因果関係を否定した
0
日とした.
(15)重篤な有害事象一覧
(3)
投与群
症例 番号
投与 日数 (日
)
性別 年齢 身長 体重
既往歴
合併症
前治療
併用療法
有害事象
(WHO ART
基本語
)
発現時期
1)
程度
重篤度
発現 期間
治験薬剤 に対する 処置
転帰
関連性
コメント
(CRF
記載用語
)
尿中
β2
マイクロブ
ロブリン上昇
28
日~
軽度
非重篤
服薬終了 時以降
持続
なし
尿中
β2
MG
の上昇:
腎
負荷(障害)の可能性
L
ym
phom
a
で
あったため,既に腹大動脈
LN Swelling
所見
及び骨盤
Meta
あり骨盤内臓器へ
の
Meta
の可能性があるため等
【再調
査:因果
関
係
No
→
No
】治験終了時
には他の原因が考えられなかった
た
め,薬剤との関連性が否定
できなかっ
たが,入院後の精査によ
り
,
ATL
の疑
いが強くなったことから,
β2
MG
上昇,
LDH
上昇,便潜血
(2
+
)は
ATL
に関連
す
るものとし,治験薬との因
果関係を否
定した
白血病
53
日~
88
日
高度
入院, 死亡
35
日
服薬終了 時以降
死亡
なし
成人
T
細胞白血病:
20
年
月
日発生臀部痛フ
ォローアッ
プ中,急変し
月
日死亡
.ATL
と診断さ
れた為,因果関係なし
【再調査:
因
果関係
No
→
No
】治験終了時には他
の原因が考えられなかった
ため,薬剤
との関連性が否定できなか
ったが,入
院後の精査により,
ATL
の疑いが強く
な
っ
た
ことから,
β2
MG
上昇,
LDH
上
昇,便潜血
(2
+)
は
ATL
に
関
連するもの
とし,治験薬との因果関係を否定した
NAG
上昇
14
日~
26
日
軽度
非重篤
12
日
消失
あり
NAG
尿:
薬による影響と思われる.
尿中
β2
マイクロブ
ロブリン上昇
14
日~
26
日
軽度
非重篤
12
日
消失
あり
β2
MG
尿:
薬による影響と思われる.
尿クレアチニン上昇
14
日~
26
日
軽度
非重篤
12
日
消失
あり
クレアチニン尿: 薬による影響
YM
177 9512L
14
女
74
歳
152.
0 cm
42.
0 kg
胃十二指 腸潰瘍
骨粗鬆症
アルタット エルシトニン エパデール ガスモチン ユベラ ムコスタ ソロン ボルタレン
ノイロトロピン
蛋白尿
14
日~
26
日
軽度
非重篤
12
日
消失
あり
尿蛋白(
+
):
薬による影響と思われる.
事故による外傷
24
日~
高度
入院
服薬終了 時以降
持続
なし
腰椎圧迫骨折: 外傷によるもので治験薬と
の因果関係
はない.
病的骨折
24
日~
高度
入院
服薬終了 時以降
持続
なし
腰椎圧迫骨折: 外傷によるもので治験薬と
の因果関係
はない.
1)
治験薬投与開始日を
0
日とした.
(16)重篤な有害事象一覧
(4)
症例 番号
投与 日数 (日
)
性別 年齢 身長 体重
既往歴
合併症
前治療
併用療法
有害事象
(WHO ART
基本語
)
発現時期
1)
程度
重篤度
発現 期間
治験薬剤 に対する 処置
転帰
関連性
コメント
(CRF
記載用語
)
14
男
29歳
170.
5 cm
82.
0 kg
無
無
無
鎮痛剤
背(部)痛
4
日~
16
日
中等度
入院
12
日
中止
消失
なし
腰椎々間板ヘルニア: 投
薬
と
ヘルニアは無関係
【再調
査:因果関
係
No
→
No
】ヘルニ
アは椎間板の脆
弱性によるもので
関連性なし.
13
女
60歳
148.
8 cm
35.
1 kg
胃十二指 腸潰瘍
血尿 骨粗鬆症
無
無
腹痛
1
日~
高度
非重篤
中止
持続
あり
胃痛: 胃潰瘍の既往も
あり,元来胃痛を
おこしやすい症
例であったと思わ
れる.慢性的な
胃痛の可能性も考
えられる.
BUN
上昇
14
日~
29
日
軽度
非重篤
15
日
消失
あり
BUN
上昇:
-
病的骨折
29
日~
79
日
高度
入院
50
日
服薬終
了
時以降
後遺症 を残し て回復
なし
第
9
胸椎圧迫骨折:
高度の骨粗鬆が
原因で今回の治験
との因果関係は考えられない
事故による外傷
29
日~
79
日
高度
入院
50
日
服薬終
了
時以降
消失
なし
背,腰,臀部挫創: 転倒のための発症と考えられる.
27
男
76歳
うっ血性 心不全
血尿
無
救心
NAG
上昇
28
日~
79
日
高度
非重篤
51
日
消失
あり
NAG
上昇:
-
161.
4
cm
56.
5 kg
尿中
β2
マイクロブ
ロブリン上昇
28
日~
79
日
高度
非重篤
51
日
消失
あり
β2
-マイクログロブリン値上昇:
-
心不全
34
日~
79
日
高度
入院
45
日
服薬終
了
時以降
消失
なし
心不全(
LDH
上昇,
CPK
上昇):
引越等で疲労が
重なったものと考
える
0
日とした.
(17)3) 投与中止を引きおこした有害事象
投与中止を引き起こした有害事象は,セレコキシブ群3.5%,ロキソプロフェンナトリウム
群5.2%であった.大部分の有害事象は軽度から中等度の重症度であった.
投与中止を引き起こした有害事象の発現率(安全性解析対象例)(1)
投与群 YM177 ロキソプロフェン
WHO ART器官別大分類
基本語
すべての
投与中止を引き起
こした有害事象
関連性が
否定できない
投与中止を引き起
こした有害事象
すべての
投与中止を引き起
こした有害事象
関連性が
否定できない
投与中止を引き起
こした有害事象
安全性解析対象例数
425 421
全事象 15(3.5%)[25] 13(3.1%)[23] 22(5.2%)[32] 16(3.8%)[22]
皮膚・皮膚付属器障害 3(0.7%)[3] 3(0.7%)[3] 1(0.2%)[2] 1(0.2%)[2]
そう痒(症) 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
発疹 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
紅斑性発疹 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
筋・骨格系障害 1(0.2%)[1] 0 1(0.2%)[1] 0
病的骨折 1(0.2%)[1] 0 0 0
事故による骨折 0 0 1(0.2%)[1] 0
中枢・末梢神経系障害
2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
めまい
1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
頭痛
0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
昏迷
1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
聴覚・前庭障害 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
耳鳴 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
消化管障害 8(1.9%)[14] 8(1.9%)[14] 10(2.4%)[16] 8(1.9%)[11]
下痢 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2]
嘔吐 0 0 3(0.7%)[4] 1(0.2%)[1]
腹痛 6(1.4%)[7] 6(1.4%)[7] 7(1.7%)[8] 6(1.4%)[6]
鼓腸放屁 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
胃腸炎 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
嘔気 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2] 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
口内炎 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
舌疾患 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
潜血陽性 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
代謝・栄養障害
1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
口渇
1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
心・血管障害(一般) 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
心不全 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
心筋・心内膜・心膜・弁膜障害 0 0 1(0.2%)[2] 1(0.2%)[1]
心筋梗塞 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
心筋虚血 0 0 1(0.2%)[1] 0
呼吸器系障害 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
咽頭炎 0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
泌尿器系障害
0 0 1(0.2%)[1] 0
腎臓痛
0 0 1(0.2%)[1] 0
女性生殖(器)障害1) 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
月経異常1)
1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 0 0
発現例数(発現率)[発現件数]
1):総括報告書では女性患者(YM177:195 例,LOX:193 例)を発現率の分母とした.女性患者を分母とした発現率は
YM177 群 0.5%(1/195 例)であった.
注1) 治験責任/分担医師により有害事象として報告された臨床検査値異常変動も集計対象とした.
注2) 有害事象の発現件数の集計は,総括報告書では実施していない.
(18)投与中止を引き起こした有害事象の発現率(安全性解析対象例)(2)
投与群 YM177 ロキソプロフェン
WHO ART器官別大分類
基本語
すべての
投与中止を引き起
こした有害事象
関連性が
否定できない
投与中止を引き起
こした有害事象
すべての
投与中止を引き起
こした有害事象
関連性が
否定できない
投与中止を引き起
こした有害事象
一般的全身障害
2(0.5%)[2] 1(0.2%)[1] 6(1.4%)[7] 4(1.0%)[5]
全身浮腫
1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1] 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2]
末梢性浮腫
0 0 1(0.2%)[1] 1(0.2%)[1]
顔面浮腫
0 0 2(0.5%)[2] 2(0.5%)[2]
背(部)痛
0 0 1(0.2%)[1] 0
インフルエンザ様症候群
1(0.2%)[1] 0 0 0
事故による外傷
0 0 1(0.2%)[1] 0
発現例数(発現率)[発現件数]
注1) 治験責任/分担医師により有害事象として報告された臨床検査値異常変動も集計対象とした.
注2) 有害事象の発現件数の集計は,総括報告書では実施していない.
4) 臨床検査値
①血液学的検査:
ベースラインからの平均変化において各群間で統計的に有意な差が認められた検査項目は,
ヘモグロビン,ヘマトクリット,赤血球数及び白血球数であった.赤血球系の検査項目であ
るヘモグロビン,ヘマトクリット及び赤血球数は,セレコキシブ群に比してロキソプロフェ
ンナトリウム群で統計的に有意な低下が認められた(それぞれp=0.003,p=0.003,p<0.001).
②生化学・尿検査:
ベースラインからの平均変化において各群間で統計的に有意な差が認められた検査項目が
散見されたが,臨床上問題となる変動ではなかった.
③臨床検査値異常変動:
臨床検査値異常変動発現率は,セレコキシブ群23.7%,ロキソプロフェンナトリウム群
24.8%であった.いずれかの群において発現率が3%以上であった臨床検査項目は,CPK上昇,
BUN上昇,NAG上昇,β
2
マイクログロブリン上昇及び便潜血陽性であった.
また,治験薬との関連性が否定できない臨床検査値異常変動発現率は,セレコキシブ群
18.7%,ロキソプロフェンナトリウム群20.0%であり,いずれかの群において発現率が2%以上
であった臨床検査項目は,GPT上昇,CPK上昇,BUN上昇,NAG上昇,β
2
マイクログロブリ
ン上昇及び便潜血陽性であった.
(19)臨床検査値異常変動の発現率(安全性解析対象例)
投 与 群
YM177 ロキソプロフェン
臨床検査値異常変動 すべての臨床検査値
異常変動
関連性が否定できな
い臨床検査値
異常変動
すべての臨床検査値
異常変動
関連性が否定できな
い臨床検査値
異常変動
安全性解析対象例数 425 421
全臨床検査値異常変動
100/422 (23.7%) 79/422 (18.7%) 102/411 (24.8%) 82/411 (20.0%)
血液学的検査
赤血球数下降 2/419 (0.5%) 2/419 (0.5%) 6/400 (1.5%) 5/400 (1.3%)
ヘモグロビン下降 2/419 (0.5%) 2/419 (0.5%) 5/400 (1.3%) 4/400 (1.0%)
ヘマトクリット下降 2/419 (0.5%) 2/419 (0.5%) 4/400 (1.0%) 3/400 (0.8%)
白血球数上昇 1/419 (0.2%) 1/419 (0.2%) 3/400 (0.8%) 3/400 (0.8%)
白血球数下降 3/419 (0.7%) 3/419 (0.7%) 2/400 (0.5%) 2/400 (0.5%)
血小板数上昇 0/419 (0.0%) 0/419 (0.0%) 1/396 (0.3%) 1/396 (0.3%)
血液生化学検査
総ビリルビン上昇 2/419 (0.5%) 2/419 (0.5%) 0/405 (0.0%) 0/405 (0.0%)
GOT 上昇 5/419 (1.2%) 5/419 (1.2%) 7/406 (1.7%) 7/406 (1.7%)
GPT 上昇 9/419 (2.1%) 9/419 (2.1%) 9/406 (2.2%) 8/406 (2.0%)
Al-P 上昇 3/419 (0.7%) 1/419 (0.2%) 3/405 (0.7%) 3/405 (0.7%)
LDH 上昇 2/419 (0.5%) 1/419 (0.2%) 6/406 (1.5%) 4/406 (1.0%)
γ-GTP 上昇 7/419 (1.7%) 5/419 (1.2%) 7/405 (1.7%) 5/405 (1.2%)
CPK 上昇 8/419 (1.9%) 7/419 (1.7%) 17/405 (4.2%) 13/405 (3.2%)
BUN 上昇 7/419 (1.7%) 6/419 (1.4%) 15/405 (3.7%) 14/405 (3.5%)
クレアチニン上昇 1/419 (0.2%) 0/419 (0.0%) 1/405 (0.2%) 1/405 (0.2%)
総コレステロール上昇 1/419 (0.2%) 0/419 (0.0%) 0/405 (0.0%) 0/405 (0.0%)
K 上昇 2/419 (0.5%) 2/419 (0.5%) 2/405 (0.5%) 2/405 (0.5%)
Ca 上昇 0/419 (0.0%) 0/419 (0.0%) 1/405 (0.2%) 1/405 (0.2%)
P 上昇 1/419 (0.2%) 1/419 (0.2%) 1/405 (0.2%) 1/405 (0.2%)
P 下降 1/419 (0.2%) 1/419 (0.2%) 0/405 (0.0%) 0/405 (0.0%)
尿検査
尿蛋白陽性 2/418 (0.5%) 2/418 (0.5%) 2/404 (0.5%) 1/404 (0.2%)
尿糖陽性 4/418 (1.0%) 2/418 (0.5%) 6/405 (1.5%) 2/405 (0.5%)
尿ウロビリノーゲン陽性 4/418 (1.0%) 4/418 (1.0%) 2/404 (0.5%) 2/404 (0.5%)
尿潜血陽性 10/418 (2.4%) 6/418 (1.4%) 9/405 (2.2%) 7/405 (1.7%)
NAG 上昇 14/418 (3.3%) 13/418 (3.1%) 12/404 (3.0%) 12/404 (3.0%)
β
2マイクログロブリン上昇 41/418 (9.8%) * 38/418 (9.1%) * 23/405 (5.7%) 21/405 (5.2%)
尿クレアチニン上昇 4/418 (1.0%) 4/418 (1.0%) 0/404 (0.0%) 0/404 (0.0%)
便検査
便潜血陽性 18/396 (4.5%) 8/396 (2.0%) 18/374 (4.8%) 12/374 (3.2%)
*:Fisherの直接確率法(p<0.05),YM177 vs. LOX 発現例数/解析対象例数(発現率)
注1)臨床検査値異常変動に関する因果関係の評価は治験実施計画書上設定していないが,治験責任/分担医師により有
害事象として報告された臨床検査値異常変動に基づいて本集計を実施した.
注2)安全性解析対象例数のうち,各臨床検査項目において以下の理由により,治験薬投与前又は投与後のデータが欠測
となった項目については,臨床検査値異常変動の解析から除外した.
・投与前未測定
・投与後未測定
・投与後評価期間外
5) バイタルサイン
ベースラインからの平均変化おいてロキソプロフェンナトリウム群はセレコキシブ群に比
(20)べ収縮期血圧の上昇が見られ,両群間で統計的に有意な差が認められた(p<0.001).その他各
群間で統計的に有意な差が認められた検査項目が散見されたが,臨床上問題となる変動では
なかった.
6) 概括安全度
「安全である」と判定された症例の割合は,YM177群62%,LOX群56%で統計的に有意な差
が認められた.
概括安全度判定及び安全率
概括安全度判定 %(例数) 安全率
(「安全である」の割合)
投与群
安全
である
ほぼ安全
である
やや問題
がある
問題
がある
%
(例数) p 値
YM177
n=425
62%
(262)
33%
(139)
3%
(11)
3%
(13)
62%
(262)
LOX
n=418
56%
(234)
36%
(151)
5%
(22)
3%
(11)
56%
(234)
0.048 1)
1):Cochran-Mantel-Haenszel(CMH)法
7) 有用度
本試験では,有用度の評価は予め設定していなかったため,実施していない.
(4)結論
・
腰痛症患者におけるセレコキシブの安全性及び忍容性が確認された.
・
セレコキシブは,収縮期血圧にほとんど影響を及ぼさなかった.また,セレコキシブの
浮腫に関連した有害事象(顔面浮腫)の発現率が,ロキソプロフェンナトリウムに比し
て低かった.このことは,ロキソプロフェンナトリウム等の
NSAID の作用に関連する体
液貯留及び血圧上昇の発現率がセレコキシブでは少ないことを示唆するものであった.
(21)治験依頼者名:アステラス製薬株式会社
旧 山之内製薬株式会社
商品名:セレコックス
有効成分名:セレコキシブ(YM177)
各試験の要約表
申請資料中の該当箇所
添付資料番号:5.3.5.2-1
(審査当局使用欄)
治験の標題:YM177 初期第Ⅱ相試験-慢性関節リウマチ-
治験識別番号:
41771/RPi1
治験総括医師:
実施責任医師:
治験実施施設:
他 計
18 施設
公表文献:未公表
治験期間:
カ月間
19
年
月
日~
19
年
月
日
開発のフェーズ:初期第Ⅱ相試験
目
的
慢性関節リウマチに対する
認することを目的として,3 群の用量を用いて多施設非盲検試験により検討する.
YM177 の有効性に関する感触を得るとともに安全性を確
試験デザイン 多施設非盲検試験
被 験 者 数
(計画時及び
解 析 時 )
計画時:
1 群 15 例 計 45 例
解析時:登録例
54 例
有効性解析対象例
36 例
安全性解析対象例
50 例
有用性解析対象例
42 例
診 断 及 び 主 な
組 み 入 れ 基 準
下記の基準を満たし,除外基準に抵触しない活動性慢性関節リウマチ患者を対象と
した.
【選択基準】
(1) アメリカリウマチ協会(ARA)の診断基準(1987 年)により RA と診断され
た患者
(2) 発症後 6 カ月以上経過した患者
(
3) 治験開始時の疼痛関節数(圧痛又は他動運動痛の認められるもの)が 6 個以上
の患者
(4) 治験開始時に下記の 4 項目のうち 2 項目以上の条件を満たす患者
1) 朝のこわばりの持続時間:30 分以上
2) 握力(左右平均値):男性 161mmHg 以下,女性 127mmHg 以下
3) 赤沈(Westergren 法):30mm 以上/1 時間
4) 腫脹関節数:3 個以上
(
5) 年齢は 20~75 歳
(6) 入院,外来は問わない
【除外基準】
(1) 治験開始前に下記の治療を受けている患者
1) 治験開始前 3 カ月以内に,抗リウマチ剤・免疫調節剤(金製剤,SH 剤,ロベ
ンザリット,サラゾスルファピリジン(アザルフィジン
EN
®
)等),免疫抑制
剤(ミゾリビン)治療を開始した患者又は上記治療が維持療法に達していない
患者
2) 治験開始前 1 カ月以内に副腎皮質ホルモン剤投与を開始した患者又は副腎皮質
ホルモン継続使用例で
1 日内服量としてプレドニゾロン換算 5mg を超える量
を投与中の患者
3) 治験開始前 2 週間以内に副腎皮質ホルモン剤,関節軟骨保護剤等の関節注入を
受けた患者又は治験期間中に関節注入を必要とすると思われる患者
4) 治験開始前 6 カ月以内に他の治験薬(アザチオプリン,シクロフォスファミ
ド,メトトレキサート等の適応未承認薬も含む)の投与を受けた患者
(
2) 消化管出血,消化性潰瘍を合併している患者又はその既往歴を有する患者
(3) 重篤な心・腎・肝・血液疾患・高血圧,アスピリン喘息等の合併症を有する患
者又はその既往歴を有する患者
(4) 薬物過敏症の既往歴のある患者
(
5) 妊娠,授乳中の婦人,妊娠している可能性のある婦人及び本試験中に妊娠を希
望する婦人
(
6) その他医師が治験対象として不適当と判断した患者
(22)治験依頼者名:アステラス製薬株式会社
旧 山之内製薬株式会社
商品名:セレコックス
有効成分名:セレコキシブ(YM177)
各試験の要約表
申請資料中の該当箇所
添付資料番号:5.3.5.2-1
(審査当局使用欄)
治 験 薬 , 用
量,投与方法
及
び
ロ ッ ト 番 号
治験薬,ロット番号:
(
1) YM177 50mg カプセル(1 カプセル中 YM177 を 50mg 含有する白色カプセル
[ロット番号:AT1771C])
(
2) YM177 100mg カプセル(1 カプセル中 YM177 を 100mg 含有する白色カプセル
[ロット番号:AT1772C])
(
3) YM177 200mg カプセル(1 カプセル中 YM177 を 200mg 含有する白色カプセル
[ロット番号:AT1773C])
投与方法:
治験薬を下記の用法・用量で投与した.
1 例目の投与量は 50mgBID(100mg/日)と
し,治験担当医師が安全性の手応えをみながら,2 例目以降,患者ごとに順次増量
することとした.
4 例以上投与する場合,4 例目以降の投与量は治験担当医師の判
断により決定した.
(
1) 50mgBID 群 :YM177 50mg カプセルを 1 回 1 カプセル,1 日 2 回,朝食後及
び夕食後に投与した.
(
2) 100mgBID 群 :YM177 100mg カプセルを 1 回 1 カプセル,1 日 2 回,朝食後及
び夕食後に投与した.
(3) 200mgBID 群 :YM177 200mg カプセルを 1 回 1 カプセル,1 日 2 回,朝食後及
び夕食後に投与した.
治験実施計画書で規定さ
れた治験薬投与期間
6 週間
前 治 療 薬 ・
併 用 薬 規 定
【併用禁止薬,併用禁止療法】
(1) 非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)及び鎮痛剤等効果判定に影響を及ぼすと考
えられる薬剤(坐剤,外用剤も含む).
(2) 胃腸薬(原則として併用しないことが望ましいが,患者の症状によりやむを得
ない場合は併用してよい).
(3) 関節穿刺,注入及び排液は原則として行わない.やむを得ず行った場合は,そ
の理由を調査表に記入する.
(4) YM177 以外の治験薬(アザチオプリン,シクロフォスファミド,メトトレキ
サート等の適応未承認薬も含む).
【併用可能薬・併用可能療法】
(1) 維持療法に達している抗リウマチ剤・免疫調節剤(金製剤,SH 剤,ロベンザ
リット,サラゾスルファピリジン(アザルフィジン
EN
®
)等),免疫抑制剤
(ミゾリビン),副腎皮質ホルモン(1 日内服量プレドニゾロン換算 5mg 以下)
は,治験開始前と同一条件で併用する.
(2) 理学療法は治験開始前より実施している症例については,治験期間中も同一条
件で継続して行うが,新規には併用しない.
(3) 治験薬の効果と安全性に直接影響を及ぼさないと考えられる薬剤の併用は必要
に応じて行ってよい.
(23)治験依頼者名:アステラス製薬株式会社
旧 山之内製薬株式会社
商品名:セレコックス
有効成分名:セレコキシブ(YM177)
各試験の要約表
申請資料中の該当箇所
添付資料番号:5.3.5.2-1
(審査当局使用欄)
有効性及び安全性の評価項目及び評価時期
評 価 基 準
項 目 治験開始時
(投与前) 2 週後 4 週後 6 週後 中止時 追跡調査
患者背景 ●
前治療及び併用薬・併用療法 ●
服薬状況・自覚症状
(私のリウマチ日記) ● ● ● ● ●
握力 ● ● ● ● ●
赤沈 ● ● ● ● ●
CRP ● ● ● ● ●
活動性関節数
(疼痛関節・腫脹関節) ● ● ● ● ●
朝のこわばりの持続時間 ● ● ● ● ●
Lansbury の Activity Index ● ● ● ● ●
関節の痛み(Visual Analog Scale) ● ● ● ● ●
日常生活動作 ● ● ● ● ●
患者の印象 ● ● ● ●
医師の評価(全般改善度) ● ● ● ●
臨床検査 ● ● △*
● ● ●
血圧 ● ● ● ● ● ●
有害事象(副作用・偶発症等) ● ●
総合判定 ● ●
*:可能な限り(2 週後に異常変動が見られた場合には必ず)実施することとした.
1. 有効性
(
1) 総合判定:
最終全般改善度
治験終了時又は中止時に,治験薬投与開始後の全経過を治験開始時(投与前)
と比較して
7 段階[著明改善,中等度改善,軽度改善,不変,軽度悪化,中等
度悪化,著明悪化]で判定した.
(
2) 有効性の各評価項目:
①全般改善度(「著明改善」,「中等度改善」,「軽度改善」,「不変」,「軽度悪化」,
「中等度悪化」,「著明悪化」の
7 段階)
②患者の印象(「前より非常によい」,「前よりよい」,「かわらない」,「前より悪
い」,「前より非常に悪い」の
5 段階)
③関節の痛み(
VAS)
④活動性関節数(疼痛関節数,腫脹関節数)
⑤日常生活動作(
10 項目の日常生活動作に関して「普通の人と同じにできる(0
点)」,「あまり不便を感じない(
1 点)」,「不便を感じることが多い(2 点)」,
「人に手伝ってもらえばできる(
3 点)」,「全くできない(4 点)」の合計点数)
⑥握力(左右平均)
⑦朝のこわばりの持続時間(分)
⑧赤沈(1 時間値)
⑨CRP
⑩Activity Index(「朝のこわばりの持続時間」,「関節点数」,「赤沈」,「握力」の 4
項目の活動性指数の合計を算出する.)
(24)治験依頼者名:アステラス製薬株式会社
旧 山之内製薬株式会社
商品名:セレコックス
有効成分名:セレコキシブ(YM177)
各試験の要約表
申請資料中の該当箇所
添付資料番号:5.3.5.2-1
(審査当局使用欄)
評 価 基 準
2. 安全性
(
1) 総合判定:
①概括安全度
治験終了時又は中止時に,治験薬投与中の副作用,臨床検査値及び血圧の異常
変動を総合して
4 段階[安全である,ほぼ安全である,やや問題がある,問題
がある]で判定した.
安全である :副作用及び薬剤との関連性が否定できない臨床検査値異常
変動の出現なし
ほぼ安全である:副作用又は薬剤との関連性を否定できない臨床検査値異常
変動が出現したが,特に処置を必要とせず投与継続可能と
判断される程度
やや問題がある:副作用又は薬剤との関連性を否定できない臨床検査値異常
変動が出現し,処置を必要とするが,投与継続可能と判断
される程度
問題がある :重篤な副作用又は薬剤との関連性を否定できない臨床検査
値異常変動があり,投与継続が不可能になったもの,ある
いは投与を中止すべきと判断される程度
②有用度
治験終了時又は中止時に,有効性及び安全性を総合的に判断し,治験薬の患者
に対する有用度を
7 段階[極めて有用,有用,やや有用,どちらともいえな
い,やや好ましくない,好ましくない,極めて好ましくない]で判定した.
(
2) 有害事象:
患者の状態,合併症,併用薬,治験薬投与との時間的関係等を勘案して,治験
薬と有害事象との関連性を
4 段階[関連なし,たぶん関連なし,たぶん関連あ
り,関連あり]で判定した.治験薬との関連性が「たぶん関連あり」又は「関
連あり」のいずれかに該当したものを「治験薬との関連性が否定できない有害
事象(副作用)」と定義した.
治験薬との関連性
関連なし
たぶん関連なし
たぶん関連あり
関連あり
治験薬との関連性が否定できない有害事象(副作用)として集計した.
(
3) 臨床検査:
治験開始時(治験薬投与前),投与
2 週後及び投与 6 週後又は中止時に実施する
こととした.可能な限り(投与
2 週後に異常変動がみられた場合には必ず)投
与
4 週後にも実施することとした.各検査値について正常・異常の別及び治験
薬投与前後の異常変動の有無を判定し,異常変動が認められた場合は治験薬と
の関連性を
4 段階[関連なし,たぶん関連なし,たぶん関連あり,関連あり]で
判定した.治験薬との関連性が「たぶん関連あり」又は「関連あり」のいずれ
かに該当したものを「治験薬との関連性が否定できない臨床検査値異常変動」
と定義した.
治験薬との関連性
関連なし
たぶん関連なし
たぶん関連あり
関連あり
治験薬との関連性が否定できない臨床検査値異常変動として集計した.
(4) 血圧:
治験開始時(治験薬投与前),投与
2 週後,投与 4 週後及び投与 6 週後又は中
止時に坐位で安静時の血圧を測定した.