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Novel method for evaluating mouse facial nerve function using commercial products and free software(民生品とフリーソフトウエアを用いた新たなマウスにおける顔面神経機能評価法)<内容の要旨及び審査結果の要旨>

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Academic year: 2021

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Nagoya City University Academic Repository

学 位 の 種 類 博士 (医学) 報 告 番 号 甲第1748号 学 位 記 番 号 第1245号 氏 名 関谷 真二 授 与 年 月 日 令和 2 年 3 月 25 日 学位論文の題名

Novel method for evaluating mouse facial nerve function using commercial products and free software

(民生品とフリーソフトウエアを用いた新たなマウスにおける顔面神経機 能評価法)

Nagoya Medical Journal (in press)

論文審査担当者 主査: 松川 則之

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論 文 内 容 の 要 旨 顔面神経再生の評価のために、齧歯類においては髭の震え(whisker)を観察することが基一 般的である。目視による麻痺スコアを用いた評価方法が多くの場合実施されているが現状である。 マウスの髭運動は、非常に速いため客観的かつ正確な評価を行うことは困難であったためである。 近年では動画を撮像し動作解析を施行した報告もあるが、システムを構築するには多大な労力と 費用がかかる。そのため、すべての施設で容易に行えるwhisker 解析の評価手法を開発した。 方法 whisker 評価は6匹のマウス(c57bl / 6j)を用い三種混合 薬を使い麻酔を行った。外科用 鉗子にて、麻酔下に耳介尾側を皮膚切開し左顔面神経を露出させ、耳下腺の下を走行する神経を トレースし分岐部の近位の顔面神経を、過去の報告と同様に30 秒間クランプし、合計2回の挫滅 を行った。術後13 日目から術後34日目までマウスの髭運動の評価を行った。一般的に Vibrissae (髭)C1-C3 は、主に水平面上を平行に運動するため上方から撮像したときの二次元的解析に用 いるのに理想的であるため今回もC1 にマーキングを行った。自動追跡に必要な最小限度のマニ キュアを鼻先端、毛根、毛中央に塗料した。マウスの顔面を固定するために、遠心チューブ50ml を用いて頭部を固定した。遠心チューブの先端をマウスの頭部のサイズに合わせ切断し、頭部が 露出するような形で固定させた。撮像はデジタルカメラ(Sony RX100 M5)を用いて、興奮時 4 秒間の運動を記録した。5分間キャップ内で安静後、匂い刺激を行い撮影した。運動解析は、 KINOVIA を用いた。 結果 術後17日まで運動は殆ど見られなかった。その後運動機能は徐々に回復し始め、術後27 日で健側に比し50%の回復を示した。この回復中期においては回復の度合いに個体差あった。 しかしながら術後34日には85%の回復を示し、個体差はあまりなくほぼ全ての動物で回復を えた。我々はハイスピード撮影で撮影条件を変えて誤差を1度までを許容する場合で補正が必要 となるまでの撮影時間をそれぞれ計測し検討した。N=9のマウスで 120fps から 480fps の間の各 fps 正確に追跡できることができる撮影時間の長さを検討した。それぞれの fps で撮影後 KINOVIA を用いて自動で追跡を行わせた。ソフトの追跡点とマーキングとのずれが1度を超え た時点で撮影は終了とした。480fps は 120fps と比し有意差をもって長い時間の正確な自動追跡 を実現できた。一方240fps とは有意差はつかなかったものの長時間の自動追跡を得ることができ た。考察顔面神経麻痺は、日常生活におけるQOL だけでなく社会生活にも大きく影響をおよぼ す。耳鼻咽喉科領域では良性、悪性腫瘍や聴神経腫瘍の手術による合併症、ベル麻痺や外傷など 様々な原因により顔面神経麻痺が生じる。そのため現在までさまざまな薬剤などで顔面神経再生 への影響などを調べられてきた。nimodipine など臨床応用に期待できる薬剤や FGF 投与、機械 的刺激や超音波刺激などのリハビリテーション治療などがあり今後も基礎実験における治療効果 判定の役割は非常に重要なものと考える。一方髭運動は約10Hz と非常に素早いため客観的かつ 正確に評価は困難であるからである。客観性の問題から近年では髭運動を録画しソフトウェアで 運動解析する方法が提案されてきた。しかし手動で運動角度を計測する人的コストの面と装置の 費用コストの面で障壁となっていた。そのため我々は簡単な装置で安価にマウスの顔面神経機能 評価するためのシステム構築を試みた。システム作りに必要なコストは、デジタルカメラ、アク リル板、遠心管、塗料のみあった。分析ソフトウェアは一般に公開されており、無料でダウンロ ードすることができる。得られた座標情報はExel で情報を出力することができるため角度や角速 度のグラフの作製を自己でも行うことができる。マウスの髭運動の振動数は約10hz程度である ため、通常のビデオカメラ30fpsで撮影を行うと一回の振幅で1、2 枚しか撮像できない。 そのため最大振幅を捉えるためにはよりシャッター回数が大きいほど正確といえる。そこで多く の報告でもfps の高い撮影方法を採用しており、いままでの報告では 100fps が最高であった。ソ

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フトウェアは作為的にプロットしておいた標的を自動的に追跡することができるが、その標的が 滑らかかつ鮮明な画像でない場合はエラーが発生し目標点とのずれが生じ評価を正確に行うこと ができない。今回撮影可能時間を調べた結果120fps と比し標的をスムーズにズレなく追跡するた めにはfps は多ければ多いほどよい結果となった。そして両側の whisker 解析において頭部すべ てを収めるためには画像サイズができるだけ大きいことが好ましい。そこで、480 fps で 1920× 1020 のフル HD で撮影できるデジタルカメラを選択した。 今回新たなマウスにおけるwhisker 評価法を開発した。その結果挫滅後約 5 週間でほぼ完全な回 復を得るという結果を得た。またfps が高い撮影法がより適していると考えられた。 (注)和文で2,000字以内でまとめる

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論文審査の結果の要旨 【論文の要旨】 顔面神経再生の評価のために、齧歯類においては髭の震え(whisker)を観察することが一般的である。しか しマウスの髭運動は、非常に速いため客観的かつ正確な評価を行うことは困難である。そのため、すべての施 設で普及しうると思われる whisker 解析の評価手法を開発した。 whisker 評価は6匹のマウス(c57bl / 6j)を用い三種混合 薬を使い麻酔を行った。外科用鉗子にて分岐部 の近位の顔面神経を過去の報告と同様に 30 秒間クランプし、合計2回の挫滅を行った。術後 13 日目から術後3 4日目までマウスの髭運動の評価を行った。マウスの顔面を固定するために、遠心チューブ 50ml を用いて頭部 を固定した。遠心チューブの先端をマウスの頭部のサイズに合わせ切断し、頭部が露出するような形で固定さ せた。デジタルカメラ(Sony RX100 M5)で撮影し運動解析は、KINOVIA を用いた。 結果は術後17日まで運動は殆ど見られなかったが術後27 日で健側に比し50%の回復を示した。最終的に 術後34日には85%の回復を示し滑らかな回復曲線を得ることが出来た。 また我々はハイスピード撮影で撮影条件を変えて誤差を1度までを許容する場合で補正が必要となるまでの 撮影時間をそれぞれ計測し検討した。N=9のマウスで 120fps から 480fps の間の各 fps 正確に追跡できることが できる撮影時間の長さを検討した。それぞれの fps で撮影後 KINOVIA を用いて自動で追跡を行わせた。ソフトの 追跡点とマーキングとのずれが1度を超えた時点で撮影は終了とした。 結果は 480fps は 120fps と比し有意差をもって長い時間の正確な自動追跡を実現できた。一方 240fps とは有 意差はつかなかったものの長時間の自動追跡を得ることができた。 髭運動は非常に素早いため客観的かつ正確に評価は困難であるため、客観性の問題から近年では髭運動を録 画し運動解析する方法が提案されてきた。しかし手動で運動角度を計測する人的コストの面と装置の費用コス トの面で障壁となっていた。そのため我々は簡単な装置で安価にマウスの顔面神経機能評価するためのシステ ム構築を試みた。システム作りに必要なコストは、デジタルカメラ、アクリル板、遠心管、塗料のみあった。 分析ソフトウェアは一般に公開されており、無料でダウンロードすることができる。得られた座標情報は Exel で情報を出力することができるため角度や角速度のグラフの作製を自己でも行うことができる。また最大振幅 を捉えるためにはよりシャッター回数が大きい撮影が好ましいがいままでの報告では 100fps が最高であった。 ソフトウェアは作為的にプロットしておいた標的を自動的に追跡することができるが、その標的が滑らかかつ 鮮明な画像でない場合はエラーが発生し目標点とのずれが生じ評価を正確に行うことができない。今回撮影可 能時間を調べた結果 120fps と比し標的をスムーズにズレなく追跡するためには fps が多ければ多いほどよい結 果となった。 今回新たなマウスにおける whisker 評価法を開発したためその有意性と客観性を報告した。 【審査の内容】約 20 分間のプレゼンテーションの後に,主査 松川より、評価機器開発の目的に対して神経障 害モデルを用いた理由、髭のマーキングする位置の妥当性、3 次元解析の可能性など計 8 項目、また第 1 副査 間瀬光人教授より髭運動の特徴を基に数学的予測モデル応用の可能性、顔面神経障害モデルのメカニズムと妥 当性など計 4 項目、第 2 副査 飛田秀樹教授より動物実験における3R,用いた 3 種混合麻酔の薬理学的意義、 顔面神経障害モデルの脳内神経変化、障害回復メカニズムなど計7項目の質問があった。これらの質問に対し て、申請者は回答に窮する場面もあったが、概ね適切な回答が得られ、学位論文の内容に対する理解も十分で あると判断した。したがって、本申請者は博士(医学)の学位を授与するに値すると判定された。 論文審査担当者 主査 松川 則之 教授 副査 間瀬 光人 教授・飛田 秀樹 教授

参照

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