土壌物理実験結果の現地への適用性に関する研究 (II) コンシステンシーの現地測定について-香川大学学術情報リポジトリ

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土壌物理実験結果の現地への適用性に関する研究

(Ⅰ)コンシステンシーの現地測定について

梅田 裕,山 田 宣良

STUDIES ON THE FIELD APPLICABILITY OF THE EXPERIMENTAL

RESUIJTS ON PHYSICAL PROPERTIES OF THE SOIL

(ⅠⅠ)ON THE MEASUREMENT OFTHE CONSISTENCY OFTHE SOILin situ

Yutaka UMEDA and NoriyoshiYAMAI)A

Measurementofconsistencyofthesoilinsituisregardedasoneoftheusefulmethodstoimprove

the applicabilityofexperiment to the fieldnIn this paper,Wer・eSearChed the applicabilityoffallcorn method for the measurement ofconsistencyin situ and followingreSults are achieved:

(1)The moisturecontentofF=10mm,gainedbyfallcorn method,isin satisfactry agreement

with the moisturecontentofLLbyJIS method.Thoughsome scatteringsexistin thePL value,F=

2mmis gainedas the approximate value.

(2)Correlationbetweeninsituandlaboratory measurementoffallcornmethodisachievedat the

5%1evelofsigni王icance.

Based on the abovementionedconclusions,themanualfbr themeasurementofsoilconsistencyin

siiu with fallcorn methodisillustratedby flow chart.The measurementwith fallcorn method s6ems

togainexactresultswhen thesoiliskneadedover sufficiently・

土壌のコンシステンシ1一試験結果の現地への適用性を高めるための一手段として,現地測定が考え.られる‖本論 文ではフォ・−ルコーン法によって,土壌のコソシステンシー・の現地測定を行うことを試みた.その結果以下の事柄 が判明した (1)フォ−ルコ−ソ法による測定値は,LLに対してはF=10mmで良好な一・致をみせたりまた,PLに対して は,測定値にややバラツキがみられたが,近似値としてF=2mmを得た (2)フォ・−ルコ・−ソ法の現地測定と室内測定との間には,5%以下の有意水準の下に相関が得られた これらの結果をもとにして,フォ1−ルコ・−ン法による土壌のコソシステンシーの,現地測定に関するマニュ.アル をフP−チャ1−トで示した,フォ・−ルコ−ソ法による測定は,土壌が十分にねり返されていれば適正な結果が得ら れるものと考える 1 緒 p 前報(1)では,主として土壌のコンシステンシ1−が前処理によってどのような影響を受けるかについて検討を加え たが,その際土壌物理実験結果の現地への適用性を高めるためには,室内実験ばかりではなく現地試験をもあわせ て考えていく必要性が認められた.現在土壌の物理性に関する現地試験は,きわめて限定された範囲内でのみ行わ れており,特にLLやPLを直接現地で測定する試みはほとんどなされていない.そこで本報では,主としてフォ 1−ルコ・−ソ法によりコソシステンシ1一を現地測定する可能性について検討をすすめた Ⅱ フォールコーン法適用の可能性 現地における土壌のコソシステンシ・−の測定は非常に重要な課題であるが,JISに規定されている測定法(2)はあ

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128 香川大学農学部学術報告 第33巻 第2号(1982) くまで室内での測定を前提としたものであり,これを直接現地へ導入することは現実的であるとはいえないした がって,これ以外の方法によって現地でのコソシステンシーを測定する試みもいくつか行われてきた.たとえば東 山ら(3〉は土壌のコンシステンシ′−が測定できる多くの方法を紹介し,それらのうちのいくつかは現地での測定が可 能なものであることを示したカモ,それらの方法とJISによる測定値との対応については言及していない.その意味 に.おいて,現在までに・JISによって決定されたLL,PLなどのコソシステンシ・一に関する指標を,直接現地測定 によって確認した例ははとんどないようである.そこ.で筆者らほ,その可儲性を有する測定法として■7ォ・−ルコ1一 ソ法を選定し,この方法によるコソシステンシ−の現地測定について検討した. フォノー・ルコ−ン法による室内でのLLの測定ほ.,スウェーデン, ソ適などでは既に規格として導入されて−おり, わが国でもこの方法についての基礎的研究はかなりの進展をみせている.箭内ら(ヰ)ほ土質試験の自動化に関する研 究の−・部として,主にファイネスナンバ・−・(F=質入盈10mmの含水比)とLL(JIS)との対比を行い,良好な 一敏をみている“また,北郷ら(5)は,コーンの質量を増加させてLLとPLとの同時測定を試み,いくつかの知見 を得ている.さらに寺沢(¢)は,湿潤土においてもFとLLとがよく対応するこ.とを示し,一点法適用の可能性に ついても言及して:いるこれらの諸研究により,フォ・1−ルコ−ソ法に.よってLL自体を測定することには全く問題 がないものとみなすことができ,もしこの方法によ る現地でのコソシステンシ・−・測定が可能となれば, LL,PLなどの測定値の現地への適用性ほ著しく高 まるものと期待できよう 140 120 100 LL 80 60 40 20 (幼 Ⅲ フォールコーン法測定値とLL,PLとの対応 フォ・・−ルコーン法に.よる測定値がLLとよく対応 することは既に.一・般的に認められているが,PLに ついては十分とはいえないいそこでまずこの点につ いて検討を加えた.供試したフォ、−ルコ1一ソ測定装 置は,①試料容器(内容盈60m£),②コーン落下装 置(コ・−ソ貿盈60臥・先端角600),③コ1−ン賞入 畳測定用ダイヤルゲ1−ジ(計測50mm,目盛1/100 mm),④支持台の4部分から成る標準的なもので ある“供試土壌は前報と同じ7種であり,計測はF 値(5偶の平均)とJISによって求めたLL,PLと を対比させて行ったその結果はLLについては図 −1に,またPLに.ついてほ図−2に示してある 園−1ぐこ・おいて,LL値と対応しているF値を叩 mmとすることは異論のないところであるが,国− 2におけるPL値と対応するF値としてはいまだ定 説が加、ので,ここでは2mmを−採用した.これら の固からわかるように,LL値とF値とはよく対応

(幼 20 40 60 80 100 120 140

F三=10mmの含水比 図一1JISによるLLとフオ・−ルコ1−ソ法との比較 し,従来の研動こよって得られた結果が検証された ものと考えるしかしながらPL値とF値(2mm)

p160

とは必ずしも良好な一・致はみせていない小 この原因 は,PL値と最もよく対応したF値が2.1mmであ ったにもかかわらず,その数値に理論的根拠がない ので,簡単のため一応2mmと定めたこと,および LLの場合と比べて測定値そのもののバラツキもか なり大きかったことなどに起因するものと考える. いずれにしても,フォ1−ルコ1−ソ法に.よってLL値 を測定する場合,F=10mmを代用しても全くさし (%) 20 40 60 80 100 120 F七=2mmの含水此 図−・2JISに・よるPLとフオ・ルコ・−・ソ法との比較

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つかえがないことが再確認でき,またPL値についてはF=2mm前後の値が代用できる可能性があることが示さ れたものと考える Ⅳ 現地と室内におけるF値の比較 フォ1一ルコ1−ン法を現地に適用する場合の問題点の一つに,現地と室内相互におけるF値の間に対応がみられ るか否かという点があげられる.そこで前報の表−2に示した各地におけるF値(5∼10偶の平均)測定時の含水 比と,室内実験結果から内挿によってこ求めた含水比とを対比した結果を図−3に示す 図中の白丸は前処理.を行った室内試験との対応を,また黒丸は生士との対応を示している。.この図からわかるよ うに.,両者の関係はいずれも5%以下の有意水準の下で相関が得られ,この結果から判断すると−・定の係数の下に フォ−ルコーン法を現地に適用できる可能性があるものとみなせるい全体的にみた場合,本来現地と室内における F値とが−・致すれば図−3の回帰直線はy=Ⅹとなるべきであるが,特に・含水比の低い土壌群においてはこの仮定 が成立し難いように思える.この原周の一・つにねり返し効果の大小に起因するものがあると考え,現地測定時のF 値と固相率との関係を検証した。その結果は図−4に示す ●● ● ● ● ● ■ −− − − − ■− − − − 0 0 0 00 6 4 室内測定値 (%)20 40 60 80 100 120 現 地測定値 図−・3 現地と室内の測定値の比較 rmm)2 4 6 8 10 12 14 F 値 図−・4 F値と固相率との関係 この図からわかるように,F値と固相率との間に一億の関係はみられない.このことは現地におけるF億測定 時に土壌の構造性がほぼ完全に破壊されていたことを示しており,その意殊ではF値測定上の問題はなかったもの と判断できる‖ しかしながら現地に・おいて室内と同程度土壌をねり返すことは困難であることから,場合によって は鋭敏比の影響が出現する可能性もあろういずれにしても,現地に・おける測定時には十分に.ねり返しを行うこと が重要であるものと考える. Ⅴ フォールコーン法による現地灘l定のマニュアル これまでの検討結果に若干の改良点も加味して,図−5に示したフロン−チャ・−トに基づいた現地測定を考えた−. 以下この図の各項目について一説明を加える ①整地:JISの室内試験濫相当する笹度ねり返しを行い,その後左官用へラによって整地する.これらは念入り に行う必要があり,ねり返しが十分でないと土の構造的強度の影響が出るおそれがある日 また地表面の凹凸は,直 接測定値に対して影響を及ぼすので注意を要する ②F値測定:少なくとも5回以上行う.普通のダイヤルゲ・−ジでは1/100mmまで読取ることが可能であるが, 実用上は1/10mmまでで十分である.測定値のバラツキによって測点を増減するが,−・般に.は土壌が砂貿である ほど多点測定を要するけ

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香川大学農学部学術報告 第38巻 第2号(1982) 180 (1) (2) (3) (4) (6) (7) (mm)1 0 2 0 1 5 F 値 図−5 フォ1・・■・・・ルコ・−ソ法による測定順序 図−・6 f〉L,LLの求め方 ③水分測定:標準的にはJISに準拠して求めるべきであろうが,迅速を要する場合には表面型中性子水分計,高 周波水分計の利用などが考えられる.ただしその場合に・はあらかじめキャリプレートしておく必要がある小 ④判定:土壌水分がLLより大か否かの判定、これは既に.JISの方法によってLL時の水分値が得られている場 合に.は,その結果と③との対比によっても判定することができるが,一腰にはF値が10mmより大か否かによっ て判定する.すなわちF≧10mmならYES,F<10mmならNOとなる. ⑤NOの場合:フィー・ドバックして①にもどる.給水ほ芽吹きやじょうろなどによって−地表面に湛水しないよ う徐々に行い,総盈でねり返しの対象土壌の含水比を数/く−セント高める硬度とする、. ⑥図示:両対数グラフに測点をプロットする・(園−6参照)F=10mmをLL,2mmをPL値とするが,自 然含水比が高くてニF≦2mmの値が得られない場合に,PL値を外挿で求めることは好ましくない このようにして現地測定によっ■て得られた土壌のコソシステンシ1−は,風乾,フルイ分けなどの前処理が行われ ていない点から,現地の土壌の物理・エ学的性屑との対応性が高いものと推察できるが,その検証ほいまだ不十分 であり,今後具体的に土壌に対して力学的作用が加わった条件の下での有意性を確認する必要があろう.またこの 方法は,対象土壌の粒庶によっては適用が不適当となることもありうるこれまでの実験結果から判定すると,砂 分の多少ほほとんど測定上の制約条件とはならないが,レキ分の多少は大きな影響を及ぼし,基本的には0%であ ることが望ましい上限でも10%以内であることが必須の条件ではないかと考えている Ⅵ 今後の方向 Ⅲ∼Ⅴでの検討に・より,フォールコ1−ソ法による現地での土壌のコソシステンシ−の測定は十分に可能性をもつ ものであることがわかったが,現在普及しているフォ・−ルコ・一ソ測定装置は室内実験を対象に.して作製されている ので,その点に・おいて現地測定を行う際にはやや不便なものとなっているい したがって装置そのものを改良して現 地測定に適した形状のものとするのもーつの方法であるが,ここでは文献(3)を参考にして,山中武士壊硬度計でフ ォ1一ルコ、−ソの代用が可能か否かを検証した・これは相方の測定法がいずれもコ・−ソの静的質入試験であるので, その点に基づく対応が得られるのではないかという判断を下したものであるそこで現地F値と山中式硬度計の値 とを対比させてみると図−7のように・なる. この図をみると両者の値にはかなりのバラツキがみられるが,それでも5%の水準で有意な相関関係が得られ, F=10mm(LL)に対応する山中式硬度計の値ほ約105Pa(1kg〝cm2),またF=2mm(PL)に対応する値は 約5×105Pa(5kgf/cm2)であった・したがって現地において最も簡便にLL,PLなどのコンシステンシ・一に関 するめやすを得る方法として,山中式硬度計採用の可能性も考えられるしかしながらこれについては問題点も多

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山中式硬度計の値 1 2 5 10 (mm) F 値 図・−・7 山中式硬度計適用の可能性 20 く,いわゆるサウンディング試験の測定法全体をも含めて∴ コソシステンシ−の現地測定に関する今後の課題にし たいものと考えている Ⅶ 謝 辞 測定の−・部については,八幡伸幸,吉田満両氏の御助力を戴いた記して謝意を表する. 文 献 質入)法で液性限界を求め得るか,土と基礎, 13−10,17(1965). (5)北郷繁,佐藤正義:液性遡性南限界の同時測定 法に.関する研究(第5報),土と基礎,18−6,9 (1970) (6)寺沢四郎:フォ・−ルコ1−ソ式の土壌の液性限界 測定法,日土肥誌,4ト6,249(1970) (1981年10月31日受理) 引 用 (1)梅田 裕,山田宣良,八幡伸幸,青田 満:土 壌物理実験結果の現地への適用性に.関する研究, (Ⅰ)前処理の影響に.ついて,香大魚学報,33− 2,41(1982) (2)土質工学会:土質試験法,土質工学会編(1979) (8)東山 勇,須藤清次:土壌のコソシステンシー 測定,日土肥誌,37−1,18(1966) (4)箭内寛治,五味貞夫:フォ・−・ルコ・−ソ(円スイ

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参照

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