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〈論文〉大学生へのジェンダー教育の課題--近畿大学学生の人権意識調査から

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Academic year: 2021

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(1)人権問題研究所紀要. 大学生への ジェンダー教育の課題一近畿大学学生 の人権意識調査か ら. ●論文. 大 学 生 へ の ジ ェ ンダ ー教 育 の課 題 一近畿大学学生 の人権意識調査 か ら. 人権問題研究所准教授. 熊. 本. 理. 抄. は じめ に 近 畿 大学 人 権 問 題 研 究 所 は、2009年 度 以 降、 「近 畿 大 学 の 学 生 の人 権 に 関 す る意 識 を把 握 し、 人 権 意 識 の 更 な る向 上 を 達 成 す る た め に、 よ り効 果 的 な 教 育 活 動 ・啓 発 活 動 ・研 究 活動 等 の 推 進 を 図 る た め の基 礎 資料 を う る」 こ とを 目的 と して、 「近 畿 大 学 学 生 の人 権 意 識 調 査 」 を実 施 して き た。 調 査 対 象 は、 毎 年 度 後 期 に お い て 開 講 され て い る講 座 「人 権 と社 会1」 及 び 「人 権 と社 会2」. の本 部 キ ャ ンパ ス を 中 心 と した 受 講 生(各. 訳 に っ い て は、2009年 度 は917名(う は1080名(う. ち女 性302名. ち女 性391名 、男 性674名)、2011年. 男 性655名)、2012年. 度 は1114名(う. 学 部 含 む)で 、 内. 、 男 性612名)、2010年. 度 は1117名(う. ち 女 性447名. 度. ち女 性419名 、. 、男 性620名)で. あ る。 「近. 畿 大 学 学 生 の 人 権 意 識 調 査 チ ー ム」 を 設 置 し、 教 員 各 自に よ る分 析 を 行 って き た。 詳 し くは、 各 年 度 報 告 書 を 参 照 い た だ きた い1。 本 稿 で は、2010年 度 に行 っ た ジ ェ ン ダ ー ・DV問. 題 に 関 す る人 権 意 識 調 査. を再 分析 し、 大 学 生 へ の ジェ ンダ ー教 育 の課 題 を探 索 す る こ と を 目的 とす る。. 1.学. 習 内容 と ジ ェンダー意 識. 図1は 、 小 学 校 ・中 学 校 ・高 校 に お い て受 けた こ とが あ る学 習 内容 の 回答 結 果 を性 別 で 図 示 した もの で あ る。 「思 春 期 の 変 化 ・月 経 ・射 精 」 「生 殖(受 の し くみ 」 「HIV/AIDS・. 精). 性 感 染 症 」 「避 妊 ・中 絶 」 な ど、 リプ ロ ダ ク テ ィ. 一45一.

(2) 人権問題研究所紀要. 大学生への ジェ ンダー教育の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. ブ ヘ ル ス に関 す る もの が 男女 と もに 回 答 が 高 くな って い る。 ま た、 ほ と ん ど の 項 目 に お い て女 性 の 回答 率 の方 が 高 くな って い る。. 図1小. 学 校 ・中学 校 ・高校 に お い て 受 けた こ とが あ る学 習 内容. 表1は 、 小 学 校 ・中学 校 ・高 校 に お い て受 けた こ とが あ る学 習 内容 につ い て 因 子 分 析 を行 い、3っ. の 因子 を抽 出 した もの で あ る。 第1因 子 を 「暴 力 ・多 様. な 性 」 因 子 、 第2因 子 を 「法 制 度 ・運 動 」 因 子 、 第3因 子 を 「リプ ロ ダ ク テ ィ ブ ヘ ル ス」 因 子 と名 づ け た。. 一46一.

(3) 大学生への ジェンダー教育 の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. 人権 問題研究所 紀要. 表1「. 学 習 内容 」 の 因 子 分 析. 鐡鰯鐡㈱繍. 暴力 ・多様な性 性 的虐 待(性 被 害) 恋 愛 ・デ ー トDV 買 売 春 ・援 助 交 際. 鑛欝. 多様な性(性 同一性障害、同性愛など) 結 婚 ・家 族 セ ク シ ュア ル ・ハ ラ ス メ ン ト 「男 ら しさ」 「 女 ら しさ 」. .235. .153. .056. .049. .110. .132. .208. .177. .272. .205. .314. .242. .208. .127. .譲雛. 4 つ1 1ー. 8 7/ nU. ,145. .113. .112. .066. 避 妊 ・中絶. .241. .118. .114. .126. HIV/AIDS・. し くみ. 性 感 染症. 40.217. 寄与 率27.04535.051 因 子 抽 出法:主 因 子 法. に︾ 00 ¶ー. ハ 0 4 0 4 り0 00. .翻 鶏. 思 春 期 の変 化 ・月 経 ・射 精. 生 殖(受 精)の. リプロダクティブヘルス. 監U 74 00 0σ nU. ΩU 0σ 0. 男女共 同参画 社会 条 約 ・法 律(女 性 差別 撤 廃条 約 や男女雇用機 会均 等法な ど) 女性解放運動 性差別. 法制 度 ・運動. 回転 法:Kaiserの. 正 規 化 を伴 うバ リマ ック ス 法. a.5回 の 反 復 で 回 転 が 収 束 しま した。. 表2は 、 上 記3っ. の 因 子 と、 「ジェ ン ダ ー否 定 」 得 点2と の 相 関 係 数 を み て. い る。 「ジ ェ ンダ ー否 定 」 得 点 は、 得 点 が 高 い ほ うが ジ ェ ンダ ー を否 定 す る傾 向 が 高 い こ とを 示 して い る。 女 性 に お け る 「暴 力 ・多 様 な性 」 「法 制 度 ・運 動 」 と 「ジェ ンダ ー否 定 」 との 間 に相 関 係 数 は小 さ いが 有 意 な相 関 関係 が み られ た 。 こ こで 示 さ れ て い る の は 相 関 関 係 に す ぎ な い もの の、 女 性 に お い て は、 「法 制 度 ・運 動 」 に関 す る教 育 が ジ ェ ン ダー を 否定 す る意 識 を形 成 す る可 能 性 を秘 め て い る こ とが わ か る。 今 後 、 小 学 校 ・中学 校 ・高 校 に お け る ジ ェ ンダ ー教 育 の担 当教 員 た ち と連 携 しなが ら、 ジェ ン ダー教 育 の 内容 を検 討 す る よ う な場 をぜ ひ構 築 して い け た ら と考 え て い る。. 一47一.

(4) 人権 問題研 究所紀要. 表2学. 大学生へのジェンダー教育の課題一近畿大学学生 の人権意識調査か ら. 習 内容 と 「ジ ェン ダ ー否 定 」 得 点 と の 相 関 係 数 女性 ジ ェ ンダ ー 否 定. 男性 ジ ェ ン ダ ー否 定. 暴 力 ・多 様 な性. 0.186**. 一〇 ,015. 法 制 度 ・運 動. 0.227**. 0,026. リプ ロダ ク テ ィブ ヘ ル ス. 0,059 N=295. 0,016. N=447. **p<0.01. 2.男. 性が. 「リ ー ド」 す る べ き/し. た方 が い い. 暴 力 を肯 定 す る意 識 に っ い て、 性 別 に 基 づ く差 が あ るか をみ た ものが 、 表3 で あ る。 暴 力 に関 す る考 え を把 握 す る12の 項 目 に っ い て、「そ う思 う」を4点 、 「や や そ う思 う」 を3点 、 「あ ま りそ う思 わ な い 」 を2点 、 「そ う思 わ な い」 を 1点 と して 得 点 化 し、 女 性 、 男 性 そ れ ぞ れ の 平 均 値 を 算 出 しt検 定 を行 っ た。 分 析 にっ い て は、 各 項 目に お け る男 性 得 点 の 平 均 値 か ら、 女 性 得 点 の平 均 値 を 差 し引 い た もの を平 均 値 の 差 得点 と して 算 出 を 行 い、 そ の結 果 の負 の値 を と り か っ 有 意 差 が認 め られ た項 目、 正 の 値 を と りか っ 有 意 差 が 認 め られ た項 目、 平 均 値 に有 意 差 が認 あ られ な か った 項 目を 分 類 し、 最 終 的 に平 均 値 の差 得 点 の絶 対 値 の降 順 で表 に示 して い る。 加 え て 表 で は各 項 目の 女 性 と男 性 の得 点 の平 均 値 と そ の有 意 差 を記 号 を 用 い て 付 し、 平 均 値 の 差 得 点 につ い て は不 等 号 に よ り そ の大 小 関係 を 示 して い る。 以 下 、 本 稿 に お け るt検 定 に よ る分 析 は 同様 の手 法 で行 って い る。 結 果 、 男性 が女 性 と比 較 して 暴 力 を 肯 定 す る意 識 が 高 い傾 向 に あ る こ とが 明 らか に な っ た。 「恋 人 同 士 で も、 相 手 の 携 帯 電 話 を 勝 手 に見 る の は、 悪 い こ と だ」 は逆 転 項 目の た め 、 暴 力 を 肯 定 す る項 目の うち、 ア ミカ ケ を して い る 「性 的 関係 で は 男性 が リー ドす べ きだ 」 の 項 目 にお いて の み、 女 性 が男 性 と比 較 し て高 く、5%水. 準 で 有 意 差 が 認 め られ た。. 一48一.

(5) 人権 問題研究所 紀要. 大学生へのジェンダー教育 の課題一近畿大学学生の人権意識調査 から. ま た、 「た とえ 暴 力 を ふ る った と して も、 ち ゃん と謝 った ら許 して あ げ るべ きだ 」 の項 目 に お いて 、 男 女 間 に最 大 の平 均 値 の差 が み られ る こ とか ら、DV サ イ クル の 特 徴 や 、 「力 と支配 」 の 関 係 性 も含 め、 「親 密 な 関 係 」 に お け る他 者 との 境 界 線 の 構 築 に関 す る教 育 が 不 可 欠 で あ る と考 え る。 と りわ け 「親 密 な関 係 」 にお いて は、 自 己 と他 者 の境 界 線 を越 え る こ とが 「親 密 」 だ と誤 解 を しや す くされ や す い。 表3に. お い て、「恋 人 同 士 な ら、思 わ ず 手 を あ げ る ことが あ っ. て も、 嫉 妬 や 愛 情 表 現 な ら仕 方 が な い 」 「連 絡 が 来 て、 す ぐに返 信 が な い と怒 る の は、 愛 さ れ て い る証 拠 だ 」 の項 目 も平 均 値 差 が 大 き くな って い る。 「愛 」 と い う名 の も と に、 「親 密 な 関係 」 に お い て は他 者 の境 界 線 を侵 害 す る傾 向 に あ る こ とが わ か る。 「愛 」 とい う名 の も と に、 支 配 ・束 縛 ・所 有 ・暴 力 が 正 当 化 さ れ て い る。 「親 密 な関 係 」 に お け る暴 力 は、 自 己 に つ い て も第 三 者 に っ い て も、 認 識 す る こ とや介 入 す る こ とが 難 しい。 さ らに 、 「恋 人 が キ ス や セ ック ス を要 求 した ら、 相 手 は応 じ るの が 当 た り前 で あ る」 も平 均 値 差 が 大 きい。 女 性 が 肯 定 す る傾 向 に あ る、 「性 的 関 係 で は 男 性 が リー ドす べ きだ」 とい う項 目 も含 め 、 ジェ ン ダー教 育 に お け る性 暴 力 に関 す る教 育 、 性 的 自己 決 定 の 力 を っ け る教 育 が 重 要 で あ る こ とを 明 らか に して い る。. 一49一.

(6) 人権 問題研究 所紀要. 表3暴. 大学生へのジェンダー教育の課題一近畿大学学生 の人権意識調査か ら. 力 を 肯 定 す る意 識 得 点 、 及 び平 均 値 の差 とt検 定 結 果 女性 (平均値). 恋人 同士 でも、 相手の携 帯電話を勝手に見るのは、悪い ことだ. 3.54. 男性 (平均値) 〉**. 平均値 の差. 3.27. 一〇.27. 簾撫 た とえ 暴 力 を ふ る った と して も 、 ち ゃん と 謝 った ら 許 して あ げ るべ き だ. 1.91. <**. 2.39. 0.48. 恋人が キスや セックスを要求 した ら、相手は応 じるのが当た り前 であ る. 1.69. <**. 2.03. 0.34. 恋 人同士な ら、 思わず手 をあげる ことが あ って も、 嫉妬や愛情表 現な ら仕方 がない. 1.35. <**. 1.66. 0.31. 連絡が来 て、 すぐに返信がないと怒るのは、愛されている証拠だ. 1.73. <**. 2.04. 0.31. 恋人が いる人は、異性の友人と親 しくしてはいけない. 1.61. <**. 1.84. 0.23. 恋人 であれば、二人の気持ちや考えは同 じでなければな らない. 1.53. <**. 1.71. 0.18. 暴 力を受けても別れないのは、愛 し合 っているか らだ. 1.61. <**. 1.79. 0.18. 恋人 からは束縛 されてもいい. 2.01. <**. 2.17. 0.16. 恋 人が自分以外 の異性 との交友関係 や自分の行動 をチ ェック した り制 限す るのは、好 きな証拠だから仕方がない. 1.94. <*. 2.06. 0.12. 性暴力 の被 害者にも落ち度がある. 1.84. <. 1.92. 0.08. **p<0.01*p<0.05. 次 に 、 ジ ェ ンダ ーを 肯 定 す る意 識 につ い て、 性 別 に基 づ く差 が あ るか を み た もの が 、 表4で あ る。 ジェ ンダ ー に関 す る考 え を把 握 す る17の 項 目 に っ い て、 「そ う思 う」 を4点 、 「や や そ う思 う」 を3点 、 「あ ま りそ う思 わ な い」 を2点 、 「そ う思 わ な い」 を1点. と して得 点 化 し、 女 性 、 男 性 それ ぞ れ の 平 均 値 を算 出. しt検 定 を 行 っ た。 男性 が女 性 と比 較 して 得 点 が 高 く、 男 性 の方 が ジ ェ ン ダー を肯 定 す る傾 向 に あ る こ とが 明 らか に な っ た。 「妻 の転 勤 が 決 ま った ら、 別 々 に暮 らす の もよ い」 と 「共 働 きな ら家 事 の 負 担 は半 分 ず っ す るの が の ぞ ま しい」は逆 転 項 目 の た め、 ジ ェ ン ダー を肯 定 す る項 目の うち、 ア ミカ ケ を して い る 「男 性 は少 し ぐら い強 引 に女 性 を リー ドす る方 が よ い」 の 項 目 に お い て の み、 女 性 が 男性 と比較 して 高 く、1%水. 準 で 有 意 差 が 認 め られ た。. 一50一.

(7) 人権問題研究所紀要. 表4ジ. 大学生への ジェンダー教育 の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. ェ ンダ ー を肯 定 す る 意 識 得 点 、 及 び平 均 値 の差 とt検 定結 果 女性 (平均値). 男性 (平均値). 平均値の差. 妻の転 勤が決まったら、別々に暮らすのもよい. 2.53. 〉**. 2.16. 一〇 .37. 共働きなら家事の負担は半分ずつするのがのぞま しい. 3.29. 〉**. 2.99. 一〇 .30. 妻や子どもを養うのは、男性の責任である. 2.49. <**. 3.07. 0.58. デー トなどでは、男性が金銭面の負担をするべきだ. 1.99. <**. 2.48. 0.49. 男性は、家庭をもって一人前だといえる. 1.88. <**. 2.26. 0.38. 体育会系のサークルのマネー ジャーは女性がやる方がよ い. 2.20. <**. 2.56. 0.36. 家事や育児の能力が低い女性はのぞま しくない. 2.10. <**. 2.42. 0.32. 「男性は仕事、女性は家事 ・育児」 と役割分担をす る方が よい. 1.93. <**. 2.23. 0.30. 男の子は男ら しく、女の子は女 らしく育てる方が よい. 2.34. <**. 2.64. 0.30. 育児 ・介護休業は、男性よ り女性が とった方が よい. 2.31. <**. 2.50. 0.19. 男性の方が女性よ り、管理職 としての資質があ る. 1.94. <*. 2.06. 0.12. 女性の幸福は結婚にあるので、女性は結婚す る方が いい. 1.92. <*. 2.04. 0.12. 職場で、来客にお茶を出すのは女性が した方が よい. 2.32. <. 2.45. 0.13. 子どもが3歳 くらいまでは母親の もとで育て る方が よい. 2.65. 〉. 2.62. 一〇 .03. 結婚 した ら、妻が夫の姓を名乗 るの は当然 だと思 う. 2.31. <. 2.33. 0.02. 夫の親を妻が介護 ・看護す るの は当然だ と思 う. 1.92. =. 1.92. 0.00. **p<0.01*p<0.05. 表3と 表4の 結 果 か ら、男 性 に は 「リー ド」す る役 割 、 リー ダー 的 な ポ ジ シ ョ ンにつ く こ とを女 性 が求 め て い る こ とが わ か る。 男 性 は あ らゆ る分 野 で 、 リー ドす る役 割 や リー ダー 的 な社 会 的 地 位 が 求 あ られ て きた が ゆ え に、 人 を リー ド す る力 や、 リー ダ ー と して の 役 割 や 地 位 を果 た す力 を身 に っ け られ る よ う な教 育 が 男性 に はな され て きた が 、 女 性 た ち に は、 そ う した役 割 や 社 会 的 地 位 が 要 求 され て こな か っ た た め、 そ う した力 が つ い て こな か っ た と も言 え る。 「男 性 ら しい 」 役 割 や 地 位 が 求 め られ 与 え られ る と、 男性 に 求 め られ る力 が 次 第 に身 にっ いて い くよ うに な るが 、 女 性 に は そ うい う役 割 や 地 位 が 求 め られ る こ と も 与 え られ る こ と もな か った た め、 そ う した力 が 身 にっ か な か った と も言 え る。 ジェ ンダ ー は こ う して、 人 が力 を発 揮 で き る環 境 を 奪 う こ とで 、 そ の人 が もつ 力 も奪 って い く。 ま た、 規 範 と され て い る役 割 や 行 為 を果 たす こ とが で きな い 一51一.

(8) 人権 問題研 究所紀要. 大学生へのジェンダー教育の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. とそ の 人 の 力 を 抑 圧 して い く。 リー ドす る役 割 や行 為 、 リー ダー と して の 役 割 や 社 会 的 地 位 を 果 たす こ とが で き な い男 性 は、 そ の人 の もっ 力 が 抑 圧 され て い く。 逆 に、 男 性 に求 め られ る役 割 や行 為 を女 性 が遂 行 す る こ と は 「女 ら し くな い」 と され て しま う ので あ る。 表4に. お い て 、 男 性 と女 性 に高 い平 均 値 の差 が み られ た の は、 「妻 や子 ど も. を 養 うの は、 男 性 の 責 任 で あ る」 「デ ー トな どで は、 男 性 が 金 銭 面 の負 担 を す るべ き だ」 「男 性 は、 家 庭 を も って 一 人 前 だ とい え る」 で あ っ た。 男 性 が 一 人 で 家 庭 を 支 え な くて は な らな い、 この 「稼 得 者 一 人 モ デ ル 」 規 範 を 支 え るだ け の 雇 用 保 障 を これ まで ど お り提 供 す る こ とは 困難 で あ る。 しか し人 び との ジ ェ ンダ ー意 識 だ けが 変 わ らな い。「妻 や 子 ど もを 養 うの は、男 性 の 責 任 」で 、「デ ー トな ど で は、 男 性 が 金 銭 面 の 負 担 を す るべ き」 で 、 「男 性 は、 家 庭 を も って 一 人 前 だ と いえ る」 と の ジェ ンダ ー規 範 に よ る しば りが 男 性 た ち にあ る なか 、 そ の 役 割 や 社 会 的 地 位 が 果 た せ な い場 合 や果 た せ な くな った 場 合 、 「男 ら しさ」 の 規 範 を追 求 す る経 済 力 と職 業 を失 った場 合、 男性 た ち の 自尊 感 情 に大 き な影 響 を 及 ぼ す で あ ろ うと懸 念 す る。 自尊 感 情 を失 った こ との あ らわ れ と して 、14 年 間 続 いて い る男 性 の 自死 数 の多 さ を指 摘 す る こ とが で き るの で は な いだ ろ う か 。 ま た、 自尊 感 情 を取 り戻 す た あ の、 「力 と支 配 」 と して のDVに. あ らわ れ. て い るの で は な い だ ろ うか。 学 生 た ち を と りま く社 会 ・政 治 ・経 済 状 況 と関連 させ な が ら、 学 生 た ちが こ の 時 代 の この 社 会 に お い て 生 き て い くた め の 力 の 獲 得 と、 ジェ ン ダ ー意 識 の 「学 び ほ ぐ し(unlearning)」. 3.ジ. を す るた あ の ジ ェ ンダ ー教 育 が 必 要 で あ る。. ェ ン ダ ー 意 識 ・ ジ ェ ン ダ ー 経 験 ・暴 力 認 識 ・DV経. 験. 「家 庭 内 の ジェ ン ダー 経 験 」3「 親 か らの 暴 力 」4「 学 校 に お け る ジ ェ ンダ ー 経 験 」5「 学 校 に お け る暴 力 」6「 ジ ェ ン ダー 否 定 」 「DV加 害 経 験 」7「DV被 害 経 験 」8「 暴 力 否 定 」9の 各 変 数 間 の 関 係 を 検 討 す る た め に、相 関 係 数 を 使 っ. 一52一.

(9) 人権問題研究所紀要. 大学生への ジェンダー教育の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. た 分 析 の 結 果 を 示 し た もの が 表5で. あ る。. 中 程 度 の 正 の 相 関 が あ る の は 、 「暴 力 否 定 」 と 「ジ ェ ン ダ ー 否 定 」 と の 間 で 、 暴 力 を 否 定 す る意 識 が 高 い人 の 方 が ジェ ン ダー を否 定 す る傾 向 が 高 い こ とが 示 され た。 「学 校 に お け る 暴 力 」 と 「親 か ら の 暴 力 」 と の 間 に も弱 い 正 の 相 関 が み ら れ る 。 ま た 、 「親 か らの 暴 力 」 と 「家 庭 内 の ジ ェ ン ダ ー 経 験 」 に も 弱 い 正 の 相 関 が み られ る。 暴 力 と ジ ェ ン ダー の 関 連 性 が 見 え る。 大 学 教 育 の み な らず学 校 教 育 に お い て も、 暴 力 に 関 す る教 育 と ジ ェ ン ダ ー に 関 す る 教 育 を 関 連 さ せ る こ と が 重 要 で あ る。 表5各. 変 数 間 の相 関係 数. 家庭内の 親からの 学校における 学校における ジェンダーDV加 害DV被 害 ジェンダー経験 暴力 ジェンダー経験 暴力 否定 経験 経験 家庭 内 の ジ ェ ンダ ー経 験. 一. 親 か ら の 暴 力.255** 学校 に お け る ジェ ンダ ー.046. .073-. 学 校 に お け る 暴 力.143*. .307**.169**一 一.076.013-.148*. ジ ェン ダ ー 否 定.042 DV加. 害 経 験.114*. .192**.102.089. 一.194**一. DV被. 害 経 験.133*. .054.077.060. 一.048.492**一. 暴 力否 定 N=296 **.相. 一.007. 関係 数 は1%水. *.相 関 係 数 は5%水. 4.職. -.143*一.127*一.110. .510**一.315**一.130*. 準 で 有 意(両 側)で す 。 準 で 有 意(両. 側)で す 。. 業観 と結婚 観. 表6は 、 職 業 観10に っ い て 因 子 分 析 を行 い、3っ あ る。 第1因. の 因 子 を 抽 出 した もの で. 子 を 「仕 事 ・や りが い」 因 子 、第2因 子 を 「自 由 な生 き方 」 因子 、. 第3因 子 を 「生 活 ・安 定 」 因 子 と名 づ け た。 そ の職 業観 に性 別 で の 有 意 差 が あ るか を み た もの が 表7と 表8で. あ る。 女 性. は 「仕 事 ・や りが い」 の職 業 観 を 男性 よ り も有 して い る傾 向 が あ り、男 性 は 「生 活 ・安 定 」 の職 業 観 を 女 性 よ り も有 して い る傾 向 が あ る こ とが わ か る。 「自 由 一53一.

(10) 人権問題研究所紀要. 大学生への ジェ ンダー教育の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. な生 き方 」 の職 業 観 に 関 して は性 別 に よ る有 意 差 はみ られ な か った。. 表6「. 職業観」 の因子分析 仕事 ・やりがい 自由な生き方. 生活 ・安定. 灘醸. .422. .435. や りたい仕事な ら正社員でもフリーターでもこだわらなくてよい. ,灘 奪. .426. .431. 仕事が 自分 に合わ なけれ ば転職 することにこだわらない. .灘 薩. .406. .408. 将来 自分の店や会社 を持 ちたい. .482. 繊鎌. .471. 今の世の 中定職 に就 かな くてもなんとか暮ら していける. .673. 難難. .281. いろいろな職業 を経験 したい. .407. 雛器. .552. で きれば仕事 を したくない. .434. ,駕灘. .435. 若 いうちは仕事 よ りも自分 のや りたいことを優先させたい. .586. .495. 仕事 よりも家庭生活 を優 先させたい. .429. .420. 卒業 して入社 した会社 で定年 まで働きたい. ,566. .466 65.587. 寄 与 率35.096 因 子 抽 出法:主 因 子 法 回 転 法:Kaiserの a.14回 の 反 復 で 回 転 が 収 束 し ま し た。. 表7性. 正 規 化 を 伴 うバ リマ ッ ク ス法. 別 × 「仕 事 ・や り が い 」 因 子(X2=8.216,df=Lp<.01) 仕 事 ・や りが い. 性別. 女 男. 合計. 表8性. 合 計(N). 高. 低. 獺.諺 驚. 49.1%. 獄 欝難. 58.2%. 100%(663). 45.1%. 54.9%. 100%(1050). 100%(387). 別 × 「家 庭 生 活 ・安 定 」 因 子(Z2=5.479,df=1,p<.05) 生 活 ・安 定. 性別 合計. 女 男. 高. 低. 鎌.蟹 齢. 63.0%. 灘.轍 蔭. 55.6%. 41.7%. 58.3%. 一54一. 購㈱鋤. 学校 を卒 業 した らで きるだけ早 く就職 して親 から経済的に自立 すべ きだ. 合 計(N). 100%(389) 100%(660) 100%(1049). 89.953.

(11) 人権問題研究所紀要. 大学生への ジェンダー教育の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. 表9は 、 結 婚 観11に っ いて 性 別 に基 づ く差 が あ るか を み た結 果 で あ る。 結 婚 に関 す る考 え を把 握 す る9の 項 目 にっ い て、 「そ う思 う」 を4点 、 「や や そ う 思 う」 を3点 、 「あ ま りそ う思 わ な い」 を2点 、 「そ う思 わ な い」 を1点. と して. 得 点 化 し、 女 性 、 男性 そ れ ぞ れ の 平 均 値 を算 出 しt検 定 を 行 っ た。 女 性 が 「個 人 尊 重 型 結 婚 観 」 を 、 男 性 が 「伝 統 的結 婚観 」 を 有 して い る傾 向 に あ る こ と が わ か る。 た だ し、 「結 婚 は当 事 者 間 の 問 題 で あ り、 二 人 の 意 思 が 尊 重 され るべ きで あ る」 の 項 目 にっ い て は男 性 が高 くな って い る。. 表9結. 婚 観 得 点 、 及 び平 均 値 の差 とt検 定 結 果 女性 (平均値). 男性 (平均値). 平均値の差. 同性 同士 の結婚 も認 められるべきだ. 2.96. 〉**. 2.48. 一〇.48. 夫婦別姓 は認 められるべきだ. 2.76. 〉**. 2.52. 一〇.24. 結婚 しても必ず しも婚姻届を提出する必要はな い. 2.27. 〉*. 2.14. 一〇. 結婚 は当事 者間の問題であ り、二人の意思が尊重 され るべ きである. 2.25. <**. 3.24. 0.99. 結婚 したら、子どもを持つのは普通だ. 2.29. <**. 2.61. 0.32. 誰でも人は結婚する方がいい. 2.31. <**. 2.54. 0.23. 結婚 したら、なるべ く離婚すべ きで はな い. 3.11. <**. 3.25. 0.14. 結婚 ・出産すれば、家庭生活を中心 にす る. 2.89. <*. 3.00. 0.11. 結婚 は家 と家 とが結 びつ くことでもあ るので、家族の 同意が尊1さ れ るべきである. 2.77. 〉. 2.68. 一〇 .09. .13. **p<0.01*p<0.05. そ こで、 ジ ェ ン ダ ー意 識 な ら び に職 業 観 、 結 婚 観 の 各項 目間 の 関 係 を 検 討 す るた あ に、 相 関係 数 を 使 った 分 析 を性 別 で分 け て行 った 結 果 が 表10と11で. あ. る。 ジ ェ ン ダ ーを 否 定 す る意 識 と、職 業 観 の3っ の 因子 「仕 事 ・や りが い」 「自 由 な 生 き方 」 「生 活 ・安 定 」 に っ い て は女 性 の 場 合 は有 意 差 が な い。 一 方 、 男 性 の場 合 は 「生 活 ・安 定 」 と の間 で負 の 関係 が み られ る。 ただ しそ の相 関 係 数 は小 さ い。 ジ ェ ンダ ー否 定 と結 婚 観 と の 間 で は、 女 性 、 男 性 と もに有 意 な正 の相 関 が み られ 、 いず れ も中程 度 の相 関 が あ る。 ジ ェ ンダ ー意 識 は、 職 業 観 よ り も結 婚 観 一55一.

(12) 人権問題研究所紀要. 大学生への ジェンダー教育の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. に影 響 を及 ぼ して い る こ とが わ か る。 た だ し注 意 す べ き点 は、 本 調 査 の調 査 対 象 が 大学 の 低 学 年 を 中 心 に実 施 され た調 査 だ と い う点 で あ る。 高 学 年 とな り、 就 職 が 身 近 な 問題 に な る と異 な る回 答 結 果 が 出 て くるか も しれ な い。 こ こで い う結 婚 観 は そ の値 が 高 い 方 が 「個 人 尊 重 型 結 婚 観 」 の傾 向が あ る こ と を示 して い る た め、 ジ ェ ン ダー を 否 定 す る意 識 が 高 い方 が 個 人 尊 重 型 結 婚 観 を有 して い る と言 え る。 女 性 も男性 もそ の 傾 向 が あ る。 ま た、 表10と. 表11に. お い て、 女 性 の場 合 は、 結 婚 観 と職 業 観 と の間 に有 意. な相 関 関 係 は み られ な い が、 男性 の場 合 は 、 結 婚 観 と 「生 活 と安 定 」 の間 に弱 い負 の相 関 が あ る。 男 性 に お い て は、 個 人 尊 重 型 の 結 婚 観 を 有 す る場 合 、 「生 活 と安 定 」 を優 先 す る職 業 観 に負 の相 関 が あ る こ とが わ か る。. 表10ジ. ェ ンダ ー 意 識 、 職 業 観 、 結 婚 観 の 相 関 係 数(女 性) 結婚観. 女性 仕事 ・やりがい. 自由な生き方. 生活 ・安定. 結婚観 仕 事 とや りが い 自由な生き方 生活と安定 ジ ェ ンダ ー 否 定 N=309 艸 .相 関 係 数 は1%水. 表11ジ. .069 .060. .212**. - .067. .221**. .534*宰. .100. .231艸 一.062. 一.038. 準 で有 意(両 側)で す 。. ェ ン ダ ー 意 識 、 職 業 観 、 結 婚 観 の 相 関 係 数(男. 性). 男性 結婚観. 仕事 ・や りが い. 自 由 な生 き方. 生 活 ・安 定. 結婚観 仕 事 と や りが い 自 由 な生 き方 生 活 と 安定 ジ ェン ダ ー否 定 N=505 8* .相 関 係 数 は1%水. 一.032 。151零*. .334**. 一.262**. .209** 一.031. .462紳. 準 で 有 意(両. 側)で. す。. 一56一. .140** .005. 一.139榊.

(13) 人権問題研究所紀要. 大学生への ジェンダー教育の課題一近畿大学学生 の人権意識調査か ら. ジ ェ ン ダー意 識 が結 婚 観 に 影 響 を 及 ぼ して い る こと が表10と た た め、ク ロ ス集 計 で分 析 して み た(表12)。. 表11で. 示 され. 女 性 にお いて も男 性 に お いて も、. ジ ェ ン ダー を否 定 す る意 識 が 低 い方 が 「伝 統 的 結 婚 観 」 を有 し、 ジ ェ ン ダ ーを 否 定 す る意 識 が 高 い方 が 「個 人 尊 重 型 結 婚 観 」 を有 して い る こ とが 示 され た 。. 表12ジ. ェ ン ダ ー 否 定 カ テ ゴ リ ー × 結 婚 観(女:Z2=47.527,df=2,p<.01、 男:Z2=50.351,df=2,p<.01). 結婚観 性別 女. 伝統的結婚観 ジ ェ ンダ ー 否 定. 低. A68.1%. 中. 41.2%. 高. 19.7%. ジ ェ ンダ ー 否 定. 合計. 低. A74.9%. 中. 53.6%. 高. 37.0%. 合 計(N). 31.9%. 100%(72). 58.8%. 100%(102) 100%(137). Ψ80.3%. 37.9%. 合計 男. 個 人尊 重型結婚 観. 62.1%. 100%(311). 25.1%. 100%(211). 46.4%. 100%(166) 100%(135). v63.0%. 合計. 58.0%. 42.0%. 100%(512). ジ ェ ンダ ー 否 定. 低. 73.1%. 26.9%. 100%(283). 中. 48.9%. 51.1%. 100%(268). 高. 28.3%. 71.7%. 100%(272). 50.4%. 49.6%. 100%(823). 合計. な お、 「差 別 を と らえ る視 点 」12と 結 婚 観 を ク ロス 集 計 で 分 析 して み た と こ ろ(表13)、. 女 性 に は有 意 差 が み られ な か っ た。 しか し、 男性 に お いて は、 差. 別 を と らえ る視 点 が 高 い ほ ど、 「伝 統 的 結 婚 観 」 を有 し、 差 別 を と らえ る視 点 が 低 い ほ ど、 「個 人 尊 重 型 結 婚 観 」 を有 して い る こ とが 示 さ れ た。 男 性 学 生 に と って、 「女 性 差 別 を な くす 」 視 点 や と り くみ と、 「結 婚 し、 子 ど もを もち、 結 婚 ・出産 す れ ば 家庭 生 活 を 中 心 に し、 一 生 な るべ く離 婚 す べ きで な い」 との 結 婚 観 とが ど の よ う に関 連 す るの だ ろ うか。 男 性 学 生 に と っ て の、 「女 性 差 別 を な くす」 視 点 や と り くみ にっ いて の 検 証 は今 後 の課 題 と した い。. 一57一.

(14) 大学生への ジェンダー教育の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. 人権問題研究所紀要. 表13差. 男:Z2=20.813,df=2,p<.01). 結婚観 性別 女. 伝統的結婚観 差別 をとらえる視点. 差別をとらえる視点. 合 計(N). 39.5%. 60.5%. 100%(81). 中. 40.2%. 59.8%. 100%(179). 高. 39.8%. 60.2%. 100%(123). 39.9%. 60.1%. 100%(383). 低. 46.5%. 中. 62.4%. 高. 合計. 個人尊重 型結婚 観. 低. 合計 男. Z2=.013,df=2,. 別 を と ら え る 視 点 カ テ ゴ リ ー × 結 婚 観(女 p=.994,n.s.、. \!68.3%. A53.5%. 100%(200) 37.6%. 100%(255). 31.7%. 100%(189). 合計. 59.2%. 40.8%. 100%(644). 差別をとらえる視点. 低. 44.5%. 55.5%. 100%(281). 中. 53.2%. 46.8%. 100%(434). 高. 57.1%. 42.9%. 100%(312). 52.0%. 48.0%. 100%(1027). 合計. 図2は 結 婚 相 手 に求 め る条 件 で あ る。 女 性 は、① 「経 済 力 」② 「職 業 」③ 「相 手 の家 族 と の 同居 の 有 無 」、 男 性 は、 ① 「相 手 の容 姿 ・外 見 」 ② 「相 手 は家 事 が 苦 に な らな い か」 ③ 「相 手 は 子 ど もが ほ しい か ど うか」 の 順 と な って い る。 ジェ ン ダー の意 識 と構 造 を 色 濃 く反 映 して い る。. 一58一.

(15) 人権問題研究所紀要. 大学生への ジェンダー教育の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. 図2結. 婚相手 に求め る条件. 山 田 昌弘 は、「2000年 に入 って か ら、専 業 主 婦 志 向 が20代. の若 年 層 で 強 ま っ. て い る」 こ とや 「結 婚 相 手 に求 め る条 件 と して 、 「収 入 」 や 「職 業 」 を 考 慮 す る女 性 が 大 多 数 を 占 め、 近 年 そ の傾 向 が 強 ま って い る」 こ と につ い て い くっ か の調 査 報 告 か ら紹 介 して い る13。 山 田 は、 「結 婚 相 手 に年 収400万. 円 以 上 の収 入 を期 待 す る女性 が68%と3分. の2を 超 え る の に、 現 実 に年 収400万. 円 以 上 を 得 て い る未 婚 男 性 は4分 の1に. す ぎ な い 」 と して 、 「女 性 が結 婚 相 手 の男 性 に期 待 す る年 収 と、 現 実 の 男 性 の 年 収 の ミス マ ッチ が 起 きて い る」14と 指 摘 す る。 さ ら に、 「戦 後 か ら高 度 経 済 成 長 期 に 日本 に普 及 した 家 族 モ デ ル 」、 つ ま り、 性 別 分 業 に基 づ い た 家 族 モ デ ルが 、 「今 限 界 を迎 え て い る」 こ とが 未 婚 化 ・少 子 化 を生 じ させ て い る と して 、 その 要 因 と な って い る 「若 年 男 性 の収 入 低 下 ・二 極 化 ・不 安 定 化 」 の進 行 を食 い止 め る た あ の 「雇 用 や社 会 保 障 な ど を 充 実 させ るな どの 、 早 め の対 策 が 必 要 で あ る」15と 警 鐘 を 鳴 らす。. 一59一.

(16) 人権問題研究所紀要. 大学生 へのジェンダー教育の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. 男 性 の 「働 き方」 と 「生 き方 」 を 関 連 させ た ジェ ンダ ー教 育 が必 要 で あ る こ とは言 うま で もな い が 、同 時 に 、女 性 に と って の 「働 き方 」 と 「生 き方 」 を ジ ェ ン ダー の視 点 か ら教 育 実 践 で 問 いか けっ づ けて い くこ と も重 要 で あ る。 女 性 の 就 労 問題 は、 常 に 家事 ・育 児 との 両 立 や 、 配 偶 者 や 子 ど も、 親 な ど家 族 構 成 員 との 関係 、 婚 姻 上 の地 位 、 配 偶 者 や 子 ど もの 有 無 な ど、 性 別 分 業 を前 提 に検 討 さ れ議 論 され て きた。 ま た、 女 性 が 公 的 領 域 で 自立 して生 きて い くた め に は、 「女 ら しさ」 と して 求 あ られ る ジェ ン ダー そ の もの が 矛 盾 して い る。 非 婚 化 ・少 子 化 ・高齢 化 や 人 口 減 少 社 会 に と も な う労 働 力 不 足 と い った視 点 か ら語 られ が ち な、 ま た、 男 女 共 同 参 画 社 会 を 議 論 す る際 に も、 家 事 ・育 児 と の両 立 を前 提 と して語 られ が ち な 女性 の 就 労 を 、 一 人 の 人 間 の 「働 く権 利 」 の 視 点 か ら考 え る ジェ ン ダー の脱 学 習 ・再 学 習 が必 要 で あ る。 「結 婚 」 「家 族 」 「家 事 」 「育 児」 「介 護 」 「性 別 分 業 」を前 提 に 議 論 され る就 労 問 題 を、 「働 く」 こと や 「生 き る」 こ と の問 い 直 し と と もに ジ ェ ン ダー の 視 点 か ら学 生 と模 索 した い と考 え て い る。 そ れ は、 働 く こ と を通 じた社 会 参 加 や 他 者 と の っ なが りづ く りで も あ り、 自尊 感 情 を育 む こ とで もあ ろ う。 就 労 支 援 や 生 活 支 援 の あ りよ う に も見 直 しが 必 要 で あ る ことが み え て くる。 セ ー フテ ィネ ッ トと して の 就 労 の 場 、 それ ぞ れ の 状 態 に応 じた 働 き方 が で き る場 の創 出 も必 要 に な る。 さ らに、 最 低 賃 金 制 度 や 雇 用 保 険 制 度 、 年 金 制 度 な ど制 度 の 見 直 しとい った 課 題 もみ え て くる。 日本 で は、 「意 識 」 を 重 視 した 人 権 教 育 が 行 わ れ る傾 向 に あ る。 しか し、 江 原 由 美 子 が ジ ェ ンダ ー を、 「そ の社 会 の 中 で 男 女 の 生 き方 に 関 して 共 有 さ れ て い る考 え 方 ・価 値 観 ・社 会 規 範 ・社 会 意 識 な ど と、 そ れ に基 づ い て作 られ た社 会 制 度 」 と定 義 す る よ う に、 ジェ ンダ ー の視 点 か ら社 会 制 度 や社 会構 造 な どを 分 析 す る力 と と もに 、 自己 と他 者 、 自 己 と社 会 、 他 者 と社 会 との 関係 性 や、 そ の 中 で の 自 らの立 ち位 置 を 分 析 す る視 点 を 育 成 す る こ とが 人 権 教 育 や ジ ェ ン ダ ー教 育 に は欠 か せ な い。. 一60一.

(17) 人権問題研究所紀要. 5.自. 大学生への ジェ ンダー教育の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. 尊 感情. 表14は 、 「自尊 感 情 」16に っ い て、 性 別 に 基 づ く差 が あ るか を み た もの で あ る。 自尊 感 情 に関 す る考 え を把 握 す る10の 項 目 にっ い て、「そ う思 う」を4点 、 「や や そ う思 う」 を3点 、 「あ ま り そ う思 わ な い」 を2点 、 「そ う思 わ な い」 を 1点 と して 得 点 化 し、 女 性 、 男 性 それ ぞ れ の平 均 値 を算 出 しt検 定 を行 った。 「自分 に対 して肯 定 的 で あ る」 は 男性 に高 く、 「も っ と 自分 自身 を 尊 敬 で き る よ うに な りた い 」 「自分 に は、 自慢 で き る と こ ろが あ ま りな い」 「自分 は ダ メ な 人 間 だ と思 う こ とが あ る」 「何 か に っ けて 、 自分 は役 に立 た な い人 間 だ と思 う」 は 女 性 に高 い。 た だ 、 こ の結 果 を み て、 「女 性 の 自尊 感 情 が 低 い」 と結 論 付 け るの は難 しい。 男 性 は現 状 肯 定 傾 向 に あ り、 女 性 は成 長 欲 求 が 高 い と も言 え る か も しれ な い。 今 回 の 分 析 で 、 い くっ か の変 数 と 自尊 感 情 との 関 係 性 を み る た め の分 析 を 行 った が 、 学 生 の 自尊 感 情 の 形 成 要 因 を 明 らか に す る こ と はで き な か った。 今後 の 課 題 と した い。 た だ 、DV被. 害 経 験 に 関 して は、 女 性 に お い て の み 自尊 感 情 との 有意 差 が み. られ、 自尊 感 情 が 高 い ほ ど被 害 経 験 が な く、 自尊 感 情 が低 い ほ ど被 害 経 験 が あ る傾 向 が 示 され た(表15)。. 表14自. 重 要 な 結 果 で あ る。. 尊 感 情 得 点 、 及 び 平 均 値 の 差 とt検 定 結 果 女性 (平均値). 男性 (平均値). 平均値の差. もっと自分自身を尊敬できるようにな りたい. 3.43. 〉**. 3.20. 一 〇 .23. 自 分 に は 、 自 慢 で き る と こ ろ が あ ま りな い. 2.89. 〉**. 2.67. 一〇.22. 自分はダメな人間だと思うことがある. 3.25. 〉**. 3.10. 一〇. 何かにつけて、自分は役に立たない人間だ と思 う. 2.60. 〉*. 2.48. 一〇. 自分に対 して肯定的である. 2.33. <**. 2.48. 0.15. 自分に満足 している. 1.99. <. 2.08. 0.09. いろいろな良い要素を持 っている. 2.46. <. 2.54. 0.08. 人並みには、価値のある人間である. 2.63. 〉. 2.59. 一〇.04. 物事を人並みには、うま くやれる. 2.58. <. 2.60. 0.02. 敗北者だと思うことがよ くある. 2.51. <. 2.53. 0.02. **p<0.01*p<0.05. 一61一. .15. .12.

(18) 人権 問題研 究所紀要. 表15自. 大学生へのジェンダー教育の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. 尊 感 情 カ テ p<.01、. ゴ. リ ー. なし. 自尊感情. 低. 27.9%. 中. 57.3%. 自尊感情. 42.7%. 100%(82) 100%(59) 100%(209). 低. 46.8%. 53.2%. 100%(77). 中. 61.2%. 38.8%. 100%(129). 高. 48.7%. 51.3%. 100%(115). 53.3%. 46.7%. 100%(321). 低. 37.9%. 62.1%. 100%(145). 中. 59.7%. 40.3%. 100%(211). 高. 53.4%. 46.6%. 100%(174). 51.7%. 48.3%. 100%(530). 合計. 5.差. 100%(68). ノ\72.1%. 50.7%. 合計 合計. 合 計(N). 49.3%. 合計 自尊感情. あり. 37.3%. 高 男. 害 経 験(女Z2=18.766,df=2,. DV被 害経験 性別 女. ×DV被. 男:Z2=5.572,df=2,p=.62,n.s.). ▽62.7%. 別 を と らえ る 視 点. 表16は. 、 「差 別 を と らえ る視 点 」 に っ い て 、性 別 に基 づ く差 が あ るか を み た. もの で あ る。女 性 に対 す る差 別 に関 す る考 え を把 握 す る8の 項 目 につ いて 、「そ う思 う」 を4点 、「や や そ う思 う」 を3点 、「あ ま りそ う思 わ な い」 を2点 、「そ う思 わ な い」 を1点. と して 得 点 化 し、 女 性 、 男 性 そ れ ぞ れ の平 均 値 を 算 出 しt. 検 定 を行 った。 そ の結 果 、 差 別 問題 に対 す る社 会 の理 解 や努 力 が 必 要 だ と考 え る傾 向 が 女 性 に あ る一 方 、 女 性 の側 に 差 別 の原 因 が あ り、 最 近 は女 性 の 方 が 優 遇 され て い る と考 え る傾 向 が男 性 に あ る こ とが わ か った。 授 業 を行 っ て い て も、 た と え ば 「女 性 専 用 車 両 」 やDVに. 関 して、 被 害 者. を責 め た り加 害 者 を擁 護 した りす る発 言 が 出 され る。 経 済 的 ・社 会 的 状 況 の変 化 に と もな い、男 性 が持 って きた 「特 権 」が 男 性 た ち に保 障 され な くな るな か、 victimblamingの. 傾 向 は 加 速 す るの で は な いか と危 惧 して い る。 ジ ェ ンダ ー. 教 育 で は、 実 質 的不 平 等 を是 正 す るた め の特 別 措 置 に関 す る問 題 提 起 を 含 め 、. 一62一.

(19) 人権問題研究所紀要. 大学生への ジェンダー教育の課題一近畿大学学生 の人権意識調査か ら. 「形 式 的 平 等 ・機 会 の平 等 」 と 「実 質 的 平 等 ・結 果 の 平 等 」 に っ いて 、 学 生 た ち に思 考 の機 会 を数 多 く提 供 して い く こ と も求 め られ る。. 表16差. 別 を と らえ る 視 点 得 点 、 及 び 平 均 値 の差 とt検 定 結 果 女性 (平均値). 男性 (平均値). 平均値 の差. 差別問題 に無関心 な人に も、差 別問題 についてきちん と理解 しても ら うことが必要であ る. 3.35. 〉**. 3.17. 一〇. 差別は法律で禁止す る必要があ る. 2.96. 〉*. 2.82. 一〇.14. 女性に対する差別をな くす ため に、学校 や行政 は努 力する必要がある. 3.29. 〉*. 3.17. 一〇.12. 最近は男性の方が差別 されて いる. 2.44. <**. 2.69. 0.25. 女性差別の原因 には、女性の側 に問題が あることも多い. 2.16. <*. 2.27. 0.11. 女性差別は世の中 に必要 なこともあ る. 2.25. 〉. 2.20. 一〇.05. 女性に対す る差別 は、人間 として恥ず べき行為 の一 つである. 3.34. 〉. 3.33. 一 〇 .01. 女性差別だ という訴え を、 いちいち取 り上 げていたらき りがない. 2.78. 〉. 2.77. .18. 0.01. **p<0.01*p<0.05. 表17は 、 差 別 を と らえ る 視 点 と ジ ェ ンダ ー を否 定 す る意 識 との 関 連 を み た もの で あ る。 女 性 は 有 意 差 が な か っ た。 男 性 に関 して は、 差 別 を と らえ る視 点 が低 い方 が ジ ェ ン ダー を 否 定 す る意 識 も低 く、 差 別 を と らえ る視 点 が 高 い方 が ジ ェ ン ダー意 識 を 否 定 す る傾 向 が 高 い こ とが わ か る。. 一63一.

(20) 人権問題研究所紀要. 表17差. 大学生への ジェ ンダー教育 の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. 別 を と ら え る 視 点 カ テ ゴ リ ー と ジ ェ ン ダ ー 否 定(女: df=4,p=.114,n,s.、. ジ ェ ンダ ー 否 定. 性別 女. 差別をとらえる視点. 差別をとらえる視点. 中. 高. 低. 29.9%. 34.3%. 35.8%. 100%(67). 中. 23.0%. 35.8%. 41.2%. 100%(148). 高. 18.9%. 26.3%. 54.7%. 100%(95). 23.2%. 32.6%. 44.2%. 100%(310). 低. 25.8%. 27.7%. 100%(159). 中. 41.1%. 40.6%. 18.4%. 100%(207). 高. 36.6%. 26.9%. 41.5%. 32」%. 26.4%. 100%(511). 低. 41.6%. 28.3%. 30」%. 100%(226). 中. 33.5%. 38.6%. 27.9%. 100%(355). 高. 29.6%. 26.7%. 43.8%. 100%(240). 34.6%. 32.3%. 33.1%. 100%(821). /. 合計 合計. 差別をとらえる視点. 合計. ま た、 表18は. 合 計(N). 低. 合計 男. Z2=7.449,. 男:κ2=20.497,df=4,p<.01). \46.5%. 100%(145). 、 差 別 を と らえ る視点 と暴 力 を 否 定 す る意 識 と の 関連 を み た. もの で あ る。 男 女 と もに、 差 別 を と らえ る視 点 が 高 い 方 が 暴 力 を 否 定 す る傾 向 が 高 い と いえ る。 ジェ ンダ ー教 育 で は、 差 別 を と らえ る視 点 も重 要 な教 育 実 践 の課 題 で あ る こ とが わ か る。. 一64一.

(21) 人権問題研究所紀要. 表18差. 大学生への ジェ ンダー教育の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. 別 を と ら え る 視 点 カ テ ゴ リ ー と 暴 力 否 定(女 p<.01、. 暴力否定 性別 女. 低. 高. 合 計(N). 18.8%. 38.8%. 42.5%. 100%(80). 中. 21.0%. 48.3%. 30.7%. 100%(176). 高. 15.6%. 32.8%. 緻.奪. 合計. 18.8%. 41.3%. 39.9%. 100%(378). 差別をとらえる視点. 低. 46.0%. 32.3%. 21.7%. 100%(198). 中. 39.1%. 40.2%. 20.7%. 100%(256). 高. 34.6%. 25.8%. 鍛 瀬%. 100%(182). 39.9%. 33.6%. 26.4%. 100%(636). 38.1%. 34.2%. 27.7%. 100%(278). 43.5%. 24.8%. 100%(432). 28.6%. 44.4%. 100%(304). 36.5%. 31.5%. 100%(1014). 合計 合計. 中. 低. 差別をとらえる視点. 男. κ2=13.582,df=4,. 男:κ2=26.575,df=4,p<.01). 差別をとらえる視点. 低 中 高. 合計. 31.7% 27.0% 32.1%. 驚. 100%(122). こ こで 参 考 と して、2009年 度 に実 施 した 部 落 問 題 に関 す る近 畿 大 学 学 生 の 人 権 意 識 調 査 か ら、 差 別 の と らえ 方 に関 す る項 目 にっ い て み て み る こ と に す る。 表19は 、 部 落 差 別 を な くす た め に重 要 だ と思 う意 見 に つ いて 、 性 別 に 基 づ く差 が あ るか を み た結 果 で あ る。 女 性 の方 が 、 被 差 別 部 落 の 人 々 の 収 入 安 定 ・ 向 上 や 教 育 水 準 の 向 上 な らび に生 活 環 境 の改 善 ・整 備 、 行 政 へ の 働 きか け な ど 市 民 を 巻 き込 ん だ 社 会 運 動 、 人 権 教 育 、 差 別 撤 廃 に っ なが る法 制 度 な どが 必 要 だ と考 え る傾 向 が あ る一 方 、 男 性 は、 「そ っ と して お け ば 自然 に な くな る」 や 「被 差 別 部 落 の 人 々 が 言 動 を慎 み 、 り っぱ な 人 間 に な る よ う努 力 す る」 と差 別 問 題 へ の 消 極 的 な意 見 を持 って い る傾 向 が あ る こ とが わ か る。. 一65一.

(22) 人権問題研究所紀要. 表19差. 大学生への ジェ ンダー教育 の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. 別 の と らえ 方 得 点 、 及 び 平 均 値 の 差 とt検 定 結 果 女性 (平均値). 男性 (平均値). 平均値の差. 被差別部 落(同 和地 区)の 人 々の収入 を安定 ・向上 させ、教育水準 を 高め、生活力を強 くす る. 1.81. 〉**. 1.64. 。0.17. 差別を法律で禁止す る. 1.57. 〉**. 1.41. 。0.16. 被差別部落(同 和地区)の 住宅や生活環境 を改善 ・整備 する. 1.78. 〉**. 1.63. 一〇.15. 基本的人権を守 る国民的運動 を広 め、強 める. 1.88. 〉**. 1.75. 一〇.13. 被差別 部落(同 和地 区)の 人 々が、積極的 に行政や地 区外の人 々に働 きか ける. 1.80. 〉**. 1.69. 一〇.11. 戸籍な ど差別 につ なが る制度 をなく してい く. 1.56. 〉**. 1.46. 。0.10. 差別意識をな くし、人権を大切にする教育 ・啓発活動 を積極的に進める. 1.95. 〉**. 1.87. 一〇 .08. そ っとしてお けば 自然 になくなる. 1.11. <**. 1.22. 0.11. 被差別 部落(同 和地 区)の 人 々が言動 を慎 み、 りっぱな人間 になるよ う努力す る. 1.27. <*. 1.36. 0.09. 被差別 部落(同 和地 区)や 被 差別部落出身 者(同 和地 区出身者)に 対 す る特別対策事業 を実施すべ きである. 1.51. 〉. 1.43. 。0 .08. 被差別 部落(同 和地 区)の 人 々がか たま って住 まないで、分散 して住 む ようにす る. 1.45. 〉. 1.44. 一〇. どんな ことをして も部落差別 はな くならない. 1.43. <. 1.44. **p<0. .01. 0.01. .01*p<0.05. ま た、 現 在 の社 会 ・政 治 ・経 済 状 況 に関 す る考 え方 に っ い て も、 貧 困 や 人権 の問 題 を社 会 的課 題 と して と らえ 、 雇 用 の 分 野 に お け る 同一 価 値 労 働 同一 賃 金 や 企 業 の社 会 的 責 任 へ の 賛 同 の 意 見 を 持 っ て い る の は女 性 の 側 で あ り、 男 性 は、 自 己責 任 や格 差 是 認 の 傾 向 が み られ る こ とが 、 表20と. 表21か. らわ か る。. 男 性 に対 す る ジ ェ ンダ ー教 育 、 人 権 教 育 は、 そ の 中身 が 問 わ れ て く る。. 一66一.

(23) 人権問題研究所紀要. 表20現. 大学生への ジェンダー教育の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. 在 の 社 会 ・政 治 ・経 済 状 況 に 関 す る 考 え 方 得 点 、 及 び平 均 値 の 差 とt 検定結果 女性 (平均値). 男性 (平均値). 平均値 の差. 男女雇用機会均等や障害者の雇用 の促進 は、企業 の社 会的責任である。. 2.86. 〉**. 2.40. 一〇.46. 基本的人権を社会 に訴え ることは大切 なことである。. 3.08. 〉**. 2.63. 一〇.45. 貧困の背景 には、個人の努力で は解決 できない社 会矛盾がある。. 3.31. 〉**. 3.03. 一〇.28. 1.77. 〉*. 1.63. 一〇.14. 2.58. <**. 2.84. 0.26. 2.02. <*. 2.19. 0.17. 結婚 は家と家 とが 結びつ くことでもあ るので、家族 の同意が尊 重され る べ きで あ る。. 雇用形態 によって賃金体系が異 なっても仕方が ない。 社会的弱者 に対す る支援や保護 は、不平等 をもたらす。 **p<0.01*p<0.05. 表21現. 在 の 社 会 ・政 治 ・経 済 状 況 に 関 す る考 え方 得 点 、 及 び 平 均 値 の 差 とt 検定結果 女性 (平均値). 男性 を雇 うか女 性を雇 うか、障害者 を雇うか どうかは、企業 の採用の. 男性 (平均値). 平均値の差. 2.14. <**. 2.60. 0.46. 最近、権利 ばか り主張する人が増えて困 ったものだ。. 1.92. <**. 2.37. 0.45. 貧困 は基本 的に本人の自己責任の問題である。. 1.69. <**. 1.97. 0.28. 結婚 は当事 者間の問題であ り、二人の意思が尊重 され るべ きであ る。. 3.23. <*. 3.37. 0.14. 正 規雇用 ・非 正規雇用 にかかわ らず、 同 じ価値 の労働 は同一賃金で あ. 2.42. 〉**. 2.16. 一〇.26. 2.98. 〉*. 2.81. 一〇.17. 自 由 で あ る。. るべきである。. 社会的弱者 に対する支援や保護 は、真の平等をめざす ため に必要である。 **Pく0.01*P<0.05. 最 後 に改 め て、 ど の よ うな変 数 が どの 程 度 ジェ ンダ ー意 識 を規 定 し う るか を 調 べ る た あ、 表22の. と お り、 重 回 帰 分 析 を 行 った。 従 属 変 数 は 「ジ ェ ン ダ ー. 否 定 」 で あ る。 分 析 の結 果 、 「ジ ェ ン ダー否 定 」 を 規 定 す る要 因 と して 、 「結 婚 観 」 が非 常 に 強 く影 響 し、 続 いて 、 「暴 力 否定 」 「差 別 を と らえ る視 点 」が影 響 して い る こ とが 示 され た。 っ ま り、 個 人 尊 重 型 結 婚 観 を 有 し、 暴 力 を 否 定 す る 意 識 が 高 く、 差 別 を と らえ る視 点 が 高 い こ とが、 ジ ェ ンダ ーを 否 定 す る意 識 に 影 響 を 与 え て い る こ とが わ か った。. 一67一.

(24) 人権問題研究所紀要. 表22「. 大学生への ジェンダー教育の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. ジ ェ ンダ ー 否 定」 を 従 属 変 数 とす る重 回 帰 分 析 標 準化されて いな い係数. 標準誤差. B. .042. 暴力否定 被害経験 加害経験 自尊感情得点 差別 をとらえる視 点 結婚観 親 からの暴力. .009 .021. 一.010. .010. .023 .008. 一.011. .266. **. 一.509. .025 一,065. .418 一1 .264. .012. .166. 3,267. **. .097. .012. .455. 8,261. **. .075. .011. .059. 一.027. .121. 一.062. 学校 にお ける ジェンダー経験. 一,037. .042. 一.045. 教育 内容. 一,016. .012. 一,066. .009. 自由な生 き方 生活 と安定. 一.005. R. ,63ga. .029 .021. .019. R2乗. .408. 調整済みR2乗. .374. .030. 一.493. .010. 一,137. ** .相 関 係 数 は1%水. 4,698. 一.029. 学校 における暴 力. 仕 事 と や りが い. t値 一3,455. .038. 一,037. 家 庭 内 の ジ ェ ンダ ー経 験. べ一夕. .621. 一2,145. (定数). 標準化係数. .018 一.013. .032. .183 。1. ,134 一.863. 一1. .271. .320 一,233. .610. 準 で 有 意(両 側)で す 。. ま とめ 本 稿 は、 近 畿 大 学 学 生 に 行 った 人 権 意 識 調 査 か ら、 ジ ェ ン ダー を否 定 す る意 識 を形 成 す る要 因 と、 ジ ェ ンダ ー意 識 が 及 ぼす 影 響 を明 らか に し、 ジ ェ ン ダー 教 育 の 手 が か りを 得 る こ とを 目的 と した。 そ の 結 果 、 「法 制 度 ・運 動 」 に 関 す る教 育 が、 女 性 に と って は ジ ェ ンダ ーを 否 定 す る意 識 を形 成 す る可 能 性 を秘 め て い る こ とが わ か った。 また 女 性 の 方 が 、 暴 力 や ジェ ン ダー を否 定 す る意 識 が 高 い一 方 、男 性 に リー ドす る役 割 を望 ん で い る こ とが 明 らか に な った。さ らに、 ジェ ンダ ー意 識 は職 業 観 よ り も結 婚 観 と関 連 して い る こ と も示 さ れ た。 個 人 尊 重 型 結 婚 観 を有 し、 暴 力 を 否 定 す る意 識 が 高 く、 差 別 を と らえ る視 点 が高 い こ とが 、 ジェ ン ダー を否 定 す る意 識 に 影 響 を 与 え て い る こ とか ら、 ジ ェ ン ダー教. 一68一.

(25) 人権問題研究所紀要. 大学生への ジェンダー教育の課題一近畿大学学生 の人権意識調査か ら. 育 は、 結 婚 、DV、. 差 別 を と らえ る視 点 な ど と関 連 させ な が ら進 あ て い く こ と. が 今 後 の課 題 で あ る とい え る。 す で に本 稿 に お い て ジ ェ ン ダ ー教 育 の 課 題 を述 べ て きた が、 最 後 に も う一 っ 述 べ て お きた い。 そ れ は、 「平 等 」 の問 題 を どの よ う に と らえ 提 起 して い くか、 で あ る。 ス コ ッ トが言 うよ うに 、 ジ ェ ンダ ー は 「身 体 的差 異 に意 味 を 付 与 す る 知 」 で あ り、 問 題 に す るべ きは 、sexの 差 異 で は な く、sexと い うか え が た い 差 異 が ジ ェ ン ダー を正 当化 す る根 拠 と され 、 社 会 的 序 列 に利 用 され正 当 化 され て い る こ とで あ る。 この こ とを 「平 等 」 と い う視 点 か ら提 起 し、 学 生 に 思 考 と 葛 藤 を もた らす こ とが 大 切 に な る。 平 等 の 問 題 は社 会 的 序 列 を 問 う こ と で あ り、 解 消 しな け れ ば な らな い の は 社 会 的 序 列 な の で あ る。. 一69一.

(26) 人権 問題研究 所紀要. 1『2009年. 大学生へ のジェンダー教育の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. 度 近 畿 大 学 学 生 の 人 権 意 識 調 査 報 告 書(集 計 編)お. 年 度 近 畿 大 学 学 生 の 人 権 意 識 調 査 報 告 書(ジ 学 学 生 の 人 権 意 識 調 査 報 告 書(ハ 2ジ. ェ ン ダ ー意 識 を 把 握 す る17の. ま りそ う思 わ な い 」 を3点. よ び(分 析 編)』2010年5月. ェ ン ダ ー 編)』2011年3月. ン セ ン病 問 題 並 び にHIV問 項 目(本. 文 中 表4)に. 、『2010. 、 『2011年 度 近 畿 大. 題 編 』2012年3月. 参 照。. っ い て 、「そ う思 わ な い 」 を4点. 、 「や や そ う思 う」 を2点. 、 「そ う思 う」 を1点. 、「あ. と した。全 項 目を. 足 し算 し、 合 計 得 点 を 「ジ ェ ン ダ ー否 定 」 得 点 と した 。 合 計 の 際 に は、 数 値 逆 転 項 目 に 関 す る処 理 を 行 って い る。 そ の 値 が 高 い 方 が ジ ェ ン ダ ー を 否 定 す る 意 識 が 高 い こ と を 示 す も の で あ る。 3家 庭 内 に お け る ジ. ェ ン ダ ー 経 験 を 把 握 す る3っ. の 項 目 「家 庭 内 で 、 「女 の 子 だ か ら家 事 を し. な さ い 」 と 言 わ れ た 」 「家 庭 内 で 、 「男 は 妻 子 を 養 え な け れ ば 一 人 前 で は な い 」 「男 な ら 出 世 し ろ 」 と言 わ れ た 」 「家 庭 内 で 、「男 ら し く な い 」 「女 ら し くな い 」「男 の くせ に 」「女 の くせ に 」 と言 わ れ た 」 の 各 項 目 に っ い て 、 「あ て は ま る 」 を1点. 、 「あ て は ま ら な い 」 を0点. と して得. 点 化 し、 全 項 目 を 足 し算 し た 。 こ の 得 点 を 「家 庭 内 に お け る ジ ェ ン ダ ー 経 験 」 得 点 と し た。 そ の 値 が 高 い 方 が 家 庭 内 に お け る ジ ェ ン ダ ー を 経 験 し た 傾 向 が 高 い こ と を 示 す もの で あ る 。 4親 か ら の 暴 力 の 経 験 を 把 握 す る2っ. の 項 目 「親 か ら. 、 体 罰 や 暴 力 を 受 け た こ と が あ る」 「両. 親 間 の 暴 力 を 見 た り 聞 い た こ と が あ る」 の 各 項 目 に つ い て 、 「あ て は ま る」 を1点 ま ら な い」 を0点. 、 「あ て は. と して 得 点 化 し、全 項 目 を 足 し算 した 。 こ の 得 点 を 「親 か ら の 暴 力 の 経 験 」. 得 点 と した 。 そ の 値 が 高 い 方 が 親 か ら の 暴 力 を 経 験 し た 傾 向 が 高 い こ と を 示 す も の で あ る。 5学 校 に お け る ジ ェ ン ダ ー の 経 験 を 把 握 す る4っ. の 項 目 「学 校 に お い て 、 教 職 員 は、 男 子 生 徒. よ り も女 子 生 徒 に 対 して 甘 か っ た 」 「学 校 に お い て 、 男 子 生 徒 よ り も女 子 生 徒 の 発 言 が 軽 ん じ られ る こ とが あ っ た 」 「学 校 に お い て 、 容 姿 や 体 型 な ど 外 見 に 対 して 、 か ら か わ れ た こ と が あ る」 「学 校 に お い て 、 主 に 男 性/女 各 項 目 に つ い て 、 「あ て は ま る」 を1点. 性 に 対 し て だ け 、 割 り当 て られ た 仕 事 が あ っ た 」 の 、 「あ て は ま ら な い 」 を0点. と し て 得 点 化 し、 全 項 目. を 足 し算 し た。 こ の 得 点 を 「学 校 に お け る ジ ェ ン ダ ー 経 験 」 得 点 と した 。 そ の 値 が 高 い 方 が 学 校 に お け る ジ ェ ン ダ ー を 経 験 し た 傾 向 が 高 い こ と を 示 す も の で あ る。 6学 校 に お け る暴 力 の 経 験 を 把 握 す る項 目 「学 校 に お い て こ とが あ る 」 に つ い て 、「あ て は ま る」 を1点. 、 教 職 員 か ら、 体 罰 や 暴 力 を 受 け た. 、「あ て は ま らな い 」 を0点. と して 得 点 化 した 。. こ の 得 点 を 「学 校 に お け る暴 力 の 経 験 」 得 点 と した 。 そ の 値 が 高 い 方 が 学 校 に お け る暴 力 を 経 験 した 傾 向 が 高 い こ と を 示 す も の で あ る。. 一70一.

(27) 人 権問題研究所紀要 7DV加. 大学生への ジェンダー教育の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. 害 経験 を把 握 す る16の 項 目 「 ① 何 を言. って も長 時 間無 視 す る」 「 ② 大声 で どな る」「 ③. 大切 に して い る もの を、 わ ざ と壊 した り捨 て た りす る」 「 ④ 交 友 関係 や電 話 を細 か く監 視 し た り、 外 出を制 限 す る」 「 ⑤ 異 性 の友 人 と、話 した り会 った りす るこ とを制 限 した り、 遊 ぶ と怒 った りす る」 「⑥殴 った り、 蹴 った り、 髪 を ひ っぱ った りす る」 「 ⑦ 見 た くな いの に、 ポ ル ノ ビデオ や ポル ノ雑 誌 を見 せ る」「⑧避 妊 に協 力 しない」 「 ⑨ 相手 の意 に反 して性 的 な行為 を強要 す る」 「 ⑩ ばか に した り、 見下 した よ うな ことや傷 つ くよ うな ことを言 う」 「⑪ 自分 の 意 見 や都 合 と合 わ な い と きに、 イ ライ ラを ぶっ けた り不機 嫌 に な った りす る」 「⑫携 帯電 話 の デー タ(ア ドレスや メー ル等)を 消 した り、消 すよ う要 求す る」「⑬携 帯電 話 に電話 や メー ルが きて、 す ぐに返 信 しな い と怒 られ る」 「 ⑭ 携帯 電 話 の着 発信 履 歴 や メー ルを 、勝 手 に見 た りチ ェ ックす る」「⑮ ア ルバ イ トを辞 め させ る」「⑯ アルバ イ トを させて お金 を ま きあげ る」 を得点 化 した。 得点 化 の方 法 は、「した こ とが あ る」 も しくは 「ど ち らもあ る」 を1点 と し、 全 項 目を 足 し算 した。 この得点 をrDV加. 害経 験」 得点 と した。 その値 が 高 い方がDV加. 害. 行 為 を経験 した傾 向が 高 い ことを示 す もの で あ る。 8DV被. 害項 目を把握 す る前掲 注16項 目を得 点化 した. 。 得点 化 の方 法 は、「され た こ とが あ る」. も しくは 「ど ち ら もあ る」 を1点 と し、全 項 目を足 し算 した。 この 得点 を 「DV被 害経 験 」 得 点 と した。 その値 が 高 い方 がDV被. 害行 為 を経 験 した傾 向 が高 い こ とを示す もので あ る。. 9暴 力 に関 す る考 え を把握 す る12の 項 目(本 文 中表3)に. っいて. 、「そ う思 わ な い」を4点 、「あ. ま りそ う思 わ ない」 を3点 、「や や そ う思 う」 を2点 、「そ う思 う」 を1点 と して得点 化 した。 全項 目を足 し算 し、 合計 得点 を 「暴 力否 定意 識」 得点 と した。合 計 の際 に は、数 値逆 転項 目 に関す る処 理 を行 って い る。 そ の値 が高 い方 が暴 力 を否定 す る意 識 が高 い傾 向 にあ る ことを 示 して い る。 10職業 観 を把握 す る10の 項 目(本 文 中表6)を. 得 点 化 した. 。 得点 化 の方 法 は、「そ う思 う」 を. 4点 、「や やそ う思 う」 を3点 、「あま りそ う思 わな い」 を2点 、「そ う思 わ ない」 を1点 と し、 表6の3っ. の因 子 の各変 数 をそ れぞ れ足 し算 した。 この得 点 を職 業観 の3っ の因 子の 得点 と. した。 11結 婚観 を把 握 す る9の 項 目(本 文 中表9)を. 得点 化 した. 。 得点 化 の方 法 は、 「そ う思 う」 を. 4点 、 「や やそ う思 う」 を3点 、 「あ ま りそ う思 わ ない」 を2点 、 「そ う思 わ ない」 を1点 と した。 全項 目で そ れぞ れ足 し算 した。 この得 点 を 「 結 婚観 」得点 と してい る。合 計 の際 に は、 数 値逆 転項 目に関 す る処 理 を行 な って い る。 そ の値 が高 い方 が 「個人 尊重 型結 婚観 」が 高 く、 その値 が低 い方 が 「伝統 的結 婚観 」 が高 い傾 向 に ある。. 一71一.

(28) 人権問題研究所紀要. 大学生への ジェ ンダー教育 の課題一近畿大学学生の人権意識調査か ら. 12女 性 に 対 す る差 別 に っ い て の 考 え を 把 握 す る8っ 点 化 の 方 法 は 、 「そ う 思 う」 を4点 点 、 「そ う思 わ な い」 を1点. の 項 目(本. 、 「や や そ う思 う 」 を3点. 文 中 表16)を. 得点 化 した 。得. 、 「あ ま り そ う思 わ な い 」 を2. と した 。 全 項 目 を 足 し算 し、合 計 得 点 を 「差 別 を と ら え る視 点 」. 得 点 と した 。 合 計 の 際 に は 、 数 値 逆 転 項 目 に 関 す る処 理 を 行 って い る 。 い ず れ も そ の 値 が 高 い 方 が 「差 別 を と らえ る視 点 」 が 高 い 傾 向 を 示 す も の で あ る。 13山 田 昌 弘. 「「家 族 形 成 格 差 』 の 時 代"パ. ラサ イ ト ・シ ン グ ル"の. (http://www.nippon.com/ja/in-depth/aO1002/2012.12.29ア. 末 路」 クセ ス. 14前 掲 15前 掲 16自 尊 感 情 を 把 握 す る10の を4点. 項 目(本. 、 「や や そ う 思 う」 を3点. 文 中 表14)を. 得点 化 した. 。 得 点 化 の 方 法 は 、 「そ う思 う」. 、 「あ ま りそ う思 わ な い 」 を2点. 、 「そ う思 わ な い」 を1点. と し た。 全 項 目 を 足 し算 し、 合 計 得 点 を 「自 尊 感 情 」 得 点 と し た。 合 計 の 際 に は、 数 値 逆 転 項 目 に 関 す る処 理 を 行 っ て い る。 い ず れ も そ の 値 が 高 い 方 が 「自尊 感 情 」 が 高 い 傾 向 を 示 す も の で あ る。. 一72一.

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