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「言語学習者のためのポートフォリオ」と自律学習 : ヨーロッパ言語共通参照枠をめぐって

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(1)

著者

中川 慎二

雑誌名

言語と文化

13

ページ

89-101

発行年

2010-03-10

URL

http://hdl.handle.net/10236/3654

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「言語学習者のためのポートフォリオ」と自律学習

1) ――ヨーロッパ言語共通参照枠をめぐって――

要旨 関西学院大学の特定プロジェクトセンターとして2008年4月から2013年3月までの5年 間の期限付きで、「言語学習者のためのポルトフォリオ研究開発センター」を立ち上げ た。研究会、講演会、シンポジウム、カリキュラム開発、さらに学部教育の現場では、新 カリキュラムの提案、教授会決議、教員研修、自己評価シートの試用などを行った。 「ヨーロッパ言語共通参照枠」( CEFR )と学習者ポートフォリオにかかわる学内での取り 組みを、言語教育研究センターと経済学部に関して報告し、議論する。 1 .CEFRとポートフォリオ開発への 3 つの流れ a)2008年4月から2013年3月までの期限付きの特定プロジェクト研究センターとして 「言語学習者のためのポルトフォリオ研究開発センター」(以下、センター)を立ち上

げ た。こ れ は、ヨ ー ロ ッ パ 言 語 共 通 参 照 枠(Common European Framework of

Reference for Languages: Learning, Teaching, Assessment、以下、CEFR と略記)にも

とづいた言語教育カリキュラム開発に合わせて、学習者に形成的評価と自己評価を促 すための「言語学習者のためのポートフォリオ」を開発するプロジェクトである。 b)一方で、学内には、1992年に言語教育研究センター(以下、言セン)が設立され、97 年からはドイツ語インテンシブ・プログラムの提供を開始し、コミュニカティヴ・ア プローチでの授業を行ってきた。しかし、それ以上のカリキュラムの議論はなされ ず、CEFR にもとづいた言語教育カリキュラム開発は行われてこなかった。担当者の レベルでは、2008年度秋学期に開始したドイツ語インテンシブ・プログラム初級1、 2で採用した教科書(CEFR 準拠)にあわせて、シラバスの作成、学習日記とポート フォリオの導入を行った。 1)この報告は、京都大学で開催された国際研究集会 2009「外国語教育の文脈化:『ヨーロッパ言語共通参照 枠』+複言語主義・複文化主義+ICT とポートフォリオを用いた自律学習」(2009年4月3日―5日)のシン ポジウム3「ICT とポートフォリオを用いた自律学習と複言語能力・複文化能力の養成」での口頭発表「関 西学院大学『言語学習者のためのポルトフォリオ研究開発センター』と自律学習」、および、フランス語教 育学会2009年度春季大会(大東文化会館 2009年5月22日)シンポジウム「『ヨーロッパ言語共通参照枠』 と日本における評価基準作成の試み―新しい評価のあり方を求めて―」での口頭発表「関西学院大学にお ける評価基準作成の試み:その目的と現状―経済学部と言語教育研究センター・ドイツ語の事例」の発表 原稿をもとにしたものである。

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c)また、経済学部では独自のカリキュラム改革2)を重ねてきた。29年4月からは経済 学部のヨーロッパ言語の授業は、CEFR に基づいたカリキュラムで行うことが教授会 決定された。それをうけて、ドイツ語では新カリキュラムでの授業の提供を2009年4 月にはじめた。週2回開講で、できるだけ日本人教員とドイツ語母語話者教員との チームティーチング(ただし、授業時には教員は各1名のみ担当)で担当している。 また、学期ごとに教員オリエンテーションを実施し、ワークショップも実施してい る。経済学部では制度的に、CEFR を取り込んだところに大きな意味がある。 2.1 言語学習者のためのポルトフォリオ研究開発センター 外部資金を獲得することを前提にした期限つきの特定プロジェクト研究センターとして 2008年4月に活動を開始した。主な活動は、研究会、シンポジウムの開催、各研究員の授 業でのポートフォリオの試用、ポートフォリオの研究開発である。研究員は、ドイツ語2 名、フランス語1名、英語2名、中国語1名、日本語1名の計7名である。ちなみに、英 語教員は北米志向が強く、フランス語、ドイツ語教員はヨーロッパ志向が強く、中国語教 員はアジア志向が強い。そのために、ヨーロッパの言語教育政策の議論がフランス語、ド イツ語を中心とするヨーロッパ言語の教員の間で多くなされてきた。中心的なメンバーは センター長と副センター長の経済学部教員で、ヨーロッパ言語の担当者である。CEFR に 含まれるヨーロッパ次元(Europäische Dimension)3)の実現を、アジア次元として実現す ることを願ってアジアの言語担当者にも協力を要請したが、経済学部内では、ヨーロッパ 言語でのみポートフォリオの実践が行われている。 2.2 参加型のプロジェクトとしてのセンターの活動 ヨーロッパ評議会では条約とその批准に関しては、加盟国の事情に合わせて実施されて いる。例えば、連邦制をとるドイツでは、ヨーロッパ評議会で制定した少数言語話者の権 利保障に関しても、連邦州がその最終的な批准をそれぞれ行っているだけでなく、加盟国 2)経済学部提供の言語教育科目は合計で週4回開講されており、英語、フランス語、ドイツ語、中国語、朝 鮮語の中から二言語を選択必修として学習する自由度の高いプログラムであり、2009年度の2年次配当ま で運営してきた。それらの経緯については中川(2005)参照。 3)1978年6月8日にドイツ連邦常設文部大臣会議が行なった決議「授業におけるヨーロッパ」、さらに1988年 5月2日の欧州理事会と各国文部大臣によって行なわれた決議「教育制度におけるヨーロッパ次元」に ヨーロッパ次元が示されている。1992年を目標にして、教育制度の中にヨーロッパ次元を導入する大きな きっかけになった重要な決議である。「ヨーロッパ次元」というのは、それ以来ヨーロッパ学校の中心的コ ンセプトとなっている。そして、ちょうど1992年頃に相次いでヨーロッパ学校がドイツの教育システムの 中に導入されている。ヨーロッパの学校教育では、すでに70年代からヨーロッパ次元の実現を目指す方針 が採択され、ドイツではヨーロッパ学校としてその要件が整えられてきたと考えられる。天野(1997)参

照。ヘッセン州での試みについては、Dokument vom Hessischen Kultusministerium. の刊行している報告書 (2002、2003)を参照。

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間で批准した項目には違いがある。センターでもその精神を受け継ぎ、あくまでも参加型 のプロジェクトとして活動を行っている。特に、センターで研究開発しているポートフォ リオの導入は、CEFR とその実施に伴う言語教育カリキュラムの変更等を含むために、文 法翻訳方法をとるカリキュラムでは実施できない。生涯学習と自律学習を目的とした学習 者用ポートフォリオの導入は、カリキュラム開発を行った経済学部ドイツ語フランス語で 行った。 3.1 言センでの試み 言センでは1992年に英語のインテンシブ・プログラム(週3回開講)を開始した。フラ ンス語とドイツ語のインテンシブ・プログラムは1997年秋学期に始まった。ドイツ語で は、ドイツ語ネイティヴ教員と日本人教員とが同じクラスを協力して担当した。使用言語 は学習目標言語(緩やかな1言語方法で、必要に応じて学習者の母語である日本語も使用 した)であり、方法はコミュニカティヴ・アプローチであった。インテンシブ・プログラ ムを開始した当時は、学部教育で行っていた文法翻訳方法の授業とのオールタナティヴの 役割としてインテンシブ・プログラムが導入されたというのがおおよその共通理解であっ た。そして、2008年度のインテンシヴ・プログラムには、センター研究員2名が担当して いたために、ポートフォリオ導入にはきわめて好都合であった。 3.2 言センでのドイツ語インテンシブ・プログラムと学習者ポートフォリオ ドイツ語教育では、コミュニカティヴ・アプローチの新しく開発された教材をいわゆる ドイツ語圏の「外国語としてのドイツ語」(Deutsch als Fremdsprache)に求めると、その

ほとんどが CEFR に基づいて作成されたヨーロッパ評議会の星印がつけられている。2001 年以前に出版された教科書にも場合によっては同じシールが貼られて販売されてきた。ま た、ドイツ語圏でのドイツ語検定についてもそのレベルは CEFR に基づいたレベル分けが なされ、対応表が公開されている。コミュニカティヴ・アプローチの教科書は、教材にも られた社会と文化に関する材料のアクチャリティを保証するために、改定は何度となく行 われているが、全面的に新たに教材化されたものは、ほぼすべての新刊教科書に CEFR に 基づいて開発された教材としての位置づけがなされている。 言セン2008年度秋学期開始のドイツ語インテンシブ・プログラム初級1では、CEFR に 基づいて新たに作成された教材である Schritte international 1 を使用することを担当者3 名で決定したが、それは単なる偶然ではなく、出版事情からすると、ある意味で必然的な 結果でもあった。これも、私たちのプロジェクトを推進するうえではきわめて好都合な現 象であった。

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2008年度秋学期に開始したドイツ語・インテンシブ・プログラム初級1では、教員用指 導書にならって、学習日記とポートフォリオの導入を始めた。この2つの学習ツールは担 当教員間では好意的に受け入れられた。学習者には授業でその教材全体のコンセプトが説 明された。そのため、むしろ興味を持ってポートフォリオの記述を始めることができた。 本格的には2009年度春学期、インテンシブ・プログラム初級2で継続して実践される。 ポートフォリオの自己評価シートには、成人用のポートフォリオとしてスイスで開発され 2001年にヨーロッパ評議会で認証されたものを使用した。自己評価シートへの記述は、英 語(B1ないし B2)と日本語(C1ないし C2)についても行った。 4 .経済学部の新カリキュラム 経済学部のドイツ語教育改革は1998年度から実験的に導入したコミュニカティヴ・アプ ローチのクラスにさかのぼる。その後、文法講読クラス(文法翻訳方法)とコミュニカ ティヴ・アプローチのクラスを同数にして開講した。ヨーロッパ言語の履修からアジア言 語への履修へと学習者数がシフトするにつれて、ヨーロッパ言語の位置づけは相対的に小 さくなった。しかし、その中で、経済学部ではヨーロッパ言語が CEFR に基づいて教授さ れることが、新たな言語教育カリキュラム改革で議論され、2008年度春学期の教授会で決 定された。ドイツ語は早々に新たなカリキュラム開発をすすめた。学習レベルは A1で、 その前半を1年次、その後半を2年次に位置づけた。講義副題は「多文化共生と外国語学 習―ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)による A1レベル―」であり、ドイツ語学習 は、多文化共生という目標に到達するための一つの道筋であることを明確にした。 経済学部ドイツ語の新カリキュラム開発にあたり、学習についてのコンセプトを、van Lier(1996,2004)の相互作用分析の基本概念から援用した。van Lierは「言語教育」で はなく「言語学習」を「言語カリキュラム」の枠組みの中に相互作用として捉えている。 新しい知識の学習は、学習者の持つ既有知識全体の組換えによって引き起こされると考え られている。つまり、新しい知識が学習されると学習者の知識の構成にはおのずから変化 が生ずるということである。これは社会構成主義にきわめて近い考え方である。また、学 習を取り巻く一定の環境のなかで見出される意味を理解するとともに、その中で学習が相 互作用として成立するということを示している。そして、この概念は、3つのキーワード で明確に示されている。つまり、 Awareness(学習プロセスにおける意識化) Autonomy(自律的に学習すること) Authenticity(自ら知識を再構築することで成立する自らの学び) の3つのキーワードによって、その基本的なコンセプトが説明されるのである。これらの 概念はおおよそ次のように説明できる。つまり、学習者のなかで起こっている学びとは、

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・意識化(Awareness):学習者が学習のプロセスに関わることで、学習は意識化され促 進される。ここではまだ学習者は受動的なままである。 ・自律的に学ぶ力(Autonomy):意識化されたが学習者が、学習のプロセスに積極的に関 わることができることで、その知識や学びは学習者の自律的な理解や認知能力と結びつ き、学習された知識は学習者の中で構築されていく。理論と実践が結びつくと、この学 びは、容易に次の段階へと進んで行く。 ・学習者の学習であること(Authenticity):学びが学習者の中で再び構築されるようにな ると、記憶され参照可能な知識となり、創造的な学びへと発展する。学びは広がりを見 せ始める。 そ し て、私 た ち 教 授 者 は、こ の AAA を 教 育 現 場 と い う 社 会 的 な 空 間 で、遂 行 (Achievment)し、評価し(Assessment)、説明する(Accountability)ことを求められて いる。(次項、図1参照)さらに、van Lier はこのコンセプトをさらに発展させ(2004)、 カリキュラムとして捉えていたものを「エコロジー」という概念で説明し展開している。 このエコロジーという概念は、Vygotski の発達心理学、特に ZDP(zone of proximal development、発達の最近接領域)と J. S. Bruner の scaffolding(足場作り)を援用したも

のである。Vygotski の ZPD は、「学習者に誰かの支援があれば、到達可能な知識や技能の

射程」と「自力で問題解決できる射程」(area of self-regulated action)との差を発達の最 近接領域と呼んで、学習はこの領域に最も適したところで効果的になされるという考え方

である。つまり、van Lier(1994)によると自力で問題解決できる射程と学習支援で到達

可能になる射程との差が学習可能な範囲ということになる。一方、Bruner の scaffolding の考え方は、もともと Vygotsky と Piaget の考え方を統合しようとして見出されたもの で、Bruner の LASS(language acquisition support system、言語習得支援システム)の元 にある考え方である。 そして、今回のカリキュラム開発でも基本的なコンセプトとなったのが「学習は相互作 用によって成り立っている」という考え方である。そして、その相互作用が学習者の認知 プロセスで重要な働きをしているということである。van Lier により ZPD をさらに相互 作用の文脈で教室場面に適用すると、同じ能力を持つ学習者同士の相互作用(協調学 習)、能力の劣るものとの相互作用(教えることによって学ぶ)、自分の内面に蓄えられた 知識、経験、記憶、強さなどの資源(自力で到達する)、より能力のある学習者や大人 (=教授者)からの支援の4つの働きが指摘できる。ここで scaffolding(足場作り)が行 われる。この4つの働きによって ZPD における学習が促進されるというのである。ま た、van Lier(2004)は ZPD を Kraschen のインプット仮説との興味深い比較を行ってい る。比較のカテゴリーをまとめて考察すると、インプット理論では分析対象は「理解可能 な入力情報+1」や言語学的な構造となっているが、ZPD では行動や活動である。ま た、学習対象として期待しているのは、インプット理論では次の(新しい)言語学的な構

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造や項目であるが、ZPD ではより複雑な活動であり、より高度な精神的な機能、自己統 制である。つまり、自立学習能力が学習対象なのである。インプット理論では、学習が言 語学的情報伝達のレベルに留まるのに対し、ZPD では、学習は有機的な関連性をもった エコ・システムの中で意識的かつ積極的な参加者である学習者を通して行われ、意味は協 同で構築され、対話が言語のモデルとなっているのである。 多文化共生のコンセプトは、Byram の次のモデルに明らかである。 図1 (van Lier1994) 図2 (Byram1997)

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Byram(1997)は、外国語教育における異文化間学習の側面を、異文化間コミュニケー ション能力として説明し、その構成を2つの「技能」、「知識」、「態度」とし、その中心に 「政治教育と批判的な文化的気づき」を位置づけている(p.94参照)。言語学習における 異文化間コミュニケーション能力は、抽象的な言語能力ではなく、極めて現実的な「政治 的文脈」の中での他者との相互理解であることを明確に示すとともに、平和的な秩序の構 築のために欠かせない知識であることを示している。 ところで、経済学部ドイツ語カリキュラムでは学習目標は次のように統一した。 1)言語的かつ文化的豊かさは人類共通の資源である。多文化共生のための新たな知恵 として、異文化間の相互理解のために、ヨーロッパの言語である「外国語としての ドイツ語」を学習する。 2)異なった母語を話す人たちとの相互対話、人の移動、相互理解と協力を推進し、偏 見と差別をなくすために現代語としてのドイツ語を学習する。 3)ヨーロッパの中のドイツとドイツ語を学習するために、ヨーロッパ次元という発想 について学ぶ。(「2009年度シラバス」より) 第一には、資源としての言語と文化についての意識を獲得すること、多文化共生のための 知恵を身につけ、異文化間の相互理解を目指した。第二には、異なった母語を持つ人たち が相互対話することで、偏見や差別をなくしていくことで、これは特にヨーロッパ評議会 の取り組んできた人権問題と深い関わりがある。第三には、「ヨーロッパ次元」としてそ の地域性の意識を加えた。これは、私たちに置き換えると「アジア」という地域の意識で ある。 評価については、「ペア授業の合計で欠席が6回以上になると採点されない。筆記試験 (35点)、小テスト(20点)、平常点(各教員10点=計20点)、口頭試験(15点)、聞き取り (10点)とする。平常点については授業中の課題への取り組み、提出物、発表などから評 価します。」とした。つまり、McNamara(2000)によると、評価にかかわる通常のテス

トは、紙と鉛筆(Peper and Pencil)によるものとパフォーマンスによるものとに大きく

分類される。経済学部ドイツ語ではこれを55%:45%として、パフォーマンスの部分を大 きくし、口頭の面接テストと聞き取りテストを全クラスに課している。 2008年9月には第1回の教員研修も実施した。(第2回は、2009年3月に実施)経済学 部では、CEFR に基づいたカリキュラムは2009年度4月から実施しているが、ポートフォ リオの使用については、言センとの比較の意味の目的で実験的に1クラスで2008年度に開 始した。 2009年度は経済学部ドイツ語では、4月入学時点で CEFR と教材に関するコンセプトを 説明し、既習の英語に関するポートフォリオの記入を指導した。また、春学期終了時点で

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⸒䉶䊮䇭䉟䊮䊁䊮䉲䊑䇭ೋ⚖䋱䇭㪚㪸㫅㩷㪻㫆㩷䉼䉢䉾䉪 㪇 㪌 㪈㪇 㪈㪌 㪉㪇 㪉㪌 㪊㪇 㪊㪌 㪋㪇 㪋㪌 L1 L2 L3 L4 R1 R2 R3 R4 R5 R6 R7 R8 I1 I2 I3 I4 I5 I6 I7 I8 P1 P2 S1 S2 S3 W1 W2 W3 W4 W5 䉼䉢䉾䉪㗄⋡ ੱᢙ 䈪䈐䈭䈇 䈢䉇䈜䈇 䈪䈐䉎 は、ドイツ語学習についての記入を指導した。秋学期もポートフォリオの記入を指導し た。 5 .言セン、ドイツ語インテンシブ・プログラム初級 1 でのポートフォリオの記述から (以下のグラフは、チェック項目とそれに該当する2クラスの学習者数合計) 2008年度秋学期に開講したドイツ語インテンシブ・プログラム初級1の学習者のポート フォリオは、提出者41名ですでにすべて返却している。1学期間の学習が終わった時点 で、自分の学習を30の項目附録(p.99∼100参照)で記入させた。項目は、 ・聞く(Listening):L1―4 ・読む(Reading):R1―8

・やりとり(Spoken interaction):I1―8 ・話す(Spoken Production):P1―2 ・方略(Strategies):S1―3 ・書く(Writing):W1―5 である。これは、A1レベルの前半の学習が終了した時点での記入である。学習者の多く が「できる」と考えているのは、P1「住んでいるところ、電話番号、国、年齢、家族、 趣味などの個人的な情報を話すことができる」で、これは教材の最初の数課に出てくる言 語材料に含まれており、繰り返し練習したために学習者にとっても「できる」と判断され ているのであろう。一方、「できない」(objectives)にあげているのが、R5「〈プリント〉 〈保存〉〈コピー〉などのコンピュータープログラムに見られる指示を理解できる」と W

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2「誕生日のお祝いのカードのような挨拶の葉書を書くことができる」の2つである。お そらく、ドイツ語の WINDOWS を思い浮かべて簡単な操作が出来るところまでの言語的 な知識はまだ獲得していないということであろう。また、書く練習では、葉書で簡単な挨 拶がかけるところまでには至っていないということであろう。手紙が読む材料としては、 教材に入ってはいるものの、言語産出の課題としてはまだ難しいと感じているのであろ う。全体でみると「読む」と「書く」がまだ十分には学習されていないようであるが、こ れは初級レベルの教材によくある事で、教材自体に「話す」「聴く」ための教材が多く、 「読む」や「書く」ための課題がそれほど多く含まれていないことと関係があるのではな いかと思われる。つまり、逆に言うと、「読む」や「書く」ための教材を教授者自身が補 う必要があるということである。しかし、全般的には、A1レベルの学習が順調に進んで いることが了解される。学習者の自己評価は、学習の進度に応じて、学習者の学習到達地 点を知るためにも重要な情報であり、学習者と教授者が共有すべき情報であると考えられ る。そして、ポートフォリオはその役割を十分に果たしうると考えられる。 6 .終りに CEFRをめぐって、関西学院大学での試みを中心に議論した。センターの活動を契機に して、言セン(1年間)と経済学部では、ポートフォリオの試用を始めた。これらの3つ の流れが言語教育政策についての議論を推し進め、ポートフォリオの開発と実用に貢献す ることを願っている。 言語学習の背景には、日本の位置するアジアという地域の民主的な発展と平和的共存が 考えられている。しかし、ヨーロッパにおけるヨーロッパ次元の実現の意味が、アジアに おけるアジア次元の実現の意味として翻訳可能かどうかはこれからの議論と実践に問わな ければならない。アジア地域におけるヨーロッパ言語の学習の意味は、ヨーロッパ次元と アジア次元とが意味づけられ、実践されることで見出されるのではないだろうか。 参考文献 天野正治編著(1997):『ドイツの異文化間教育』玉川大学出版部

Byram, Michael(1997): Teaching and Assessing Intercultural Communicative Competence. Clevedon, Multilingual Matters.

Gesellschaft für europäische Bildungsprojekte(Hessisches Landesinstitut für Pädagogik)(2001): Hessische Europaschulen Einblicke und Ergebnisse1. Dokument vom Hessischen Kultusministerium. Wiesbaden. Göhlich, Michael(1998): Europaschule―Das Berliner Modell. Neuwied; Kriftel: Luchterhand

Hessisches Landesinstitut für Pädagogik(2002): Hessische Europaschulen Einblicke und Ergebnisse2. Dokument vom Hessischen Kultusministerium.Wiesbaden.

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の構想と授業分析への手がかり.『言語教育研究センター研究年報』第1号.関西学院大学言語教育 研究センター 中川慎二(2005):「言語教育研究センターとドイツ語教育―関西学院大学の言語教育とインテンシブ・プ ログラムをめぐって―」『ドイツ文学論攷』第47号(阪神ドイツ文学会)121―130 中川慎二(2006):「言語学習カリキュラムにおける相互作用」の意義をめぐって―ドイツ語インテンシブ ・コースにおける授業分析―.『言語教育研究センター研究年報』第9号.関西学院大学言語教育研 究センター

Nakagawa, Shinji(2009): Die Bedeutung des Gemeinsamen europäischen Referenzrahmens für die

Curriculumentwickung an einer japanischen Universität―seine sinnvolle Übertragung in den

japanischen Fremdsprachenlehr-und lernkontext? aber ja! In:『言語教育センター研究紀要』12号(関

西学院大学言語教育研究センター)

Schwarz, Wolf / Meyreiss, Sigrid / Kuhley, Horst(hrsg.)(2003): Curriculum für die Europäische Dimension und das Interkulturelle Lernen an den Hessischen Europaschulen - Europäisches-Curriculum -Dokument vom Hessischen Kultusministerium. Wiesbaden

van Lier, Leo(1996): Interaction in the Language Curriculum: awareness, autonomy, and authenticity. London, Longman.

van Lier, Leo(2004): The Ecology and semiotics of language learning: a sociocultural perspective. London, Kluwer Academic Publishers.

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Self-assessment Checklist

Language :

Use this checklist to record what you think you can do (Column 1). Ask someone else, for example your teacher, to also assess what they think you can do (Column 2). Use Column 3 to mark those things that you cannot yet do which you feel are important for you (Column 3 = Objectives).

Add to the list – perhaps with your teacher – other things that you can do, or that are important for your language learning at this level.

Use the following symbols :

In columns 1 and 2

I can do this under normal circumstances

✓✓ I can do this easily

If you have over 80% of the points ticked, you have probably reached Level A1.

Listening 1 2 3

I can understand when someone speaks very slowly to me and articulates carefully, with long pauses for me to assimilate meaning.

I can understand simple directions how to get from X to Y, by foot or public transport.

I can understand questions and instructions addressed carefully and slowly to me and follow short, simple directions.

I can understand numbers, prices and times.

Reading 1 2 3

I can understand information about people (place of residence, age, etc.) in newspapers. I can locate a concert or a film on calendars of public events or posters and identify where it takes place and at what time it starts.

I can understand a questionnaire (entry permit form, hotel registration form) well enough to give the most important information about myself (name, surname, date of birth, nationality).

I can understand words and phrases on signs encountered in everyday life (for instance “station”, “car park”, “no parking”, “no smoking”, “keep left”.

I can understand the most important orders in a computer programme such as “PRINT”, “SAVE”, “COPY”, etc.

I can follow short simple written directions (e.g. how to go from X to Y).

I can understand short simple messages on postcards, for example holiday greetings.

In everyday situations I can understand simple messages written by friends or colleagues, for example “back at 4 o’clock”.

Me My teacher

/another

My objectives

In column 3

! This is an objective for me !! This is a priority for me

A1

Level

2

.2

European Language Portfolio, part 2, Language Biography

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Spoken Interaction 1 2 3

I can introduce somebody and use basic greeting and leave-taking expressions.

I can ask and answer simple questions, initiate and respond to simple statements in areas of immediate need or on very familiar topics.

I can make myself understood in a simple way but I am dependent on my partner being prepared to repeat more slowly and rephrase what I say and to help me to say what I want.

I can make simple purchases where pointing or other gestures can support what I say. I can handle numbers, quantities, cost and time.

I can ask people for things and give people things.

I can ask people questions about where they live, people they know, things they have, etc. and answer such questions addressed to me provided they are articulated slowly and clearly.

I can indicate time by such phrases as “next week”, “last Friday”, “in November”, “three o clock”.

Spoken Production 1 2 3

I can give personal information (address, telephone number, nationality, age, family, and hobbies) I can describe where I live.

Strategies 1 2 3

I can say when I don’t understand.

I can very simply ask somebody to repeat what they said. I can very simply ask somebody to speak more slowly.

Writing 1 2 3

I can fill in a questionnaire with my personal details (job, age, address, hobbies). I can write a greeting card, for instance a birthday card.

I can write a simple postcard (for example with holiday greetings). I can write a note to tell somebody where I am or where we are to meet.

I can write sentences and simple phrases about myself, for example where I live and what I do.

European Language Portfolio, part 2, Language Biography

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Sprachenportfolio und autonomes Lernen

Shinji NAKAGAWA

In diesem Beitrag handelt es sich in erster Linie um die Curriculumentwicklung, die innerhalb der Kwansei-Gakuin-Universität ( kurz KGU), besonders an der Wirtschaftswissenschaftlichen Fakultät, im sprachenlernpolitischen Zusammenhang mit dem Gemeinsamen europäischen Referenzrahmen für Sprachen(kurz GeR)gestaltet wurde. Das Grundkonzept, das die Curriculumentwicklung unterstützt, wird durch das Konzept von van Lier und Byram erklärt. Das Hauptziel war die Förderung des autonomen Lernens der Teilnehmenden des Deutschkurses. Und das didaktische Instrument zur Förderung des autonomen Lernens ist das Europäische Sprachenportfolio(ESP). ESP besteht aus drei Teilen : Dem Sprachenpass , der Sprachenbiographie und dem Dissier . Das Sprachenportfolio, das an unserer Fakultät benutzt wurde, hat in der Sprachenbiographie eine Checkliste zur Selbsteinschätzung für jedes Niveau. Die ersten Ergebnisse, die im Intensivkurs Deutsch im Sprachlern- und -lehrforschungszentrum der KGU im Wintersemester2008!9 erhoben wurden, signalisieren sehr gut, was die Teilnehmenden im Kurs lernen, wo sie beim Lernen nach dem ESP Schwächen zeigen und wo das Lehrwerk selber möglicherweise Schwächen hat.

参照

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