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改定年月 改定履歴改定内容 H 新規策定 H 一部修正 H 一部修正 H 一部修正

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(1)

青森港BCP

平成 30 年 3 月

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改 定 履 歴 改定年月 改定内容 H26.3.10 新規策定 H28.3.22 一部修正 H29.3.21 一部修正 H30.3.16 一部修正

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- 目 次 -

1. 港湾機能継続計画策定の必要性 ··· 1 2. 想定地震・津波の規模及び回復目標の設定 ··· 6 2-1 想定地震・津波の規模 ... 6 2-2 港湾施設の被害想定 ... 9 2-3 復旧目標の設定 ... 12 3. 初動体制の確立 ··· 15 3-1 初動体制の確保 ... 15 3-2 災害対策活動拠点の確保 ... 19 3-3 情報連絡手段の確保 ... 20 3-4 予備被害調査... 20 3-5 応急復旧方針の決定 ... 26 4. 施設復旧のための行動計画 ··· 29 4-1 施設復旧の概要 ... 29 4-2 施設復旧 ... 30 4-3 航路啓開・安全確認 ... 35 4-4 揚収物・漂流物の処理 ... 41 5. 物資輸送のための行動計画 ··· 43 5-1 緊急物資輸送... 43 5-2 幹線貨物輸送... 45 6. 情報の整理と発信 ··· 48 6-1 情報の整理 ... 48 6-2 情報の発信 ... 48 7. 継続的な見直し(PDCA)の実行 ··· 49 8. 港湾機能を継続するための練習・訓練の実施 ··· 49 9. 災害対応力をさらに強化するためのソフト・ハード両面の改善計画 ··· 50 添付資料 1. ガレキの処理に関する参考資料 ··· 51 添付資料 2. 貨物船、タンカー、フェリーの船舶サイズに対応した 岸壁の諸元 ··· 57 巻末資料 ··· 58

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1. 港湾機能継続計画策定の必要性

(1) 目的 東日本大震災においては、大規模な地震・津波により港湾機能が停止したことに伴い、 港湾物流が制限を受けた。港湾は、地域の産業・物流や雇用と直結していることから、 地域の産業活動に大きな影響を及ぼした。 このような経験から、大規模な地震・津波が発生しても、一定の港湾機能を継続させ るため、対策本部を設置し、組織的に迅速な機能復旧を行うことが重要である。 よって青森港港湾機能継続協議会では、大規模災害発生時に効率的かつ効果的に機能 復旧するための手順や港湾関係者の行動計画を港湾機能継続計画(港湾BCP)として 定めておくことにより、特定の地震や津波等による被害を想定した計画であっても、事 前に作成しておくことによって、様々な災害状況にも臨機応変に対応できる体制を構築 するものである。また、定期的に実地訓練を実施し対応力を向上させることや事前準備 の充実等、必要に応じて改善することにより実効性の高い計画へと更新するものであ る。 (2) 協議会構成員の行動規範と本計画の活用方法 本計画は、ある特定の地震や津波等の想定とそれによって引き起こされるものと想定 される被害を踏まえて策定したものであるが、災害の規模等がどのようなものであった としても港湾関係者が取るべき基本的な行動プログラムを含む。 協議会構成員は、港湾 BCP が提示する地震・津波等の想定災害と機能回復目標を踏ま えつつそれぞれの業務継続に必要な BCP を策定することを求められる。港湾 BCP は訓 練等の実施を通じて日頃より定期的に見直しが行なわれるとともに、港湾関係者はその 行動プログラムを共通認識として常に確認しておくことが重要である。これらの継続的 な見直しを通じて、災害に対して臨機応変に対応することができる組織力を高めること ができるものと期待される。また、港湾 BCP の下で必要に応じて策定される事前対策 (リスク対応計画)は災害に対する港湾施設の粘り強さや回復力の向上を図る上で有効 である。 なお、本計画は、発災後に各構成員が対応すべき活動と、対策の全体像を整理したも のであるため、個々の構成員組織が分担する詳細な行動計画や具体的な対策については、 各構成員の BCP に委ねられる。 実際に大規模災害が発生した場合、構成員は、港湾 BCP に定められた機能回復目標の 達成を目指して、臨機応変に行動することを求められる。 なお、本計画が対象とする大規模災害は、地震でいえば震度 5 強以上、津波でいえば 当該港湾周辺の陸域への浸水被害が発生した場合とする。また、協議会座長又は副座長 が必要と判断した場合は、本計画を発動するものとする。

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(3) 本計画の対象 原則として、公共の係留施設、航路・泊地、臨港道路、ふ頭用地、荷役機械等を対象 とする。 ただし、青森港では、エネルギー関連貨物の輸送機能は、地域の産業および住民生活 にとって重要な役割を担っているため、専用の係留施設の前面までの航路・泊地も本計 画の対象とする。

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表 1 計画対象 対象地区 施設概要 主な貨物 施設名称 水深 延長 荷役機械 フェリー 埠頭 フェリー埠頭第 1 号桟橋 -7.5 170+30 可動橋 フェリー(移出入) フェリー埠頭第 2 号桟橋 -6 145+24 可動橋 フェリー(移出入) フェリー埠頭第 3 号桟橋 -6 145+24 可動橋 フェリー(移出入) 沖館埠頭 沖館地区(-7.5m)耐震 -7.5 155+30 可動橋 フェリー(移出入) 沖館-13m岸壁 -13 270 石炭(輸入) 沖館-10m岸壁 -10 185 金属くず(輸出) 沖館-7.5m岸壁 -7.5 260 非金属鉱物(移出) 新中央 埠頭 本港地区(-10m)岸壁(耐震) -10 280 - 客船 中央埠頭 中央埠頭-7.5m岸壁 -7.5 125 専用 セメント(移入) 中央埠頭-5.5m岸壁 -5.5 48 浜町埠頭 浜町埠頭-9m東岸壁 -9 179 化学肥料(移入) 浜町埠頭-7.5m岸壁 -7.5 154 専用 セメント(移入) 堤埠頭 堤埠頭-10m岸壁 -10 185 米(輸出入) 堤埠頭-7.5m岸壁 -7.5 263 専用 セメント(移入) 航路・泊地 ・上記の公共の係留施設前面までの航路・泊地 ・以下の専用の係留施設前面までの航路・泊地 東西オイル B 地区桟橋 -7.5 40 専用 石油製品(輸移入) 東西オイル A 地区桟橋 -7.5 50 専用 石油製品(移入) 野内桟橋 -10.5 277 専用 石油製品(移入) LPG1,000 トン桟橋 -4.2 70 専用 LPG(移出) LPG 桟橋 -13.5 531 専用 LPG(輸入) 臨港道路 臨港道路 1 号線 - - - - 臨港道路 2 号線(融雪設備) - - - - 臨港道路 3 号線(既設) - - - - 臨港道路本港線 - - - -

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5 ふ頭用地 石油基地 航路・泊地 公共岸壁 耐震強化岸壁 臨港道路 浜町埠頭 フェリー埠頭 専用施設(石油) 中央埠頭 新中央埠頭 沖館埠頭 堤埠頭 専用施設(石油) 専用施設(LPG)

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2. 想定地震・津波の規模及び回復目標の設定

2-1 想定地震・津波の規模

青森県地域防災計画(平成 25 年 1 月、青森県)、青森市地域防災計画(平成 24 年 4 月、 青森市)をもとに、青森港における地震・津波災害を以下のように設定する。 表 2 青森港の想定地震・津波災害 標準ケース 最悪ケース ケース1 ケース 2 参考地震 想定太平洋側海溝型地震 H24 青森県青森湾西岸断層帯(入内断層)想定地震 震度 震度 5 強~6 弱 震度 6 強~7 最大浸水深 浸水なし 浸水なし 2m 程度 図 3 想定太平洋側海溝型地震地震の推計震度分布図 出典:青森県地域防災計画(平成 25 年 1 月、青森県)

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図 4 H24 青森県青森湾西岸断層帯(入内断層)想定地震の推計震度分布図

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図 5 H24 青森県青森湾西岸断層帯(入内断層)想定地震による青森港の津波浸水深 :第1波到達時間 2分 3分 4分 7分 8分 9分 11 分 11 分 3分

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2-2 港湾施設の被害想定

被害想定の設定は、耐震診断や過去の災害の被災・復旧事例から行った。 係留施設については、標準ケース・最悪ケースで想定するクラスの地震動を用いて、チ ャート式耐震診断プログラムおよびFLIPによる耐震診断を実施した。 航路・泊地については、東北広域港湾防災対策協議会の示す被害想定に基づき設定した。 また、臨港道路、その他ライフラインについては、東日本大震災における被害・復旧状況 の事例から被害想定を設定した。 最悪ケースにおける係留施設の耐震診断結果の例を以下に示す。 (沖館-7.5m岸壁) (浜町埠頭-9m東岸壁) (沖館-13m岸壁) 図 6 最悪ケースの係留施設の被害想定例 診断結果 使用の可否 岸壁法線 (はらみ出し量) 191㎝>100㎝ エプロン部 (段差量) 124㎝ 使用不可 診断結果 使用の可否 岸壁法線 (はらみ出し量) 92㎝<100㎝ エプロン部 (段差量) 60㎝ 応急復旧 により使用可 診断結果 使用の可否 岸壁法線 (はらみ出し量) 129㎝>100㎝ エプロン部 (段差量) 84㎝ 使用不可

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以下に標準ケース、最悪ケースの係留施設、航路・泊地、臨港道路について、被害と復旧に要する期間の想定結果を示す。 表 3 被害想定 施 設 標準ケース(震度 5 強~6 弱、浸水なし) 最悪ケース1(震度 6 強~7、浸水なし) 最悪ケース2(震度 6 強~7、最大浸水深 2m 程度) 復旧に要す る期間 被災状況 復旧に要する 期間 被災状況 緊急物資 (耐震バース) 沖館地区(-7.5m) 耐震 当日 被害軽微 3 日程度 岸壁本体と背後地の段差発生 本港地区(-10m)岸 壁(耐震) 当日 被害軽微 3 日程度 岸壁本体と背後地の段差発生 フェリー フェリー埠頭第 1 号桟橋 3 日程度 一部桟橋本体が損傷するが使用性あり、 背後地との段差発生 1 年以上 桟橋本体が損傷 フェリー埠頭第 2 号桟橋 当日 桟橋本体、背後地は被害軽微 1 週間程度 一部桟橋本体が損傷するが使用性あり、 背後地との段差発生 フェリー埠頭第 3 号桟橋 当日 桟橋本体、背後地は被害軽微 1 週間程度 一部桟橋本体が損傷するが使用性あり、 背後地との段差発生 バルク 沖館 -13m岸壁 1 年以上 岸壁本体が損傷、背後地が液状化 1 年以上 岸壁本体が損傷、背後地が液状化 沖館 -10m岸壁 1 年以上 岸壁本体が損傷 1 年以上 岸壁本体が損傷、背後地が液状化 沖館 -7.5m岸壁 当日 岸壁本体と背後地の段差発生 3 日程度 岸壁本体と背後地の段差発生 中央埠頭 -7.5m岸壁 3 日程度 岸壁本体と背後地の段差発生 1 年以上 岸壁本体が損傷、背後地が液状化 中央埠頭 -5.5m岸壁 1 年以上 岸壁本体が損傷、背後地が液状化 1 年以上 岸壁本体が損傷、背後地が液状化 浜町埠頭 -9m東岸壁 3 日程度 岸壁本体と背後地の段差発生 1 年以上 岸壁本体が損傷、背後地が液状化 浜町埠頭 -7.5m岸壁 3 日程度 岸壁本体と背後地の段差発生 1 週間程度 岸壁本体と背後地の段差発生 堤埠頭-10m岸壁 1 週間程度 岸壁本体と背後地の段差発生 1 年以上 岸壁本体が損傷、背後地が液状化 堤埠頭-7.5m岸壁 1 年以上 岸壁本体が損傷、背後地が液状化 1 年以上 岸壁本体が損傷、背後地が液状化

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施 設 標準ケース(震度 5 強~6 弱、浸水なし) 最悪ケース ケース1(震度 6 強~7、浸水なし) ケース2(震度 6 強~7、最大浸水深 2m 程度) 復旧に 要する期間 被災状況 復旧に 要する期間 被災状況 復旧に 要する期間 被災状況 航路 泊地 油川 当日 漂流物は少ない 当日 漂流物は少ない 1 週間程度 小型船等により閉塞 沖館 当日 漂流物は少ない 当日 漂流物は少ない 2 週間程度 車両等により閉塞 本港 当日 漂流物は少ない 当日 漂流物は少ない 1 週間程度 車両、小型荷役機械等により閉塞 造道 当日 漂流物は少ない 当日 漂流物は少ない 2 週間程度 小型船、漁具等により閉塞 原別 当日 漂流物は少ない 当日 漂流物は少ない 1 週間程度 小型船等により閉塞 野内 当日 漂流物は少ない 当日 漂流物は少ない 1 週間程度 小型船等により閉塞 久栗坂 当日 漂流物は少ない 当日 漂流物は少ない 1 週間程度 小型船等により閉塞 浅虫 当日 漂流物は少ない 当日 漂流物は少ない 1 週間程度 小型船、車両等により閉塞 臨港 道路 臨 港 道 路 1 号線 当日~3 日程度 液 状 化 に よ り 一 部 陥 没するが被害軽微 当日~3 日程度 液状化により一部陥 没するが被害軽微 3 日~1 週間程度 液状化により陥没、空洞、沈下が発生、自動 車、ガレキ等が散乱 臨 港 道 路 2 号線(融 雪設備) 1 週間程度 液 状 化 に よ り 一 部 陥 没、橋梁部との段差が 発生 1 週間程度 液状化により一部陥 没、橋梁部との段差 が発生 1~2 週間程度 液状化により陥没、空洞、沈下、橋梁部との 段差が発生、自動車、ガレキ等が散乱 臨 港 道 路 3 号線(既 設) 当日~3 日程度 液 状 化 に よ り 一 部 陥 没するが被害軽微 当日~3 日程度 液状化により一部陥 没するが被害軽微 3 日~1 週間程度 液状化により陥没、空洞、沈下が発生、自動 車、ガレキ等が散乱 臨 港 道 路 本港線 当日~3 日程度 液 状 化 に よ り 一 部 陥 没するが被害軽微 当日~3 日程度 液状化により一部陥 没するが被害軽微 3 日~1 週間程度 液状化により陥没、空洞、沈下が発生、自動 車、ガレキ等が散乱 表 4 その他ライフラインの被害想定 施設 東日本大震災の事例 (8 割程度の復旧時期) 上水道 20 日程度 電気 5 日程度 ガス 30 日程度 電話 10 日程度 携帯電話 7 日程度 出典:東日本大震災におけるライフライン復旧概況(時系列編)(土木学会地震工学委員会)

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2-3 復旧目標の設定

緊急物資、フェリー、ドライバルクについて復旧目標とする時期と輸送能力、岸壁数 を示す。 (1) 標準ケース(震度 5 強~6 弱・津波浸水なし) ① 緊急物資 港湾計画における耐震強化岸壁の計画に基づき以下の通り設定する。 表 5 緊急物資の復旧目標(標準ケース) 復旧時期 (災害発生後の時期) 輸送能力 岸壁数 3日以内 350 トン/日 2バース ② フェリー フェリーは、一般貨物の貨物輸送需要に加え緊急物資輸送にも対応するため、災害 発生後直ちに3バースの復旧を目指す。 表 6 フェリーの復旧目標(標準ケース) 復旧時期 (災害発生後の時期) 輸送能力 岸壁数 当日 200 万トン/月 3バース ※目標達成のためには、施設の復旧期間中は、バックアップが必要となる。 ③ ドライバルク 災害発生後 1 ヶ月以内に3バースの復旧を目指す。 その後、輸送需要の増加に対応し、2カ月以内に4バースの復旧を目指す。 表 7 ドライバルクの復旧目標(ケース1) 復旧時期 (災害発生後の時期) 輸送能力 岸壁数 1ヶ月以内 30,000 トン/月 3バース 2ヶ月以内 38,000 トン/月 4バース 4ヶ月以内 40,000 トン/月 4バース ※目標達成のためには、沖館埠頭-13m、-10m 岸壁は甚大な被害が想定されるため、 他の岸壁での代替が必要となる。

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(2) 最悪ケース1(震度 6 強~7・津波浸水なし) ① 緊急物資 港湾計画における耐震強化岸壁の計画に基づき以下の通り設定する。 表 8 緊急物資の復旧目標(最悪ケース1) 復旧時期 (災害発生後の時期) 輸送能力 岸壁数 3日以内 350 トン/日 2バース ② フェリー フェリーは、一般貨物の貨物輸送需要に加え緊急物資輸送にも対応するため、災害 発生後直ちに3バースの復旧を目指す。 表 9 フェリーの復旧目標(最悪ケース1) 復旧時期 (災害発生後の時期) 輸送能力 岸壁数 当日 200 万トン/月 3バース ※目標達成のためには、施設の復旧期間中は、バックアップが必要となる。 ③ ドライバルク 災害発生後 1 ヶ月以内に2バースの復旧を目指す。 その後、輸送需要の増加に対応し、2カ月以内に3バースの復旧を目指す。同様に して、10ヶ月以内に4バースの復旧を目指す。 表 10 ドライバルクの復旧目標(最悪ケース1) 復旧時期 (災害発生後の時期) 輸送能力 岸壁数 1ヶ月以内 22,000 トン/月 2バース 2ヶ月以内 32,000 トン/月 3バース 10ヶ月以内 36,000 トン/月 4バース ※目標達成のためには、沖館埠頭-13m、-10m 岸壁は甚大な被害が想定されるため、 他の岸壁での代替が必要となる。

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(3) 最悪ケース2(震度 6 強~7・最大浸水深 2m 程度) ① 緊急物資 港湾計画における耐震強化岸壁の計画に基づき以下の通り設定する。 表 11 緊急物資の復旧目標(最悪ケース2) 復旧時期 (災害発生後の時期) 輸送能力 岸壁数 3日以内 350 トン/日 2バース ※目標達成のためには、優先的な航路啓開が必要となる。 ② フェリー フェリーは、一般貨物の貨物輸送需要に加え緊急物資輸送にも対応するため、災害 発生後直ちに3バースの復旧を目指す。 表 12 フェリーの復旧目標(最悪ケース2) 復旧時期 (災害発生後の時期) 輸送能力 岸壁数 当日 200 万トン/月 3バース ※目標達成のためには、施設の復旧期間中は、バックアップが必要となる。 ③ ドライバルク 災害発生後 1 ヶ月以内に1バースの復旧を目指す。 その後、輸送需要の増加に対応し、2カ月以内に2バースの復旧を目指す。同様に して、4ヶ月以内に3バース、10ヶ月以内に4バースの復旧を目指す。 表 13 ドライバルクの復旧目標(最悪ケース2) 復旧時期 (災害発生後の時期) 輸送能力 岸壁数 1ヶ月以内 9,000 トン/月 1バース 2ヶ月以内 17,000 トン/月 2バース 4ヶ月以内 29,000 トン/月 3バース 10ヶ月以内 37,000 トン/月 4バース ※目標達成のためには、沖館埠頭-13m、-10m 岸壁は甚大な被害が想定されるため、 他の岸壁での代替が必要となる。

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3. 初動体制の確立

3-1 初動体制の確保

・大規模な地震・津波が発生した際は、国土交通省東北地方整備局青森港湾事務所、 青森県県土整備部港湾空港課、東青地域県民局地域整備部青森港管理所は災害対策 活動拠点又は代替拠点において、本 BCP に基づいて速やかに青森港復旧対策本部を 立ち上げ、その旨を協議会構成員に周知するものとする。 ・災害発生時は、通信の途絶・混乱等により協議会構成員間の連絡がとれない可能性 があることから、連絡ルートの確保に努めるものとする。 ・なお、大規模な地震・津波とは以下のとおりとする。 ① 青森港周辺で震度5強以上を観測した場合 ② 青森港周辺で陸域への津波による浸水が発生した場合 ・図-7 に初動体制の概要を示す。まず、発災後(津波注意報解除後)に協議会構成員 は所管施設の予備被害調査を速やかに実施し、青森港復旧対策本部へ報告する。調 査内容は、3-4 予備被害調査で詳述する。 ・第1段階として、目標復旧期間の短い緊急物資輸送、フェリー輸送に関する応急復 旧方針を決定するために、図-7に記載の 9 機関が災害対策活動拠点又は代替拠点 に参集する。 ・第2段階として、全協議会構成員参集のもと、第1段階で決定した応急復旧方針の 情報共有を行うとともに、その他一般貨物輸送に関する応急復旧方針を決定する。 ・なお、被害の拡大等により、協議会構成員以外の関係者の参集が必要となる場合に は、協議会座長または副座長の判断によって、その都度、体制を組み直すものとす る。

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関 係 者:全協議会構成員 関 係 者:国土交通省東北地方整備局青森港湾事務所、 青森県県土整備部港湾空港課、 東青地域県民局地域整備部青森港管理所 第1段階 関 係 者:国土交通省東北地方整備局青森港湾事務所 青森県県土整備部港湾空港課 東青地域県民局地域整備部青森港管理所 公益財団法人青森県フェリー埠頭公社 港運関係(4 社) 第二管区海上保安本部青森海上保安部 第2段階 関 係 者:全協議会構成員 図 7 初動体制の概要 本部への情報共有 災害発生 予備被害調査 (所管施設) 情報収集(津波注意報解除後) 青森港復旧対策本部設置 緊急物資輸送・フェリー輸送に関する応急復旧方針の決定 その他一般貨物輸送に関する応急復旧方針の決定

(20)

協議会構成員 担当者 住所 TEL 携帯電話 FAX E-mail 衛星電話 東西オイルターミナル株式会社 青森油槽所 ジャパンオイルネットワーク株式会社 青森油槽所 ENEOSグローブガスターミナル 株式会社 青森ガスターミナル ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ 龍北運輸株式会社 青森営業所 ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ 公益財団法人青森県フェリー埠頭公社 北日本海運株式会社 青森支店 株式会社ヤマウ鳥谷部臨港倉庫 共栄運輸株式会社 青森支店 ○○ ○○ ○○@○○.○ ○○@○○.○ ○○-○○-○○ ○○@○○.○ 青森県漁業協同組合連合会 指導部 ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ 津軽海峡フェリー株式会社 青森支店 ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○@○○.○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ 東北電力株式会社 青森営業所 ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○@○○.○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○@○○.○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ 一般社団法人青森県建設業協会 ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○@○○.○ 青森県港湾空港建設協会 青森支部 ○○-○○-○○ 日本通運株式会社 青森支店 ○○-○○-○○ 表 14 応急復旧方針決定時に参集する協議会構成員(平成29年12月現在) 青森通運株式会社 ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○@○○.○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○@○○.○ ○○@○○.○ 青森港水先人会 ○○@○○.○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○@○○.○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○@○○.○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○@○○.○ ○○@○○.○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○@○○.○ ○○-○○-○○ 一般社団法人青森県測量設計業協会 ○○-○○-○○ ○○@○○.○ ○○-○○-○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○

(21)

協議会構成員 担当者 住所 TEL 携帯電話 FAX E-mail 衛星電話 国土交通省東北地方整備局 青森港湾事務所 青森県県土整備部 港湾空港課 青森県東青地域県民局地域整備部 青森港管理所 担当者:平成29年12月にお問い合わせしました、担当者を記載。 青森市 都市整備部 公園河川課 ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○@○○.○ ○○@○○.○ ○○-○○-○○ 青森市 総務部 危機管理課 ○○ ○○ ○市○町○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○@○○.○ ○○-○○-○○ 仙台検疫所 青森出張所 ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○@○○.○ 表 14 応急復旧方針決定時に参集する協議会構成員(平成29年12月現在) ○○@○○.○ 函館税関 青森税関支署 ○○-○○-○○ ○○@○○.○ 青森市 経済部 交流推進課 ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○@○○.○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ 第二管区海上保安本部青森海上保安部 ○○@○○.○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○@○○.○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○-○○-○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○ ○市○町○○

(22)

災害対策活動拠点の確保 災害対策活動拠点及び代替拠点は図 8 の通りとする。 災害発生後は、第1段階と第2段階ごとに 3-1 にて示した協議会構成員が災害対策活動 拠点に参集することを原則とするが、各構成員は自社の被災状況等を考慮した上で参集 を判断することとする。また、参集できない場合は、必ず対策対策活動拠点と連絡が取 れる体制をとること。 ここで、災害対策活動拠点が使用できない場合は、代替拠点に参集することとする。 ①災害対策活動拠点: 青森県東青地域県民局地域整備部青森港管理所 ②代替拠点 : 国土交通省東北地方整備局青森港湾事務所 ※ただし、①又は②での参集や各種通信手段を利用した情報共有が困難な場合には、青森県庁北棟会 議室とする。 図 8 参集場所 青森港管理所(○○会議室) 青森県青森市本町 4-5-5 TEL:017-○○-○○ FAX:○○-○○-○○ E-mail:○○@○○.○ 衛星電話:○○-○○-○○ 青森港湾事務所(○○会議室) 青森県青森市本町 3-6-34 TEL:017-○○-○○ FAX:○○-○○-○○ E-mail:○○@○○.○ 衛星電話:○○-○○-○○ 【災害対策活動拠点】 青森県庁 北棟(○○会議室) 青森県青森市長島 1-1-1 TEL:017-○○-○○ FAX:○○-○○-○○ E-mail:○○@○○.○ 衛星電話:○○-○○-○○

(23)

3-2 情報連絡手段の確保

・全ての協議会構成員は、災害時の通信手段として複数の連絡手段を確認する。特に 確実性の高い衛星電話を設置することが望ましい。 ・ただし、協議会構成員の現状の設置状況から以下の複数の連絡手段を確認すること とする。 ・使用可能であれば、電話、携帯電話、メール、FAXを使用する(表 14 参照) ・また、電源喪失時の対策本部への連絡は、3-1にて示した青森港管理所、青森港 湾事務所の衛星電話へ連絡することとする。

3-3 予備被害調査

・協議会構成員は発災後(津波注意報解除後)速やかに予備被害調査を実施し、青森 港復旧対策本部に報告するものとする。また、津波警報・注意報解除前でも、安全 を確保した上であれば、被害情報の共有を図ることとする。 ・予備被害調査では、自組織が保有または管理する施設・設備の被害の状況や、業務 遂行機能の現状を把握する。なお、予備被害調査は、専ら施設等の目視点検や電話・ メール等による被害情報収集等に基づいて、当該港湾の被災後の業務継続能力を評 価し、応急復旧の方針を検討する目的で実施するものとする。従って、施設の本格 復旧のための詳細な調査は各構成員機関が別途実施することとなる。 ・予備調査結果は、予備被害調査票に記入し青森港復旧対策本部に提出する。被害状 況の報告は、調査実施の可否、実施状況等も含め、発災後(津波注意報解除後)3 時 間以内に第 1 報を青森港復旧対策本部で集約し、その後も新たな情報が入り次第、 改定するものとする。 ・予備被害調査票に記入する項目・内容は、各協議会構成員間であらかじめ整理して おくことが望ましい。 ・調査対象が重複する場合は、あらかじめ分担を決めておくこととする。 ・協議会構成員が分担する主な予備被害調査の項目は表15の通りである。なお、表 15に示されていない関係者は、自組織で港湾施設を保有または管理していないた め、施設の予備被害調査は不要であるが、青森港復旧対策本部の必要(津波災害に 伴う港湾施設の被災、災害時の物流協議等)に応じて、協議、調整することとする。 ・予備被害調査の人員が不足する場合は、青森港復旧対策本部で調整を行う。

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表 14 協議会構成員が分担する主な予備被害調査の項目 関係者 主な調査項目 青森県東青地域県民局地域整備部 青森港管理所 ・港湾施設の被害(水域、陸域) ・事務所の被害(職員、事務所建物、業務艇、公用車等) ・ライフライン・燃料等 ・業務の状態 国土交通省東北地方整備局 青森港湾事務所 ・事務所の被害(職員、事務所建物、業務艇、公用車、 ライフライン、燃料等) ・業務の状態 ・港湾施設の被害(水域、陸域) 第二管区海上保安本部 青森海上保安部 ・事務所の被害(職員、庁舎、業務艇、公用車、ライフ ライン、燃料等) ・業務の状態 ・港内及び周辺水域の被害(漂流物、船舶、航路標識等) 日本通運株式会社 青森支店 青森通運株式会社 龍北運輸株式会社 青森営業所 株式会社ヤマウ鳥谷部臨港倉庫 ・事務所の被害(従業員、事務所、倉庫、荷役機械、作 業車両、ライフライン、燃料等) ・業務の状態 ・利用している港湾施設の被害(被災貨物、上屋、荷捌 地、荷役機械、設備等) 一般社団法人青森県建設業協会 青森県港湾空港建設協会 青森支部 一般社団法人青森県測量設計業協会 ・出動可能な構成員企業 ・使用可能な資機材 函館税関 青森税関支署 仙台検疫所 青森出張所 ・事務所の被害(職員、事務所、検査機械、ライフライ ン等) ・業務の状態 公益財団法人青森県フェリー埠頭公社 ・港湾施設の被害(水域、陸域) ・事務所の被害(職員、事務所建物等) ・ライフライン・燃料等 ・業務の状態 津軽海峡フェリー株式会社 青森支店 北日本海運株式会社 青森支店 共栄運輸株式会社 青森支店 ・船舶・貨物の被害 ・事務所の被害(職員、事務所建物等) ・ライフライン・燃料等 ・業務の状態 東西オイルターミナル株式会社 青森油槽所 ジャパンオイルネットワーク株式会社 青森油槽所 ENEOS グローブガスターミナル株式 会社 青森ガスターミナル ・専用の港湾施設の被害(陸域) ・事務所の被害(職員、事務所建物、設備等) ・ライフライン・燃料等 ・業務の状態

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■予備被害調査票 本票は青森港周辺で震度5強以上の地震が発生、又は陸域で津波浸水被害が発生した場合、 発災後(津波注意報解除後)できるだけ速やかに青森港復旧対策本部に提出すること。 ○予備被害調査票① 行政、CIQ、港運・フェリー関係、漁業、パイロットの被害・業務の状況の報告に使用す る。 予備被害調査票①(被害・業務の状況等) (行政、CIQ、港運・フェリー関係、漁業、パイロット用) FAX送信先 災害対策活動拠点(青森港管理所) FAX : ○○-○○-○○ 代替拠点(青森港湾事務所)      FAX : ○○-○○-○○ 名称 被災状況 数量等 備考 ◯使用可能 △応急復旧で使用可能 ×使用不可 ●ライフライン(使用可○、使用不可×) 電気 上水 ●事務所の施設・機材の被災状況 担当者氏名: 住所: 使用できる通信手段の番号・アドレス(衛星電話、携帯、FAX、メール等): 記入日   年   月   日   時 全    名中      名の確認済み、内負傷者     名 ●職員の安否 所属: ●燃料(種類と在庫量を記入)         日分         日分 ●業務の状態 主な業務 状  態

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○予備被害調査票② エネルギー関係企業用の被害・業務の状況の報告に使用する。 予備被害調査票②(被害・業務の状況等) (エネルギー関係用) FAX送信先 災害対策活動拠点(青森港管理所) FAX : ○○-○○-○○ 代替拠点(青森港湾事務所)     ○タンク・払い出し設備 ○タンカー係留施設・受入れ設備 ●事務所の施設・機材の被災状況 名称 被災状況 数量等 備考 ◯使用可能 △応急復旧で使用可能 ×使用不可 全    名中      名の確認済み、内負傷者     名 ●ライフライン(使用可○、使用不可×) 電気 上水 ●燃料(種類と在庫量を記入)         日分         日分 記入日   年   月   日   時 所属: 担当者氏名: 住所: 使用できる通信手段の番号・アドレス(衛星電話、携帯、FAX、メール等): ●職員の安否 ●業務の状態 主な業務 状  態

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○予備被害調査票③ 港湾施設の被害(陸域・水域)報告に使用する。 予備被害調査票③(港湾施設等) 記入日   年   月   日   時 (行政、港運・フェリー関係、エネルギー関係等用) 所属: 施設名 確認日時 本体 付帯設備 エプロン 荷捌地 野積場 貨物の散乱 ガントリークレーン ストラドルキャリア その他クレーン ベルトコンベア その他 照明 受電・変電設備 電気ケーブル SOLASフェンス 臨港道路 倉庫 上屋 その他 漂流物・沈下物 なし 拡散 まとまって いる 浮遊 水没 コンテナ 自動車 船舶 油 木材 ガレキ その他 FAX送信先 災害対策活動拠点(青森港管理所) FAX : ○○-○○-○○ 代替拠点(青森港湾事務所)     FAX : ○○-○○-○○ 備考(被災内容) 担当者氏名: 使用できる通信手段の番号・アドレス (衛星電話、携帯、FAX、メール等): 水域の状況 ◯使用可能 △応急復旧で使用可能 ×使用不可 被災状況 荷役機械 電気設備 その他 項目 岸壁・桟橋 ヤードの不陸

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○予備被害調査票④ 災害協定締結団体が出動可能な構成員、使用可能な資機材の報告に使用する。 予備被害調査票④(協定団体) 災害協定団体用 ●出動可能な構成員企業 ●使用可能な資機材(作業船、重機等) FAX送信先 災害対策活動拠点(青森港管理所) FAX : ○○-○○-○○ 代替拠点(青森港湾事務所)     事業名 人員 備考 名称 数量 備考 記入日   年   月   日   時 所属: 担当者氏名: 住所: 使用できる通信手段の番号・アドレス(衛星電話、携帯、FAX、メール等):

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3-4 応急復旧方針の決定

・応急復旧方針は、青森港への要請、被災状況や投入可能な資機材等を勘案して決定 する。 ・協議会構成員は、参集後、予備被害調査の結果と本港湾BCPの方針をもとに、応 急復旧方針として以下の項目について決定する。 下記に参考事例を記載する。 【被害想定】 施設 震度 6 強、津波浸水深2m未満 被害の程度 被災状況 航路・泊地 △ 漂流物(50 個)により閉塞 耐震強化岸壁 岸壁 ○ 1バース 被害軽微 荷捌地 △ 被害軽微 バルク岸壁 岸壁 △ 2バース エプロンに段差、陥没 △△ 1バース エプロンに段差、陥没、岸壁が若干の傾斜 × 1バース 岸壁が大きく傾斜、はらみ出し、沈下 荷捌地 △ 貨物、ガレキ等が散乱 臨港道路 ○ 液状化対策により被害軽微 【貨物輸送需要】 【復旧目標】 30 40 50 60 70 80 90 100 貨物量(万トン/月) 貨物輸送需要 復旧目標 Aバース (-12)240m 被害想定△△ Bバース (-10)240m 被害想定△ Cバース (-10)240m 被害想定× Dバース (-12)240m 被害想定○ Eバース (-10)240m 1 号 2 号 3 号 埠 頭 2-1,2-2 で想定した被害に基づき記載 災害時の取扱能力は、通常時取扱能力の 1.3 倍程度を目 安とする。(東日本大震災の事例より) 荷捌地や荷役機械等の体制を踏まえて、各港協議会で調 整可能。 取扱貨物量 (万トン/月) 緊急時 取扱貨物量(万トン/月) Aバース 20 26 Bバース 10 13 Cバース 20 26 Dバース 30 39 Eバース 20 26 合計 100 130 0ヶ月 1ヶ月 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 7ヶ月 8ヶ月 9ヶ月 10ヶ月 8万トン 23万トン 41万トン 58万トン 71万トン 79万トン 84万トン 87万トン 89万トン 90万トン 90万トン 復旧時期 輸送能力 岸壁数 3日以内 39万トン/月 1バース(D) 1ヶ月以内 65万トン/月 2バース(D,E) 3ヶ月以内 91万トン/月 3バース(A,D,E) 1年以上 100万トン/月 5バース(A,B,C,D,E)

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表 15 応急復旧方針として決定する項目 項 目 内 容 応急復旧 応急復旧の対象 施設 A バース、D バース、E バース 復旧の優先順位 1.D バース → 2.E バース → 3.A バース ガレキの集積場 所 2 号埠頭荷捌地 役割分担 P29 の「表 17 施設復旧に関する主な関係者と役割」の通り。 応急復旧の手順 P33 の「図 11 施設復旧の流れ」に従い、被災状況に注意を払 いつつ、作業を進める。 作業体制 ・予備被害調査の結果から、応急復旧の対象とする 施設を選定する。 ・本港湾BCPの方針と予備被害調査の結果、地域の 要請を踏まえ、復旧の優先順位を決定する。 ・参考事例では、貨物輸送需要・取扱貨物量を勘案し て E バースの復旧を B バースの復旧より優先させる と判断。 ・航路啓開、臨港道路やヤードの啓開で除去するガレ キ、被災貨物の集積場所を決定する。 ・参考事例では、貨物の取扱予定のない 2 号埠頭荷捌 地をガレキの集積所とする。 ・応急復旧にあたっての役割分担を決定する。 ・復旧の優先順位を踏まえ、応急復旧の手順を確認する。 ・被害状況に応じ関係者が確保できる作業員、作業船、 建設機械、資機材を確認する。 ・応援が必要な場合は、関係者間で調整する。 ・応急復旧に係る連絡調整定例会議を通じ、指揮・命令 系統を確認する。

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項 目 内 容 応急復旧の工程 【工程表】 ~3日以内 ~1週間以内 ~1ヶ月以内 ~3ヶ月以内 耐震強化岸壁 Dバース バルク岸壁 Aバース Eバース 航路・泊地 1・2号 航路・泊地 2・3号 航路・泊地 災害発生後の経過時間 項目 緊急物資 輸送 緊急物資輸送の 手順 ・P43 の 「図 14_緊急物資輸送の流れ」に従い、被災状況に 注意を払いつつ、作業を進める。 作業体制 幹線貨物 輸送 幹線貨物輸送再 開の手順 ・P46 の「図 15 幹線貨物輸送再開の流れ」に従い、被災状 況に注意を払いつつ、作業を進める。 作業体制 情報共有と情報発信 ・各施設の応急復旧の流れが確認できる工程表を作成 する。 ・関係者の報告事項、情報共有の方法を確認する。 ・情報発信の内容、スケジュールを確認する。 ・被害状況に応じ関係者が確保できる作業員、作業船、 建設機械、資機材を確認する。 ・応援が必要な場合は、関係者間で調整する。 ・応急復旧に係る連絡調整定例会議を通じ、指揮・命令 系統を確認する。 ・被害状況に応じ関係者が確保できる作業員、作業船、 建設機械、資機材を確認する。 ・応援が必要な場合は、関係者間で調整する。 ・応急復旧に係る連絡調整定例会議を通じ、指揮・命令 系統を確認する。

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4. 施設復旧のための行動計画

4-1 施設復旧の概要

・応急復旧方針に従い、施設の応急復旧、航路啓開・安全確認、揚収物・漂流物の処 理を行う。 ・まず、緊急物資輸送に必要な航路・泊地の啓開と施設の応急復旧を行い、その後、 幹線貨物輸送の再開に向け、その他の航路・泊地と施設の応急復旧を実施する。 ・予備被害調査の人員が不足する場合は、青森港復旧対策本部で調整を行う。 図 9 施設の応急復旧の概要 応急復旧 施 設 の 応 急 復 旧 航 路 啓 開 ・ 安 全 確 認 本復旧へ 緊急物資輸送 幹線貨物輸送 災害発生 応急復旧方針 予備被害調査 (所管施設) 揚 収 物 ・ 漂 流 物 の 処 理 協議会への情報共有 被害調査(詳細) 青森港復旧対策本部設置

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4-2 施設復旧

(1) 関係者と役割 ・施設の復旧は、青森県と、東北地方整備局が中心となって、その他の関係者の協力 のもとに実施する。関係者と役割分担を表 16 に示す。 表 16 施設復旧に関する主な関係者と役割 関係者 協議会構成員 主な役割 地方整備局 国土交通省東北地方整備局 青森港湾事務所 ・港湾施設の被害調査(詳細) ・港湾施設の応急復旧 港 湾 管 理 者 お よ び フ ェ リ ー 埠 頭 公社 青森県東青地域県民局地域整備部 青森港管理所 公益財団法人青森県フェリー埠頭公 社 ・港湾施設の被害調査(詳細) ・港湾施設の応急復旧 ・被災貨物・ガレキの一次保管 建設関連団体 一般社団法人青森県建設業協会 青森県港湾空港建設協会 青森支部 一般社団法人青森県測量設計業協会 ・港湾施設の被害調査(詳細) ・港湾施設の応急復旧 港湾物流企業 日本通運株式会社 青森支店 青森通運株式会社 龍北運輸株式会社 青森営業所 株式会社ヤマウ鳥谷部臨港倉庫 ・貨物、倉庫、荷役機械等の被害調査(詳 細) ・被災貨物撤去 ・荷役機械、倉庫の応急復旧 荷主企業 東西オイルターミナル株式会社 青森油槽所 ジャパンオイルネットワーク株式会 社 青森油槽所 ENEOS グローブガスターミナル株 式会社 青森ガスターミナル ・貨物、車両、荷役機械等の被害調査(詳 細) ・被災貨物、車両、荷役機械等回収・処理 ・事故防止 船社 津軽海峡フェリー株式会社 青森支 店 北日本海運株式会社 青森支店 共栄運輸株式会社 青森支店 ・船舶、貨物の被害調査(詳細) ・被災船舶撤去 ・被災した貨物の回収処分

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(2) 作業方針 施設復旧の作業方針を以下の通りとする。 ただし、災害後の状況によっては、関係者が協議して変更する。 ① 施設復旧の作業範囲 ・施設復旧にあたっては、地方整備局は国の直轄工事で整備した施設(岸壁、航路・ 泊地等)の内、本港地区北防波堤、沖館-13m岸壁、沖館地区東防波堤、沖館地区西 防波堤、沖館地区(-7.5m)耐震、沖館地区泊地の応急復旧を行う。 ・港湾管理者は、上記以外の公共施設(岸壁、ヤード、臨港道路等)の応急復旧を行 う。ただし、港湾施設が広範囲に亘り重大な被害を受けた場合等で、港湾管理者が 自ら復旧することが困難であると判断される場合は、地方整備局と協議のうえ対処 するものとする。 ・専用施設の管理者は、専用施設(桟橋、ヤード等)の応急復旧を行う。 ・施設が近接する場合は必要に応じていずれかが主導して応急復旧を行うこととする。 ・応急復旧工事の実施にあたっては、あらかじめ取り結ばれた災害協定等に基づき、 地方整備局・港湾管理者と協定団体が協力して実施する。 ② 応急復旧に係る連絡調整定例会議 ・港湾管理者と地方整備局、建設関連団体並びに求めに応じて参加するその他の関係 者は、定例会議を開催し、応急復旧の各種調整や情報共有を行う。

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③ 被災貨物とガレキの集積場所 ・撤去した被災貨物とガレキは、油川埠頭の埠頭用地と堤埠頭の港湾管理用地等に集 積する。 図 10 被災貨物とガレキの集積場所(案) 油川埠頭 埠頭用地 堤埠頭 港湾関連用地

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(3) 施設復旧の手順 緊急物資輸送のための応急復旧の基本的な活動の手順は次の通りである(図 11)。 航路啓開については、4-3 航路啓開で、障害物の除去については、4-4 障害物の除去 で詳述する。 ① 港湾管理者・地方整備局・建設関連団体 ・港湾管理者と地方整備局は、災害協定を締結している建設関連団体に支援を要請し、 施設の被害状況の詳細な調査と応急復旧工事の手順、数量等の検討に関する協力を 求める。 ・港湾管理者は、港湾運送事業者や船社代理店等(以下「港湾運送事業者等」と言う) と協力して被災貨物やガレキの状況を調査し、撤去と一時保管を行う。 ・港湾管理者は、運輸局等関係機関との連絡調整のもとに、一時保管している被災貨 物やガレキの所有者に対し、回収・処理を要請するとともに必要に応じて支援を行 う。 ② 港湾運送事業者等 ・港湾運送事業者等は、自社が取り扱う貨物や、自社の倉庫、荷役機械等の詳細な被 害調査を行い、優先順位に従い応急復旧を行うとともに、港湾管理者と協力して、被 災貨物の撤去を行う。 ③ 荷主企業 ・荷主企業は、自社の貨物や車両、荷役機械等の詳細な被害状況調査を行うとともに、 被災した貨物や車両、荷役機械等の回収・処理を行う。 ④ 船社 ・船社は、自社の船舶や貨物の詳細な被害状況調査を行うとともに、港湾管理者等関 係機関との連絡調整の下に、被災自社貨物等の撤去、回収処分を行う。 ⑤ 石油会社 ・石油会社は、石油コンビナート等防災計画に基づき、詳細な被害状況調査を実施す るとともに被害の拡大や二次災害の発生の防止に努める。

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図 11 施設復旧の流れ 地方整備局 港湾管理者 港湾運送事業 者等 建設関連団体 ・貨物、倉庫、 荷役機械等の 被害調査(詳 細) 支援要請 被害調査(詳細) 支援要請 応急復旧 ・被災貨物撤去 ・荷役機械、倉 庫の応急復旧 幹線貨物輸送岸壁の供用 船社 ・船舶、貨物の 被害調査(詳 細) ・被災船舶 撤去 ・被災貨物 回収処分 石油会社 支援要請 ・岸壁 ・臨港道路 ・上屋 ・被害調査 (詳細) ・事故防止 荷主企業 ・貨物、車両、 荷 役 機 械 等 の 被 害 調 査 (詳細) ・被災 貨物、 車 両 、 荷 役 機 械 等 回 収・処理 ・荷役機械 ・荷捌地 ・被災貨物、 ガレキ ・岸壁 ・臨港道路 ・上屋 ・荷役機械 ・荷捌地 ・被災貨物、 ガレキの 撤去・保管 航 路 啓 開 耐震強化岸壁の供用 回収・処理 要請・支援

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4-3 航路啓開・安全確認

(1) 関係者と役割 ・航路啓開に関する主な関係者と協力内容を表 17 に示す。 表 17 航路啓開に関する主な関係者と役割 関係者 協議会構成員 役割 海上保安部 ※協力 第二管区海上保安本部 青森海上保安部 ・航路の調査 ・航路標識の復旧、応急標識の設置 ・船舶交通の制限及びその見直し ・航路の被害、復旧状況に関する広報 港湾管理者 青森県東青地域県民局地域整備部 青森港管理所 ・航路の調査 ・航路啓開 ・出来形確認 ・揚収物の保管 ・航路の被害、復旧状況に関する広報 地方整備局 国土交通省東北地方整備局 青森港湾事務所 ・航路の調査 ・航路啓開 ・出来形確認 ・航路の被害、復旧状況に関する広報 建設関連団体 一般社団法人青森県建設業協会 青森県港湾空港建設協会 青森支部 一般社団法人青森県測量設計業協会 ・航路の調査 ・航路啓開 船社 津軽海峡フェリー株式会社 青森支店 北日本海運株式会社 青森支店 共栄運輸株式会社 青森支店 ・船舶被害の調査 ・被災した船舶の撤去・処理 荷主企業 東西オイルターミナル株式会社 青森油槽所 ジャパンオイルネットワーク株式会社 青森油槽所 ENEOS グローブガスターミナル株式 会社 青森ガスターミナル ・被災した貨物等の回収・処理 漁業関係者 青森県漁業協同組合連合会 指導部 ・被災した漁船、漁具等の回収・処理

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(2) 作業方針 航路啓開の作業方針を以下の通りとする。 ただし、災害後の状況によっては、関係者が協議して変更する。 ① 航路啓開の作業範囲 ・航路啓開の作業範囲を図 12 のとおり定める。 ・緊急物資輸送、フェリー輸送、その他一般貨物輸送のための航路・泊地とする。 ・また、作業船が安全に出動できるよう、堤川河口等の作業船係留場所周辺海域とする。 ② 揚収物・漂流物の集積場所 ・揚収物・漂流物は油川埠頭の埠頭用地と堤埠頭の港湾管理用地等に集積する。 ③ 巡視艇・作業船の係留場所 ・巡視艇・作業船の係留場所は、木材港-4.5m岸壁と堤埠頭-4.0m西側・北側物揚場等 とする。 ・これらの係留場所には、青森港で平常時に巡視艇・作業船が係留されている岸壁が被 災した場合に、代替的な施設として青森港の巡視艇・作業船が係留されることを想定 する。 ※また、青森港の作業船が被災した場合等に他港の作業船が使用することを想定する。

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(3) 巡視艇・作業船係留場所 木材港-4.5m岸壁 揚収物集積場所 油川埠頭 埠頭用地 ① ① ② ② ③ ③ 航路啓開の作業範囲 地方整備局 港湾管理者 浜町埠頭 フェリー埠頭 専用施設(石油) 中央埠頭 新中央埠頭 沖館埠頭 堤埠頭 専用施設(石油) 専用施設(LPG) ふ頭用地 石油基地 公共岸壁 耐震強化岸壁 臨港道路 航路啓開の優先順位 1位 2位 3位 巡視艇・作業船係留場所 堤埠頭-4m西側・北側物揚場 揚収物集積場所 堤埠頭 港湾関連用地

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(3) 航路啓開の活動手順 震災発生後の航路啓開の基本的な活動の手順は次の通りである(図 13)。 ① 海上保安部 ●被害調査 ・海上保安部は、津波注意報解除後、陸上と海上から、港内における障害物の状況を 調査し、航路啓開を担当する港湾管理者、地方整備局に情報提供を行うとともに、 青森港復旧対策本部に報告するなどの調査協力を行う。 ●航路啓開・航路の安全確認 ・航路標識の応急復旧を行う。 ・港湾管理者と地方整備局から航路啓開完了の報告を受け、出来形確認の成果等によ り安全確認を行う。安全が確認されれば、暫定水深による船舶交通の制限を行う。 安全が確認できない場合は、港湾管理者と地方整備局に安全が確認できるまで航路 啓開作業を行うよう指導する。 ・船舶交通制限の見直しにあたっては、暫定水深、危険水域の位置、入港時間の制限 等の入港条件を決定し、広報により周知する。 ・暫定水深による運用を終了する場合は、所要の精度による水深の測量結果の報告を 受け、安全確認を行う。 ② 港湾管理者、地方整備局 ●被害調査 ・港湾管理者と地方整備局は、津波注意報解除後、直ちに陸上と海上から、航路・泊 地における障害物の状況を目視により調査し、被害の概要を把握する。 ・被害を確認したら速やかに、協定を締結している建設関連団体に協力を要請し、深 浅測量、漂流物の分布調査を実施する。 ・港湾管理者と地方整備局は、被害調査の結果を取りまとめ、海上保安部に情報提供 を行うとともに、青森港復旧対策本部に報告する。 ●航路啓開 ・航路啓開方針を受けて、建設関連団体に航路啓開への支援を要請し、航路啓開を実 施する。 ・港湾管理者と地方整備局は、現場監理を行う。 ・まず、作業船の出動に際しては、その航路上の漂流物の除去や沈下物の確認による 安全確保を行なう。 ・次いで、緊急物資、フェリー輸送、燃料油等の輸送を行う岸壁に船舶を係留できる よう、最低限必要な航路と泊地を最優先で啓開する。 ・さらに、その他の岸壁を、優先順位に従って暫定供用に必要な水域及び水深まで啓 開作業を行う。 ・船舶の座礁・沈没により航路・泊地が閉塞している場合は、船社に対し撤去するよ

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う要請を行う。 ・啓開作業が完了したら、海上保安部に報告し、安全確認を受ける。 ・船舶交通制限の見直しが決定されたら、暫定水深、危険水域の位置、入港時間の制 限等を海上保安部とともに広報し、青森港復旧対策本部に報告する。 ・暫定水深による運用を終了する場合は、所要の精度(別途青森港復旧対策本部で検 討)による水深の測量結果を海上保安部に報告し、安全確認を受ける。 ③ 建設関連団体 ●被害調査 ・建設関連団体は、港湾管理者及び地方整備局から要請があれば出動できるよう、震 災発生後、直ちに作業船団の組織、作業員の確保、資機材の確保等の航路啓開に向 けた準備を行う。 ・港湾管理者または地方整備局からの要請を受けて、津波警報・注意報解除後、航路・ 泊地の深浅測量、漂流物の分布状況を調査する。 ・調査結果は、港湾管理者または地方整備局に報告する。 ●航路啓開 ・港湾管理者と地方整備局の指揮の下、航路啓開作業を行う。 ④ 船社 ・自社が運航する船舶が座礁・沈没等の被害を受けたら、まず、海上保安部や警察、 消防の支援を受け、旅客及び乗員、陸上作業員の安全確保と火災や油流出等の防止 を行う。 ・自社が保有する船舶や貨物の被災状況を調査し、被災船舶の撤去、コンテナ貨物の 回収・処分を行う。これらの情報は適宜、青森港復旧対策本部に報告する。 ⑤ 港湾運送事業者等 港湾運送事業者等は、貨物や自社の車両や荷役機械等の流出状況を調査し、揚収さ れた車両や荷役機械等の回収・処分を行うとともに、荷主企業の被災貨物の回収・ 処分を支援する。これらの情報は適宜、青森港復旧対策本部に報告する。 ⑥ 荷主企業 ・荷主企業は、自社の貨物や車両、荷役機械等の流出状況を調査し、水域への流出状 況を調査し、揚収された貨物や車両、荷役機械等の回収・処分を行う。これらの情 報は適宜、青森港復旧対策本部に報告する。 ⑦ 漁業関係者 ・漁業関係者は、津波警報・注意報解除後、漁船や漁具、車両等の流出状況を調査し、 揚収された漁船や漁具、車両等の回収・処分を行う。これらの情報は適宜、青森港 復旧対策本部に報告する。

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図 13 航路啓開の活動の流れ 津波警報・注意報解除 地方整備局 港湾管理者 建設関連団体 支援準備 ・作業船団組織 ・作業員確保 ・資機材確保 船舶交通の制限 被害調査 ・地上および船艇か らの調査 支援要請 被災状況確認 船舶交通の制限 の見直し 測量成果等による 安全確認 被災船舶 撤去 航路啓開 ・現場監理 ・漂流物除去 ・揚収物の保管 ・海底障害物除去 ・出来形確認 被害調査 ・地上および船艇からの調査 ・深浅測量 ・漂流物調査 報告 報告 航路標識の 応急復旧 港湾物流企業 荷主企業 被災貨物 回収・処理 船会社 被災貨物、車 両、荷役機械等 回収・処理 漁業関係者 被災漁船・漁具、 車両等 回収・処理 漁船・漁具、 車両等 被害調査 貨物、車両、 荷役機械等 被害調査 船舶被害調査 応急措置 報告 回収・処理 要請・支援 乗員の安全確 保、火災・油 流出等防止 貨物 被害調査 海上保安部

図 1  青森港BCPの策定の流れ
表 1  計画対象  対象地区  施設概要  主な貨物  施設名称  水深  延長  荷役機械  フェリー 埠頭  フェリー埠頭第 1 号桟橋  -7.5  170+30  可動橋  フェリー(移出入)  フェリー埠頭第 2 号桟橋  -6  145+24  可動橋  フェリー(移出入)  フェリー埠頭第 3 号桟橋  -6  145+24  可動橋  フェリー(移出入)  沖館埠頭  沖館地区(-7.5m)耐震  -7.5  155+30  可動橋  フェリー(移出入)  沖館-13m岸壁  -13  2
図 4  H24 青森県青森湾西岸断層帯(入内断層)想定地震の推計震度分布図  出典:青森市地域防災計画(平成 24 年 4 月、青森市)
図 5    H24 青森県青森湾西岸断層帯(入内断層)想定地震による青森港の津波浸水深:第1波到達時間2分3分4分7分8分9分11 分 11 分3分
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