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セメント硬化体の破面解析に関する基礎的研究

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(1)

【論   文】     日本建 築 学 会 構 造 系 論 文 報 告集 第 445 号

1993 年3月

Joumal of  Struct

 Constr

 Engng

 AIJ

 No

445

 Mar

1993

セ メ

破 面 解析

基礎 的

FUNDAMENTAL

 

STUDY

 

ON

 

ANALYSIS

 

OF

 

FRACTURED

 

SURFACE

              

OF

 

CEMENTITIOUS

 

MATERIALS

    

橋 博

三* ,

梅 岡 俊

* * , 三

 

** *

Hirone

 

MIHASHI

, 

Tbshiharu

 

UMEOKA

 and

 

Satoru

 

MIURA

 Amethod

 to analyze  

fractured

 surfaces  of cement  

based

 composite  materials  

is

 

introduced

 IIl

this study

 we  measqred  

frabtured

 surfaces of mQrtar  after a wedge  splitting  test 

by

 using  two types of equipment

 

Then

 we  analyzed  the properties of the 

fractured

surface  such  as the real 

fr,

ac

tured surface  area  

distribution

 of the local angles  and  the 

fractal

 

di

 ension

 

After anaLyzing  the 

fractured

 surface

 

it

 

is

 suggested  that using  the fractal 

dimension

 is a cor

rect way  to represent  the real  area  of 

fractured

 surface

 and  

distribution

 of the local angles  of sur

face area  is helpful 

for

 the realization  of the fracture mechanism  of cementitious  composite  mater

ialS

 

KeytOOtds :cementitiOttS  materiatS

 

fractUre

 

fractUred

 surface

 

fractOgraPhy

 

fractal

        セ メ ン ト硬 化体

破 壊, 破 断 面, フ ラ ク トグラフ ィ

ー,

フラクタル

1.

はじめに  セ メ ン ト硬 化 体の引張 強 度 改善の た め, セ メン ト系 複 合 材 料に関する研 究が数 多く行わ れてい る

モ ル タル や 硬 化セメ ン トペ

ス トの破 壊 挙 動は以下の よ うに説明で きる。 すな わち

試 験 体の引張応力 集中領 域に は, まず 安 定な微 細ク ラッ クが不 連続に発 生し

ある瞬 間に それ ら を縫 う

ように ク ラック が伝播する の である

また

骨 材や繊維な ど の介在 物に よっ て ク ラック の伝 播が阻 止さ れ た り

介 在 物が引 張 応 力 を負 担 すること等に よ り

伝 播する クラック の状 態が より複 雑にな る

ク ラックの状 態が複 雑にな る とい こと は

破壊強 度に達し た部 分の 実 面 積が大き く な る とい うこと であり, クラック の複 雑 さ と破 壊に要し たエ ネル ギ

との関 係は大き い

 ク ラッ クの パ タ

ンは 破 壊 機 構 を 把 握す る 上で非 常 に重 要な指標の

1

つ とな り得る。 破 面の観 察は

すでに 金属 学の分 野 で 行 われ て お り

フ ラ ク トグラ フ /

Fractography

)とい う術 語が用い られて いる。 フ ラ ク トグラ フィ

1944

年に

Carl

 

A .

 

Zapffe

によっ てつ く り出さ れ た言 葉で, 破 面の特 徴を解 析したり

破面の 状態と基本的な破 壊 機 構を関連 づ け ること を 目 的 と して い る1 )

 本 論 文の 目的は

セ メ ン ト系材 料の破 面 観 察 手 法 を確 立し

そ の結 果に対しフ ラク トグ ラフ ィ

の手 法に

部 ならい

定 量 的な評 価を与え るこ と を試み る もの である

そこ で

割裂 試験を行っ た繊維補 強モ ル タル供 試 体の破 面を2種 類の方 法で計測 し

破 面 解 析 を行っ た

2.

破面計 測の手法  フラ ク トグラフ ィ

で は金属の破 面 観 察が行わ れ て い る が, その観察 方 法は以 下の 3通 り に分 類さ れて い る ,}

第1に投 影 写 真 を用いる方 法

2

に ステレオス コ

プ を用い る方 法

第3に輪 郭を計 測す る方 法であ る

 第 1の影 写真を 用いる方 法で は

。SEM

や TEM の 写 真が用い ら れ てい る が, それ は基 本 的に表 面 写 真であ り

投 影 面 上で の面 積や長 さ

あるいは数とい っ た量 し か得ら れ ない

その た めステレオロ ジ

を用い て真の破 面の面積や長さを推 定し よう と する試みが行わ れ たe)

31 。 しか しこ の 場 合, 破 面の組 成および角 度が ランダム で あ る とい う仮 定の も とに

統 計 的 手 法に より算 出し た値で あ り, この算出値は状 況によつ て異 なるこ とに注 意 する 必要が あ る

 第 2の ス テ レ オ ス コ

プをい る方法で は

複数の

SEM

や ↑EM 写 真による視 差を利用して破 面測を 行 うこと ができ る が, その計 測 値に ゆ がみが生 じ る

そ 1 東 北 大 学学 部 建 築 学 科   助教 授

* * 東 北 大 学工学 部 建 築学科 大学院 生 零 嬲 鹿 島 建 設 技 術 研 究 所  研 究 員

Assoc

 Prof

 Dept

 Qf Architecture

 Faculty Qf Engineering

 Univ

of Tohoku

 Dr

Eng

Graduate Student

 Depし

  of  Architecture

Faculty Qf Engineering

U函v

of Tohoku

Research Engineer

 Kajima Technical Research Institute

(2)

…一

……凱 :

=:

:二 :: 二: 二二::::二二::::1二二二:二

ii

:      

苳3      

−’

”‘

賦=

; ;;::::::::::= ::::::::::::11

SPBcimen

      

1

1 センサ

移 勤よ る方 法 spe

一.

1

旦・sccd

2 センサ

固定による方 法 の主な 理由と し て は, 破 面の傾きによ るパ

ス ペ クティ ブなもの

撮 影し た 写真の倍率が

破 面の高さ に よっ て 異 な る た めに よ る ものが あ る。  第

3

の輪 郭を計 測す る方法 は

ま ず供 試 体 を破 面 と 垂 直 方 向に切 断し, その顕 微鏡写真に よっ て記 録す る もの で ある

し か し

こ の方 法では供 試体を薄く何 層にも切 断 する必 要がある。   従来の手法 を用い た場 合に は

得られ るデ

タの利用 におい て制 限の大き い もの となっ て しま う

し か し

金 属の場 合

材 料は非 常に均 質であり

μm 単 位の細かな 観察が 必要と さ れ る が

コ ンク リ

トの場 合は その性 質 上, 非 常に非 均 質な材料で あり

ま た搆成し て い る骨材 な どのサ イ ズ も大きいた め

細か な観 察よ りも全 体にわ たっ た観察が必要で あ る。 この た め本研究で は

は ん用 的な デ

タを得る た め

破面の約 lmm ピッ チの高さ デ

タ を以下の

2

種 類方 法で測 定し た。

2.

l

 

A

法 :センサ

移動に よ る方 法  東 北 大 学 材料学研究室において簡 易 的に作 製し た装 置 で あ り X

Y プロ ッ タ (渡辺 測器社製

MIPLOT

)に 取り付 けた レ

式 変 位セ ンサ

(キ

エ ン ス 社 製

LB −Ol

>で距 離を読み とっ た

距 離は電 圧で計 測 され

タコ レ ク タ (安立計 器 社 製 AM

7102)を通 し RS

232C インタ

フェ イス を介しパ ソ コ ンで デ

タ を 記 録し たe  レ

式 変 位セン サ

で は

半導 体レ

の ス ポッ ト光 (約 1

0

×2

01nm

が 供 試体 表 面に照 射さ れ 受 光 部にお け るスポッ ト光のずれによっ て高さ を求めて いる

な お

,X −Y

フ ロ ッ タ は

パ ソコ ン に よっ て制 御 され 常に

X

方 向に走 査 し

順 次

y

方 向にずらし てゆ くこと に よっ て

X

方 向

,y

方 向に M ×N メ ッシュ の高 さ デ

タを 直 接得る こと がで き る (図

1参照)

2.

2  

B

法 :セ ンサ

固 定に よ る方 法4)

 キャ ノ ン株 式 会 社によっ て開 発された多 点スポッ ト光 式 距 離センサ

(型 番 :

ARPS −

3)を用い る方 法で あり

供 試 体に ほ ぼ等 密 度の 1000 余りの スポッ ト光 を 同 時に 照 射 し

その スポッ ト光の当たっ た物 点ま での距離を求 め る方 式で あ る。 得ら れた距 離 デ

タはディジタル デ

タ とし て得ら れ

GPIB

インタ

フェ イスを介 して パ ソ コ ン に送 り

処 理 を行っ た。 表

12 っ の破 面 計 測 方 法の特 徴の比較 A  渣 B  盖 叶 測 時 凹 物 理 的 に セ ン サ

を 移 動 ほ と ん ど 瞬 時

¢

さ せ る 必 憂 が あ り

メ7 シ

サ イズに依存し て く の 時 聞 を 臻 す る

メ ッシュデ

タ 作 成 直 接 碍 ら れ る

メ7 シ

タが閲ら れ ないため

補 間に よって メッシ

タを作 成 す る 必要あ り

締 度 定 器 の ガツキ

スポ A 法の場 合と 同 繊 の 彫 唇 7 卜大 き さ

面の も考 え られ る が

メッシ 便 き に よ り 彫が あ る

。 ユ

タ 作 成 鴎の 補 問及 び 計測時のパ

スベク テ イブな ゆ カτみ が 考 え ら れ る

 多 点スポッ ト光式 距 離セ ンサ

光 軸を 平行に し た ス テレオ 法 とい う原 理に よる もの であり,装置と し て は

光軸を平 行に し た

2

つ の レ ンズを並べ ,

光 源 (ハ ロゲン ラ ンプ)を置き

他 方に は

CCD

カ メラ を 置 け ば

CCD

表面におい て読み とっ た スポッ ト光は, 測 定 供 試 体の破 面のさ に応じて方 向にれ る ため高 さ を求め ること ができる

ただし

供 試体に当て たスポッ ト光は 横 方 向の移 動を読み と る た め

千 鳥配 列 に近い形 を して お り

さ らにス ポッ ト光の当た る位 置は高さ に よっ て移 動して し ま う(図

一2

参照)。こ の た め

こ の時 点で は メ ッ シュ デ

タ とては得ら れてな く

むし ろ ラ ンダム な点 にお ける高さデ

タが得られた形と なっ てい る。 こ の た め

50×50メ ッ シュ (

2500

点)の高さ デ

タを得る た めには

こ の装 置で得ら れ た

1000

余りの高さ デ

タよ り補 間する必 要が あ る

そこで今 回はAKIMA 補 間5} 用い た。 AKIMA 補 間 を 用いれば

ランダム に得 られた 高 さデ

タを 多 項 式の 関 数で近似し

必 要な細か さの メ ッ シュ デ

タに変 換す ること ができる

 

A

法,

B

法の特 徴は表

一1

に示す と おり で あり

 A法 で は得ら れるデ

タの精 度に

,B

法で は計測に要する時 間の速 さに長 所が ある

3.

破 面の定量化 3

1 面積 割 増 率と 破面 角 度 分 布  上 述の方 法で

MXN

メ ッ シュ の高 さ

タ が 得ら れ る が, こ の メ ッシュ デ

タ を用いれ ば鳥瞰 図 を描か せ た

20

(3)

z

. 図

一3

 分割し た破断面 〔 y 図

一4

破 面 角 度 X

……… X 法 綴ベク トル 分 割 した破断面 図

5  使 用し た座 標 系 y

りコ

を描か せ たり する こ と が で き る

さ ら に

破 面 をメ ッ シュ デ

得た細か い 三 角 形の集 合で近 似 し (図

3参 照 )

その 各々 につ い て の面 積の和を用い れ ば

これ まで は投 影 面積で し か測る こと ができ な かっ た破 断 面 積 を

現 実の実破 断 面 積で測る ことがで き る よ うに な る。 実 際

破 面 を測る尺 度とし て は

計 測 対象面 積が状 況に よっ て異な る ため破 面 表 面の実 破 断 面積を投 影 破 断 面 積で割っ た面 積 割 増 率

Rs

を用いる

 さら に

4の よ うに先の破 面 を構 成 する三角 形の 各々 につ い て そ の面の法線ベ ク トル の角 度を求めれば

      , 破 面の角 度ご との面 積 分 布 を得ること がで き る。 な お

破 面 角 度を得る際の座 標 系は

鹵一5

に示す よ う に右手系 を 用い

z 軸か らの角 度を θ

 x 軸か ら角 度 を φ とし た

3.

2 フ ラ ク タル次 元      

 コ ン ク リ

トの破 面の よ うに

複 雑な破 面 を観 察 する 場 合, 先の面 積 割 増 率 を用い た評 価で は, 同じ供 試 体を 測 定し た場 合でも測 定す る時の メ ッ シュ間 隔 を変え るこ とによ り, 得ら れる面 積 割 増 率が大 幅に異なっ て しまう という性 質が ある

こ れ は メ ッシュ 隔が小さ く な れ ば それだけ破 面 中の細かい凹凸が観 察される た めで あ り

面 積 割 増 率によ る評 価は非 常に制 限の大きい もの と なっ て し ま う

し か し こ の よ うな雑な破 面に は

き な範 囲 を粗く観 察し た場 合と小さな範 囲 を細か く観 察 し た場 合との間に非 常に似 通っ た関 係が認め ら れ

これ を自己相 似 性とい う

複 雑な形 状を表 現す る 方 法 と して こ の 己相 似 性に目 して

尺度が フ ラ ク タ ル次 元で あ る

  面 を扱う場 合

フ ラ ク タ ル次 元は

(1)式で表すこと ができる 句

   

s

(η・)

s

(η ・ 广{甼 }

……一 ………

1

 こ こ に お い て

,S

(η2)はメ ッシュ 間 隔 η で測 定 し た場 合の実 破 断 面 積

,S

。 は定 数そ して

D

は求め るフラ ク タ ル次 元である。 (1)式を変形す れ ば (

2

)式が得ら れ る。

 

 

1

gS

(・り

一1

9

・。

一1

1

・9 ・ :

……・

(・)  こ の式に従っ て;η を何 段 階か に変え て そ の時の面積 S(η2}を測れ ば

,10g

η2と

log

 

S

η2)との間に はあ

る範囲 12 皿m  

c

り         50DOiooo         ぐ rm       

3

         0り η 

 5ロ 田       2Doo η 

 2m 田 1mm 1000 2 η c

nり  e

とS (η

)の 昌5係 を両 対 数 グ ラ フに 衢 い た 場 合

モ の 近 似 勾 配よ フ ラク タ ル 次 元が求ま る

6 フ ラ ク タル次元測定 手 順 で直接 関 係が認め られ その勾 配よ りフ ラ ク タル 次元 が 求まる

際に は lmm メ ッシュ で測 定し た高さ デ

タ を 間 引くこ とに よ り, 2mm 間 隔, 3mm 間 隔

……

と 20mm 間 隔 まで の 面 積 を 測 定し

グ ラフ に ロ ッ トし た上で直 線 関係が認め ら れ る部 分の勾 配を最 小二乗 法に より算 出し

フ ラ クタル次 元を求め た (図

6参 照 )。  ま た

面のフ ラ ク タル 次元 と 同様に

破 面の x 方 向

あ るい は y方向の 走 査 線の フラ ク タル 次 元 も求め るこ と が で き る

こ の場 合, フ ラ ク タ ル次元は (3 )式で求 め ら れる

     L(η)

Lo

η

CD

1)

 

………・

…・

…・

…・

………・

(3)  この場 合も面の フ ラ ク タル次 元の と 同様

測定 間 隔 η におい て求め た長さ

L

{η)を測っ て フラ ク タル次 元を 求め る

 フラ ク タル次元 は通 常 複 雑さ を表すパ ラメ

タ と して 用い ら れ

我々 の感 覚 的に知っ て いる次 元との 関係が あ る。 す な わち

直線で は 1次 元

平 面で は 2次 元である が

複 雑な形 状を持つ ほど 1以上2未 満で大きくな り

面の場合も同様に

雑な ほ ど

2

よ り大き く な る。  破 面 解 析におい てフ ラ ク タル次 元 を用 い た例と して

一 21 一

(4)

u

7 計測破断 面      

PLN

x 写 真

1  測 定 供試体

PAN

Mecholsky

’} ら は, ア ル ミナや セ ラ ミック の破 面に お け る フラク タル次 元 をス リッ トア イラン ド法に よっ て計 測 し フ ラ ク タ ル次 元が増 加す れば破 壊 靭 性増 加する と 報 告して いる。

4.

実験概要  平 滑な破面と複雑な破 面を 比較す る た め

計 測には

プレ

ンモル タル及 び繊 維混入 モル タル供試体8〕を用い た。 双方 と も調 合は早強 ボル ト ラン ドセメ ン ト

7号硅 砂 を用い た水セメ ン ト比40 %のモ ル タル であり

繊 維 混 入モ ルタル には

長さ6mm の PAN 系カ

ボン短 繊 維を体 積比 1

5vol % 混 入 し てある。 な お

繊 維 混入 モ ル タル につ い て は

流 動 化剤を セメ ン ト重量の 4 % 混 入 し た

 測定 供 試 体は 100×100×50(mm >の平板供 試 体 中 央 部に幅2 mm

さ 50 mm の切 欠き を設け

楔 挿入によ り割 裂 試 験を行っ たもの の破 断 面であ る。 な お

以 後プ

x

Linem

x

 Line O

y

 Llne N

y

 Line n      

y

 Line O 図

8 走査 線フラ ク タル次 元の測 定位 置 レ

ンモ ル タル は

PLN

繊 維混 入モ ル タル は

PAN

と 表 記す る

  供 試 体 破 面の計 測に当たっ て は

7に示す よ うに 割 裂 試 験 時に お け る亀 裂の進 展 方 向に x 軸を

そ の 直 交 方 向に

y

軸 を

そして高 さ方 向に 2軸 を とり

,A

法,

B

法そ れ ぞ れの方 法で測 定 を行っ た。 写 真

1に は破 面 の様子 を示す

立 体 感を表 現する ために

撮 影に おい て は下 方か らの み光 を照 射し た

  走 査 線の フ ラクタル 次 元に おい て は

一8

に示す よ うに x 方 向

y方 向それぞ れ につ い て測 定し

  x 方 向 に つ い て は X 軸に か ら1

2

……

M と番 号を付し

y方 向につ いて も 同様の番号づ け を行っ た

5.

実 験 結 果およ び 考 察   表

2に PLN お よ び PAN につ い て計 測した面 積お よびフ ラ クタル次元の結果を 示 す

面 積 割 増 率や フ ラ ク タル

,PAN

で は

A

法で測 し た結 果の方が大 幅 に大きい が,

PLN

で は全く逆で, わずか な が ら

B

法で 計 測し た結果の 方が大きい

これにつ い て は以 下の よう な 理由が考え ら れ る。 まず

PAN に おい て

  A法の面 積割増率が大きい こと につ い ての理由は

以 下のとお り で あ る。 す な わ ち

PAN

に おい て は破 面に激 しい凹凸が あ る が

B法におい て用い た AKIMA 補 間で は

こ の 破 面を関数で ス ム

ジングして メッ シュ デ

タ を作 成し て お り

クをなだらか に して し まっ た た め面 積 割 増 率を押 し下げて い る の で あ る

。一

方, PLN にっ い て, 大き な差では ないがB法の方の面 積 割 増 率が大き く なっ た の は

計測の際に供試 体周 辺 部で ゆ が み が生じて しま 表

2 得ら れ た面積割増率およびフ ラ ク タル次 元 面積 割 増 率 (% ) 面フラ ク タ ル次 元 走 査 線平均フ ラクダル元 供   試   体

A

 法 B  法 A  法 B  法 A  法

B

  法 PLN PAN 107

4 169

7 108

3 148

6 2

02了 2

177 2

028 2

112

      一

1

011(X方 向) !

009(Y方 向} 1

094α方 向) 1

田2α方 向 ) 1

009〔X方 向 ) O

971(V方 向 ) 1

053(x方 向) 1

056〔Y方 向)

一 22 一

(5)

  1500 ρ ロ

51000

旧 阻 500

9 鳥瞰図 (PLN } 0 図

10 鳥瞰図 (PAN )   1500 ρ         一 A 法 日

   

b ・

dB

SlOOO

…一

     

i

 

i

     

 

i

” 旧 500

r『

−『

−『

1

−’

冫ジ

毒       :

”  1

桑 … 亭

tS 〕 A 法 b

dB

錠 凸

鴇 〉 偽 WO O

V 鳴 刷 い ト 頃 卜 〉 鴨 鄲 O 噂       G} OOV も W 專 E               度 等 V 偽 W9 角       面       破 On > も W コ 醐 L 伊 布 分 積 面 る よ に θ 0

…・“

…’

1

… ’

一.

÷

….

1.

11 い 一 〉 偽 WO 図

12 o     th     o       m th        マ         

 

9       

V     V     V     V 可)     q)     b      qδ 丶川   

 MI     WI      咽i い       o         い        〇

       m       可       ◎ 破 面 角 度(DE6 ) θ によ る面 積 分 布 (PAN ) O

〉 も 剛 い ト   600   500e3400 際 300 旧 200 趨 100     0 O αQ 円 〉 $ 覇 02 0 識 〉 $ WO 臼 09V も W8 0 ひ 〉 $ W $

3

> も WO

O “勹 V も WO O   > 分 駲 O 帆

O ψ「

〉 も WOO

O 甲 V も WO ぴ

〉 $ 洲

8

〒 O 黛

〉 豊 WO 鶉 − O い 〒 〉 $ WO °◎ 〒 ) eED ( 度 角 面 破 図

13 φに よ る面積 分 布 (PLN ) い, そ の影 響が破 面の平 滑なPLN に

おいて表れ たもの と思われ る

。一

方A 法の計 測 法につ いて は補 間 を行っ て な く

B法の場 合の ような誤 差は考え ら れ な いが

物理 的に変 位 計 を動か して いる た め機 械の ガ タによ る誤 差は 避 け られ ない。ま た

現在用い て い る変位センサ

のレ

ス ポ ッ ト光の 大き さ は

,.

約lmm ×2mm で あり

得られ るデニ は そ の平 均 的と な っ 亡し まう。 この ため, さらに細かい観 察を行 う場 合はこれ らの点につ い て も検 討 をする必 要がある

 

走査線 平均の フ ラ ク タル次 元につ い て は, PLN と

PAN

共に x 方 向と y方 向との間で大き な差はな く

こ   6DD   500 ε 4σo 鱆 300 旧 200 箇 100     0 O °

〇 V も WOg O 旨 〉 $ 洲 O 警 O 臼 〉 “ WO ひ 象 V 魯 W8 00V も 洲 8 0 朝 〉 “ WO O   > も 別 O 甲 O 甲 〉 尋 WO り

O ●

V も W 家

O ひ

V も WOg

Oq 〒 〉 も WO り 〒 O 旨

V $ WO αo 〒 jGED 〔 度 角 面 破 図

14 φによ る面 積 分 布 (PAN ) の値 を見る限りにおい ては方 向に よる違いは ない と思わ れ る。 ただし

計 測 方 法の違い に よ り得ら れ た結果の 違 い にっ い て は面 積デ

タに つ い ての場合と同様

補 間 を することによ る値の違い が生じ た

 図

一1

ユ お よび 図

一12

に おい て, z 軸か らの角 度 θ ご との面 積 分布を示す が

大まか な傾 向 として は破 面が平 滑に近 けれ ば θのさい に その ピ

ク が見られ 逆 に破 面が複 雑な場合は

e

の大き い側にその ピ

クが 移っ て い る

こ こ で も補間の影響が出てお り

,B

法の結 果ではその ピ

ク が PLN で は大きい

 

PAN

で は 小さい側にずれて い る

θの意義と し て は, 破 壊モ

一 23 一

(6)

        15             1         2            

 

1 盖  

e

潮 θ 器 ∩

q   ∈ δ 冒 ぢ 簣 」 0   5  10  15  20  25  30  35  40  45  50  55      

Line

15 走 査線の フラ ク タル次 元 (PLN  A法 )

1 の o (

  日

6

52L 1

9

θ 器

e

完 言 邸 臼 」 0   5  10  15  20  25  30  35  40  45  50  55      

Line

16 走 査 線の フ ラ クタル次元 (PAN A 5             15             1 η

 

 

 

皿  

X  

θ

ロ   q

 

鈎   ρ 02   O

qO

の 口 〇

∩   H 邸 θ O 邸 H 」 0   5  10  15 20  25  30  35  40  45  50  55       Line 図

1ア 走 査線のフ ラ ク タル次 元 〔PLN B法 ) 5           15           1 U       鰉  

X   θ m Φ O

 

紮   」 ロ Φ O

qO 唱 の 口   日 一 Q   一 圃 り Oo6 臼 」

,一 ・ ・’N“v

N

・一

vXt 0  5  10  15 20 25 30 35 40 45 50 55      

Line

18 走 査 線のフ ラ ク タル次 元 (PAN  B法 } との関 連づけにおい て重 要で あ る。 すなわち

試 験 方 法 が楔 挿入割 裂 試 験である た め

θ

0°で は完 全に引 張り で破 壊が 生 じ

θが0

°

よ り大き く な る と

局 所 的な複 合モ

ドで破 壊が生じ てい る と考え ら れ る

実 際に は繊 維の強 度 との関 連 がか な りあると思わ れ るが

ある程 度 破 壊 機 構とθとの関 連づ け を行 うこと がで きよ う

 図

13および図

14に LS x 軸か らの角 度 φごとの面 積 分 布が示さ れてい る が

,A

 

B

の結 果とも平 滑な PLN で は φの違い に よる ピ

ク の出か た は大き く な い が, 複 雑 なPAN におい ては ピ

ク の存 在 が 見

φ は破 面の向きをx

y平 面

ヒにおい て見たもの で あり, 破 面の等 方 性, 異方 性につ いて の考察に用い られる。   図

15

18に は各 走 査 線ごとの フラクタル次 元 を示 して い る が

PLN につ い て はA 法

  Bの値お よ び 変 動 は小 さいが

PAN にっ いて は走 査線ご とに フ ラ クタル次元の値が変化し てい る様子 が伺え る。これ は

16に見 られるよ うに

A

法に よ る計 測 結 果に おい て顕 著で

特に gy方 向の フ ラ ク タ ル次元に お いて

亀 裂進展に よ る経 時 的 変 化を見ると

Line Oに おける切 欠 先端近傍に おい てはフラ ク タル次 元は小 さいが

その 後は振 動し な が ら も亀裂が進 展し測 定 面 中 央の Line 25 あ た り まで フラ ク タル次 元 は増加 を続ける

そ の後は減 少し振 動し な が ら も低い値を推 移す る様 子が伺え る

6,

結  び  セ メ ン ト系 材 料の破 面 観 察 手 法 を確 立す る た め

割裂 試 験によっ て得られ た破 面を 2種 類の方 法で計測 し

そ の定量的 評 価を試み た

計 測に用い た装 置ca

− ・

短が あ る が

計測の精 度の点で は補間 を行わ ない で直接メ ッ シュ デ

タの ら れ るA 法の方が優れ て い る といえ よ う。  得られた破 面 デ

タにつ い て種々の解析を行っ た が

中で も実際の破 壊 面 積の定 量 化の ための面 積割 増 率

破 面と破壊機構との関 連におい て は面の フラ ク タル次元 や 角度θに よ る面 積 分 布の重 要 性 を示 唆 した。 さらに

破 面の状 態 を定 量 的に述する量 とし て

角 度 φに よ る面積分布や走 査 線の フ ラ ク タル 次 元の導 入 を提 案し た

  今後は

本研究で示し た破 面 より得られ るパ

タ と力学的パ ラメ

タ との関 連づ けを行い セメン ト系複 合 材 料の開 発 に役立て たいと思っ てい る。 謝  辞  本 研 究の実 施に当た り, 便 宜を計っ て頂き ま し た鹿 島 建 設 (株 )技 術 研 究 所の関 係 諸 氏お よび東 北 大 学工学 部

平井和 喜教授に対して謝 意 を表し ます

また,計 算には

東北 大 学 大 型 計算 機セ ンタ

ACOS  2000 を 用い ま し た

参考 文 献

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EptMtare)

.

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参照

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