• 検索結果がありません。

放送時刻でアクセス可能な放送コンテンツのアーカイブシステムの試作

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "放送時刻でアクセス可能な放送コンテンツのアーカイブシステムの試作"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)情報処理学会第 75 回全国大会. 2E-2. 放送時刻でアクセス可能な放送コンテンツのアーカイブシステムの試作 金子 豊. 黄 民錫. 竹内 真也. 砂崎 俊二. 日本放送協会 放送技術研究所. 1. はじめに 放送メディアは編成というタイムテーブルに基づき, 一定量の放送コンテンツを視聴者に提供する特徴がある. 毎日,毎週の決まった時刻に放送される番組が,生活習 慣に密着している視聴者も多い.放送時刻は番組名と共 に放送番組の特定に重要な役割を持つ.最近では放送後 の番組は,VOD(Video On Demand)などの通信環境を使 ったサービスで視聴されるが,現在の通信系サービスで は,番組単位での視聴が基本であり,放送時刻を意識し て視聴されることは少ない.今後,通信系でタイムシフ ト視聴サービスが可能になれば,番組単位の視聴だけで なく,放送時刻方向にザッピングしながらの視聴[1]など が可能になる.また,放送時刻を意識して過去の番組を 視聴することで,今後放送される番組への視聴につなげ ることができるものと考えられる. 本稿ではタイムシフトサービスを行う放送システムで の利用を想定し,放送コンテンツを時系列に管理,閲覧 できるアーカイブシステムを試作したので報告する.. 2. システム要件 試作したアーカイブシステムの主な要件を以下に示す. ① 永続的に放送コンテンツ(映像,音声,字幕など) を蓄積できる. ② 放送した放送コンテンツを時系列に閲覧できる. ③ 複数の放送コンテンツを同期して利用できる.. 3. システム構成 試作したアーカイブシステムの構成を図1に示す.本 システムでは,放送コンテンツのファイルを分散ファイ ルシステムに保管する.保管したファイル内のデータは, 時刻情報でアクセスできる仮想的なファイル(以下,仮 想メディア)にマッピングすることができる. 3.1 分散ファイルシステム 分散ファイルシステムは複数のノードから構成され, 互いに参加・離脱を監視・通知する[2].ノードには,フ ァイルを保管するストレージノード,分散ファイルシス テムにアクセスするためのアクセスノード,仮想メディ アへのマッピング情報を管理するデータベースノードな どがある.利用者の作成したファイルやマッピング情報 は,ストレージノードのいずれかに保管し,その保管場 所 は ス ト レ ー ジ ノ ー ド で 構 成 す る DHT(Distributed Hash Table)による KVS(Key Value Store)で分散管理す る[3].ストレージノードを必要に応じて追加することで, 分散ファイルシステムの総容量を増やすことができる. 3.2 仮想メディア 仮想メディアは,日時情報を含むタイムスタンプ(以下 An Experimental Broadcasting Contents Archive System Enabling to Access using On-air Time Yutaka Kaneko, Minsok Hwang, Shinya Takeuchi and Shunji Sunasaki Japan Broadcasting Corporation (NHK). 3-27. TST(Time Stamp on Timeline))の時間軸上にマッピン グされたスパースな仮想的なファイルである.TST は 90KHz の時間精度を持つ.図1に示したように,実ファ イル内のデータ(ここではフレームと呼ぶ)が,仮想メ ディアの開始 TST から終了 TST にマッピングされる. 3.3 アクセスポイント 試作システムに保管されたファイルには,図1に示し た3方法(AP1~AP3)でアクセスすることができる. AP1:分散ファイルシステムをディスクとしてマウン トする方法.AP1 では通常のディスクと同等にファイル の読み書きができる.仮想メディアへのアクセスは,通 常のファイルと同じ pread システムコールを使う.引数 として与えるオフセット値には TST を用い,その時刻へ マッピングされている可変長のフレームデータが読み出 される[4].フレームサイズ,マッピングされている時刻 範囲は,読み出されたデータの先頭に書き込まれている. 実装には FUSE[5]を用いた. AP2:WebSocket Protocol(RFC6455)を使って仮想メ ディアへアクセスする方法.AP2 が提供するインタフェ ースは,仮想メディアを読み出すために必要なシステム コール(open, close, pread, opendir, closedir, readdir)を ほぼそのまま提供する構造とした.クライアントはサー バと WebSocket のコネクションを張り,AP1 と同様, 1フレーム毎に TST を要求し,フレームデータを取得す る.サーバの実装には,Node.js と RFC6455 に準拠する ように改修した node-websocket-server[6]を用いた. AP3:1番組分などの番組コンテンツをまとめてファ イルとして HTTP サーバを介して取得する方法.クライ アント側からメディア名,開始日時,継続時間を要求す ると,サーバは該当時刻の映像および音声の仮想メディ アを AP1 を使って読み出し,MP4 ファイルを作成する. ファイル. ファイル File File. STO STO. ACC. 分散ファイル システム. AP1. STO:ストレージノード ACC:アクセスノード DB :データベースノード. 終了 TST. フレーム. 時刻 フレーム. 仮想メディア. AP2 ACC. DB. 開始 TST. サーバ. Mount (FUSE). WebSocket (Node.js). Create MP4. HTTP (Apache). AP3. 再生 プレイヤ など ウェブ ブラウザ など. 図1 アーカイブシステムの構成. 4. 試作システム 分散ファイルシステムの実装には Linux,各ノード間 の接続には 1Gbps のイーサネットを用いた.ファイルの 保管対象を放送番組とし,映像,音声,字幕データは1. Copyright 2013 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 75 回全国大会. 測定した.結果を図5に示す.要求する放送コンテンツ 長1分当たり1秒強程度の速度が得られた.転送時間に 比較して,ファイル作成時間が大きく影響することが分 かる.この速度は,別のサーバによる実験から,サーバ の性能を変えることで改善できることを確認している. 30000 フレームレート(fps). 表1 保管ファイルの諸元 映像 H.264 ES (NAL) 29.97 2.3Mbps(VBR) 9465 バイト. フォーマット フレームレート 平均再生レート 平均フレームサイズ. 音声 AAC ES (ADTS) 46.875 177Kbps(VBR) 472 バイト. 15000 10000 5000 0 0. 5. 10. 15. 20. 25. 同時コネクション数 2500. AP2の1コネクション当たりのフレームレート. 2000. 音声のみ 映像+音声 映像のみ. 1500 1000 500. 0. 19. 350. ディスク容量. 300. 使用容量. 250. (数値はストレージノード数). 14 11. 150 5. 7. 10 15 同時コネクション数. 20. 25. 図4 同時アクセス時の平均フレームレート. 200. 100. 5. 17. 9. 10. 取得時間(秒). 容量(TB). 音声のみ 映像+音声 映像のみ. 20000. 0. 400. 50. AP1の1コネクション当たりのフレームレート. 25000. フレームレート(fps). 時間毎,番組情報は1日毎のファイルとして保管した. 映像は放送時の MPEG2 を H.264 に変換した.保管した ファイルはそれぞれ仮想メディアにフレーム単位にマッ ピングする.映像,音声ファイルの諸元を表1に示す. 分散ファイルシステムの全容量と使用量の2年間の経 過を図2に示す.必要に応じてストレージノードを追加 し容量を増やした.2012 年 12 月末では,19 台のストレ ージノードで約 367TB の容量,利用率は約 70%である. AP2 に接続するクライアントとして,保管した放送番 組を閲覧するための再生プレイヤを試作した.映像,音 声,字幕,番組情報の各仮想メディアを選択し,それら を同期再生できる.図3にその GUI を示す.ジャンプボ タン(30 秒,1時間,1日,1週間,1カ月,1 年)や スライドバーを使用し,放送時刻でシームレスに移動し ながら過去の放送コンテンツを閲覧できる.. 3. 0. 図2 分散ファイルシステムの使用容量. 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0. ファイル転送時間 ファイル作成時間. 1. 3. 5. 10 15 20 25 30 放送コンテンツの時間(分). 40. 50. 60. 図5 MP4 ファイルの取得時間. 6. まとめ. 図3 閲覧用再生プレイヤの GUI. 5. アクセス性能評価 仮想メディアへのアクセス速度を測定した.サーバに は Xeon L5420(2.5GHz, 4Corex2), 4GB メモリを用いた. AP1および AP2 に対して 1~20 の同時アクセスした 場合の,1コネクションあたりの平均フレームレートを 図4に示す. AP2 は AP1 に比べて遅くなるものの,20 コネクションの同時接続の場合でも,リアルタイム再生 可能なフレームレートを確保できた.測定結果を指数関 数で回帰(図の曲線)し,リアルタイム再生が可能な範囲 のフレーム速度となるコネクション数を求めた.映像と 音声の同期再生では,AP1 では 44,AP2 では 28 となり, 1サーバでこの程度の同時アクセスの収容が期待できる ことが分かった. 次に,AP3 を介して MP4 ファイルを取得する時間を. 3-28. 試作した放送コンテンツのアーカイブシステムの概要 を述べた.試作システムは,永続的に蓄積した放送コン テンツを,放送時刻を使って連続したファイルとしてア クセスできる.従来のアーカイブシステムは,ファイル の保管とデータベースが分離しており,番組単位の検 索・閲覧には便利である反面,時系列に過去の放送を閲 覧するには使いづらい点もある.試作したアーカイブシ ステムは,時刻管理のデータベースを分散ファイルシス テムに内包することで,容易に過去の放送番組を時系列 に閲覧できる.本システムは,長期間の放送番組を解析 するなど,放送技術や放送文化の発展のための研究用途 にも有効なシステムであると考える. 参考文献 [1] 竹内, 黄, 金子, 和泉, "タイムシフトザッピング視聴サービスのた めのキャッシング制御手法", 信学総大, B-6-9, 2012 [2] 金子, 黄, 竹内, 和泉, "OneHop-P2P 拡張方式の実装と性能評価", 通学技報, NS2008-52, pp.57-62, 2008 [3] 金子, 黄, 竹内, 和泉, "構造型 P2P を使った分散ファイルシステム におけるディレクトリ管理手法", FIT2009, L-033, 2009 [4] 金子, 黄, 竹内, 和泉, "放送時刻を使ってフレームデータにアクセ ス可能な分散ファイルシステム", FIT2012, L-023, 2012 [5] FUSE: Filesystem in Userspace, http://fuse.sourceforge.net/ [6] miksago/node-websocket-server: https://github.com/miksago/node-websocket-server. Copyright 2013 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(3)

参照

関連したドキュメント

本案における複数の放送対象地域における放送番組の

ALPS 処理⽔の海洋放出にあたっての重要なポイントは、トリチウム、 62 核 種( ALPS 除去対象核種)及び炭素 14 の放射能濃度を希釈放出前にきちんと

また,

行ない難いことを当然予想している制度であり︑

セットで新規ご加入いただくと「USEN音楽放送」+「USEN Register」+「USEN光」の 月額利用料を 最大30%割引 します。

Urteil vom Landgericht I B erlin Kammer fu¨r Handelssachen, abgedruckt bei Schutz von Gesangsvortra ¨g e n. gegen phonographische Wiedergabe, GRUR ῍῔ῌῌ ,S

排気ダクト 原⼦炉キャビティ差圧調整ライン 事故時のPCVヘッドフランジから 放出した蒸気の建屋内放出経路.

また、ダストの放出量(解体作業時)について、2 号機の建屋オペレーティ ングフロア上部の解体作業は、1