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〈論文〉医療支出に対する課税について

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(1)コ 生駒経済論叢. 第11巻 第2号2013年11月. 医 療 支 出 に対 す る課 税 に つ い て(1). 鈴 要旨. 木. 善. 充. 本 稿 で は,社 会 保 険 診 療 が 現 行 の 消 費 税 の も とで 非課 税 項 目 と され て い る こ とが,医. 療 機 関 と家 計 の 負 担 構 造 に どの よ うな影 響 を も って い るの か に つ い て検 討 した。 本 稿 で 得 ら れ た 結 果 は以 下 の とお りで あ る。 第1に,経. 済 全 体 に お い て医 療 機 関 は2,638億 円 の損 税 を被 っ て い る こ とが わ か った。 第2. に,社 会 政 策 的 配 慮 か ら医 療 は 消 費 税非 課 税 とな って い る が,こ れ に よ る再 分 配 効 果 は 所 得 階 層 間 及 び年 齢 階 層 間 の 両 面 で 小 さい。 本 稿 の 結 果 か ら医 療 へ の 支 出 は原 則 課 税 に し,医 療 機 関 が消 費 税 額 控 除 を で き る よ う に し て,患 者 に 税 を 還 付 させ るや り方 が よ い。 こ の よ うな政 策 の実 施 に は,マ イ ナ ンバ ー 制 度 の 整 備 によ る給 付 付 き 税 額控 除 の実 施 が適 当 で あ る。. キ ー ワー ド. 消 費税,損 税,非 課 税 項 目,再 分 配,逆 進 性. 原 稿 受理 日2013年9月11日. Abstract. This. and burden system. paper. structure. in Japan.. by 263.8 billion income. considered. the. of the family The first. yen.. is that. The second. and age lebel.. influence. it included. budget. that. medical. instituion. is that. But taxexemption. medical. in a medical. care. institution. is tax-exeption. has a tax-damage. redistributional. effects. are small. is for the redistribution. in VAT. is estimated in between. of between. income. and age lebel. It is the following to social medical by VAT that. credit. system". of the that. enforcement. of such. Key. VAT,. words. that. care assumes and is that. enforcement. number. things. I can say from in principle. a way tax. it taxation,. to let a patient. credit. the current. a result. with. the. government. of this paper. and there. return. is a medical. tax is good.. payment is going. The expenditure. by the. institution. It is thought. maintenance. to enforce. is suitable. of. "my. for the. a policy.. tax-damage,. tax-exeption,. redistribution,. regressivity. (1)本 稿 は 日本 財 政 学 会 第69回 大 会 で の報 告論 文 を 大 幅 に加 筆 と修 正 を お こ な った もの で あ る。 学 会 報 告 にお け る討 論 者 で あ った八 塩 裕之 准教 授(京 都 産 業 大 学)か だ い た 。 また 本 稿 の 作 成 途 中 で は橋 本 恭 之 教 授(関 西 大 学)か TKC全. ら大 変 有 益 な コ メ ン トを い た. ら多 くの コ メ ン トを い た だ い た 。. 国会 の吉 岡孝 浩 氏 に は貴 重 な デ ー タの 一 部 を提 供 して いた だ い た。 記 して感 謝 した い。.

(2) 第11巻. 1.は. 第2号. じ. め. に. 野 田 内 閣 で 閣 議 決 定 され た 「社 会 保 障 ・税 一 体 改 革 大 綱 」 で は,消 費 税 の 増 税 が 謳 わ れ て い る。 増 税 の ス ケ ジ ュー ル は2014年4月. か ら8%,2015年10月. か ら10%と な って い る。. これ ま で に な い 大 幅 な 消費 税 の増 税 が実 施 され よ うと して い る。 現 状 の 消 費 税 制 度 と消 費 税増 税 に対 す る不 満 が た ま って い る産 業 が あ る。そ れ は 医療 業 界 で あ る。消 費税 に は 医療, 保 険 料,家 賃 な どの非 課 税 項 目が設 定 さ れ て い る。 非 課 税 項 目を 扱 う業 者 は 消 費 者 に対 し て 消 費税 を請 求 す る こ とが で き な いが,仕 入 れ の 段 階 で 仕入 業 者 に消 費 税 を 支払 って い る。 課 税項 目を 扱 う業者 は仕 入 税 額 控 除 を利 用 で き るが,非 課 税 項 目を 扱 う業 者 は これ を 利 用 で き な い の で 消 費税 を被 って しま う可 能 性 が あ る。 非 課 税 項 目を 扱 う場 合 で も仕 入 れ に 含 ま れ て い る 消 費税 を上 乗 せ して販 売 す れ ば消 費 税 を負 担 す る こ と はな い。 医療 機 関 に つ い て は 社 会保 険診 療 部 分 が,中 央 社 会 保 険 医 療 協 議 会(中 医 協)の 判 断 を 通 じた 公 定 価格 と な って い るた め,診 療 報 酬 を仕 入 に含 ま れ る消 費 税 分 を引 き上 げな い限 り,医 療 機 関 が 消 費 税 を 負 担 す る こ とに な って しま う。 こ れが い わ ゆ る 「損 税 」 と呼 ば れ る現 象 で あ る。 社 会 保 険 診 療 が 中心 とな って い る 日本 に お い て,医 療 機 関 の損 税 に対 す る不 満 は大 き い。 ま た 国 民 医療 費 は2010年 度 時 点 で37.4兆 円 と多額 で あ る。 今 後 の 消 費税 増 税 と医療 費 拡 大 に よ る損 税 の拡 大 は 医療 機 関 に と っ て経 営 に も関 わ る問 題 で あ る とい うわ けだ。 しか し, 消 費税 導 入 時 に 医療 を非 課 税 にす る よ う に要 望 した の は医 療 機 関 側 で あ る。 要望 した理 由 は 医療 へ の支 出 は消 費選 択 の余 地 が な く,低 所 得 者 層 へ の 負担 が大 き い こ と と され て い た。 そ こで本 稿 で は まず,現 時 点 で医 療 機 関 に お いて どれ くら いの 損 税 が 発生 して い るの か に つ い て マ クロ 的 な見 地 か ら計 測 を お こ な う こ と に した 。 そ の 計 測 結 果 か ら今 後 の 消 費税 に お け る 医療 非 課 税 へ の対 応 は いか にす べ きか につ いて 検 討 を お こな う。 つ ぎに,消 費税 の 医療 非 課 税 が どの程 度 の再 分 配 効 果 を もつ の か につ いて ミク ロ的 な 見地 か ら計測 を お こ な う こ とに した。 そ の計 測 結 果 か ら医 療 へ の支 出が 非 課 税 にな って い る現 状 を どの よ うに 改革 す べ き か に つ い て検 討 を お こ な う。. 一66(234)一.

(3) 医 療 支 出 に対 す る課税 に つ い て(鈴 木). 2.医. 療 サ ー ビ ス と課 税. 消 費 税 に は税 の性 格 上 お よ び社 会 政 策 的配 慮 か ら非 課 税 項 目が 設 け られ て い る。 表1は 非 課 税 取 引項 目を ま とめ た もの だ。 医療 に関 連 す る非 課 税 項 目と して は,以 下 が 挙 げ られ る②。. ①. 医療 保 険 各 法 等 の医 療. ②. 介 護 保 険 法 に規 定 す る一 定 の サ ー ビス 及 び社 会 福 祉 法 に規 定 す る社 会 福 祉 事 業 等 と して行 われ る資 産 の 譲 渡 等. ③. 助 産 に係 る資 産 の 譲 渡 等. 医 療 が 非 課 税 にな って い る理 由 は 社 会 政策 的配 慮 に基 づ く もの で あ り,厳 密 に は公 的医 療 保 障 制 度 に係 る医 療 に限 られ る。 この こ とか ら社 会 保 険 が適 用 さ れ な い 自 由診 療 に は消 費 税 が 課 税 され る こ とに な る。. 表1消. 費 税 にお け る非 課 税 項 目. 税 の牲 格 か ら課 税 対 象 と して な じま な い もの. 社会政策的配慮に基づ くもの. ・土 地 の譲 渡 及 び貸 付 け ・有 価 証 券 ,支 払 手 段 等 の譲 渡 ・貸 付 金 の利 子 ,保 険料 等 ・郵 便 切 手 類 ,印 紙 及 び証 紙 物 品 切 手 等 の 譲 渡 ・行 政 手 数 料 等 ,外 為 業 務 に係 る役 務 の 提 供. ・公 的 医 療 保 障 制 度 に係 る医 療 等 ・住 宅 の 貸 付 け ・介 護 保 険 法 の 規 定 に 基 づ く一 定 の サ ー ビス及 び社 会 福 祉 法 に 規 程 す る社 会 福祉 事 業 等 と し て 行 わ れ る資 産 の譲 渡 等 ・助 産 に係 る資 産 の譲 渡 等 ・埋 葬 料 や 火 葬 等 を対 価 とす る役 務 の提 供 ・身 体 障 害 者用 物 品 の譲 渡 ・貸 付 け等 ・学校 教 育 法 第1条 に規定 す る学校 等 の 授 業料 , 入 学 金,施 設 設 備 等 ・教 科 用 図書 の譲 渡. 出所:国 税 庁 「消 費 税 の あ らま し」 財 務省 『財政 金 融 統 計 月 報(租 税 特 集)」 よ り作 成 。. 消 費 税 にお いて 医 療 が 非課 税 にな って い る こ とは 日本 だ け で は な い。 表2は 消 費 税(付 加 価 値 税)制 度 の 国 際比 較 を ま とめ た もの だ。 表 に よ る と,医 療 はEC指. 令 に よ って 非 課. 税 項 目 に挙 げ られ て い る③。 こ れ に よ り ヨー ロ ッパ で は 医療 は 付加 価値 税 が か か らな い よ (2)財 務 省 『 財 政 金 融 統 計 月 報(租 税 特 集)(2011年 (3)こ. れ ま で のEU指. 版)』 よ り引用 して い る。. 令 と非 課 税 項 目 につ い て は鎌 倉(2008)が -67(235)一. 詳 しい。.

(4) 第11巻. 第2号. う に な っ て い る。 イ ギ リス は 医 療 費 を す べ て 租 税 で ま か な っ て い る た め,日. 本 の よ う に社. 会 保 険 が 適 用 さ れ る部 分 に つ い て 非 課 税 に な る と い う こ と は な い 。 日本 と 同 様 に フ ラ ン ス と ドイ ツ は ゼ ロ 税 率 を 導 入 して い な い 。EC指. 令 に は 軽 減 税 率 の 導 入 が 入 って い る が,日. 本 は 軽 減 税率 を導 入 して い な い。. 表2消 区. 秀. 非課税環 目. 標準課税. 費 税(付 加 価 値 税)制 度 の 国 際比 較(2012年1月. 霞. 本. EC摺 令. 土地の譲渡 ・. 土地の譲渡 ・. 賃 貸,住 賃 貸,金 保 険,医 教 育,福. 賃 貸,中 古 建 物 の譲 渡,建 物 の賃 貸,金 融 ・保 険,医 療,教 育,郵 便,福 祉 等. 宅の 融 ・ 療, 祉等. 5% (地 方 含 む). 15%以. 上. フラ ンス. 搾イ ツ. 不動 産 取 引, 不 動 産 賃 貸, 金 融 ・保 険, 医療,教 育,. 不動 産 取 引, 不動 産 賃 貸, 金 融 ・保 険 医療,教 育,. 郵 便等. 郵便等. 19.60%. ゼ ロ税 率 な し. なし. 税. なし. イ ギ リス 土 地 の譲 渡 ・ 賃 貸,建 物 の 譲 渡 ・賃 貸, 金 融 ・保 険, 医療,教 育, 郵 便,福 祉 等. 19%. ゼ ロ税 率 及 び 5%未 満 の超 軽 減 税 率 は, 否定する考え 方 を採 って い る. 現 在). なし. ス ウ ェ ー デ ン. 不 動 産 取 引, 不 動 産 賃 貸, 金 融 ・保 険,. 医療. 20% 食 料 品,水 道 水,新 聞,雑 誌,書 籍 国 内旅 客 輸 送, 医薬 品,居 住 用建 物の建 築,. 教育等. 25%. 医薬 品(医 療 機 関 に よ る処. 方)等. 障害者用機器 等 食料 品,水 道 水,新 聞,雑. 誌 書籍 医. 率 なし. 軽減 税率. 薬 品,旅 客輸 送,宿 泊施 設 の利 用,外 食 サ ー ビス等 (5%以. 上,2. 段 階まで設定 可能). 書籍. 旅客輸. 送,肥 料,宿 泊施設 の利用, 外 食 サ ー ビス. 食 料 品,水 道 水,新 聞,雑 誌,書 籍,旅 客 輸 送,宿 泊. 等7% 食料 品等. 施設 の利用等 7%. 家庭用燃料及 び電力等. 5.5%. 食 料 品,宿 泊 施 設 の利 用, 外食 サービス 等12% 新 聞,書 籍 雑 誌,ス ポー ツ観 戦,映 画,. 新 聞,雑 誌,. 旅客輸送等. 5%. 6%. 医薬 品等 2.1%. 出所:財 務 省 資 料 「主 要 国の 付 加 価 値 税 の 概 要 」 よ り作 成 。. 3.医. 3.1損. 療 サ ー ビ ス非 課 税 に よ る 影 響 分 析. 税 につ いて. 事 業 者 は消 費 税 額 控 除 を行 う に際 して 課 税 売 上 割 合 を考 慮 す る必 要 が あ る。 簡 易課 税 に よ らず 原 則 課 税 の場 合,事 業 者 が 納 付 す る消 費 税 額 は以 下 の よ う にな る。. 納 付 消 費 税 額={税. 込 み 売 上 高 ×5%/(1+5%)}一{(税 -68(236)一. 込 み仕 入 高 ×5%/(1+5%)}.

(5) 医療支 出に対す る課税について(鈴 木) (税 込 み 仕 入 高 ×5%/(1+5%)の. 部 分 が仕 入 税 額 控 除 に な るω。 課 税 取 引 の み を お. こな って い る事 業 者 あ る い は,課 税 割 合 が95%以 る(5>。医 療 機 関 の 場 合,社. 上 の業 者 は仕 入 税 額 控 除 を全 額 認 め られ. 会 保 険 診 療 に よ る取 引 は非 課 税 で あ る た め に課 税 売 上 が95%以. 上 にな る こ と は稀 で あ る。 課 税 売 上 が95%未. 満 の事 業 者 は,課 税 仕 入 れ の消 費 税 額 の合 計. 額 に課 税 売 上 割 合 を 乗 じた 額 が 仕 入税 額控 除 の対 象 とな る。 した が って課 税 売 上 割 合 が低 い事 業 者 は仕 入 税 額 控 除 額 が 少 な くな る(6)。医 療 機 関 の場 合,非. 課 税 売 上 の割 合 が 高 くな. るた め に損 税 が 発 生 して しま う。 図1は,非. 課 税 取 引 に よ る税 額 控 除 が で き な い こ とに よ って病 院 が不 利 益 を被 っ て い る. こ とを 示 す た め に,消 費 税 が課 税 さ れ な い取 引 の ケ ー ス と消 費 税 が課 税 され る取 引(税 額 控 除 可 能)と 非 課 税 の取 引 が混 在 して い る ケ ー ス を描 い て い る。 な お,図 に お いて,病 院 の 売上 げ は す べ て診 療 報 酬 に よ る もの と して い る。. {消費税が課犠されない敢弓1》 医療機器卸 病院. 患者 12000. 売上価格 仕入価格 粗利益. 罵一L欝 2000. 2000. (溝費税が課 税される数 引と非諜税の敢奪1が 灘在〉 医療機器卸 病院 患者 税 込 売 上価 格 (売上 税額) 税 込 仕 入価 格 (仕入 税額) 納 付 税額 粗利益. 響 「L欝 4° °(⑳. 一. 灘 ・ 事. 税額控 除できない. 1000 20001500. 出所:筆 者 作 成 図1医. 療機関の損税発生メカニズム. (4)簡 易 課 税 の 場 合 は(課 税 売 上 高 ×み な し仕 入率)×5%と (5)こ れ は通 称,「95%ル. な る。. ー ル 」 と呼 ば れ る。. (6)消 費 税 にお け る税 額 控 除 につ い て の 詳細 は 消 費税 法 の第30条 を参 照。 消費 税 法 の第30条 に は, 「当 該 課 税 期 間 中 に 国 内 にお いて 行 つ た課 税 仕 入 れ に係 る消 費 税 額(中 お け る保 税 地 域 か らの 引 取 りに 係 る課 税貨 物(中. 略)及 び 当 該 課 税 期 間 に. 略)に つ き課 さ れ た又 は課 さ れ るべ き消 費 税 額. (中略)の 合 計 額 を 控 除 す る。」 とあ る。 これ に よ って事 業 者 は税 額 控 除 を す る こ とが可 能 に な っ て い る。 課 税 売 上 割 合 が95%未. 満 の 事 業 者 は,消 費 税 法 ・第30条2-1,2-2に. な う。 消 費 税 法 ・第30条2-1と2-2は. 以 下 の よ うに な って い る。 -69(237)一. 従 って税 額 控 除 を お こ ノ「.

(6) 第11巻. 第2号. 図1に お い て,ま ず 消費 税 が課 税 され な い取 引 をみ て み よ う。 この場 合,病 院 は 医療 機 器 卸 業 者 か ら医療 機 器 を10,000円 で仕 入 れ て,患. 者 に診 察 を お こな う。 病 院 は診 療 報 酬 制. 度 に よ る公 定 価 格 の窓 口負 担 分 を患 者 に請 求 し,粗 利 益2,000円 を確 保 す る こ とが で き る。 次 に消 費 税 が課 税 され る取 引 をみ て み よ う。 消 費 税 が 課 税 され る と,病 院 は 医療 機 器 卸 業 者 か ら医 療 機 器 を 消 費 税500円 が 含 まれ た 税込 仕 入 価 格10,500円 で仕 入 れ る こ と にな る。病 院 は こ の 医療 機 器 を用 い て診 療 報 酬 制 度 で 定 あ られ た 公 定 価 格 で あ る12,000円 を患 者 に請 求 す る(7)。病 院 が 得 る収 入 が 社 会 保 険 診 療 に よ る場 合,取. 引 は非 課 税 とな り,患 者 に消 費. 税 を請 求 す る こ とが で き な い(8)。よ って病 院 は 医 療 機 器 卸 業 者 に支 払 って い る消 費 税 を税 額 控 除 が で き な くな って しま う。 これ に よ って 粗 利 益 が 消 費 税 課 税 前 よ り500円 減 少 す る こ と にな る。 これ が病 院 が 被 る損 税 で あ る。 厚 生 労 働 省 は 医療 機 関 に お け る損 税 に対 応 す る た め に,診 療 報 酬 を上 げて い る。1989年 4月 の 消 費 税 導 入 時 に,厚 生 省(当 時)は 消 費 税 分 上 乗 せ と して,診 療 報 酬 改 定 医 療 費 べ 一 スで0,11%,薬. 価 改 定 医 療 費 べ 一 ス で0.65%の 合 計0.76%を プ ラス 改定 して い る。1997. 年4月 の 消費 税 増税 時 に,厚 生 省 は消 費 税上 乗 せ と して,診 療 報 酬規 定 医療 べ 一 スで0。32%, 薬 価 改 定 医 療 費 べ 一 ス で0.45%の 合 計0.77%を 医療 機 関 の損 税 に は診 療 報 酬1.53%分. \. 第30条2-1:当. プ ラ ス改 定 して い る。 こ れ らの こ とか ら,. の診 療 報 酬 引 き上 げで 対 処 して い る こ と にな る(9)。. 該 課 税 期 間 中 に国 内 に お い て行 つ た 課 税 仕 入 れ及 び 当 該 課 税 期 間 に お け る前. 項 に規 定 す る保 税地 域 か らの引 取 り に係 る課 税貨 物 につ き,課 税 資産 の譲 渡 等 にの み 要 す る もの, 課 税 資 産 の譲 渡 等 以 外 の 資 産 の 譲 渡 等(以 下 この 号 にお い て 「そ の 他 の 資産 の譲 渡 等」 とい う。) に の み要 す る もの 及 び課 税 資 産 の 譲 渡 等 とそ の 他 の 資 産 の 譲 渡 等 に 共通 して 要 す る もの に そ の 区 分 が 明 らか に され て い る場 合 イ. イ に掲 げ る金 額 に ロに 掲 げ る金 額 を 加 算 す る方 法. 課 税 資 産 の 譲 渡 等 にの み 要 す る課 税 仕 入 れ 及 び 課 税貨 物 に 係 る課 税 仕 入 れ等 の税 額 の合 計額. ロ. 課 税 資 産 の 譲 渡 等 とそ の 他 の 資 産 の 譲 渡 等 に 共 通 して 要 す る課 税 仕 入 れ及 び課 税 貨 物 に 係 る課 税 仕 入 れ 等 の 税 額 の 合 計額 に 課 税 売上 割 合 を 乗 じて計 算 した金 額. 第30条2-2:前. 号 に掲 げ る場 合 以 外 の 場 合. 当該 課 税 期 間 に お け る課 税 仕 入 れ 等 の 税 額 の合. 計 額 に課 税 売 上 割 合 を 乗 じて 計 算 す る方 法 以 上 に よ って 医 療 機 関 は 非 課 税 売上 げ部 分 を控 除 で き な い こ とに な って い る。 な お,医 療 機 関 の 場 合,特 に 歯 科 な どは 同 じ医療 器 具 で 自 由診 療 と保 険 診 療 を お こ な って い る。 この 場 合 は,そ の 医療 器 具 の仕 入 高 に対 す る課 税 売 上 割 合(自 由 診療 割合)を 乗 じる こ と に な る。 (7)患. 者 が 負 担 す るの は 一 部 負 担 金(窓 口 負 担)で あ る。. (8)医. 療 機 関 の 売 上 げ の す べ て が社 会 保 険診 療 に よ る もの と は か ぎ らな い。 給 食 の 差 額 部 分,予 防. 接 種,健 康 診 断,美 容 整形,歯. 科 自由診 療,物. 品販 売 収 入 な ど に よ る売 上 げ につ いて は消 費 税 は. 課 税 取 引 とな る。 な お,土 地 の譲 渡 や貸 付 け は,非 課 税 取 引 で あ る が,病 院 の駐 車 場 の 利 用 料 金 に つ い て は 課税 取 引 とな る。 (9)厚 生 労 働 省 。中 医協 資料 に よ る と,医 療 費 を人 件 費等 の消 費 税 が か か らな い仕 入 れ,材 料 等 の 消 費税 負担 が あ る仕 入 れ,高 額 な設 備 投 資 に分 けて,後 者2つ に 対 して診 療 報 酬 で 措 置 して い る。 1989年 と1997年 で改 定 上 昇 率 が異 な っ て い る理 由 につ い て は付 属 資 料 を 参 照 。 一70(238)一.

(7) 医 療 支 出 に対 す る課 税 につ い て(鈴 木) 図2は. 消 費 税 導 入 前 の1984年. 度 か ら2012年 度 ま で の 診 療 報 酬 改 定 率 の 推 移 を 表 し た も の. だ 。 診 療 報 酬 と薬 価 を 足 し た 改 定 率 は1988年 あ っ た が,1996年. 度 か ら1994年 度 ま で は 改 定 率 が 上 昇 傾 向 に. か ら低 下 傾 向 に あ る 。 小 泉 政 権 時(2002年. 定 に な っ て い る 。 直 近 の2012年. 度 の 改 定 率 は0%で. か ら2006年)で. は マ イ ナ ス改. あ る。. 6.。詳. 、. ◇. ⋮. 、 ゆ. ノ ジ. 、. ノ. ⋮=≡峯. 400. ◇・.    F. 、 覧 、 愈 ー 〆. V. 、 、 詩.  . 、 、 、 、 、. 8 ' ' ,. 〆. グ. ーー. 一◇一診療報酬. 1 ー. 気 ㍉ 亀 づ'. 一■一薬価等 ㎝. ㎜'. 聯 2. 2. 一2■. ㎝2. 曳 、. / む. 2 ー0 1 、 如. 施. 亀▼ 、 亀 ∼ 亀 轟' 諏 ◇. 、. 盛 ㍉. 螂1. → 同診療報酬 +薬 価等. V. V. ▽. λ 蓋. 贈▽. 鰯1. 脱1. 蜘1. 98. 螂1. 鰯1.  = F. 一200. 螂1. 己. 鰯1. 肇 。。 。 率. N 凡. ∼ ♂. FFF. 2.00. 一400. 一6.00畳. 出所:厚 生 労 働 省 資 料 よ り作 成. 図2診. 療報酬改定率の推移. 厚 生 労 働 省 が お こ な った医 療 機 関 へ の 消 費 税 対 応 策 に対 して,医 療機 関側 は批 判 して い る。 日本 医 師 会(2012)は. 病 院 の 中 に は高 い 設 備 投 資 を お こな って い る と ころ が あ り,損. 税 が多 額 で あ る こ と を指 摘 し,病 院 全 体 で 設 備 投 資 を 除 い て も,こ れ ま で 消費 税 対 応 分 と して 手 当 した 改定 分 で あ る1.53%よ り多 くの損 税 が発 生 して い る と して い る⑩。竹 嶋(2009) は診 療 報 酬 改 定 で 上 乗 せ の対 象 とな った の は,約4,000項. 目あ る と され る診療 行 為 の 中 の わ. ず か36項 目 に絞 られ て い る と指 摘 して い る。 医 療 機 関 側 に損 税 が 発 生 す る原 因 は 社 会 保 険診 療 が 非課 税 で あ る こ とに あ る。 厚 生 労 働 省(2012)に ⑩. よ る と,医 師 会 は消 費 税 導 入 に対 して,導 入 前 の段 階 で 医療 サ ー ビス に対 し. 日本 医 師 会(2012)は2007年. 度 デ ー タ に よ って控 除対 象 外 消費 税 額(損 税 額)を 社 会 保 険 診 療. 等 収 入 に よ って 回 帰 させ て 回 帰 式 の 関係 式 がL53%よ -71(239)一. り高 い と して い る。.

(8) 第11巻. 第2号. て 非 課 税 を 要 望 して い るω。 医 療 を 非 課 税 にす る理 由の1つ. と して は,消 費 は消 費 者 の 自. 由 意 思 に 基 づ い た 選 択 に よ る もの で あ る が,医 療 は選 択 の余 地 が な い こ と と,低 所 得 者 層 に お い て 医 療 へ の 需 要 が 高 い実 態 か ら課 税 に よ る不 平 等 助 長 を挙 げ て い る⑫。 しか し現 在 で は,医 師 会 の立 場 は非 課 税 か ら課 税 に移 っ て い る。 日本 医 師 会 は 「社 会 保 障 ・税 の一 体 改 革 素 案 」 に 対 して の 以 下 の よ うな 見 解 を発 表 して い る⑱。 消 費 税 の改 正 につ い て は② が 中心 に な る もの と考 え られ る。. ①. 社 会 保 険診 療 報 酬 等 に対 す る消 費 税 の 非 課 税 制 度 を,仕 入税 額 控 除 が可 能 な課 税 制 度 に改 め,か つ 患 者 負 担 を増 や さな い制 度 に改 善。. ②. 上 記 課 税 制 度 に改 め る まで の 緊 急 措 置 と して,設 備 投 資 に係 る仕 入 税 額 控 除 の特 例 措置創設。. 医 療 機 関 に と って,損 税 は 非 課 税 取 引 か ら課 税 取 引 に方 針 を 転 換 さ せ る ま で の 存 在 に な って い る。 消 費 税 増 税 の現 実 化 は,医 療 機 関 に と って損 税 の拡 大 を意 味 す る。. 3.2損. 税 の推 計. こ れ ま で 医 療 機 関 に お け る損 税 の 推 計 は 病 院 の 独 自 ア ン ケ ー トに よ っ て な さ れ て き た 。 日 本 病 院 会(2002)は,病 決 算)に. よ っ て1病. 院 の み を 対 象(病. 院 数:496病. 院)と. し た 決 算 数 値(2000年. 度. 院 あ た り の 損 税 額 は7,482万 円 に な り,診 療 報 酬 上 乗 せ 部 分 よ り も1,32%. 高 い と推 計 し て い る。 日本 医 業 経 営 コ ン サ ル タ ン ト協 会(2010)も. 独 自 ア ン ケ ー ト調 査(2008年. づ い て 損 税 を 診 療 所 と 病 院 に 分 け て 推 計 し て い る 。 診 療 所 で は1所 額2,018億. qD厚. 円,病. 院 で は1院. 生 労 働 省(2012)に. あ た り2252。3万 円 で 合 計 額1,974億. べ 一 ス)に. 基. あ た り202,8万 円 で 合 計. 円 の 損 税 額 に な る と して い. よ る資 料 に よ る と,日 本 医 師 会 は1987年10月9日. に 「医療 に 関 す る税 制. に 関 す る意 見 」 と して,「 一 般 的 な 消 費 に 対 す る課 税 が 行 わ れ る場 合 に は,国 民 の生 命 ・健 康 を 守 る上 で,必 要 不 可 欠 な 医 療 ・医 薬 品 等 に つ い て は,課 税 対 象 か ら除外 す る こ とを要 望 しま す。 高 齢 化 社 会 に 対 応 す る税 制 改 革 が,国 民 の理 解 と信 頼 に裏 付 け られ て確 立 され ね ば な りま せ ん が, 国 民 生 活 に も大 きな 影 響 が 及 ぼ ざ るを 得 ま せ ん 。 そ の た め 保 健 ・医療 ・福祉 等 は,特 別 に政 策 的 配 慮 が され るべ き で あ り,医 療 ・医 療 用 医薬 品 ・医 療 用 具 等 を 非 課 税 と す る よ う強 く要 望 しま す 。」 と あ る。 この こ とか ら 日本 医 師 会 が 非 課 税 にす べ き と考 え て い る の は 社 会 保 険 診 療 部 分 で あ る と考 え られ る。 ⑫. 厚 生 労 働 省(2012)に 年5月30日. ⑬. お け る 「日本 医 師 会 の 主 な 見解(於:自. 付 に よ る。. 日本 医 師 会(2012)9ペ. ー ジか ら引用 。 -72(240)一. 民 党社 会 部 会 へ の要 望)」,1988.

(9) 医療 支 出 に対 す る課 税 につ い て(鈴 木). る。 この推 計 結 果 に よ る と,マ. ク ロ レベ ル で 約4,000億 円 の損 税 が 発 生 して い る こ と にな. る。 日本 医 師会 と 日医総 研 は ア ンケ ー ト調 査 の結 果 か ら,2007年 度 にお いて 無 床 診 療 所 は1 所 あ た り260万 円,病 院 は1院 あ た り1億70万. 円 の損 税 が発 生 して い る と して い るω。. こ れ ま で の調 査 と研 究 に お いて は,公 開 され た 統 計 資 料 を 利 用 した 損 税 の推 計結 果 は 見 当 た らな か っ た。 しか し消 費 税 制 度 に存 在 す る 中小 企 業 に対 す る簡 易 課 税 制度 と免 税 点 設 定 に よ って事 業 者 側 に発 生 す る益 税 に つ い て は これ まで に推 計 が な され て い る㈲。 既 存 研 究 は主 に 『産 業 連 関 表 』 を 利 用 して い る。 鈴 木(2011)で. は 『産 業 連 関 表』 に よ って 消費. 税 の 課 税 べ 一 ス を推 計 し,実 際 の 決 算 額 と の差 額 を益 税 と して い る⑯。 社 会 保 険 診 療 に よ る 医 療 サ ー ビ ス は 非 課 税 で あ る こ とか ら消 費 税 の 税 収 に反 映 さ れ な い。 本 稿 で は 鈴 木 (2011)の 手 法 を援 用 す る こ と に よ って 医 療 機 関 の 損 税 を 推 計 す る こ と に した。 医 療 機 関 の 損 税 を 推 計 す る場 合,2つ. の段 階 を踏 む こ とに な る。 第1段 階 は 『産 業 連 関. 表 』を利 用 す る こ とで,医 療 機 関 が 仕 入 税 額 控 除 を どれ だ け利 用 で きな いで い るか で あ る。 第2段 階 は 厚 生 労 働 省 に よ る消 費税 導 入 と増 税 に よ る手 当分 を第1段 階 か ら計 算 され た値 か ら差 し引 くこ とで あ る。 第1段 階 と して,ま ず最 終 消費 財 を提 供 す る ま で に どれ だ け の 中間 投 入 と投 資 財 を 投 入 して い るの か に つ い て知 る必 要 が あ る。 医 療 機 関 の場 合,課 税 売 上 割 合 が95%未. 満であ る. と考 え られ るの で,非 課 税 売 上 割 合 分 を 中間 投 入 と投 資 財 購 入 額 に乗 じる必 要 が あ る。 こ れ らに か か った分 の 消費 税 を医 療 機 関 は仕 入 業 者 等 に支 払 って い るが,税 額 控 除 が で きな い か ら で あ る。 この 想 定 に基 づ くと,医 療 機 関 の 損 税 額 は以 下 の 式 で求 め る こ と が で き る⑰。 た だ し,実 効 税 率 は5%/(1+5%)で. あ る。. 医 療 機 関 の損税 額=実 効 税 率 ×(中間 財投 入 額+投 資 財購 入 額)× 非課 税 売上 比 率(1). 「産 業 連 関 表 』 で は各 産 業 の 中 間 投 入 と投 資 財 購 入 の それ ぞ れ の金 額 を 得 る こ と が で き. ⑭. 厚 生 労 働 省(2012)に. ⑮. 例 え ば,高 林 ・下 山(2001),橋. お け る付 属 資 料 に よ る。. ⑯. 『産 業 連 関 表 』 の 「取 引 基 本 表(購 入 者 価 格 評 価)」,中 分 類(108部. 本(2002),鈴. 木(2011),上. 田 ・筒井(2011)が. 存 在 す る。. 門 表)を 利 用 して い る。. qの 総 務 省 資 料 「2産 業 連 関 表 の 概 要 」 に よ る と,「 付 加 価 値 税(消 費 税)の 記 録 方 式 に は,す べ て の 付 加 価 値 税 を 含 め る グ ロス 方 式 と控 除 で き る付 加 価 値 税 を 含 め な い ネ ッ ト方 式 の2方 式 が あ る。 我 が 国 産 業 連 関 表 で は,統 計 資 料 の制 約 か ら グ ロ ス方 式 を 採 用 す る。」 と あ る(8ペ 引 用)。 した が って 実 効 税 率 を 乗 じる 必 要性 が あ る。 一73(241)一. ージ.

(10) 第11巻. 第2号. る。 中 間投 入 と資本 財 購 入 に お い て は,非 課 税 項 目を考 慮 しな けれ ばな らな い 。 投 資 財 購 入 に つ い て は 『産 業 連 関 表 』 に付 随 して い る 「固定 資 本 マ ト リ ック ス」 を 利 用 した ⑱。 鈴 木(2011)で 教 育,そ (2011)に. は 『産 業連 関 表』 の 金 融 ・保 険,住 宅 賃 貸 料,医 療 ・保 健 ・社 会 保 障 。介 護,. の他 の公 共 サ ー ビス を非 課 税 部 門 と して い る。 本 稿 は非 課 税 項 目 につ い て は 鈴 木 した が った 。. 表3は 非 課 税 取 引 が 中間 投 入 全体 に どれ だ けの 割合 を 占 めて い るか を表 した もの で あ る。 表1に 示 した よ うに,消 費 税 に は非 課 税 項 目が 設 定 され て い るが,取 引 内 容 は 限 定 的 で あ る。 た とえ ば非 課 税 項 目の1つ で あ る教 育 部 門 に関 して は,学 校 教 育 法 第1条 に 規 定 す る 学 校 等 の授 業 料,入 学 金,施 設 設 備 等 と教 科 用 図 書 の 譲 渡 に限 定 され て い る。 した が って 医 療 機 関 が職 員 を非 課 税 対 象 外 の 教 育 機 関 で 研 修 を 受 け させ た 場 合,医 療機 関 が 支 払 う授 業 料 は課 税 取 引 と な る。 表3に. よ る と,医 療 部 門 は 中間 投 入 額 の 中 で 非 課 税部 門 と して金. 融 ・保 険 部 門 の割 合 が 高 い こ とが わ か る。 金 融 。保 険 部 門 が 医 療 機 関 の 中 間投 入額 に 非課 税 取 引 と して 占 め る割 合 は,医 療 ・保 健 は3,0%,社. 会 保 障 は4.1%,介. 護 は86.0%と な って. い る。医療 ・保 健 で は 自 らの部 門か ら高 い割 合 で非 課 税 中 間投 入 を お こな って い る(5.3%)。 保 険 会 社 が 支 払 う保 険 金 も医 療 機 関 と同 様 に保 険 金 支 払 い 相 手 に 消 費 税 を請 求 す る こ とが で き な い こ とか ら,こ れ ら2つ の 部 門 業 者 は 互 い に 損 税 を 被 って い る もの と考 え られ る。 本 稿 で は,教 育,そ の 他 の 公 共 サ ー ビスが 非 課 税 中 間 投 入 額 シ ェア が 小 さい こ と,非 課 税 中間 投 入 額 シ ェ アが 高 い部 門 が 非 課 税 対 象 部 門 で あ る金 融 ・保 険 と医療 ・保 健 で あ る こ と か ら中間 投 入 額 に 占め る非 課 税 取 引 部 門 は す べ て 非 課 税 取 引 と した。. 表3中. 間投入に占める非課税 取引の部 門別 の割合 (需 要 部 門). (供 給 部 門). 医 療 ・保健. 介. 護. 金 融 ・保 険. 3.0%. 4.1%. 86.0%. 住宅賃貸料 教 育. 0.0%. 0.0%. 0.0%. 0.0%. 0.0%. 0.2%. 医 療 ・保 健. 5.3%. 0.2%. 10.5%. 社会 保 障 介 護. 0.0%. 0.0%. 0.0%. 0.0%. 0.0%. 0.0%. そ の 他 の 公 共 サ ー ビス. 0.3%. 0.0%. 3.2%. 出 所:『 産 業 連 関 表(2005年. ⑱. 社会保 障. 版)』 よ り作 成 。. 「固 定 資 本 マ トリ ック ス」 の分 類 は,推 計 の基 本 とな る中 分 類 よ り も細 か な 分 類 とな って い る の で,「 固 定 資 本 マ ト リッ クス」 の 分類 と中分 類 に部 門統 合 す る作 業 が 必 要 と な る。 -74(242)一.

(11) 医 療 支 出 に対 す る課 税 に つ い て(鈴 木). 『産 業 連 関 表 』 に よ っ て医 療 機 関 の 非 仕 入 税 額 控 除 額 は推 計 で き るが,産. 業連関表 の医. 療 産 業 の デー タ は 自由 診療 部 分 と診 療 報 酬 部 分 が 混 同 して い る こ とに注 意 が 必 要 で あ るqg)。 自 由診 療 につ いて は基 本 的 に社 会 保 険 が適 用 で きな い の で,医 療 機 関 は患 者 に消 費 税 を請 求 で き る か らで あ る。 そ こ で診 療 報 酬 部 分 と 自由診 療 部 分 を 分 け るた め に 『TKC医 営 指 標(M-BAST)』 『TKC医. 業経. を利 用 した⑳。. 業 経 営 指 標(平 成22年 度 版)』 に お い て 個 人 医 療 機 関 と法 人 医療 機 関 の 保 険 分. 収 入 と 自由 診療 分 収 入 が記 載 され て い る。 デ ー タ に よ る と,個 人 医 療 機 関 の 保 険 分 収 入 は 84,624千 円,自. 由 診 療 分 収 入 は10,808千 円 と な って い る。 法 人 医 療 機 関 の 保 険 分 収 入 は. 140,712千 円,自 由診療 分収 入 は24,772千 円 とな って い る。 本 稿 で は これ らの デ ー タか ら納 税 額 に保 険分 割 合 で あ る86%を(1)式 に お け る非 課 税 売 上 比 率 と した(表4参. 表4医. 照)。. 療 機 関 にお ける 保 険 ・自由 診 療 シ ェア(2010年). 出 所:TKC全. 保険分割合. 86%. 自由分割合. 14%. 国会 『平 成22年 度 版M-BAST』. よ り作成 。. 以 上 の 手 続 きの もとで 医 療 機 関 の 非 仕 入 税 額 控 除 額 が 計算 で き る。 表5に 結 果 が ま と め られ て い る。 表5に よ る と,医 療 ・保 健 部 門 の非 仕 入 税 額 控 除 額 は8,146億 円(約0.8兆 円) とな る。. 表5『. 4.76%. ※単 位 兆 円 出所:総 務 省(2012)『 ⑲. 中 間投 入 額 (非課 税 取 引) (内生 部 門). 中 間投 入 額 (内生 部 門). 実効税率 医療 ・保 健. 産業連 関表』 による医療機関 の非仕入税額控除額. 16.5. 平 成17年(2005年)産. 1.4. 民 間固定資本. 公的固定資本. 4.3. 非仕入税額 控除額 0.8. 0.4. 業 連 関 表 』 お よ び筆 者 計 算 結 果 よ り作 成。. 厚 生 労 働 省 が 毎 年 に発 表 す る国 民 医 療 費 は社 会 保 険 診 療 適 用 部 分 の み で あ る。. ②① 公 的 な医 療 デ ー タ と して 厚 生 労 働 省 が ア ン ケー トに よ って 公 表 して い る 『医 療経 済 実態 調査 』 が 存 在 す る。 『医 療 経 済 実 態 調 査 』 は毎 年6月 の1か 月 間 の みの 調 査 で あ る一 方,『TKC経 標 』 はTKC全. 国会 に加 盟 す る職 業 会 計 人(税 理 士 ・公 認 会 計 士)が,そ. 営指. の 関与 先 で あ る き 中小. 企 業 に対 して,毎 月,企 業 に 出向 か い て 行 う 「巡 回 監 査 」 と 「月 次 決 算」 に よ り,そ の正 確 性 と 適 法 性 が 検 証 され た 会 計 帳 簿 を 基 礎 と し,そ の 会 計 帳 簿 に基 づ い て 作 成 され た 「 決 算 書 」 を基 礎 デ ー タ と して い る。 な お,こ れ らの 決 算 書 は す べ て 法 人 税 申 告 に 用 い られ た もの と な って い る。 『TKC医. 業 経 営 指 標 』 は1年 間 にわ た るデ ー タで あ る。 ま た サ ンプ ル数 は 『TKC医. の ほ うが 多 い。 一75(243)一. 業経営指標』.

(12) 第11巻. 第2号. 次 に第2段 階 と して,厚 生 労 働 省 が 消 費 税 へ の 対 応 と して 手 当 した 診療 報 酬 引 き上 げ分 を差 し引 く必 要 が あ る。 計 算 と して は,2009年. 国 民 医 療 費 で あ る36,0兆 円 に診 療 報 酬 で 消. 費 税 対 応 分 の1,53%を 乗 じた 額 で あ り,こ れ は5,508億 円 とな る。 した が って 医療 ・保 健 部 門 が 最 終 的 に被 る損 税 額 は2,638億 円 と計 算 され る⑳。 損 税 額 は消 費 税 率 が 上 昇 す る と拡 大 す るが,診 療 報 酬 は 公 定 価 格 で あ るた め に 医療 機 関 は増 税 分 を 価 格 に転 嫁 す る こ と はで きな い 。 国 民 医 療 費 が 拡 大 す る最 大 の要 因 は 医療 技 術 の 進 歩 と高 度 化 で あ る。 図3は 福 田内 閣 時 の 社 会 保 障 国 民 会 議 で 提 出 され た 資料 で あ る。 図3に. よ る と1990年 度(平 成2年. 度)か. ら2000年 度(平 成12年 度)ま で 医 療 費 は20。6兆円. か ら30.1兆 円 に まで 増 加 して い る。 この 期 間 中 に医 療 費 の 伸 び は抑 え て い るが,抑. え る要. 因 と して は,制 度 改 正 と診 療 報 酬 を 下 げ た こ とが 挙 げ られ る。 一 方 で 医療 技 術 の進 歩 ・高 度 化 等 は国 民 医 療 費 の拡 大 要 因 で あ る⑳。 医 療 機 関 は医 療 の高 度 化 に対 応 す べ く,設 備 投 資 を 行 う必 要 が あ る。 設 備 投 資 額 にか か る消 費 税 は 消 費 税額 控 除 の対 象 外 で あ る た め に, 医 療 機 関 の 損 税 は拡 大 す る こ と にな る。 2009年 度 の 国 民 医 療 費36兆 円 で マ ク ロ損 税額2,600億 円 を割 る と,国 民 医 療 費 の0.73%が 医 療 機 関 が 被 る損 税 額 で あ る。 診 療 報 酬 の 引 き 上 げ が な い か ぎ り,消 費 税 の増 税 と国民 医 療 費 が 増 大 す る と この 損 税 額 は 拡 大 す る こ とに な る。. 平成2年 国民医療費 国民医療費の伸び (①+②+③+④). 平 成2∼ 6年 度. 20.6兆 円. 人 口増 減 ・高 齢 化 等 の影 響. 平 成7∼ 11年 度. 27.0兆 円. ①. 高齢化等の影響 を除いた1人 当た り 医療費の伸び(②+③+④). 平 成12∼ 15年 度. 平 成12年 30。1兆 円. 5.5%. 3.6%. 0.7%. 1.8%. 1.9%. 1.8%. 3.7%. 1.6%. 制度改正の影響 診療報酬改定の影響. ② ③. 0.0% 1.1%. 0.1%. 医療技 術 の進歩 ・高度化 等. ④. 2.6%. 2.4%. 出 所:内 閣 府(2008)「. ▲0.9%. ▲1.1% ▲2.7%※ ▲0.6%. 2.2%. 社 会保 障 国民 会 議 に お け る検 討 に資 す る た め に行 う医 療 ・介 護 費 用 の シ ミュ. レー シ ョンの 前提 に つ い て」(2008年9月9日 図3国 ⑳. 平 成7年. 資 料)よ. り抜 粋 。. 民 医 療 費 の拡 大 要 因. た だ し この 値 は 医療 ・保 健 部 門 の み を 対 象 と した損 税 の金 額 で あ る。 『産 業 連 関 表 』 には 社 会 保 険 診 療 に よ る非 課 税 売 上 割 合 が 高 い と考 え られ る部 門 と して,介 護 と社 会 保 障 が存 在 す る。『産 業連 関 表 』 に よ って 計 算 を お こな う と,介 護 部 門 は855億 円,社 会 保 障 部 門 は1,036億 円 の損 税 額 が 発 生 して い る もの と考 え られ る。 本 稿 で は介 護 と社 会 保 障部 門 に お い て非 課 税 割 合 を入 手 す る こ とが で きな い た め,最 終 的 な 損税 額 は計 算 して い な い。. ⑳. 厚 生 労 働 省 に よ る と,2010年 医療 の 高 度 化 が2.1%,高. 度 の 国 民 医 療 費 の 伸 び は前 年 度 比3.9%増. 齢 化 が1.6%,診. で あ る。3.9%の. 療 報 酬 プ ラ ス改 定 が0.1%で あ る(2012年9月27日. -76(244)一. 内訳 は 発 表)。.

(13) 医 療支 出 に対 す る課 税 につ い て(鈴 木). 3.3再. 分 配 効 果 につ い て. 社 会 的政 策 配 慮 に よ って公 的保 険 で カバ ーす る医 療 サ ー ビス は消 費 税 が 非 課 税 と され て い る(表1参. 照)。 医 療 は選 択 に よ る もの で はな く,誰 にで も必 要 な サ ー ビス で あ る こ と. か ら低 所 得 者 層 に と って負 担 が 重 くな る と い う こ とが 理 由の1つ. にな るだ ろ う。 そ こで 本. 節 で は,医 療 サ ー ビス の非 課 税 化 に よ る再 分 配 効 果 につ いて 検 討 す る こ とに す る。 家 計 の消 費 税 負 担 構 造 につ いて は これ まで に多 くの 研 究 が な され て き た。 上 村(2006) もは時 系 列 的 に消 費 項 目別 の 間 接 税 の マ ク ロ的 な 実 効 税 率 を 計 測 し,そ の上 で ミク ロ的 な 所 得 階 層 別 の 家 計 負 担 も計 測 して い る㈱。 八 塩 ・長 谷 川(2009)は. 「国 民 生 活 基 礎 調 査(厚 生 労 働 省)2001年. 版 』 の個 票 デ ー タ に. よ って 税 と社 会 保 険 料 の 負担 を計 測 して い る⑳。 税 負 担 の1つ の 項 目 と して 消 費 税 が 考 慮 され て い る。 八 塩 ・長 谷 川(2009)は の 負 担 率 が11。9%(税. 消 費 税 率 が5%か. ら10%に 上 昇 す る と,「 第1階 層. 額 で 約9万 円)増 え る。」 と し㈱,消 費 税 率 の大 幅 な上 昇 に は負 担 増. に 対 す る緩 和 措 置 が必 要 に な る可 能 性 を示 唆 して い る㈱。 これ ま で の 研 究 は 消 費税 の 負担 構 造 を 明 らか に した ものが 多 い。 本 稿 で は,保 険 診 療 へ の 消 費税 非 課 税 の再 分 配 構 造 につ い て検 討 す る。. 3,4分. 配への効果について. (逆 進 性 緩 和 へ の 効 果) 本 稿 で利 用 す る デ ー タ は 『全 国 消 費 実 態 調 査(総 務 省)2009年. 版』 で あ る。 ま ず,所 得. 階 層 別 の消 費 税 負 担 を計 測 す る こ とで 消 費 税 の 逆 進 性 を 観 察 す る。 そ の後 で,公 的保 険 が 適 用 され る医 療 支 出が 非 課 税 にな って い る こ とで,ど の くらい逆 進 性 が緩 和 され て い る の か につ いて み る こ と にす る⑳。 ⑳. 上 村(2006)は. 計 測 結 果 か ら不平 等 度 を維 持 す る た め に 食料 品 へ の消 費 税 率 を低 くす る ので あ. れ ば,「 消 費 税 率 を1%増. 税 して6%に. マ イ ナ スに な る。」 と して い る(26ペ. した と き,不 平 等 度 を維 持 す る た め に必 要 な 消 費 税 率 は ー ジか ら引用)。 こ れ は低 所 得 者 層 だ けで な く高 所 得 者 層 も. 食 料 品 を 消 費 す る こ とが 起 因 して い る。 不 平 等 度 の改 善 に は軽 減 税 率 と は異 な る政 策 を と るべ き で あ る と して い る(27ペ ⑳. ー ジか ら参 照)。. 間 接 税 の 負 担 に つ い て は個 票 デ ー タ だ け で な く,『全 国消 費 実 態 調 査(総 務 省)』 と 『家 計 調 査 年 報(総 務 省)」 の集 計 デ ー タ も利 用 して い る。. ㈱. 八 塩 ・長 谷 川(2009),41ペ. ⑳. 消 費税 率 を10%に 見 合 う税 収 中立 の 条 件 を も と に食 料 品 の 税 率 を5%に 税 率 は12%に. ー ジ か ら引用 。 す る と,食 料 品 以 外 の. な る と して い る。 これ で は低 所 得 者 層 の 負 担 軽 減 効 果 は大 きい とは い え な い と し,. 食 料 品軽 減 税 率 は低 所 得 者 層 に絞 っ た措 置 に はな らな い と指 摘 して い る。 これ は 上 村(2006)も 同様 で あ る。 ⑳. 先 行 研 究 と して橋 本(2013)が. 存 在 す る。 一77(245)一.

(14) 第11巻 利 用 した基 本 デ ー タ は 「第2表. 第2号. 年 間収 入 階級,品 目別1世 帯 当 た り1か 月 間 の 支 出(2. 人 以 上 の世 帯)」 で あ る。 この デ ー タ に は年 間収 入 別 に 品 目別 の消 費 額 が掲 載 され て い る。 掲 載 さ れ て い る 消 費 支 出 の 合 計額 に は,「 贈 与 金 」,「つ きあ い 費 」,「他 の 負 担 費」,「仕 送 り金 」 とい った直 接 的 な消 費 支 出で は な い項 目が 含 まれ て い るの で,こ れ ら4つ の項 目は 消 費 税 の課 税 対 象 外 と した。 ま た消 費 支 出 に は非 課 税 項 目が 含 まれ て い る。 本 稿 で は,医 療 支 出以 外 で は,「 家 賃 地 代」,「自動 車 保 険料 」,「自動 車 保 険 料 以 外 の輸 送 機 器 保 険 料 」, 「郵 便 料 」,「教 育 」を 非 課 税 項 目 と した。 「教 育 」 を非 課 税 にす る に あ た って は,「教 科 書 ・ 学 習 参考 教 材 」 と 「補 習 教 育 」 は 課 税 扱 い と した。 医 療 に対 す る支 出 項 目 と して は,「 保 健 医療 サ ー ビス」 と して 中分 類 され,中 分 類 は,医 科 診 療 代,歯 科診 療 代,出 産 入 院料, 他 の 入 院 料,整. 骨(接. 骨)・ 鍼 灸 院 治 療 代,マ. ッサ ー ジ料 金 等(診 療 外),他. の保 健 医 療. サ ー ビス に分 け られ て い る。 この う ち医 科 診 療 代,歯 科 診 療 代,出 産 入 院 料,他 の 入 院 料, 整 骨(接 骨)・ 鍼 灸 院 治 療 代 を 非 課 税 項 目 と した 。 これ らの支 出額 は患 者 の 一 部 負 担 金(以 後,窓. 口負 担 とす る)で あ る とみ な して,窓. 口負 担 に消 費 税 が課 され る と,消 費 税 の逆 進. 性 に ど の よ うな影 響 を及 ぼす の か につ いて み る こ と に した㈱。 表6に 結 果 が ま と め られ て い る。 表6に お いて 消 費 支 出(調 整 後)は. 消費 支 出 か ら直 接. 的 な消 費 支 出 で は な い項 目 と した4つ へ の 支 出 と非 課 税 項 目へ の支 出を 除 い た もの で あ る。 消 費 税 負 担 額 は現 行 制 度 の もとで 消 費 支 出(調 整 後)に 実 効税 率 で あ る5/105を. 乗 じた額. で あ る。 消 費 税 負 担 額(医 療 課 税)は 医 療 支 出 にお け る保 険適 用分 窓 口負担 部 分 に消 費 税 が課 せ られ た場 合 の消 費 税 負 担 額 で あ る。 表6に. よ る と,年 間 収 入 の 最 低 階 層 か ら最 高 階 層 にか けて 窓 口負担 は,4.7万 円 か ら12,7. 万 円 に収 ま る こ とが わか る。 これ らに 実 効 税 率 を 乗 じて 消 費税 負担 額 を算 出す る と,0.2万 円 か ら0.6万 円 の範 囲 に収 ま る。 平 均 的 な値 で み れ ば,医 療 サ ー ビス は保 険適 用 部 分 が 高 く,窓 口負 担 額 は それ ほ ど高 くな く,消 費 税 が 課 され て も負担 額 は さほ ど大 き くな い。 消 費 税 の増 税 につ いて 問 題 視 され るの が 負 担 の 逆 進性 で あ る。 図4は 表6で 得 られ た消 費 税 負 担 額 と消 費 税 負 担 額(医 療 課 税)を そ れ ぞ れ 年 間収 入 で 割 った値 で比 較 した もの で あ る。 図4に よ る と,消 費 税 に よ る逆 進 性 を 確 認 す る こ とが で き るが,負 担 率 の差 で考 え る と,1%か. ら6%の. 間 で あ り,消 費 税 率5%と. い う低 い税 率 で は 消 費税 の逆 進 性 は さ ほ. ど大 き な 問題 と は な らな い。次 に 消費 税 負担 率(医 療 課 税)と 先 の結 果 と比 較 して み よ う。 図4に よ る と,2本. ⑱. の グ ラ フ は ほぼ 重 な って い る こ とが わ か る。 す な わ ち,窓 口 負担 に消. 窓 口負 担 消 費 税 は保 険 適 用 分 医 療 支 出 に 消 費 税 率 で あ る5%を -78(246)一. 乗 じた値 で あ る。.

(15) 医 療 支 出 に 対 す る課 税 に つ い て(鈴 木). 費 税 を課 税 した と して も逆 進 性 へ の 負 の 効 果 は小 さい もの と考 え られ る。 この こ とに つ い て 再 分 配 係 数 を 計 測 す る こ と に よ って 確認 した もの が 表7で あ る。. 8 2. 5 4. 4 5 5. 7 0. 1 4. 3 8 1. 1 5. 2 7. 8 3. 8 1. 6 3891011111212131414151616171819222327. 6 74577777777878888102111. ■. 一79(247)一. % % % % % % % % % % % % % % % % % % %79530875533210986495333322222222211110. 0 0. 9 4. ヨ. 1. 0.0%. 率   % % % % % % % % % % % % % % % % % % %80641976533210086405433322222222221111 担税 負課 税療 費医 く 肖 亀γ. 7 9. 7 3. 年間 収入(万 円). 率 担 負 税 費 消. 0 0. ■. ▼1. Z.0%. 分 出. 1 1. 1 778910111112131414151516161819212326. 1_. 蟹 3 7. 7 8442370444789500665068023567991235805861122222222333334445. 7 1. 1 4. 0 5052518771779915901202468912558903697182222223333334444566. 7 0. 2 1. 3 9. 0 2 1. 5 9. 6 1. 6 1. 3 0. 4 7. 3 9. 8 4. 5 8. 6 7. 1 7 4. 3 1. よ り作 成 。. 出 所:総 務 省 『全 国 消 費実 態調 査(2009年)」. 8 8. 4 7. 8 1 2. 試メ試ノ〆ア〆 ド. %%%%㌔%ツ%斗%押. 額   担税 負課 税療 医 費 く 肖 ▼ γ. 6 7. 9 0. 〇 〇匿﹂000000000000000005050505050500⑩2,5'0,223344556677891112. 一. 4854332212112233276832727272727274405851223344556677894β'ββ1112. 1 3. 9. 0. 9. 3. 3. 〇.  . 8. 9. 〇. 一. 1. 0. 〇. [. 5. 6. 一. 4. 4. 一. 8. 8. 一. 9. 3. 一. 7. 一. 療 費 課 税 に よ る逆 進 性 へ の影 響. 図4医. 額 担 負 税 費 消. く. 魏 ・ γ. 出 支 費 消. 一. 005050505050500050022334455667789ゆ2渇ゆ1112 一. 0 0 一. 0 0 一. 0 0 一. 0 0 一. 0 0 一. 0 0 0 一. 0 0.  . 0 0. 一. ▼ 「. 入 収 間 年 入 収級 間階 年. L. 1. 1.0%. 一〇一医療非課税 ー. 3.0%. 曇 1. 4.0%. よ り作 成 。 出所:総 務 省 『全 国消 費 実 態 調 査(2009年)」. 療課税. +医. 円) (単位:万. 得 階級別 の医療費負担 表6所. 7.0%. 6.0%. 5.0%. -. II l. l.

(16) 第11巻 表7医. 第2号. 療 サ ー ビス課 税 に よ る再 分 配 効 果 ジ ニ 係 数. 課 税 前 現 行 医 療課 税. 再分配係数. 0.3109 0.3145. 一1. 0.3146. -1. 。15% .19%. 出所:総 務 省 『全 国 消 費 実 態 調 査(2009年)』. よ り作 成 。. 表7は 窓 口負 担 に消 費 税 を課 税 す る こ とで どれ だ け再 分 配 効 果 に負 の影 響 を もた らす か につ い て課 税 前 と現 行 課 税 後,医 療 課 税 後 の ジニ 係 数 を 計 測 し,再 分 配 係 数 に よ って み た もの で あ る⑳。表7に. よ る と,課 税 前 の ジニ 係 数 は0,3109と な って い る。現 行 の 消 費税 が課. 税 され る と,課 税 後 の ジニ 係 数 は消 費 税 の 逆 進 性 の 性 質 か ら0,3145へ と悪 化 して い る。 窓 口負 担 に消 費 税 を課 税(医 療 課 税)す. る と,追 加 的 に消 費 税 が課 税 され るた め に ジニ係 数. は0。3146に悪 化 す る。 しか し再 分 配 係 数 は 現 行 消 費 税 と 医療 課 税 を 比 較 す る と,わ ず か 0.01%の 差 で あ る。 す なわ ち社 会 政 策 的 配 慮 か ら保 険 適 用 の医 療 支 出 は非 課 税 に な って い るが,こ れ に よ る再 分 配 効 果 は極 め て 小 さい もの とい え る。. (年齢 階 層 内 の再 分 配 効 果) つ ぎ に年 齢 階 層 内 にお け る再分 配効 果 に つ い て み る こ とに しよ う。 利 用 した基 本 デ ー タ は,『 全 国 消 費 実 態 調 査(総 務 省)』 に お け る 「第3表. 年 間収 入 五 分 位 階 級 ・世 帯 主 の 年. 齢 階 級,購入 形 態,品 目別1世 帯 当 た り1か 月 間 の支 出(2人. 世 帯)」 と 「第7表. 世帯主の. 年 齢 階 級,年 間 収 入 階級 ・年 間収 入 十 分 位 階級 別1世 帯 当 た り1か 月 間 の収 入 と支 出(2 人以 上 世帯)」 で あ る。 「第3表 」 に は,年 齢 階級 別 の 品 目別 支 出 が 掲 載 さ れ て い る の で,こ. こか ら年 齢 階 級 別. の 医 療 支 出 デ ー タ を入 手 す る こ とが で き る。 「保 健 医 療 サ ー ビス」 の 中分 類 か ら保 険 適 用 診 療 支 出項 目 と して,医 科 診 療 代,歯 科 診 療 代,出 産 入 院 料,他 の入 院 料,整 骨(接 骨)・ 鍼 灸 院治 療 代 を 抽 出 した。 保 険 適 用 診 療 支 出項 目の合 計 額 が 家 計 の 窓 口負 担 分 と した 。 「第7表 」 に は年 齢 階 級 別 に年 間収 入 に 関 す る分 布 が 掲 載 され て い る こ と か ら年 齢 階 級 別 の再 分 配 効 果 を計 測 す る こ とが で き る。 しか し 「第7表 」 に は保 健 ・医 療 につ い て 大 分 類 の み が掲 載 され て い る。 そ こ で 「第3表 」 に掲 載 され て い る 「保 健 ・医 療 」 と同 表 か ら 抽 出 した窓 口 負担 分 を利 用 す る。 同 じ年 齢 階 級 内で は保 健 ・医 療 に 占め る窓 口負 担 分 の 割 ㈱. ジニ 係 数 は不 平 等 度 を測 る尺 度 で あ り,0か. ら1の 値 を と る。0が 完 全 平 等 で あ り,1が. 不 平 等 と な る。 値 が1に 近 づ くほ ど不 平 等 度 が 高 くな る。 -80(248)一. 完全.

(17) 医療支 出に対す る課税 につ いて(鈴 木) 合 は 同 一 で あ る とみ な し,「 第7表 」 の 年 間 収 入 別 の保 健 ・医療 に 窓 口負 担 分 割 合 を乗 じ る こ とで,年. 間収 入 階級 別 の 窓 口負 担額 を算 出 した⑱ Φ 。 消費 支 出 の 中 で直 接 的 な 消 費 に な. らな い項 目 と医療 支 出以 外 の非 課 税 項 目 につ いて は所 得 階 級 別 に差 が 出 る もの が存 在 す る た め年 齢 階層 内 の再 分 配 効 果 につ いて は医 療 の み を 取 り上 げ,保 険適 用 分 の 医療 支 出 の 限 界 的 な効 果 につ い て検 討 す る こ と に した 。 窓 口 負担 額 に消 費 税 率 を乗 じる と医 療 支 出 に対 す る消 費 税 負 担額 が算 出 され る。 まず,年 齢 階 級 別 の窓 口負 担 分 にか か る消 費 税 額 を み て み よ う。 表8に 計 算 結 果 が示 さ れ て い る。 表8に. よ る と,や は り年 齢 階 級 が 上 が る につ れ て 窓 口負担(保 健 ・医 療 の 内,. 保 険 適 用 分)は 上 昇 す る こ とが わ か る。30歳 未 満 か ら30∼39歳 に か け て保 健 ・医 療 支 出が 10.7万 円 か ら13。5万円 に 大 き く上 昇 して い る が,こ. れ は30歳 未 満 か ら30∼39歳 に か けて 年. 齢 が 小 さ い子 を持 つ 世 帯 に変 化 す るか らだ と考 え られ る。 ま た70歳 以 上 は窓 口負 担 割 合 が 下 が る影 響 に よ って60∼69歳 よ り0.5万円 減 少 して い る こ とが わか る。窓 口負担 分 の消 費 税 は年 齢 階 級 別 に み て0.2万 円 か ら0.5万円 まで に収 ま って い て,そ. れ ほ ど大 き な 負 担 額 で は. な い もの と いえ る。. 表8年 30歳 未 満. 齢階級別医療非課税負担. 30∼39歳. 40∼49歳. (単位:年 間 万 円). 50∼59歳. 70歳 以 上. 60∼69歳. 入. 445.6. 582.8. 743.9. 837.1. 595.5. 483.1. 保 健. ・ 医 療. 10.7. 13.5. 14.2. 14.9. 18.6. 18.8. 内,保. 険適用分. 4.2. 5.9. 6.3. 7.0. 9.7. 9.2. 窓口負担分 消費税. 0.2. 0.3. 0.3. 0.4. 0.5. 0.5. 年. 間. 収. 出所:総 務 省 『全 国消 費 実 態 調 査(2009年)』. よ り作 成 。. つ ぎ に 同 じ年 齢 階層 内 に お け る所 得 分 配 へ の 効 果 につ いて み て み よ う。 年 齢 階 層 別 か つ 所 得 階級 別 の一 覧 表 は付 属 資 料 に ま とめ て い る。 表9に お い て30∼39歳 未 満 の 所 得 階級 別 の計 算 結 果 を掲 載 して い る。表9に 円(200万 円 未 満)か. よ る と,窓 口負 担 分 の消 費 税 は所 得 階 級 別 にみ て02万. ら0.5万円(1,000∼1,250万. 額 は小 さ い もの といえ る。 表9の. 円 未 満)の 間 で収 ま って いて,消 費税 負 担. よ うな デ ー タを 用 い て 年 齢 階 級 内 で の 窓 口 負担 分 の 消 費. 税 が 所 得 分 配 に ど の よ うな影 響 を 及 ぼ す の か につ い て ま とめ た もの が 表10で あ る。. ⑳. 保 健 ・医 療 に 占 め る 一 部 負 担 金 割 合 は,30歳 50∼59歳. が47%,60∼69歳. が52%,70歳. 未 満 が40%,30∼39歳. 以 上 が49%と -81(249)一. な って い る。. が44%,40∼49歳. が45%,.

(18) 第11巻 表930∼39歳. 第2号. 未 満 に お け る所 得 階級 別 の 医療 支 出額 と消 費 税 負 担 額. 200未 満. 200∼. 300∼. 400∼. 500∼. 600∼. 800∼. 1,000. 1,000∼. 1,250. 1,250∼. L500. 1,500. 以上. 300. 400. 500. 600. 800. 156,816. 281,383. 677,753. 1,006,212. 1,031,252. 1,301,487. 507,059. 209,017. 78β00. 37,858. 131.1. 249.7. 35L7. 447.8. 541.8 12.5. 677.2 15.5. 881.5. 1,091.4 21ユ. L345.2. 2,129.1. 44%. 44%. 44%. 30∼39歳. 分布(抽 出率調整) 年間収入(万 円) 保健 ・医療(万 円) 保険適用率(固 定) 窓口負担負担分(万 円) 窓口負担分消費税(万 円) 年間収入 一窓口負担分消費税. 5.4. 44%. 9.6. 12ユ. 44%. 11.5. 44%. 44%. 17.6. 44%. 18.6. 1L3. 44%. 44%. 2.4. 4.2. 5.3. 5.0. 5.4. 6.7. 7.7. 9.2. 8.1. 0.1. 0.2. 0.3 351.4. 0.3. 0.3. 0.3. 0.4. 0.5. 0.4. 676.9. 881.1. 1,090.9. 13正.0. 249.5. 出 所:総 務 省 『全 国 消 費 実 態調 査(2009年. 447.5. 54L5. 1β44.8. 4.9 0.2 2,128.9. 版)』 よ り作 成 。. 表10は 窓 口負 担 分 の 消 費 税 が か か る前 後 の ジニ係 数 を年 齢 階 級 別 に計 測 し,再 分 配 係 数 を 算 出 した もの で あ る。 消 費税 に逆 進 性 が と もな う と,課 税 に よ る再 分 配 効 果 はマ イ ナ ス には た ら くこ とに な る。 表10に よ る と,課 税 に よ る再 分 配 へ の負 の 影 響 が 最 も大 きい 年 齢 階 層 は30歳 未 満 で あ り,再 分 配 係数 は マ イ ナ ス3.5%と な って い る。逆 に課 税 に よ る再 分 配 へ の 負 の影 響 が最 も小 さい年 齢 階層 は60∼69歳 未 満 の階 層 で あ り,再 分 配 係 数 は マ イ ナ ス 0.8%と な って い る⑬D。 表10の 結 果 をみ る と,年 齢 階 層 内 に お いて 窓 口負 担 分 に消 費 税 に よ る逆 進 性 は小 さい もの とい え る。. 表10年. 齢階級内での再分配効果 課 税 前. 30歳 未 満. 課 税 後. 再分配係数. 0,220. 0,227. 一3 .5%. 30∼40歳. 未満. 0,228. 0,232. 一2 .0%. 40∼49歳. 未満. 0,255. 0,259. 一1. 50∼59歳. 未満. 0,280. 0,283. 一1 .3%. 60∼69歳. 未満. 0,324. 0,327. 一 〇. 0,306. 0,308. 一 〇 .8%. 70歳 以 上. 出所:総 務 省 『全 国 消 費 実 態 調 査(2009年)』. 4。. お. わ. り. .6%. .8%. よ り作 成。. に. 本 稿 で は,ま ず 現 行 の 消 費 税 制 度 にお け る社 会 保 険 診 療 が 適 用 され る 医療 支 出非 課 税 措 置 に よ って 発 生 す る損 税 が 医療 機 関 に どれ くらい存 在 す るの か につ い て 計測 を お こな った 。 つ ぎ に医 療 非 課 税 に よ る再 分 配 効 果 につ い て 計 測 を お こな った。 本稿 で得 られ た結 果 は以 下 の よ うに ま と め られ る。 ⑳. 表 で は70歳 以 上 もマ イ ナ ス0.8%で あ るが,こ れ は 四 捨 五入 に よ る もの で厳 密 に は60∼69歳 未 満 の 階 層 の ほ うが 負 の 影 響 が 小 さい 。 -82(250)一.

(19) 医療支出 に対す る課税について(鈴 木) 第1に,現 い る。1つ. 時 点 で の消 費 税 率5%に. よ って 医療 機 関 は マ クロで2,638億 円 の損 税 を被 って. の産 業 と して の税 に よ る損 害 と して は 多額 で あ る とい え よ う。 診 療 報 酬 の 引 き. 上 げ が な い か ぎ り,消 費 税 増 税 と国 民 医療 費 の拡 大 は 医療 機 関 の損 税 を増 大 させ る こ と に な る。 医 療 費 増 大 の 大 きな 要 因 と して 医療 の 高度 化 が あ る。 医療 の高 度 化 に対 応 す べ く医 療 機 関 は設 備 投 資 を 行 わ な けれ ば な らな い が,設 備 投 資 の拡 充 は損 税 の拡 大 につ な が り,損 税 の存 在 は 医療 機 関 の投 資 阻 害 要 因 に な る。医療 を社 会 政 策 的 配 慮 か ら非 課 税 に して い るが, これ まで 診 療 報 酬 改 定 に よ って手 当 され て き た こ とを考 え る と,事 実 上 は患 者 側 に負 担 を 転 嫁 させ て いた とい う こ とだ。 医療 機 関 は ゼ ロ税 率 を提 案 して い るが,医 療 へ の 支 出 は 必 需 品 要 素 が 高 い こ とか らゼ ロ税 率 は効 率 性 の 阻害 要 因 とな る可 能 性 が あ る。 む しろ原 則 課 税 と して,医 療 機 関 に仕 入 税 額 控 除 を で き る よ うに させ て,患 者 に税 を 還 付 させ るや り方 が よい。 第2に,消. 費税 は社 会 政 策 的配 慮 か ら医 療 を非 課 税 に して い るが,医 療 を 非 課 税 に す る. こ とに よ る再分 配 効 果 は所 得 階層 間及 び年 齢 階 層 間 の 両 面 で 小 さい とい う結 果 を 得 た。 し か し,医 療 へ の支 出 は リス クが と もな うこ と に注 意 が 必 要 だ 。 子 ど もが い る世帯 や 重 篤 な 病 に罹 って しま った低 所 得 者 層 とな る と,医 療 非 課 税 の 再 分 配 効 果 は 大 き くな る。 本 稿 の 分 析 結 果 か ら平 均 的 な家 計 で は非 課 税 に よ る再 分 配 効 果 は 小 さい とい う こ とか ら,世 帯 や 所 得 水 準 を考 慮 して 的 を絞 った再 分 配 政 策 の 実 施 が 望 まれ る。 本 稿 の分 析 で わ か った こ と に よ る損 税 の 解 消 と適 切 な 再 分 配 政 策 の実 施 に は,現 在 の政 府 が実 施 しよ う と して い る マ イ ナ ンバ ー 制 度 の 整 備 に よ る給 付 付 き 税額 控 除 の実 施 が適 当 で あ る と思 わ れ る。. 参. 〔1〕. 安 部 和 彦(2011)「. 号,62-69ペ 〔2〕. 考. 文. 献. 税 率 引上 げ で拡 大 す る消 費 税 の. 「損 税 」 問 題 」 『税 務 弘 報 』10月. ー ジ。. 上 田 淳 二,筒. 井 忠(2011)『. 消 費 税 の税 収 変 動 要 因 の 分 析 一 産 業 連 関 表 を 用 いた 需. 要 項 目別 の 税 額 計 算 』KIERDISCUSSIONPAPERSER工ES,No,1105,京. 都大学経. 済研究所。 〔3〕 上 村 敏 之(2006)「 家 計 の 間 接 税 負 担 と 消 費 税 の 今 後:物 品 税 時 代 か ら 消 費 税 時 代 の 実 効 税 率 の 推 移 」 『会 計 検 査 研 究 』 第33号,11-29ペ ー ジ。 〔4〕. 鎌 倉 治 子(2008)「. 諸 外 国 の 付 加 価 値 税(2008年. 版)」 『基 本 情 報 シ リー ズ1』. 国立. 国 会 図 書 館 調 査 及 び立 法 考 査 局。 〔5〕. 財 団 法 人 日 本 医 業 経 営 コ ン サ ル タ ン ト協 会(2010)『. 〔6〕 鈴 木 善 充(2011)「. 医 療 費 財 源 に 関 す る提 言 』。. 消 費 税 に お け る 益 税 の 推 計 」 『会 計 検 査 研 究 』 第43号,45-56ペ -83(251)一. ー.

(20) 第11巻. 第2号. ジ。 〔7〕. 鈴 木 善 充(2012)『. 給 与 所 得 課 税 の シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 分 析 』APIRDiscussionPaper. SeriesNo。25。. 〔8〕 高 林 喜 久 生 ・下 山朗(2001)「 題 一 」 『経 済 学 論 究(関. 消 費 税 改 革 の経 済 効 果 一 伝 票 方 式 導 入 の 必 要 性 と課. 西 学 院 大 学)第55巻. 第1号,53-81ペ. ー ジ。. 〔9〕 竹 嶋康 弘(2009)「 医 療 を め ぐ る控 除 対 象 外 消 費税 問題 」 「第11回 社 会 保 障審 議 会 医 療 部 会 資 料(厚 生 労 働 省)』。 〔10〕 西 沢和 彦(2011)『 税 と社 会 保 障 の抜 本 改革 』 日本 経 済 新 聞 出版 社 。 〔11〕日本 医 師 会(2012)「 「社 会 保 障 ・税 一 体 改 革 素 案 」 に 対 す る 日本 医 師会 の見 解 」 『定 例 記 者 会 見 資 料(2012年2月1日)』 〔12〕 日本 病 院 会(2002)「. 。. 日 医 ニ ュ ー ス 」 第643号 。. 〔13〕 橋 本 恭 之(2002)「. 消 費 税 の 益 税 と そ の 対 策 」 『税 研 』 第18巻 第2号,48-52ペ. 〔14〕 橋 本 恭 之(2013)「. 逆 進 性 対 策 の 再 検 討 」 『税 研 』 第29巻 第1号,64-71ペ. 〔15〕 八 塩 裕 之 ・長 谷 川 裕 一(2009)「 析 』 第182号,25-47ペ. ー ジ。 ー ジ。. わ が 国 家 計 の 消 費 税 負 担 の 実 態 に つ い て 」 『経 済 分. ー ジ。. 〔 付属 資料 〕. 資料1消 ○ 平 成 元 年4月 ①. 費税への診療報酬改定 による措置の方法. 診 療 報 酬 改 定 時(消 費 税 導 入 時)の. 計算方 法. 薬 価基 準分3.0%×0.9(注)×0.9(在 庫一 ヶ月 分調 整率)=2.4%(医 ※満年 度 べ一 ス27%(医 療 費 べ一 ス0.72%). 療費 べ 一 ス0.65%). ② 診療報酬本体分 {1・ ・-51鯛 人件 費)-2・ 燗 薬斉り 費)-a7%(価 格低 下 品目)-n3%(非 課 税 品 目) -4・%(主 要 でな ・囎)}x1釧 ・・(1肖 賭 物価 へ の影響)・1・/11(碑 一 ・月分 謹 一 ・・11%(満年度 べ 一ス・・12%)(注. 爆. 欝 鵬. 全体 改定率 ①+② 一・.76%(満 年度 べ 一ス・・84%)禍. ○ 平 成9年4月. 懇 齎. 灘 器 嬢 購 鳩. 潔 過繊. 率). 難 麺総. 麟. とならなし'よ う・. 診 療 報 酬 改 定 時(消 費 税 引 上 げ 時)の 計 算 方 法. ①. 薬価基 準分20.9%(薬. 剤費 の割合)×(105/103-1)=0.40%. ②. 特定保 険 医療材 料2.4%(特. ③. 診療報 酬本 体分. 定保 険医 療材 料の割 合)x(105/103-D=O.05%. {1・・-4住8%(人 件 費)-2伍9%(薬 剤 費)-Z4%(特 定 保険 医療欄) 一&4%(非 翻 品 目)}× 剛 ・・(消費渤 価 へ の影響)-a32% 全体 改定 率 ①+②+③=0.77% 出 所:厚 生 労 働 省(2012)「. 診 療 報 酬 調 査 専 門 組 織 ・医 療 機 関 等 に お け る 消 費 税 負 担 に関 す る 分 科 会. の 設 置 に つ い て」(2012年7月27日. 資 料)よ. り引用 。. 一84(252)一.

(21) FF鴫. 医療支 出に対す る課税 につ いて(鈴 木) 資料2年 200未 満. 30歳未満 分布(抽 出率調整) 年間収入(万 円) 保健 ・医療(万 円) 保険適用率(固 定) 窓 口負担負担分(万 円) 窓 口負担分消費税(万 円) 年間収入 一窓 口負担分消費税. 42,222. 齢階級別 ・所得階級別の医療支出 と税負担額 200∼. 300∼. 300. 400. 113,511. 400∼ 500. 500∼ 600. 800. 800∼ 1,000. 600∼. 1,000∼. 1,250. 1,500. L500 以上 0. 1,250∼. 107,473. 114,192. 39,703. 6,705. 1,117. 253.4. 222,171 343.8. 184,654. 1422. 441.7. 538.8. 672.8. 848.7. 1,093.5. 1321.1. 0. 1L1. 8.3. 11.2. 11.2. 12.5. 9.7. 8.3. 9.8. 58.0. 0.0. 40%. 40%. 40%. 4.4. 3.3. 4.4. 0.2. 0.2. 0.2. 142.0. 253.2. 156,8正6. 13L1. 40%. 40%. 4.4. 40%. 40%. 40%. 40%. 40%. 5.0. 3.9. 3.3. 3.9. 23.0. 0.0. 0.2. 0.2. L2. 0.0. 1,093.3. 1,319.9. 0.0. 0.2. 0.2. 343.6. 02 44L5. 538.6. 672.6. 281,383. 677,753. 1,006,212. 1,031,252. 249.7. 351.7. 447.8. 541.8 12.5. 848.5. 30∼39歳. 分布(抽 出率調整) 年間収入(万 円) 保健 ・医療(万 円) 保険適用率(固 定) 窓口負担負担分(万 円) 窓口負担分消費税(万 円) 年間収入 一窓口負担分消費税. 5.4. 44%. 9.6. 12.1. 44%. 44%. 11.5. 44%. 44%. 1β01,487. 507,059. 209,017. 78,800. 37,858. 677.2 15.5. 881.5 17.6. 1,09L4 21.1. 1,345.2. 2,129.1. 44%. 44%. 44%. 18.6. 11.3. 44%. 44%. 2.4. 4.2. 5.3. 5.0. 5.4. 6.7. 7.7. 9.2. 8.1. 0.1. 0.2. 0.3. 0.3. 0.3. 0.3. 0.4. 0.5. 0.4. 131.0. 249.5. 351.4. 447.5. 541.5. 676.9. 881.1. 1,090.9. 1β44.8. 2,128.9. 172,183. 257,459. 667,148. 795,298. 1,150,887. 134.9. 247.1. 448.4. 546.3. 671,066 1,102.3. 306,304 1,357.2. 245,956 1,918.2 22.1 45%. 4.9 0.2. 40∼49歳. 分布(抽 出率 調整) 年間収 入(万 円) 保健 ・医療(万. 円). 保険適 用率(固 定) 窓口負担 負担分(万 円) 窓口負担分 消費税(万 円) 年間収入一窓口負担分消費税. 5.8 45%. 498,105 350.9. 8.1. 9.0. 45%. 45%. 11.4 45%. 12.3. 45%. 1β20,545. 692.5. 882.1. 14.0. 16.3. 19.2. 19.7. 45%. 45%. 45%. 45%. 2.6. 3.6. 4.0. 5.1. 5.5. 62. 7.3. 8.5. 8.8. 0.1. 0.2. 0.2. 0.3. 0.3. 0.3. 0.4. 0.4. 0.4. 9.8 0.5. 134.8. 246.9. 350.7. 448.1. 546.0. 692.2. 881.7. 1,10L9. 1,356.8. 1,917.7. L520,835 1,406,333 1,095,098. 50∼59歳. 分布(抽 出率調整) 年間収入(万 円) 保健 ・医療(万 円) 保険適用率(固 定) 窓 口負担負担分(万 円) 窓 口負担分消費税(万 円) 年間収入一窓 口負担分消費税. 215,916. 297,812. 512,253. 654,801. 667,571. 528,597. 534,783. 128.3. 252.8. 350.5. 448.4. 548. 696.8. 889.2. 1,101.9. 1361.5. 1952.4. 9.8. 10.6. 10.4. 11.5. 13.8. 13.6. 15.6. 16.8. 21.4. 47%. 47%. 47%. 47%. 47%. 47%. 47%. 47%. 47%. 20.8 47%. 4.6. 5.0. 4.9. 5.4. 6.5. 6.4. 7.3. 7.9. 10.0. 9.8. 0.2. 0.2. 0.2. 0.3. 0.3. 0.3. 0.4. 0.4. 0.5. 0.5. 128.1. 252.6. 350.3. 448.1. 547.7. 696.5. 888.8. 1,101.5. 1β61.0. 1,557,535 1,407,748. 1951.9. 60∼69歳. 分布(抽 出率調整) 年間収入(万 円) 保健 ・医療(万 円) 保険適用率(固 定) 窓 口負担負担分(万 円) 窓口負担分消費税(万 円) 年間収入 一窓口負担分消費税 70歳以上 分布(抽 出率調整) 年間収入(万 円) 保健 ・医療(万 円) 保険適用率(固 定) 窓口負担負担分(万 円) 窓口負担分消費税(万 円) 年間収入 一窓口負担分消費税. 458,580. 1,015,204. 1,106,539. 1,379,291. 733,765. 454,034. 228β38. 141.3. 256.7. 350.1. 446.6. 545.6. 687.6. 885.2. 1,106.7. 1,357. 12.1 52%. 14.9. 17.5. 17.7. 18.8. 19.6. 20.5. 21.8. 25.7. 32.0. 52%. 52%. 52%. 52%. 52%. 52%. 52%. 52%. 2β23.1. 6.4. 7.8. 9.2. 9.3. 9.8. 10.3. 10.7. 11.4. 13.5. 0.3 141.0. 0.4 256.3. 0.5. 0.5. 0.5. 0.5. 0.5. 0.6. 0.7. 0.8. 349.6. 446.1. 545.1. 687.1. 884.7. L106.1. 1,356.3. 2,322.3. L836,863 1,175,567. 165,正63. 71,790. 120,479. 1,107.6 23.5. 正.352ユ. 2,389. 503,304. 987,373. 144.1. 256.3. 350.6. 10.5. 13.8. 17.4. 49%. 49%. 49%. 658,126. 638,356. 300,245. 443.9 19.5. 544.7 21.3. 682.5 23.3. 886.7 27.0. 49%. 49%. 49%. 49%. 49%. 39.3. 49%. 49% 19.1. 6.7. 8.5. 9.5. 10.4. 11.3. 13.1. 11.5. 15.2. 0.3. 0.3. 0.4. 0.5. 0.5. 0.6. 0.7. 0.6. 143.8. 256.0. 681.9. 886.0. 1,107.0. 0.8 1,35L3. 350.2. 443.4. 544.2. 版)』 よ り作 成 。. 一85(253)一. 16.8. 31.1. 5.1. 出 所:総 務 省 『全 国 消 費実 態 調 査(2009年. 辱 博 喘,7▼r巳P唖. 52%. 262,664. 1.0 2β88.0.

(22)

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