座位作業を主体とした女性従事員の職業性腰痛と心理・社会的要因および生活習慣との関連性について
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(2) 看護学 0リ ハ ビ リテ ー シ ョン学編 (2009年 3月 ). 甲南女子大学研究紀要第 2号. .は. じめ に. Ⅱ。 対 象 お よ び 方 法. 腰痛 は誰 もが経験 す ることの 多 い痛 みであ り,厚 生. 1。. 対象. 1)に よる有訴者率 にお 労働省 の「 国民生 活基礎調査」. 某公共遊技場 にて座位 作業 を主体 と した労 務 に従事. いて も常 に 1位 を 占めて いるが,腰 痛 を経験 す る原 因. す る女性 1,326名 を対 象 と した。 作 業 は,標 準 的 な事. と して は労 務上発生 す る職 業性腰痛 が最 も多 い と思 わ. 務用 の 回転椅子 に座 り,窓 口を通 して客 が 口頭 で 申 し. れ る。職業性腰痛 は,腰 痛 を抱 え る個人 の 問題 に とど. 込 む数字 をテ ンキーで打 ち込 み,そ の機器 か ら出力 さ. ま らず ,医 療 費 の拡大 や休 職 による人材 の喪失 な ど産. れた券 を客 に渡す とい う動作 の反復 であ る。機器 は標. 業 あ るいは国 の経済 に も大 きな影響 を及 ぼす 社会 問題. 準 的 な事務用 デ ス ク上 に置 かれ,デ ス クと窓 口台 は直. であ る. 角 に配置 されてお り,従 事員 は機器 の正 面 に向 か って. 2)。. 職業性 腰痛 とは,「 単 に職業起 因性腰痛 と して職業. 作業 をす るため,窓 口台 とは平行 に位置 して座 ってい. との相 当 な 因果関係 を有す る腰痛 に のみ 限定 した概念. る。 す べ ての窓 口台 は従 事員 に対 して左 体側 に位 置す. で はな く, さ らに幅広 く職場 での対策 , と くに予防対. るため,左 耳 で客 の数字 を聞 いて,右 手 で打 ち込 み. 策 を打 つ ことによ ってその発症 を予防 し,経 過 を良好. 左 手 で 出力 された券 を客 に渡 す とい う動作 にな るが. ,. ,. こ. 身体 を動 かす ことは少 な く,回 転椅子 のため腰部 を捻. の概念 で は職業起 因 つ ま り重量物 を取 り扱 う業務 や腰. ること も少 ない。作業時間 は, 1回 連続20分 の動作 を. 部 に過 度 の負担 がかか る業務 とい った身体 0人 間工 学. 20分 間 の休 みを入 れて 1日 12回 行 うため 1日 合計 4時. 的 な要 因 だ けでな く,労 働条件 や職 場環境 な ど職業 に. 間 とな るが,休 み 時間 も大部分 は同様 の椅子 に座 って. 関連す る多様 な要 因 によ り発症す る腰痛 を規定 してい る。腰痛発症 に関す る従来 の考 え方 で は身体 。人 間工. い ることが多 い。. に導 くことがで き る腰痛 の総括 的概念」 であ る. 3)。. 学 的 な要 因 だ けが強調 され,作 業方法 や作 業環境 の改. 2。. 方法. 善 に重点 をお いた対策 が行 われて きたが,現 在 で はス. 平成 9年 4月 に実施 された職 場主催 の健康 づ くり推. トレスや人 間関係 あ るいは仕事 の満足度 や裁量 の程度. 進運動 の一 環 と して質 問紙調査 を行 った。質 問紙調査. な ど心理 0社 会 的 な要 因 も含 めた多面 的 な視点 か らの. は,職 場 の休憩時間を利用 して,質 問内容 を読 み上 げ. アプ ローチが重 要視 され るよ うにな った. た一 斉放送 を聞 きなが ら自己記入式 で 回答 させ た。. 4)。. さ らに,最 近 で は,身 体・ 人 間工 学 的 な要 因を解決. 調査 内容 は,年 齢 ,身 長 ,体 重 ,従 事年数 ,筋 骨格. して も十分 な成果 が あが らず ,腰 痛 を症状 で はな く行. 系症状 , 日常苛立 ち事 ,生 活習慣 で あ った。体格 につ. 動 と捉 えて環境整備す る ことの重要性 が強調 され るよ. いて は身長 と体重 か ら体格指数 で あ る BMIを 算 出 し. うに な り, 日常 の心理 0社 会的要 因や生 活習慣 に着 目. 従事年数 は「 1年 未満」 か ら「 30年 以上」 まで 8カ テ. した心身 医学的 なアプ ローチが必 要不可欠 とな って き. ゴ リー に分 けて回答 させた。 筋骨格 系症状 は,最 近. た. 5)6)。. 特 に,女 性 で は,腰 痛 や頚 肩腕 障害 な どの 作. ,. 1. ∼ 2ヶ 月以 内 の腰痛症状 と頸肩腕症状 につ いて調査 し. 業労働 関連性筋骨格疾患 の罹患率 が 男性 よ りも高 く. た。腰痛症状 と して「腰 が こる,だ るい」 と「腰 が痛. その原 因 は家事 ,出 産 ,子 育 て,そ して介護 な ど家庭. い」,頸 肩腕症状 と して「 肩 や首 が 痛 い」 と「 腕 や 指. ,. 内 で の責任 が大 き いため といわれて い る. 7)。. したが っ. が痛 い」 の合計 4項 目につ いて,「 いつ もあ る」 2点. ,. て,女 性 は職場 だ けでな く日常生 活上 の ス トレス も強. 「 とき どきあ る」 1点 ,「 め ったにない」 o点 の 3段 階. く負荷 され るため,そ の ス トレスが生活 習慣 を不健康. 評定 で 回答 させ た。腰痛症状 お よび頸肩腕症状 の 陽性. にす る ことで腰痛 も発症 しやす い と考 え られ る. 基準 は,そ れぞれ 2項 目の合計点数 で 3点 以上 と した。. 8)。. そ こで,本 研究 で は,座 位作業 を主体 と した女性従. 心理社会 的 な ス トレス の評価 は,宗 像 ら9)の 作成 した. 事員 に対 して腰痛 を中心 と した筋 骨格系症状 と生活習. 日常苛 立 ち事尺度 を用 いた。 自分 の将来 の こと,家 族. 慣及 び心理 0社 会的要 因 に関す る質 問紙調査 を実施 し. の健康 ,不 規則 な生活が続 いてい ることな ど34項 目に. 女性 の職業性腰痛 と生 活習慣 および心理 0社 会 的要 因. つ いて ,イ ライ ラを感 じて い るか を尋 ね ,「 大 い にそ. との関連性 につ いて検討 す ることによ り,効 果 的 な職. うで あ る」 を 2点 ,「 まあそ うであ る」 を 1点 ,「 そ う. 業性腰痛 の予防 と治療 を提案す る ことを研究 の 目的 と. でない」 を 0点 と し,合 計点 は 0∼ 68点 とな る。得点. した。. が 高 い ことはス トレスが多 い ことを意 味 してお り, 6. ,.
(3) 辻下守弘・永田昌美・甲田宗嗣0田 辺暁人 :座 位作業を主体とした女性従事員の職業性腰痛と心理 0社 会的要因および生活習慣との関連性について 91. 点以上 を陽性 と した。 生活 習慣 の調査 につ いて は,森. 症状 の 陽性 , 日常苛立 ち事 の陽性 ,12項 目の不健康 な. Dが 作成 した表 2の よ うな 12項 目の生活 習慣調査尺. 生活習慣 を独立変数 と して,強 制投入法 によ り,オ ッ. 本. ズ比 と95%信 頼 区間 を算 出 した。 す べ て の統計解析 に. 度 を用 いた。今 回 は不健康 な生活 習慣 に着 目す るため. ,. 森本 の報告. nに 基 づ いて表 2の 下線 を引 いた 回答 を不. は SPSS15.O for Windowsを 使用 し,P<0.05を 統計学. 健康 な生活 習慣 と判定 した。 つ ま り,不 健康 な生活 習. 的有意水準 と した。. 慣 とは,(1)不 規則 な生 活 ,(2)趣 味 がない,(3). 本調査 の実施 につ いて は,職 場管理者 お よび調査 対. 忙 しい生 活 ,(4)運 動不足 ,(5)飲 酒習慣 ,(6). 象 で あ る従 事員 に対 して調査 の 目的 と内容 を説 明 した. 喫煙習慣 ,(7)睡 眠時間 の不良 ,(8)不 規則 な食生. 上 で 同意 を得 た。調査 は従事員 に とって の義務 で はな. 活 ,(9)栄. い ことを よ く説 明 し,調 査 に同意 で きな い従事員 は調. (H)コ. 養 バ ラ ンスの不良 ,(10)朝 食習慣 な し ,. 査票 の提 出を免 除 した。 したが って,書 面 での 同意 は. ー ヒー等 の摂取 ,そ して (12)長 い労働 時 間. 行 って いないが,調 査票提 出 自体 が 同意 を意 味 して い. で ある。. る。 調査 は集 団 で実施 したが,調 査票 は各従事員 が専. 分析 は,各 項 目につ いて腰痛症状陽性 を「腰痛 あ り」. 用 の封筒 に入 れて封 印 した状態 で 回収 し,職 場 のデー. 群 (以 下 「 あ り」 と略す )と 「 腰 痛 な し」 群 (以 下 「 な し」 と略す )の 2群 に分 け,連 続量 につ いて は t. タ入力担 当者 1名 が 開封 しデ ー タ入力 を行 った。 デ ー. 検定 ,離 散量 につ いて はカイ 2乗 検定 によ り有意差 を. タ処理 は, この入力済 み のデー タのみで行 った。 デー. 算 出 した。各項 目の離散量 は「 あ り」 と「 な し」 の総. タ入力後 の調査票 は,ま とめて箱詰 め した状態 でセキ ュ. 数 に対す る割合 を %で 表 して いる。年齢 は連続量 の比. リテ ィー管理 された職場 の倉庫 に保存 した。. 較 と 5つ の 年 代 に分 けた離 散 量 の 比較 を行 い ,BMI Ⅲ .結 果. も連続量 の比較 と「低体 重」,「 普通体重」,「 肥満体重」 の 3つ に分 けた離散量 の比較 を行 った。 また,交 絡要. 質 問紙調査票 の 回収率 は 100%で あ ったが ,記 載漏. 因を調整 し腰痛 の有無 に関連 す る独立 した要因 の検討 を 目的 と して 多重 ロジステ ィ ック回帰分析 を用 いた多. れ等 に よ り最 終 的 には 1,326名 中 1,324名. 変量解析 を行 った。 分析 は,腰 痛 の有無 を従属変数. %)の デー タを分析 に用 いた。分析 に用 いた対象者 に お け る腰痛 の有訴率 は28.8%で あ った。 また,対 象者 全体 の平均年齢 は53.7歳 ,従 事年数 は「 20年 ∼30年 未. ,. 5つ の年代 に分 けた年齢 , 8つ の カテ ゴ リー に分 けた 従事 年 数 ,. 3つ の カテ ゴ リー に分 けた BMI,頚 肩 腕. 1. 表 項 目. 腰痛 の有無 と対象者 の個人特性 との比較. カ テ ゴ リー. 年齢. 従事年数. 腰痛 あ り. 腰痛 な し. n=381. n=943. 52.5± 10.6. (歳 ). 20歳 ∼29歳 30歳 ∼39歳 40歳 ∼49歳 50歳 ∼ 59歳 60歳 ∼65歳. (採 択率 99.8. (%) (%) (%) (%) (%). 1年 未満 (%) 1年 ∼ 3年 未満 (%) 3年 ∼ 5年 未満 (%) 5年 ∼ 10年 未満 (%) 10年 ∼ 15年 未満 (%) 15年 ∼20年 未満 (%) 20年 ∼30年 未満 (%) 30年 以上 (%). 5。. 0. 54。 2「. p値. 9.5. 合計. n=1324 53。 7=ヒ. 10.0. 7.0. 7.9. 7. H。 7. 12.8. 35。 2. 42。 4. 40。 3. 34。 1. 35.8. 35。 3. 15。. 7.9. 2. 6.0. 10。 1. 10.7. 5。. 12.3 10.2. 6.8. 7.8. 14.2. 12.5. 13.0. 1.0. 2.1. 1.8. 3.7. 3.4. 3.5. 43.8. 51.0. 48.9. 6.8. 8.9. 8.3. (kg/m2). 23.3± 3.3. 22.9「 4.8. 低体重 [<18.5](%) 普通体重 [≧ 18.5∼ 25>](%) 肥満体重 [≧ 25](%). 4.8. 5.8. 5.5. 69.0. 72.8. 71.7. 26.2. 21.4. 22.8 14.9. 頸肩腕症状. 陽性. (%). 34。 4. 7.0. 日常苛立 ち事. 陽性. (%). 28。 6. 16.2. 連続量 (平 均値 ±標準偏差 )は t検 定 ,離 散量. (%)は. カイ 2乗 検定. 9。. 9. 3.6. 3.1. 23。. 1± 4.5. 19。. *P<0.05 **P<0.01. 8.
(4) 甲南女子大学研究紀要第 2号. BMIは 23.lkg/m2で ぁ った. 規則な生活」が オ ッズ比 1.51,「 (5)飲 酒習慣」がオ ッ. 腰 痛 の 有 無 を比較 す る と,年 齢 の 連 続量 は. ズ比 1.34で あ り, これ らの項 目が腰痛 と有意 に関連 し. 満」 が 約 半 数 を 占 め ,平 均 (表 1)。. 看護学・ リハ ビ リテ ー シ ョン学編 (2009年 3月 ). 「 あ り」 が 有意 に若 く,離 散量 で は「40歳 ∼49歳 」 に. て い る こ とが わ か った (表 3)。. お いて「 あ り」 の 割合 が 有意 に多 いの に対 して,「 50 歳 ∼59歳 」 では有意 に少 なか った。 従事年数 で は「. 3. 本解析 にお ける. Hosmerと Lemeshow検 定 の 有 意 確 率 は0.81で あ り. ,. この 回帰 モデルの適合度 は良好 であ った。. 年 ∼ 5年 未満」 において「 あ り」 の割合 が有意 に多 い Ⅳ .考 察. の に対 して ,「 20年 ∼30年 未満」 で は有意 に少 なか っ た。 BMIで は有意 差 を認 めなか ったが ,頸 肩 腕症 状. 1.研. と日常苛 立 ち事 で は両 者 ともに「 あ り」 の割合 が有意. 究方法 につ いて. 本研究 の 目的 は,座 位作業 を主体 とす る女性従 事員 の腰痛 と生 活習慣 お よび心理 0社 会 的 な要 因 との 関連. に多 か った。 不健康 な生 活習慣 につ いて腰痛 の有無 を比較す ると,. (1)不 規則 な生 活,(5)飲 酒習慣 ,(6)喫 煙習慣 , (8)不 規則 な食生 活 , そ して (9)栄 養 バ ラ ンスの. を明 らか にす る ことで あ った。本研究 で は質 問紙法 に. 不良 で は「 あ り」 の割合 が有意 に多か った (表 2)。. た。 Rosecranceら H)は , この よ うな研究方法 の信頼性. よ り筋骨格系症状 と関連要因 について質問紙調査 を行 っ. 多変量解析 の結果,オ ッズ比が有意 であ った項 目は,. につ いて検討 し,質 問紙法 による筋骨格系症状 と関連. BMIの 「 肥 満 体 重 」 が オ ッズ比 1.43,頸 肩 腕 症 状 の. 要 因 の調査 には高 い再現性 が あ り,疫 学研究 と して も. 「 陽性 」 が オ ッズ比6.46, 日常 苛 立 ち事 の 「 陽性 」 が. 信頼性 の高 い研究方法 であると報告 している。 しか し. オ ッズ比 1.63, そ して 不 健康 な生 活習慣 の 「 (1)不. 質 問紙法 の欠点 は,対 象者 の主観 に頼 るため,質 問 の. 表2. ,. 腰痛 の有無 と不健康 な生活習 慣 との関連性 腰痛 あ り(%)腰 痛 な し(%). 生活習慣 の項 目. n=381. (1)毎 日の生 活 は規則正 しいですか ? 1. はい. 23.1. 1。. る 3。. (4)運 動 を どれ ぐらい しますか ?(ラ ンニ ングをバ、くめて) 1.週 2回 以上 2.週 1回 3.月 1回 以 下 (5)お 酒 を どれ ぐらい飲 み ますか ? 1.ほ ぼ毎 日飲 む 2。 とき どき飲 む 3.飲 (6)た ば こを吸 い ます か ?. 2.や. めた. 3.吸. 16.2. 13.1. 78.0. 80.6. 79.8. 81.6. 81.1. 54.3. 81.3. 47.1. 30.4. 24.7. 52.5. (10)朝 食 は 食 べ ます か ?. 49。. *. 47.7. 31.0. 23.0. 2. 26.4 49.1. とき どき食 べ る. 3.食. 61.9. 69。 6. H時 間以 上 2.10時 間以上 3.9時. **. 1. 64。. 27.9. べ な い 27.1. (H)コ ー ヒー・ 紅茶 0日 本茶 な どを どの くらい飲 み ますか ? 1.飲 まない 2.1日 4杯 まで 3.1日 5杯 以 上 (12)労 働時間 は どの くらいで すか ?. **. 25.3. 29.9. 1.ほ ぼ 毎 日食 べ る 2.. *. 間. (9)栄 養 の バ ラ ンス を考 え て い ます か ? 1.考 え て 食 べ る 2.少 しは考 え る 3.考 え な い. 5。. 12.7. まない. (8)食 事 は規 則 正 しい で す か ?。 1.規 則 正 しい 2.不 規 則. 4.8時 間以 上. 13.9. わない. (7)睡 眠時間 は どの ぐらいです か ? 1.9時 間以上 2.8時 間 3.7時 4.6時 間 5.5時 間以下. 1。. **. ない. (3)あ なたは忙 しいですか ? 1.忙 しい方 2.暇 な方. 吸う. 13.4. 合計. n=1324. 2. いいえ. (2)趣 味 はあ ります か ? た くさん あ る 2.あ. 1。. p値. n=943. 14.2. 97.4. 97.1. 12.6. 間以 上. 7時 間以下. 下線部 の 回答 を不健康 な生 活習慣 と し,回 答者数 に 占め る不健康者 の割合 カイ 2乗 検定 を使用 .*P<0.05 **P<0.01. (%)を 示 した。. 97.2. 13。 1.
(5) 辻下守弘・永田昌美 0甲 田宗嗣 0田 辺暁人 :座 位作業を主体とした女性従事員の職業性腰痛と心理・社会的要因および生活習慣との関連性について. 93. 文言 や回答 の選択肢 な どによ り情報 バ イアスが生 じや. 者 が少 な く大部分 が40歳 代以 上 の 中高年者 で あ り,作. は情報 バ イ ア スに. 業 につ いて も熟練者 であ る ことがわか る。体格 につ い. す い。 この 点 につ いて ,Careyら. 1の. よ り結果 が小 さ く見積 もられ た り,大 き く見積 もられ. て は約 2割 が肥 満者 で あ ったが ,厚 生労働 省 の調査 0. た りとい う効果 が相殺 され るため調査 の再現性 は維持. による中高年女性 の割合 とほぼ同 じであ り,体 格 につ. され ると報告 してお り,今 回使用 した質 問紙法 は研究. いて は標 準 的 な対象者 といえ よ う。心理・ 社会 的 な ス. 方法 と して十分 な信頼性 が あ ると考 えた。. トレス の評価 で あ る 日常苛立 ち事 で は,陽 性者 が対象. また,今 回 の質 問紙調査 で は回収率 が 100%,デ ー. 者全体 で約 2割 存在 して いたが,厚 生労働省 の調査. 0. タ と して の採択率 も99.8%と きわめて高 くな った。 こ. によれ ば 労働者 の約 6割 が ス トレスを抱 えて い る こと. れ は,職 場主催 の健康 づ くり推進運動 の一 環 であ るた. か ら考 え るとス トレスの少 ない対象者 といえ よ う。 た. め勤務 中 に質 問紙調査 を実施 で きた ことと,一 斉放送. だ し,今 回 の研究 では陽性基準 を 6点 以上 と してお り. を聞 きなが ら回答 させ ることで調査 の進行 を管理 で き. これ は宗 像 の基準 で 中等度以上 の ス トレスに該 当す る. た ことによ り可能 とな った。 したが って,本 研究 で は. ため,陽 性者 が約 2割 とい う結果 は小 さ く見積 もられ. 非 回答者 による選択 バ イアスを排 除 し内的妥 当性 が確. て い る可能性 が 高 い。 同 じ尺度 を使用 した篠原 ら. 保 で きた と考 え られ た。. 研 究 で は,冠 動脈手術 を受 け た虚血性心疾 患患者237. ,. 5)の. 名 の平均値 が 8点 で あ り, 6点 以上 とい う基準 は術後. 2.対 象者 の特徴. の数値以上 であ り,今 回採用 した 陽性基準 は高 か った. 対象者 は40歳 か ら65歳 までが約 9割 ,従 事年数 も20. と考 え られ る。. 年以 上 が約 6割 を 占めてお り,20歳 代 と30歳 代 の若年. 表. 3. 腰痛 の有無 と対象者 の特性 お よび不健康 な生 活習慣 との多変量 解析 (多 重 ロジステ ィ ック回帰分析 の結果). 項 目. カ テ ゴ リー. 年齢. 20歳 ∼29歳 30歳 ∼39歳 40歳 ∼49歳 50歳 ∼59歳 60歳 ∼65歳. 1年 未満 1年 ∼ 3年 未満 従事年数. 95%信 頼 区間. 1.00 1.15. 0.51 - 2.58. 1.28. 92. 0.59 - 2.78 0.42 - 2.01. 1.10. 0.50 - 2.43. 0。. 1.00. 95. 0.50 - 1.80. 3年 ∼ 5年 未満 5年 ∼ 10年 未満. 1.06. 0.53 - 2.10. 12. 0。. 10年 ∼ 15年 未満 15年 ∼20年 未満. 0.49. 0。. 14 - 1.77. 0.84. 0。. 35 - 2.03. 20年 ∼30年 未満 30年 以上. BMI. オ ッズ比. 普通体重 [≧ 18.5∼ 25>] 低体重 [<18.5] 肥満体重 [≧ 25]. 0。. 1。. 0.81 0。. 73. 60 - 2.11. 0.45 - 1.44 0.35 …1.54. 1.00 0。. 65. 0。. 35 - 1.20. 1.43. 1.05 - 1.95. 頸肩腕症状. 陽性. 6.46. 4.59 - 9.09. 日常苛立 ち事. 陽性. 1.63. 1.19 …2.25. (1. (2 (3 (4 5. 不健康 な生 活習慣. 6) 7) 8). 9) (10). (H) (12). Hosmerと Lcmeshow検. 不規則 な生 活 趣 味 がな い 忙 しい生活 運動不足 飲 酒習慣 喫煙習慣 睡眠時間 の不 良 不規則 な食生活 栄養 バ ラ ンスの不良 朝食習慣 な し コー ヒー等 の摂取 長 い労働時間. 定 :0.81. * P<0.05. 1.51. 1.01 - 2.21. 93. 0.81. 0.62 - 1.39 0.58 …1.13. 0.88. 0。. 0。. 1.34 1.13 0。. 94. 62 - 1.23. 1.03 - 1.76 0.82 …1.55 0.71 …1.23. 1.03. 0。. 72 …1.47. 1.27. 0。. 95 - 1.69. 0.86. 0。. 62 - 1。 19. 96. 0。. 43 - 2.13. 0。. 1.13. ** P<0.01. 0.76 - 1.67. p値.
(6) 甲南女子大学研究紀要第 2号. 看護学・ リハ ビリテーシ ョン学編 (2009年 3月 ). 3.腰 痛症状 と頸 肩腕症状 の有訴率. 有意 な 関連 が認 め られなか った。加齢 は骨密度 の低下. 対象者 は,全 員窓 口を通 して客 か ら申 し込 まれた数. による骨形態異常 や椎 間板 の変性 ,関 節包 や靭 帯 の弾. 字 をキ ー ボ ー ドで打 ち込 み,印 刷 された券 を客 に渡す. 力性 や強度 の低下 ,あ るいは外力負荷 の緩和 や姿勢 の. とい う作業 を行 って いた。 キ ー ボ ー ドに数字 を打 ち込. 安定性 に関与す る筋 肉 の萎縮 な どを もた らす ため,腰. む作 業 は VDT(visual disphy teminals)作 業 と呼 ば. 痛発症 の リス ク要 因 と して重 要視 されて い る. れ,腰 痛 よ りもむ しろ手指 の反復性 ス トレス障害 によ る頸肩腕症状 が 出現 しやす い といわれて い るい しか. か し,鈴 鴨 ら")の 調査 に よ る と,一 般 成 人 女性 にお. し,対 象者 では頸肩腕症状 の有訴率 は全 体 の約 15%で. す る ものの30歳 代 か ら60歳 代 までは減少 にあ るため. あ るの に対 して,腰 痛症状 の 有訴率 は28.8%と 高 く. 対象者 の年齢範 囲 であれば必 ず しも加 齢 が腰痛発症 の. 頸肩腕症状 よ りもむ しろ腰痛症状 の訴 えが 多 いのが特 口 )に よ る と,一 般 的 な vDT作 業 徴 で あ った。 岩 切 ら. 原 因 とな るとは限 らない。職業性腰痛 に関す る先行研. 者 にお け る筋骨格系症状 の有訴率 は頸肩腕症状 が約 7. ことには賛否両論 が あ リー 定 の見解 と して認 め られて. 割 ,腰 痛症状 は約 3割 であ るが,特 に女 性 で は頸肩腕. いないため,中 高年者 だけでな く若年者 に対 して も十. 症状 が約 8割 を 占め,腰 痛症状 が約 5割 近 くと男性 よ. 分 な配慮 が必 要 であ ろ う。. )。. ,. 202)。. し. ける年代別 の腰痛有訴率 は,70歳 代以 上 で著 明 に増加 ,. 2い 究 において も,年 齢 が腰痛発症 の リス ク要 因 で あ る. りも女性 の方 が筋 骨格系症状 の有訴率 が 高 い と報告 さ. 従事年数 につ いては,「 3年 ∼ 5年 未満」 が「 あ り」. れて い る。 対象者 と比 較す る と,男 女 を含 めた腰痛症. 「 20年 ∼30年 未満」 が 「 な し」 の 割合 が 有意 に多 か っ. 状 の有訴率 につ いて は一致 して い るが,頸 肩腕症状 に. た。 しか し,多 変量解析 で は有意 な 関連性 が認 め られ. 関 して は有訴率 が著 しく低 く,女 性 だ けに限 った有訴. なか った。 一 般 的 には,作 業 負荷 の暴露期 間が長 いほ. 率 で は腰痛症状 の有訴率 も含 めて全 体 的 に低 い傾 向 と. ど疲労 が蓄積 され腰痛 が発症 しやす いはずで あ るが. な って いた。 一 般 的 な vDT作 業 には, フル キ ー ボー. この結果 はその考 え方 とは一 致 しない。 これ につ いて. ドによるアル フ ァベ ッ トや ひ らがな の 入力 と漢字 へ の. は,先 行研究 において も リス ク要 因 と して従事年数 が. 変換 や マ ウス操作 も含 まれて い る。特 に,マ ウスの使. 腰痛発症 に関連す るとい った報告 は意 外 と少 な く,従. 用 は,移 動 や ク リック時 に必 要以 上 の筋力を使用す る. 事年数 の長 さよ りも連続 した作業時間 の長 さが 関連す. ため,キ ーボー ドに比 べ て筋負荷 を増大 させ るとの報 い )が あ り,対 象者 はテ ンキー ボー ドによる数字 入力 告. る とい った 報 告 が 多 い20。 例 え ば ,一 般 的事 務 職 の. ,. ,. た と考 え られ る。 む しろ対象者 は休 み 時間 も含 めて椅. VDT従 事者 で は 1日 あた りの平 均 作業 時 間 が 約 6時 間 で,連 続作業時間 も 6割 以上 が 1時 間を超 してお り VDT作 業 時 間 が 長 くな るほ ど筋 骨格 系症 状 が 増 加 す. 子座位姿勢 が 多 く,同 一 姿勢 の長 時間保持 が腰部 へ の. る と報告 されて い る口 確 か に対象者 の作 業 時 間 は. 負荷 を高 めたため に頸肩腕症状 よ りも腰痛症状 の有訴. 日 4時 間であ るが, 1回 連続20分 の作業 と20分 間 の休. 率 を高 めた可能性 が あ る。. 憩 が交互 に入 るため,連 続 した作業 時間 と して は短 い. だ けの作業 であることか ら頸肩腕 に対す る負荷 が軽 か っ. ,. )。. 1. 頸肩腕症状 につ いて は,「 あ り」 の 割合 が 有意 に多. ことがわか る。 したが って,対 象者 では途 中 の休憩 に. く,多 変量 解析 において もオ ッズ比 6。 46と きわ めて 強. よ って疲労 の蓄積 が緩和 された可能性 が あ り,一 般事. い リス ク要 因 とな って いた。頸肩腕症状 は腰痛症状 と. 務職 の vDT従 事者 と比 較 して 筋骨格系 へ の 負荷 が 少. 同 じ筋 骨格系症状 であ り,両 者 が合併す ることは多 く. ない作 業 であ った と考 え られ る。 また,従 事年数 が長. の研 究報告 で も明 らか とな って い るため,腰 痛症状 の. い もの は作業 に熟練 してい るため,従 事年数 が短 く未. 予防 とい う局所 的 な対応 ではな く,作 業 関連性筋骨格. 熟 な者 よ り腰痛 を回避す るスキルを習得 して いたので. 系障害 と して全身 的 な視点か らの アプ ローチ が必要 で. あ ろ う。. あろ う. 19)。. 体 格 に つ いて は,BMIの 数 値 に よ って 低体 重 ,普 通体重 ,そ して肥満体重 に分類 して比 較 したが, どの. 4。. 腰痛 の有無 と対象者 の個人特性 との関連. 体格 につ いて も腰痛 の有無 による有意差 は認 め られな. 年齢 で は,「 な し」 よ りも「 あ り」 の方 が 有意 に若. か った。 しか し,多 変量解析 で は肥満体重 がオ ッズ比. か った ものの実数 で は 2歳 程度 と大 きな差で はなか っ. 1.43で 有意 な 関連性 を認 めた。 肥満 と腰痛発症 との 関. た。 しか も,年 代 では「 40歳 ∼49歳 」 と「 50歳 ∼ 59歳 」. 連 につ いては実証 された報告 は少 ないが,過 体重 によ. で有意差 が あ った ものの両者 でそ の割合 が逆 転 してお. り脊柱 へ の荷重 が増 え ると椎 間板 の変性 が進 行す ると. り,多 変量解析 において も年齢 と腰痛発症 との 間 には. の報告 b)や 体重 を減少 す る ことで腰痛 の改善効果 を認.
(7) 辻下守弘・永田昌美・甲田宗嗣・田辺暁人 :座 位作業を主体とした女性従事員の職業性腰痛と心理・社会的要因および生活習慣との関連性について 95. にな るとの報告 もあ る。運動習慣 は全 身体力 を向上 さ. めた とす る報 告 2の もあ る。 日常苛立 ち事 で は「 あ り」 の割合 が有意 に多 く,多. せ ,加 齢 による筋骨格系 の老化 を抑制 させ ることが可. 変量解析 にお いて もオ ッズ比 1.63と 有意 な 関連性 を認. 能 であ るが,激 しいスポ ーツ によ り腰椎 に対す る過剰. めた。職務 ス トレス と腰痛 も含 めた作業 関連性筋骨格. な負荷 はむ しろ腰痛発症 の リス ク要 因 にな るため運動. 系障害 との 関連 につ いて は数多 くの報告 が あ り,職 務. 処方 には注意 が必 要 であ ろ う。飲酒習慣 に関 して は. ス トレスが リス ク要 因 であ ることは共通 の見解 とな っ. 本研究 において腰痛発症 との 関連 を認 め, リス ク要 因. てい る 。職務 ス トレス とは職場環境 や職務 内容 か ら. で あ る こ とが 明 らか とな った。 しか し,Lebocuf― Yde. 受 けるス トレスの ことであ り,そ のモデル と して「仕 り 事 の要求度― コ ン トロール モ デル」 が有名 で あ る 。. ら3つ の レビュー論文 によ ると,飲 酒習慣 は腰痛発症 の. このモデルに基 づいた研究 によると,仕 事 の量や ス ピー. 報告 されて いる。本研究 では「 お酒 を どれ くらい飲 み. ドな ど仕 事 の要求度 が大 き く,仕 事 の裁量権 や 自由度. ます か ?」 とい う質 問 に対 して,「 ほぼ毎 日飲 む」 と. な ど仕 事 の コ ン トロールが低 く,職 場 の社会 的支援 が. い う回答 だ けでな く「 ときどき飲 む」 とい う回答 も不. 低 い とい った要素 が重 な ることで健康 問題 が生 じやす. 健康習慣 と して判定 したために,不 健康習慣 が大 き く. 2つ. ,. リス ク要 因 であ ると結論 づ けるエ ビデ ンスに乏 しい と. 職業性腰痛 の発症 に関 して. 見積 もられ た可能性 もあ るが,過 剰 な飲酒習慣 は生活. ただ し,本 研究. 習慣病 の発症 に も関与 す るため,変 容す べ き生活習慣. では職務 ス トレスで はな く,広 く日常生活上 の ス トレ. の 1つ と考 え るべ きであろ う。 また,不 規則 な生 活 に. ス源 に基 づ いて ス トレスを評価 してお り,職 場 だ けで. つ いて は,そ れが食生活 や栄養 バ ラ ンス,そ して睡眠. な く日常生 活 上 のス トレス源 も腰痛 を発症 させ る リス. リズ ム な ど他 の生活習慣 に も関連す る要 因 であ る こと. ク要 因 とな りうる ことが 明 らか とな った。. か ら,規 則 正 しい生活 へ の変容 は生活 習慣全般 を健康. 2"。. い ことが わか って い る. D。. もこのモデルが確 か め られて い る. に導 く上 で も重要 なアプ ローチ とな ろ う。. 5.腰 痛 の有無 と生 活習慣 との関連. 国内 において も腰痛 と生 活習慣 との 関連性 を明 らか. 不健康 な生活 習慣 が健康 問題 を生 じさせ るとい うエ. に しよ うとす る報告 が見 られ るよ うにな って い るが. ,. ビデ ンスにつ いて は,森 本 らの体系 的 な実証研究 によ. 腰痛 の予防 と治療 を 目的 と した生活 習慣 へ の介入 は少. り確 か め られて い る 。 これ らの エ ビデ ンスに基 づ い. ない のが現状 で あ る303"。. て,最 近 では多 くの慢性疾患 を生活習慣病 と位 置 づ け. を生活習慣病 と捉 え,学 際的 なアプ ローチ を用 いた生. 医学 的 な治療 だ けでな く生活習慣 を変容 させ ることの. 活習慣 へ の介入 によ り腰痛 の予防 と治療 を試 みた報告 が 多数 あ る4の 引)4つ 4⊃ 。今後 は国 内 において も他 の生 活. 1の. ,. 重要性 が強調 され るよ うにな った。本研究 の結果 ,腰 痛発症 に対 して も生活習慣 が 関連す ることがわか った。 生活 習慣 に関す る先行研究 で は,主 に飲酒習慣 ,喫 煙. _方 ,欧 米 で はす で に腰痛. 習慣病 と同様 に,生 活習慣 へ の積極 的 な介人 によ り 腰痛 の予防 と治療 に取 り組 んで い くべ きで あろ う。 ,. 習慣 ,そ して運動 習慣 につ いて検討 されて い るが,腰 痛発症 との 関連性 が報告 されてい るのは喫煙習慣 と運 引)D。 動習慣 で あ る 喫煙習慣 に関 して は本研究 におい て も単変量解析 で有意差 を認 めたが,多 変量解析 で は. 6。. 本研究 の 限界 と今後 の課題. 本研 究 は,1,324名 と対 象者 数 は十 分 で あ リデ ー タ の採択率 も高 か ったが,あ くまで も横断研究 で あ り ,. リス ク要 因 と して選択 されなか った。実験 的 な研究 D. 腰痛発症 と リス ク要 因 と関連性 を明 らか に しただけで. では,喫 煙 が腰椎椎 間板 な どに組織学 的 な変化 を及 ぼ. 両者 の 因果 関係 を特定す るまで には至 っていない。 ま. す ことが 指摘 されてお り,疫 学 的 な研究. において も. た,調 査 内容 につ いて も,職 業性腰痛 の発症 に とって. 腰痛発症 との 関連 が数 多 く報告 されて い るため,禁 煙. 重要な リスク要因である作業環境や作業姿勢 な ど身体・. を指導す ることは腰痛発症 を予防す る上 で重 要 である。. 人 間工 学 的 な 因子 ,あ るいは女性 の身体 に大 きな影響. 運動習慣 に関 しては,本 研究 において 関連性 を認 め る. を及 ぼす 出産 の有無 ,子 供 の数 ,そ して閉経 の有無 な. ことが で きなか ったが ,Hildcbrantら. 3の. 39の. 研究 では. ,. ,. ども含 まれて いなか ったため, これ らの交絡 因子 を十. 日常生活 にお ける運動習慣 が筋骨格系 に好 ま しい影響. 分調整 した結 果 で はない ことを考慮す る必 要 が あ る。. を及 ぼす一 方 で,激 しいスポー ツの経験 は逆 に筋 骨格. しか し,腰 痛発症 に関 して生活習慣 を ここまで詳細 に. 系 へ 悪影 響 を及 ぼす こ とが 指摘 され て い る。 また EIRringら りに よれ ば, ス ポ ー ツ活動 が 椎 間板 変性 を. 調査 した報告 や職務 ス トレスではな く日常生活 の心理・. もた ら し腰椎椎 間板 ヘルニ アを発症 させ る リス ク要 因. 究 の意義 は充分 あ った と考 え られ る。今後 は,対 象者. ,. 社会 的 な ス トレス を検討 した報告 も少 ないため,本 研.
(8) 甲南女子大学研 究紀要第 2号. 看護学. の 腰 痛 発 症 を追 跡 す る前 向 き研 究 を実 施 し,腰 痛 発 症 と リス ク要 因 との 因 果 関係 を明 らか にす る こ とで ,職 業 性 腰 痛 の 予 防 と治 療 に 役 立 て た い と考 え て い る。. リハ ビ リテ ー シ ョ ン学 編 (2009年 3月 ). 17)岩 切 一 幸 ,毛 利 一 平 ,外 山 み ど り他 :VDT作 業 者 の 身 体 的 疲 労 感 に影 響 す る諸 因 子 の 検 討 .産 業 衛 生 学 雑 誌. 2004;4:201-212 18)Laurscn B, Jcnsen BR, Gardc AH, ct al : Effect of mental and physical demands on muscular activity during. 献 文 1)厚 生統計協会 :健 康状態 と受 療状況。 国民衛生 の動 向 2007 2007;71-72 2)栗 原 章 :職 業性腰痛 の現状 と展望。 日本腰痛会誌 2002 ; 8: 10-15. the use of a cOmputer mousc and a keyboardo Scand J Work Environ Hcalth 2002 ;28 :215-221. 19)Anema JR, Steenstra IA, Bongers PM, ct al : 卜4ultidisciplinary rchabilitation for subacute low back pain: graded activity or workplace intelvention or both? A ran―. 3)青 山英 康 :職 場 に お け る腰 痛 問 題 を め ぐる背 景 。 青 山英 康 ,明 石 謙 (編 ):新 版 職 業 性 腰 痛 .労 働 基 準 調 査 会 ,東 京 , 1984,pp25 4)Hoogcnd00r WE,Bongers PM,dc Vct HC,ct al:High physical work load and low job satisfactiOn increase the. donlized controned trial. Spine 2007;32:291-298. 20)辻 崇 ,千 葉 一 裕 :加 齢 に よ る影 響 と変 化 ―基 礎 と臨 床 脊 椎・ 脊 髄 の 加 齢 性 変 化 椎 脊 髄 ジ ャー ナ ル. 椎 間 板 の 加 齢 と変 性 .脊. 2007;20:386-390. 21)松 永 俊 二 ,古 賀 公 明 ,川 畑 直 也 他 :加 齢 に 伴 う頸 椎 椎. risk of sickness absence duc to lo、 v back pain: results of. 間板 変 性 の 基 礎 と臨 床 。 関節 外 科 2008;27:203… 210. トノ Ied 2002 ; 5. 22)鈴 鴨 よ しみ ,高 橋 奈 津 子 ,紺 野 慣 一 他 :腰 痛 の ア ウ カ ム研 究 .Phama Medica 2007;25:9-12. a prospectivc cohort study. Occup Environ. 9: 323-328. 5)Campcllo MA,Weiser SR,Nordin M,et al:Work rc― tention and nonspcciflc low back pain.Spinc 2006 ; 31 : 1850-1857. 23)Lorusso A, Brllno S, L'Abbate N:A re宙 ew of low back pain and musculoskeletal disorders among ltalian nursing personnel.Ind Hcalth. 6)Lcc H,Wilbur J,Kim MJ,ct al:Psychosocial risk fac―. 2007 ;45 : 637-644. 24)Kim JY,June KJ,Yang BM,ct al: Time dependent. tors for work… rclated musculoskelctal disorders of thc. factors affecting the duration of work disability after conl―. lower― back. pcnsatcd low― back pain in South Korea. Ind Hcalth 2006;. among long― haul intcmational fclnale flight at…. tendants.J Adv Nurs 2008 ; 61 :492-502. 44: 503-509. 7)Kishi R,Kitahara T,Masuchi A,ct al:Work―. rclated. rcproductive, musculoskelctal and mental disorders among. working women― history,curcnt issucs and future rcscarch directions.Ind Hcalth 2002 ;40: 101-112. 、 vith low― back pain. and pelvic pain during prcgnancy.Acta Obstct Gynccol Scand。 2006 ; 85 : 647…. 656. レス 源 と精 神 健 康 度 。 精 神 衛 生 研 究. :都 市 住 民 の ス ト. 1986;32:47-65. 10)森 本 兼 晏 :ラ イ フ ス タ イ ル と健 康 ― 健 康 理 論 と実 証 研 究 。 医 学 書 院 ,東 京 ,1991,pp13. 652-657. 運 動 の介 入 は肥 満 者 の腰 痛 と. retest rcliability of a self― adrninistcred musculoskclctal. symptoms and job factors questionnairc used in crgonom― ics rescarch.App1 0ccup Environ Hyg. 2002 ; 17 : 613-. に よ る介 入 調 査 。 整 形 外 科 と災 害 外 科. 12)Carcy TS, Garctt J, Jackman A, ct al : Rcporting of. speciflc. low back pain:. in. a. Contcnt QueStiOnnaire(JCQ):an instrtlment for intema… tionally comparat市 e assessments of psychosocial job char― actcristicso J Occup Hcalth Psychol 1998 ; 3. tclephonc. inteⅣ. icw。. PsychosOcial work characteristics and psychological strain. Hcalth 2001 ;27 :258-267. 14)http://wwwomhlw.gojp/toukei/itiran/roudou/saigai/anzen/ kenkou02/rl.htinl. 31)Lcbocuf―. 不 安 ・ ス トレス・ 家 族 関 係 と 自尊 感 情 の 関 連 性 。 九 州. 2005;6:9-16. 誠 ,北 島洋 樹 ,伊 藤 昭 好. :VDT作 業 者 の 健 康. に 及 ぼす 影 響 要 因 の 解 析 .労 働 科 学. 1994;70:569-584. back paino Scand J Work Environ. Ydc C,Kyvik KO,B■ lun NH:Low back pain. and lifestyle. Part I: Smoking.Infoination from a popula― tion―. 15)篠 原 純 子 ,松 岡緑 ,樗 木 晶 7‐ 他 :虚 血 性 心 疾 患 患 者 の. .. 30)HoogendOom WE, Bongers PM, de Vet HC, ct al : in relation to low―. 13)http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/05/h0516-3.html. 三322… 355. トレス の 健 康 影 響. 1999;22:51-55. 790. 16)高 橋. a systematic review. Occup. Environ Med 2008 ;65 : 507-517. Identiflcation of potcntial biaseso Spinc 1995 ; 20 : 787-. 大学 医学部 保健学科紀要. RCT 2007;56:308-. tors of failurc to retum to work in non― chronic non…. 産 業 医学 ジ ャー ナ ル. pain. ッ トと. 改 善 した ―. 309. 29)川 上 憲 人 ,原 谷 隆 史 :職 業 性 ス. 621. back. QOLを. 28)Karasek R, Brisson C, Kawakami N, ct al : The Job. H)Rosecrance JC,Ketchcn KJ,Merlino LA,ct al:Test―. low. biology,. biomechanics and epidenliology. Orthopade 2005 ; 34 :. 27)Ilcs RA,Davidson M,Taylor NF:Psychosocial predic―. 9)宗 像 恒 次 ,仲 尾 唯 治 ,藤 田和 夫 他. acute. 25)Flammc CH: Obcsity and low back pain―. 26)中 村 英 一 郎 ,成 澤 研 一 郎 ,清 水 建 詞 他 :ダ イ エ. 8) Mogren I: Pcrccived health, sick lcave, psychosocial situation, and sexual lifc in women. ト. bascd sample of 29, 424 twins. Spine 1998 ; 23 :. 2207-2213 32)Lebocuf―. Ydc C,Ky宙 k KO,Bnlun NH:Low back pain. and lifestylc.Part II― -Obesity. Infolnation from a popula― tion―. based samplc of 29,424 twin suttectSo Spine 1999;. 24: 779-783.
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