アブストラクト 従来、東アジアの沈んだ島伝説を話型として分類し、その中でどれが日本の「瓜生島伝説」と関わりがあるのか、 具体的に論じた論考はなかった。沈んだ島伝説は沈没の予言方式によって、「旅僧予言型」「言い伝え予言型」「神様・ 夢予言型」の三つの話型に分類できる。このうち「旅僧予言型」は韓国の沈んだ島伝説「石仏、目赤くなると沈没 する村」、「言い伝え予言型」は日本の「瓜生島伝説」に多く見られる。また神像の顔や石仏の鼻に塗るものが動物 の血なのか、朱(絵具)なのかによって「血塗り型」と「朱塗り型」に分類できる。この中で「朱塗り型」は日本 の伝承に多く見られるものであり、弥勒の鼻に血塗りをする「血塗り型」は韓国の伝承の多数を占める。大分の瓜 生島伝説の成立には沖の浜に在住した瓜生氏や威徳寺が強く関与したことが考えられる。韓国の伝承は大雨による 沈没の伝承が優勢を占めているのに対して、日本の伝承は津波・地震による島や村の沈没が主流をなしており、地 震大国としての日本の特色が「瓜生島伝説」にも反映されていると言える。 キーターム:沈んだ島、瓜生島、洪水、津波、地震
沈んだ島「瓜生島伝説」と東アジア
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