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第22回国際昆虫学会議報告

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ミツバチ科学 25(4):187-188 HoneybeeScience(2004)

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回国際昆虫学

会議報告

吉田 忠晴

2004年 8月 15日∼ 21日の 7日間,第 22 回 国 際 昆 虫 学 会 議 (XXIIInternationa lCon-gressofEntomology)が,オース トラリア,ク イーンズラン ド州の州都ブリスベンで開催され た.オース トラリアは, 1998年にアデ レー ド での国際社会性昆虫学会以来

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回目の訪問で あった.南半球のオース トラリアの季節は,日 本 と正反対の冬 とはいえ,ブリスベンは日本の 初春を思わせる気候で,連 日 30℃以上の猛暑 が続いた東京を思 うと,毎 日快適に過ごすこと ができた.街の中心を蛇行するようにブリスベ ン川が流れ,川をはさんだ両岸には,近代的建 物 と 19世紀のおもかげを残す歴史的建物が立 ち並ぶ,美 しい街あった.会場 となったコンベ ンションセンターは,ブ リスベン川に架かるヴ ィク トリア橋を渡ったサウス ・バンク地区にあ る大変大きな建物であった. 参加者数は 78か国か ら計約 2600名 と, 4 年ごとに行われる本会議は,昆虫学全般にわた る幅広い内容の発表が毎回行われる.日本から の参加者は 274名で,地元オース トラリアの 685名,アメリカの 611名に次いで 3番 目で, 顔なじみの方々と会 うことができた.因みにそ 参加登録デスク 大会のシンボルマーク,ミツツボアリ の他で参加数の多かった国は,イギ リス 128, ニ ュー ジー ラ ン ド 112, カナ ダ 73, ドイ ツ 59,韓国 47,オランダ 37,南アフ リカ 36, ブラジル 34,スウェーデン 2乙 フランス 20 などであった. 大会は 7つのプ レナ リー講演, 19のセクシ ョンからなるシンポジウムと一般講演,大きな エキシビションホールでのポスター発表からな り,これにサテライ トミーティングと,新 しい 言式みとしてコンピュータを用いた電子ポスター が加わった.一般講演数は 1814題,ポスター 発表は 16日∼ 18日,19日∼ 21日と各 3日 間に分けられ,計 1045題の発表があった.日 本か らの講演発表は,口頭発表が 80,ポスタ ーが 150の計 230題であった. 開会式は, 15日の午後 5時から開催された. 前 日の 14日の夜行便で日本を出発 し,ブリス ベンに早朝到着 したため,夕方からの開会式は 眠気等でややつ らいものがあった.開会セレモ ニーの中で,昆虫学上国際的に著 しい貢献をし た研究者に贈 られる功労賞に,正木進三先生が 選ばれ,開会式の満員の参加者の前で表彰され たことは,嬉 しいできごとであった.セ レモ ニーに引き続 き,オー ス トラリア国立大学の Sr山ivasan教授による 「小さな脳でミツバチは どこまで認識 しているのか」 と題するプレナ リ ー講演が行われた.ミツバチの脳や学習能力, 情報処理に関する講演で,眠気も飛んでしまっ た.Srinivasan教授は,2001年 11月にミツバ チ科学研究施設に来訪 し,ミツバチの定位,記

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188 億メカニズムに関するセミナーが行われたこと もあ り,興味深い内容であった.その夜の歓迎 レセプションでは

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教授や多 くの研 究者 との再会を楽 しむことができた. セクション19の社会性昆虫に関するシンポ ジウムは3日間行われた.19日の 「社会性昆 虫の組織化 と生殖のモデル化における最近の進 歩 」では,オース トラ リアの 01droyd教授の グループは,コロニーを構成 している働き蜂の 遺伝的な多様性が,ミツバチの巣内温度調節に 貢献 していることを発表 した.20日には 「社 会性昆虫におけるゲノム研究 ;急速に進歩 した 分野における最近の知見」 と 「社会性昆虫の病 気 と害敵」,21日に 佳ヒ会性進化の比較系統学 的アプローチ」の講演が行われた.21日のシ ンポジウムでは,小野助教授が 「スズメバチの 社会化学物質」 と題 して講演 した.オオスズメ バチが攻撃のシグナルとする警報フェロモンの 成分や,「ナショナルジオグラフィック」の制 作で,米国で放映されたオオスズメバチのシー ンを取 り込んだ内容は,聴衆に大きな興味を持 たせることとなった. 玉川大学からは,佐々木教授が 「キンウワバ の緯度の相違によるサーカディアン行動 リズム の生態的適応」(佐々木,山村),新島教授が 「生 物的防除資材 としての リュウキュウツヤテン ト ウの増殖法」(新島,谷口),筆者が 「セイヨウ ミツバチ女王蜂とニホンミツバチ雄蜂の異種間 交尾」(吉軋 中村,高橋,干場)をそれぞれ 発表 した.また,佐々木教授は匡】際昆虫学会議 常任評議員として種々の委員会に出席 し,会期 中は多忙な毎 日であった. ポスター会場とコーヒーブレイク 小野助教授 の講演 大会は盛大で.オース トラリアらしいという か,大会会長

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博士の哲学からか,開会 式や閉会式,さよならパーティーなどはフラン クな雰囲気に徹 し,形式的なことは徹底的に廃 されていた.会場 となったコンベンションセン ターは,広々としていて,パワーポイン ト発表 用の設備もよく整っていたが,ポスター発表で はボー ドの配置が悪 く,配慮がすこし欠けてい た.昼食はサン ドイ ッチが全員に配 られた り, 中央に大きな生きたナナフシがいるホールで, 休憩時にはコー ヒーや紅茶のサー ビスがあ り, ゆった りと休憩できた.ただ -大会が始まる前 のホームペー ジでのタイム リーな情報の発信 と,諸種の問い合わせに対する現地準備委員会 からの レスポンスがきわめて悪かった点は,参 加する側にとって不安 となる一面であった. 会議終了後には,ブ リスベン郊外のロー ン ・ パイン ・コアラ保護区を訪れた.自然に近い環 境の中で,たくさんのコアラがのんび り暮 らし ている様子や,カンガルーやワラビー といった オース トラリアを代表する動物にも触れること ができた.4年後の次回2008年大会の開催地 は,南アフリカの

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に決定 した. (〒 194-8610 rln]J市玉川学園6-I-I 玉川大学 ミツバチ科学研究施設)

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