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幼児期における運動遊びに関する動作的研究 -雲梯遊びに着目して-

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(1)学位論文. 幼児期における運動遊びに関する動作的研究 一雲梯遊びに着目して一. 兵庫教育大学大学院. 学校教育研究科. 教科・領域教育学専攻. 生活・健康系コース. 学 籍 氏 名. 番 号. MO6285H 中 島 大 樹.

(2) 目次 第1章 緒言・・・・・・・・・・・・・・・・…. ’●.・’●●●● 1. 第2章 方法 ・・・・…. 6. 第1節被験者 ・・・…. 6. 第2節動作 ・・・・…. 6. 第3節記録方法 ・・…. 6. 第4節分析方法 ・・…. 7. 第5節動作分析データの考察. 7. 8. 第3章 結果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 第1節 雲梯でのぶらさがり. 8. 第2節 身体の振り動作 ・・. 11. 第3節両手腕渡り ・…. 12. 第4節片手腕渡り ・…. 14. 第5節一本とばしでの腕渡り. 16. 第4章 考察 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…. 20. 第1節 雲梯遊び ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…. 20. 第2節 雲梯遊びの習熟・習得過程 ・・・・・・・・・・・・・・…. 21. 第1項雲梯でのぶらさがり ・・・・・・・・・・・・・・・…. 21. 第2項身体の振り動作 ・・・・・・・・・・・・・・・・・…. 25. 第3項両手腕渡り ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…. 29. 第4項片手腕渡り ・・・・・・・・・・・・・・・・・・…. 34. 第5項一本とばしでの腕渡り(熟練者と幼児)・・・・・・・…. 39. 第5章要約. 第6章 今後の課題. ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…. 引用・参考文献 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 謝辞. 図表一覧. 43. ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…. 45 45.

(3) 第1章 緒言 幼稚園や保育園(以下,幼時と表現)の保育現場において幼児が夢中になり身体を 使って遊ぶ姿は,日常的に見られる.著者の保育士経験から,心身が成長するこの時 期に幼児が遊びを通して様々な経験をすることは,とても重要だと考える.遊びを通 して友達と仲良くなったり,自己主張をして友達とケンカしたり,友達との遊びを通 して,多くの言葉を覚え,それが会話能力につながっていた場面を多く見てきた.ま た,自由に遊ぶ時間では,幼児が自分の行いたい遊びを,個人や集団で楽しんでいた.. 遊びが生活の中心である幼児は,様々な身体活動や生活体験を通じて身体的にも精 神的にも,著しく発達・成長していくと考えられる.中でも活発な身体運動を伴う遊 びを,好んで遊ぶ幼児が多かった.このような遊びは,心身の正常な発達を促し,活 動力を高め,自立心や積極性を育むことにもつながる1).. 本来,幼児期の遊びは,ひとり遊びから,平行遊び,集団遊びへと発達していく. しかし,幼・保の現場には,友達と上手く遊べない幼児や,身体活動を伴った遊びや. 保育に積極的に参加しない幼児も存在し,そのような幼児は,ひとり遊びを好み,あ まり友達と関わろうとしない姿が多くみられた.幼児が身体運動を伴う運動や遊びを 好まない原因に,「出来ないから楽しくない」「遊べない」という問題があると考えら. れる.遊びがひとり遊びから,集団遊びへと移行していくなかで「出来ない」ことが 多く存在すると,友達との遊びの幅も狭くなる.幼児は3歳を過ぎるころから,平行 遊びや集団遊びが取り入れられるようになる,また同年齢の友達との関係は,園生活 にも取り入れられるようになり,園での生活に少なからず影響を及ぼすことにもなる.. 遊びの中で,友達との関係を調整し,協応的に集団活動を行える能力は,幼児の社 会性の発達におけるひとつの指標になる2),言い換えれば,遊び集団にうまくはいる ということは,そこから先の相互作用の必要かつ重要な条件である,周囲の人間との. 関係や友達と過ごす経験は,適切な発達に必須であり,さまざまな面における発達に 寄与することになる.すなわち,幼児期に,十分に機能する人間関係を構築すること は,幼児の生活にとって重要な課題のひとつでもある.. 幼稚園教育要領3)では「小学校以降の生活や学習の基盤の育成につながることに配. 慮し,幼児期にふさわしい生活を通して,創造的な思考や主体的な生活態度などの基 礎を培うようにすること」とある.また幼稚園・保育園での教育は「その後の学校教 育全体の基盤を養う役割も担っている」と,学校教育の底辺にある幼児教育の重要性. 一1一.

(4) を述べている.このことから,保育士・幼稚園教諭は,5歳の時期に何が出来ていれ ばスムーズに小学校での生活に入っていけるかを十分考える必要がある.また,幼・. 保では,小学校へ就学するまでに,個人差が少しでもないような保育活動を考え環境 構成をすることが必要となる.. 幼児期に身体運動遊びに積極的に参加できないという問題があっても,幼・保での 生活がまったくできないということはない,しかし上述したように,幼・保の幼児は,. いずれ義務教育である小学校に通うことになる.幼児期に身体活動を伴った運動遊び が嫌いで,ひとり遊びが多かった幼児は,小学校でも積極的に参加できない,友達と 楽しく遊べない,などの理由から学校を嫌いになったり体育を嫌いになったりすると. いう問題もでてくるのではないだろうか.このような幼児に対して,小学校より幼い 時期の教育機関である幼・保ではどのような手立てが必要だろうか,また遊びが「出 来ないから楽しくない」という視点から,幼児期に誰もができる身体運動あそびには 何があるのだろうか.. 幼児にとっての遊びは,食事・睡眠と同じくらい生活の一部として必要なものであ る.遊びは,幼児の発育・発達に関係なく,個人や集団で自由に遊ぶことができる.. その遊びを,助長することや,遊びやすい環境構成を,考えたうえで保育することが 保育者である.幼児が自ら活動し,自然に運動能力が向上する遊びや保育を行い,そ の遊びを経験することによって促される幼児の発達は,身体的発達だけでなく,精神 的・社会的発達をともなったものになると考えられる.とくに自由遊びのなかでは,. 活発な身体運動を伴う遊びが多く行われていた.このような身体運動遊びは,心身の 正常な発達を促し,活動力を高め,自立心や積極性を育むことにつながる.よってこ の時期に遊びを通して様々な経験をすることはとても重要になってくると考えられる。. しかし,現場では上述したことをあまり考慮せず,保育者が幼児に身体活動を伴う 設定保育を行う際,運動技能の獲得がもっとも重要であると錯覚し,いわゆる教え過 ぎ,教え込みがおきている現状があった.また,体育遊びなど身体活動を伴った遊び が苦手な保育者は,その取り扱いを積極的に行わないという現状を実感してきた。こ のような現場の状況では,小学校に就学した段階で,個人に差が出るのは当たり前の ことである.保育士・幼稚園教諭は,子どもの発達段階を十分に理解した上で指導し,. 遊びのとり扱い方には,十分気をつけなければならない.また,遊びの種類によって は,嫌いな運動をつくってしまうという危険が生じることを,頭に入れて保育を行い, 環境構成を考える必要がある.. 一2一.

(5) 幼児期に習得する運動は,人間が生涯にわたって必要な運動全般の「基本」となる,. 日常生活での動作,作業や労働としての運動,表現としての運動,スポーツとしての 運動などの基本となる.幼児期に基本的運動を身につけるからこそ,小学校,中学校,. そして大人へと進むにつれて,高度な動きを容易に身に付けられるようになると考え られる.幼児期に身につける動作が少なく,水準に偏りがあったりすると,小学校, 中学校と進むにつれて高度な動作を身に付けるのに苦労することが考えられる.その. ためにも幼保が,幼児にとって楽しい遊び場であるよう,環境を工夫することが重要 である.. 幼児にとって,運動は特別うまくなくてもよいが,年齢相応の動作が,それなりの 協応性をもってできることが大切である.幼・保で取り扱う,鉄棒や跳び箱などの固 定遊具・器具を使っての,身体運動を伴った遊びは,特に個人差が大きく,同じ年齢 でも,初めて遊具・器具に触れる段階の幼児や,自由自在に身体を操作させ運動を行 うことができる幼児もいる.また,この個人差の大きさは,遊具を使った回数や経験,. つまり慣れの程度も関係してくる.これはだれもができる遊びと呼べるものではない と考えられる.「出来る・出来ない」の差が少なく,幼児だれもが持っている能力を考 える必要がある.. 岡本等4)の筋の活動様式からみた歩行動作に関する報告では,「四歳児の場合,歩行. 動作中に,股関節の過伸展動作が観察されず,またこの動作に関与する大殿筋の活動 も認められていない,しかしながら五歳児になると,大人の歩行パターンである過伸 展動作の活動が観察され,大殿筋の放電が認められるようになる」とある.. この時期の幼児の動作を神経生理学的に見ると,大人の動作と同じ動作パターンで ある幼児(アダルトパターン)と,未成熟な動作パターンである幼児(インファント パターン)が混在すると考えられる.したがって,全ての幼児に,大人に類似した動 作様式を行わせようとしても,まだ動作が未成熟な幼児には動作を習得することが出 来ないと考えられる.幼保では,この2つのパターンが混在することを認識した上で,. 身体活動を伴った遊びを工夫する必要があり,幼児の誰もが行うことのできる動作を 思案することが重要と考えられる.. 新生児,乳児は生得的に備わった,原始反射という反射がある.個人によって出方 に大差はないが3∼5ヶ月で消失または内在化していくとされている.原始反射の中の 1つに,手に触れたものを無条件に反射的に握ることと,目でみることを繰り返して いるうちに,自分の目で見たものを握る,離す,という反応をおぼえる把握反射があ. 一3一.

(6) る.大人が新生児・乳児の手掌を指で押すと,指を強く握り返してくる.そのままゆ っくりと腕を持ち上げると,新生児・乳児は大人の指を離さず,そのままベッドや床 から持ち上げてしまうことも可能である.前述した乳児は,把握反射がでて,指を握 ったまま離さないという機能が働き,指を握ったまま離せないので身体が,宙に浮く. のである.乳幼児は,神経系の発達により,何かを握り・離すという随意運動を獲得 していく,これは,原始反射をベースとした動作である5).. このことから何かを握り,ぶら下がり自分の体重を支える動作は,未成熟な動作パ ターン(インファントパターン)の幼児でも可能であると考えられる。つまり誰もが. できる動作になる.そのぶら下がることを,利用した遊びが,幼・保では,太鼓橋や 雲梯や鉄棒,ジャングルジムでの遊びになるのではないだろうか,ぶら下がることを 発展させて,自由に身体を操作して遊ぶのが,雲梯での鳴渡り動作や,鉄棒での振り 遊び等であると考える.. ぶら下がり,空中で身体を操作する動きは,ヒトの祖先であるサルに見られる.サ ルは樹上で生活を行っていた.霊長類に共通する特性として,霊長類は樹上生活に適 した能力をもっているということである,霊長類の中で,樹上生活を完全に捨て,地 上生活に適応し,繁栄した種は人間だけである.樹上生活に適応しているということ. は,次のような特徴と結びついていると考えられる.まず,手足でものを握るように なったということである.他の樹上生活者のように爪をたてて木につかまるのではな く,手足で木を握ることができるということは,それだけで樹上での移動が安全にな. って,木から落ちる危険も少なくなり,食物も,より豊富に得られるようになって敵 からも素早く逃げられることを意味すると考えられる.哺乳類の中の原猿類(キツネ ザル、ロリス等)は五本の指が同じ向きに一緒に動くが,真旦類(オラウータン,ヒ ト等)では親指が他の指と向かいあうようになり,そのために,ものを正確につかむ. ということが可能になって器用な動作が可能になったと考えられる.樹上生活で移動 する場合,猿は,木から木への,「腕渡り」を行っている.また,霊長類でヒトに最も. 近いといわれているのは類人猿であり,両手を交互に使ってぶら下がり,樹間を移動 する腕渡りの能力は,全ての種類がいつも使うというわけのものではないが,類人猿 の特色6)となっている.. この「腕渡り動作」は力学的には,左右腕交互の振り子系運動であると考えられる.. 岡ら7)は研究の中で,この振り子動作をうまく利用して腕渡りしているのが,体操選. 手(三次元空間運動経験者)であると述べている.体操選手の腕渡り動作のスイング. .4一.

(7) 時,右肩関節は単なるカの伝達関節としての役割を果たしているのみであったのに対 し,剣道選手等(二次元平面運動経験者)では,カの発揮関節として利用していた、 とある.これは,大人が雲梯での腕渡り動作を行うと,体操選手(三次元空間運動経. 験者)は,腕渡り動作でのスイング中,喉頭は終止開放されており,喉頭括約作用が 観察されず,剣道選手(二次元平面運動経験)は喉頭括約が観察されたとある.この ように一部の大人以外は,スイングを上手く利用した,腕渡りが出来ないため,その. スイング動作を筋力で補って,腕渡り動作を行っていると考えられる,また,体操選 手の軽快な腕渡り動作は,霊長類各系統分類群の中で三次元不連続空間である樹上運 動への最高適応者のテナガザルの腕渡りを彷彿させる実験検討結果である,と岡等は 述べている.また,ドーマン8)は「日常生活ではあまり体験できない動作であり,腕. 渡り動作を行うことで,背骨をまっすぐにし,胸を広げる,これは胸郭と肺の成長を 促し,より成熟した呼吸機能をもたらす」と述べている.この腕渡り動作を行うこと によって得られる効果はさまざまなものがあると考えられる. 原始反射を基盤としたぶら下がりは,誰もができる動作と考え,前述した「腕渡り」. までの,習熟過程には,身体を振り子のように使ってスイング動作を行い,自分の身 体を移動させるという動作様式になると推測される.この一連の動作は,幼・保の遊 びの中では,雲梯でしかみられないと考えられる.. 個人差が大きく,筋力が発育・発達の時期で未熟である幼児期には,力のみでの腕 渡り動作を行うことは,難しく合理的でない.そこで,筋力が発育・発達段階でまだ 運動能力の乏しい幼児期に,腕渡り動作を行うと,幼児にしかできない動作を行うこ とも考えられる.インファントパターンの幼児でも可能であると考えられる「ぶら下 がり」から発展した「腕渡り動作」を幼児に獲得させ,幼児期に1つでも「出来る」 という体験を与えることは,積極的に身体運動を伴った遊びを行うためのきっかけに もなり,その後の生活を円滑に行えるようになると考えられる.そのような観点から,. 今回,腕渡り動作を基本とする雲梯遊びを取り上げ,動作分析的手法を用いて,誰も が「出来る」動作に着目し,雲梯遊びの習得・習熟過程を明らかにすることを目的と した.. 一5一.

(8) 第2章 方法 第1節 被験者 福岡県の公立M保育所と私立N保育園に通う,年少(4月2日現在で三歳の暦年齢に. 達しているもの)から年長の幼児.117名(3歳児38名.4歳児39名,5歳児40名) について,下記に示す記録方法で,2007年5,月初旬から,同年6,月初旬の1カ月間,. 各保育園で,週に2回,夕方4時から5時半までの間,撮影を行った.. 第2節 動作 固定遊具「雲梯」での,雲梯遊びの撮影を行った.「遊び」というなかでの幼児の姿. を撮影するため,保育士による言葉や補助による環境構成はあっても,幼児に対して 強制的な指示,指導は行わず,自由保育の時間に行った.. 第3節 記録方法 雲梯での『腕渡り動作』を,被験者の側面と正面の二箇所からから撮影し録画した.. この際,鮮明な静止画面として撮影するため電子シャッター付きデジタルビデオカメ. ラ(ソニー似鯉DCR−TRV30,パナソニック製 NV−GS50K−S)を用い,1/60sec のシャッタースピードで記録した.また,レンズの周差を抑えるためレンズを望遠側 に設定した.. 図1は,撮影風景を図にしたものである.雲梯の大きさは,全長280cm,奥行き75cm. 中央の高さ170cm,端の高さ165cm,各鉄棒の間隔25センチ,鉄棒の円周は9cm.. 一6一.

(9) ■図1 撮影図. 第4節 分析方法 デジタルビデオカメラで撮影した映像を,30Flame/sec.のAVIデータとしてコンピ ュータに取り込み,自作のプログラム(富士通諾諾F−BASIC Ver6,0によりWindows XP. で動作するEXEファイルを作成)により,頭頂,左右頭蓋側頭平面中央部,左右肩峰,左 右肘関節,左右手関節,左右手指先,左右大転子,左右大腿骨外側穎,左右足関節穎,左. 右足指先の19ポイントを計測点とし入力した.また松井9)の身体各部分重心位置より合 成重心を算出し,動作中の身体重心軌跡を求め,頚・肩・肘・股関節角度を計算し,角度 変化曲線として,腕渡り動作をスティック像として表示した.しかしながら腕渡り動作が 握り手を支点とした,躯幹部の回旋運動を行っているため,今回は参考資料に止めた.. 第5節 動作の分析データの考察 雲梯遊びには,ただぶらさがり遊ぶことから,足を鉄棒にひっかけて遊ぶ,横の棒をつ かみ横に進む,後ろにさがるなど,様々な遊び方がおこなわれているが,雲梯遊びでの最 高技術を雲梯の鉄棒を一本とばして進むことだと考え,その習得・習熟過程を明らかにす るため,各段階の動作分析をおこない身体重心の軌跡を中心に比較,検討した.. 一7一.

(10) 第3章 結果 幼児の場合,遊びの変遷を年齢により区分することは,必ずしも適切ではないが, 雲梯遊びの観察を通して,加齢に伴うと考えられる動作の変化が認められた.この動. 作の変遷を5段階に区分し,表1,図2に示した.. 第1節雲梯でのぶらさがり 観察から,表1一①のぶら下がりの段階は,全員が出来ていた。3歳児の中には,鉄 棒にぶら下がることができても,高い場所から両足または片足で着地できない為,自 ら地面に降りることができない幼児もいた.また,戸外においてある雲梯では,身長 の関係から鉄棒に手が届かない幼児も存在し,このような幼児は,自ら雲梯にぶら下 がることができないので保育者の援助を受けていた.また,雲梯にぶら下がることが 出来てもすぐに手を離そうとする幼児と,ある程度ぶら下がっていられる幼児が存在 した.保育者が腰の部分を持ち補助すると,頭部が肩関節より後方に位置した状態に なり,自ら次の鉄棒へ腕をひっかけにいこうとする幼児もいた.しかし3∼4歳児で保 育士の補助なしで雲梯を前へ進むことはできなかった.. 図3のaとbの違いとして,aのぶら下がり姿勢は,頭部が肩関節より後方にあり, 下肢の股関節,膝関節が屈曲した状態にあるのに対し,bのぶら下がり姿勢は,頭部 の位置が肩関節より前方にあり,下肢はまっすぐ伸長した状態にあった.この段階の. ぶら下がりでは,頭部が肩関節より前方にあり下肢の関節が屈曲している姿勢と頭部. が肩関節より後方にあり下肢の関節が屈曲していない姿勢は見られず,図3のaかb の姿勢,2つのどちらかの姿勢でぶら下がっていた.. 3∼4歳児で,自らぶらさがることができる幼児は38名声9名で,図3−a(頭部 が肩関節より後方にあり,下肢の股関節,膝関節が屈曲した状態の姿勢)でぶら下が っていた.また,保育者が補助を行い,幼時に鉄棒を持たせてぶら下がらせると,図. 3−aの姿勢になっていた.この時期の幼児は,はじめ図3−a(頭部が肩関節より 後方にあり,下肢の股関節,膝関節が屈曲した状態の姿勢)でぶら下がりをしていて も,保育者の補助がなければ,図3−b (頭部の位置が肩関節より前方にあり,下肢. はまっすぐ伸長した状態)の姿勢になっていた.また,3∼4歳児で,図3−bの姿 勢から,保育者の補助なしで,図3−a(頭部が肩関節より後方にあり,下肢の股関節, 膝関節が屈曲した状態の姿勢)に自ら変化させることはできなかった.. 一8一.

(11) ■表1 一本とばしに至るまでの動作の変容. 3∼4歳児38名. 4∼5歳児39名. 5∼6歳児40名. 38/38. 39/39. 39/39. 7/38. 26/39. 40/40. 0/38. 22/39. 0/38. 2/39. 19/40. 0/38. 0/39. 7/40. ①ぶら下がり. 事. ②身体を振る. ③両手曇渡り. 31/40. ④片手腕渡り. 卜 炉. ”. ノノ 、.轡ノ. ⑤一本とばし. 顎ヲマ. 囎」一ジ濯. 一9一.

(12) 100% 90% 80%. ■①ぶら下がり 70% 渉. 図②身体を振る. 60%. ロ③両手腕渡り. 50%. 40%. ■④片手腕渡り. 30%. ■⑤一本とばし. 20% 10% % 「 ゴ. 0%. 3歳児38名. 5歳児40名. 4歳児39名. ■図2 雲梯遊びの動作内容. a. b. ■図3 雲梯でのぶら下がり姿勢. 一10一.

(13) 第2節 身体の振り動作 第2段階は,雲梯にぶら下がり,自ら身体を振る,振りの始動,また次の鉄棒に移. ろうとする動作が見られるようになる.3∼4歳児38名中8名,4∼5歳児39名中26 名5∼6歳児40名中40名がこの段階に成功していた.この段階では,図4のように頭 部が肩関節より前方にある姿勢から下肢の関節を屈曲させている幼児と,図5のよう に,頭部が肩関節より後方にある姿勢から足を屈曲させる幼児がいた.. ■図4 身体の振り①. ■図5 身体の振り②. 一ll..

(14) 第3節 両手腕渡り この段階から腕渡りという技術をつかって進んでいく動作が見られた.この腕渡り. は2つの形にわけられた,1っは,身体を自ら前後左右に振り,身体が前に振れたと き,片手を離して次の鉄棒を前の棒を持ち.次に振れたとき,残りの片手を前に移し て両手をそろえる,これを,繰り返し雲梯を進んでいく動作である.. 図6は,この動作の連続写真で,bで右手を離し, dは次の鉄棒をつかんだ写真で. ある.この動作は4∼5歳児39名中21名,5∼6歳児40名中31名が出来ていた.なか でも4∼5歳児8名5∼6歳児21名は,雲梯の端から端までの両手腕渡りができた.図 7は図6の幼児の両手腕渡りのスティック像と身体重心の軌跡である.スティック像 から,肩関節の移動に比べ重心軌跡の移動がすくないことが見られる.. a. b. d ■図6 両手引渡り. 一12一. C. e.

(15) ■. す. ㌦ギ1’. 癒=学. 饗. 軍1 ㌦ll. Al !1. 〔. 冥:櫓. ■図7 両手腕渡りのスティック像. 一13一.

(16) 第4節 片手腕渡り 腕渡りのもう1つ形として,腕を交互に前にだして,雲梯を進んでいく片手腕渡り の動作が見られた.前段階の両手腕渡りとは違い,左右の腕を前方と後方に位置した 姿勢でぶら下がっていることが観察された(図8−a).. 図8の連続写真は,bで右手を離し, dで次の鉄棒をつかんだ写真である.スイング を上手く使った腕渡りがみられるようになるのは,この段階からであった.この動作. は4∼5歳児39名中2名,5∼6歳児40名中19名が出来た.図9と10はこの中の代表 的な幼児の片手腕渡りを,スティック像として示したものである.重心の軌跡から, 図9の幼児のように,弧を描くような重心軌跡と,図10のように,直線的な重心軌跡 を描く幼児の2パターンに分けられた.. ・レ. ゆ. a. b. ゆ. C. ■図8 片手腕渡り. 一14一. d.

(17) 埋. 骨. 巨. !. 国ρ. ∼軸. ■図9 片手腕渡り①. 1日. ’. 1’一. l!. 磁 ll} l I. 、1. x ’、. 、. }. 、. 、,. ! ㍉. !. .!. !. ■図10 片手腕渡り②. 一15一.

(18) 第5節 一本とばしでの腕渡り 表1一⑤の段階は,鉄棒を一本,または二本とばして移動していく動作である.幼 児にとって,雲梯遊びの腕渡りのなかでも一本とばし雲梯を移動していく動作は,あ こがれの動作であると考えられる.この動作は3∼4歳児,4∼5歳児ではみられなかっ. たが,5∼6歳児では40名中7名が行っていた.この7名のスティック像を図11∼17 に示した.共通点として,重心軌跡に着目すると,7名全員が弧を描いた重心軌跡にな. っていた.特に運動エネルギーが最大となり,位置エネルギーが最小となる時点前後 の重心軌跡の移動間隔に差異が認められた.すなわち図12∼17の6名については,振 子系運動を想像させる軌跡を示したが,図11の幼児の場合は,等間隔の様相を呈した.. また,右手を離す時の身体の重心と,左手鉛直下時の身体重心の角度が22度と一番小 さかった.. 1副避鹸. 駕. $$. ΦΦΦ盃Φ. 、〆. ■図11 一本飛ばしの腕渡り① 22度. .16一.

(19) 1. 酬:. ’\憩. 「 ∼. ノ. Ilザ. 。。1. ㍉ll.. 1ヨ. {. 1 占.ピ.. ∼. ■図12 一本飛ばしの腕渡り② 29度. ,’. ウ. に. ,G: ㌦、. 1. !$$. ・. 諺 $. $. $$$. Φ$. 鵬1. 匠. ∼. 1. ■図13 一本飛ばしの腕渡り③. 25度. 一17一. 伽 キ.

(20) .ノイ 1. @1. ・’. ハ:1. ,・. ㌦,. (『:. 9. 「 5. 、㊥誰. lI }. 「1. 。・岬. ∼. 3匹. 1輩. Φ1繹1. ¢⑪Φ. ∼. 、. II. 1 3. 11. ㌔. ll. I11. ナ. /. 1 1 1. 1. ■図14 一本飛ばしの腕渡り④ 37度. l. 1『e !. ll. l. ll ㊤$ el¢. Ili. $e. $. 1. 冒. ■図15 一本飛ばしの腕渡り⑤. 32度. 一18一.

(21) ■図16 一本飛ばしの門渡り⑥ 31度. ノ. !. li. Il ll. 避・. l. $$$. II恥・⑳ Ill. I. L ■図17 一本飛ばしの腕渡り⑦ 26度. 一19一.

(22) 第4章 考察 第1節 雲梯遊び 結果から見られるように,雲梯遊びのはじめの段階である,ぶら下がりは,幼児全 員が年齢に関係なく成功していた.乳幼児は,神経系の成熟により,何かを握り・離 すという随意運動を獲得していくと考えられ,このぶら下がりは,原始反射をベース とした動作である.幼児期は神経支配様式の面から,大人の動作と同じ動作パターン であるアダルトパターンと,未成熟な動作パターンであるインファントパターンが混. 在することが考えられる.雲梯でのぶら下がり動作は,誰もができたことから,身体 運動を伴った遊びに発展する,はじめの段階としては,適切な遊びであると考えられ る.. 雲梯遊びの特性として,手足を使っての動作様式がみられることから,手足の協応性,. 空間でのバランス感覚,握力,筋の持久力,巧緻性,スイングの感覚と身体の調整力を養 うことにもつながると考えられる.また,高いところへ登る,そして降りるなどの決断力 を養い,できるという自信を高め,友達,保育者との遊びを通して,協調性,社会性など の態度を育てることにも,影響を与えることが考えられる.さらに,運群遊びを行うこと によって,他の固定遊具(ジャングルジム・鉄棒・吊輪)など,ほかの遊びへの興味をつ ないで,振り動作やスイング動作は,将来,鉄棒運動にもつながると考えられる.. 一20一.

(23) 第2節 雲梯遊びの習熟・習得過程 雲梯遊びでのぶら下がりから,腕渡りでの最高技術と推測されるスイング動作を利 用した一本とばしまでの動作分析結果から,習熟・習得過程の詳細について考察する.. 第1項 雲梯でのぶら下がり 雲梯の鉄棒を握り,ぶら下がることができても,高い場所から両足または片足で着 地できない為,自ら降りることができない幼児もいたという観察結果から.雲梯での. ぶら下がりの段階で必要なことは,鉄棒を握りそれを離す把握反射を基盤とした動作 と,高いところがら両足で着地できることがあげられる.しかし,観察した施設の雲. 梯は150センチ以上あり,3歳の全国平均身長が100センチに満たないので,身長が低. い3∼4歳児にはまだ「高い」と感じ,恐怖心を覚え,遊び発展への疎外要因となる ことが考えられる.この点に関しては今後,環境構成での十分な配慮が必要と思われ る.. この,ぶら下がりの姿勢は,体操等のスイング時の懸垂姿勢に類似した運動形態を 有している,この事に関して山下らlo)は,一流の体操選手の順手車輪実施時の身体重. 心の回転半径の調節に,肩鎖関節と胸鎖関節間での鎖骨の状態より,肩の部分を最も. 伸張させた姿勢(長懸垂)と,その姿勢から最も短縮させた姿勢(短懸垂)の存在を 指摘している.. 図18は山下らll)が,長懸垂および短懸垂における上肢,上肢帯部分のX線写真か らTraceし各筋の起始と付着の位置を推測して示したものである.長懸垂から短懸垂 姿勢に移る時には,肩鎖関節を支点として鎖骨がもちあげられて胸鎖関節が大きく引 き上げられ,それに付随して肩甲骨はわずかにdownward rotationを行い肩関節の部 分がやや外方向に押しやられていると報告されている.また,筋電図から長懸垂では 放電せずに,短懸垂に近づくに従って,放電の出現・増大した大胸筋腹部,広背筋,. 僧帽筋下部は,それらの筋の走行から見て,いずれの場合も自重を引き上げるのに有 効な走行をしていると述べている.この図は,成人の骨格であるが,鎖骨の位置の変 化に関しては,幼児も同様と考えてさしつかえないと推察される,. 一21一.

(24) lehgthened. sh◎rtened. \訂_繍/. げ スリムぴむほ. 了触Pεz」us屈. TR《PεZ臨3s. 06αOID ’; .り. Pεc響。“鶯. ・一・. 痰焔ハ. .輪 内、,含. ’\ 1佃F闘凶5P脚A7US. Oεし了O轟D. ごぞロらタのヘサ. τR《PεZIUS. O臥了OP. τ顛Pεz旧s. 量NFRASρiハ5A7σS. 一 匿純劃睦ASP脚A了US 瓢. 毒糞〆 εR旺SM幻。眞. 響. ・・. Aiぎ’. PεCτ・MAJO眞ゴ蜻’. P.A7匪SS鐸MUS◎ORS菖. 5噺. 置吋F一円∼A了US. と髭. 諺. ’1. 謹. 聯. ∼. τERεSM《」◎薩. 菱 禦ミ…濡 ・. 驚臼εSM《」◎B. /. しA7艮SSI納US D◎R. Sε蝋7USA融丁ε鳶1◎R. s絃R賦脚SA爾γξ縄醍◎臼. §山 LA榔片駒鵬00RS3 ・.、引. ■図18 長懸垂姿勢(lengthened),短懸垂姿勢(shortened) 「山下謙智・熊本団七,1973,いわゆる長懸垂,短懸垂姿勢における上肢,上肢帯筋群の作用機序について」より. 山下ら10)は,力学的には,順手車輪のような回転運動を成功させるためには振子運動 は,支点の鉛直線上から重力により,振り下ろし時に位置エネルギーが運動エネルギーに 変換され,振り上げ時にはその逆に,運動エネルギーが位置エネルギーに変換されてもと の鉛直線上にもどることになる.このとき,支持点の摩擦,空気抵抗に抗してもとの鉛直 線上までもどるためには,振り下ろし時に身体を伸長し,振り上げ時に身体を短縮して運. 動エネルギーを増すことが必要となる.また,体操選手の順手車輪実施時の身体重心の 回転半径の調節に振り下ろし後半,いわゆる短懸垂に近い状態で肩関節を保持しているも のと,いわゆる長懸垂から短懸垂に移行する過程にあるものがいたと,報告している.. それ故,図21の5∼7の姿勢は短懸垂に近いと考えられる.図20−7の姿勢での頭部の 傾を比較すると,図20−2の姿勢では,頭部が肩関節と同じぐらいの位置にあるのに対し 図20−7の姿勢では,肩関節より後方の位置にあることが分かる.また,実験の筋電図, 動作分析の結果から,図20−7の姿勢が短懸垂になっていると述べている. 先ず頭部と肩関節位置は,懸垂の状態を写していることが推測される.神経系・筋系の 面からも,頭部を背方向に反らした場合,上肢は伸展される(緊張性頚反射)ことからも十 分に伺い知れる.. このことから,図20の幼児のように,頭部が肩関節より後方にある姿勢は,短懸垂に近. 一22一.

(25) い姿勢であることが推察される.. 図19,20は,前方と側方から,幼児のぶらさがり動作を撮影したものである.図19 の幼児は,頭部が肩関節より前方にあり,股関節,膝関節に屈曲がみられないため長 懸垂に近い姿勢であることが推測される.図20の幼児は,頭部が肩関節より後方にあ り股関節,膝関節に屈曲がみられることから,短懸垂に近い姿勢でのぶらさがりであ. ることが推測される.また鎖骨の位置は,図18に比べ図19のほうが水平に近くなっ ていることが推測される.鎖骨の位置を証明するためには,X線写真と筋電図が必要. になるが,遊びの観察のため,今回は不可能であった.しかし,図18に比べ図19の ほうが水平に近くなっていることが推察される.. ■図19 長懸垂姿勢. ■図20 短懸垂姿勢. 一23一.

(26) 3∼4歳児では,保育者が補助し幼児の腰の部分を持ち体重を支えると,頭部があ がり肩関節より後方に移動していたから,短懸垂のような姿勢になったと推測される.. 大人でも,上肢帯筋群の筋肉を要求され動作様式としては難しい利用して長懸垂姿勢 から短懸垂姿勢に変化させることは筋力が必要で難しいと考えられる.よって幼児が,. 自らカのみで,長懸垂の姿勢から,短懸垂の姿勢に変化させることは,より難しいと 推察される.短懸垂の姿勢を長く保っていられる幼児と,すぐに長懸垂の姿勢になっ てしまう幼児がいたことは,身長・体重の関係や.月齢などの個人差も影響されるが, どの幼児もぶら下がれることから,雲梯にぶら下がる動作に,個人差はないといえる.. ■図21 順手車輪実施中のフォーム 「山下謙智・高木公三郎・岡本勉!970,鉄棒運動における順手車輪の筋電図学的研究」より. 一24一.

(27) 第2項 身体の振り動作 頭部と肩関節の位置関係より,長懸垂姿勢または,短懸垂姿勢の状態でぶら下がり,. 身体を振るという動作は,4∼5歳児の半数が成功していた.長懸垂姿勢でぶら下が り,短懸垂に変化させる場合,大人であれば,上肢帯筋肉群を利用して変化させるこ. ともできるが,これには筋力が必要になる為,幼児期には難しい,次の段階へ移行す るためには,長懸垂姿勢でぶら下がった状態から,頭部の位置変化や身体を前後左右 に振り,股関節や膝関節を屈曲,伸展させ,重心の位置を前方へ移動させることによ り,短懸垂姿勢の状態に変化させることが必要となる.また,長懸垂姿勢の状態(図 22)でぶら下がっている幼児が,そこから振り動作を行うことは難しいと考えられる.. 』塞 辛 ゴ罫. ?E. 、麟噛』1,. ・毒 銀 E詐.「. ■図22 長懸垂姿勢の状態. 図23−1は,頭部が肩関節より前方にあり,股関節,膝関節の屈曲が見られないため長. 懸垂の姿勢と推察される.H∼Vの写真はその後の身体の動きである,また図24,25 は連続写真のスティック像と身体重心の軌跡を現したものである.. 図25のスティック像から,図24の頭部が肩関節より前方に位置した姿勢(1)と頭 部の位置を上げたときの姿勢(H)では,重心の位置が少し高くなっていることが見 られた.これは次の動作の振りを作るための動きであると考えられる,1からHでは,. 頭部の位置の変化,股関節の屈曲から短懸垂の姿勢に近づけようとしていることが推 察される.図25は,その後の皿からVのスィック像と身体重心の軌跡である.重心の. 一25一.

(28) 軌跡から,長懸垂姿勢でぶら下がった状態よりもさらに重心の位置が高くなり,横に 移動していることが見られる.これは脚をばたつかせることにより,運動エネルギー ができたことが考えられるがこの点については詳細な推測が必要とされる.1の姿勢 の頭部の位置,下肢の状態よりもVの姿勢のほうが,より短懸垂の姿勢に類似してい ることから,正面から観察すると長懸垂姿勢より鎖骨が水平に近い状態になっている ことが推察される.. 図26の幼児は,長懸垂の姿勢でぶら下がり,身体を揺らし,膝を屈曲させているが,. 頭部が肩関節より前方にあるため,短懸垂姿勢に変化できず,そのまま下に降りてい た.このことから,短懸垂姿勢にするためには,頭部の位置変化が必要なことが考え られる.. 図27の幼児は,頭部が肩関節より後方に位置していることから,短懸垂の姿勢でぶ らさがっていると考えられ,この状態から,身体を振り,腕を移動させていた.図28 のスティック像の身体重心軌跡から推測すると,短懸垂の姿勢から,脚をばたつかせ,. 股関節,膝関節を屈曲させることによって身体を移動させていることが考えられる.. このことから,幼児期に長懸垂姿勢から短懸垂姿勢に変化させるためには,雲梯に ぶら下がり,頭部を肩関節より後方に位置させ,股関節や膝関節の屈曲,伸展させて,. 振りをつくることにより,運動エネルギーをつくりだし,重心の位置を前方へ移動さ せることが必要になると考えられる.これを,正面から観察し比較すると長懸垂の姿 勢の鎖骨の位置より,短懸垂へ変化した鎖骨の位置の方が,より水平に近い状態にな っていることが推察される.. 一26..

(29) H. 1. 皿. V. IV. ■図23 長懸垂姿勢からの短懸垂姿勢へ. 一27一.

(30) 轟. ■図24 1からHの重心変化. 陣 .撃1 、比∼l. Ill l. 縛 鐸. ■図25 皿からVへの重心軌跡. 一28一.

(31) ■図26 股関節,足関節の変化. ■図27 短懸垂姿勢からの変化. 一29一.

(32) ∫ ・::=1=τ調1,::. lllI. P ,、. 、. 一. ■図28 図27のスティック像と身体重心の軌跡. 第3項 両手腕渡り 前章の図6 (両手腕渡り)は,前段階が,両手でぶら下がり,短懸垂姿勢で身体を. 振るという動作なので,この段階では,身体重心の前方への移動を利用し,身体が前 方へ移動した時点で,片手を離し,前方の鉄棒を握る動作様式が獲得されると考えら れる.. 図29∼34は,両手腕渡りの右手を離し鉄棒をつかむまでを,スティック像にしたも のである,写真は上が,ぶら下がり動作で,下が右手を離した瞬間である.. 図29∼34の上の写真の姿勢は,頭部が肩関節より後方に位置し,股関節,膝関節が 屈曲していることから,全員が短懸垂の姿勢で,ぶら下がっていることが考えられる. 下の写真から,右手を離す身体の位置に相違があった.. 一30一.

(33) 図35は,図29の幼児が,両手腕渡り動作を行う中で,身体が左手の鉛直線の位置から, 鉄棒をつかむまでの動作をステッィク像に示した.重心軌跡から,図29の幼児は,左手の 真下から次の鉄棒へっかむまでの間,スイング動作に似た重心軌跡が見られた.一方,図 30∼34の幼児は,身体が左手の鉛直線上,またはそれより少し前方で,手を離していて, スイング動作と類似した重心軌跡はみられなかった.. 図29の幼児が,身体の振り動作の後半の身体重心軌跡がスイング動作に類似したことか ら,短懸垂の状態から,より長懸垂の姿勢に近い姿勢も取り入れて,両手腕渡りを行って. いることが推察される,一方,図30∼34の幼児は,身体重心軌跡がほぼ直線なので,振. 子系運動,すなわちスイングを利用した,腕渡り動作とは言い難いものであった.こ のことから,図29の幼児は,スイングを半分利用していることから,他の幼児よりも次の 段階へ習熟しやすい動作であり,片手腕渡り動作への移行期だと考えられる.. 一測. ,十・㌦. 堰E1『 ・.. lil. lI. 1. 1 !. lll. ’鞭{. ■図29 両手腕渡り動作①. 一31一.

(34) 「. ド・… 」. }1. い. 1鐸Φ. 1. 一 L. ■図30 両手腕渡り動作②. l !. ll 「. l. lI ㌧1 曲. 午\. ■図31 両手腕渡り動作③. 一32一.

(35) 川! 、1・ll. 冠. !. ン. 可. ■図32 両手腕渡り動作④. 章. 、. 樽1. ♪. ■図33 両手腕渡り⑤. 一33一.

(36) r駄 t. 汽 噛. ビ’. ■図34 両手腕渡り⑥. ■図35 図29の両手腕渡りのスティック像. 一34一. 撃戟u.

(37) 第4項 片手腕渡り 前章の図8(片手腕渡り)は,身体が後ろに振れたときに,右手を離しスイング動 作を行い,次の鉄棒をつかんでいた.この片手腕渡り動作は,左右腕交互による振子 系の運動であり,力学的には,スイング期の前半は,両手での懸垂姿勢の時に身体の 反動動作により獲得された位置エネルギーが,運動エネルギーに変換され.身体重心 が左手の鉛直下にきた時点で位置エネルギーが最小となり,運動エネルギーが最大と. なる.後半は運動エネルギーが再び,位置エネルギーに変換されその後,両手での懸 垂姿勢になる動作である.この場合,一本の鉄棒を両手でぶらさがっていた動作様式 から,前後の鉄棒にぶらさがるようになる(前章,図8−a).その結果,腕渡りで身 体重心とそれを支える握り手とが,振り動作を招来せしめる位置関係になったものと 考えられる.. 図36∼41の写真は,片手今渡り時の,右手を離した時の写真である.図36∼38の 幼児は,腕渡りの動作で雲梯を進むなかで,身体を振り,身体が後ろにふりきった時 に右手を離している.一方,同じ片手腕渡りでも,図39∼41の幼児は,右手を離した 時点での身体の位置が,左手の鉄棒から鉛直線上に近い位置に身体があった.. 上手くスイングを利用しての腕渡りを行うためには,身体のふり幅を大きくするた め,位置エネルギーを大きくしたほうが,上手くスイング動作を利用しやすいと考え られる.また,岡等2)が行った実験での,熟練者(三次元空間運動経験者)の手を離 した姿勢(図42)を見ると,身体位置は支点とする腕の真下ではなく,身体重心が後. ろにあるときに手を離していることがわかる.エネルギー変換の点からも,スイング 動作で手を離すタイミングは,身体が後方に振れたときが望ましいと考えられる,ま た次の段階に移行しやすいと推察される.. 前章の図9,10のスティック像は,雲梯を片手一渡りで進むことができるが,次の 段階にはいけない幼児である.身体重心の軌跡から,図9は,弧に近い重心軌跡であ るのに対し,図10は,直線的な身体重心軌跡であった.. 図43は,次段階の一本飛ばしのスティック像である.この幼児の重心軌跡も弧を描 く重心軌跡が見られる,よって図9の幼児は,スイングを利用した腕渡りができてい るものと考えられ,次の段階への移行期であることも考えられる.また,片手スイン グ時には長懸垂で動作が行われているものと推察される.. 一35..

(38) ε$$Φ. Φ. ■図36 片手腕渡りのぶら下がり①. ◎9 ・φ. 1. ■図37片手腕渡りのぶら下がり②. 一36一. 1昇.

(39) ㌔d9 /Φ軸. ㊥$%. ■図38 片手腕渡りのぶら下がり③. ・1ザ マ. ∫. ■図39 片手腕渡りのぶらさがり④. 一37一.

(40) 「. 鳳. 」. ■図40片手腕渡りのぶらさがり⑤. 瓶 _ノ. Ii. ∼. !. 1 lI. !1 旨I. l Il. l. ’. ■図41片手腕渡りのぶらさがり⑥. 一38一.

(41) 1. 鰯%. eoΦ. ΦΦo. 0Φ■. 。津. ooΦΦ. \. 3. ./. 「岡秀郎・岡田守彦・木村賛・葉山杉夫. 1996:ヒトの腕渡り動作における喉頭動態と筋活動様式. ■図42 熟練者の姿勢. ノ. ΦΦ. 竅B. o. 急・ Φo. t. /. ■図43 一本とばしのスティック像. 一39一.

(42) 第5項 一本とばしでの腕渡り(熟練者と幼児). この段階は,鉄棒を一本,または二本とばして移動していく動作である.この動作 を行う幼児は,ふり幅を大きくするため,左右の腕を,一本とばして両手で持ってい た(図44)これは,力学的条件に従って振子系運動による腕渡り動作を実施するため に,位置エネルギーを増大させるための行動と考えられる.右手を離す時の身体の重 心と,左手鉛直下時の身体重心の角度を比較した結果,前章,図11の幼児の角度が一. 番小さかったのは,右手を離す身体の位置が,左手の鉄棒の鉛直線上に近いため,他 の幼児に比べ,位置エネルギーが少なくなり,スイングの幅も大きくならなかったこ とが考えられる.. 図45,46は,岡ら12)の研究での被験者のビデオから動作分析し,スティック像に したものである.図45の被験者は,人間として懸垂振動系運動に対して最高の技術を. 有していると考えられる三次元空間運動経験者(体操競技選手)である,図46の被験 者は,同じ運動経験者であるが,二次元平面運動経験者(剣道選手)である,. この二人の重心軌跡に着目すると,体操選手(図45)は,弧を描く軌跡になってい る.これは,振子の力学的な法則を上手く利用してのスイング動作を行っていることが考 えられる.一方,二次元運動経験者(図46)の身体重心軌跡からは,前半のスイングを後 半いかすことができず,鉄棒を力でつかみにいっているため,後半の重心軌跡の感覚が狭 くなったことが考えられる.. 熟練者はスイング中,右肩関節は単なる力の伝達関節としての役割を果たしている のに対し,二次元平面運動経験者では,力の発揮関節として利用されていた,これに 伴い喉頭動態に差異が見られたとある.成人被験者(二次元運動経験者,剣道選手). の場合,スイング途中で喉頭括約が観察され筋電図結果にも,成人熟練者に比し,筋 緊張が認められたとある.図11∼17は,一本とばしが出来る幼児の,スティック像で ある.幼児と大人の身体重心軌跡を比較すると,弧を描く熟練者の重心軌跡に類似し ていることがわかる.熟練者の腕渡りは,スイング中,喉頭閉鎖がみられないと述べ られていることから.重心軌跡が熟練者と類似した幼児の一本とばしの腕渡りも,喉. 頭閉鎖がなされていないと考えられる.また,熟練者の腕渡りを理想と考えると,幼 児も無理のない腕渡りができていると推察される.. 成人被験者(二次元運動経験者,剣道選手)図46の場合スイング途中で喉頭括約が 観察され筋電図結果にも,成人熟練者に比し,筋緊張が認められたことから,幼児の 腕渡りの重心軌跡と比較して,類似した重心軌跡が見られなかったので,幼児と相違. 一40一.

(43) した腕渡り動作を行っていたことが考えられる.. この時期の幼児の場合,筋力等との関係より無理な動作が行えず,成人熟練者に類 似した動作様式を示したものと考えられる.それ故,幼児期の雲梯遊びは,力学的に より良い動作様式(スイング動作)を獲得するのに適した時期と考えられる.. 雲梯遊びは,誰もが出来る遊びで,習熟するとスイング動作の獲得によってオリン ピック選手と類似したスイング動作が出来るようになるものと考えられる,幼児全員 がこの段階に到達することは難しいが,アダルトパターンと,インファントパターン が混在する幼児期に,把握反射を基盤とした雲梯あそびを行うことは,この時期に適 した遊びであり,他の身体運動を伴った遊びに発展する可能性もあり,適切であるこ とが推察される.. ■図44一本とばしのぶら下がり. 一41一.

(44) 1.. 1. 1. l. L.’.. Ii. 1 i ・’一』・.. 1コ 1i l .. ... 1i. ’. 1. 晦% 1・’e¢Φ L1. @. ΦΦ㌔院. ΦΦΦ. ㊤ΦeΦ Φ. F F. 1. 1. 1 1. 1. 1. 1. F. i. 1. 1 1. F 1. ノ. 》. ■図45 Kのスティック像. ’ I. l. @1 1. Φ. ΦΦΦ“Φ. 1. 、. ’. ㌧. r. 1. ■図46Yのスティック像. 一42一.

(45) 第5章 要約 幼児期の遊びには,様々なものがある.保育者が環境構成を考える場合,幼児の年齢 や発育・発達の程度に左右されることなく,誰もが出来るという視点から,遊びを思 案し導入することが,遊びの入り方としては最も必要なことと考えられる.遊びの導 入の段階で,出来る,出来ないの個人差があれば,そこでつまずきが起こる可能性も 出てくる.そこで,今回の研究では,誰もができる動作の遊びという視点から,雲梯. 遊びを取り上げ,動作分析的手法を使い分析した.その結果,以下のことが明確とな った.. 1) 雲梯遊びの基本と考えられる,ぶら下がり動作は,幼児の誰もが成功した.こ れは物を握る,離すという把握反射を基盤とした動作様式であり,誰もが出来 る遊びとして問題ないと考えられる.. 2) 雲梯の習熟過程では,ぶら下がり,身体を振る過程で,鎖骨の肩関節と胸鎖関 節の位置関係を,長懸垂の姿勢から,短懸垂の姿勢に変化させる必要があった.. 動作分析結果より,幼児は,頭部を肩関節より後方に位置させ,この状態より 股関節,膝関節を屈曲させ,身体重心を前方へ移動させることにより,長懸垂 の姿勢から短懸垂の姿勢へ変化させているものと推察された.. 3) 長懸垂から短懸垂への移行が可能になると,この移行と身体重心の前方への移 動を利用し,身体が前方へ移動した時点で,片手を離し,前方の鉄棒を握る動 作様式が獲得されると考えられる.しかしながら,両手腕渡りでの身体重心の. 軌跡から振子系運動,すなわちスイングを利用した,腕渡り動作とは言い難い ものであった.. 4) 片手腕渡りの段階では,身体が後方へ移動した時点で,片手を離し,前方の鉄. 棒を握る動作様式が獲得されると考えられる.この場合,一本の鉄棒を両手で ぶらさがっていた動作様式から,前後の鉄棒にぶらさがるようになる.その結 果,腕渡りで身体重心とそれを支える握り手とが,振り動作を招来せしめる位 置関係となる.また身体重心軌跡が弧を描くようになったことからスイングを 利用した腕渡りができているものと考えられた.また,片手スイング時には長 懸垂で動作が行われているものと推察された.. 一43一.

(46) 5) 一本とばしでの動作分析結果から,幼児のスイング動作時の身体重心軌跡は, 人間として腕渡り動作に最も習熟していると考えられる体操競技の熟練者のそ れに,著しく類似していた.このことから幼児は,肩関節を力の発揮関節とし て利用したスイング動作ではなく,振子系運動を上手く利用し肩関節を力の伝 達関節とした,無理のないスイング動作であることが推察された.. 6) この時期の幼児の場合,筋力等との関係より無理な動作が行えず,成人熟練者 に類似した動作様式を示したものと考えられる.それ故,幼児期の雲梯遊びは,. 力学的により良い動作様式(スイング動作)を獲得するのに適した時期と考え られる.. 7) 幼児期の全ての幼児にスイング動作の獲得を求めることは不可能であるが,雲. 梯遊びは,原始反射を基盤とした,誰もができる「ぶら下がり」から発展して いく遊びと考えられるので,「出来る」ことの自信につなげる1つの遊びである ことが推察される.. 一44一.

(47) 第6章 今後の課題 今回は,原始反射を基盤とし神経支配様式の面から,誰もができる遊びとして雲梯 遊びをとりあげたが,スイング動作の獲得だけでは運動嫌いをなくすことにはならな い,誰もができる動作という入り口から他の身体運動遊びの考案や環境構成を考える ことを今後の課題としたい.さらに,幼児教育では,誰もができる遊びについてもっ と検討され,思案する必要があると考えられる.. 一45一.

(48) 引用・参考文献 1)森上史朗他,1989:最新保育用語辞典 ミネルヴァ書房.p.37.. 2)山崎晃・玄正換・白石敏行・原野明子 1991:友達の少ない幼児の仲間関係の発達に 関する縦断的研究 幼年教育研究年報 第13巻 1−9). 3)幼稚園教育要領 文部科学省 4)岡本勉,1985:乳幼児における独立歩行前の支持歩行から徒歩,走行の習得・習熟 過程の筋電図的研究. 5)久保田競,1983:能力を手で伸ばす 紀伊国屋書店 p5 6)千葉康則 1774:動物行動から人間行動へ一人間行動学一. 7)岡秀郎,1996:ヒトの腕渡り動作における喉頭動態と筋活動様式一 霊長類研究 Primate. Res. 12:207−220. 8)グレン・ドーマン,1988:赤ちゃんは運動の天才 サイマル出版,p.154.. 9)松井秀治,1958運動と身体重心,一各種姿勢の身体重心位置に関する研究,. 体育の科学社 10)山下謙智・高木公三郎・岡本勉,1970:鉄棒運動における順手車輪の筋電図学的. 研究 体育学研究 第15巻 第2号 11)山下謙虚・熊本水心,1973:いわゆる長懸垂,短懸垂姿勢における上肢,上肢帯 筋群の作用機序について.体育学研究 第18巻 第5号 1974年3.月抜刷 12)岡秀郎・岡田守彦・木村賛・葉山杉夫 1996:ヒトの腕渡り動作における喉頭動 態と筋活動様式 霊長類研究 Primate Res. 12:207−220 13)小口忠彦 1981:幼児のこころを育てる あすなろ書房 14)福田精 1957:運動と平衡の反射整理 木村書店 15)西田俊夫 1991:幼児期の運動遊び 音羽出版 16)七二i侑 加藤忠之 1970:図説 幼児の体育指導 日本文化科学社. 17)多和健雄・高山博子 1983:身体と運動機能の発達と指導 柳原書店 18)近藤充夫 1975:領域 健康の指導 ひかりのくに株式会社 19)大塚忠剛 1998:幼年教育の理論と実際 北大路書房 20)柴谷久雄 1978:遊びによる人間形成 黎明書房 21)浅田隆夫 1995:幼児の運動遊びの新しい進め方 学術図書出版社 22)近藤充夫 1995:幼児のこころと運動 教育出版 23)相田貞夫 1981:発達臨床心理学 朝倉書店 24)日名子太郎 1988:保育学概念 学芸図書株式会社 25)浅見千鶴子 1980:乳幼児の発達心理 大日本図書. 一46一.

(49) 謝辞 本稿を終わるにあたり,終始懇篤なご指導,御校閲を賜りました兵庫教育大学の岡秀郎 教授に尊大なる謝意を捧げます.さらに,様々な助言を賜りました兵庫教育大学の諸先生 方には,心より感謝し,深く敬意を表します.. また,本研究での実験に御理解,御協力いただいた水巻第二保育所,南部保育園の先生 方,保護者の皆様に,心より感謝いたします.. さらに,実験の補助ならびにデータ整理に際し,労を惜しまぬ御協力をいただいた兵庫 教育大学大学院生の浅田武成氏に深く感謝いたします.. 平成19年12月 中島 大樹. 一47,.

(50) 資料. 図表一覧. 図1. 撮影図. 図2. 雲梯遊びの動作内容. 図3. 雲梯でのぶら下がり姿勢. 図4. 身体の振り①. 図5. 身体の振り②. 図6. 両手腕渡り (写真). 図7. 両手腕渡りのスティック像. 図8. 片手腕渡り (写真). 図9. 片手腕渡り①スティック像. 図10 図11 図12 図13 図14 図15 図16 図17 図18 図19 図20 図21 図22 図23 図24 図25 図26 図27. 片手腕渡り②スティック像. (051103). (052202). 一本とばしの腕渡り① スティック像 (k515) 一本とばしの腕渡り② スティック像 (m515). 一本とばしの腕渡り③ スティック像 (k515) 一本とばしの腕渡り④ スティック像 (m515). 一本とばしの着渡り⑤ スティック像 (h529) 一本とばしの腕渡り⑥ スティック像 (k601) 一本とばしの腕渡り⑦ スティック像 (d515). 長懸垂姿勢(1engthened),短懸垂姿勢(shortened). 長懸垂姿勢 短懸垂姿勢. 順手車輪実施中のフォーム 長懸垂姿勢の状態 長懸垂姿勢からの短懸垂姿勢へ. 1から11の重心変化. 皿からVへの重心軌跡 股関節,足関節の変化 短懸垂姿勢からの変化. 一48一.

(51) 図28 図29 図30 図31 図32 図33 図34 図35 図36 図37 図38 図39 図40 図41 図42 図43 図44 図45 図46. 図27のスティック像と身体重心の軌跡 両手腕渡り動作① 両手腕渡り動作②(51804) 両手腕渡り動作③(05180) 両手腕渡り動作④(05110) 両手腕渡り⑤(06010). 両手腕渡り⑥. 28の両手腕渡りのスティック像 片手腕渡りのぶらさがり① 片手腕渡りのぶらさがり② 片手明渡りのぶらさがり③ 片手腕渡りのぶらさがり④ 片手腕渡りのぶらさがり⑤ 片手腕渡りのぶらさがり⑥ 熟練者の姿勢. 一本とばしのスティック像 一本とばしのぶら下がり. Kのスティック像 Yのスティック像. 表1 一本とばしに至るまでの動作の変容. 一. 一. 蟹. ’. 罵. 曜. 3闘. @同. @ 仙㌘ π @ │’. 一49一. ?. 弔. @ 口 @仔. 螂塀^. }L. A_繍朗緬.

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