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Academic year: 2021

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国立大学が法人化されて既に4年が経過し,附属農場の組織が山陽圏フィールド科学センターとして再編 されてから,年を数えると早5年が経過したことになる。この間,全国的に大学教職員の業績評価主義と研 究費や運営経費の競争的配分が強められた。18歳人口の急激な減少もあり,大学運営に関わる教職員に対す る風当たりはますます強くなり,目に見える成果が求められる時代になった。私がセンター長の任を受けて 早1年が経過しようとしているが,この間センターと農学部,ひいては農業と農学あるいは大学と大学院に 対する風当たりの強さをあちこちで感じる場面が多かった。温暖化による地球環境の劇的な変化とエネルギ ーとしての石油の枯渇が「不都合な真実」として顕在化しつつある中で,社会からの期待の大きさが風当た りに反映していると信じながらも,昨今の世知辛い社会情勢のうねりをその背後に感じざるを得なかった1 年でもあった。 岡山大学が4年目の中間評価を受け,次期中期計画の策定に向けて進み出そうとしている中にあって,我 が岡山大学農学部附属フィールド科学センターは,「高度な知識と柔軟な適応力を持つ人材育成」に向けた教 育と高度な研究を通じて広く社会に貢献することが求められている。フィールド科学センターは,農学部キ ャンパスに隣接する岡山農場,岡山空港近くに位置する津高牧場,児島湾干拓地内の八浜農場と瀬戸内海に 浮かぶ本島農場からなっている。多様な環境に恵まれたフィールドを包含することは,科学的な理論に裏打 ちされた農業技術を実践的に展開し,農学部が果たすべき「自然環境に立脚する農業」に関する教育と研究 という役割の一翼を担う意味において大きな利点である。しかし,一方で分散していることは,「国立大学法 人」として独立した岡山大学に求められる「効率的な運営」を進めるためには大きな足かせとならざるを得 ない。多様性に富んだフィールドを教育と研究に活用するため,効率的に維持・管理することがセンターに 課せられた使命である。その途は王道であるが,視界が開けているとは言えない状況にある。手探りで進む しかない険しい隘路ではあるが,センターに勤務する技術職員・事務職員と専任・兼任教員の協力によって 切り開けるものと確信している。 センターの中核をなす岡山農場は,新幹線のぞみが停車する岡山駅から徒歩30分あまりという恵まれた立 地にある。大学農場としての責務を果たしつつ,市街地の中心で地域社会と共存し,都市型大学農場として 新たな発展を期するため,2008年4月から岡山農場を中心に技術部の組織を改編することになった。また, これを機にセンター報告の原稿執筆を農閑期に終え,年度が改まってすぐに発行できる体制へ移行すること を目指した。 子曰く,之を知る者は,之を好む者に如かず。之を好む者は,之を楽しむ者に如かず。(論語) センターに関わる教職員が,大学の内外からセンターを取り巻く学生・市民の皆さんと共に「楽しむ者」 として運営に携わって行けることを願って止まない。 平成20年3月 岡山大学農学部附属山陽圏フィールド科学センター センター長 

吉田 裕一

m 岡山大農センター報告 No.30 2008

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