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土木 学 会 論 文報 告 集
第343号 ・1984年3月 【論 文 】道路 交 通 量 の変 動 を考 慮 した実 際車 頭 時 間
分 布 モ デル に 関 す る研 究
VEHICULAR TIME HEADWAY DISTRIBUTION MODELS
CONSIDERED THE FLUCTUATION OF TRAFFIC FLOW
樗
木
武*・ 田 村
洋
一**
By Takeslli CHJS'HAKI and Youielri 7AMURA
1. ま え が き 車 頭 時 間分 布 は そ の平 均 値 の 逆 数 が 交 通 量 と関 係 づ け られ, ま た, 地 点 に お け る 車 の 到 着分 布 を表 わ す こ とか ら, 交 通 容 量 や 車群 形 成, 交 通 容 量 の問 題, 道 路 結 節 部 に お け る 交 通 流 の 合流, 分 流 問題, 交 差 点 処 理 問 題 な ど, さま ざま な 交通 シ ミ ュ レー シ ョン に よ る交 通 現 象 解 明上 の外 生 的 基 本 量 とな る 重 要 な も ので あ り, そ の精 度 い か ん が これ ら シ ミ ュ レー シ ョン結 果 に直 接 影 響 を及 ぼ す もの で あ る こ とは 論 を また ない で あ ろ う. こ の意 味 で は車 頭 時 間分 布 を精 度 よ く推 定 す る こ と, お よび 多 様 な 交通 状 況 に 即 応 して 車: 頭 時 間 分 布 の把 握 が で き る こ とが 交通 シ ミ ュ レー シ ョン に先 立 って 必 要 不 可 欠 で あ る こ と は い うま で もな い. と ころ で, 交 通 シ ミ ュ レー シ ョン に よ る交 通 現 象 解 明 に あ た っ て は, 5分 間, 15分 間, 30分 間, 1時 間 あ る い は それ 以 上 の 長 時 間 にわ た る交 通 な ど, 解 析 の 目的 に 応 じて さま ざま な 時 間 が 設 定 され る・ こ の多 様 な時 間 間 隔 の交 通 は, 車 の 流 れ が 変 動 す る と こ ろか ら設 定 され た 時 間 間 隔 が 違 え ば 異 な る 車 頭 時 間 分 布 を もつ こ とに な る. しか しな が ら, 従 来 の研 究 にお け る車 頭 時 間 分 布 モ デ ル は, この よ うな 交 通 状 態 の変 動 を考 慮 す る こ とな く 個 々 の観 測 デ ー タ に対 して 理 論 分 布 を仮 定 しパ ラメ ー タ ー を 推 定 す る こ と に よ り求 め られ て い る1)∼8). これ らの 分 布 モ デ ル は 簡 明 で あ り, デ ー タ観 測 時 の交 通 環 境 に 限 れ ば あ る 程 度 の 精 度 が 得 られ る とこ ろ か ら, 交 通 シ ミ ュ レー シ ョン の内 容 に よ っ て は+分 活 用 で き, それ な りに 意 義 を も って い る. しか し, よ り精 度 を あ げ汎 用 性 の あ る 車頭 時 間分 布 モ デ ル を得 る とい う点 で問 題 が ない わ け で な い. す な わ ち, 時 間 間 隔 が 同 じでそ の間 の交 通 量 が 同 じで あ る と して も, これ を小 単 位 の時 間 間 隔 に 区分 し そ の交 通 量 の変 動 とい う と らえ方 を す る とき, 交 通 量 は さ ま ざ ま な分 布 特 性 を与 え る もの で あ り, こ の分 布 特 性 の違 い が 当該 時 間 の車 頭 時 間 分 布 に 関 し異 な っ た確 率分 布 を与 え る こ とが容 易 に推 察 され る. しか る に, 車 頭 時 間 分 布 に 関す る従 来 の研 究 は こ の点 を+分 反 映 し得 る に 至 っ てい ない とい え る. 一 方, この よ うな 交通 状 況 を よ り正 確 に把 握 した車 頭 時 問分 布 を求 め る に際 し, それ ぞ れ の交 通 状 況 に応 じて逐 一 求 め た の で は膨 大 な デ ー タ と 労 力 とが 必 要 とな る ば か りで な く, 交通 シ ミ ュ レー シ ョ ン をい たず らに繁 雑 に し, 必 ず し も実 用 的 とい え な い 問 題 が生 じて くる. 上 述 の よ うな車 頭 時 間分 布 モ デ ル に 関 す る 問題 意 識 か ら, 結 局 は, 小 単位 時 間 交 通 量 の分 布 特性 の 違 い まで 含 め た よ り正 確 な 内容 が 表現 で き, か つ, 十 分 汎 用 性 の あ る車 頭 時 間分 布 モ デ ル を 改 め て 開 発 す る 必 要 性 が 強 調 で き, 本 研 究 の意 義 も こ こ にあ る とい え る. す なわ ち, 著 者 らは先 に 小 単位 時 間 と して1分 間 を設 定 し, こ の1分 間 交通 を対 象 に 自由車, 追 従 車 の構 成 割 合 を 考 慮 した新 た な車 頭 時 間分 布 モ デ ル を提 案 した12). こ の提 案 モ デ ル は い わ ば交 通 流 を最 も小 単 位 に分 割 した 基 本 の車 頭 時 間 分 布 モ デ ル で あ る と考 え る こ とが で きる が, こ のH分 間 車 頭 時 間分 布 モ デ ル を組 み 合 わ せ る こ と に よ り多 様 な 交 通 状 況 に応 じた 任 意 時 間(た と えば, 30分 あ るい は1時 間 な どが 考 え られ, これ を以 後 設 定 時 間 とい う)の 車 頭 時 間分 布 モ デ ル を構 築 す る 理 論 を展 開 す る も ので あ る. ま た 得 られ た モ デ ル を観 測 デ ー タ と比 較 し適 合 度 の検 討 を 行 う こ と に よ りそ の有 効 性 を検 討 す る も ので あ る. な お, 本 研 究 で 具 体 的 な 検 討 のた め に用 い る観 測 デ ー タ は, ・一 般 国 道2号 線(小 郡 バ イ パ ス), 1go号 線(柳 ケ瀬, 恩 田, 後 潟)お よび202号 線(福 吉)の5地 点 で 観 測 した13組 の デ ー タで あ り, い ず れ も追 越 禁 止 区 間 の もの で あ る(表 一1参 照). *正 会員 工博 九州大学教授 工学部土木工学科 **正 会員 工修 山 口大学助手 工学部建設工学科
142 樗 木 ・旧村: 2. 実 際 車 頭 時 間 分 布 モ デ ル の 誘 導 (1) モ デ ル構 築 の 基 本 概 念 図 一1に1分 間 交 通 量 を基 本 単 位 とす る 交 通 量 の変 動 例 と して デ ー タ番 号7, 8の ケー ス に対 す る もの を例 示 す る. 両 者 を比 較 す る と図 よ り明 ら か な よ うに, 平 均 交 通 量 は ほ ぼ 等 しい けれ ど も分 散 な ど の分 布 特 性 が 異 な り, こ の意 味 で 同 等 の交 通 状 態 で ある と はい え ない ・ そ こ で, この 交 通 状 態 の変 動 を考 慮 し得 る車 頭 時 間分 布 モ デ ル を構 築 す る た め に, 交 通 量 の変 動 を正 確 に 表 わ し, か つ 異 常 値 を生 じない 適 当 な単 位 時 間(1分 間)を 選 択 す る. こ の とき 各 単 位 時 間 交 通 量 レベ ル9に 対 応 す る車 頭 時 間jの 分 布 の密 度 関 数 をh4(の と し, これ を基 本 車 頭 時 間 分 布 とよ ぶ こ とに す る. 一 方, 単 位 時 間交 通 量 分 布 の 密 度 関 数 を φ(g) と し, 次 式 で 定 義 され る ψ(4)を 重 み付 交 通 量 分 布 と定 義 す る. ψ(4)= 9φ(q) 9φ(4) C1) 式 形 か ら明 ら か な よ うに ψ(4)は φ(9)に 交 通 量9を 重
み係数 として考慮 した もので あ り, 具体的 には交通量 レ
ベルgに
属する車が全交通流中 に占める割合 を表わす.
ところで, 実際 の設定時間全体 にお よぶ交通流 の車頭
時間分布(以 下, 実際車頭時間分布 とい う)に 対す るモ
デル構築は, 各交通量 に対す る基本車頭時間分布 を各交
表 一1観 測 デ-タ の 概 要 注) ゆ パス, 大型 トラ ックを大 型車 として算出 林 車種観測が行わ れず大型 車混入 率は不明であ るが, 国道190号 線 の他 の地点 と同程度 である と推 察され る. 図一11分 間交通量 の変動 例u=13.7 v.p. min.(822 v.p. h.)σ=5.1 v.p.rnin.
道路交通量の変動 を考慮 した実際車頭時間分布 モデルに関する研究 143 通 量 の構 成 割 合 に応 じて結 合 す る こ とに よ り得 られ る と 考 え る こ とが で き, そ の概 念 を示 せ ば 図一2の とお りで あ る. す なわ ち, hp(8), ψ(g)に よ り交 通 量 レベ ルgに お け る車 頭 時 間 分 布 とそ の全 体 に 占 め る割 合 が 与 え られ る こ と か ら, 単 位 交 通 量 の変 動 を考 慮 した実 際 車頭 時 間 分 布 の密 度 関 数H(t)は, hJ)と ψ(g)を 乗 じてgに つ い て 積 分 す る こ と に よ り求 め られ 次 の とお りで あ る. 1T(1)=1ψ(9)1zσ(J)6(1 (2) 設 定 時 間 の 交 通 流 を各 単 位 時 間 に分 割 して それ ぞれ の 状 態 を み る と き, 一 般 には 非 渋 滞 流 と渋 滞 流 とに分 け ら れ, 両者 が 混 在 す る と考 え る こ とが で き る-そ こ で, 非 渋 滞 流, 渋滞 流 に 関 す るh4(j), ψ(9)を それ ぞれh4。(j), hg0(の; ψ。(9), ψ(9)と す れ ば, 各1分 間交 通 の うち 非 渋滞 流 と判 断 され る も の の み の 実 際 車頭 時 間分 布 をH。 (j)と し, 渋 滞 流 のみ と判 断 され る も の の それ をH, (j) とす る と, これ らは そ れ ぞれ Hη(+ψ η(9)hπ(j) (3) H0(j)=lrψ0(9)h40(j)69 (4) とな る. こ こで, 非 渋 滞 車, 渋 滞 車 が 全 交 通 流 中 に 占 め る割 合 をRη, JR0と す る と, 設 定 時 間 にお け る実 際 車 頭 時 間 分 布Hπ(j)が 次 の よ うに表 わ され る・ 11π(j)=Rη11η(j)+R611(j) (5) こ こ に, Rη+-R=1 した が っ て, 1分 間 交 通 流 に対 す る基 本 車 頭 時 間 分 布, 重 み 付 交 通 量 分 布 お よび 非 渋 滞 車 割 合 ま た は渋 滞 車 割 合 が 知 られ れ ば, 式(5)に よ り設 定 時 間 にわ た る交 通 量 変 動 特 性 を考 慮 した よ り厳 密 な実 際 車 頭 時 間 分 布 を求 め る こ とが で き る こ と に な る. (2)基 本 車 頭 時 間 分 布, 重 み 付 交 通 量 分 布 お よ び非 渋 滞 車 割 合(渋 滞 車 割 合)に つ い て 基 本 車 頭 時 間分 布 モ デ ル は 各 交 通 量 レベ ル にお け る車 頭 時 間分 布 を安 定 して 良 好 に表 わ す も ので な くて は な ら な い. 著 者 らは これ ま で の研 究12)によ り, 連 行 す る2台 の車 の相 関 関係 に よ り自由 車 率 ・追 従 車 率 の概 念 を導 入 し, 車 頭 時 間分 布 を 自 由車 と追 従 車 のそ れ に分 離 す る方 法 を提 案 し, 非 渋 滞 流 は 自由 車 と追 従 車 に よ り, 渋 滞 流 は追 従 車 の み に よ り構 成 され る こ とを 示 し, 1分 間 交 通 量 に よ リク ラス分 け され た 均 質 な 交 通 状 態 にお け る車 頭 時 間分 布 を 表 現 す る モ デ ル を導 い た. 得 られ たモ デル は 各 交通 量 レベ ル にお ける 車 頭 時 間 分 布 を 良 好 に表 現 し, 交通 状 態 の 変 動 を精 密 に と らえ, か つ, 異 常 値 を生 じな い とい う条 件 を+分 に 満 足 す る もの で あ り, した が って 基本 車頭 時 間分 布 モ デ ル と して 用 い る こ と に問 題 は な い と考 え られ こ こ に採 用 す る. す な わ ち, 非 渋滞 流, 渋 滞 流 の基 本 車 頭 時 間分 布 モ デ ル と して 次 の2式 で 示 す モ デ ル を 用 い る こ と にす る. h4η(J)=1>fhf(j)+1>ghg(j) (6) h4()=hc(J) (7) こ こに, hf(J), h9(), h(j)は 非 渋 滞 流 にお け る 自 由 車, 追 従 車 お よび 渋 滞 流 にお け る追 従 車 の基 本 車 頭 時 間 分 布 の密 度 関 数 で あ り, Pf, P4は 非 渋 滞 流 にお い て 自 由車, 追 従 車 が 全 交 通 流 中 に 占め る 割 合 で あ る-ま た, hf(j), h(1), h, (1)の 理 論分 布 は い ず れ も対 数 正 規分 布 hf(f)= 12π ζf(J-) exp 1/1n(j-Jo)-ξfN21 2k J1 (8) を用 い る場 合 に最 も良 好 な 結 果 が 得 られ る こ とが 判 明 し て い る12). こ こ で, hg(j), h(j)は 式(8)で ξf, ζfを それ ぞれ ξg, ζgお よび ξ0, ζ. に置 換 した も ので あ り, ら は最 小 車 頭 時 間 で あ る. これ ら 式 中 に含 まれ る パ ラ メー タ ー等 は1分 間 交 通 量9に 関 係 づ ける こ とが で き る が, そ の詳 細 は2車 線 追 越 禁 止 区 間 の 交 通 流 を対 象 に 文 献12)で 検 討 を行 っ た と ころ で あ り, 結 果 のみ 示 せ ば 以 下 の とお りで あ る. す な わ ち, 非 渋滞 流 自由 車 の車 頭 蒔 間 分 布 の平 均Tf, 分 散y帰 と1分 間 交 通 量9と の 関係 は次 式 で 定式 化 され Tf=αfqδf(s) (9) Vf=cfgdf(sz) (10) 分 布 の パ ラ メー タ ー は次 式 に よ り求 め られ る. 1 ξ f=ln(Tf4・L7ln γf +1-(T f-j0)2J (11) ζf41nl( VfT f-tn)2+I (12) こ こ で, 非 渋 滞 流, 渋 滞 流 の追 従 車 の車 頭 時 間分 布 に 関 して は, それ らの平 均, 分 散T4, V4お よびT0, V0は 式(9), (10)に お い て, θf, hf, cf, 4fを そ れ ぞれ σg, bg, 0g, 4gお よび η0, δ0, 60, 40に 置換 した もの で あ り 図-12車 頭 時 間 分 布 モ デ ル の概 念 表 一一2 回 帰 式(9), (10)の 回 帰 定 数
144 樗 木 ・田 村: これ らの定 数 値 を 表 一2に 示 す. また, パ ラ メ ー タ ー ξ4, ζ4お よび ξ0, ζ0は 式(11), (12)でTf, Vfを そ れ ぞれTg, V4お よびTc, V0で 置 換 し た も の で あ る. Pf, PgはTf, Tgを 用 い て次 式 で 与 え られ る. pf= T-Tη Tf-Tg (13) 1g- Tf-T Tf-T」 (14) こ こ に, T=・60/9(s) 以 上 の結 果 を用 い れ ば基 本 車 頭 時 間分 布 は 交 通 量 を与 え る のみ で 計 算 可 能 と な る. これ らの 関 係式 よ り計 算 され たパ ラ メー ター と観 測 値 との比 較 を 図 一7, 8に 示 す. 次 に交 通 量 分 布 お よび 重 み付 交 通 量 分 布 に つ い て 考 え よ う. 1分 間 交 通 量 時 系 列 デ ー タ か ら求 め られ た交 通 量 累 積 分 布 の正 規 確 率 紙 へ の プ ロッ ト例 を 図一3に 示 す. 図 中 直線 は デ ー タ の平 均, 分 散 を用 い て 当 て は め られ た 正 規分 布 で あ り, デ ー タ は 図 一1に 示 し た もの に対 応 す る. 図 よ り明 らか に交 通 量 分 布 は正 規 分 布 で 表 現 し得 る こ とが わ か る(分 布 の 適 合 性 はK-S検 定 の 結 果20% の水 準 で 有 意). そ こで 交 通 量 分 布 と して次 式 を仮 定 す る. φ(4)=72 πσexp 119-μN2 2kσ (15) こ こに, μ, σ2: 1分 間交 通 量 分 布 の平 均 お よび 分 散 式(15)を 式(Dに 代 入 し計 算 整 理 す る と重 み付 交 通 量分 布 ψ(4)が 次 式 で表 わ され る. ψ(4)= 9-+r1z9μN21 V2π-μ σexp1-7kσ2f (16) した が っ て交 通 量分 布 が 知 られ れ ば, 式(16)よ り重 み 付 交通 量 分 布 の平 均 μω と分 散 σω2が 計 算 で き, それ ぞれ 次 の とお りで あ る. μω=-+j μ (17) σω2=σ2
1-v2
1(18) こ こで, 図 一一3の デ ー タ に対 応 す る重 み付 交 通 量 分 布 を 正 規 確 率 紙 に プ ロッ トす れ ば 図 一4の とお りで あ り, 図 中直 線 は デ ー タ よ り計 算 され た重 み付 交 通 量 分 布 の平 均 μw4と 分 散 σω42を 用 い て 当 て は め られ た正 規 分 布 で あ る. 検 定 す る ま で もな く 図 よ り重 み 付 交 通 量分 布 が ま た 正規 分 布 に よ り表 わ し得 る こ と を み て とる こ とが で き る. ま た, 図一5に 交 通 量 分 布 の平 均 と分 散 に基 づ い て 式(17), (18)よ り計 算 され た μwσ とデ ー タ か ら直 接 計 算 され た μ副 と σω4と の 比較 を 示 す. 図 よ り 理 論 式 は分 散 をや や 過 小 に 推 定 す る傾 向 は あ る が, 平 均 値 を非 常 に よ く推 定 して い る こ とが わ か る. 以 上 の こ とか ら, 解 析 的 取 扱 い お よ び 交 通 量 分 布 と の関 係 付 け の観 点 か ら, ψ(4)が 式(17), (18)で 求 め られ る μω, σω を パ ラメ ー タ ー とす る正 規 分 布 で近 似的 に 表 わ し得 る と仮 定 で き る とい え, こ の とき ψ(4)=V2π σ ωexp 1/σ-μ ω \2-2k1
(19) とな る. な お以 下 の議 論 に お い て は, 本 式 を重 み 付 交 通 量 分 布 と して採 用 す る もの で あ り, 非 渋 滞 流, 渋 滞 流 に 対 す る重 み付 交 通 量 分 布 を それ ぞれ ψη(9), ψ0(9)で 表 わ す こ とに す る. 最 後 に非 渋 滞 車 割 合 お よ び渋 滞 車 割 合 の 定 式 化 につ い て 考 え る。 単 位 時 間交 通 流 に対 す る平 均 車 頭 時 間 と平 均 速 度 λ を知 る とき, そ の平 均 車 頭 時 間 に対 応 す る 非渋 滞 流, 渋 滞 流 の平 均 速 度 λη, λ0と λ との 間 に次 の 関係 が あ る と仮 定 す る. λ==rηλη+r0λ0 (20) こ こ に, rη, r0は 単 位 時 間 交 通 流 中 に 占 め る非 渋 滞 車, 渋 滞 車 の割 合 で あ り, r。+r0=1で あ る. 式(20)か ら rη, r0が そ れ ぞ れ 次 式 で表 わ され る. rn λ-λ0 4-λo (21) r6- λη-λ λη-λ0 ・(22) 図一3交 通量 の累積分 布例 図一4重 み付交通量分布の 累積分布例 図 一5μ ω, σω と 、μ励 σ副 との 関 係 ○( uwd, uW ● ・(aWd, Q. )道路交通量 の変動 を考慮 した実 際車頭時間分布モデルに関す る研究 145 対 象 とな る交 通 流 デ ー タ を単 位 時 間 ご とに 区切 り, f番 目 の時 間 区 間 に お け る到 着 台数(単 位 時 間 交 通 量)を9f と し 式(21), (22)よ り計 算 され るrη, r。 を そ れ ぞ れ rηf, rfと すれ ば, 到 着 台 数gゴ 中 に 占め る 非 渋 滞 車, 渋 滞 車 の 台数 はrηjgj, r0fgjと 表 わ され, これ よ り交 通 量 分 布 は非 渋 滞 車 に対 す る もの と渋 滞車 に対 す る も の と に分 離 され る-し た が っ て, 全 交 通 流 中 に 占め る 非 渋 滞 車 の割 合R。 と渋滞 車 の 割 合. R0が 次 式 で 求 め られ る. Rn= Σrηj9j f=1 Σ9f i=1 (23) R0= Σr0jqf f=I Σ9, i=1 (24) こ こ に, Jは 時 間 区 間 数, Σ9jは 総 到 着 台数(総 観 測 台 数)で あ り, Rη+Rc=Hで あ る. 実 際 に以 上 の計 算 を行 うに あ た っ て は, 単 位 時 間 に お け る 平 均 車 頭 時 間 と λ は 観 測 デ ー タ よ り求 め られ る の で, これ に対 応 す る λη, λ0を あ らか じめ知 っ て お く こ とが 必 要 で あ る. こ の た め に は単 位 時 間 交 通 を非 渋 滞 流 と渋 滞 流 と に分 離 し, そ れ ぞれ の平 均 速 度 と車 頭 時 間 と の関 係 を求 め な くて は な ら ない. あ る単 位 時 間 交 通 が非 渋 滞 流 で あ るか 渋 滞 流 で あ る か を判 別 す る方 法 につ い て は, 最 近, 越, 岩 崎 ら に よ り提 案 され た方 法9LIO)も あ る が, 本 研 究 で は さほ ど 厳 密 な判 別 は必 要 で な く, 単 に λη, λ0の定 式 化 の た め の一 応 の 目安 と して観 測 デ ー タ を 判別 す れ ば よい. こ の意 味 で これ ま で の研 究u)を 参 照 し な が ら 速 度35kmZhを 境 界 値 と して, そ れ 以 上 の速 度 を もつ 車 を 非 渋 滞 車, そ れ 以 下 の速 度 の車 を渋 滞 車 と分 離 して も問題 は な い とい え, そ の結 果 か ら非 渋 滞 流, 渋 滞 流 の 平 均 速 度 λη, λ0と 単 位 時 間 にお け る平 均 車 頭 時 間 」 と の 関係 を 表 わ す もの とす る ・ す な わ ち, こ の考 え方 に よ り観 測 デ ー タ を分 析 す れ ば, λη, λ0に関 し次 の 回 帰式 が得 られ る(図 一6参 照). λη=48. 9+2. 51n(jo)(km/h) (25) λ==25. 6-8. 11nσjo) (km/h) (26) 平 均 車 頭 時 間Zは 単 位 時 間 交 通 量 の 逆 数 と して ただ ち に計 算 され る の で, 式(25), (26)よ り4, λ0が 求 ま る. ま た平 均 速 度 λが計 算 され, これ ら の値 を式(2H), (22)に そ れ ぞれ 代 入 す る こ とに よ りrη, r0が 求 め ら れ, した が って 式(23), (24)よ りRη, Kが 求 め られ る. な お 回 帰 式(25), (26)は 車 頭 時 間 が最 小 車 頭 時 間 に近 づ くと き ± ∞ に発 散 しこ の点 不 合 理 で あ る が, こ の よ うな 車 頭 時 間 の発 生 頻 度 は きわ め て小 さ く実 用 上 は 何 ら問 題 が な い. (3)実 際 車 頭 時 間 分 布 モ デ ル a) モ デ ル1 基 本 車 頭 時 間 分 布 モ デ ル, 重 み 付 交 通 量 分 布, 非 渋 滞 車 割 合, 渋 滞 車 割 合 が 求 め られ た ので 式(5)に 式(3), (4), (6)お よび(7)を 代 入 す る と
HmCt)=RnlwihfCt)+PghgCt)}dq
n
+R0Lψ(4)h( (27) が得 られ, これ に式(8), (13), (14)お よび(16)を 適 用 すれ ば, 交 通 量 変動 と非 渋滞 流 と渋 滞 流 の混 在 を考 慮 した実 際 車 頭 時 間分 布 を求 め る こ とが で き る. 本 モ デ ル は 本 研 究 で 提 案 す る もの の うち 最 も厳 密 な も ので あ る が, モ デ ル式(27)に 含 まれ る積 分 は これ 以 上 簡 単 に す る こ とは で き ず, 数 値 積 分 に よ らな くて は な らな い. こ の こ とか らすれ ば式(27)中 の 重 み 付 交 通 量分 布 に対 し て必 ず し も式(16)を 仮 定 す る必 要 は な く, そ こで 最 も 現 実 に 近 い 重 み付 交 通 量 分 布 を表 わ す とい う 意 味 か ら ψη(4), ψ(g)に 対 して デ ー タ の重 み付 交通 量 分 布 を生 の ま ま で用 い る こ と と し, これ を モ デ ル1と よ ぶ こ とに す る. b) モ デ ルII モ デ ル1は 基 本 車 頭 時 間 分 布 モ デ ル の各 パ ラ メー タ ー と 交 通 量 と の関 係 につ い て 次 の よ うな 仮 定 を お き, か つ, 重 み付 交 通 量 分 布 と して正 規 分 布 を仮 定 す る こ とに よ り簡 略 化 が可 能 で あ る. す な わ ち, ξf, ξ9, ξ と単 位 時 間 交 通 量9と の 関係 と して式(28)の 直 線 関係 を仮 定 し, ζf, ζ4, ζ0はい ず れ も交 通 量 に 関 して変 化 せず--・定 で あ る と し, 式(29)を 仮 定 す る・ ξf=αf9・+βf (28) ζf==const. (29) こ こで, 式(28)に お い て αf, βfは 定数 で あ り, ξg, ξ, は αf, βfを それ ぞれ α4, β9お よび α, β。 に 置 換 し た も ので あ る. ζf, ζg, ζ0はい ず れ も異 な っ た定 数 で あ る. ま た, Pf, lp"と 交 通 量 との関 係 は それ ぞれ 次 式 に 示 す 指 数 曲 線 に よ り表 わ され る も の と仮 定 す る. Pf=Aexp(-Bq) (30) Pg=1-Aexp(-Bq) (31) こ こで4, Bは 定 数 で あ る. 式(28), (29), (30)お よ び(31)の 各 定 数 値 を 表一3に 示 す. これ ら の仮 定 に基 図一62η, Zcと 車 頭 時 間 との 関 係146 樗 木 ・田村 つ い て計 算 され た パ ラ メー ター を 図 一7, 8に 示 し観 測 結 果 と比較 す る. 図 よ り極 端 に 小 さい, あ るい は大 きい 交 通 量 領 域 を 除 い て実 際 上 問題 とな る交 通 量 範 囲 にお い て これ らの近 似 が+分 良 好 な結 果 を与 え て い る こ とが み て とれ る. そ こ で, 式(6), (7)お よ び(8)よ り求 め られ る基 本 車 頭 時 間 分 布 に上 述 の仮 定 を適 用 し, 式(19)で 求 め ら れ る重 み付 交 通 量 分 布 と と もに式(3), (4)に 代 入 す れ ば式 中 に含 まれ る積 分 を計 算 す る こ とが 可 能 とな り, こ れ を演 算, 整 理 す る とHη(j), H0(j)と して それ ぞ れ 次 式 が得 られ る. (32) (33) こ こに, μ σωη2お よび μω0, σω0zは そ れ ぞれ 交 通 量 分 布 の平 均, 分 散 を 用 い て式(17), (18)よ り計 算 され る 非 渋滞 流, 渋 滞 流 の 重 み付 交 通 量 分 布 の平 均 と分 散 で あ る F 式(32), (33)を 式(5)に 代 入 して 得 られ る車 頭 時 間 分 布 モ デ ル を モ デ ルnと す る. c> モ デ ルIII モ デ ルIIで 用 い られ た 重 み 付 交 通 量 分 布 の平 均, 分 散 は 交通 量 分 布 の平 均 と分 散 を用 い て 式(17), (18)か ら 計 算 され る もの で あ る が, 重 み付 交 通 量分 布 と して 正 規 分 布 を仮 定 す る な らば デ ー タか ら計 算 され る平 均, 分 散 を直 接 用 い た と して も式(32), (33)は そ の ま ま成 立 す る. そ こ で, 式(32), (33)中 のuη, σ η2および μ, σπ2を デ ー タ よ り 直 接 計 算 され る 平 均, 分 散 μπ4, σπd2お よび μω0げ, σω042で 置換 した も の をモ デ ルIIと す る. 以 上3つ の実 際 車 頭 時 間 分 布 モ デ ル が誘 導, 提 案 で き る が, これ ら各 モ デ ル の特 徴 を要 約 すれ ば 表一4の とお りで あ る. 3. 実 際 車 頭 時 間 分 布 モ デ ル の 観 測 デ ー タ に よ る 検 証 表 一1に 示 す 観 測 デ ー タ13ケ ー ス それ ぞれ に対 して 前 章 に誘 導 した実 際 車 頭 蒔 間 分 布 の3モ デ ル を 適用 しモ 表-3 回 帰 式(28), (29), (30), (31)の 回 帰 定 数 図-7基 本 車 頭 時 間 分 布 モデ ル の パ ラ メ-タ ー と 交通 量 と の 関係 図 一8Pf, JPgと 交 通 量 と の 関 係 表 一4 実 際 車 頭 時 間 分 布 毛 デル の 要 約
道路交通量 の変動 を考慮 した実際車頭時 間分布 モデルに関する研究 147 デ ル の妥 当性 に つ い て 吟 味 す る. 表一5は 各 モ デ ル に つ い てK-S検 定 に よ り適 合度 を 検 討 した もの で あ り, 代 表 的 な ケ ー ス に 関 す る各 モ デ ル の 累積 分 布 に お け る理 論 値 と観 測 値 を プ ロ ッ トした の が 図撫9で あ る. ま た, 累 積 分 布 に お け る理 論 値 と観 測 値 の差 の変 化 お よび 頻 度 分 布 の理 論 値 との 比較 の一 例 と して, -図一9(b)の モ デ ルIIIに対 す る も の をそ れ ぞれ 図-10, 11に 例 示 す る. 図 一9の 諸 グ ラ フの うち図(a)は 比 較 的 交 通 量 が 小 さ く, ご くわ ず か に渋 滞 車 が存 在 す る と推 察 され る も ので あ る. 図(b)は 比 較 的 大 きい 交 通 量 に対 す る も ので あ り, 渋 滞 車 は 存 在 しな い. 図(c)は 交 通 容 量 を 超 え渋 滞 車 が 大 きな 割 合 を 占 め る よ うな交 通 流 に対 す る も ので あ る. 、 図 一9を 一 見 した の み で は 各 モ デ ル の優 劣 は判 断 しが た い. そ こで 各 モ デ ル 問 の適合 度 を 比較 す る た め, そ れ ぞれ の モ デ ル の累 積 分 布 に お け る理 論 値 と観 測 値 の 最 大差 を プ ロ ッ トした もの が 図 一12で あ る. 図 中 横軸 は モ デ ル1の 場 合 の理 論 値 と 観 測 値 との 最 大差 (L)1maxで 表 わ す)で あ り, 縦 軸 は モ デ ルII ま たは モ デ ルIIIの場 合 の理 論 値 と観 測 値 の最 大 差(そ れ ぞ れ1)DIImxa Dmxa,acで 表 わ す)で あ り, 各 ケー ス ご と にデ ー タ番 号 を付 して プ ロッ トされ てい る. した が っ て, 図 中 の 傾 き1の 直 線 に対 しそ の上 側 に あ る ケ ー ス は モ デ ル1の 方 が 適 合 度 が よい と判 断 で き, 下 側 に あ る場 合 に は モ デ ルII, IIの 方 が モ デ ル1よ り適 合 度 が よい と判 断 で き る. ま た モ デ ルII, IIに 関 して は, 2 図一9車 頭時間の累積分布 における各毛デルと観 測値 との比 較例
(aDataNo.1, q=7.9 o.p. min.(476 v. p. h.1, R=4.004
(b) Data No. 3, q=14. 2 v.p. min. (854 v. p. h.),
R=0.0 (c) Data No. l3, q=13. R = 0.6699 v. p. min. (333 v. p. h. ),
表一5実 際車領時間分布 モデルのK-S適 合度検定結果
148 樗 木0田 村: 組 の プ ロ ッ トの うち 下 側 に位 置 す る もの の方 が適 合 度 が よ い と判 断 で き る. 本 図 よ りモ デ ル1の 方 が デ ー タ に よ く適 合 す る ケ ー ス が 多 く, モ デ ルII, IIが よ く適 合 す る ケ ー ス を 上 回 り, ま た, モ デ ルIII が モ デ ルIIIよりよ く 適 合 す る ケ ー ス が多 い. これ らの結 果 の うち, K-S検 定 で は1%の 有 意 水 準 で考 え た場 合13組 の デ ー タ 中 モ デ ル1が10組 モ デ ルII, IIIが9組 受 け入 れ られ, モ デ ル1で3組 モ デ ル II, IIIで4組 が棄 却 され る. こ の よ うに モ デ ル は あ て は め られ た す べ て の ケー ス に対 して 採 択 され たわ け で は な い が, モ デ ル が 適 合 と判 定 され る ケー スが 大 多 数 で あ る こ と, また 棄 却 され た ケー ス に関 して もモ デ ル と観 測 値 と の差 違 は そ れ ほ ど大 き くな い こ と を考 慮 す れ ば, 本 研 究 で 提 案 され るモ デル は い ず れ も+分 有 効 で実 用 に供 し 得 る も の と判 断 され る. なお, K-S検 定 で すべ て の モ デ ル に つい て棄 却 され た ケー スが 生 じた地 点 につ い て, 特 に他 の地 点 との道 路 条 件, 交 通 条 件 な ど の相 違 を検 討 すれ ば, ケ ー ス9, 10 の地 点 は 市 街 地 に近 く, 上 流 約500mの 地 点 に 市街 地 信 号 交 差 点 が あ りそ の信 号 制 御 の影 響 を受 け て い る 点 が 指 摘 で き, ま た ケ ー ス11, H2に つい て は大 型 車 混 入 率 が 約23%あ り, 他 の ケー ス が5%前 後 で あ る の に 比 較 して 高 い 点 が指 摘 で き る. ケ ー ス13に つ い て は, 16 mmメ モ モ ー シ ョン カ メ ラの撮 映 間 隔 が計 測 区 間 長 に対 して 長 す ぎ た た め高 速 車564台 中308台(約55%)に 対 す る速 度 お よび 車 頭 時 間 デ ー タ の欠 測 が生 じた こ とに よ り, 非 渋 滞 車 に対 す る車 頭 時 間 に欠 落 が生 じた こ とが 影 響 して い る こ とが 指 摘 で き る. これ らの こ とを考 えれ ば, 信 号 交 差 点 お よび そ の近 傍 にお け る車 頭 時 間分 布 や 大 型 車 混 入 率 の著 し く異 な る車 頭 時 間 分 布 に つ い て は, そ れ ら の影 響 を評 価 した実 際 車 頭 時 間分 布 の構 築 が 望 ま れ 今 後 の課 題 で あ る. 4. 結 語 1分 間 交 通 流 を分 析 す る こ とに よ り得 られ て い る基 本 車 頭 時 間 分 布 モ デ ル と重 み 付 交 通量 分 布 お よび 非 渋 滞 車 割 合, 渋 滞 車 割 合 の概 念 を 導入 す る こ と に よ り, 交 通 状 態 が変 動 す る任 意 の 設 定 時 間 交 通 に対 す る実 際 車 頭 時 間 分 布 モ デ ル と して3タ イ プ の モ デ ル を誘 導, 提 案 した 。 これ ら のモ デ ル は さ ま ざ ま な小 単 位 時 間 交 通 量 の分 布 特 性 で 与 え られ る交 通 状 態 に つ い て, そ の 内 部 構造 の違 い を評 価 した車 頭 時 間 分 布 を得 る こ とが で きる 特 色 を有 し て い る. した が っ て, よ り実 情 に即 した 交通 シ ミ ュ レー シ ョン の実 行 に役 立 て る こ とは い うま で もな い. 提 案 モ デ ル に関 し, 一 般 国道 郊 外 部2車 線 追 越 禁 止 区 間 の交 通 流 観 測 デ ー タ に基 づ い て そ の 適 合性 を検 討 した が, 細 か くはモ デ ル1に 対 して モ デ ルII, IIIの 適用 性 が やや 劣 る とい っ た差 違 は あ る もの の, い ずれ の モ デ ル も 観 測 値 を 良 好 に 再 現 し得 る もの で あ る こ とが 確 認 で き た. し た が っ て, 本 研 究 で提 案 す る3モ デ ル は い ずれ を 実 用 に供 して も よい とい え るが, 取 扱 い が簡 単 で あ り, か つ, 交 通 量 分 布 と直 接 関 係 付 け られ る とい う意 味 で は モ デ ルIIが 推 奨 で き る. モ デ ル の適 合 度 の悪 い 観 測 デ ー タ の考 察 か ら, 信 号 交 差 点 に お け る信 号 制 御 お よび 大 型 車 混 入 の増 加 が実 際 車 図一10車 頭時間の累積分布 におけるモデルIIと 観測値の差の変化例 図 一11車 頭 時 間 の 頻 度 分 布 にお け る モ デ ル11と 観 測 値 との 比 較 例 Oata tio. 1 0del II Data No. 8 Mode1II Data No. 13 Model II 図 一12各 モ デル の 適 合 度 比 較 ○; (DI DIImax) △: (Dlmax, Dmmax)
道路交通量の変動 を考慮 した実 際車頭 時間分布モデル に関す る研 究 149
頭時間分布 に大 きな影響 を もつ と推察 され るが本研 究で
は この点 を厳密 に評価 しモ デルに組 み込 むに至っていな
い. また提案モ デルは交通量 を基本的 な説 明変数 とする
もので あ り, そ の分布特性 について さらに詳細な検討が
必要で ある と考 え られ る. さらに, 追越 が許 される2車
線道路や多車線道路, 高速道路 な どへの本 研究 の応用 も
興味 のある ところであ り, これ らに関 し今後 の研究 をま
つ ものである.
本研究 の遂行 にあた り交通 観測 お よびデー タ解析上,
秀 島哲雄 氏(当 時 九州 大学学生, 現 日本道路公団)に,
またモ デルの計算 において, 浅海松弘氏(当 時山 口大学
学生, 現戸 田建設)に 多大 のご援助 をいただいた. 記 し
て謝意 を表 する次第である.
参 考 文 献
1) Buckley, D. J. : Road traffic headway distributions, Proc. Austral. Road Res. Bd., Vol. 1, pp. 153--'187,
1962.
2) 高 田 弘: 電 子 計 算 機 を 利 用 した シ ミ ュ レー シ ョン に よ る 道 路 交通 流 の 解 析, 土 木 学 会 論 文 報 告 集, No. H 24, pp. 28∼40, 1965.
3) Greenberg, I. : The log-normal distribution of
dways, Austral. Road Res., Vol. 2, pp. 14-18, 1966. 4) Buckley, r D. J. : A semi-poisson model of traffic flow,
Transpn. Sci., Vol. 3, pp. 107--133, 1968. 5) Tolle, J. E. : The lognormal headway distribution
model, Traffic Engineering and Control, Vol. 13, pp. 2224, 1971.
6) Katakura, M. : Time headway distribution of traffic flow, Proc. of JSCE, No. 189, pp. 107115, 1971. 7) Tolle, J. E. : Vehicular headway distribution : testing
and results, Transpn. Res. Rec., No. 456, pp. 64, 1976.
8) Wasielewski, P. : Car-following headways on freeways interpreted by semi-poisson headway distribution del, Transpn. Sci., Vol. 13, pp. 36. 55, 1979.
9)越 正 毅 ・岩 崎 征 人. 大蔵 泉 ・西 宮 良 一: 渋 滞 時 の 交 通 現 象 に 関 す る 研 究, 土 木学 会 論 文 報 告集, No. 306, pp. 5970, 1981. 10)岩 崎 征 人 ・越 正 毅 ・大蔵 泉: 高速 道 路 に お け る 渋 滞 検 出精 度 の 改 善 に 関 す る 研 究, 土 木 学 会論 文 報 告集, No. 330, pp. 121一一127, 1983. 11) 田村 洋 一 ・樗 木 武: 渋 滞 ・非渋 滞 時 の 交 通現 象 に つ い て, 第34回 土 木 学 会 中四 支 部 年 講 一 般 講i演概 要, pp. 248 -249, 1982. 12) 田村 洋 一 ・樗 木 武: 自由車 ・追従 車 構成 に 着 目 した 車 頭 時 間分 布 モ デ ル に 関 す る研 究, 土 木 学 会 論文 報 告集, No. 336, pp. 159168, 1983-8. (1983. 5. 6・ 受 付)