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Title
Relationship between General Health, Lifestyle,
Oral Health, and Periodontal Disease in Adults : A
Large Cross-sectional Study in Japan
Author(s)
米山, みき
Journal
歯科学報, 118(2): 156-157
URL
http://hdl.handle.net/10130/4528
Right
156 歯科学報 Vol.118,No.2(2018) よね やま 氏 名(本 籍)
米
山
み
き
(山梨県) 学 位 の 種 類 博 士(歯 学) 学 位 記 番 号 第 1792 号(甲第1066号) 学 位 授 与 の 日 付 平成20年3月31日 学 位 授 与 の 要 件 学位規則第4条第1項該当学 位 論 文 題 目 Relationship between General Health, Lifestyle, Oral Health, and Periodontal Disease in Adults : A Large Cross-sectional Study in Japan
掲 載 雑 誌 名 BulletinofTokyoDentalCollege 第58巻 1号 1-8頁 2017年 doi:10.2209/tdcpublication.2016 -2100 論 文 審 査 委 員 (主査) 松久保 隆教授 (副査) 石井 拓男教授 山田 了教授 山根 源之教授 論 文 内 容 の 要 旨 1.研 究 目 的 全身状態と歯周疾患との関連性についての疫学的研究は最近多く報告されるようになってきたが,調査対象 者数が大きい疫学的研究は少ない。本研究は,東京都足立区における老人保健法による基本健康診査と歯周疾 患検診の結果を用いて歯周疾患の有病状態(CPI)に全身疾患状態,口腔保健状態ならびに生活行動がどのよう な要因が関連しているかを統計学的に検索し,歯周炎に関連する要因は何かを求めることを目的とした。な お,この研究は足立区の依頼によって老人保健法による歯周疾患検診における今後の健康教育立案のために 行ったものである。 2.研 究 方 法 研究対象者は,1999年から2005年にかけて東京都足立区で行われた老人保健法による基本健康診査および歯 周疾患検診受診者(年齢40,50,60歳)で男性12,994名,女性23,116名の計36,110名である。診査は区内の5か 所の保健センターで行われ,全身状態の検査と口腔保健に関する質問紙調査と口腔診査(歯の状態,歯周組織 の状態(CPI),口腔清掃状態)が行われた。CPI 個人コードを0-2と3以上の2群に分け,性・年齢的に検 査値の平均値の差の検定を行った。また,CPI 個人コードが3以上になることに対する各要因について SAS Ver9.1を用いた logistic 回帰分析を行い,調整オッズ比(年齢,性別および現在歯数で調整)を求めた。 3.研究成績および考察 各年齢における対象者の男女比はおおよそ1:2であった。40,50,60歳の CPI 個人コード3以上の対象者 はそれぞれ約40%,60%および70%であった。40,50,60歳の一人平均現在歯数は,それぞれ約27.5(27.6), 25.5(25.5),23(23)であった。性・年齢別に CPI 個人コードを0-2と3以上の2群に分けたとき,カイ二 乗検定の結果,男性の40歳代では BMI,血糖値,HDL-C 値,喫煙,飲酒量,塩味の好み,口腔清掃状態で有 意な差を認め,50歳代では血糖値,HDL-C 値,喫煙,飲酒量,塩味の好み,口腔清掃状態,さらに,60歳代 では BMI,HDL-C 値,喫煙,飲酒量,口腔清掃状態で有意な差を認めた。一方,女性では40歳代で最高血 圧,血糖値,HDL-C 値,喫煙,飲酒量,塩味の好み,口腔清掃状態,50歳代では血糖値,HDL-C 値,喫煙, 飲酒量,塩味の好み,口腔清掃状態,60歳代では最高血圧,血糖値,HDL-C 値,喫煙,飲酒量,塩味の好 ― 72 ―
157 歯科学報 Vol.118,No.2(2018) み,口腔清掃状態で有意な差を認めた。CPI 個人コードが3以上になることに対する各要因で有意なものは, 口腔状態では,口腔清掃状 態 不 良(オ ッ ズ 比:2.27)で あ り,全 身 状 態 で は BMI30以 上(1.44),最 高 血 圧 (1.09),血糖値(1.17),HDL cholesterol(1.21),であり,生活習慣では喫煙(1.59),飲酒量(1.09),塩味を 好む(1.17)であった。 4.結 論 本研究では,CPI 個人コード3以上と関連する因子は肥満,口腔清掃状態および喫煙であり,次いで,メタ ボリックシンドロームに関連した項目であった。したがって,成人期における歯周疾患のリスクを下げるに は,口腔清掃指導を中心に肥満やメタボリックシンドロームに関連した項目に対する健康教育もリスク低減に 重要であることを示している。 論 文 審 査 の 要 旨 全身状態と歯周疾患との関連性についての疫学的研究は最近多く報告されるようになってきたが,調査対象 者数が大きい疫学的研究は少ない。本研究は,東京都足立区における老人保健法による基本健康診査と歯周疾 患検診の結果を用いて歯周疾患の有病状態(CPI)に全身疾患状態,口腔保健状態ならびに生活行動がどのよう な要因が関連しているかを統計学的に検索し,歯周炎に関連する要因は何かを求めることを目的として行っ た。CPI 個人コード3以上と有意に関連する全身状態として肥満,血糖値,最高血圧および HDL ‐コレステ ロールがあげられ,生活習慣として喫煙,アルコール摂取量および塩分の好みであった。口腔関連の要因は口 腔清掃状態が最も関連性が強かった。本研究結果は,成人期における歯周疾患のリスクを下げるには,口腔清 掃指導を中心に肥満やメタボリックシンドロームに関連した項目に対する健康教育がリスク低減に重要である ことを示唆した。 本審査委員会では,1)メタボリックシンドロームのわが国の基準と本研究に採用した基準の違い,2)研 究対象者の特徴,3)各要因のコーディングの妥当性,4)研究対象者の CPI の分布とわが国の現状との比 較,5)考察での表現の妥当性,など関連事項について質疑が行われたが,概ね妥当な解答が得られた。ま た,論文の構成などいくつかの指摘があり,訂正など行った。本研究で得られた結果は今後の歯科医学の進 歩,発展に寄与するところ大であり,学位授与に値するものと判定された。 ― 73 ―