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障害幼児をもつ父母の「子育て感」に関する研究:「子どもに対する関係認識」との関連に着目して

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(1)

障害幼児をもつ父母の「子育て感」に関する研究:

「子どもに対する関係認識」との関連に着目して

著者

澤江 幸則

雑誌名

東北教育心理学研究

8

ページ

29-40

発行年

2001-03

URL

http://hdl.handle.net/10097/00121887

(2)

障害幼児をもっ父母の「子育て感」に関する研究

「子どもに対する関係認識」との関連に着目して

津 江 幸 則

(東北大学教育学研究科)

ける戸惑いや苛立ち、不安に影響しているという研究は、

し は じ め に

健 常 幼 児 を も っ 親 を 中 心 に 、 い く つ か み ら れ る

障害幼児をもっ親との子育て相談経験から、障害をも (Wokind, & De Salis, 1982; Stevenson-Hinder, &

つ子どもの発達を保障していくうえで、親の子育てに対 Simpson, 1982; Gross, Conrad, Fogg, & Wothke, 1994;

する認識を把握することの必要性を感じる。それは藤 Baker, & Heller, 1996;佐藤・菅原・戸田・島・北村, 崎・本郷 (2001)が指摘しているように、子育てにかか 1994;服部・原田, 1991;佐々木・清水, 1986;近喰・ わるコンサルテーションにおいて、子どものアセスメン 高久・飯島, 1990;木寺・佐野・武知・尾崎・谷・中 トだけではなく、子どもの発達環境として位置づく親の 川・岡部・河津,1990;大薮・前田, 1994;丹羽, 1999)。 アセスメントを行うことが重要であると考えるからであ 同様に障害幼児をもっ父母の子どもの行動特性に対する る。 認識が、子育てにおける戸惑いや苛立ち、不安に強く影 従来、いくつかの研究から、障害幼児をもっ親は子育 響すると考えられる。 ての戸惑いや苛立ち、不安を、強く感じていることがわ また自分自身の親としての行動に対する認識が、子育

かっている (Goldberg,Morris, Simmons, Flower, & てにおける戸惑いや苛立ち、不安に影響しているという

Levison, 1990; Kazak, & Marvin, 1984; Breslau, ことも考えられる。この点についての研究は数少ないが、

Staruch, & Mortimer, 1982;新見・植村, 1981;田中, 戸田 (2000)は、健常幼児をもっ母親を対象に、自分の 1996)。そして、このような子育ての戸惑いや苛立ち、 養育態度をネガティブにとらえている母親は、子育てス 不安の起因は、主として障害幼児を持つことによる慢性 トレスが高いことを報告している。 的な緊張や不安であると推察されている。 従って、障害幼児をもっ親の子育ての戸惑いや苛立ち、 しかし子育ての戸惑いや苛立ち、不安の現れは、障害 不安の状態を捉えようとする場合、子どもとの関係のう 幼児をもっ親特有のものではない。その程度に違いはあ ち、子どもの行動に対する認識(,子ども行動イメージJ) るにしても、健常幼児をもっ親も同様に、子育てに伴う だけでなく、自分自身の親としての行動に対する認識 戸惑いや苛立ち、不安を、日常的に感じている。例えば (,親行動イメージJ)を合わせた親の認識(,子どもに 川井・庄司・千賀・加藤・中野・恒次 (1993)の研究に 対する関係認識J)を取り上げて検討することが必要で よれば、親の多くは、ポジティブな子育てに対する充実 あると考えられる。そして現実の子どもの行動や自分自 した感情と同時にネガティブな子育ての戸惑いや苛立 身の親としての行動を、内在的に保存されている子ども ち、不安を抱いている。また日本女子社会教育会の研究 行動イメージや親行動イメージを参照することにより、 によれば、「子育てが楽しい」と感じている母親の割合 その「子どもに対する関係認識」の状態が決定されるも は、おおよそ5害1]に過ぎないのである(中野・土谷, のと考えられる。 1999)。そして先行研究から、健常幼児をもっ親の子育 さて子育ての戸惑いや苛立ち、不安に関連する研究に ての戸惑いや苛立ち、不安は、就職の有無(小野, 1997; おける対象は、従来、母親であることが多かった(佐々 永久, 1995;柏木, 1998) と父親の協力度 (Ross,& 木, 1996)。それは日本をはじめ、欧米諸国においても、 Mirowsky, 1988;越・平田, 1990)、近隣住人や知人と 父親の子どもの発達への影響がさほど注目されなかった いった対人関係(中津・高梨・佐々木, 1996;牧野, 経緯がある。しかし1970年代後半から、欧米において、 1992)など、様々な要因の影響を受けていることが明ら 父親に関する研究が注目されるようになり、父親の子育 かになっている。この点については、障害幼児をもっ親 て参加の影響が見直されるようになってきた。日本にお においても同様であろう。 いてもここ10年の聞に、父親の子育てへの直接的、間接 さらに子どもの特性に対する親の認識が、子育てにお 的影響に関して注目され始め(柏木, 1996;牧野・中 -

(3)

29-野・柏木, 1996)、また子育ての男女共同参画の気運の が望まれている。しかし厳密には、日常的な子育てにお 高まりもあり、父親研究の必要性が指摘されるようにな いて、充実した状態を持ち続けることは難しいと予想さ ってきた(佐々木, 1996)。そのうちいくつかの研究で れる。つまり親は、日常的な子育てにおいて、戸惑いや は、父親が母親より、子育ての戸惑いや苛立ち、不安が 苛立ち、不安を付随することがあっても、安定した養育 少ないことが報告されている(柏木・若松, 1994;竹内 が困難になるまでには至らない状態であることが望まれ ・上原・鈴木, 1982)。また障害幼児をもっ父母間にお ている。従って、本研究においては、子育てに対するポ いても同様の傾向がみられるようである (Carey,1982; ジティブな状態を求めつつも、ネガティブな状態を軽減

Kazak, & Marvin, 1984; Na郡T,& Ungerer, 1990)。そ していくことに着眼し、そのような子育てに対する親の

こで本研究では、障害幼児をもっ母親だけでなく、父親 認識を「子育て感」と命名した。 を対象に含めて、子育ての戸惑いや苛立ち、不安の状況 と「子どもに対する関係認識」との関連について検討す ることを目的とした。

l

l

. 方

なお本研究における子育てにおける戸惑いや苛立ち、 1. 対 象 者 不安は、子どもの障害有無に関係なく、親にとってある 1つの政令指定都市にある2ヶ所の保育所に在籍する 種目常的なものであると考えられる。ところで今日の社 幼児をもっ両親53組(健常群)と2つの政令都市に在住 会においては、親の子育てにおける戸惑いや苛立ち、不 する障害幼児をもっ両親51組(障害群)、計208名を対象 安は、解消されるべきものとして捉えられ(佐々木・清 とした。対象者の属性はTable1の通りである。 水, 1996)、子育てに対して、充実した状態であること Table1対象の特性 。親の属性 健常群 父親 母親 年 齢 25歳以上29歳以下 3 9 30歳以上34歳以下 22 23 35歳以上39歳以下 16 16 40歳以上 12 5 合 計 53 53 0子の属性 月齢 平 均 値

(

S

D

)

最 大 値 最小値 62.92 (13. 11) 83 36 父親 3 9 25 14 51 障害群 母親 6 22 14 9 51 70.37(14.59) 98 36 障害名(人数) 自閉症(傾向も含む) 28 学習障害(疑い含む) 2 注意欠陥多動性障害 1 精神遅滞 9 ダウン症 3 不明 8 合計 51 2. 期間と手続き て障害群においTては1998年11月1日から30日の期間に、 調査期間は各群によって異なった。健常手においては 障害児の親の会を通して、質問紙調査を91組の両親に郵 1999年2月22日から3月19日の期間に、保育所に在籍す 送し、 64組から回収した(回収率71.09%)。そのうち、 る幼児をもっ両親150組に、クラス担任より、質問紙を 3歳 (36ヶ月)以上で、欠損値が多いものを除いた障害 配布し、 110組分を回収した(回収率:73.33%)。そし 群51組、健常群53組を分析対象とした。 -

(4)

30-3. 調 査 項 目 そ の う ち 「 子 育 て 感 」 に お い て は 、 障 害 有 無 (F 親の子育ての心理的状態を知るため、津江の研究

(

2

0

0

0

(

1

2

0

8

)

=

9

.

9

5

P<.Ol)

と 性 別

(

F

(

1

2

0

8

)

=

1

0

.

8

7

, a、

2

0

0

0

b) を参考に、「子育て感」領域と「子どもに

P<.Ol)

の主効果が認められ、健常幼児をもっ親(健 対する関係認識」領域を設定し、「子どもに対する関係 常群)が障害幼児をもっ親(障害群)より、父親が母親 認識」を下位領域として、「子ども行動イメージ」と「親 より、「子育て感」の得点が高いことがわかった。下位 行動イメージ」の

2

つにわけた。 項目でみると、同様の傾向があるものは、項目

1

4I

しつ 「子育て感

J

は、日々の子どもとの関わりを通して感 けがうまくいかないので、イライラしてしまうことが多 じる親の子育てに対する感情状態をとらえることをねら い

J

(障害有無:F

(

1,

2

0

7

)

=

7

.

1

7,

P<.Ol

、 性 別 (F いとして

6

項目を設定した。特に子育て感を直接的表現

(

1

2

0

7

)

=

1

5

.

1

3

P<

.

0

1

)

と項目

1

6I

子どもをどのよう で尋ねた場合、社会的に望ましい「子育て感」イメージ に育ててよいのか、悩んでしまうことが多い

J

(障害有 に左右されることが想定される。また逆説的な質問形式 無 :F

(

1

2

0

8

)

=

1

3

.

2

5

P<.Ol

、 性 別 (F

(

1

2

0

8

)

にすることは、対象者の肯定的なイメージの真意を問う

=

1

2

.

1

0,

P<

.

0

1

)

であった。また性別の主効果のみが ことに望ましいと考え、本研究においては全項目を逆転 認められたものは、項目

1

2I

自分のしつけ方に自信がな 項目として設定した。そして「子ども行動イメージ」は、 い

J

(

F

(

1,

2

0

7

)

=

1

9

.

0

3,

p<.o

l)であり、父親が母親よ 子どもの行動や姿をどのようにとらえているかを明らか り有意に高かった。そして障害有無の主効果のみが認め にするために9項目を設定した。また「親行動イメージ」 られたものは、項目

1

3I

子どもがなぜそのような振る舞 は、子どもが親をどのようにとらえているかを明らかに いをするのかとまどうことが多いJ(F

(

1

2

0

8

)

=

7

.

8

4

, するために

9

項目を設定した。具体的な項目内容は資料

P

<

.

O

l

)

であり、健常群が障害群より有意に高かった。 に付した。また質問は全て4件法で尋ねた。 次に「子ども行動イメージ」においては、障害有無

i

l

l

. 結

(F

(

1

2

0

8

)

=

3

8

.

2

9

P<

.

0

1

)

の主効果が認められ、健常 群が障害群より、「子ども行動イメージ」の得点が高い ことがわかった。しかし父母による得点の違いはみられ 1. 子育て感および子どもに対する関係認識の共通性 なかった。下位項目でみると、項目

2

2I

お友だちとやり と差異性について と り を す る の が 上 手 な 子 だ

J

(F

(

1,

2

0

7

)

=

8

6

.

9

0,

各領域において、父母間および子どもの障害の有無間

P

<

.

O

l

)

と項目

2

3I

遊びがなかなか広がらない子だ(逆 による共通性と差異性を分析した。そのためまず各領域 転項目)

J

(

F

(

1,

2

0

7

)

=

7

5

.

8

2,

P

<

.

0

1

)

、項目

2

4

I

一度か において、得点が高いほど肯定的な回答になるように、 んしゃくを起こすとなかなか立ち直れない子だ(逆転項 逆転項目を得点化した。そして各領域の合計平均得点お 目)

J

(F

(

1,

2

0

7

)

5

.

5

7,

P<

.

0

5

)

、項目

2

9I

人の気持ち ょび下位項目の得点をもとに、性別と障害有無を要因と に敏感な子だ

J

(F

(

1,

2

0

8

)

=

9

.

0

7,

P<

.

0

1

)

に同様の傾 した二元配置分散分析を行った。その結果をTable2 向がみられた。 とTable3に示した。 Table

2

各群における「子育て感」と「子どもに対する関係認識」の平均値と分散分析 健常児群 障害児群 分散分析 平均値 (SD) N 平均値 (SD) N 子育て感 父親

2

.

7

1

(

0

.

6

1

)

5

3

2

.

5

0

(

0

.

5

3

)

5

1

障 害 有 無 林 母親

2

.

4

8

(

0

.

7

1

)

5

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2

.

1

8

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0

.

5

3

)

5

2

性別 申* 交互作用 子どもに対する関係認識 子ども行動イメージ 父親

2

.

7

5

(

0

.

4

5

)

5

3

2

.

4

5

(

0

.

4

8

)

5

1

障 害 有 無 料 母親

2

.

8

6

(

0

.

4

1

)

5

3

2

.

3

8

(

0

.

4

8

)

5

1

性別 交互作用 親行動イメージ 父親

2

.

6

3

(

0

.

4

6

)

5

3

2

.

6

9

(

0

.

4

2

)

5

1

障害有無 母親

2

.

5

3

(

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.

4

9

)

5

2

2

.

4

6

(

0

0

4

6

)

5

1

性別 事水 交互作用 料

:

P

<

.

O

l

*

:

P

<

.

0

5

3

1

(5)

各下位項目における分散分析結果と多重比較 Table 3 多重比較は、

LSD

法に依拠した R:逆転項目 分散分析結果と多重比較 交互作用 障害有無 性別 **健常>障害 林健常>障害 料父親>母親 料父親>母親 その時々でしつけ方が変わることがある 自分のしつけ方に自信がない 子どもがなぜそのような振る舞いをするのかとまどうことが多い しつけがうまくいかないので、イライラしてしまうことが多い 子どもとのかかわりのなかで、反省させられることが多い 子どもをどのように育ててよいのか、悩んでしまうことが多い R R R R R R 子育て感 項目11 項目12 項目13 項目14 項目15 項目16 神父親>母親 林健常>障害 料健常>障害 林健常>障害 *健常>障害 子どもに対する関係認識 落ち着きがない子だ お友だちとやりとりをするのが上手な子だ 遊びがなかなか広がらない子だ 一度かんしゃくを起こすとなかなか立ち直れない子だ 頑固で融通のきかない子だ 甘えん坊だ 神経質で臆病な子だ 子ども行動イメージ R R R R R R 項目21 項目22 項目23 項目24 項目25 項目26 項目27 林健常父親>健常母親 健常母親>障常母親 *父親>母親 周りのことによく気がつく子だ 人の気持ちに敏感な子だ 項目指 項目29 林健常>障害 *父親>母親 *父親>母親 親行動イメージ 教師みたいな親だ 友だちみたいな親だ 口うるさい親だ いろいろなことができる親だ すぐにおこる親だ いつも明るい親だ よく遊んでくれる親だ 世話好きな親だ あまりかまってくれない親だ 子どもに対する関係認識 R R R 項目31 項目32 項目33 項目34 項目35 項目36 項目37 項目38 項目39 R キ*:P<.Ol, *:P<.05, は明らかになっている。ここではさらに詳細に分析する ため、「子どもに対する関係認識」を因子分解し、抽出 された因子と「子育て感」との関連を検討することとし た。 1)子どもに対する関係認識の因子分析 そのためまず、「子どもに対する関係認識」の「子ど も行動イメージ」と「親行動イメージ」について、それ ぞれ主成分分析、バリマックス回転による因子分析を行 った。その結果、「子ども行動イメージ」と「親行動イ メージ」において各々

3

因子を抽出した。その結果を Table 4に示した。 そのうち「子ども行動イメージ」の因子 1 (因子 A1)は、対人的な関わりをするうえで必要とする社交 的な姿や行動に、因子2(因子A2)は、情緒が安定し ている姿や行動に、因子3(因子A3)は、主体的に取 ま た 「 親 行 動 イ メ ー ジ 」 に お い て は 、 性 別

(

F

(

1,

2

0

7

)

=

6

.

8

0,

P

<

.

O

l

)

の主効果が認められ、父親が母 親より、「親行動イメージ」の得点が高いことがわかっ た。しかし子どもの障害有無による得点の違いはみられ なかった。下位項目でみると、項目32

r

友だちみたいな 親だ

J

(

F

(

1

2

0

7

)

=

4

.

0

9

P<

.

0

5

)

と項目

3

3

r

口うるさ い親だ(逆転項目)

J

(

F

(

1,

2

0

6

)

=

6

.

1

6,

P

<

.

0

5

)

で同様 の傾向がみられた。 子育て感と子どもに対する関係認識との関連につ いて 「子育て感」における障害別・父母別による親の感じ 方に違いがみられた。そこで「子育て感」に与える影響 について分析することとした。しかし先行研究(津江

2

0

0

0

a、

2

0

0

0b

)

において、重回帰分析における「子育 て感」と「子どもに対する関係認識」の領域聞の関連性 - 32 2.

(6)

子どもに対する関係認識の因子分析結果 Table 4 分析は、主成分分析法・バリマックス回転に依拠した R:逆転項目 ー.146 -.241 .201 .347 .174 -.111 .491 .840 .572 因子A3 因子A2 .085 ・.077 .175 .260 .798 .759 .563 ' ・080 .176 因子A1 .805 .762 .713 .642 .013 .205 .103 .090 ・.128 周りのことによく気がつく子だ 人の気持ちに敏感な子だ お友だちとやりとりをするのが上手な子だ 遊びがなかなか広がらない子だ 頑固で融通のきかない子だ 一度かんしゃくを起こすとなかなか立ち直れない子だ 落ち着きがない子だ 神経質で臆病な子だ 甘えん坊だ 項目28 項目29 項目22 項目23 項目25 項目24 項目21 項目27 項目26 子ども行動イメージ

R

R

R

R

R

R

1.05 17.30 60.68 .541 1.77 18.65 43.38 .624 2.64 24.74 24.74 .728 固有値 因子寄与率(%) 累積寄与率(%) α係数 3 一

6

7

2

8

5

6

2

5

6

D U 一 つ U 1 i Q d 一 只 U 氏 U 戸 b 一 月 i つ d 氏 U 子 一 2 J 3 一JJi--yβ 因 一 因子B2 .093 .149 -.011 .841 .825 .708 .203 -.015 -.225 - 一 9 1 3 一

2

8

6

7

5

4

R U 一nuQUQU 一 1 4 1 4 F D ± b p O 門 i 子 一 8 1 β 一2 2 1 一D 3 2 因 一 親行動イメージ 項目32 友だちみたいな親だ 項目36 いつも明るい親だ 項目34 いろいろなことができる親だ 項目37 よく遊んでくれる親だ 項目39 R あまりかまってくれない親だ 項目38 世話好きな親だ 項目33 R 口うるさい親だ 項目35

R

すぐにおこる親だ 項目31

R

教師みたいな親だ 1.08 20.29 65.50 .733 1.99 22.35 45.21 .726 2.83 22.87 22.87 .697 固有値 因子寄与率(%) 累積寄与率(%) α係 数 因子の解釈 対人的な関わりをするうえで必要とする社交的な姿や行動 情緒が安定している姿や行動 主体的に取り組む姿や行動 子ども行動イメージ 因子Al 因子A2 因子A3 因子

Bl

因子B2 因子B3 子どもの要求に好意的に応じる親 子どもに主体的に関わる親 子どもの行動に寛容な態度である親 親行動イメージ -

(7)

33-り組む姿や行動に関係する項目に高い負荷を示してい た。親行動イメージの因子 1 (因子B1)は、子どもの 要求に好意的に応じることに、因子2(因子B2)は、 子どもに主体的に関わることに、因子3(因子B3)は、 子どもの行動に寛容な態度であることに関係する項目に 高い負荷を示していた。したがってこれら6つの因子を 以降の分析に用いた。ちなみに各因子における障害有無 と性別を要因とした二元配置分散分析の結果、因子A1 に の み 障 害 有 無 の 主 効 果 が 認 め ら れ た (F(1,206) =84.71, P< .01)。 つ ま り 健 常 群 は 障 害 群 よ り 、 因 子 A1 (子どもの社交的な姿や行動に対するイメージ)の 合計平均得点、が高かった。 P<.Ol、障害母親群:因子B3=.338,P<.Ol)。そのう ち健常群に共通する説明変数は、因子B2で、障害群に 共通する説明変数は因子B3であった。このことから親 の「子育て感」に「親行動イメージ」が影響することが わかったが、健常群と障害群では、共通の領域内ではあ っても、影響する因子に違いがあることがわかった。 また父親群においては、因子B3の直接効果に加え、 因子A2の直接効果(健常父親群=.284, P < .05、障害 父 親 群 =.326, P< .01) と 間 接 効 果 ( 健 常 父 親 群 = .487 x .327

+

.284 = .443、 障 害 父 親 群 =.314 x .426十 .326=.460)が、障害群と健常群に共通する説明変数と してみられた。そして健常父親群にのみ、因子B2の直 接効果に加え、因子B1(.413x.421=.174)と因子A3 2)子育て感と子どもに対する関係認識との関連性 (.356x .421 = .150)の間接効果がみられた。一方母親 「子育て感」に影響を与える変数として、「子どもに 群においては、健常母親群と障害母親群に共通する説明 対する関係認識」における6つの因子の合計平均得点を 変数はなかった。そのうち健常母親群は因子B2の直接 投入し、パス解析を行った注l。その結果をFigurer1, 効果に加え、因子A3(.249 x .321 = .080)の 間 接 効 果 Figurer 2, Figurer 3, Figurer 4に示した。 がみられ、障害母親群は因子B3の直接効果のみであっ そのうち全群において、「親行動イメージ」因子が「子 た。つまり父親の「子育て感」に影響する因子は、子ど 育て感」の直接効果としてみられた(健常父親群:因子 もの障害有無に関係なく、父親に共通するものがあった。 B2=.421, P<.Ol、因子B3=.327, P< .01、健常母親群: しかし母親にはそのような傾向がみられなかった。 因 子B2=.321,P<.05、 障 害 父 親 群 : 因 子B3=.426, 314

(R=.314勺 326*

(R=.614**) (R=.33S**) Figure 1 障害幼児をもっ父親の子育て感に関連する要因のパス図 Figure 2 障害幼児をもっ母親の子育て感に関連する要因のパス図 249・ (R=.249・) 321

(R=.321勺 Figure 3 健常幼児をもっ父親の子育て感に関連する要因のパス図 Figure 4 健常幼児をもっ母親の子育て感に関連する要因のパス図 34

(8)

-N

.

1. 子育て感について

本研究において、障害群が健常群より、「子育て感」

を、有意に弱く感じていた。この結果は、 Goldberg,

Morris, Simmons, Flower, & Levison (1990)やKazak, & Marvin (1984) 、Breslau, Staruch, & Mortimer

(1982)、新見・植村(1981)、田中(1996)の研究結果 と一致する注2。 ところで「子育て感」は、子どもの障害有無に関係な く、父親が母親より強くポジティブに認識していた。こ の結果は、健常幼児をもっ親を対象とした柏木・若松 (1994)と牧野・柏木・中野(1996)、津江 (2000b) の研究結果と一致する。同様に障害幼児をもっ親を対象

とした研究では、 Carey(1982)とKazak,& Marvin

(1984)、Nagy,& Ungerer (1990)、津江 (2000a)の 研究が、本研究の結果を支持している。そのうち柏木・

若松(1994)はその説明として、親の子育ての現実性認

識(母親>父親)が関係しているのではないかと考察し

ている。またNagy,& Ungerer (1990)は、障害幼児

の養育が、主に母親の責任になっていることが関係して いるのではないかと考察している。それらは子どもの障 害有無に関係なく、父親および母親に対する社会的期待 ・役割認識によって反映された結果と言える(総理府広 報室, 1997;足立, 1999)。それとともに大野・柏木・ 若松・岡松(1996)が、親の就労時間条件(父親>母親) が関係しているのではなし、かと考察しているように、「子 育て感」はむしろ、子どもに直接的に関わる時間的条件 によって、違いが生じると考えることができる(津江, 2000 b)

2. 子どもに対する関係認識について そこで本研究では、「子育て感」に影響する要因とし て、「子どもに対する関係認識」を取り上げ、子どもの 障害有無による違いを分析した。その結果、「子どもに 対する関係認識」の「親行動イメージ」については、子 どもの障害有無に関係なく、父親が母親よりポジティブ なイメージであった。しかし「子ども行動イメージ」は、 子どもの障害有無と関係していた。因子分析の結果、対 人関係に必要な行動や姿のイメージ(因子A1)のみが、 子どもの障害有無と関係していた。これは障害群の対象 幼児の半数が、自閉症(傾向を含む)であったことと関 係していると考えられる。実際、障害群において、自閉 症の有無と性別の要因による分散分析を行った結果、 因子A1のみが、自閉症の有無の主効果が認められた (F (1,102)

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10.52, P< .01)。すなわち障害幼児をもっ 親の「子ども行動イメージ」は、子どもの障害特性に対 する認識を反映したものであると考えられる。 3. 子どもに対する関係認識を介した子育て感について 1)

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親行動イメージ」との関連性からの検討 子どもの障害有無による「子育て感」および「子ども に対する関係認識」の違いが明らかとなった。そこでそ れらの関連性を分析した結果、子どもの障害有無に関係 なく、「子どもに対する関係認識」のうち「親行動イメー ジ」のみが、父母の「子育て感」に影響する要因として 考えられた。そのうち障害群と健常群では、影響するイ メージの因子に違いがあることが明らかになった。すな わち子どもの障害有無により、親が参照している親行動 イメージに違いがあると考えられる。 つまり障害幼児をもっ親の「子育て感」は、子どもの 行動に対して寛容的でなければならないという参照され た親行動イメージと関連していた。障害幼児をもっ親は、 一般的には相談機関を通して、子どもの障害を理解する ことが求められる(松尾・加藤, 1995)。実際に、障害 に伴う子どもの行動特性は、特別な知識が必要とされる ことが多いため、親の多くは、子どもの理解しがたい 行 動 に 対 す る 戸 惑 い や 不 安 を 感 じ る こ と が あ る (Goldberg, 1988)。しかし子どもの行動に対する理解の 作業事態が困難であることはもちろんではあるが、それ を阻害する要因、例えば親族を含めた家族からの理解・ 協力の困難さや知人・近隣住民を含めた地域社会からの 負い目・引け目、そして健常幼児との比較や子どもの社 会適応の希望・期待などが(新見・植村, 1980)、それ をより困難にさせる可能性があると考えられる。つまり 障害幼児をもっ親の多くは、子どもの行動特性を理解・ 受容することの必要性を感じながらも、日常的には、認 識しているほど、子どもの行動に対して寛容的ではいら れない状態があると考えられる。 一方、健常幼児をもっ親の「子育て感」は、子どもに 積極的に関わらなければならないという参照された親行 動イメージが関連していた。一般的な親向けの子育て書 における子どもの情緒的・知的・社会性発達についての 項目において、親の積極的な、そして質を求める働きか けの必要性を説いた内容が記載されていることが多い。 もちろんそれらの書物が、今日の子育てにおける社会的 事情を全て網羅しているとは言えないが(恒吉僚子・

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ブーコック, 1997)、社会的期待も含め、親の多くは、 日ごろの子どもとの関わりのなかで、そのような働きか けの必要性を感じていることは想像しやすい。しかし猪 野(1995)が報告しているように、健常幼児をもっ母親 -

(9)

35-の多くは、子どもの発育発達・育て方に関する項目が子 どもの問題解決などの対処経験が少ないと考えられる。 育ての悩みの上位を占めている。つまり親の多くは、子 そのため父親は、日常的な現実の子どもの行動や姿を、 どもに対する積極的な働きかけを必要と感じながらも、 様々な要因と関連付ける機会が少なくなる。その結果、 日常的にはその対応の難しさを感じていると考えられ 「子ども行動イメージ」の状態が、直接「子育て感」へ る。 影響しているのではないかと考えられる。 そのうち障害群の父親が健常群の父親より、「親行動 2)

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子ども行動イメージ」との関連性からの検討 イメージ」因子の「子育て感」との関連が少なかったこ 父親においては、子どもの障害有無に関係になく、「子 とがあげられる。このことから、障害幼児をもっ父親は ども行動イメージ」から「子育て感」への影響がみられ 健常幼児をもっ父親より、内在化された親行動イメージ た。しかし母親においては子どもの障害有無による差異 を限定的に参照していると考えられた。その背景には、 性がみられた。すなわち健常幼児をもっ母親の「子ども 障害幼児をもっ父親が、子どもへの直接的な働きかけ量 行動イメージ」は、「親行動イメージ」を介して、「子育 が必然的に多くなることと関係しているものと考えられ て感」に影響していた。しかし障害幼児をもっ母親には、 る。 そのような傾向がみられなかった。つまり「子ども行動 イメージ」から「親行動イメージ」への影響関係の有無

4

.

障害幼児をもっ親への子育て支援のあり方について に違いがあったのである。 実際の子育て支援においては、様々な要因に応じた支 そのうち健常幼児をもっ親の「親行動イメージ」は、 援がなされるべきである。しかし中野・土谷(1999)の 主体的に何事にも取り組める子ども行動イメージと関連 指摘のように、子育て支援を実施している保育所におい していた。例えば、親から離れて遊ぶ、自己主張する、 ても、子どもの遊び場の提供や親の養育的代替機能は果 他児と共同して活動するなどである(浅見・稲毛・野田, たせても、親の「子育て感」に向けた直接的な支援につ 1987)。つまり健常幼児をもっ親は、その種の子どもの いては発展途上である。また飯田・菅井 (2000)によれ 行動の発現に対して、自分の親としての行動と関連させ ば、「子育て感」の低い親に対する支援方法の多くは、 ながら認識していると考えられるのである。 一般的な回答を中心とした情報提供に依存されているよ 一方、障害幼児をもっ親が「子ども行動イメージ」を うである。そのような状況において、「子どもに対する 認識する際に参照される子ども行動イメージの多くは、 関係認識」と「子育て感」との関連は、子育て支援にお 養育環境による影響を前提した子ども行動イメージより ける新しい視点を提供するものと考える。 はむしろ、障害といった子ども固有の特性を反映したも そのうち、障害幼児をもっ父母は、参照された親行動 のであることが多いと考えられる。つまり参照される子 イメージに重ねられない現実の親行動に対し、戸惑いや ども行動イメιジが養育環境からの影響を前提としてい 苛立ち、不安を感じている。従って、安定した子どもの ないことが、障害幼児をもっ母親の「子ども行動イメ一 発達環境が得られないような場合は、その参照される親 ジ

J

の「親行動イメージ」との関連を弱めさせているの 行動イメージを、その状況に適応できるように形成する ではないかと考えられる。 か、選択できるように援助する必要があると考えられる。 また父親は母親より、「子育て感」が「手ども行動イメー 3)父親と母親の遣い ジ」に、左右される傾向がある。従って、安定した「子 父親と母親のもっとも大きな違いは、「子ども行動イ ども行動イメージ」を形成していくためには、参照され メージ」の「子育て感」への影響関係の有無の違いであ る子ども行動イメージを多様化していく方法が考えられ る。すなわち母親と比べ父親は、子どもの障害有無に関 る。それらの点についての実践的研究が、今後の課題で 係なく、「子ども行動イメージ」因子が直接、「子育て感」 ある。 に影響していたのである。 また本研究においては、「子どもに対する関係認識」 一般的に父親は母親に比べ、子どもに対する関わり量 と「子育て感」との関連を検討してきた。しかし今後の が少ないと言われている(熱田, 1999; (Na郡T,& 子育て支援における発展的研究においては、「子どもに Ungerer, 1990))。また若松・柏木・大野 (1996)によ 対する関係認識」や「子育て感」、そしてそれらの関連 れば、子どもに対する関わり量は、子どもに対する対処 性に影響する要悶についても、詳細に検討する必要があ 方略の幅を決定することを示唆している。そのため一般 ると考えられる。 的に子どもとの関わり量の少ない父親は母親に比べ、子 -

(10)

36-資料:各領域の質問項目内容

R:

逆転項目 その時々でしつけ方が変わることがある 自分のしつけ方に自信がない 子どもがなぜそのような振る舞いをするのかとまどうことが多い しつけがうまくいかないので、イライラしてしまうことが多い 子どもとのかかわりのなかで、反省させられることが多い 子どもをどのように育ててよいのか、悩んでしまうことが多い 1 i つ 山 qJ4AFhdnb 111A 唱

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-子育て感 同 口 同 同 月 口 同 同 同 口 口 一 ロ 項 項 項 項 項 項

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落ち着きがない子だ お友だちとやりとりをするのが上手な子だ 遊びがなかなか広がらない子だ 一度かんしゃくを起こすとなかなか立ち直れない子だ 頑固で融通のきかない子だ 甘えん坊だ 神経質で臆病な子だ 周りのことによく気がつく子だ 人の気持ちに敏感な子だ 子ども行動イメージ 1 i つ 山 つ d A 可 FDnb 円 i Q U Q d qhqL つ ω ワ ω つ ム ワ 臼 つ 中 q b つ 臼 円 口 口 口 口 目 口 口 一 口 同 口 同 口 同 口 同 口 円 口 項 項 項 項 項 項 項 項 項 R

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教師みたいな親だ 友だちみたいな親だ 口うるさい親だ いろいろなことができる親だ すぐにおこる親だ いつも明るい親だ よく遊んでくれる親だ 世話好きな親だ あまりかまってくれない親だ 親行動イメージ - A つ “ つ d A 吐 F h d 広 V 月 i Q U Q d q u q a q d q J q u q u q u つ d 内 , J 日 口 白 日 間 口 同 口 目 口 同 同 日 ロ 日 日 口 一 口 項 項 項 項 項 項 項 項 項 R R R R Carey

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(1982)、新見・植村 (1981)、田中(1996)の研究は母親のみを対象と したもの

(13)

A STUDY ON

THE COGNITION OF

CHILD-REARING OF

PARENTS WITH DISABLED

CHILDREN; RELEV

ANCE TO

PARENT' S

COGNITION OF

RELATIONSHIP TO

CHILD

Abstract

YUKINORI SA

W

AE

(Tohoku

University)

The purpose of the present study was to clarify the cognition of child-rearing of mothers and fathers with disabled children. Subjects were 208 fathers and mothers: fifty one couples of parents with disabled children (disability group) and fifty three couples of parents with nondisabled children (nondisability group). The cognition of child-rearing was analyzed by the relevance to the cognition of relationship to child: the child behavior imα:ge aηd the

ρ

arent behavior

zmage.

The main results were as follows: 1) Disability group had lower scores of the cognition to child-rearing than nondisability group. 2) Fathers had higherscor~f of the cognition to child-rearing than mothers. 3) Disability group was more negative on the child behavior image than nondisability group. 4) Fathers were more positive on the parent behavior imαge than mothers. 5) disability group and nondisability group had the same parent' s cognition of child-rearing' s way of affection to the parent behavior image, but did not have the same parent' s cognition of child -rearing' s way of affection to the factor of the pαrent behavior image.

Keyword: the cognition of child-rearing(子育て感)the cognition of relationship to child(子どもに対する関係認 識)the child behavior image (子ども行動イメージ)the parent behavior image (親行動イメージ)

参照

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