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これからの第二外国語教育の方向性--中国語統一テキスト開発の取り組み

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Academic year: 2021

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(1)n⊃O O GO Zρ. は じめ に 本 学 で は3年. 前 に カ リ キ ュ ラ ム 改 革 が 行 わ れ た.第. 二 外 国 語 で は 、従 来. と称 し て い た 科 目 を 「総 合 」 と 改 称 し 、 言 語 運 用 能 力 の4技. 「基 礎 」 「応 用 」. 能 が 「総 合1・2・3・4」. と. 段 階 を 踏 み な が ら 、 徐 々 に ス テ ッ プ ・ア ッ プ で き る よ う に 科 目 編 成 が 整 備 さ れ た 他 、 実 践 的 な 語 学 力 を 目 指 す 「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン」 科 目 や そ の 国 の 文 化 や 歴 史 等 も学 べ る 「カ ル チ ャ ー セ ミ ナ ー 」 科 目 も 創 設 さ れ 、1年. 次 か ら4年. 次 ま で 、 選 択 した 言 語 を 継 続 して 学 習. で き る と い う 体 制 が 整 っ た 。 ま た 開 設 言 語 も 、 従 来 の4言 国 語 、 韓 国 語)に. 語(ド. イ ツ語 、 フ ラ ン ス 語 、 中. ス ペ イ ン語 と イ タ リ ア語 が 加 わ り、 開講 学 部 も徐 々に増 え 、 学 生 の 選択. 肢 も 随 分 と 広 ま っ た 。 事 実 、 こ こ 数 年 の 第 二 外 国 語 の 履 修 率 は 増 加 傾 向 に あ り、 今 で は 約 1万 人 の 学 生 が 、 英 語 以 外 の 外 国 語 を 履 修 し て い る と い う状 況 で あ るD。 しか し、 第二 外 国語 履 修 者 の増 加 は 、 偏 に カ リキ ュ ラ ム改 革 の成 果 で あ る と、楽 観 的 に 喜 ん で は い ら れ な い 。 以 前 と比 べ 、 第 二 外 国 語 の 学 習 環 境 は 確 か に 整 っ た が 、 そ の 制 度 を 最 大 限 に 活 用 し、 学 習 成 果 を 着 実 に 上 げ て い る 学 生 は い っ た い ど れ だ け い る か と 考 え る と 、 現 行 の 教 育 効 果 に 疑 問 を抱 か ざ る を 得 な い 。 特 に 第 二 外 国 語 の 中 で 、 重 要 な 位 置 を 占 め る 中 国 語 教 育 に お い て 、 日 々 の 授 業 運 営 に 積 極 的 に 取 り組 む 教 員 が 大 勢 い る の に もか か わ らず 、 上 年 次 配 当 ク ラ ス に お い て 、 極 端 に 履 修 者 が 少 な い2)と い う 問 題 は 、 重 く受 け 止 め な け れ ば な ら な い 。 こ れ に は 、 第 二 外 国 語 が 必 修 で は な い 、 外 国 語 科 目の 要 卒 単 位 数 が 学 部 に よ っ て 異 な る とい っ た カ リキ ュ ラ ム上 の 問 題 が あ る こ と も否 め な い が 、 だ か ら と い っ て 、 今 後 の 教 育 改 善 を 個 人 レベ ル の 取 り組 み に 任 せ て し ま っ て よ い の だ ろ う か 。 今 こ そ 、 全 体 を 見 直 し 、 与 え られ た 範 囲 の 中 で 改 善 で き る こ と は 何 か を 考 え 、 学 生 が カ リ キ ュ ラ ム 制 度 に と ら わ れ ず 、 個 人 の 意 志 で 、 よ り積 極 的 に 第 二 外 国 語 学 習 に 取 り組 め る 学 習 内 容 と 教 育 方 法 を 検 討 す る こ とが 焦 眉 の 急 で あ る と考 え る 。 本 稿 で は 、 本 学 に お け る 第 二 外 国 語 教 育 の 役 割 と 位 置 づ け に つ い て 再 考 し た 上 で 、 今 後 い か に して 教 育 効 果 を 高 め て い く か 、 今 年 度 中 国 語 ス タ ッ フ で 取 り組 ん だ 教 材 開 発 を 紹 介 し な が ら 、 こ れ か ら の 第 二 外 国 語 教 育 の 方 向性 につ い て 考 えて み た い 。. これか らの第二外国語教育の方向性. 給.

(2) 語 学 教 育 部 ジ ャー ナ ル. 1.第. 二 外 国語 教 育 の役 割 と 位 置 づ け. 2007年12月8日. 、 本 学 語 学 教 育 部 主 催 の 第3回. は 「国 際 社 会 が 求 め る 人 間 像:近 で 、 本 学9学. 公 開 シ ンポ ジ ウ ム が 開 催 され た 。 今 回. 大 生 の ニ ー ズ に 適 した 語 学 教 育 を 考 え る 」 と い う テ ー マ. 部 の パ ネ リス トを交 えて 、 人材 育 成 に お け る語 学 教 育 の役 割 につ い て討 議 す. る場 が 提 供 さ れ た.そ. こ で 筆 者 は 、 パ ネ リ ス トの 一 員 と し て 、 第 二 外 国 語 教 育 の 役 割 と位. 置 づ け につ い て 、再 考 す る機 会が 与 え られ た 。 以 下 、本 章 で 述べ る こ とは 、先 の シ ンポ ジ ウ ム の 席 で 配 布 さ れ た 資 料(提. 案 者 報 告 要 旨)の. 内 容 を加 筆 修 正 した もの で あ る こ と を、. 最 初 に断 っ てお きた い 。. 1.1第. 二外国語教育の役割. 箒 二外 国 語教 育 の 役 割 は 、 主 に以 下4点 に ま とめ られ る。 L1.1言. 語 習 得 の 楽 しさ を 知 り、 学 習 意 欲 を高 め る. 第 二 外 国語 は 、 ほ とん どの 学 生 に とっ て 、大 学 に入 学 して か らゼ ロか ら学 ぶ 外 国語 で あ る。 新 た な言 語 を学 ぶ こ と に よ っ て 、語 学 学 習 の 楽 しさ を知 り、 意 欲 的 に言 語 習 得 に取 り 組 め る 学 習 態 度 を身 に付 け させ る こ と は 、 第 二 外 国 語 教 育 の 最 も基 本 とな る任 務 と考 え る。 LL2複. 眼 的 視 点 を養 い 、柔 軟 性 の あ る人 間 を 形 成 す る. 多様 化 して い く社 会 の 中 で求 め られ て い る もの は 、何 事 に対 して も単 一 的 な モ ノの 見 方 で は な く、複 眼 的 な視 点 で もっ て対 処 す る柔 軟 性 で あ る,,第 二 外 国 語 教 育 は 、 そ の 柔軟 性 を養 う手 助 け をす る科 目で もあ る 。 英 語 以 外 の 外 国語 に 触 れ る こ とに よっ て 、世 界 には 多 種 多様 な 言 語 や 文 化 が あ り、 考 え や 価 値 観 も異 な る とい う こ と を認 識 させ る1,そ の 積 み 重 ね が 、複 眼 的視 点 を養 う き っか け に な る と考 え る。 1.1.3思 考 力 を 活 性 化 す る 具 体 的 な生 活 実 感 か ら離 れ て 学 ぶ 外 国語 教 育 は 、 そ の 抽 象 性 の ゆ え に論 理 的 な思 考 の 訓 練 に役 立 つ 。 ま た 、母 語 と外 国 語 の 表 現 形 式 の相 違 は 、 異 文 化 理 解 へ の重 要 な 手 が か り と な り、 思 考 力 の 活 性 化 に もつ なが る。 1.L4国. 際 的 知 識 や 教 養 を深 め 、 自 国文 化 や母 語 に対 す る理 解 も 深 め る. 諸 外 国の 多様 な言 語 と文 化 を学 ぶ こ とに よ り、 幅 広 い 国際 的知 識 や教 養 を深 め る だ け で な く、 自 国 の文 化 や 言 語 に対 す る理 解 も深 め る 。 第 二 外 国語 教 育 は 、 異 文 化 につ い て深 く 考 え る と同時 に 、 自 国 の言 語 と文 化 も見直 す 重 要 な機 会 を提 供 す る。. 14.

(3) nO O O CO Zρ. L2本. 学 に お け る位 置 づ け. 「語 学 教 育 を 切1璃 佳して 考 え る の で は な く 、 国 際 教 養 教 育 と 専 門 教 育 の つ な が り で 考 え る 」 と い う の は 、 本 学21世. 紀 教 育 改 革 委 員 会 の構 想 で あ る が 、 本 学 に お け る 語 学 教 育 に. 位 置 づ け ら れ る も の は 、 往 々 に して 英 語 教 育 そ の もの で あ る 場 合 が 多 い 。 で は 、 第 二 外 国 語教 育 は 、 どの 領域 に位 罷 づ け られ るの だ ろ うか 。 1.2.1語 図1は. 学教育と国際教養教育の中間的領域 、 前 述 し た21世. 紀 委 員 会 が 示 し た 構 想 図 で あ る 。 語 学 教 育 ・国 際 教 養 教 育 ・専. 門 教 育 の 三 者 が 関 わ り あ っ て 人 材 育 成 に 取 り組 む と い う 構 想 だ 。 今 こ の 三 者 の 関 わ りの 中 で 、 第 二 外 国 語 教 育 の 位 置 づ け を 考 え て み る と 、 語 学 教 育 と 国 際 教 養 教 育 と が 重 な りあ う 領 域 に 世 か れ る と 考 え ら れ 惹 、 第 二 外 国 語 は 語 学 教 育 に 属 す る も の の 、 「多 言 語 ・多 文 化 の 理 解 を 旨 と す る 国 際 的 感 覚 の 養 成 、 英 語や 母 語 も相 対 化 して 捉 え ら れ る 言 語 意 識 の 覚 醒 」 を 主 た る 教 育 日標 と定 め る こ と か ら(山. 取2005:87-88)、. 実 践 的 な 語 学 力 を[]指 す 英. 語 教 育 と比 べ る と 、 教 養 教 育 と し て の 役 割 が 英 語 以 上 に 強 い 。 よ っ て 、 言 語 習 得 を重 視 し た 教 育 内 容 に1Lま らず 、 多 文 化 理 解 教 育 に も 力 を 注 ぐ取 り組 み が 要 求 さ れ る 。 1.2.2基. 礎教育の一環. 語 学 教 育 は 、 周 知 の 如 く、 単 に 語 学 力 育 成 を 目 指 す も の で は な い 。 母 語 も 含 め た 言 語 能 力 を 高 め る 言 語 教 育 と し て の 役 割 も あ る こ と を 忘 れ て は い け な い 。2007年8月. 中央 教 育審. 議 会 は 、 新 た な 小 中 高 校 の 学 習 指 導 要 領 に つ い て 、 基 本 方 針 を 「ゆ と り教 育 」 か ら 「確 か な 学 力 の 向 上 」 に 転 換 した 上 で 、 自 分 の 考 え を 文 章 や 言 葉 で 表 現 す る 「言 語 力 」 を 全 教 科 で 育 成 し て い く方 針 を 固 め た3}.今. 、大 学 生 の 学 力 さ え低 下 して きて い る 巾 、 学 力 向 上 に. 欠 か せ な い 言 語 力 育 成 に 向 け て 、 我 々大 学 教 員 も な ん ら か の 策 を 講 じ る 必 要 が あ る と考 え る 。 言 語 力 は 、 す べ て の 学 習 能 力 の 基 本 と な る 力 で 、 考 え る 力 と も 深 く関 係 す る 。 学 生 自 らの 言 語 力 や 思 考 力 を高 め て い くこ とは 、専 門 教 育 にお い て も必 要 と され る こ とで あ り、 よ り豊 か な 人 間 性 を 養 う た め の 基 盤 と な 惹 、 第 二 外 国 語 教 育 は 、 学 問 の 基 礎 と な る 言 語 力 や 思 考 力 を 養 う 基 礎 教 育 の 一 環 と して 、 教 養 教 育 の み な ら ず 専 門 教 育 に お い て も必 要 と さ れ る 領域 で あ る と位 世 づ け られ る。. [図1]第. 二 外 国語 教 育 の 位 置 づ け. こ れ か らの 第 二 外 国 語教 育 の 方 向性15.

(4) 語学教育部ジ ャーナル. 2.中. 国語 教 育 の 今 後 の 取 り組 み. 統 一 テ キ ス ト開 発. 以 上 、 第 二 外 国 語 教 育 の 役 割 と位 置 づ け に つ い て 考 え て み た が 、 そ れ ら に 応 じた 新 た な 学 習 内 容 や 教 育 方 法 を 打 ち 出 す こ と は 、 実 際 の と こ ろ 容 易 な こ と で は な い 。 しか し、 今 で きる こ とか ら改 善 し、 わず か な 成 果 で も着 実 に 目に 見 え る形 で 出 して い くこ と は必 要 で あ る。 特 に 第 二 外 国 語 の 中 で 、重 要 な 位 置 を 占 め る 中 国語 教 育 にお い て 、何 らか の 改 革 を進 め て い か ね ば な ら な い,、今 回 、 そ う い う思 い か ら 、2年 に 挑 む こ と を 決 意 し た わ け だ が 、 な ぜ2年. 次 ク ラ ス で 使 用 す る テ キ ス ト開 発. 次 ク ラ ス の テ キ ス トか ら始 め た の か 。 以 下 、 ま. ず は 開 発 に 至 っ た 動 機 か ら 、 新 テ キ ス トの コ ン セ プ ト、 目指 す 教 育 効 果 、 学 習 内 容 と到 達 目 標 の 順 に 、 中 国 語 教 育 の 今 後 の 取 り組 み に つ い て 述 べ て み た い,,. 2.1開 2.1.1中. 発 に 至 った 動 機 級 レ ベ ル の テ キ ス トが 少 な い. 本 学 で は 、1年 次 配 当 の 「中 国 語 総 合1/2」 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン1/2」. の3科. と2年. 次 配 当 の 「中 国 語 総 合3/4」. ・「中 国 語. 目 にお い て 、 共 通 シ ラバ ス で 授 業 を運 営 して い る。 使 用. す る テ キ ス トは 、1年 次 ク ラ ス に お い て は 受 講 者 が 多 い の で 、 お よ そ 文 系 と 理 系 と い う 区 分 で1冊. ず つ テ キ ス トを 選 ん で い る が 、2年. 次 ク ラ ス で は 、 科 目 ご と に1冊. 選 び、全学部. に お い て 共 通 の テ キ ス トで 授 業 を 行 っ て い る 。 年 々 、 世 に 出 る 中 国 語 テ キ ス トは 百 花 績 乱 の 状 態 で 、 教 育 内 容 も優 れ て き た 。 しか し、 初 級 か ら 中 級 ま で 段 階 を 追 っ て 学 べ る テ キ ス トは 少 な く 、 初 級 向 け の 会 話 テ キ ス トが 多 数 を 占 め る 。 よ っ て 、1年 次 ク ラ ス の テ キ ス ト は 、 割 と容 易 に 選 定 で き て も 、2年 次 以 降 の テ キ ス ト と な る と 、 随 分 悩 ま さ れ る 。 正 直 言 っ て 、 本 学 の カ リ キ ュ ラ ム や 学 生 の レベ ル に 適 し た テ キ ス トな ど 、 皆 無 に 等 しい 。 2.1.2科. 目 名 に 相 応 しい 教 育 成 果 が 得 ら れ て い な い. 結 局 、 「中 級 」 や. 「会 話 」 と い う 用 語 が 、 テ キ ス トの タ イ ト ル に 含 ま れ て い る か ど う か. と い う点 が 選 定 の 基 準 と な っ て し ま い 、 「総 合 」 や 「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 」 と い う 科 目 名 に 相 応 し い 教 育 内 容 で あ る か ど う か は 二 の 次 に な っ て し ま う 。 事 実 、 テ キ ス トの 選 定 が 上 手 く い っ て い な か っ た せ い か 、 今 年 度 筆 者 が 担 当 し た 「総 合3/4」 こ と」 「聞 く こ と」 「書 く こ と 」 で 精 一 杯 、 「話 す こ と 」(口 頭 練 習)は. の ク ラ ス で は 、 「読 む 一 度 も行 え ず 、4技. 能 の 訓 練 を 目指 す 「総 合 」 と い う科 目 名 に 相 応 しい 教 育 成 果 は 出 せ な か っ た と反 省 し て い る。 2.L3コ. ミ ュニ ケー シ ョン能 力 を高 め る 土 台 が な い. ま た 「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン1/2」. 16. の ク ラ ス で は 、 旅 先 や留 学 先 で の会 話 を少 しは 聞 い て.

(5) ︹⊃O O CO. な い の に 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン技 能 の 訓 練 を 目 指 せ る わ け が な か っ た 。 授 業 を 受 け て 「簡 単 なあ い さつ や 自 己 紹 介 が 、 中 国 語 で 出 来 る よ うに な っ た 」 とい うだ け で は、 あ ま りに も お 粗 末 す ぎ る の で は な い か 。 「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 」 科 目 で は 、 会 話 力 よ り も む し ろ コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン の 土 台 と な る 基 礎 力 を 強 化 す る こ と が 優 先 さ れ る べ き で あ る と痛 感 す る。 1年 次 配 当 の 「総 合1/2」. 科 目 に お い て も 課 題 は あ る が 、 今 は まず 、2年 次 配 当 の 「総 合. 3/4」 と 「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン1/2」. 科 目 に お け る 教 育 内 容 か ら 改 善 し、 学 習 効 果 を 高 め て. い く取 り組 み を 行 う 必 要 性 を 強 く感 じ る 。 今 回 、 そ う い う 思 い か ら 、 両 科 目 に 適 した 新 テ キ ス ト開 発 に 挑 む こ と を 決 意 し た の で あ る 。 た だ 、 自 分 一 人 で は 実 現 で き な い こ と か ら 、 魏 穂 君 氏 と大 東 和 重 両 氏 に 協 力 を 依 頼 し 、3名. 2.2新. テ キ ス ト 「自 己 表 現 を 高 め る. 2.2,1自. に よる分 担 執 筆 で作 業 を進 め た 。. 『自 分 の こ と ば で 中 国 語 』」 の コ ン セ プ ト. 国 文 化 を見 直 す. 既 刊 の 中 国 語 テ キ ス トの 多 く は 、 日 本 人 が 旅 先 や 留 学 先 で 中 国 人 と 出 会 っ た 場 面 を 設 定 し て 、 中 国 文 化 を学 ん で い く と い う 内 容 で あ る 。 し か し 、 中 国 経 済 の 急 速 な 発 展 に 伴 い 中 国 や 台 湾 と の 交 流 が 盛 ん に な っ て い る 今 、 私 た ち は ご く身 近 な と こ ろ で 、 中 国 語 を話 す 人 た ち と 知 り合 う 機 会 が 随 分 増 え た 。 新 テ キ ス トで は こ う し た 状 況 を 踏 ま え て 、 「日本 を 舞 台 に 、 日本 で 知 り合 っ た 中 国 人 留 学 生 と 身 近 な 事 柄 を 話 題 に 、 互 い の 理 解 を 深 め 、 文 化 も 学 ん で い く」 と い う 内 容 に し た 。 従 来 の テ キ ス トで は 、 相 手 の 文 化 理 解 に 重 点 が 置 か れ て い た が 、 こ の テ キ ス トで は 日本 を 舞 台 と した 内 容 で あ る こ と か ら 、 自 国 の 言 語 や 文 化 を 見 直 す 機 会 も提 供 で き る と期 待 す る 。 2.2.2自. 己表 現 を高 め る. 新 テ キ ス トは12課. の 構 成 で 、 各 課 の 内 容 は 「高 等 学 校 の 中 国 語 学 習 の め や す 」 が 定 め. る コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 指 標4}を 基 に 、 以 下12の 1.自 己 紹 介2.家. 族 紹 介3.自. 6.テ ス ト前 の 準 備7.夏 11.将 来 の 夢12.正. 分 の 住 ま い4.自. 休 み の 体 験8.趣. 話 題 を テ ーマ と した。 分 の 生 活5.週. 味 の 話 題9.旅. 末 の 出来 事. 行 体 験10.味. の好 み. 月 の 過 ご し方. こ れ ら の テ ー マ は い ず れ も 、 日常 生 活 の 自 分 に 関 わ る 身 近 な 話 題 で あ る 。 中 国 語 学 習 を 通 じて 、 自 分 の こ と を 考 え 、 自 分 の 言 葉 で 、 自 分 の 意 思 を 発 信 す る 力(=自  .  .  .  . 己 表 現)の. 育成.  . を 目指 す 。 「自分 の こ と を 、 自 分 の こ と ば で 、 中 国 語 で 表 現 す る 」 と い う狙 い で あ る 。. これか らの第二外国語教育の方向性17. Zρ. 理 解 で き る よ う に な っ た か も しれ な い が 、 基 本 語 彙 や 基 礎 文 法 が し っ か り と 身 に 付 い て い.

(6) 語 学 教 育 部 ジ ャー ナ ル. 2.3目 23.1テ. 指す教育効果 キ ス ト統 一 化 一2科. 目 連 携 で4技. 能 を 効 率 よ く言 川練 す る. 新 テ キ ス トの 各 課 は 、 「本 文 」 「単 語 」 「会 言 刮 編 成 さ れ る 。 従 来 、 「総 合3/4」. 「ポ イ ン ト」 「練 習 」 「コ ラ ム 」 の6部. と 「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン1/2」. から. の 両 科 目にお い て 、 そ れ ぞ. れ 異 な る テ キ ス トを 使 用 して い た が 、 来 年 度 は 試 験 的 に 共 通 の テ キ ス ト を 用 い 、2科 連 携 に よ っ て 、4技 能 の 訓 練 を 系 統 的 か つ 効 率 よ く行 え る こ と を 目 指 す 。1科 に 得 ら れ な か っ た 教 育 成 果 が 、2科 体 的 に は 「総 合3/4」. 目の. 目で は 満 足. 目連 携 に よ っ て 発 揮 で き る か ど う か の 試 み で あ る 。 具. ク ラ ス で 、 テ キ ス トの 「本 文 」 「単 語 」 「ポ イ ン ト」 「練 習 」 部 分 を 行. い 、 「コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン1/2」. ク ラ ス で 、 「会 話 」 「単 語 」 「ポ イ ン ト」 「練 習 」 部 分 を 行. う、.両 科 目 で 、 「本 文 」 と 「会 話 」 を 除 く部 分 が 重 複 して い る が 、 そ れ は 現 在2科. 目 を平. 行 し て 受 講 して い る 学 生 は ご く少 数 で あ る と い う推 測 に 基 づ く も の だ 。 今 後 、 テ キ ス トを 統 一 化 させ る こ と に よ り、2科 2.3.2コ. 目 の 並 行 履 修 が 促 せ れ ば と 考 え て い る 、,. ミ ュ ニ ケ ー シ ョン 能 力 の 土 台 を 築 く. 新 テ キ ス トの 学 習iノ ・1容は 一 貫 して 、 基 礎 的 な 言 語 運 用 能 力 の 向 上 をFl指 す も の で あ る 。 そ の 能 力 は 、 何 も 中 国 語 に 限 ら な い 、 言 語 に よ る コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 で あ る.、新 テ キ ス トで の 学 習 を 通 じ て 、 理 解 力 、 思 考 力 、 表 現 力 を よ り一 層 高 め 、Fl滑 に 対 人 関 係 が 築 け る コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 の 十 台 を 完 成 さ せ た い 。 2.3.3新. た な 履 修 ス タ イ ル(週2コ. マ)の. 19年 度 「総 合3」 の 履 修 登 録 者 は894名. 定着 、 「コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン1」 は234名. で あ っ たが 、. そ の う ち ど れ だ け の 学 生 が い ず れ の 科 目 も受 講 し て い る か は 、 実 際 の と こ ろ ま だ 把 握 で き て い な い,,少 な く と も筆 者 が 担 当 し た ク ラ ス に お い て は 、6名 受 講 して い た が 、 割 合 か ら 見 る と、 そ の 数 は 受 講 者 の1割. の 学 生 が2科. 目 を並 行 して. に も満 た な い51。 外 国 語 を 確 実. に 身 に 付 け よ う とす る な ら 、 基 礎 の 段 階 で は 週2コ. マ 以 上 の 授 業 を 受 け る こ と が 望 ま しい. と 考 え ら れ る が 、 現 行 の カ リ キ ュ ラ ム で は 、 週2コ. マ の 受 講 を 徹 底 させ る こ と は 不 可 能 で. あ る 。 しか し 、2科. 目 の 授 業 を 統 一 テ キ ス トで 進 め て い く こ と で 、 図2に. 示 し た 週2コ. マ. の履 修 ス タ イルが 、学 生 の新 た な 選 択 肢 と して定 着 して い くこ とを大 い に期 待 す る 。 現 在 は 、 同 一 科 目 の 継 続 学 習 を 促 す ガ イ ダ ン ス を 行 っ て お り、 前 後 期 の 通 年 履 修 が 基 本 で あ る が 、 ク ラ ス に よ っ て は 、 時 間 割 上 の 関 係 で 、 前 期 し か 受 講 出 来 な い と い っ た 状 況 が しば し ば 見 ら れ る 。 今 後 、 週2コ. マ の 履 修 ス タ イ ル が 、 こ う し た 時 間 割 問 題 の 一・ つ の打 開 策 と し. て 、 有 効 的 に 働 い て くれ る こ と も 期 待 す る 、,. 18.

(7) nの O OCO Zρ. 1年 次. 2年 次. 3年 次 以 降. (2単 位). (2-4単f立). (2-4単. ). 中 国 語 総 合3/4. 位). 中 国 語 カ ル チ ャ ー セ ミ ナ ーA/B. ) 中国 語 コ ミュニ ケー シ ョン1/2. )中. 国 語 コ ミュニ ケ ー シ ョン3/4. 中国 語 総 合1/2 」. →. 中 国 語 総 合3/4 十 中 国 語 コ ミュ ニ ケ ー シ ョン1/2. [図2]中 2.3.4自. 国 語 履 修 フ ロー チ ャー ト. 律学習の促進. 今 は 、 両 科 目 で 異 な る テ キ ス ト を 使 い 、 学 習 内 容 も異 な る の で 、 週2コ. マ の授 業 は 学 生. に と っ て 負 担 に 感 じ る か も し れ な い が 、 同 じ テ キ ス トで 授 業 内 容 を 統 一 す れ ば 、 経 済 的 負 担 が 軽 減 さ れ る ば か りか 、 効 率 よ く4技 組 め る 学 生 が 増 え る か も し れ な い.た は 否 め な い,し. 能 が 身 につ く こ とで 、 中 国 語 学 習 に 意 欲 的 に取 り. だ 、 テ キ ス トの 同 じ内 容 に 飽 き て し ま う と い う恐 れ. か し学 習 す る テ ー マ に は 、H頃. の 出 来事 や 体験 を語 る 内容 も含 まれ て い る. た め 、 全 く 同 じ 内 容 を 繰 り返 す と は 限 ら な い,そ. の上 、 担 当 者 は 科 目に よ って 違 うの で 、. 同 じ 内 容 で も教 え 方 は 自 然 と 異 な る 一 複 数 の 教 員 か ら 、 同 じ内 容 を 学 ぶ の も悪 くは な い だ ろ う、)2科 目 を 連 携 さ せ る こ と で 、 反 復 練 習 に よ る 基 礎 力 強 化 が 図 れ 、 学 生 自 らが 単 位 取 得 に と ら わ れ ず 、 自 分 の 意 志 で 、 積 極 的 に 第 二 外 国 語 学 習 に 取 り組 め る 学 習 態 度 が 身 に 付 く こ と を期 待 した い 。 今 回 の 取 り組 み が 、 学 生 の 自律 学 習 を 促 進 させ る き っ か け に な る こ と を 切 に 願 う。. 24学. 習 内 容 と到 達 目標. 2.4.1平. 易 な 文章 や会 話 を 理 解 す る. 本 文 の 表 現 が 、 対 話 形 式 に な っ て い る テ キ ス トが 多 い の は 、 「会 話=コ. ミュ ニ ケ ー シ ョ. ン 」 と い う 認 識 が 強 い か ら か も しれ な い が 、 実 際 の コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン は 、 会 話 だ け と は 限 ら な い 。 メ ー ル や 手 紙 も 重 要 な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の ツ ー ル で あ る 。 新 テ キ ス トで は 、 様 々 な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 手 段 に 対 応 で き る よ う 、 各 課 に 文 章 形 式 の 「本 文 」 と対 話 形 式 の 「会 言 刮. を 収 め た 。 「会 話 」 は 「本 文 」 の 内 容 を 基 に 「会 話1」. と 「会 話2」. の2編. から. な る 、,「 本 文 」 と 「会 話 」 は と も に 、 話 し言 葉 を 主 と す る が 、 「本 文 」 に は 時 よ り 四 字 成 語 や 書 き言 葉 も織 り交 ぜ た 。 ま ず は 簡 単 な 文 章 が 読 め 、 会 話 文 も理 解 で き る こ と を 第 一 の 目 標 に定 め た い 。. これ か らの 第 二 外 国語教 育 の 方 向性19.

(8) 語 学 教 育 部 ジ ャー ナ ル. 2.4.2基. 本語彙の習熟. 既 刊 の 中 級 テ キ ス トの 単 語 欄 に は 、 新 出 単 語 の み を 取 り上 げ 、 初 級 段 階 で 扱 う 単 語 に は ほ と ん ど 触 れ な い 、,それ は 、 中 級 学 習 者 は 、 初 級 段 階 で 学 ぶ 単 語 を 一 通 りマ ス タ ー して い る こ と が 前 提 と な っ て い る か ら だ と 思 う が 、 第 二 外 国 語 と して 、 週1回. の 授 業 を1年. た だ け で 、 基 本 語 藁 の マ ス タ ー な ぞ 望 め な い()新 テ キ ス トで は 、 昨 年3月. 受け. に 出 され た. 「中. 国 語 初 級 段 階 学 習 指 導 ガ イ ド ラ イ ン 』 の 学 習 語 彙 表 に 基 づ き6)、 既 出 ・新 出 に 関 わ ら ず 「本 文 」 「会 話 」 や 諸 例 文 に 出 て く る 語 彙(語. 句 も 含 む)は. 、 出 来 る 限 り 単 語 欄 に 取 り上. げ 、 注 釈 を 加 え た 。た だ 、 ス ペ ー ス の 関 係 上 、 す べ て の 語 彙 を取 り上 げ る こ と は 不 可 能 で 、 日 本 語 と 同 形 同 義 で 容 易 に そ の 意 味 が 類 推 で き る 語 彙(例. え ば"学. 生 、 今 年"な. ど)は. 、. 収 録 し て い な い,,語 彙 の 習 得 に は 、 こ ま め に 辞 書 を 引 く習 慣 を 身 に 付 け させ る こ と が 肝 心 な の か も しれ な い が 、 実 質 上 、 高 価 な 辞 書 を 受 講 者 す べ て に 購 入 さ せ る こ と は 不 可 能 で あ る 。 新 テ キ ス トで は 、 各 課 に 出 て き た 語 彙 を ま とめ て 巻 末 の 「索 引 」 に 発 音 表 記(ピ ン)の 2.4.3文. ンイ. ア ル フ ァベ ッ ト順 に 配 列 し 、 ミニ 辞 書 代 わ りに 活 用 で き る よ う に 配 慮 し た 。 法の基礎 固め. 各 課 の 「ポ イ ン ト」 は 、 「文 法 ポ イ ン ト」 と 「表 現 ポ イ ン ト」 の2部. か ら な る 。 「文 法 ポ. イ ン ト」 で 取 り上 げ る 項 目 は 、 『中 国 語 初 級 段 階 学 習 指 導 ガ イ ド ラ イ ン 』 の 文 法 項 目 表 で 掲 げ る もの を ほ ぼ 網 羅 し て い る(資. 料1)。. よ っ て 、 仮 に1年. 次 ク ラス の授 業 で 、 テ キ ス ト. が 最 後 ま で 進 め な く、 基 礎 段 階 で 学 ぶ べ き 文 法 事 項 を 遣 り残 して い て も、 十 分 対 応 で き る よ う に な っ て い る 、,新テ キ ス トで は 、 従 来 の1年 は 目指 さず に 、 ま ず は1年. 次 か ら2年. 次 へ の 急 な ス テ ッ プ ・ア ッ プ. 次 に学 ん だ基 礎 文 法 を復 習 しな が ら、 初 級段 階 に お け る 文 法 力. を 確 か な もの に す る こ と を 到 達 目標 と し た い 、 、 尚 、 文 法 用 語 に 関 して は 『ガ イ ドラ イ ン』 に 掲 げ る 「賓 語 」 や 「介 詞 」 と い っ た 中 国 語 独 自 の 言 い 方 は 極 力 避 け 、 日本 語 や 英 文 法 で 親 しん だ 「目的 語 」 や 「前 概 詞 」 と い っ た 用 語 を採 用 し た 。 24.4対. 話展開能力の育成. 「表 現 ポ イ ン ト」 で は 、 ご く基 本 的 な 個 人 や 家 族 情 報 か ら 、 相 手 の 好 み や 習 慣 ま で も 聞 き だ せ る 表 現 を 重 点 的 に 取 り上 げ て い る(資. 料1)。. 「質 問 し て 答 え る 」 と い う 会 話 の や り. と りが 、 最 低 一 往 復 は で き る よ う に な っ て も ら い た い 。 つ ま り 「表 現 ポ イ ン ト」 で は 、 自 ら 口 を 開 い て 対 話 を 展 開 させ る 能 力(対. 話 展 開 能 力)の. 訓 練 を 目指 す 。 多 く の 日 本 人 は 、. た と え 母 語 で も積 極 的 に 自 分 の 意 見 を 述 べ よ う と し な い 。 ま た 、 発 言 し た くて も 話 題 に 乏 し く、 対 話 を 展 開 す る 力 が 身 に つ い て い な い よ う に 思 う 。 受 信 で き る 力 だ け で な く、 発 信 で き る 力 も 育 成 した い 。. 20.

(9) h ⊃○ O CO Zρ. 2.4.5談. 話能力の育成. 各 課 の 「練 習 」 は 、 ①. 「本 文 」 の 内 容 に 基 づ く 問 答 練 習 、 ② 実 際 の 状 況 に 基 づ く問 答 練. 習 、 ③ 「本 文 」 の 話 題 に つ い て の 自 由 作 文 の 計3部. か ら な る 。 多 く の テ キ ス トが 、 単 に 読. 解 力 や 文 法 力 を 問 う だ け の 練 習 問 題 し か 取 り扱 わ な い 中 、 新 テ キ ス トで は 、 あ え て ② や ③ の よ う な 、個 人 の情 報 や 意 見 を述 べ る練 習 問 題 を用 意 した。 自分 の 考 え を文 章 に して ま と ま っ た 形 で 表 現 す る こ と は 、CanaleとSwein(1980)が. 掲 げ る コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力4. 要 素 の 一 つ で あ る 談 話 能 力(Discoursecompetence)の. 育 成 に 効 果 的 に つ な が る も の と確. 信 す る 。 文 章 を 書 く訓 練 は 、 初 級 段 階 の 学 習 者 に と っ て は 、 少 々 ハ ー ドか も し れ な い が 、 最 初 は2∼3行(30∼50字)か い の 分 量(200字. 程 度)で. ら 徐 々 に 字 数 を 増 や し、 最 終 的 に は 「本 文 」 と 同 じ く ら 文 章 が 書 け る 力 を 身 に 付 け て も ら い た い 。 筆 者 が 今 年 度 「総 合. 3/4」 の 授 業 で 取 り入 れ た 感 触 で は7)、 学 習 者 の 習 熟 度 が 目 に 見 え る 形 で 理 解 で き た と い う 点 で 、 大 変 効 果 的 で あ っ た 。 作 文 の 添 削 に は 時 間 が か か り、 教 え る 側 に は 負 担 を与 え る が 、 是 非 と も授 業 で 取 り 入 れ て い た だ き た い 。 2.4.6検. 定対策. 新 テ キ ス トに は 付 録 と し て 、 自 習 帳 を 付 け る 。 各 課 で 学 ん だ 文 法 事 項 を 活 用 し な が ら 、 中 国 語 能 力 の さ ら な る レベ ル ア ッ プ を 図 る 。 自 習 帳 は 、 ク ラ ス サ イ ズ や レ ベ ル に 応 じ て 、 担 当 者 が 臨 機 応 変 に 活 用 で きる よ う、 あ くまで 自習 用 教 材 とす る。 出 題 形 式 は 、 中 国語 検 定 試 験 に 即 し 、 問 題 は 出 来 る 限 り過 去 の 検 定 試 験 で 頻 出 し て い る も の を 取 り上 げ 、 検 定 対 策 に も対 応 で き る よ う に した 。 検 定 受 験 が 、 学 習 意 欲(モ. チ ベ ー シ ョ ン)を. 促 進 させ る一. つ の き っか け にな る こ と を期 待 したい 。. 3.こ 3.1到. れ か らの 第 二 外 国 語 教 育 の 方 向 性 達 目標 の 明 確 化. 近 畿 大 学 に 就 任 して 以 来 、 試 行 錯 誤 で 授 業 改 善 に 取 り組 ん で き た が(大. 西2006)、. いず. れ も 個 人 レ ベ ル の 取 り組 み に す ぎ ず 、 未 だ 本 学 全 体 の 中 国 語 教 育 に 何 か が 変 わ っ た と い う 実 感 は 持 て な い 。 中 国 語 教 育 に 活 用 で き るITや い う 取 り組 み も(魏2007)、 CALL教. 「人 的 資 源 」(留 学 生)を. 授 業で活かす と. そ れ 自体 は非 常 に理 想 的 か つ 効 果 的 な教 育 方 法 だ と思 うが 、. 室 の 数 に は 限 りが あ る し 、 留 学 生 のTA(テ. ィ ー チ ン グ ア シ ス タ ン ト)制. 度 も確. 立 さ れ て い な い ま ま に 、 推 し進 め る こ と は で き な い 。 「何 か も っ と 他 に 、 我 々 の 手 で 改 革 で き る も の は な い か 」 そ う 考 え て い た と き 、CEFR(CommonEuropeanFrameworkof ReferenceforLanguages)や. ナ シ ョ ナ ル ・ス タ ン ダ ー ドに 出 会 っ た 。 両 者 の 理 念 は 異 な る. これ か らの第二外 国語教育の方向性21.

(10) 難 難灘灘灘藻雛灘灘難. が 、 そ れ らは共 通 して到 達 度 目標 や教 育 内 容 に何 らか の 基 準 とい う もの を提 示 す る もの で あ る。 今 ま さ に 中 国語 教 育 に 欠 け て い るの は 、学 習 内 容 や 目標 にお け る基 準 を提 示 す るた め の 指 標 で あ る と痛 感 す る 。今 回 の テ キ ス ト開発 は、 この 基 準 を 明確 にす る た め の 、 い わ ば本 学 の 中 国語 教 育 に指 針 を与 え る こ とへ の 試 み で あ る。 教 授 法 や 授 業 改 善 へ の取 り組 み も重 要 で あ るが 、 まず は 「 何 を教 え 、何 を 目指 す か 」 とい った 教 育 内容 に お け る 明確 な 目 標 設 定 を きち ん と行 って お く必 要性 を強 く感 じる。 3.2国. 際 コ ミ ュニ ケー シ ョン能 力 の 育 成. 第 二外 国語 教 育 は 、 国 際 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョン能 力 の 育 成 を 目指 す 言 語 文 化 教 育 と考 え る。 日本 人 が 真 の意 味 で 国 際化 す る た め に重 要 な こ と は、 自 らの 言 語 と文 化 を大 切 に思 う 気 持 ち を育 む こ と(山 取2005:87)で. あ り、 国際 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン能力 を 目指 す に は 、. まず 自国 の 言 語 文 化 の実 態 とそ の多 様 性 に対 す る客 観 的 認 識 か ら出発 しな け れ ば な らな い (オス トハ イ ダ2002:303)。. こ れ か らの 第 二 外 国語 教 育 に は、 従 来 の相 手 の 言 語 や 文 化 の. 受 信 に主 力 を置 く教 育 か ら、 自 国(自 分)か. らの情 報 を発 信 す る力 を育 成 す る教 育 へ の切. り替 えが 必 要 だ と思 う。 「 相 手 を理 解 し、 自分 が 語 れ る 」 とい う人材 育 成 が 、真 の 意 味 で の 国 際 コ ミュ ニ ケ ー シ ョン能力 育 成 につ なが る もの と確 信 す る。. おわ りに 今 後 の語 学教 育 は、 教 養 教 育 や 専 門教 育 との連 携 も視 野 に入 れ 、 人材 育 成 に取 り組 ん で い か ね ば な ら ない と前 述 したが 、 連 携 プ レー を行 う上 で欠 かせ な い の は、相 互 の 基 盤 を支 え る基 準 や枠 組 み で あ る。 しか し今 、 第 二 外 国語 教 育 で は 、各 言 語 で どの よ う なテ キス ト を使 用 し、何 を教 え、何 を 目指 して い るか 、 全 く不 干 渉 とい う状 態 で あ る。今 後 、 各 言 語 に共 通 の指 針 が 与 え られ 、 共 通 の 基 盤 で もっ て語 学 教 育 に取 り組 ん で い け る体 制 が 整 う こ とを大 い に期 待 した い 。 この 中国 語 テ キス トが 、 こ れ か らの第 二 外 国語 教 育 の 方 向 性 を探 る上 で の叩 き台 に な っ て くれ る こ とを切 に願 い た い 。. 付 記:テ. キ ス ト開 発 にあ た り、 多 くの 先 生 方 か らア ドバ イ ス や 激励 を賜 っ た。 心 よ りお 礼 を 申 し上. げた い 。 特 に執 筆 に ご尽 力 下 さ った魏 穂 君 と大 東 和 重 の両 氏 に は 、厚 く感 謝 した い。.

(11) 〔資料1新 各課 第1課. テ キ ス トの 内容 〕 一. タ イ トル. アーマ. 我叫田中愛美. 自己紹介 (私は田中愛美 といいます). 第2課 家族紹介 我 是 土 生 土 長 的 大 阪 人. 前 を聞. く. 2.身. 分 を聞. く. 3.文 末助 詞(口 巴4尼). 3.い つ ・どこで ・どうや って∼ したか. 1."有"と"在". 1,出 身 を聞 く 2,家 族 構 成 を聞 く 3,職 業 を聞 く. 親族名称 よく使 う量詞. 1.ど こ に あ るか 2.何 が あ る か 3.い くら か か るか. 百以上の数 方位詞. 1.い つ∼ す るか 2.ど れ くらい の時間 ∼す るか 3.何 回∼ す る か. 時 を表す語 時 間の長 さを表す語 結果補語. 4.年. 第3課. 自 分 の 住 ま い. 第4課. 自 分 の 我早浸六点半就得起床 生 活 (私は朝6時 半に起床 します) 過 去 の. 第6課. テ ス ト 就要期末考試了 前 の 準 備 (もうす ぐ期末試験です). 第7課. 夏休みの 今 年 暑 假 我 冠 得 特 別 忙 (今年の夏休みは 体 験 特に忙 しか った). の"了". 2.副. 詞 の"就". 1.数. 量 補 語. 2.副. 詞 の"才". 3."因. 我上星期天去遮街了 (私は先週の 日曜日 街をぶらつ きに行きました). 第5言果 出 来 事. 齢 を 聞 く. 1,3つ. 我住在大阪的南迫 (大阪の南に住んでい ます). 力 ∼ 所 以 …". 1.結 果 補 語 2.様 態 補 語. 1.∼. した か. 2.(状. 態 ・程 度 は)ど うで あ る か. 3."一 迫 ノL∼一 辿 几 …". 3.∼. した い か. 1.`'把"構 文 2.方 向 補 語 3,可 能 補 語. 1.ど こ に ∼ して い る か 2.∼ で き る か(実 現の成否) 3.∼ で き る か (習得・能力・条件 ・許可の有無). 方 向補 語 3つ の 「で きる 」. 1.使. 役 文. 2.受. 身 文. 1.過 ご し方 を 聞 く 2.状 況 や具 合 を 聞 く 3.∼ は ど う した か. 前 置詞 助 動 詞(意 志 ・願望 ・必要). 1.趣 味 や興 味 を 聞 く 2.∼ した こ とが あ る か 3.∼ して い る か. スポーツ. 3."才. ∼ 就 …". 4."不. 是 ∼ 就 是 …". 1.過 去 の 経 験 を 表 す 2.状 態 の 持 続 を 表 す 3."蚤 然 ∼ 但 是 …" 4."不 但 ∼ 而 且 ・ ・". 我和強莉都喜欧打同球. 趣 味 の (私と張莉 さんはテニス を 第8課 話 題 す るのが好 きです). 人称代名詞 指示代名詞. 1.名. 2."也"と"述" 3.量 詞. (私は生粋 の大阪人です). コラム. 表現 ポイン ト. 文法ポ イン ト 1."是 ∼ 的" 2.比 較 文. 日 本 の地 名 と主 な 国名. 5."A是A,∼". 第9課 旅行体験. 第10課. 味 の好み. 張 莉 父 母 来 日本 旅 游 了 (張莉 さんの両親が 日本へ旅行 に来 ました). 1.動 詞 の 重 ね 型 と"一 下" 2.可 能 補 語 の 派 生 義. 1,お す す め を 聞 く 2.一 番印 象 に残 った ものは 3,お 蔭 様 で ∼ で す. 日 本 の観 光 ス ポ ッ ト 中 国 の観 光 ス ポ ッ ト. 我吃不慣奈京的面条 (東京の麺 は 食べ なれ ませ ん). 1.構. 1,味 の好 み を 聞 く 2,ど ち らを ∼ か 3,ど うや っ て ∼ す る か. 中華 と和 食の料理法 中華と和食に欠かせない調味料 中華 と和食 の代表 メニュー. 1,どれ くらいの時間∼しているか 2.数 値 を 聞 く 3.予 定 を 聞 く. 日本 と中国の職業 日本 と中国の祝祭 日. 1.正 月 の 習 慣 を 聞 く 2.祝 祭 日を 聞 く 3.年 始 の あ い さつ. 年 賀状(サ ンプル). 造 助 詞 の'`的"と"地". 2,"元. 槍 ∼ 都 …". 3,"一. ∼ 就 …". 1,"∼ 了 … 了" 2、"越 ∼ 越 …". 希 望 自己 的 梵 想 能 成 真 (自分の夢 をか なえたい). 第11課. 将来 の夢. 第12課. 正 月 の 我元旦那天到神社参拝 過 ご し方 (元旦 に神社へ初詣 します). 3,"多' 1."∼. 上". 2."即. 使 ∼ 也 …". 3."男. 外". 注   1. 平 成16年 度(前. 度(前. 期)で. 期)に. は8626名. お け る 第 二 外 国 語 履 修 登 録 者 は 、7028名(本. 部 キ ャ ン パ ス)、18年. 、 農 学 部 と 生 物 理 工 学 部 も含 め る と10022名. で あ っ た(教. 学事務 部. 提 供 の デ ー タ に 基 づ く)。   2. 平 成19年. 度(前. 期)、9学. 部 に お け る 中 国 語 科 目履 修 登 録 者 は 以 下 の 通 りで あ る(中. 務 委 員 統 計)。 「総 合1」(1R含. む)3852名. 「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン3」6名. 、 「総 合3」894名. 、 「カ ル チ ャ ー セ ミ ナ ーA」4名. 国 語教. 、 「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン1」234名 。 後 者2科. 目(上. 、. 年 次 配 当 科 目). にお い て 、 極 端 に履 修 者 が 少 ない 点 が 指 摘 され る 。. 3). 読 売 新 聞8月17日. 4). 高 等 学 校 の 中 国 語 教 育 で は 、 以 下16の. 朝刊掲載 話 題 分 野 に お け る コ ミュ ニ ケ ー シ ョン能 力 指 標 が 示. され てい る。 1.自 分 ・友 達 ・家 族2.日 7.人 と の つ き あ い8.余 12.住13.地. 域 社 会14.年. 常 生 活3.学 暇 ・遊 び9.衣 中 行 事15。. 校 ・教 育4.交. 通 ・旅 行5.買. ・フ ァ ッ シ ョ ン10.身 中 国 語 と 中 国16.日. い 物6.食. 体 ・健 康11.自. 然環境. 本 語 と 日本. これか らの第二外 国語教育の方 向性'灘 繋.

(12) 語 学 教 育 部 ジ ャー ナ ル. 詳 細 は 、 文 部 科 学 省 「学 力 向 上 拠 点 形 成 事 業 」 の 一 環 で あ る 「わ か る 授 業 実 現 の た め の 教 員 の 教 科 指 導 力 向 上 プ ロ グ ラ ム 」(平 成17-18年. 度)の. 委 嘱 事 業 と し て 進 め ら れ た 「高 等 学. 校 に お け る 中 国 語 と 韓 国 朝 鮮 語 の 目 標 ・内 容 ・方 法 に 関 す る 研 究 」 の 成 果 物 中 国 語 と韓 国 朝 鮮 語:学 5)こ. の数値 は、筆者個 人が 61名. 6)中. 習 の め や す(試. 行 版)』 に 掲 載 さ れ て い る(pp.85-122)。. 「総 合4」(40名)と. 「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン2」(21名)の. に 対 して 行 っ た ア ン ケ ー ト調 査 の 結 果 に 基 づ く も の で あ る(2007年10月. 国 語 教 育 に お い て は 、2007年31」. 『高 等 学 校 の. 受 講者. 実 施)。. に よ う や く学 校 教 育 に お け る 学 習 指 導 要 領. 『中 国 語 初. 級 段 階 学 習 指 導 ガ イ ド ラ イ ン 』 が 世 に 出 た ば か りで あ る 、,新 テ キ ス トで は 、 「ガ イ ド ラ イ ン 』 で 掲 げ る 学 習 語 彙1000語. の う ち 、 特 に 基 本 語 彙(600語)に. 選 定 さ れ て い る 語 彙 を優. 先 的 に 取 り扱 っ た. 7)授. 業2回. に1度. の割 合 で 、 各課 の話 題 に 関 す る テ ー マ を与 え作 文 練 習 を課 した。. 参一 考文 献 山 取 清2005「. 第 二 外 国詔 教 育 の現 状 と未 来 」 『 語 学 教 育 部 ジ ャ ー ナ ル 』 創 刊 号PP.77-89,近. 畿大. 学語学教 育部 Canale,M.andM.Swain19807'加07ρ. オ1ビ α1-Bα∫ρ∫q/Cω. π〃 π〃〆cα 々zノ ρ 、4ρ ヵ70α6加∫'oSρco/1ゴ. 五α〃gπαg6T6α 酌1〃、gα フ1ゴ7'ρ ∫1ガ 〃£AppliedLinguisticsl:pp.1-47 中 国 語 教 育 学 会 学 力 基 準 プ ロ ジ ェ ク ト委 員 会2007『 『高 等 学 校 の 中 国 語 と 韓 国 朝 鮮 語:学. 習 の め や す(試. 中 国 語 初 級 段 階 学 習 指 導 ガ イ ドラ イ ン 』 行 版)』 財 団 法 人 国 際 文 化 フ ォ ー ラ ム2007. 年発行 大 西 博 子2006「 pp.99-113,近 魏 穂 君2007「. 第 二 外 国 語 と し て の 中 国 語 教 育 の あ りか た 」 『 語 学 教 育 部 ジ ャ ー ナ ル 』 第2号 畿大学語学教育部 近 畿 大 学 に お け る 中 国 語 教 育 の あ りか た 一 学 生 の ニ ー ズ に 応 え る 授 業 展 開 の 試 み 」. 『語 学 教 育 部 ジ ャ ー ナ ル 』 第3号pp.37-43,近 オ ス トハ イ ダ ・テ ー ヤ2002「. 口 本 に お け る 「外 国 人 と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 問 う」 一 日 本 人. の意 識 調 査 を通 して 」森 住 衛 監 修. 24. 畿大学語学 教育部. 「言 語 文 化 教 育 学 の 可 能 性 を 求 め て 』pp.303-314,三. 省堂.

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