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平成14年5月31日発行(年2回発行) 第5巷第1号(通巻第8号)-
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救急救命
第
8
号
2002/May C O N T ENT S グラビア 高松市消防局の応急手当普及啓発活動 第10回全国救急隊員シンポジウム 救急普及啓発広報車受納式 司 3 4 ﹃ 6 0 巻頭のことば救急時における住民基本台帳カードの活用
(財)日本宝くじ協会理事長 小 林 実 7 クローズアップ救急/パート1第
10
回全国救急隊員シンポジウム
ープレホスピタル・ケアのさらなる向上をめざして クローズアップ救急/パート2応急手当普及啓発活動の現状と課題⑤
一高松市消防局を取材して- 編 集 室 10 編 集 室 8 研修所だより一分間スピーチ
救急救命九州研修所研修部研修課課長補佐古井秀之 16連載読み物
園図園
堅
園田圏
第
8回いのちの長さ
北里大学名誉教授 立 川 昭 二 18 MESSAGE/救急救命士をめざす人たちへ救急救命士は新しい時代ヘ
救急救命東京研修所教授 繁 田 正 毅 20 救急に関する調査研究事業助成完了報告一体型心電図装置パルスオキシメータの開発
日本医科大学多摩永山病院救命救急センター 横 田 裕 行 22病院外心肺停止事例に対するパイスタンダ
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並びに除細動の検討
心肺蘇生に関する統計基準検討委員会 行岡秀和(委員長、大阪市立大学医学部附属病院救急部助教授)、森田 大 、 平 出 敦 池 内 尚 司 、 林 靖 之 、 重 本 達 弘 、 西 内 辰 也 、 新 谷 裕 、 植 嶋 利 文 、 松 阪 正 訓 桂 田 菊 嗣 、 山 城 芳 生 、 吉 田 泰 雄 、 飯 森 正 人 、 吉 井 桂 樹 、 中 西 保 詞 、 橋 本 泰 広 26本邦におけるショックパンツ使用の現状と課題
プレホスピタル・ケア研究会 出雲市外4町広域消防組合消防本部 安田康晴 島根医科大学救急医学(現-川│崎医科大学救急医学) 石原 諭 302
1
世紀の救急搬送における消防・防災ヘリの活用方法に関する研究
特定非営利活動法人救急へり病院ネットワーク CHEM-Net) 益 子 邦 洋 、 魚 谷 増 男 、 岡 田 芳 明 、 小 漬 啓 次 、 辺 見 弘 葛 西 猛 、 篠 田 伸 夫 、 金 子 正 光 、 西 川 渉 、 吉 岡 敏 治 34 財 団 法 人 救 急 振 興 財 団 平 成14
年度事業計画
38 基礎医学講座消防機関が行う応急手当普及講習の心肺蘇生法改訂に
伴う新指導内容について
日本医科大学救急医学・高度救命救急センター 吉 田 竜 介 39 インフォメーション/編集後記 43高松市j
肖防扇
の応急手当普及啓発活動
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平成 14年 1 月 31 日 ~2 月 1 日
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大阪国際会議場(ク、ランキューブ、大阪)
第
10
回全国救急隊員シンポジウム
企開会式《プレホスピタル・ケアのさうなる向上をめざして》
平 成14年1月31日(木)---2月1日(金)、第10回全国救急隊員シンポジウムが大阪国際会議場 (ク、ランキューブ‘大阪)にて開催され、全国から救急隊員等約3,800名が参加しました(詳細p.8)。 A特別講演 東京大学名誉教授、(財)原子力安全研 究協会理事、放射線災害医療研究所長 前川和彦氏 企運営委員長 日本医科大学教授 山本保博氏v
デモンストレーション企ポスターセッション
A水戸市消防本部
救急普及啓発広報車受納式
救急振興財団では、消防機関が行う応急手当の普及啓発活動を支援するため、財団 法人日本宝くじ協会からの助成を受けて、平成13年度は2団体(下北地域広域行政事 務組合消防本部、水戸市消防本部)に、救急普及啓発広報車を寄贈いたしました。 平成13年12月18日に水戸市役所、平成14年1月23日に下北地域広域行政事務組 合消防本部において、受納式が行われました。v
車両キーの授与昨秋、秋田・青森・山形・新潟の 各県下で救急救命士が病院搬送中の 患者に気道確保のための気管内挿管 を実施していたことが判明し、議論 を巻き起こした。 現行法上、救急救命士には気管内 挿管は認められていない。このた め、総務省消訪庁から法令を道守す るよう都道府県を通して各消防機関 に通知され、救急車から気管内挿管 が撤去されたという。これらの地域 では心肺停止患者の生存率が他の地 域より高まっていたといわれるだけ に、何とも割り切れない話である。 一日も早く、治防機関と医療機関 の協力・連携などメディカルコント ロ 1 B E E P -ル体制の構築を急ぎ、救急救命 士に対し、気管内挿管を含む処置範 囲の拡大を図るべきであろう。 今回の事件を契機に、今後、地域 におけるプレホスピタル・ケアの一 層の向上を目指して各般にわたる施
救
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福 島e
間 閉 酔 曹 関 目 ・ 策が検討されると思われるが、その 際、是非ともあわせて検討して欲し い事項がある。それは、平成一五年 八月から制度化される﹁住民基本台 帳カ i ド﹂の救急時における活用で あ る 。 屈知のとおり、我が国は世界最先 端の I T 国家になるという目標を掲 げ、電子政府・電子自治体の推進に 力を注いでおり、その一環として全 国の都道府県、市町村を結ぶ住民基 本台帳ネットワークが構築されつつ あ る 。 本年八月からは、﹁本人確認情報 (氏名・生年月日・性別・住所・住 民票コ l ド等)﹂が、共済年金の支 給等の給付行政、建築士の免許等の 資格付与に関する一 O 府省所管の 九三事務について、国・地方公共団 体の行政機関等に提供される体制が でき上がり、さらに、平成一五年八 月からは、住民票の写しの広域交付眠
る
等が行われるとともに、住民基本台 帳カトド(住基カ I ド)の交付が始 土 白 血 マ 。 。 住基カ i ドは、交付を希望する住 民が住所地の市町村に申請すれば交 付 さ れ る 。IC
カ i ド形式のこのカ ードは、全国のどの市町村でもこれ を提示して住民票の写しの交付を受 けることができるようになり、ま た、写真付きの住基カ l ドの場合は 市町村民証明書として機能する。 さらに、住基カ i ドは市町村独自 の多様な利用が可能である。市町村 は、条例により、カードメモリの空 き領域に必要な情報を記録して多目 的に利用でき、住民に様々なサービ スを提供することができる。 市町村独自のカ l ド利用方法とし ては、例えば①各種-証明書の自動交 付 ② 申 請 書 の 自 動 交 付 ③ 成 人 保 健サービス④救急支援サービス ⑤公共施設の予約があげられる。現住
争巻頭のことぱ林
実
働日本宝くじ協会理事長 在これらサービスについて全国で利 用可能な標準システムが開発されつ つ あ る 。 ﹁救急支援サービス﹂としては、 救急時に役に立つ本人の情報や連絡 先等を予め登録しておくことが考え られる。いざ急病にかかったり事故 に遭遇した時に、救急車に設置され たカ l ドリーダーにより登録された 情報を読み取り、病院に事前に伝え ることができ、また、病院において も設置された端末により情報を読み 取り、最善の応急措置をとることが で き る 。 救急支援サービスの標準システム の開発では、全国のどの市町村にお いてもサービスの提供が可能になる ように検討されている。今後、各市 町村において住基カ i ド制度の導入 に際しては救急支援サービスの提供 機能を取り入れ、救急業務の高度化 助として欲しいと願っている。 のクローズアップ
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なる向上をめざして
i l 文 ー ー 編 集 室 平成一四年一月一一二日・二月一日の両日、﹁第一O
回全国救急隊員 シンポジウム﹂が大阪市消防局・働救急振興財団主催により大阪国際 会議場(グランキューブ大阪)にて開催された。参加者は一二、八00
名を超え、各会場は入りきうないほどの救急隊員等で埋め尽くされ、 熱気に満ちた二日間となった。特別講演
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ロール体制の構築に向けて﹂
特別講演
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東京大学名誉教授・働原子力安全研究協会理事 ・ 放 射 線 災 害 医 療 研 究 所 長 前 川 和 彦 病院前救護におけるメディカルコントロー ル(
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体制の議論の経緯、構築に向けて の取組みの現状、体制の将来像を概観し、M
C は国民に対する医療者と救急隊員の共通の 責務であることを認識して早急にその体制を 構築すべきであるとの提言がなされた。 日本医科大学救急医学科主任教授山本保博 八年ぶりの改訂となった心肺蘇生法につい て、心肺蘇生法委員会(
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)
が発表した ﹁一般市民に教える成人の心肺蘇生法﹂のA
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ガイドラインズ二000
に基づく主な変 更を七項目に整理し、救急隊員が最も興味の あるところの庁従来のCPR
との変更点 H を 示 し た 。 8 救:患救命第8号教育講演
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﹁小児料救急ー病院
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定
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基
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財甲高病院六甲アイランド病院長・小児科部長 山 田 至 康 小児科救急のトリアl
ジの困難さを指摘 し、症状別に各種疾患の診断ポイントと重症 度判断についてスライドを中心に解説。一 次、二次、三次施設への病院選定基準のガイ ドラインに役立つようにとの自的で講演がな さ れ た 。教育講演
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﹁赦急活動記おける
法
的
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問
題
﹂
丸 山 法 律 事 務 所 弁 護 士 丸 山 富 夫 法的考え方の筋道を理解することが重要で あるとの前提のもと、①救急隊員の応急処置 実施の有無と処置範囲を超えてしまった場 合、②口頭指導と法的責任、③繰り返し要請 事例、④救急業務に関する情報の取扱いについて、法的な問題が検討された。
教青講演
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非医療従事者巴よる除細
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帝京大学医学部麻酔科学講座主任教授 向 田 和 夫 アメリカにおける市民へのAED(
体外式 自動除細動器)教育を解説、PAD(AED
を市民が使える体制)運用について講義がな された。また、ヨーロッパではイギリス、ノ ルウェー、スウェーデン、イタリア、オース トリア、ベルギーでAED
が許可され、日本 でも厚生労働省が一部航空機内での乗務員に よ るAED
使用を認めたことが紹介された。 パネルディスカッションI
﹁化学物質災害 時の対応要領﹂では、防衛医科大学校病院・ 岡田芳明先生より類似災害防止対策への意見 が出され、住友化学工業側・畠中恵一氏より 安全管理体制等について説明があった。ま た、神戸市消防局からは特殊化学災害活動要 領の解説、太田地区消防組合消防本部からは 化学工場の爆発火災事例に関する報告があっ た 。 パネルディスカッションE
﹁ メ デ ィ カ ル コ ントロール体制の構築に向けて具体的な方 策﹂では、札幌市消防局、仙台市消防局、足 柄消防組合消防本部、熊本市消防局、東京都 衛生局より、体制の現状や将来への課題、展 望 等 が 一 不 さ れ た 。 シンポジウムI
﹁ウツタインスタイルの現 状と課題﹂では、奈良県救命救急センターが 症例デl
タ収集の難しさを指摘し、東海大学 病院救命救急センターは救命効果と口頭指導 の検証を踏まえ、ウツタインスタイルの必要 性を訴えた。さらに、大阪市消防局はウツタ イン様式に準拠した心停止患者に対する調査 研究の経緯と今後の課題について、広島市消 防局は広島大学との共同研究開始から報告書 作成に至るまでのプロセスについて、大津市 消防局はウツタインデl
タ収集についての問 題点を明らかにするなど、活発な意見が交換 さ れ た 。 シンポジウム E ﹁バイスタンダーによる応 急手当の推進方策﹂では、総務省消防庁、東 海大学、兵庫県立健康センター、東京消防庁、 出雲市外4町広域消防組合消防本部より、 各々の立場から応急手当実施率向上に向けた 現在の状況や今後の方向性について意見がだ さ れ た 。 デモンストレーションIeE
では、田辺市 消防本部が﹁少数トリアI
ジ﹂、津市消防本 部が﹁傷病者検索と情報収集﹂、大阪市消防 局が﹁口頭指導﹂、横浜市消防局が﹁外傷現 場における観察・処置﹂を実演。聴講者たち も自らの救急活動と比較しながら、亘六剣な眼 差しで見入っていた。 ポスタ i セッション1
・E-E
では、計二 五名がさまざまなテI
マについて、研究発表 を 行 っ た 。 一般発表では、﹁救急活動と接遇﹂、﹁循環 器、﹁救助隊との連携﹂、﹁精神科、﹁女性救 急隊員﹂、﹁呼吸器﹂について、熱のこもった 意見発表、質疑応答がなされた。 ︿ ﹀O
︿ ﹀ 第 一O
回目となった今回のシンポジウム は、その規模に負けないほど、救急隊員の意 識の向上が感じられた。どの会場でも活発な 意見交換・問題提起が行われ、また、ビデオ 撮影を行っている姿も目についた。これは、 当日参加できなかった所属の救急隊員に見せ たい、あるいは、自身の能力向上のために再 度見直したいという理由からである。 今後、救急救命士の処置拡大を含め、複雑多 様化する救急業務に取り組んでいくためにも 本 シ ン ポ ジ ウ ム の 重 要 性 は 高 ま る こ と で あ ろ う 。 次回のシンポジウムは、平成一五年一月三O
日榊・二二日也、パシフイコ横浜で開催の 予 定 で あ る 。クローズアップ
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2 l l高松市滞開賭を取材して
l l ー 文 ll編集室 昭和六三年の瀬戸大橋開通、平成元年の新高松空港開港、平成二年の四国横断自動車道の延 伸とともに、高松市は瀬戸内海国の中核都市として発展してきている。しかし、都市の規模が拡 大するにつれて、救急に対するこl
ズも高度化・多様化しており、さうなる救命率アップのため には、パイスタンダi
の存在、が欠かせないものとなっている。比較的、自然災害の少ない高松市 だが、﹁阪神・淡路大震災﹂を対岸の火事とせす、緊急時にも機能できるようにと、組織単位で の講習をはじめ様々な普及啓発活動に取り組んでいる現状について伺った。高松の救急活動
││最初巴、吉田松市消防局の救急の概要C
つ い て 教 え て い だ 、 だ け ま す か 。 高尾高松市は、人口約三三万人、面積約一 九四平方キロメートルで、香川県の中央部に 位置しております。 消防職員は三九四名で、三二名の救急救命 士が中心となり、日々プレホスピタル・ケア の充実と救命率の向上に努めているところで す。平成二一一年の救急活動状況を見てみます と、出場件数は二二、七五三件、搬送人員は 二 二 、O
七二人です。これは一日平均三七・七 件、三八分二一秒に一件の割合で救急車が出 場し、住民二八人に一人の割合で救急車を利 用したことになります。 ││何か、救急事案で高松市の特徴といえる ものはありますか。 高尾特にそのような事案は見当たりません が、高松でも全国同様、年々救急要請の比率 が増えていっています。高齢者、いわゆる六 五歳以上がその主な年齢層ですね。当地でも 高齢化社会の影響が確実に出てきているよう 救 急 救 命 第B号 10 険高松市消防居 口 同 松 市 消 防 局 消 防 防 災 課 長高尾武臣
高松市消防局 消防防災課副主幹兼救急救助係長波多俊二
で す 。i
ーそれでは、本白のテーマである応急手当 の普及啓発活動の現状はどのよう巴なってい ま す か 。 高尾高松も応急手当の普及啓発には意欲を 持って取り組んでおります。今、どこの消防 でも講習受講修了者には修了証を渡している と思いますが、旧自治省消防庁が平成五年に 規定を定める以前から、高松ではオリジナル の修了証を作っていたという経緯もありま す。もちろん、規定が定まってからは真っ先iT 数 員 数 只 件 人 件 入 場 送 場 送 出 搬 出 鮫 町 町 内 内 託 託 日官同 g A 又 且 又 一 一 一 一 一
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況 状 曲 高 規 格 救 急 車 急 ⑦ 出 張 所 救 @ 消 防 局 向 ) 消 防 署 国 グ 分 箸 別 区 政 に新しいものを取り入れました。 しかし、現在の九隊の救急隊では、十分な 普及啓発が難しい状態ですね。とにかく、指 導する側の人手が不足しているんです。今ま さに、それらの問題を克服するべく、新たな 取り組みを考えています。というのも、今私 どもには一つの大きな目標がありまして、そ れは、高松市には一四万の世帯があります が、今後は一世帯に最低一人は応急手当がで きる人を育てていきたいということです。平 成二一一年までで普通救命講習を受講された方 が九、二O
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名ほどですから、まだまだです ね 。 波 多 過 去 三 年 間 の 講 習 回 数 を 見 て み ま す と、確実にその数は増えています。以前は仕 方なく講習に参加されたような方もいました が、最近では自分から積極的に参加される方 が増えていますね。自治会単位で講習の依頼 がくることもあります。これは我々の目標を 達成するにもいい傾向だと思います。 高尾これから力を入れていきたいと思って いるのは、そういった自治会単位での講習で すね。私どもでは自主防災組織と呼んでいま す 。 注 この統計は平成13年1月1日から平成13年12J331日までのものです。盟自主防災組織と救命講習覇
ーーーその自主防災組織広ついて、もう少しご 説明いただけますか。 高 尾 き っ か け は 、 阪 神 ・ 淡 路 大 震 災 で す が、大規模災害が発生して消防が現場へなか なか行けないような場合、地域ぐるみで身を 守ろうというものです。地域のことは地域で 守る、家族のことは家族で守る、自分の命は 自分で守る、こういった言葉をうたい文句に して取り組んでいます。 これは、いわゆる自治会単位で組織を作っ ています。今、高松にはそういった自治会が 約一、五O
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ほどありますが、平成二二年で ようやく一五O
近くの自主防災組織ができま 一割ですね。これをもっと上げていき し た 。 v応急手当普及員・指導員の認定証, ~....防災訓練の様子 v防災訓練での心肺蘇生法の実技 たいわけです。 波多こういった組織は主に震災訓練などが 多いわけですが、それだけではなく、心肺蘇 生法の講習なども開催していこうということ で す 。 救 急 救 命 第 8号 12 1 1 婦人防火クラブのような組織とは違うん で す か 。 高尾ええ、ちょっと二段階になっていまし て、婦人防火クラブや幼年消防クラブ、少年 消防クラブなどは自主防火組織と呼んでいる んです。自主防災組織と自主防火組織を一緒 にしたら、結成率はかなり上がると思いま す。昨年は高松市職員も自主防災組織の結成 に参加した経緯があります。
事業所単位での講習の問題点
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そういつだ組織単位での講習会のほか 区、事業所を対象区しだ講習会を活発C
行 っ ている消防本部もあるようですが、高松市で は い か 、 か で す か 。 高尾市内で公衆の人々が出入りするような ところにアプローチはしていますが、普通救 命講習に必要な三時間を一度にとってもらう のは大変ですね。電気保安協会とか半官半民 のようなところは気持ちよく講習に参加して くれるんですが、民間企業の方が就労時間内 に三時間を割くというのは難しいようです。 賛同してくれる事業所でも、一時間半ごとに 二回に分けて行ったりしています。我々もできる限り相手の要望に応えてあげたいのです が、二回に分けると﹁一間目は出たけど二回 目は出られない﹂、﹁一回目は出られなかった けど、二回目は参加したい﹂というような方 が出てきます。一回目、二回目とも参加して い た だ け る の は 全 体 の 二 、 一 一 一 割 で し ょ う か 。 そうすると、因ったことに修了証がお渡しで きないんですね。せっかく貴重な時間を割い てくれたのに、これでは残念で仕方ありませ ん 。 波多時間制限がない実技指導で、一時間程 度の講習は何度もやっているんです。昨年は 六
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回 、 一 、000
人ほどの参加がありまし た 。 消防防災課高尾課長 高尾もう一つ考えたのは、高松市には防火 安全協会がありますので、そちらでも普及啓 発活動を一緒にやってもらえないかというこ とでした。幅広い層に普及していくために は、そうやって質の違う分野でも講習を行っ てほしかったんです。しかし、これは、指導 員を予定していた元救急隊員が別のところに 再就職してしまいまして、実現できませんで した。小規模雑居ピルの防火対策などもあっ て、そちらに人員をとられてしまったんで す。最初にも言いましたが、やはりこういっ たところでも、指導者の人員不足が痛手とな り ま し た ね 。動機付けが肝心
ーーなかなか救急の思うようにはいかないも のですね。ところで、実際の講習で印象区残 っているようなことはありますか。 波多以前、す劇のようなものをやったこと があります。数えるほどですけどね。いろい ろと消防署単位で工夫しているようで、中に は職員が住民の姿に変装した:・というような ところもありました。あまり堅苦しくならな いで笑いを取り入れたりすると、住民の方も 取り組みゃすいですからね。 高尾四年前に高松で日本救急医学会学術総 会が開催されたときに、救命講習への動機付 けがほしいと思いまして県民参加による普及 啓発ということを三時間くらいやったことが あります。そのときの参加者は三O
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名程度 憾総巡伊 救急救助係波多係長 でしたね。香川県は災害があまりないので、 県民の皆さんも災害はこないだろうと、ある 意味、安心してしまっているのかもしれませ ん。ですから、救命講習にしても震災訓練に しても、なかなかのってこないということも あ り ま す 。医師からの口頭指導と
再講習の必要性
ーーいろいろとご苦労もあるようです、か、講 習が報われたというか、実際C
受 講 者 、 ガ パ イ スタンダーとなっ定例などはありますか。 波多パイスタンダーとしてではないんです けれども、通報時に口頭指導を行って異物がA医師による口頭指導 除去できたということがあります。背部叩打 法などを実際に指導したということが、二、 一一一回ありました。実は、私どもは通信の部門 に救急救命士がいないんですね。他都市のお 話を聞きますと救命士が通信に携わっている ところもありますが、高松の場合は、金曜日 の日中に香川医科大学の先生が来てください まして、口頭指導する形でプロトコ
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ルを行 っています。そうやって、傷病者が助かった 場合は、後で通報者にも﹁助かりましたよ﹂ と連絡しているようです。 高尾口頭指導を行っても、通報者が講習を 受けたことがあるのとないのとでは、理解の 仕方も違いますよね。講習を受けたことがあ ったとしても、忘れてしまっている人もいま すし。地震や災害の記憶が、月日がたつて風 化してしまうように、応急手当の重要性みた いなものも忘れていってしまうんですね。常 にそういった救命に対する意識を持っていて いただきたいと思います。 波多そういうこともあって、これからは再 講習にも力を入れていかないといけないと思 っています。昨年は九七O
名くらいの方が再 講習を受けています。これは普通救命講習を 受けた方のほぼ一割です。一四年度からは講 習内容も変わって動作も簡潔になっています から、どんどん普及していきたいですね。 ... 通信室の様子醐
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瞳 l l i 心肺蘇生法、か新しくなりましだ、ガ、市民の
方
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は 。 高尾講習方法が見直されたことは、市民に 改めてP
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できる、良いきっかけでもありま す。以前、ケーブルテレビを使って消防の広 報を行ったこともありますから、今回もそう いったマスメディアを利用して普及していこ うと思っています。 波多救急医療週間には市役所のスペースを 使って、救急に関する展示コーナーを設けて います。市役所に来た人たちが気軽に見てく れるように、資器材や統計資料を展示するん ですが、そこでも希望者には応急手当を教え ています。救急現場で活動している写真もパ ネルにして展示しますので、我々の日ごろの 活動も見てもらえます。 市役所に訪れる人は、一日平均一二、000
人と言われておりまして、その展示コーナー に立ち寄ってくれる人は、そのうちの一割、 三0
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人程度ですね。それでも五日間やれば 一 、 五O
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人ですから。地味な活動に見える かもしれませんが、少しでも救急を身近に感 じてもらい、それが普及啓発活動につながっ ていけばいいと考えています。 救 急 救 命 第8号 14瞳未来の医師たちの
救急車同乗実習輔
高尾救急の活動を理解してもらうというこ とに少し関連しているんですけれども、高松 市では香川医科大学と連携して、麻酔救急医 学講座の臨床実習の一つとして、救急車向乗実習を行っています。全国に医学部系の大学 は 八
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くらいありますが、高松は昭和五九年 ころからそのようなことを取り入れました。 全国で一番早かったと思いますね。将来、医 師になろうという学生たちに救急業務を実際 に見てもらおうと。 私どもからすれば、そういった学生たちが 晴れて医師になった際には、救急に対する理 解と協力をいただきたいという気持ちがある わけですが、最近では救急の高度化と併せ て、医学生は卒業後何年かは救急医療に携わ らなければいけないということもあるようで す。その点、高松は全国に先駆けてこのよう な体制を整えてきたわけですから、かなり先 進的な考え方をもっていたのだと思います。 学生たちには実習の最後にレポートを提出 してもらいます。﹁救急隊員は大変だ﹂とい う意見が多いのはもちろんなんですが、中に は﹁救急隊といっても法の制限があって十分 な処置ができない。あれでは救命率が上がら ない。処置拡大をしなければいけないのでは ないか﹂とか﹁もう少し医師とのコミュニケ ーションを密にしたらどうか﹂といった意見 も出てきます。ll
実習をとおしてそういつだ考え万をする よう巴なつだのなら、これは医療と救急、双 万C
とって、非常区効果のあることですね。 高尾学生の中には一回では納得しないと言 って、二回、三回来る人もいます。 またそれとは別ですけれども、毎年夏休み を利用して全国の大学生を対象に﹁香川脳疾 患セミナー﹂というものが行われています。 これは中央病院の脳外科の先生がやっており ますが、その中でも救急車の体験乗車の時間 が あ り ま す 。瞳さらなる
コミュニケーション巴向けて瞳
-i 救急隊員の側では何か取り組まれている ことはありますか。 高尾最近のことですが、聴覚障害者と意思 疎通を図るために﹁聴覚障害者との災害時に おけるコミュニケーション﹂というテキスト を製作しました。このテキストを使って、手 話の研修を受けたりしています。管内には四 つの署がありますが、今、三つまで終わった と こ ろ で す 。 手話以外では、外国人への対応などもあっ て、熱心な職員たちが英会話など勉強会に率 先して参加しています。 ー!これからもそのような取り組みが活発に なっていくでしょうね。 本日はお忙しいところあり、がとうございま し だ 。 全国手話題訳問題研究会香川支部(医療班) 局 防 f肖 市 松 高広
大
冊
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開
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古井秀之
救急救命九州研修所研修部研修課課長補佐 読者の皆様、はじめまして。 卒業生の皆様、お元気で御活躍のことと拝察し ま す 。 救急救命九州研修所は﹁即戦力救急救命士の養 成﹂という教育目標を掲げ、どのようにすればよ り質の高い研修効果が得られるか、検討を重ねつ つ、日々取り組んでいるところです。 研修生は救急救命士資格取得後、実際に救急救 命士として救急活動に従事することになるわけで すが、こうした救急業務の最も基本的な目標のひ とつであり、各消防本部とも智恵を絞っているの が﹁搬送時間の短縮﹂といえるかも知れません。 救急現場から医療機関までの所要時間を一分で も一秒でも短縮することは、患者さんや関係者の 心身の苦痛・負担の軽減を図り、また、速やかに 次期出動に備えることが可能になる等の多くのメ リットがあります。 そこで着目したのが、患者・関係者への病態・ 病状説明や搬送先選定理由、状況によっては特定 行為の必要性の説明、そして医療機関への連絡等 を効率よく行う教育が必要ではないかということ で す 。 そのためには、相手の理解や納得を得るために 素早く要点を整理するトレーニングと説得力ある 会話術の訓練が必要になります。そして対象者 は、緊急時という特殊な環境に置かれているた め、相手の心理状況に配慮しながら会話する言語 心理学的な要素も不可欠になります。 そこで一四期生から、授業前の時間を利用して 毎日、各クラス五名(班単位)が教官の事前指定 したテ l マに沿って一分間のスピーチトレーニン グを行っています。 また、このスピーチには必ず専任教授、教官が 立ち会います。 テーマはまず、全員の自己紹介が一巡した後に ﹁印象に残った救急出動から学んだこと﹂、﹁一 O 年 後 の 私 ﹂ 、 ﹁ 心 に 残 る 失 敗 談 ﹂ 、 ﹁ 私 の 担 当 教 官 ﹂ 、 ﹁専任教授について﹂などと続きます。 入所初期には人前で話すことの緊張感から、な かなかうまく時間内には収まりません。 自己紹介なのに所属本部名や年齢を言い忘れた り、時間超過のため話半ばで教官から打ち切られ たり、妻は一人と決まっているのに﹁妻一人﹂と 紹介して教授から指摘を受けたり。 これが二順自ともなると、少し余裕が出てきま すが、受け狙いのつもりが笑いを取れなかった り、テーマから大きく脱線したりという状況にな っ て き ま す 。 ﹁私の担当教官﹂というテ l マでは、当該教官 を目の前にして話し辛そうに教官の顔を時折チラ チラと見ながら本音も少し、という微笑ましいシ ーンも見られます。 そして研修期間終了間近になってきますと全員 が合格点とはいきませんけれども、総体的にかな りの上達を見せます。結果、トレーニングの成果は 上々というところでしょうか。 それでは誌面の都合上、スピーチのすべてとは いきませんが、一部を紹介します。 数 意 救 命 第8号 16﹁
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栗栖和明匹島県山県西部消防組合消防本部 普段、我々救急隊が出場する現場は、患者はも ちろんのこと、家族、関係者も悲しく、つらい顔 をした現場であり悲しみに満ちています。まして や救命できず、帰隊する時は我々救急隊も、とて も悲しく、やるせない気持ちになり﹁救急隊の出 場する現場には、悲しみしかない﹂と感じていま し た 。 そんな持に、一件の救急事例に遭遇しました。 その事例は、経産婦が陣痛を訴え、救急要請と なり車内分娩となった事例です。 病院へ搬入後、帰隊する際にあいさつに行く と、本人、関係者がとてもうれしそうな顔をして おられ、自分も自然に顔がほころび、帰隊途中﹁救 急隊の出場する現場にも、喜ぴがあるんだな﹂と 改めて感じ、生命の誕生を通して、命の尊さを感 じた救急事例でした。 今後救命士となり、悲しみの現場を喜びの現場 に変えることができるよう努力していきたいと考え ま す 。
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それは、今から遡ること五年前、私達の消防本 部に高規格救急車が導入されて間もないある日の 出 来 事 で す 。 私達が救急車の資器材の取扱い方を勉強してい た時、当時の私は救助隊に配属されていたせいもあ るのか、隊長の言葉を上の空で聞いていたので す 。 すると隊長が﹁よし、今から訓練を行う。﹂と 言い出したのでした。 ﹁ 中 寄 、 隊 員 や っ て く れ 。 ﹂ ﹁えl!俺が隊員!﹂と心の中で叫んだので すが、私も後輩の手前、何も知らないとは言えず ﹁ は い 、 分 り ま し た 。 ﹂ と 震 え る 声 で 答 え た の で す 。 ﹁どlしょl!﹂何がどこにあるのかさっぱり わからない私が隊員。 ﹁ ど1
しょI!﹂頬を伝う一粒の冷たい汗。 そんな私を次々と牙をむいて襲いかかる想定。 その時﹁患者、心肺停止状態!﹂という声が車 内 に 響 い た 。 私の死んでいた目が一瞬輝きを放った。 ﹁心肺蘇生法は任しとけ!﹂と心の中で大声で 叫ぴ、すぐさま心肺蘇生を実施したのです。 頬を伝う一粒の心地よい汗。 しかし次の瞬間、私の中に電気が走ったのです。 私の目の前には、フラットだった心電図の波形 がちっちゃな波を刻み始めたのです。 ﹁ 何 じ ゃ こ り ゃ ! ? ﹂ すると、隊長が﹁モニター、 で 叫 ん だ の で す 。 ﹁ え I 。 V F つ て な に ? ﹂ 私は何がなんだかさっぱり分らず、ただひたす ら隊長と視線を合わさないように心臓マッサージ を続けていました。 しかし、隊長の鋭い視線が私の頬を突き刺した 瞬間﹁中寄、立ち上げろ。﹂と命じられたのです。 ﹁ な ん じ ゃ そ ら ? ﹂ 隊長の言葉には主語も述語も何もなし。 ﹁いったい俺はどうしたらいいんだろう?立ち 上げろって何?﹂ 隊長は私に指示病院に連絡して﹁モニターの端 末を立ち上げてください。﹂という訓練を行いた か っ た の で す 。 しかし、その当時の私には、隊長の一言葉を理解 することが全くできません。 でも私は心を決めてもう一度聞き返したので す 。 ﹁ 隊 長 、 何 で す か ? ﹂ ﹁パカたれ!立ち上げろち言いよんのじゃl﹂ 車内に響くまたしても隊長の大きな罵声凸しか し、私はどうしてもその言葉が理解できません。 でも、自分なりに思考回路をフルに回転させ、 その言葉を理解したのです。 ﹁ そ う か 解 っ た 日 ﹂ そこには、救急車の中で一人自信ありげに立ち 上がっている私がいました。 今、私は﹁救命士﹂を目指しています。 ここ救急救命九州研修所において、技術・学力 の向上を図るため毎日汗を流しています。 あと少しで私もここを卒業し﹁救命士﹂という 名を自分のものとするために、いまここで努力を し て い ま す 。 そして、私はなりたいと思う。 V F 確認﹂と大声 胸に﹁自信﹂という大きな花を挿した﹁救命士﹂ ﹁ 一O
年
後
の
私
﹂
佐 藤 正 春 新 潟 県 長 岡 市 消 防 本 部 一O
年後の私は、歳の頃は﹁五O
﹂の声を聞く 年齢となっていますが、今と変わらずこの救急服 を着て、毎日人の命を救うために頑張っていられ たらと思います。 そのためにも、この研修所で教わる全ての知識 .経験を将来も遺憾なく発揮できるよう気を引き 締めて頑張る覚悟です。 ま た 、 一O
年後の私は、ここでの生活をきっと 懐かしく思うことでしょう。職務上の地位や環境 がかわったとしてもテストやシミュレーションに 追われ H 救急 d だけに目を向け、情熱を燃やしつ づけた半年間を、生涯の宝として抱けるよう一日 一日を大切にしたいと思いますので、皆様これか らもよろしくお願いいたします。 4争 4静 4争 以上、一部を紹介しましたが、研修生はこのト レーニングによって常に考えながら話すことの大 切さを学ぴました。研修所を卒業し、救命士資格 取得後は搬送時間の短縮という命題に向けて果敢 に努力を続けてもらいたいと希望します。 最後に、研修生は様々な地域から家族と離れ て、それぞれの思いを胸に地域から期待される救 命士となるべく、勉強に実技にと精一杯の日々を 送 っ て い ま す 。 今後も応援してくだされば幸いに存じます。醐 醐 連 載 読 み 物
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第
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の長さ
平均寿命という信仰
山本周五郎に﹃将監さまの細みち﹄(昭和 三十一年)という佳篇がある。病弱の夫と子 どもをかかえ開場所で身をひさぐ二十三歳の 主人公おひさは深い間の中で、﹁!
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五十年 まえには、あたしはこの世に生まれてはいな か っ た 、 そ し て 、 五十年あとには、死んでし まって、もうこの世にはいない、:::あたし っ て も の は 、 つまりはいないのも同然じゃな い の 、 : : : ﹂ と 肢 く 。 これは﹁人生五十﹂という江戸時代の日本 人の寿命観を表わしている。ちなみに、現代 の歌手中島みゆきは ︿ : : : 一O
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年 前 も 一O
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年後も/私がいないことは同じ﹀(﹁永久欠 番 ﹂ ) と 歌 っ て い る 。 江戸の農民の平均死亡年齢は二十七、 八 歳文一立川昭二
北里大学名誉教授 プロフィール たつかわ しょうじ 医療史専攻。文化史・生活史 の視点か5病気-医療を追 究。主な著書に、『病気の社 会史j(NHKプ‘ックス)r
歴 史紀行・死の風景j(朝日新 聞社)r
臨死のまなざしj(新 潮社)r
かうだの文化誌j(文 璽春秋)r
生と死の現在j (岩 波書庖)r
日本人の死生観j (筑摩書房)など。 であり、町人は四十歳前後といわれている。 おひさの肢きはもっともであった。そして、 この死亡年齢の低さは乳幼児(五歳以下) 死亡率の異常な高さによる。 いっぽう、江戸時代にも長寿者はたくさん いた。その長寿者のひとり貝原益軒は 訓﹄で、﹁人の身は百年を以って期とす。上 ﹁ 養 生 寿は百歳、中寿は八十、下寿は六十なり。六 十以上は長生なり。世上の人、五十以下短命 なる人多し﹂と語っている。 一 二 世 紀 日 本 は 、 益 軒 の 言 、 っ ﹁ 上 寿 ﹂ の 人 も珍しくなくなった。﹁中寿﹂の八十を迎え られるのは男性は二人に一人、女性は四人に 三人になったという。 こうした平均寿命が常識となった今日、平 均寿命より先に死ぬと早死に、それを過ぎて 死ぬと長生きという通念が 般化し、平均寿 命ぐらいまでは生きたいというのは現代人の 願望であり、信仰とさえいえる。次は昭和六 十一年の朝日新聞の歌壇に載った歌である。 の 救 急 救 命 第8号 18平均寿命生きよと言えばうなずきて 涙垂りおり癌病む妻は 宮中栄二
寿命と医療
戦後の日本人の平均寿命の急速な延びは驚 異というほかないが、このことは日本人の人 生観を大きく変え、それはまた寿命観にも深 い影響を及ぼした。 とりわけ高度医療が生命の延長にめざまし い成果を果たしているのを見聞きした私たち は、知らず知らずのうちにいのちの長さを医 療というものと直接結びつけて考える習わし になってしまった。 つまり病気や老化によっ て死を迎えることは今も昔も変わりないが、 今日の私たちは病気や老化を医療が防ぎ救っ てくれるということを過信するあまり、人の 死はその病気や老化をうまく医療で防ぎ救う ことができなかった結果とのみ考えるように な っ た 。 病気や老化を早期発見し早期治療しなかっ たから、あるいは適切な医療を受けられなか ったから、死を招いたと考える。﹁手遅れ﹂ という言い方があるが、もっと長生きできた のに手遅れで﹁寿命を縮めた﹂と考える。こ の場合、その人の寿命はもっとあったはずな のに、適切な医療に出会えなかったために死 に至った、適切な治療さえできればもっとい のちは長かったというのである。 ところが、こうした考えに対して、昔から よく言われてきた言い方であるが、﹁それが その人の寿命だ﹂﹁寿命だから仕方ない﹂と いう寿命観あるいはいのち観がある。ここに は、医療とはまったく関わりなく、つまり医 療を受けたとか手遅れだったとかいうことと は関わりなく、その人に定まったいのちの長 さというものがあるという考えである。これ は死を病気や老化と結びつけない考え方とも い え る 。 貝原益軒は﹃養生訓﹄で﹁天命﹂と言って じ よ う み よ 、 つ いたが、仏教では﹁定命﹂という。定命と は自分に授かった定まったいのちの長さとい う意味である。生まれたときから定まった長 きであるから、生き死には病気になろうがな るまいが、医療を受けようが受けまいが、そ れとは関係ない。いささか飛躍した話になる が、すべての生命体は遺伝子によって設計さ れているという現代の遺伝子学説は、この定 命という考え方の現代版といえるのかもしれ 為 、 3 0 ふ れ ー し だからといって、人生のすべてが決まって しまっているわけではない。貝原益軒は、﹁人 の 命 は 我 に あ り 、 天 に あ ら ず ﹂ と ニ 一 一 口 い 、 遺 伝 子学者の村上和雄は眠っている遺伝子を目覚 めさすことができると言っている ( ﹃ 生 命 の 暗 号 ﹄ ) 。 古今の人はひとしく、どれだけ生きるかよ ある、と言っているのである。 りも、どう生きるかを考えて生ききるべきで 今日よく﹁長寿社会﹂といわれるが、﹁長 寿﹂と﹁長命﹂はちがう。長寿とは長命で健 いのちの価値 やかに生きていることである。 は長さによって決まるのではない。救急救命士をめざす人たちへ iそ二
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医師や看護師では国家資格以外に専門学会 が認定する専門医、専門看護師資格があり、 事実上の格付けが行われているのに対し、救 急救命士の資格そのものは現在のところ一種 類しかない。国家試験さえ通れば救急救命士 となるので、名札を見ただけでは質的な差は 区別できない。しかしその中には医師を指導 できるほどの実力を持つ者から、とても医療 者とは言えない者まで様々である。皆さんは どのような救急救命士になろうとするのだろ うか。どのような救命士になるかは、資格取 得後の自分のイメージを描けるかどうかにか かっていると思う。何にしろ重要なのは社会 から尊敬されるプロになるということだろう。︿社会から尊敵される救命士巴﹀
救急救命士が誕生してから十年以上が経過 した。この間に救急救命士は社会から認めら れるようになったであろうか。よく﹁救命救 急士﹂と呼ばれることがある。これはその人 から救命士が尊敬の対象とされていないばか りか、存在の認知を受けていないに等しい。 一般市民どころか、医療関係者でさえ救命士 の役割を知らないことがあるのを経験したこ とも多いだろう。まずマスコミを通して社会 に救急救命士というものを知ってもらおうと 努力することは不思議ではない。ただそのア ピールの仕方が、頑張っています、汗をかい ています、では仕方がない。情に訴えるので はなく、社会にとって有益な存在として知ら れるようになるべきである。︿
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社会のどの企業でもどれだけ製品なりサー ビスが売れたか、が問題にされるのであっ て、どれだけ頑張ったかで評価が一義的に決 まるわけではない。つまり結果によって評価文一繁田正毅
救急救命東京研修所教授 [著者近影] されるのであって、努力の程度は参考でしか な し 。 救急救命士制度の目的はとりあえず救命率 の向上であった。しかし過去の救命率は制度 救急救命第B号 20が発足した以降も残念ながら劇的な改善は得 られていない。私は当研修所の卒業生が良心 的、献身的に努力していることを見聞きし、 十分承知している。その努力にもかかわら ず、期待した成果が得られていないのは残念 である。成績が悪いという現実を認識するこ とは苦しいが、現実認識のプロセスを経なけ れば正しい進歩はあり得ない。まして救命率 の向上という当面の目標を達成することが、 心肺停止以外の傷病者に対する処置の拡大の 前提である。
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る 「 特 特 定 定 行 行 為 為 を 士 行 」 い で さ は え な す く れ 、ば 患 よ こ 研 強 研 の う れ め 士 の が て な l離 院 者 い と 鐙 、 修 準 か ば に 」 救 で 最 ど や 、 ま の と は ま 卒 所 備 O よ は に 畠 き 善 を 現 マ 、 、 状 思 様 で 業 で か 入 い ど な 心 、 る の 判 場 ン 、 態 つ 々 や 後 の ら 学 だ う る 救 「 処 断 把 パ の や て で る の 勉 、 前 ろ す た 命 真 置 し 握 ワ 距 病 い ある。予定を立てる・予定をこなす。軽く予 習し、講義は楽しみ、しっかり復習する。復 習のためのミニテストをやって確認し、もし も間違った部分があれば、必ずチェックし、 わからないことを持ち越さない。理解できな かったことは﹁その場﹂での解決を心がける。 自分で調べる習慣をつけるが、どれとどれを 読んだけれど分からなかったということを明 確にして研修生・教官・教授を有効に﹁利 用﹂する。臨床救急医学会や救急隊員シンポ ジウムに参加することはもちろん、卒業生の メーリングリストに入って情報武装する。 司 ↓ の ﹄ や 出 ↓ F ω など、実際に身体を動かして の勉強会に参加する。こうしたことに誠実に 努力することは言うまでもない。 問題はどのステップでも教師や本によって 主張が異なることがあることである。ある人 はこう言い、別の人は違うことを言う。異な った見解の板ばさみになったらどうすれば良 いだろうか。相手によって答えを変えるとい うのは処世の方法だが、結局その態度の結果 として最終的に得るものは少ない。解決策は 難しいことのようだが、実は単純である。す なわちその主張の根拠を開けばよい。その見 解は2
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(
証拠)に基づいているのか、 そ の2
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の強さはどうかである。ある見 解は十分科学的にデザインされたコントロー ルスタディの結果から得られた結論だろう し、ある見解は単にその人が経験したことが ある、という程度に過ぎないかもしれない。 もちろんすべての項目に研究が行われている わけではない。だから2
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のはっきりし ないときは、そのような結論に達した理由に 納得できる方を採用しよう。こうした態度を 続けていけば人生全体では間違いの確率が減 るだろう。そしてどうしてもわからなけれ ば、﹁現時点ではわからない﹂としておこう。 十分調べ考えてもわからない時に﹁現時点で はわからないので、当面はこうしておくこと にする﹂という態度は立派でこそあっても決 して恥ではない。根拠に基づいた行動を選択 していくことが、真の救命士になるための唯 一 の 道 だ と 思 う 。︿
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すでに心肺停止症例の解析にはウツタイン スタイルが浸透中である。均一な傷病者同士 を比べることが可能になったので、担当した 救命士自身も、所属本部も、診療した医療機 関の成績も明らかになってしまう。そしてそ の救命士の教育を担当した研修所さえ成績を 間われる時代でもある。評価を受ける時代、 それは辛いかもしれないが、同時に真のプロ としての我々の地位が確立する時代でもあ る 。 私はエルスタ東京では、国家試験の合格は もちろん、その後も役立つような教育をしな ければならないと考えている。この二つは車 の両輪であってどちらが欠けても意味を持た な し 。 だから皆さん、新しい時代の真の救急救命 士になるために一緒に勉強をしていこうでは ありませんか。はじめ巴
救急患者の治療、特に重症患者の治療に際 してはプレホスピタル・ケアが予後に重大な 影響を及ぼすことがしばしばあり、その重要 性が強調されている。そのような意味で、プ レホスピタル・ケアの一役を担う救急隊の判 断が予後を左右する可能性も高い。このよう な重症患者では救急車内で種々の装置や器械 を用いた測定や、それに基づく病態把握が行 われる。一方、複雑で精密な装置や器械の操 作は慎重でなければならず、一刻を争う救急 の現場ではその使用が困難となる場合や実際 には不可能な場合も存在する。例えば、心電 図モニターは通常、三点胸部誘導法を用いる が、患者が女性の場合や四肢の外傷などの場 合は救急隊が患者の衣服を脱がせて心電図電 救 急 救 命 第8号 22 。白本医科大学多摩永山病院救命救急センター横田
ハ 合 一
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4 L T t ノ ワ 4 1 極を装着し、それをモニターすることが困難 であろう。また、パルスオキシメl
タは動脈 血中酸素飽和度を無侵襲で測定できる画期的 な装置で、救急活動では最も広く使用される モニターの一種である。しかし、パルスオキ シメータはプローブを手足の指先、耳乃木に挟 んで取り付けて測定するために、不穏状態の 患者ではプローブが容易に脱落し、救急車の 振動自体で測定が困難な場合も存在する。さ らに高度のショック状態の患者では測定でき ないことがある。 これらの装置は救急活動中でも極めて使用 頻度の高い装置である一方、精密機器であり 電極やセンサーの取り扱いには細心の注音ゆが 必要である。また、本来医療施設内で使用す ることを基本に設計されたために、前記のよ うな救急活動には必ずしも適しているとはい えない。そこで、これら二つの装置(心電図 測定装置、パルスオキシメI
タ)を一体型と し、簡便で従来と同様の性能を有し、不穏状 態の患者でも正確な測定ができるような装置 の開発をした。調査研究の万法
救急車内に装備されている心電図測定装置 及ぴパルスオキシメl
タの性能を再検討し、 さらにそれらの長所と短所を検討した。ま た、実際救急現場にて活動している救急隊員 にアンケート調査を行い、これら二つの装置 の特に短所について検討した。アンケート調 査は平成二年七月救急振興財団救急救命東 京研修所にて救急救命士の資格を得るために 研修をしている二九七名とした。なお、アン ケートの内容は以下のごとくであり、一部重 複回答可能とした。観察資器材の障害に関するアンケートと結果 盟理自 質問2で②と答えた場合 (1)観察に障害をきたした原困は何であると思いますか。 CI傷病者の体動52 ②コードの振動16 ③救急車の振動49 ④不明 4 ①その他10 (2) 障害をきたした時の傷病者の重症度判断は、次のうちのどれですか。 ①軽症19 ②中等症45 ③重症以上16 ④不明27 (3) 障害は一時的なものでしたか、それとも観察資器材としての要をなさな いく5し1大きな障筈でしたか。 ①一時的な障害で、あった93 ②大きな障害であった 12 (4) どの疾患の時に障害がありましたか。 ①循環器系疾患70 ②呼吸器系疾患27 ③脳神経系疾患20 ④消化器系疾患 3 ⑤外傷14 ⑤心肺機能停止状態15 ⑦不明日 ①その他5 圏直臨 質問2で③と答えた場合 (1)観察に障害をきたした原因は何であると思われますか。 ①傷病者の体動21 ②コードの振動10 ③救急車の振動12 ④プロープのはずれ20 ⑤整備不良 2 ⑤不明O ⑦その他20 (2) 障害をきたした時の傷病者の重症度判断は、次のうちのどれですか。 ①軽症14 ②中等症24 ③重症以上 2 ④不明17 (3) 障害lま一時的なものでしたか、それとも観察資器材としての要をなさな いく5し1大きな障害でしたか。 ①一時的な障害であった50 ②大きな障害であった4 (4) どの疾患の時に障害がありましたか。 ①循環器系疾患22 ②呼吸器系疾患26 ③脳神経系疾患10 ④ 消 化 器 系 疾 患 ( [ 外 傷10 ①心肺機能停止状態 4 ⑦不明12 ③その他 6 圏直髄 質問2で④と答えた場合 (1)観察に障害をきたした原因は何であると思われますか。 CI傷病者の体動 5 ②コードの振動 O ①救急車の振動 7 ④整備不良 O ⑤その他 O (2) 障害をきたした時の傷病者の重症度判断は、次のうちのどれですか。 ①軽症1 ②中等症4 ③重症以上1 ④不明4 (3) 障害は一時的なものでしたか、それとも観察資器材としての要をなさな いく5い大きな障害でしたか。 ①一時的な障害であった 5 ②大きな障害であった 4 (4) どの疾患の時に障害がありましたか。 q循環器系疾患3 ②呼吸器系疾患l ③脳神経系疾患2 G:消化器系疾患O ⑤外傷1 ①心肺機能停止状態1 ⑦不明4 ③その他1 冨璽圏 心電図やパルスオキシメータ等のコードのある資器材で憶病者をモニター中、 アーチファクトの混入などで観察に障害をきたした経験はありますか(図1)。 ① ある 137 ② ない 160 国道踏 1の質問で①あると答えた場合、その資器材は次のうちのどれですか。 (複数回答可) ① 除細動器9 ④ その他10 ③ パルスオキシメータ 57 ② 心電図計106 モニター中にアーチファクトの混入で 観察障害を経験したことがあるか 国救急車内でのモニタ一機器におけるアーチファクト 冨翠璽 質問2で①と答えた場合 (1)観察に障害をきたした原因は何であると思いますか。 CDi袋一病者のイ本動5 ②コードの振動3 ③救急車の振動4 ④不明O ⑤その他1 (2) 障害をきたした時の傷病者の重症度判断は、次のうちのどれですか。 ①軽症l ②中等症3 ③重症以上3 ④不明2 (3) 障害は一時的なものでしたか、それとも観察資器材としての要をなさな いくうい大きな障害でしたか。 ①一時的な障害であった8 ②大きな障筈で・あったl (4) どの疾患の時に障害がありましたか。 ¢循環器系疾患4 ②呼吸器系疾患2 ③脳神経系疾患1 ④消化器系疾患 O ⑤外傷 O ①心肺機能停止状態 4 ⑦不明1 ③その他O 以上のアンケート調査の結果を参考に、日 本光電株式会社と共同して心電図電極とパル スオキシメ
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タのセンサーを同一化した装置 を試作した。具体的には心電図の電極は前額 部、上肢(あるいは下肢)の二電極とし、前 額部の心電図電極にパルスオキシメl
タのセ ンサーを組み込んだ(図 2 ) 。すなわち、心電 図は二電極型とし、パルスオキシメl
タは反 射型とした。この二電極型の心電図とパルス オキシメータを従来の装置、すなわち三電極 型心電図モニターと透過型のパルスオキシメ ータと比較検討した。 関2: 心 電 図 パ ル ス オ キ シ メ ー タ 合 体 平 薗 型 電 極試作器の結果
¥1J/ 11 ム 〆 , 1 1、 、 反射型パルスオキシメl
タの開発結果 反射式パルスオキシメl
タは胎児ω
ロ ()N 測定方法として一部商品化されており、前 額部や頬部などを測定部位として用いてい る。しかし、受光部と発光部が対面してい ないため受光量が低く、また測定間階が短 く脈動も小さいため、測定される脈波のレ ベルが小さいなどの問題点が存在してい リーク光も横出するため測定値に影響する 反射型 発光部 受光部 発光部 (発光ダイオード) 透過型 受光部 (フォトダイオード) リーク光が回り込みにくい 測定光 リーク光 1)一ク光が発生しない構造にする 国3:パルスオキシメータの測定方式 る。さらに、体位や体動の影響、測定光の 漏れ(リl
ク)による精度への影響が知ら れている。そこで今回、以下のような改良 を加えた。すなわち、測定脈波が大きくな るよう受光部ー発光部聞を広げ、プローブ を測定光のリl
クが少ない密着型にした ( 図 3 ) 。すなわち、プローブを心電図電極 と一体化し、辺縁粘着シ I トを使用し密着 性を向上させた。また、測定用素子の高効 率化による発光 i 受光部間隔の拡大を計っ た(図 4 )。
心電電棲素子:銀塩化銀電極 図4 :反射式パルスオキシメータの試作プローブ 従来からの手指にプローブを挟んで測定 する透過式パルスオキシメl
タによる酸素 飽和度と今回試作した反射式パルスオキシ メータによる酸素飽和度の関係を図5
に示 す。仰臥位と頭部挙上の場合、いずれもが 強い相関を示すことが明らかとなり、今回 試作した反射式パルスオキシメl
タの有用 性が示唆された。しかしながら、若干頭部 挙上の際に反射式に比べ酸素飽和度測定値 が高値となる傾向が認められ、その補正は 今後の課題と考えられた。(反射型∞ U C Nが 反射型:前額部中央 透過型:手指 皮 切 射 型 85 80 95 λ ﹃ + 定 一 m m 溺 て 一 y w p 上 一 挙 一 立 口 ﹃ 頭 一 % 100 反 90 射 型 85 80 95 E U 7 R J V マ s 救:宗教命第B号 24 100 % 図5 :反射型 Sp021i直と透過型Sp02値の比較 95 85 90 透過型 80 100 % 95 85 90 透過製 80九
O%
以下のときは逆に透過型は低値とな る 。 ) 同 二 電 極 型 心 電 図 モ ニ タ ー の 開 発 結 果 現在、二電極型心電図モニターは救急用 ポータブル除細動器の電極として商品化さ れている。胸部装着用の﹁専用使い捨てパ ドル電極﹂は接触面積が広く電極の接触抵 抗が小さいため、二電極測定波形に問題が 生じにくい。しかし、二一世田極型心電図モニ ターの電極を通常の大きさにすると以下の ような問題がある。すなわち、電極の接触 抵抗が大きいために体動、搬送中の揺れに よって波形が乱れ、導出コl
ドの揺れや静 電気により基線の動揺が起こるとされてい る ( 図 6 ) 。そこで接触抵抗が小さく、前額 部に装着可能な電極を開発した(図 4 ) 。す なわち、以下のような心電図電極を考案し た。電極面は強粘性ゲルパットを使用し確 実な装着、剥がれの防止を図った。強粘性 ゲルパットはゲルであるため患者の皮膚に 対して非侵襲的とされている。さらに、電 極の面積を拡大して接触抵抗値の低減を試 みた。ちなみに従来の救急車内で使用する 心 電 図 装 置 の 電 極 抵 抗 は 約 五O
同 P 前 後 であるが、今回試作した電極は一O
問
。
以下である。また、現場での使用を考慮し、 電極辺縁部の防水粘着シl
トによる膨潤、 乾燥の防止も念頭に入れた。これら電極の 工夫により心電図のモニターが二電極でも 可能となった。合後の展望
静電気ノイズ 心電図モニターの電極を三 電極型から二電極型とし、パ ルスオキシメl
タの測定方法 を透過式から反射式にするこ とで心電図電極の一つをパル スオキシメータのセンサーと 同 一 化 す る こ と が 可 能 と な る。本試作器は三つの電極と 手指に挟むパルスオキシメー タプローブを操作しなければ ならない従来型に比し、二つ の電極を装着するだけで同様 の測定が可能であり、操作の 簡 略 化 が 可 能 と な っ た 。 ま た、パルスオキシメl
タを透 過式から心電図電極と同一化 したプローブからの反射式に することで、患者の体動でプ ローブが脱着することもない と 考 え る 。 今後は電極とプローブをさ らに改良することで、体動に 際してのアl
チファクトを軽 減し、同時に不穏状態の患者 に対してもより正確な測定を可能にしたいと 考えている。また、パルスオキシメl
タ測定 値の体位による変動を少なくすることも今後 外部機器からのノイズv
m E i u A U 聞 翻 鶴 酪 悶 悶 悶 魁 趨 盟 2電極 3電極 図6: 2電極と3電極誘導の実測波形例 の課題である。また、本装置は最終的に救急 車に搭載することを想定しているため、装置 本体の小型化も重要な問題と認識している。救 怠 救 命 第8号 26