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エドテック:11.教育クラウド・プラットフォーム協議会 -プラットフォームのプラットフォーム-

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Academic year: 2021

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(1)特集. エドテック. 11. 11. 基 応 専 般. 教育クラウド・プラットフォーム協議会 ─プラットフォームのプラットフォーム─ 御厩祐司(総務省). 協議会設立の背景. 協議会の概要. ICT(Information and Communication Technolo-. 協議会は,学校向け教育クラウドサービスについ. gy)は,学びを主体的・協働的なものとし(アクテ. て,ユーザ(児童生徒,教員など)の視点に立って. ィブ) ,個に応じたものとし(アダプティブ),学び. 利便性を高め,全国の教育現場に広く普及させる観. を妨げるさまざまな要因を改善・克服する(アシス. 点から,プラットフォーム提供事業者の連携・協調. ティブ)ことを可能にするツールである.. を図ることを目的として,2016 年 6 月 16 日に設. これら「トリプル A」の効果は,クラウドの活. 立された.いわば,この分野の「プラットフォーム. 用により,一層大きなものとなる.すなわち,端. のプラットフォーム」である.. 末や OS を問わず,多様なデジタル教材を学校・. 発起人および設立時の構成員は,NTT コミュニ. 家庭・地域でシームレスに活用でき(アクティブ),. ケーションズ(株),(株)増進会出版社,(株)学. ビッグデータを収集・分析し,より個々に適した. 研ホールディングス,(株)リクルートマーケティ. 学びへと導くことができ(アダプティブ),ICT 導. ングパートナーズ,Classi(株)5 社の代表取締役. 入・運用の手間や費用を低減することができる(ア. 社長である(図 -1).協議会の庶務は,総務省と,. システィブ).. みらいの学び共創会議(ICT CONNECT 21)が共同. 総務省では,これらのメリットを最大限に活か. で務め,オブザーバとして,文部科学省,経済産. す「教育クラウド・プラットフォーム」の実証を. 業省が参加している.. 2014 年度から 3 年計画で進めてきた(先導的教育. 協議会で扱う主なテーマは,次の 2 点である.. システム実証事業).この間,民間における学校向 け教育クラウドサービスの提供も始まっている. このような中,2016 年 6 月 2 日に閣議決定され た日本再興戦略 2016 では, 「今後の初等中等教育 の情報化を進めていく上で,教育コンテンツの活用 や子どもの学習情報などをクラウド上で管理・共有 していくことが有効であり,全国の学校現場に普及 させる必要がある」とされた. これらの状況を踏まえ,官民が連携した「教育ク ラウド・プラットフォーム協議会」(以下「協議会」 という)が設立されることとなった.. 図 -1 設立会合(2016 年 6 月 16 日)における記念写真(前列 は発起人,後列は総務省関係者). 情報処理 Vol.58 No.3 Mar. 2017. 201.

(2) 特集. エドテック. (1)教育クラウドサービスの普及面での連携・協 調方策 (2)教育クラウドサービスの技術面での連携・協 調方策 すなわち,普及面,技術面で連携・協調して取り 組むべきこと(協調領域)を具体化し,実行に移し ていくことが,協議会の最大の課題である.. 協議会の活動状況. 図 -2 両ワーキンググループ合同合宿(2016 年 7 月 13 日)の 模様. 総務省実証事業のプラットフォームには,14 社が 協議会では,上記テーマにそれぞれ対応する「普. 44 のコンテンツを提供しているが,最も多く利用さ. 及」 「技術」2 つのワーキンググループを設け,参. れているのは,e ラーニングアワード 2016 エドテッ. 加各社の実務者レベルで協議を進めている.. ク特別部門賞を受賞した,創業 2 年のベンチャー企. まず,普及ワーキンググループでは,岩本隆・慶. 業( (株)コードタクト)の School Takt である.Sch. 應義塾大学大学院経営管理研究科特任教授を主査と. ool Takt は初等中等教育でも利用可能な学習管理シス. し,教育委員会や学校にとって,クラウドサービス. テム(LMS)で,プラットフォームに搭載された当初. の導入に何が隘路になっているのかを分析の上,そ. は無名のコンテンツであったが,ベンチャーならで. の解決策について主に議論している.今後,合同イ. はのフットワークの軽さなどを活かし,学校現場の. ベントの開催や,クラウド活用の成果事例の整理も. 改善要望に迅速に応えながら利用を伸ばしていった.. 予定している.. 協議会は,現在の構成企業に閉じるのではなく,. 技術ワーキンググループでは,田村恭久・上智大. エドテックをはじめ多様な主体の参画を得つつ, 「コ. 学理工学部教授を主査とし,2016 年度末に総務省. ンテンツを育てるプラットフォーム」を目指して活. で策定予定の「教育クラウド・プラットフォーム」. 動していきたい.. 標準仕様案のレビューや,学習単元のコード化等に. な お, 総 務 省 で は, 今 後 の 教 育 情 報 化 を 推 進. 関する議論を行っている.. するにあたり,「天地人構想」を明らかにしてい. なお, 「普及」 「技術」は,相互に重なりあう部分. る.「天」は,本協議会のミッションであるクラ. もあるため,合同で合宿を開催するなど,連携しな. ウドの活用促進.「地」は,クラウド活用の前提. がら活動している(図 -2) .. となるネットワーク環境の整備.文部科学省と連 携しつつ Wi-Fi 整備などを支援していく.「人」は,. 今後の展開. 教員をサポートする体制の整備.プログラミング 教育等をサポートする地元人材の育成・確保など. 今後,協調領域を具体化し,実行に移していくこ. を進める.. ととなるが,その際, 「エドテックの振興」という. これらの環境整備と,事業者間の協調・競争の促. 観点を十分に意識したい.プラットフォーム上で. 進により,エドテックの成長・発展の舞台ともなる. 流通するデジタル教材の多様性と質を高め,価格. プラットフォームを我が国に根づかせていきたい. (2016 年 11 月 14 日受付). を下げていくことが,学校現場へのクラウド普及 にとって不可欠であり,そのためにはエドテック. 御厩祐司 ■ [email protected]. を始め,新たな事業者が参入しやすい環境を整え. 1993 年文部省入省.大臣官房政策課長補佐,地域政策室長,東 京大学研究推進部長などを経て,2015 年総務省情報通信利用促進 課長.. ておくことが必要だからだ.. 202. 情報処理 Vol.58 No.3 Mar. 2017.

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