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GE ヘルスケア ジャパン 3D ASL( 非造影頭部灌流画像 ) の実践活用 IMS( イムス ) グループ医療法人社団明芳会横浜新都市脳神経外科病院画像診療部竹田幸太郎 当院のご紹介横浜新都市脳神経外科病院 ( 横浜市 青葉区 ) は 1985 年に開院し 患者さんの 満足 と 安心 を第一に考

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Academic year: 2021

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GE ヘルスケア・ジャパン

3D ASL(非造影頭部灌流画像)の実践活用

IMS(イムス)グループ 医療法人社団 明芳会 横浜新都市脳神経外科病院 画像診療部 竹田幸太郎

当院のご紹介

横浜新都市脳神経外科病院(横浜市・青葉区)は 1985 年に 開院し『患者さんの「満足」と「安心」を第一に考え、愛し愛され る病院を目指す』を病院理念に基づき、地域医療の貢献に努力 し続けている。クモ膜下出血、脳出血、脳梗塞などの脳卒中や 脳・脊髄腫瘍、そして頭部外傷などの診断及び治療を目的とし、 脳神経外科領域における 24 時間救急医療体制を築き、超急 性期の脳卒中疾患に対し迅速に対応できるシステムを構築して いる。また内科・循環器内科・整形外科を併設しており、一般病 床160 床、SCU 12 床、障害者病棟 29 床、回復期リハビリテー ション病棟60 床、看護補助者配置加算取得 56 床で総病床数 317 床稼働している脳神経外科の専門病院であ る。現在、診療放射線技師は17 名で構成され、頭部緊急 MRI 検査も 24 時間体制で全員対応できるように整え ている。

Optima MR360 Advance 1.5T への装置の更新とバージョンアップ

当院では1.5T の MRI 装置 3 台体制をとっており、現在では、 GE ヘルスケア社の 1.5T の MRI が 2 台稼働している。平成 27 年 2 月に Open MR から更新した Optima MR360 Advance 1.5T(以 下Advance)と既存の Optima MR360 1.5T から Advance へと バージョンアップを行った2 台で、より高品質な画像が提供でき るようになり、診断能の向上にも繋がっている。Advance はコイ ル素子埋め込み型の寝台を採用しており、重いコイルの載せ替 えが不要で検査の効率化に寄与し、また寝台の最低高が低 くなったことにより、高齢者にもやさしい装置になっている。 更新後は月間約 1,500 件の検査を施行しており、検査件数のアップ、検査の待ち時間解消にも寄与している。 Advance では非造影頭部灌流画像(以下 3D ASL)が標準搭載されており、我々の施設ではこのアプリケーション が2 台で対応可能なため、緊急検査も非常にスムーズに検査が行っている。今回はこの 3D ASL の当院での実践 活用を臨床画像中心に紹介する。 図1:病院の外観 図2:Optima MR360 Advance 1.5T (左) バージョンアップしたOptima MR360 Advance 1.5T (右)

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3D ASL(非造影頭部灌流画像)の実践活用 横浜新都市脳神経外科病院 画像診療部 竹田幸太郎

3D ASL の実践

3D ASL は動脈血を RF ラベリングすることにより、血 液そのものを灌流トレーサーとして利用し、非造影頭部 灌流画像を得る方法である。造影剤の使用が不要で あるためこの検査が必要なケースには追加撮像も容 易である。当院では検査時間も考慮して対象疾患を 決め、このアプリケーションを使用している(図 3)。画像 解析処理も本体コンソールでの処理が可能であり、MR 専任担当技師でなくても簡便に解析処理が可能であ る。また、アプリケーションは3D の FSE 法をベースとした シーケンスであるため静磁場の不均一による歪みの影 響を受けにくいことが特長である。

症例検討

これまで経験した3D ASL の臨床症例を Misery Perfusion(貧困灌流)、Luxury Perfusion(贅沢灌流)、Hyper perfusion(過灌流)に分けて紹介する。

① 貧困灌流(

Misery Perfusion)急性期虚血性脳血管障害の症例

CaseⅠ) 心原性脳塞栓症(図 4) 70 歳代男性

意識障害、右麻痺。発症から約1 時間後に救急搬送され来院時の National Institute of Health Stroke Scale (NIHSS)26 点であった。緊急来院時の DWI では左側中大脳動脈領域に非常に淡い高信号が見られ、3D ASL で はDWI と同部位を含む MCA 領域に広範囲な低灌流域として描出された。TOF 法 MRA(以下 MRA)では左中大 脳動脈(M2)部に途絶を認め t-PA 静注療法及び血栓回収術が施行され血栓が回収された。術後の NIHSS4 点で あった。術前3D ASL の画像に見受けられる線状の高灌流部(白矢印)は、閉塞血管にラベリングされた信号が残 存しているからだと考えられる。術後2 日後フォローアップ MR 検査では MRA、3D ASL にて同部位に血流の回復が 認められる。最終梗塞巣はDWI の高信号と一致した一部のみであった。 図3:対象疾患と3D ASL 検査および撮像条件 図4:心原性脳塞栓症 治療前後の 3D ASL

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3D ASL(非造影頭部灌流画像)の実践活用 横浜新都市脳神経外科病院 画像診療部 竹田幸太郎 CaseⅡ) アテローム性血栓症(図 5) 60 歳代女性 構音障害、軽度右麻痺。発症から45 分後に救急搬送され来院時の NIHSS4 点であった。緊急来院時の DWI では右被殻から放線冠に淡い高信号がみられ、TOF 法 MRA では右側中大脳動脈(M1)閉塞が認められた。MR 検 査後の脳血管撮影検査では側副血行路が確認され経皮的血管形成術が施行された。術前 3D ASL の Post Label Delay(以下 PLD):1525ms では中大脳動脈領域に明らかな虚血領域が示されるが PLD:2525ms では明瞭 ではない。この所見は遅延血流の存在を示しており側副血行路の存在を示唆していると考えられる。術後、翌日 のフォローアップMR 検査では 3D ASL にて同部位に血流の回復が見られ MRA では右中大脳動脈(M1)狭窄が認 められる。DWI の高信号領域は術前後で変化は見られなかった。 CaseⅢ) 心原性脳塞栓症(図 6) 80 歳代女性 意識障害、左麻痺で救急搬送。来院時のNIHSS12 点で緊急来院時の DWI では右側前頭葉、放線冠に高信号 が見られ、FLAIR では右前頭側頭葉に低信号の陳旧性脳梗塞が認められた。3D ASL では DWI と同部位を含む MCA 領域にさらに広範囲な低灌流域として描出された。いわゆる Diffusion perfusion mismatch が認められ、これ がPenumbra 領域であると思われる。MRA では右中大脳動脈部(M2)部に途絶を認め、t-PA 静注療法及び血栓 回収術が施行され血栓が回収された。術後はNIHSS 1 点であった。翌日フォローアップ MR 検査では MRA、ASL に て同部位に血流の回復が認められる。最終梗塞巣は来院時の DWI で見られた右側前頭葉の高信号のみであっ た。

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3D ASL(非造影頭部灌流画像)の実践活用 横浜新都市脳神経外科病院 画像診療部 竹田幸太郎

贅沢灌流(Luxury Perfusion)急性期脳梗塞の症例

CaseⅣ) 急性期脳梗塞(図 7) 80 歳代女性 左完全麻痺で救急搬送。来院時のNIHSS17 点で発症から 1.5 時間後に緊急 MR 検査が施行された。DWI では 右側MCA 領域に高信号が見られ 3D ASL にて PLD:2525ms で同部位を含む広範囲な虚血部位を認める。2 時 間後にt-PA 静注療法が施行され 2 日後にフォローアップの MR 検査が行われた。MRA では右側中大脳動脈の再 開通が見られるが ASL では高灌流域として描出された。この所見は閉塞後早期再開通による贅沢灌流を示して いると考えられる。 図6:心原性脳塞栓症 治療前後の 3D ASL 図7:心原性脳塞栓症 治療前後の 3D ASL

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3D ASL(非造影頭部灌流画像)の実践活用 横浜新都市脳神経外科病院 画像診療部 竹田幸太郎

過灌流(Hyper perfusion)の症例

CaseⅤ) 右 STA-MCA バイパス術後(図 8)

右中大脳動脈閉塞のアテローム血栓性脳梗塞で一過性脳虚血発作を繰り返し右 STA-MCA バイパス術が施行 された。術前のSPECT 検査では CVR(脳循環予備能)が 10%未満であった。術後の 3D ASL 画像では MCA 領域 にrCBF の上昇領域が見られ、これは術後の症候性過灌流と考えられる。3D ASL は術後フォローアップ検査にも応 用できると考えられる。 CaseⅥ) 症候性てんかん(図 9) 陳旧性脳梗塞のある方のてんかん発作時の緊急MR 検査である。3D ASL では陳旧性の病巣と一致する高灌流 領域が認められる。てんかんの責任病巣と考えられる。 図8:右 STA-MCA バイパス術後の 3D ASL 図9:てんかん発作時の 3D ASL

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3D ASL(非造影頭部灌流画像)の実践活用 横浜新都市脳神経外科病院 画像診療部 竹田幸太郎 CaseⅦ) 膠芽腫(図 10) 造影 T1 強調像では腫瘍の中心部に壊死をきたし、その周囲にはリング状の造影効果を認める。3D ASL では rCBF の上昇が見られ、MRS では Cho ピークの上昇を認める。これらの所見は悪性脳腫瘍を示唆する所見である。 病理の結果は膠芽腫グレードⅣであった。 以上、3D ASL によりこれまでよりも診断能の向上したことを実感ている。今後も症例を重ねて、この 3D ASL の臨 床活用を実践していくことに力を注ぎたいと思う。 Optima MR360 Advance は薬事認証上の販売名 磁気共鳴断層撮影装置 Optima MR360/Brivo MR355 のことです。 医療機器認証番号 222ACBZX00009000 JB34254JA ※お客様の使用経験に基づく記載です。仕様値として保証するものではありません。 図10:膠芽腫の 3D ASL と MRS

図 5:アテローム性血栓症  治療前後の 3D ASL

参照

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