児童養護施設に入所中の小学生に対するRDIの効果
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(2) 目次. 頁 5 ●. 第1章 序論. L児童養護施設. ・5. o ●. 2.児童養護施設入所児童の特徴 ・・・・・・・・・・・・・・・・・…. ・6. 2.L児童養護施設入所児童の. 2.2.児童養護施設入所児童の生きがい感・精神的サポートに関する先行研究 2,3.虐待・不適切な養育を受けた児童の仲間関係に関する先行研究 …. 3.心理療法. ● ● ●. 行動面・情緒面・気質面・トラウマ反応に関する先行研究. ・9. ● ●. 4.EMDR. ・l l. 5.RDI. ・B. 6.本研究の目的. ・15. 7.仮説. ・16. 第2章 研究1. ・17. 1.目的. ・17. 2。方法 ・…. ・17. 2.L被験者 ・. ・17. 2.2。調査期目. ・17. 一1一.
(3) 2.3.材料 ・・・…. ・18. 2.4.手続き ・・…. ・18. 2.5.プライバシーの保護. ・19. 3.結果 ・・・・・・・・…. ・20. 3.1.対象児童の構成 ・…. ・20. 3.2.肯定的記憶 ・・・…. ・21. 3.3.性別による比較 ・…. ・24. 3.4,肯定的記億の数による比較. ・25. 4.考察. ・26. 第3章 研究II. ・28. L目的. ・28. 2.方法 …. ・28. 2.1.被験者. ・28. 2.2。実験期日. ・28. 2.3.材料 ・. ・29. 2.4.手続き. ・29. 2.5.プライバシーの保護. ・31. 3.結果 ・・・・・・・・… 6・. ・32. 3.1、対象児童の構成 ・・・…. ・32. 3.2.介入群の結果 ・・… ●●. ・33. 3.2.1.介入群の正感情得点の結果. ● ●. 3.2.2,介入群の負感情得点の結果. ・33. ・34. 3.2。3.介入群の身体的反応得点の結果 ・・. ・35. 3.2.4。介入群の抑うつ・不安感情得点の結果. ・36. 一2一.
(4) 3.2.6.介入群の無気力得点の結果 3.2.7.介入群の合計得点の結果 ・. 3.3.待機群の結果 ・・・・・・…. 3.3。L待機群の正感情得点の結果 3.3.2。待機群の負感情得点の結果. 3.3.3.待機群の身体反応得点の結果. 3.3.4待機群の抑うつ・不安感情得点の結果 3.3.5.待機群の不機嫌・怒り感情得点の結果 3.3.6.待機群の無気力得点の結果 ・… 3.3.7.待機群の合計得点の結果 ・・…. 3.4.介入群と待機群の比較 ・・・・・… 3.4.1.介入群と待機群の正感情得点についての比較 ・. 3.4.2.介入群と待機群の負感情得点についての比較 ・. 3.4。3.介入群と待機群の身体的反応得点についての比較 3.4.4.介入群と待機群の抑うつ・不安感情得点についての比較 3.4.5.介入群と待機群の不機嫌・怒り感情得点についての比較 3.4.6.介入群と待機群の無気力得点についての比較 ・… 3.4.7.介入群と待機群の合計得点についての比較 ・・…. ● ● ● ● ● ■ ● ● σ ■ 曹 ● ● ● ● . . ● ●. 3.2.5.介入群の不機嫌・怒り感情の結果. 4.考察. ・54. 第4章 総合考察. ・56. 1.本研究の概要. ・56. 2.本研究における成果 ・・. ・57. 2.L研究1における成果. ・57. 2,2研究nにおける成果. ・57. 一3一.
(5) 3.今後の検討すべき課題 ・・ 3.1.サンプルの限界 ・◎・. ・58. ・58. ● ・. 3.2.測定項目の拡大 …. ・59. 3.3.他の両側性刺激との比較. ・59. 3。4.否定的な記憶の処理 ・. ・59. 第5章 要約および結論. ・61. 引用文献. ・62. 謝辞. ・67. 一4一.
(6) 第1章序論 1999年より児童養護施設に心理職員が配置され、現在に至るまでさまざまな試みがなさ. れている。しかし、心理職員の業務内容は各施設でばらつきがあり、どのような方法が児 童養護施設の子どもたちに有効であるのかは未だ明らかにされていない。このような、ま. さに黎明期にあるといえる児童養護施設での心理的援助に関して、本研究では、Eye Movement Desensitization and Reprocessing(眼球運動による脱感作と再処理)の一技法である. Resource Development and Installation(肯定的資源の開発と植え付け)を用いた介入の効果の. 検討を行う。まず、児童養護施設の現状と課題にっいて概観し、これまでに報告されてい る児童養護施設における心理療法を挙げ、Resource Development and Installation(肯定的資源. の開発と植え付け)の技法の特徴及び期待される効果について述べる。. 1. 児童養護施設. 近年、全国の児童相談所で処理される虐待相談の件数は増加傾向にある。厚生労働省の 集計によると、児童相談所で処理される虐待相談の件数は、平成14年度は23,738件、15 年度は26,569件、16年度は33,408件であった。これに伴い、児童養護施設に入所する被虐 待児童も増加しており、施設での対応が課題となっている(加賀美,2001)。現在、児童養護施. 設は全国に552ヵ所あり、約3万人の児童が児童養護施設で生活している。その中の過半 数が入所以前に虐待を受けていたと報告されている(福島,2005)。東京都の児童養護施設. で行われた調査においても施設入所児の約半数が入所以前に虐待を受けていたことが報告 されている(伊東他,2003)。. 児童養護施設は戦後、戦災孤児を保護するための施設として出発したが、現在は虐待を 受けた児童が多く入所している。被虐待児は行動的・心理的・対人関係的な側面において さまざまな問題を抱えている。これまでの児童養護施設における子どもへの問題行動への. 対応は、非を諭し、反省を促すという手法がとられることが多かったが、入所児童の約半 数が被虐待体験を持つという状況では機能しない(宮本,2005)。そのため、1999年より、. 児童養護施設において心理的ケアの必要な子どもに対する支援を行うために、児童養護施 設への心理職員の配置が開始された。. 一5一.
(7) 2. 児童養護施設入所児童の特徴. 2.1児童養護施設入所児童の行動面・情緒面・気質面・トラウマ反応に関する先行研究. 児童養護施設において被虐待児が急増している状況を受けて、施設内での被虐待児の特 徴についての研究がいくつか行われている。 児童養護施設入所児童に対してChild Behavior CheckHst/4−18(CBCL4歳∼18歳用)を用い. て研究を行ったものに、坪井(2005)と杉山・中村(2001)がある。CBCLはAchenbachによっ. て開発された質問紙で、問題行動だけでなく、適応能力や行動の変化を測定することがで きる(坂野他,1995)。日本語版は坂野ら(1995)によって開発された。CBCLは子どもの行動に 関して、子ども本人が回答するのではなく、保護者が記入する。坪井(2005)と杉山・中村(2001). 坪井(2005)では、直接処遇職員が回答した。坪井(2005)では、入所中の4歳から18歳の児童. 143人を対象にして調査を行った。その結果、施設入所児全体に関しては、入所児童は他の 一般の児童に比べ行動や情緒の問題を抱えており、社会性の発達の未熟さを報告している。. 被虐待児の特徴に関しては、被虐待経験のない児童に比べ、CBCLの各尺度で得点が高く、 特に社会性の問題、思考の問題、注意の問題、非行的行動、攻撃的行動、その他の問題、. 外向尺度、総得点で有意に得点が高くなった。さらに、各尺度において臨床域に入る人数 に関しては、社会性の問題、注意の問題、攻撃的行動、外向尺度、総得点で臨床域に入る 人数に有意な差が確認された。杉山・中村(2001)は216人の入所児童を対象にして調査を行. った。その結果、CBCLの各尺度において虐待群が被虐待群よりも高い数値を示したが、特 に注意の問題、非行的行動、攻撃的行動で臨床域に入る人数に有意な差が見られた。両研 究はサンプルが異なってはいるが、注意の問題、非行的行動、攻撃的行動に関して結果が 一致しており、施設に入所する被虐待児の特徴を示しているといえる。杉山・中村(2001). ではさらに、これらの行動特徴の横断的研究を行っているが、それによると、虐待経験の 有無に関わらず、非行的行動は年齢が上がるにつれて臨床域に入る人数が増加した。また、. 入所期間が長くなるほど問題行動に大きく影響を与えることが示唆された。. 戸松(2003)は児童養護施設に入所する3歳児から7歳児までの247人の児童の気質に関す る調査を行った。質問紙への回答は対象児童の担当職員を中心に行われた。その結果、入. 所児童は一般の児童とは異なる気質的特徴を持ち、新しいものに対して回避的で、新しい. 環境に慣れにくく、注意を向ける幅が狭く長続きしにくく、物事にこだわりやすく、反応. 一6一.
(8) の閾値が高い傾向があることが報告されている。. 被虐待経験のある入所児童のトラウマ反応に関する研究では、TSCC(Trauma Symptom Checklist fbr Children)を用いた研究が行われている。西澤ら(1999)は、施設に入所する110. 名の児童を対象に、TSCCを子どもの担当職員に記入してもらう形で調査を行った結果、怒 り、不安、抑うつ、耽溺傾向を示す解離症状において一般の小学生より得点が有意に高い. ことが報告されている。また、中村(2002)はCBCLとTSCCを用いて、入所中の児童が示す. 問題行動とトラウマ反応の関係を調査した。その結果、トラウマ反応としての攻撃性がひ きこもり、社会性の問題、注意の問題、攻撃的行動と低いながらも正の相関があることを 報告している。. これらの研究は、施設入所児童の行動や気質、トラウマ反応といったように異なる視点 で調査を行っているが、児童の担当職員から見た児童の特徴を捉えているという点では一 致している。これらの調査結果は、施設入所児童に関する事例報告の内容と合致するため、. それぞれ妥当性があると考えられる。しかし、施設入所児童本人の回答ではないため、児. 童本人の状態とずれがある可能性がある。また、これらの研究は、施設職員に対して記入 を求めているため、施設内での児童の様子に関することしか知ることができない。例えば、. 施設入所児童の学校での様子は、施設内での様子とは異なる可能性が考えられる。この点 に関する研究はなく、この研究領域の今後の課題となるだろう。さらに、これらの研究は. 施設入所児童のネガティヴな側面に焦点を当てた調査になっている。もちろん、虐待を受 けた経験のある児童の入所が増加し、対応が急務となっているという背景があるので、対. 策を考えるためにネガティヴな側面の調査を行うことには意義がある。しかし、一面的に なることは避けられず、ポジティヴな面に焦点を当てた研究が望まれる。. 2.2 児童養護施設入所児童の生きがい感・精神的サポートに関する先行研究. 鈴木(2004)は児童養護施設に入所する児童の生きがい感について調査している。その結果、. 生きがいを十分に持ちにくいことが報告されている。独自に行ったアンケートでは、趣味 に関しては、「ゲーム」10.5%に続いて、「サッカー」rなし、分からない」がともに9.9%. であった。将来の夢では「なし、分からない」が52.5%と全体の半数を超えた。支えとな る人に関しては「友達」3L5%に続いて、「いない」15.4%という結果だった。 鈴木(2004))は、施設入所児童の精神的サポートと問題行動の関連を調査した。その結果、. 一7一.
(9) 入所以後の精神的サポートが得られていない児童は得られている児童よりも攻撃的行動を 多く示すことが報告された。. これらの研究は、施設入所児童にとって精神的な支えが重要であり、さらにサポートの 提供者は友達が多いということを示している。このことは、施設入所児童の攻撃的行動を 減少させるために、よい友達関係を築くことが重要であることを示唆している。そこで、 次に児童の仲間関係に関する研究を概観する。. 2.3 虐待・不適切な養育を受けた児童の仲間関係に関する先行研究. 児童養護施設の児童の仲間関係に関する研究は目本ではほとんど見当たらないが、海外で は虐待や不適切な養育を受けた児童の仲間関係の研究がいくつかある。 Haske撹&Kistner(1991)1まソシオメトリックを用いた研究の中で、身体的虐待を受けた子ど. もは受けていない子どもよりも相互作用場面で仲間関係を持たないようになったり、道具. 的攻撃といった問題行動を多く示し、あたらしい友達関係の中に入っていくときに好意を もたれないことを報告している。さらに、身体的虐待を受けた子どもはデイケアセンター. で代替的な仲間や大人のモデルがある環境においても障害のある社会的相互作用を経験し ていると述べている Bolgeretal.(1998)は、ソシオメトリックを用いて研究をし、長期にわたる不適切な養育を. 受けた子どもは仲間から好かれず、自尊心が低いというように、不適切な養育の持続期間 と仲間関係・自尊心の間に関連があることを報告している。さらに、よい友達を持つこと が自尊心の改善と関連があることも述べている。 Bolger&Patterson(2001)は、慢性的に不適切な養育を受けた子どもは攻撃的行動を増加さ. せ、児童期から青年期の初めの何年にもわたって仲間からの拒絶を受けやすいことを報告 している。さらに、仲間からの拒絶は対人関係を持たないようになることと関連があるこ とを示している。. これらの研究は、虐待や不適切な養育を受けた児童が良い仲間関係を気づくことで自尊 心が改善することを示唆しながらも、良い仲間関係を築くことの難しさも示している。坪 井(2005)や杉山・中村(2001)の研究では虐待を受けた児童は攻撃的行動が多いことが示され. たが、虐待による結果としての攻撃的行動が減少しないかぎり、仲間からの拒絶を受け、 仲間と良い関係は結べず、対人関係を持たなくなることが予想される。また、西澤ら(1999). 一8一.
(10) や中村(2002)が指摘するように、虐待を受けた児童の攻撃性はトラウマと関係がある。虐待. のトラウマをセラピーで扱うことで、間接的に児童の仲間関係に影響を与えることが可能 であると考えられる。. 3. 心理療法. 現在、児童養護施設で行われている心理療法は、先行研究をみると、プレイセラピーが 多い。しかし、プレイセラピー以外にもブリーフセラピーや、認知行動療法、さらにEMDR の一技法であるRDIも用いられている。ここでは、各技法を児童養護施設で用いる際に、 どのようなことに重点を置いているかについて概観する。. 奥山(1997)は被虐待児に対するプレイセラピーの前提として、安全の確保と他職種との連. 携をあげている。その上で、セラピーの中で、発達上の問題と、虐待によるトラウマの問. 題を扱うと述べている。発達上の問題とは、自己制御能力の低下、体験の孤立化、自己評 価の低下、怒りを買う行為、自己の連続性の低下といった問題であり、セラピーの中では 安定した構造をできるだけ長期間維持し、経験のある人のスーパーヴィジョンを受けるこ とが必要であるとしている。安定した治療者との関係の中でトラウマが表現され、治療者 と分かちあうことで、それを過去の記憶として整理し、自分でコントロールできるように なるとしている。. 一方、西澤(2002)は、より積極的で指示的なアプローチを提案している。従来のプレイセ. ラピーは治療目標が明確でない場合が多く、トラウマを扱うプレイセラピーにおいては、. まず何を扱うのかを明確にする必要があると述べている。このようなプレイセラピーでは. 治療過程として4つの段階を想定している。第1段階は関係形成であり、特に子どものリ ミット・テスティングを受け止める時期である。第2段階はトラウマの再現と解放、退行. の時期である。この段階では、プレイのテーマとして積極的に子どものトラウマを取り上 げ、表現させていくことが目標になる。この時、子どもは退行するのでセラピストが安心. 感を提供することで、またトラウマに子どもが挑むことができると述べている。第3段階 は自己イメージの修正、衝動コントロールの形成の段階である。この時期は、子どもがト ラウマを回想したときに生じる否定的な自己中心的認知を修正することが目標になるが、. 前段階で十分にトラウマを解放していないと逆効果になるという危険性を指摘している。. 第4段階は、自己の物語の再構成の段階である。子どもが現在自分の置かれた状況に対し. 一9一.
(11) て、罪悪感と自分のせいであるという理解から、相互関係的な理解へと再構成したり、虐 待体験に新しいコンテクストを加えるということが行われる。. プレイセラピーは通常、長期の治療期間を前提として行われる。このことは、子どもに とっては長期間にわたって1人の大人と関わってもらえるため、子どもに関わる職員数が 制度的に制限された児童養護施設においてとても大切なことである(加賀美,2001)。しか. し、1人の子どもを長期間にわたってセラピーをすることは、現実的に見て、セラピーを受. ける子どもの数を制限し、ケアの必要な子ども全員に治療を提供することができない可能. 性がある。そのため、短期間で子どもの問題行動やトラウマに対し効果を挙げる治療法が 必要になる。. 柴田(2003)はブリーフセラピーを用いた事例研究の中で、児童養護施設入所中の中学2年. 生女子の問題行動であるリストカットに焦点を当て、7回の面接で解決した。また、永島 (2003)は児童相談所に一時保護中の中学を卒業した女子に筆談を通じたカウンセリングを. 行い、7回の面接で終結させている。この事例では問題そのものに焦点を当てずに、子ども の持つリソースを発見し、引き出し、強めていくことで解決に至った。これらの事例では トラウマそのものに焦点は当たっていない。そのため、状況特異的な刺激が加わることで、. 問題行動が再燃する可能性については不明のままである。そのかわり、特定の間題に焦点 を当て、子どものリソースを活用することで、早期に解決が必要な問題の解決に至ること ができている。. 虐待を受けた子どもに対し認知行動療法を用いた事例研究では、大迫(1999)がある。大迫. は、入所前に、家出、恐喝、窃盗、暴力といった問題行動を示していた小学4年生男児に. 対し、児童自立支援施設において、5名の寮担当職員によるチームでの介入を行った。少人 数の子ども集団に対し常に信頼できる大人がそばにいるという生活環境のもとで、自己表 現を高める関わりや、自己評価および社会的スキルを高める声かけを行った。6ヶ月間関わ った結果、児童の反社会的行動が落ち着いたと報告している。この事例では特定の面接場. 面を設定せず、問題行動が起きた後で時間を設けて話し合いをしている。安定した生活環 境を前提として職員がチームとして対応した事例である。. 被虐待児に対してEMDRを応用した事例研究としては、柴田(2003)がある。身体的虐待. を受けていた小学1年女児にRDlを実施した結果、攻撃的行動が改善された。また、DVの. 目撃と身体的虐待を受けてきた小学5年男児に対してRDIとEMDRを実施したところ、夜 尿と寝ぼけが改善された。両事例において、子どもが面接室に持ち込んできた肯定的な資. 一10一.
(12) 源をRDIを用いて活用し、効果を出している。小学1年女児の事例では母親単独面接、女 児への単独面接、母子合同面接を組み合わせて、9回の面接で終結している。女児への介入. はRDlを行った1回のみであった。小学5年男児の事例では6回の面接で終結している。 このように、EMDRを用いた事例においても早期に問題の解決をすることができている。. 以上見てきたように被虐待児に対する治療法にはさまざまなものがある。被虐待児の示 す問題行動は先行研究から明らかにされているように多岐にわたる。子どもひとりひとり を見ても、その背景が異なるため、個別具体的に示す問題行動も当然異なる。そのため、. 子どもに合わせて、アプローチを使い分ける必要があるだろう。しかし、どのアプローチ にも共通するのは、治療の前提としての子どもの安全・安心の確保であり、サポート感を高. めることである。被虐待児は虐待というトラウマを抱えているため、長期的な治療計画の. 中でトラウマを扱う必要があるが、子どもの持つ資源を活用したり、現実の周囲の大人や 友達関係の中から得られるサポートを子ども自身が知覚するだけでも一定の効果があるこ とが先行研究から示された。. 児童養護施設でセラピーを行う際に、最終的には施設全体での子どもの問題行動が減少 し、ひとりひとりの子どもが安全で安心して生活できるような環境を作ることが目標にな るだろう。そのためには、できるだけ多くの子どもに対し、早期に問題行動が改善される ような治療法を選択すべきであろう。. EMDRは、このようななかで、児童養護施設での治療法のひとっとして選択が可能であ るだけでなく、より積極的に行っていくことができるであろう。EMDRはトラウマを扱う. 治療法であり、急速な効果が期待される。また、EMDRの一技法であるRDlは、自我強化 を目的として開発されたもので、子どもの持っ肯定的な資源を活用するのに適していると. 考えられる。また、RDIとEMDRを組み合わせることで、ある程度治療期間の長短も設定 できる。EMDRとRDIに関しては次節で詳しく述べる。 児童養護施設での心理療法に関する研究は、ほとんどが事例研究である。心理療法の効 果を示していくには、対象群を用いた統制的な研究が必要になる。そこで、本研究では、. 児童養護施設において統制群を用いたRDIの効果の研究を行う。. 4. EMDR Eye Movement Desensitization and Reprocessing(眼球運動による脱感作と再処理,以下. 一11一.
(13) EMDR)はF.Shapiroによって開発された心理療法である。トラウマに対する有効な心理療法 として、ベトナム帰還兵や性犯罪被害者、性的虐待の被害者への適用から始まった。. EMDRは、F.Shapiroの偶然の発見により始まり、臨床研究を進めていった中から、効果 を説明するために適応的情報処理モデルが考案された(Shapiro,2001)。. 適応的情報処理モデルによると、イメージや思考、感情、身体感覚として経験される出 来事の記憶はまとまりのある情報として記憶ネットワークの中に貯蔵されていて、さらに、. 記憶の各要素はそれぞれが記憶ネットワーク内の別の情報と結びついていると考えられて いる。心的外傷的な記憶は記憶ネットワークから切り離された形で貯蔵され、状況特異的 な刺激によって心的外傷時と同じ強度で意識に上ってくる。多くの心的外傷的記憶は日常 生活の中で何度も意識に運ばれるうちに、再び記憶ネットワークの中に組み入れられる。. 心的外傷的な記憶がいったん記憶ネットワークの中に組み入れられると、記憶は否定的な 感情を伴わずに、適切に情報を与え、導いてくれる多くの経験のひとつになる。ところが、. 心的外傷時の感情的付加が強すぎるために、記憶ネットワークに組み込まれず、切り離さ. れた状態になると、その経験から学習が起こらず、外傷時の体験のすべて、あるいは体験. の要素の一部を意識上で再体験し続けることになる。EMDRはこのように切り離されたま まになっていて現在の生活に苦痛を与える記憶の情報処理を進め、適応的に再学習を可能 にする治療法である。. EMDRでは、外傷記憶を想起したときに意識に上るイメージや、自己限定的な否定的認 知、感情、身体感覚を体験することで外傷記憶の情報にアクセスし、そこに、眼球運動を はじめとする両側性の刺激を加える。両側性の刺激は、記憶の情報処理を加速し、急速に 他の記憶ネットワークとの連結を可能にする。. EMDRは当初、PTSDの治療に用いられていたが、現在ではその適用範囲が拡大している。 例えば、DV被害(太田,1999)、子どもを虐待する親の治療(守山,2003)、不適応のある子ども. への親援助(宮島,2003)、過去のいじめられ体験(大河原,2003)、重病患者を抱える家族への 援助(外口・村田,2003)、社会的引きこもり(鈴木,2003)、喪の仕事(大河原,20031Shapiro,2006)、. 虐待のサバイヴァー(Vogelman−Sine,19981Leeds,1998)、うつ病(長田,1999;田中・井上,199gl ManHeld,1998;Ma面dd,1998)、共依存(Knipe,2005)、強迫性障害(Shapiro&SilkFo皿est,1997)、. パニック障害(木津,1999)、恐怖症(Shapiro&Forrest,1997)、対人恐怖症(鈴木,2003; Man行eld,1998)、摂食障害(田中,1999;Schulherr,2005)、解離性障害(安,1999)、AIDS(Shapiro& SilkForrest,1997)、がん(Shapiro&Silk Forrest,1997)、物質乱用(Shapiro&SilkForrest,1997)、. 一12一.
(14) 自己愛性人格障害(Knipe,1998)に適用されている。. また、子どもの治療にもEMDRは用いられている。例えば、いじめ(市井,1999;大河 原,2003;曽根,2003)、不登校(大河原,1999)、小児慢性疾患(中野,2003)、摂食障害(中野・外 口,1999)、強迫性障害(村田,2003)、恐怖症(Shapiro&SilkForrest,2006)、虐待(柴田,2003)、反応. 性愛着障害(Tinker&Wison,1999)がある。. 子どもにEMDRを用いる際に重要となるのは、治療の場が安全であると子どもが感じる ことと、セラピストが安全で安心できる人物であると感じることである(Shapiro,2001 1Mcguinness,1997;Tnker&Wi正son,1999)。EMDRのプロトコルでは「安全な場所」を用いて、. 子どもの安全感・安心感を形成する。 「安全な場所」とは、クライエントに安全で幸せだ. と感じる場所をイメージしてもらい、そのイメージの中の音やにおいなどを表現し、感情 とそれを感じるからだの部位を確認し、それらを保持したまま、両側性の刺激を加える。. その結果、クライエントは安全な場所のイメージをより強く感じることができるようにな る。. ところが、複雑なトラウマを持つクライエントの場合、安全な場所を想起できなかった り、両側性の刺激が加えられたときに安全な場所のイメージが否定的な苦痛を引き起こす. 記憶と結びついてしまい、続けられないことがある。このようなときにクライエントの自 我強化を目的としてRDIが用いられる。. 児童養護施設に入所する子どもたちの中には、繰り返される虐待を経験し、複雑なトラ ウマを持つものがいる。そのため、このような子どもに対してはまず、RDIが用いられる必 要がある。. 5. RDI(Resource Development and Installation). 前節で述べたように、被虐待体験による複雑性PTSDを持つクライエントに対して、通常. のEMDRのプロトコルを用いて治療する際には配慮が必要であり、このようなクライエン. トに対してEMDRを実施する前に、クライエントの自我強化を目的として、Resource DevelopmentandInstallation(肯定的資源の開発と植え付け1以下RDl)が用いられる。. RDIでいう資源とは、養育者や権威像、お話など、さまざまな方法を通してクライエント がモデリングすることで培われる能力をいう(Leeds,2001)。RDlのための適切な資源とは、. 肯定的な感情と連合されたもので、適応的な反応と連合されたものである。さらに、内容. 一13一.
(15) やテーマが曖昧でなく、不快な感情を伴う子どもの自我状態と結びつかないものである (Shapiro,2004)。. 資源は達成資源、関係資源、象徴資源の3つの領域から選択される(Leeds,2001)。達成資. 源とはクライエントの持っている能力で、成功、成就、勇気を持てた体験、通常のセルフ ケアをすることができた体験のことをいう。関係資源とは肯定的なモデルや支持的な他者. のことをいう。象徴資源とは、自然界に存在するものや芸術作品、さらに、誘導イメージ 法で生まれた体験のことをいう。. RDIでは非機能的な記憶ネットワークを意図的に刺激せずに機能的な記憶ネットワーク の中にある資源につながることに焦点を当てる(Kom&Leeds,2002)。肯定的な記憶ネット. ワークの想起に両側性の刺激が加えられると、その記憶ネットワークに関連した感情が急. 速に強まり、他の機能的な記憶ネットワークにつながる。その結果、クライエントの自我 強化が導かれる(Kom&Leeds,2002)。. RDIのプロトコルはEMDRのプロトコルをもとにして開発された(Kom&Leeds,2002)。. 第1段階は必要とされる資源の同定、第2段階は資源の開発で、達成資源・関係資源・象. 徴資源の3つの領域の中から選択される。第3段階は資源の記憶について、視覚的・聴覚 的・嗅覚的な情報にアクセスし、感情と身体感覚に気づいてもらう。第4段階は資源の確 認でその資源が本当に肯定的なものかを確認する。第5段階は資源の植え付けで、資源に. ついて想起しながら、両側性の刺激が加えられる。第6段階は資源の強化で、資源と書語 的・感覚的な手がかりとを結びつける。第7段階は将来の鋳型の確立で、近い将来起こり うるの小さなストレス場面を思い浮かべたときに資源を活用するという作業を行う。. Kom&Leeds(2002)は、虐待とネグレクトのエピソードを持つ複雑性PTSDの成人クライ. エント2名に対し単一事例研究法でRDIの効果を測定した。3セッションのRDI実施によ って、抑うつ、不安、敵意、怒り、悲嘆、過食、否定的な自己陳述、怒りの爆発、自傷行 動に改善が見られた。. また、Leeds(1998)は、虐待とネグレクトのサバイヴァーの20代の女性とのEMDRセッシ ョンで、記憶の処理が進まないときに、肯定的な資源のみをターゲットにして両側性の刺. 激を加え、治療が進展したと報告している。RDIのプロトコルを用いていたかは不明である が、ほぼ同様の方法を用いていたと思われる。. 子どもに対するRDIの適用にっいては、Tinker&Wilson(1999)が反応性愛着障害の10歳の. 男児に肯定的な記憶にのみ焦点を当て両側性の刺激を加え、治療を進展させた。Leeds(1998). 一14一.
(16) と同様にRDIのプロトコルを用いていたのかは不明だが、類似した方法を用いていたと考 えられる。. 柴田(2003)は、小学生2名へのRDIの事例研究を報告している。それによると、身体的虐. 待を受けていた小学1年女児にRDIを実施した結果、攻撃的行動が改善された。また、DV の目撃と身体的虐待を受けてきた小学5年男児に対するRDIでは夜尿と寝ぼけが改善され た。. このように、RDIはEMDRのセッションの停滞を打開するための方法として導入される こともあるが、RDI単独の使用でも効果が期待される。また、成人のクライエントだけでな く、子どもに対しても使用することが可能であると考えられる。子どもに対してRDIを用 いた場合、成人のクライエントと同様の効果があるのかは現在のところ研究されていない。. EMDRの効果が成人と子どもで同様に見られることを考えると、RDlでも成人と子どもの 結果が同様である可能性が高いと考えられる。. 6.本研究の目的. これまでの先行研究から、児童養護施設の心理的ケアの対象は、注意の問題、非行的行 動、行動的行動、社会性の問題、怒り、不安、抑うつ、耽溺傾向を示す解離症状、サポー トの問題、生きがい感と多岐に渡る。これらの問題を解決することが児童養護施設での心 理療法の目的となる。. これらの問題をすべて解決することはむずかしいが、特定の問題に焦点を当ててひとつ ひとつ取り組んでいくことは可能であろう。こうした観点からRDIを考えると、子どもの 中にある資源を強めることで、自我が強化されたり、自分の周りにあるサポート資源に気. づき、現実的な問題に取り組んでいくことができるようになると考えられる。また、RDI は単独で用いた場合でも、抑うっ、不安、敵意、怒り、悲嘆、過食、否定的な自己陳述、 怒りの爆発、自傷行動を改善することができる(Kom&Leeds,2002)。もちろん、この結果は. 成人の場合であって、子どもに用いた場合に同様の結果が得られるとは言えないが、EMDR における治療効果の成人と子どもの類似性を考えると、RDIにおいても同様の効果があると. 考えることができるかもしれない。そこで、本研究では、児童養護施設に入所する児童に 対しRDlを行い、その効果を検討する。 適応的情報処理モデル(Shapiro,2001)では、肯定的な記憶は他の記憶ネットワークと連結. 一15一.
(17) していることが仮定されている。そのため、肯定的な記憶を多く保持していると、子ども. がストレス場面に遭遇したときに、より適応的な行動をとることができ、結果として、ス トレス反応は低くなると考えられる。さらに、肯定的な記憶にアクセスしやすいことは、. ポジティヴな感情を賦活させやすいことも考えられる。そこで、本研究では児童の肯定的 な記憶の数と、ストレス反応およびポジティヴな感情との関連についても検討する。. 本研究ではまず、研究1として児童の肯定的な記憶の数と、ストレス反応およびポジテ ィヴな感情との関連について検討し、次に研究Hとして、児童養護施設に入所する児童に 対するRDIの効果を検討する。. 7.仮説. 研究1の仮説として、 「肯定的な記憶の数が多い群は、肯定的な記憶の数が少ない群よ り、ポジティブな感情が高く、ネガティヴな感情およびストレス反応は低いだろう」と考 えている。. 研究nの仮説として、「RDlの介入を行うことにより、ポジティヴな感情が増加し、抑う つ、不安、怒り、無気力といったストレス反応が減少するだろう」と考えている。. 一16一.
(18) 第2章研究1. L目的 本調査の目的は、被験者に対してRDlを行うにあたり、肯定的な記憶の数によって、正・ 負感情とストレスを感じているときの身体的反応、抑うっ・不安感情、不機嫌・怒り感情、. 無気力に違いが見られるかを検討することである。仮説として、肯定的な記憶を多く想起 できる者は少なく想起する者よりポジティヴな感情が高く、ネガティヴな感情やストレス 反応が低いと考えられる。. 2. 方法. 2.L 被験者. A児童養護施設に入所中の小学校4年生から6年生の児童16名(男児5名、女児11名). に対して行った。4年生は3名(男児0名、女児3名)、5年生は4名(男児1名、女児3 名)、6年生は9名(男児4名、女児5名)であった(Table1)。. Table1対象児童の構成. 2.2.調査期目. 1. 合計. 合計. 33 ︾1 1 民 . 4年生 5年生 6年生. 女児. 04145. 男児. 2006年9月5日と9月19日に行った。研究2で行うRDIの介入のために、事前に対象 児童を介入群と待機群の2群に分けたため、調査日が2日に分かれた。介入群は9月5 目に調査を行い、待機群は9月19目に行った。. 一17一.
(19) 2.3.材料. 肯定的な記憶の数を測定するためにちょうちょのはばたきワークシート内の肯定的記憶 を尋ねるシートを用いた。このシートの質問項目は、「あなたの得意なことを教えてくだ さい。」 r今までで、うまくできたことを教えてください。」 r今までで、うれしかった. ことを教えてください。」「今はできないけれど、できたらいいな∼ということはありま すか?」 「あなたのまわりで、だれかお手本になる人はいますか?(マンガのキャラクタ. ーでもいいですよ。)」の5つであった。各項目にはそれぞれ3つ答えが記入できるよう にした。. ポジティヴな感情とネガティヴな感情を測定するために、目本語版PANAC−Cを用いた。. PANAC−CはLaurentetalによって開発された正負感情を測定するための尺度で、目本語版 は勝間(2004)によって作成された。日本語版PANAC−Cは、 「元気いっぱいな」 「うれし い」 「心配した」 「腹が立った」といった24項目の質問で構成され、 「ほんのすこししか. (または)まったく感じなかった」を1点、rすこし感じた」を2点、rときどき感じた」. を3点、「よく感じた」を4点、「とてもよく感じた」を5点とする5件法の尺度である。. 日本語版PANAC−Cは正感情・負感情の2っの下位尺度で構成される。 ストレス反応を測定するために、小学生用ストレス反応尺度(嶋田・戸ヶ崎・坂野,1994)を 用いた。小学生版ストレス反応尺度(Stress Response Scale fbr Childrenl以下SRS−C)は、. 「体からカがわかない」「かなしい」「いらいらする」 「あまりがんばれない」といった. 20項目からなり、「全然あてはまらない」を1点、「あまりあてはまらない」を2点、「少. しあてはまる」を3点、「よくあてはまる」を4点とする4件法である。身体的反応、抑 うつ・不安感情、不機嫌・怒り感情、無気力の4つの下位尺度と各下位尺度の合計得点で 構成される。. 学習の遅れのある児童を配慮して、ちょうちょのはばたきワークシートと日本語版 PANAC−C、およびSRS−Cは、すべての漢字に振り仮名を振った。. 2.4.手続き. A児童養護施設の学習室にて調査を行った。最初にPANAC−Cと小学生版ストレス反応. 一18一.
(20) 尺度を配布し、質問項目に回答してもらった。質問紙を回収後、 「ちょうちょのはばたき. ワークシート」を配布し、ワークシート内の肯定的記憶を尋ねるシートに回答をしてもら. った。回答するにあたり、「3っずっ書くところがありますが、全部書かなくてもいいです よ。書けるところを書いてください。」と教示した。回答が終わり、RDIを実施した後、回 収した。. 2.5.プライバシーの保護. 対象者のプライバシーを保護するために、事前に各児童の名前と任意の番号を対応させ た表を作成し、質問紙回収後、表の番号を質問紙に記入し、名前の部分をはさみで切り取 り、シュレッダーで廃棄した。表はケースに入れA児童養護施設の職員室に保管した。. 一19一.
(21) 3.結果. 3.L 対象児童の構成. 回答に不備のあったもの2名を除く14名に対して分析を行った。肯定的記憶の数によっ て2群に分けた。Kruskal−Wallisの検定を行った。分析にはSPSS ll,5JfbrWindowsを用いた。 分析対象者の構成を以下に示す(Table2)。. Table2対象児童の構成 男児. 合計. 女児. 6年生 合計. 一20一. 33 U1 4 Ω . 3︽∠4QU. 4年生 5年生.
(22) 3.2.肯定的記憶. 次に肯定的記憶を以下に示す(Table3∼7)。. Table3得意なこと ①あなたの得意なことを教えてください。 ・野球. ・木登り. ・サッカー. ・おにごっこ. ・マラソン. ・一. ・バレー. ・自転車. ・てつぼう. ・おりがみ. ・なわとび. ・しゆげい. ・はしり. ・絵を書くこと. ・飛び箱. ・算数がうまくなってきた。. 車. ・水中でさか立ち. Table4うまくできたこと ②今までで、うまくできたことを教えてください。 ・ソフトで勝った。. ・組体操(運動会). ・バレーのサーブがきまった。. ・ダンス. ・アタックサーブができた。. ・自由けんきゅう。. ・アタックレシーブができた. ・工作. ・とびばこ. ・漢字ができるようになってきた。. ・一. 車. ・算数もできるようになってきた。. ・いちりんしゃのうしろでのるやつ. ・漢字で(50問)100点とった. ・たいく. ・テストで100点とれたこと. 一21一.
(23) Table5うれしかったこと ③今までで、うれしかったことを教えてください。 ・やきゅでヒットをうったこと. ・プール. ・サッカー大会で準優勝. ・プールでおよげたこと。. ・ゴールキーパーでボールをうけたこと. ・一. ・バレーでアタックをきめたこと. ・いちりんしゃのうしろのりができたこと. ・水泳で1級を取ったこと. ・ぶランコがたのしかった。. ・りょこうに行ったこと. ・みんなにおいわいされた時. ん車にのれたこと. ・Tといっしょにバレーをしたりして、そとであそんでいます。 ・たいくであしかけまわりができるように、なりました。. Table6できたらいいこと ④今はできないけれど、できたらいいな∼ということはありますか?. ・やきゅう ・水泳50mおよぎたい。. ・サッカー ・二重飛び ・ソフトがうまくなりたい ・はやぶさ(なわとび). ・バレ・一 ・発表. ・とび箱 ・てつぼう ・プール ・さかあがり ・べんきょうがあんまりできてないからわたしもみんなみたいに、 できるようになりたいなっとおもいました。. ・算数のべんきょうをできるようになりたいです。. 一22一.
(24) Table7お手本になる人 ⑤あなたのまわりで、だれかお手本になる人はいますか? (マンガのキャラクターでもいいですよ。). ・キャプテンつばさ ・マリーちゃん ・しげのごろう ・ベル(美女とやじゅう) ・とし ・リラックマ. ・ヒカル ・先生 ・ドラエモン ・友達 ・キラリン☆レボリュウションのキラリ ・医者・薬ざい師 ・きらり☆レボリューションの中原舌(あん) ・こっちのおねえちゃん ・ゆい◎(マンガの)(主人こう). 一23一.
(25) 3.3.性別による比較. 「ちょうちょのはばたきワークシート」内の肯定的記憶を尋ねるシートに記入された肯. 定的記憶の数によって、被調査児童を7名ずっの2群に分けた。性別を独立変数として Kruska1−Wallisの検定を行った。その結果、小学生版ストレス反応尺度の無気力で女児は男. 児より有意に得点が高かった(p<.05)。日本語版PANAC−Cの正感情は、統計的に有意な差. は見られなかったが、男児の方が女児より得点が高かった。また、目本語版PANAC−Cの 負感情と小学生版ストレス反応尺度の他の下位尺度では、女児の方が男児より高い結果と なった(Figure l)。. 均 25. 得 20 15 10. 、購. 難1. .尉. 『 マ . 一 一. 一. 『. 『 . ・懇 戯 ア. 正感情. 負感情. 身体的反応抑うつ・不安不機嫌・怒り. △口. 5 0. 一. □男児 圏女児. 灘墜藤1擁⊇縷. 点. r』■一一. 鰯講・灘鷺難灘懸⋮⋮講一、灘講饗篭講. 45 40 35 30 平. 無気力. 計. Figure1性別の下位尺度の平均値. 性別ごとの下位尺度の平均値と標準偏差を以下に示す(Table8)。. Table8性別の下位尺度の平均値と標準偏差. 群. 男児. 女児. 正感情. 負感情. 36.20. 20.00. (8.76). (3.94). 身体的反応 抑うつ・不安 不機嫌・怒り 無気力. 合計 28.40. 8.20. 6.80. 7,00. 6.40. (1.79). (2.17). (1.22). (1.95). (4.28). 9、44. 9.67. 11.67. 41.11. (4.53). (3.77). (4.36). (12.77). 35.89. 25.11. 10.33. (12.59). (10.94). (3,84). 一24一.
(26) 3.4.肯定的記憶の数による比較. 次に肯定的記憶の数を独立変数として㎞skal−Wallisの検定を行った。その結果、目本語. 版PANAC−Cの負感情で肯定的記憶多群が肯定的記憶少群よりも有意に得点が高かった (pく.05)。正感情得点と小学生版ストレス反応尺度の下位尺度では両群において統計的な差が. 見られなかったが、いずれも肯定的記憶多群が肯定的記憶少群よりも得点が高い結果とな った(Figure2)。. ーーーー達!ーー扁−⋮−. I . 茎 欝灘 灘羅、獲. ーー︸群群多少憶憶記記的的㏄定定、肯肯占沖−. 銭懲蕪. 襲﹃量雛. A口. 負感情 身体的反応抑うつ・不安不機嫌・怒り 無気力. ﹁ ﹁﹂ー﹂ ー﹂ ⋮I. ﹃ ∼ . 一. 正感情. r繋灘萎. 旧 麗.¥湿皿藩︸藩灘萎纐嚢蹴懇馨. 45 40 35 30 平 均25 得 20 点 15 10 5 0. 計. Figure2肯定的記憶の数別下位尺度の平均値. 両群の平均値と標準偏差を示す(Table9)。. Table9肯定的記憶の数別下位尺度の平均値と標準偏差. 記憶. 正感情. 負感情. 多群. 38.29. 28.86. 9.71. 10.14. (9.96). (9.92). (4.19). 33.71. 17.71. (3.59). 少群. (12.30). 身体的反応 抑うつ・不安 不機嫌・怒り. 無気力. 合計. 9.86. 10.00. 39,71. (4。95). (3.85). (3.87). (14.42). 9.43. 6.86. 7.57. 9.57. 33.43. (2.57). (1.86). (2.44). (5,26). (9.26). 一25一.
(27) 4.考察. 本研究では、正負感情において、性差は統計的には見られなかった。しかし、正感情は 男児のほうが若干高く、負感情では逆に女児の方が高かった。この結果は勝間(2004)のデー. タと一致している。一方、本研究と勝間のデータの平均値を比較すると、本研究の男女別 の正負感情得点はいずれも勝間のデータよりも低い結果となった。このことから、一般の 小学生と本研究の児童養護施設の小学生は正負感情の相対的な大きさの傾向は同じである が、正負感情を感じる頻度は一般の小学生と比べて児童養護施設の児童は低いということ がいえる。. 次に本研究のSRS−Cと嶋田ら(1994)のデータを比較してみると、各下位尺度において、. 男児は嶋田らの平均値のデータよりも低く、女児は逆に高くなった。また、嶋田らは各尺 度を高ストレス群、標準群、低ストレス群に分類し平均値を出しているが、その数値と、. 今回得られたデータを比較してみると、男児では各下位尺度すべてにおいて、低ストレス. 群となり、女児は抑うつ・不安感情と無気力、合計得点で高ストレス群、その他の下位尺 度では標準群に該当した。. こ.れらの結果から、女児のストレス反応を除いて、一般の小学生よりもストレス反応が 低く、ポジティヴな感情もネガティヴな感情も感じる頻度が低いことがわかった。しかし、 西澤ら(1999)の研究では児童養護施設の児童は一般の児童よりも怒り、不安、抑うつ、耽溺. 傾向を示す解離症状において得点が高いことが報告されている。そのため、本研究の対象 児童は、男児では特にストレス反応の得点が低く出たことから、ストレス反応はあっても それに気づいていない可能がある。今回の調査では児童の示す問題行動の客観的な指標を. 用いていないので、詳しくは分からないが、施設職員から見た問題行動とのあいだにズレ がある可能性が考えられる。また、正負感情がいずれも一般の小学生よりも低い得点にな ったことは、日々の生活で、どちらの感情もあまり体験していないか、体験してもそれに 気づいていない可能性がある。. 次に、肯定的な記憶の数による比較の結果だが、正感情に関しては仮説どおりに記憶の 多い群が少ない群より正感情が高い結果となったが、負感情は仮説に反して、記憶の多い. 群の方が少ない群より得点が高い結果となった。つまり、肯定的な記憶を多く想起する児 童はポジティヴな感情もネガティヴな感情も多く感じているということになる。また、ス トレス反応に関しては、肯定的な記憶を多く想起する児童のほうがストレス反応を多く体. 一26一.
(28) 験していることも明らかになった。記憶想起時に肯定的な記憶だけでなく否定的な記憶も 同時に想起したために、回顧的にストレス反応を思い出したときに、ストレス反応が多く. なるように児童が答えた可能性がある。このことはRDIの手続きにおいて肯定的な記憶を. たずねる際、非機能的な記憶にアクセスせずに機能的な記憶にのみアクセスすることの重 要性を示しているのかもしれない。セラピストが児童に自由に記憶を想起させるとネガテ イヴな記憶をも同時に想起してしまう危険性があることを示唆している。. 一27一.
(29) 第3章研究H. L目的 本実験の目的は、児童養護施設に入所する児童へのRDIの効果を検討することである。 RDIは機能的な記憶ネットワークを限定的に賦活するため、ポジティヴな感情が強まる。. 抑うつ、不安、敵意、怒り、悲嘆、過食、否定的な自己陳述、怒りの爆発、自傷行動に改 善がされた(Kom&Leeds,2002)。本実験では児童養護施設に入所する児童にも同様の効果が. あるかを検討する。仮説として、RDI介入を行うと、ポジティヴな感情が増加し、ネガティ ヴな感情や身体的な反応、抑うつ、不安、怒り、無気力といったストレス反応が低下する と考えられる。. 実験は児童を介入群と待機群の2群に分ける。介入群の介入期は、介入群のポジティヴ な感情が増加し、ネガティヴな感情や身体的な反応、抑うつ、不安、怒り、無気力といっ. たストレス反応が低下し、待機群は変化しないことが考えられる。また、待機群の介入期 においては、介入群の得点が維持または改善され、待機群の介入群のポジティヴな感情が. 増加し、ネガティヴな感情や身体的な反応、抑うつ、不安、怒り、無気力といったストレ ス反応が低下すると考えられる。Follow up期間は両群の得点が維持あるいは改善されると 考えられる。. 2,方法. 2.L被験者 A児童養護施設に入所中の小学校4年生から6年生の児童16名(男児5名、女児11名) に対して介入を行った。4年生は3名(男児0名、女児3名)、5年生は4名(男児1名、 女児3名)、6年生は9名(男児4名、女児5名)であった。学年と性別の構成は研究1と 同じであった(Tablel)。. 2.2.実験期日. 2006年9月5日から10月31日まで、毎週火曜日の18時から20時まで実験を行った。. 一28一.
(30) 2。3。材料. 本実験で使用した「ちょうちょのはばたきワークシート」は、市井が作成したRDIシー トを小学生用に実験者がワーディングを変えたものである。ワークシート内で使用したす べての漢字に読み仮名を振った。. 「ちょうちょのはばたきワークシート」は研究1で使用した肯定的な記憶をたずねるシ ート、ちょうちょのはばたきワークをするための記述式のシート、ぴったりくる言葉のリ ストからなる。. ちょうちょのはばたきワークをするための記述式のシートはRDIの標準的なプロトコル にもとづき作成されたものである。まず、肯定的な記憶をたずねるシートに書かれた記憶 の中選んだ記憶に対して、r①何が見えていますか?」r②どんな声や音が聞こえますか?」. r③どんなにおいがしますか?」 r④空気の感じはどうですか?」 r⑤何か体にふれてい ますか?」 「⑥今、このことを思い出してみて、どんな気もちがわいてきますか?」 「⑦. その気持ちを体のどこで感じていますか?」の7つの項目が質問される。その後、資源の 妥当性についての質問、ちょうちょのはばたきをする教示文、イメージに名前をつける欄、. イメージにぴったりくる言葉を記述する欄、再びちょうちょのはばたきをする教示文、そ して資源の妥当性をたずねる質問が続き、最後に、デブリーフィングの文章が続く。. ポジティヴ・ネガティヴな感情を測定する質問紙は研究1と同様に目本語版PANAC−C を用いた。また、ストレス反応を測定する質問紙も研究1と同様にSRS−Cを用いた。. 2。4.手続き. A児童養護施設内の学習室で実験を行った。. 時期による影響を排除するために、事前に被験者を介入群と待機群の2群に分け、異な る時期に介入を行った。A児童養護施設における児童の入浴時間と保護者との面会の時間を 変更することがむずかしかったため、男女と学年がほぼ均質になるように群を設定した。 介入群は9月5目にpre−testを行った後、RDIを実施し、post−test lを行った。9月12日・. 19目はRDI実施後にpost−test2・3を行った。10月3目に待機群のpost−test3と合わせるた めにpost−test4を行った。10.月31日にfbllowuptestを行った。. 一29一.
(31) 待機群は9月5日に待機中のベースラインを測定する目的でpre−test lを行った。9月19目. はpre−test2を行った後、RDIを実施し、post−test3を行った。9月26日・10月3日はRDI 実施後、posttest2・3を行った。10月31目はfbllowuptestを行った。実験のスケジュールを 以下に示す(Table lO)。. Table10RDI介入のスケジュール 9月5日. 9月12日 9月19日. 9月26日 10月3日. 10月31日. 丁1 丁2. 丁3 T4 T5. 丁6 T7. 丁8. 介入群 pre−test. RDl. RDl RDl. post−test1. post−test2 post−test3. P◎st−test4. Follow up. 待機群 pre−test1. pre−test2. RDl RDl. RDl. post−testl post−test2. post−test3. Fo”ow up. pre−test(待機群はpre−test l)を行う前に、児童に対して、 「今目は学習室に来てくれて. ありがとう。これからストレスを軽くする方法を一緒にやっていきますが、その前にこの アンケートに答えてください。」と教示した。待機群に対してはさらに「このグループの 人たちは再来週からになります。今目はアンケートだけ答えてください。」と教示した。. RDIは介入初日に、「ストレスを感じたときってイライラしたり、ムカムカしたり、落ち こんだり、やる気がなくなったりするよね。ストレスは小さいときには大丈夫だけど大き. くなるとしんどくなってきます。そんなときにイライラとかムカムカを軽くして元気が出 てくる方法があります。それを一緒にやっていこうと思います。」と教示した。. 「ちょうちょのはばたきワークシート」内の肯定的記憶をたずねるシートはRDI介入初 目に記入してもらい、次回以降は記入されたシートを用いて介入を行った。. 介入は、まず、肯定的記憶をたずねるシートに書いた記憶の中から自分の好きなものを 選択し、その記憶をイメージしてもらい、ワークシートに記録してもらった。次にVoRを 記入し、ちょうちょのはばたきを行った。VoRとは資源の妥当性(Validity ofResource)の. 一30一.
(32) 略語である。EMDRにおいて肯定的認知の妥当性を表すVoC(ValidityofCognition)がある が、RDIは認知ではなく、その人の情報ネットワークに貯蔵された肯定的な資源について、. その妥当性(役に立っ度合い)を扱うので、VoRという言葉を用いる。ちょうちょのはば たき(B畷ernyHug)とはEMDRで用いられる両側性の刺激の中のひとつである。腕を胸のあ. たりで交差させ、指先で腕のつけ根あたりを交互にリズミカルにタッピングする。実験者 は被験者の前に立ち、 「こういうふうにやります」とモデルを示し、ちょうちょのはばた. きをさせた。ちょうちょのはばたきは15秒を4セット行った。セットの間5秒間休憩を行 った。次に、イメージに名前をっけ、ワークシート内の「ぴったりくる言葉のリスト」か ら肯定的な言葉を選択し記入してもらった。その後、再びちょうちょのはばたきを行い、 再びVoRを記入してもらった。. 2.5.プライバシーの保護. 研究1と同様に、各回終了後、シートと質問紙の表紙に書かれた名前の部分を切り取り、 シュレッダーで廃棄した。. 一31一.
(33) 3.結果. 3.1.対象児童の構成. 本研究の目的は児童養護施設に入所中の児童に対するRDIの効果を検討することであっ. た。まず、介入群・待機群のそれぞれにおいてRDIがどのような効果を及ぼしたかの結果 を示す。途中で欠席したものおよび回答に不備のあったものを除く8名に対して分析を行. った。介入群は3名(男児1名、女児2名)、待機群は5名(男児1名、女児4名)であ った。対象児童の性別と学年の構成を以下に示す(Table11)。. Table11分析対象児童の構成 待機群. 介入群 男児. 合計. 一32一. 男児. 女児. On∠∩乙4. 0ーイーウ輪. 4年生 5年生 6年生. 女児.
(34) 3.2.介入群の結果. 3。2.L 介入群の正感情得点の結果. 介入群における正感情得点の平均値の推移および平均値と標準偏差を以下に示す (Flgure3,Table l2)。Testの時期を独立変数としてFriedmanの検定を行ったところ、それぞ. れの時期において有意な差は見られなかった。正感情は仮説ではRDIの介入に伴い上昇す ると考えられていた。介入群においては1回目の介入で得点が上昇したが(TlからT2)、. 2回目の介入の後では介入前の得点とほぼ同じくらいまで下降し、3回目の介入ではさらに 下降した。Post−test2ではさらに下降した。Followuptestでは得点が上昇した。. :1 ::. 「…≡i感弼 ﹁1. 11. 「. 「 丁1. T2 T3 T4 丁5 T6 T7. 丁8. Figure3介入群における正感情得点の推移. Table12 各時期における介入群の正感情得点の平均値と標準偏差 T1 38.33 (1.53). T2 43.33 (10.69). T3. 丁4. T5 T6. T7. T8. 38.33. 35.00. 27.00. 34.67. (3.51). (7.21). (2.65). (7.02). 一33一.
(35) 3.2.2.介入群の負感情得点の結果. 介入群における負感情得点の平均値の推移および平均値と標準偏差を以下に示す(Figure 4,Table,13)。 Testの時期を独立変数としてFriedmanの検定を行ったところ、それぞれの時. 期において有意な差は見られなかった。仮説では負感情得点はRDl介入に伴って得点が下. 降すると考えられた。図を見てわかるように、RDI介入によって負感情得点は下降し、 post−test2においてさらに下降した。ところが、fbllowuptestでは得点が上昇した。. 「. 一』. ii藁雇画 50 40. 30. 11. 20. T2. T1. T8. T3 T4 T5 T6 T7. Figure4介入群における負感情得点の推移. Table13各時期における介入群の負感情得点の平均値と標準偏差. T2. T1. T4. T3. T8. T5 T6 T7. 23.33. 20、33. 20.00. 15.00. 13.67. 18.00. (7.09). (8.08). (3.61). (2.65). (2.89). (8.72). 一34一.
(36) 3.2.3.介入群の身体的反応得点の結果. 介入群における身体的反応得点の平均値の推移および平均値と標準偏差を以下に示す (Flgure5,Table14)。Testの時期を独立変数としてFriedmanの検定を行ったところ、それぞ. れの時期において得点の差に有意な傾向が見られた(pdO)。仮説ではRDIの介入に伴い、. 身体的反応得点は下降すると考えられていた。1回目と2回目の介入後は得点に変化が見ら れなかったが、3回目の介入のあとで、得点が下降し、post−test2ではさらに得点が下降し た。Folloe uptestでは得点が上昇した。. E身保的反扇. 1 1 . 42086420. 一 1. 「. ヨ T1. T8. T2 T3 T4 T5 T6 T7. Figure5介入群における身体的反応得点の推移 」. Table14各時期における介入群の身体的反応得点の平均値と標準偏差. T4. T3. T2. T1 10.67. 10,67. 10.67. (1.53). (4.51). (5.13). 一35一. T5 T6. T7. T8. 7.33. 6.00. 7,67. (3.21). (1.73). (3.79).
(37) 3.2.4.介入群の抑うつ・不安感情得点の結果. 介入群における抑うつ・不安感情得点の平均値の推移および平均値と標準偏差を以下に 示す(Figure6,Tab監e15)。Testの時期を独立変数としてFriedmanの検定を行ったところ、そ れぞれの時期において得点の差に有意な傾向が見られた(p<.10)。仮説ではRDI介入に伴い、. 得点が低下すると考えられていた。1回目の介入の後では得点は低下したが、2回目の介入 の後は上昇し、3回目の介入で再び低下した。Post−test2ではさらに得点は低下し、fbllowup testでは上昇した。. 一. 『. 己ー − . 42086420. iモ抑うう・不褻循1. 「. 凹 餉 ■ 一 皿 ㎜. 引ー. …一. ..二」. T1. T8. T2 T3 T4 T5 T6 T7. Figure6介入群における抑うつ・不安感情得点の推移. Table15各時期における介入群の抑うつ・不安感情得点の平均値と標準偏差. T2. T1 8.00 (2.00). T4. T3. T5. T6. T7. T8. 7.33. 9.33. 5.67. 5.33. 5.67. (2.08). (4.51). (0.58). (0.58). (0.58). 一36一.
(38) 3.2.5.介入群の不機嫌・怒り感情の結果. 介入群における不機嫌・怒り感情得点の平均値の推移および平均値と標準偏差を以下に 示す(Figure7,Table16)。Testの時期を独立変数としてFriedmanの検定を行ったところ、そ れぞれの時期において得点の差に有意な傾向が見られた(p<.10)。仮説ではRDI介入に伴い、. 得点が下降すると考えられていた。RDI介入によって得点が低下した。Followuptestでは得 点が上昇した。. 「. Eモ不機殊7慈り感循]. 11 :. ﹂1訓. 雑. 3. 7引 ! T1. T8. T2 T3 T4 T5 T6 T7. L. ヨ. Figure7介入群における不機嫌・怒り感情得点の推移. Table16各時期における介入群の不機嫌・怒り感情得点の平均値と標準偏差. T2. T1. T4. T3. T5. 丁6. T7. T8. 7.67. 7.33. 7。33. 5.33. 5.00. 5.67. (2.89). (1.53). (4.04). (0.58). (0.00). (1.15). 一37一.
(39)
(40) 3.2.7.介入群の合計得点の結果. 介入群における合計得点の平均値の推移および平均値と標準偏差を以下に示す(Figure 9,Table l8)。Testの時期を独立変数としてFriedmanの検定を行ったところ、時期によって得. 点に有意な差が見られた(p<.05)。仮説ではRDI介入によって得点が低下すると考えられ ていた。3回目のRDI介入によって得点が下降し、post−testにおいてさらに下降した。Follow uptestでは得点が上昇した。. 一. 「. 合 計、. 」. ︵︾ U4 O3 O︵O ﹃ ∠︵ −UO. ㎜ 皿 『 ㎜ 帽 7 . _◆. 1. 一1. 月 T1. T8. T2 T3 T4 T5 T6 T7. Figure9介入群における合計得点の推移. Table18各時期における介入群の全体得点の平均値と標準偏差 T1. T2. 33.67. 33.33. (8.02). (8.33). T3 34,67 (15.01). T4. T5 T6. T7. T8. 24.67. 22.67. 25.33. (4.04). (3.06). (4.62). 一39一.
(41) 3.3.待機群の結果. 3.3.L 待機群の正感情得点の結果. 待機群における正感情得点の平均値の推移および平均値と標準偏差を以下に示す(Figure 10,Table l9)。Testの時期を独立変数としてFriedmanの検定を行ったところ、時期によって. 有意な差は見られなかった。仮説ではRDI介入に伴い、正感情得点が上昇すると考えられ. ていた。結果からわかるように、1回目と2回目のRDl介入では正感情得点が下降し、3回 目の介入後得点が上昇した。Followuptestでは、得点はほぼ維持されていた。. ﹃V43ウ﹄﹂ー. ◆. T1. T8. T2 T3 T4 T5 T6 T7. [. Figure10待機群における正感情得点の推移. ∠. Table19各時期における待機群の正感情得点の平均値と標準偏差 T1. T2 T3. T4. T5. T6. T7. T8. 28.60. 29.80. 25.80. 24.40. 25.40. 26.20. (13.96). (14.72). (11.73). (10.50). (10.01). (15.94). 一40一.
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