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冬期道路管理_1

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Academic year: 2021

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 1年のうち 11月∼ 4月ころまでの間、 雪と寒さで厳しい気象 条件となる北海道では、開拓使による本格的な道路整備が始ま って以来、 長年にわたる冬期道路管理の経験や蓄積をもとに、 道路利用者への安全で快適な道路の提供に向けて、 各種の対策 を積極的に進めてまいりました。  この間、 北海道においても、 社会・ 経済活動の活発化や道 路利用者ニーズの高度化、多様化が進んでいます。新たな要望に 対応できるよう、 除雪機械の開発といったハード面での施策に 加えて、 情報通信技術によるリアルタイムな画像情報提供シス テムなどのソフト面の施策を充実させることで、 さらに効率的・ 効果的な冬期道路管理をめざしています。  このため、高規格幹線道路、国道、道道、市町村道などの各 道路を管理する私たち道路管理者は、 相互の連携をさらに強化 し、 冬期道路管理の充実を図ってまいります。  本冊子が道路関係者はもとより、 道路に関心をもたれる各位 に広く活用され、 冬期道路管理に対するご理解とご支援を賜る よう切に望む次第です。             北海道開発局 建設部 道路維持課長 上 田 正 昭

はじめに

CONTENTS

は じ め に ………2 北海道の自然条件………3・4 北海道の社会条件………5・6 北海道の冬道の現状………7 ∼ 10 冬期道路管理の  基本的な考え方と施策………11・12 防雪事業・雪処理施設………13 ∼ 16 除 雪 対 策 ………17・18 凍結路面対策………19 ∼ 22 情報ネットワーク………23 ∼ 26

2

1

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北海道の自然条件

22.1% 2,806.7万人 人口 面積 77.9% 9,750.3万人 38.4% 145,184    Km2 61.6% 232,553Km2 22.1% 2,806.7万人 人口 面積 77.9% 9,750.3万人 38.4% 145,184    Km2 61.6% 232,553Km2 積雪ならびに 寒冷地域の面積 積雪ならびに 寒冷地域の面積 積雪ならびに 寒冷地域の人口 積雪ならびに 寒冷地域の人口 札幌 ● ●ヘルシンキ ●サンクトペテルブルグ ●キエフ ● ウィーン ● ミュンヘン ● インスブルック ●ブタペスト ハルピン● ● アルベールビル ● ロンドン パリ● オスロ ●● ストックホルム    ●東京 ●バッファロー ●モントリオール ● シカゴ ● エドモントン 50cm以上 10cm以上50cm未満 1cm以上10cm未満 北極圏 60° 45° 15° 70° 80° 150° 東経 西経 180° 120° 90° 60° 30° 0° 150° 120° 90° 60° 30° 赤 道 札幌 ● ●ヘルシンキ ●サンクトペテルブルグ ●キエフ ● ウィーン ● ミュンヘン ● インスブルック ●ブタペスト ハルピン● ● アルベールビル ● ロンドン パリ● オスロ ●● ストックホルム    ●東京 ●バッファロー ●モントリオール ●札幌 ● ● ● 仙台 東京 新潟 ● 函館 ● 稚内 ●旭川 釧路● ● シカゴ ● エドモントン 資料:国土交通省    道路局  

【北海道地域の概要】

北海道は都道府県の中で面積が一番広く、国土の 22%を占めてい ます。平地と山地がほぼ半分の割合ですが、石狩平野、十勝平野、 上川盆地などの比較的なだらかな大地が広がり、河川も水量や 水質に恵まれたゆるやかな流れの川が多いのが特徴です。 北緯 41°21′∼ 45°33′、東経 139°20′∼ 148°53′に位置し、日本の 最北端ではありますが、世界の主要都市では、さらに北にシカゴ、 モントリオール、ロンドン、パリなどがあります。 ●面積 8.3 万 km2、国土の 22%(オーストリアに匹敵) ●人口 564 万人、全国の 4.6%(デンマークと同規模) ●道路 高規格幹線道路供用延長 531km(一般国道自動車専用道路を含む)     一般国道供用延長 6,364km(一般国道自動車専用道路を除く)     道道供用延長 11,662km     (供用延長=実際に道路として使用されている区間の延べの長さ) (平成 13 年 4 月 1 日現在)資料:北海道開発局、北海道 ●河川 河川の総延長 3.8 万 km、河川数 5,716 (平成 7 年)資料:国土交通省河川局 ●農業 耕地面積 118.7 万 ha、全国の 24%、農家戸数 6.9 万戸     (平成 12 年)資料:農林水産省統計情報部 ●港湾 港湾数 37 港、年間取扱貨物量 2.3 億 t、フェリー旅客数 346 万人 (平成 11 年)資料:北海道開発レポート 2000 ●空港 空港数 17 港              資料:北海道開発レポート 2000     新千歳空港年間利用者数 1802.3 万人 (国内線・国際線 平成 12 年)資料:北海道開発局空港課     新千歳∼東京(羽田)間 年間旅客数 898 万人 (平成 12 年度)資料:国土交通省総合政策局

【北海道の気候】

北海道は温帯気候の北限、亜寒帯気候の南限に位置し、冷涼低湿 で梅雨はなく、台風の影響もあまり受けず、日本の他の地域と は気候風土が異なっています。 冬期はシベリア大陸からの寒気団が上空に入るため気温が低く、 1 ∼ 2 月の最高気温の平均は多くの地域で氷点下になります。 月平均気温も− 8 ∼− 4℃で、同じ雪の多い北陸地方(冬期平均 気温+ 2 ∼ 3℃)と比べてもかなり寒いことがわかります。 また、毎年 10 月末から 11 月上旬には初雪が降り、根雪がすっかり 解ける 3 月下旬から 4 月初旬までの 4 ∼ 5 ヵ月間は雪におおわれて しまいます。

我が国は 1 年間に数メートルの降雪がある積雪・寒冷地域が

国土の約 60%を占め、そこに人口の約 20%という多くの人々

が暮らしており、これは世界的に見てもまれな状況です。

■世界の大都市の最深積雪量の分布

日本列島の最北に位置する北海道の中でも、札幌市は降雪

量が多い地域で、冬期は北西の風が強く毎日のように雪が

降り、気温も氷点下となります。

北方圏の主要都市の中で、1 年間の累計降雪量が 5m に及

ぶところに、人口 100 万人を超える大都市を形成している

のは札幌のみです。

■主要都市の降雪量と人口比較 10 (m) 8 6 4 3 2 0 50 100 150 200 250 300 500 (万人) インスブルック アルベールビル ストックホルム ヘルシンキ バッファロー モントリオール ウイーン ハルピン キエフ 札幌 ミュンヘン ブタペスト エドモントン オスロ 仙台 釧路 新潟 稚内 旭川 函館 サンクトペテルブルグ 累 計 降 雪 量 人 口 資料:北海道開発局 資料:平成 12 年国勢調査速報値 :積雪地域ならびに寒冷地域の  両地域が重複する地域 :積雪地域(2 月の積雪深の最大値の        累年平均が 50cm 以上) :寒冷地域(1 月の平均気温の累年       平均が 0℃以下) :その他の地域 年間最深積雪量 北方圏 気候風土の似た北半球 の地域を意味し、一般 には、北米諸州、カナ ダ、北欧諸国、ロシア のシベリア・極東、中 国の東北地方などを指 します。 温帯気候 温和で、降水量もあり、 四季の変化が明瞭(めい りょう)。夏季の気温は かなり上昇します。冬 季 に は か な り 寒 く 降 雪もみられますが、長 い積雪期間をもたない のが通例で、降水量は ユーラシア大陸の東岸 で多くなっています。 亜寒帯気候 年間を通じて雨量が多 く、特に冬季は多量の 降雪があります。スカ ンディナビア半島・ヨー ロッパ・ロシア・シベ リア西部・サハリン・ 北海道・カムチャッカ 半島・アラスカ・カナ ダに分布します。 札 幌 函 館 旭 川 稚 内 釧 路 新 潟 ※印は、各観測地点における観測開始年から 1998 年までの最高値と最低値 資料:気象庁「気象観測平年値(1971 −2000)」 仙 台 最  高※ 最  低※ 年 平 均 36.2 −23.9 8.5 1128 496 98 132 33.5 −17.9 8.8 1160 300 43 109 36.0 −41.0 6.7 1074 647 90 148 31.3 −19.4 6.6 1058 397 78 143 31.0 −28.3 5.9 1045 142 29 92 39.1 −13.0 13.5 1776 165 30 58 36.8 −11.7 12.1 1242 70 13 36.6 降 水 総 量(㎜) 累計降雪量(㎝) 最 深 積 雪(㎝) 積 雪 日 数(日) (℃) 4)オーストリアの国土面積→ 83,859km(総務省 / 世界の統計)2 5)デンマークの人口→ 528.4 万人(総務省 / 世界の統計) 6)河川の総延長、河川数→一級河川、二級河川、準用河川の合計 7)農家→経営耕地面積が 10a 以上の農業を営む世帯 8)港湾→ 37 港(特定需要港湾 2 +その他重要港湾 10 +地方港湾 25) 9)空港→ 17 港(第 2 種 6 +第 3 種 6 +その他 5)   第 2 種空港:主要な国内航空路線に必要な飛行場(空港整備法の規定)   第 3 種空港:地方的な航空運送を確保するために必要な飛行場(空港整備法の規定)   その他:共用飛行場;自衛隊の飛行場で自衛隊と民間が共用する飛行場        (航空法の規定により告示した飛行場)       公共用飛行場 民間飛行場 ■積雪寒冷特別地域の状況 1) 2) 3) 1) 4) 5) 6) 8) 9) 7) 3) 2) ■各都市の気象

(4)

北海道の社会条件

【少子・高齢化社会へ】

人口の構成をみると、平成 11 年の合計 特殊出生率は、全国平均が 1.32 である のに対し、北海道では 1.20 と低い水準 にあります(国立社会保障・人口問題 研究所資料)。また、65 歳以上の高齢 者の割合も、全国平均を上回っており、 2025年には65歳以上人口比率は30%に 達するものと予測されます。

【都市は広域に分散し、都市間の距離が長い】

北海道では、最寄りの都市までの平均道路距離が、都市の人口規模に関わらず 全国の 2 倍程度となっています。 0 50km 100km 150km 資料:北海道開発局 2万人以上 人口規模 4万人以上 10万人以上 30万人以上 40 北海道 全 国 20 57 25 68 38 141 68

【生活は自動車に依存している】

北海道内の人と物の流れは、自動車交通が支えています。特に、鉄道が廃止 されバス・トラック輸送に転換された地域では、100%自動車に依存しており、 道路交通は北海道に住む人にとって、生命線ともいえる状況となっています。 0% 北海道 自動車 89.9% 9.7%鉄道 船舶 0.1% 船舶 0.1% 航空 0.3% 航空 0.1% 自動車 74.1% 鉄道 25.7% 全 国 20% 40% 60% 80% 100% 0% 北海道 自動車 93.7% 鉄道 0.7% 船舶 5.6% 船舶 8.8% 航空 0.0% 航空 0.0% 自動車 90.5% 鉄道 0.6% 全 国 20% 40% 資料:国土交通省「平成11年度旅客地域流動調査(平成13年3月)」 60% 80% 100% 旅客 輸送機関 分担率 貨物 輸送機関 分担率 (人ベース) (トンベース)

【主要道路の整備状況 2001 年

(平成13年4月1日現在)

●高規格幹線道路供用延長………531km  ● 高速自動車国道供用延長………479km  ● 一般国道自動車専用道路供用延長………52km ●一般国道供用延長……6,364km(一般国道自動車専用道路を除く) ● 道 道 供 用 延 長 ………11,662km ●市町村道供用延長………68,957km 資料:北海道開発局、北海道

【冬の道路管理】

北海道開発局と他の道路関係者は、国 道や主要地方道などの幹線道路の機能 を確保し、地域間の交流や生活、救命 緊急医療を支えるため、昼夜を問わず 車道の除雪を行っています。 36年前は、都市の周辺だけが24時間通 行できる状態でしたが、現在ではほと んどの国道が24時間通行できるように 除雪が行われています。 合計特殊出生率 女子の年齢別の出生率 を合計したもので、女 性 1 人当たりの平均子 供数を表します。 供用延長 実際に、道路として使 用されている区間の延 べの長さのことをいい ます。 1995 10 15 20 14.9 14.6 18.0 17.2 20.7 19.6 23.2 22.0 26.9 25.2 26.9 29.3 30.3 27.4 25 30 35 (%) (年) 2000 2005 2010 2015 2020 2025 北海道 全国 資料:国立社会保障・人口問題研究所 ※1995年を基点とした推計値 高 齢 者 人 口 比 率 全道 212 市町村のうち、鉄道が ない市町村数は 78 あります。 (平成 12 年) 小樽 稚内 名寄 士別 紋別 留萌 滝川 北見 釧路 根室 網走 岩見沢 札幌 帯広 千歳 函館 浦河 富良野 深川 旭川 稚内 小樽 稚内 名寄 士別 紋別 留萌 滝川 北見 釧路 根室 網走 岩見沢 札幌 帯広 千歳 浦河 富良野 室蘭 函館 江差 苫小牧 室蘭 函館 江差 苫小牧 深川 旭川 高速自動車国道 一般国道自動車専用道路 一般国道(一般国道自動車専用道路を除く) 主要道道 稚内 名寄 士別 紋別 留萌 深川 滝川 北見 釧路 根室 網走 小樽 岩見沢 札幌 帯広 室蘭 千歳 函館 江差 苫小牧 浦河 富良野 旭川 稚内 名寄 士別 紋別 留萌 深川 滝川 北見 釧路 根室 網走 小樽 岩見沢 札幌 帯広 室蘭 千歳 函館 江差 苫小牧 浦河 富良野 旭川 0 1960 4000 8000 12000 16000 20000 0 20 40 60 80 100 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2001(年) (S35) (S40) (S45) (S50) (S55) (S60) (H2) (H7) (H12) (H13) 2753 1806 26% 66% 66% 94% 76% 97% 97% 97% 97% 84% 85% 85% 91% 98% 98% 91% 90% 99% 3977 5646 4776 7695 5282 8870 5285 9629 5661 9721 5734 10485 6161 10409 6241 10541 90% 99% 6244 10540 国道除雪延長 道道除雪延長 国道除雪率 道道除雪率 除 雪 延 長 (km) 除 雪 率 (%) 稚内 名寄 士別 紋別 留萌 深川 滝川 北見 釧路 根室 網走 小樽 岩見沢 札幌 帯広 室蘭 千歳 函館 江差 苫小牧 富良野 旭川 浦河 稚内 名寄 士別 紋別 留萌 深川 滝川 北見 釧路 根室 網走 小樽 岩見沢 札幌 帯広 室蘭 千歳 函館 江差 苫小牧 浦河 富良野 旭川

1965 年

2001 年

1965 年

2001 年

■将来の高齢者(65 歳以上)人口予測 ■最寄りの都市までの平均道路距離 ■国道と道道の除雪延長推移 1) 1)

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5

資料:北海道開発局「道路現況調書」 資料:北海道開発局「道路現況調書」 ■道路整備状況の比較 資料:北海道開発局「道路現況調書」 ■国道の除雪延長の比較 2) 2)

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【降積雪による障害】

厳しい気候の北海道では、大雪による道路 の通行止めなどがしばしば起こり、住民生 活、生産活動に影響を与えることが少なく ありません。 加えて、路面がすべりやすくなったり、除 雪後の堆雪によって道路幅がとても狭くな り、そのために旅行速度の低下や交通容量 の減少を招いて、スムーズな交通の流れを さまたげます。 特に都市内では、路外へ除雪することが難 しいため、車道や歩道に降った雪は路側に積 み上げられ、堆雪することになります。 そして、除雪するたびにその堆雪(雪堤とい う)が大きくなって、車道や歩道の幅を狭める だけでなく、自動車と歩行者双方の見通しも 悪くなり、交通安全のさまたげになります。 ■札幌市内の秋・冬期別旅行速度 札幌市内では冬期の旅行速度が東京 23 区並まで低下します。 ▲雪堤で片側 2 車線のうち 1 車線が使えなくなり  渋滞が発生 ▲雪堤によって狭くなった歩道

【ツルツル路面による通行への影響】

1990 年の「スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に 関する法律」の施行以来、10 年以上が経過し、ス パイクタイヤ規制前に大きな社会問題となってい た大気汚染の面は改善されました。 しかしその一方で、スタッドレスタイヤによる非 常にすべりやすい路面いわゆる「ツルツル路面」 の発生が新たな問題となり、スリップ事故を中心と した交通事故が増加しました。 ▲ツルツル路面 ●特に横断歩道では、非常にすべりやすい状態と なることが多くなり、転倒事故が急増しました。 ●路面が凍結して、歩道のゆるやかなスロープ でも転倒しやすくなります。 602 510 531 662 503 561 637 305 データ無し データ無し 197 214 209 167 120 40 700 (人) 600 500 400 300 200 100 0 50% 70% 100% 87 131.82 20% 2∼3% 資料:北海道開発局    札幌市消防局    札幌市 札幌市の条例の施行 北海道脱スパイクタイヤ 推進条例の施行 10万円以下の罰金の適用 第4次指定地域の追加 非常にすべりやすい路面の出現 冬型事故 降下ばいじん スパイク装着率 (第1次指定地域) 転倒事故による 救急搬送者数 冬期事故 SPM ’ 83 ’84 ’85 86 ’ ’87 ’87 ’88 ’89 90 ’2 ’91 92 92 ’’ ’93 94 ’ ’95 ’96 ’97 ’97 ’98 (年) 規制前の5年間 規制後の5年間 札 幌 市 の 冬 期 歩 行 者 転 倒 事 故 に よ る 救 急 搬 送 者 数 6) 7) 5) 8) 9) 13,316件 5,015件 ■北海道における冬期道路管理と交通事故の近況(棒グラフは札幌市のみのデータ)

北海道の冬道の現状《1》

▲大雪による交通渋滞(H8. 1 月) ▲路面が凍結した横断歩道 ●雪堤によって歩道は狭くなり、十分な すれ違いもできなくなります。 ●積雪によって、視覚障害者誘導用ブロッ クが埋まってしまい、機能しません。 0 5 10 15 20 東京23区 11.6km/h 25 (km/h) 秋期平均旅行速度 冬期平均旅行速度 23.0 13.8 18.4 10.0 24.7 15.5 朝 の ピ ー ク 時 資料:北海道開発局   「北の大地の道標」 札幌市内 環状線内側 環状線外側 4) 旅行速度 出発地から到着地まで の距離を旅行時間(信 号待ちなど車道上での 停止時間を含む所要時 間)で割った速度をい います。 交通容量 交通をとおすことがで きる道路の能力のこと です。 雪堤 除雪によって道路わき に積み上げられた“雪 山”をいいます。 平均旅行速度 各調査区間(国道、道道 などの主要幹線道路) の旅行速度の平均値の ことです。 冬期事故 1 ∼ 3 月、11 ∼ 12 月に発生した交通事故をいいます。 冬型事故 積雪、凍結、吹雪などの冬期気象が事故発生の直接または間接の要因と なった事故をいいます。(スリップ事故、視界不良事故、わだち事故など) 第 4 次指定地域の追加 平成 2 年 6 月 27 日に公布された「スパイクタイヤ粉じん の発生の防止に関する法律」に基づき、北海道内では スパイクタイヤの使用禁止指定地域が定められており、 平成 9 年の第 4 次指定地域の追加によって道内 116 市町村でスパイクタイヤの使用が禁止されています。

歩行者への影響

歩行者への影響

1) 1) 2) 2) 4) 5) 9)

8

7

3) 3) 8) ※スパイクタイヤ装着率については ,95 年以降、降下ばいじんについては ,96 年以降、ほとんどの自治体で測定を廃止しています。 SPM

(Suspended Particulate Matter:浮遊粒子状物質) 空気中に浮遊する 10 マイクロメーター(μ m)以下 の大きさの粉じん(粒子)のことです。 6) 降下ばいじん 地上に落下したばいじん(燃料その他の物の燃焼 または熱源としての電気の使用に伴い発生する すすや固体粒子)や粉じん(物の破砕、選別等の 機械的処理または鉱石や土砂の堆積に伴い発生 し、または飛散する物質)のことです。 7)

(6)

北海道の冬道の現状《2》

【吹雪や地吹雪による影響】

地吹雪は、降り積もった雪が風の力 によって積雪の表面から吹き上げら れる現象です。運転者から前方が見 えづらく、安全な走行の障害となる ばかりでなく、ときには多重衝突事 故などの発生原因ともなります。

【雪

な だ れ

崩による影響】

雪崩は、斜面に降り積もった雪が 崩れ落ちる現象です。 道路への雪崩は、安全な走行の障 害となるばかりでなく、ときには 道路利用者の命にもかかわる被害 をもたらします。 説明  視程 300m:車の走行速度が 15%程度低下するといわれています。 視程 60m:走行中のドライバーが前方走行車の 10m 以内に近づかないとそのテールランプが           確認できないといわれています。 資料:北海道開発局 開発土木研究所 防災雪氷研究室資料(H2.12.1 ∼ H3.3.31 の毎時データで算出) 視程障害 降雪や吹雪、車による 雪の巻き上げのために 見通し(視程)が悪く なることによって渋滞、 交通事故、道路閉鎖など の交通障害が発生する ことです。

雪の巻き上げによる視程障害

北海道は冬期の気温が低いために比較的軽い雪が降り、風が弱くても吹雪が発 生しやすくなります。また、自動車の走行によって路面の雪が巻き上げられ、 後続車のドライバーの視界が悪くなるときがあります。 800 600 400 200 50 0 (回) 豊富 旭川 江別 稚内 北見 留萌 帯広 五所川原 古川 越後 仙台 酒田 東北・北陸 北海道 150∼300m 小規模視程障害 60∼150m 中規模視程障害 ∼60m 大規模視程障害 ▲大型車による  雪の巻き上げ ■雪の巻き上げの発生頻度

9

1) 1) ▲吹雪による視程障害 ▲雪崩の発生 事前通行止め 道路及びその周辺の状況(道路の構造、地質、地形、過去の被災の程度、路線としての 重要性など)から、異常気象時において被害が発生するおそれが著しい箇所を通行規制区 間として指定し、異常気象時には事前に通行規制を行うことをいいます。 2) 吹雪 41% 積雪 7% 雪崩 6% 路面冠水 8% 道路決壊 10% 高波 8% 河川の増水 1%噴火 1% 土砂崩れ 18% ※事前通行止め、  交通事故による  通行止めを除く   資料:北海道開発局 2) 1986∼2000年 の15年間の 通行止め (699件)

【吹雪・雪

な だ れ

崩などによる通行止め】

吹雪や雪崩の発生、または雪崩のおそれにより各地で道路の通行 止めが発生しており、特に道北地域や道東地域でその頻度は高く なっています。都市と都市が遠く離れ、また各都市を結ぶ幹線道路 が少ない北海道では、通行止めによる長いう回距離や通行速度の 低下が、地域間の交流、生活、物流に大きな影響を与えています。

アンケート

全国の道路計画策定にあたり、旧建設省 (現国土交通省)では国民から道路整備につ いて 1997 年に意見を公募しました。 北海道に住む人からは冬道に関する意見が 全ての意見の約 1/3 を占め、冬道に対する関 心の高さが現れた結果となっています。 冬道に対する意見は、除雪・排雪の充実や 融雪施設の整備、凍結路面対策について多 く寄せられました。

北海道に住む人の道路に対するニーズ

北海道に住む 560 万人の生活は、道路によって成り立っている

と言っても過言ではありません。

にもかかわらず、冬期は吹雪や雪崩・大雪などによって道路が

寸断されることが多く、年間を通して住民が安全に道路を通行し

快適な生活を送るためには、冬期の道路管理が非常に重要です。

0 10% 20% 30% 40% 50% 38% 16% 9% 8% 5% 3% 3% 2% 16% 除雪・排雪 資料:キックオフボイスレポート北海道版(1998年) 融雪施設 凍結路面対策 交通渋滞 スタッドレス・ スパイクタイヤ すべりにくい 道路の開発 冬期の交通事故 情報通信技術 その他 凡例 (昭和61年∼平成12年) 1回 2回∼5回 6回∼10回 11回∼20回 21回以上 ■過去 15 年間(1986 ∼ 2000 年)の通行止め内訳 ■冬道に対する意見の内訳 ■吹雪・雪崩などによる通行止め回数

10

資料:北海道開発局  

(7)

冬期道路管理の基本的な考え方と施策

積雪寒冷特別地域道路事業

私たち道路管理者は、長年にわたる冬期道路対策の経験、

蓄積をもとに、信頼される冬期道路交通の確保に努めてい

ます。

道路除雪に対しては、効率的な除雪作業方法・体制の構築、

除雪機械の開発及び改良を進めています。また、住民の社

会・経済活動を寸断しかねない吹雪や雪崩などを未然に予

防する防雪対策事業の整備促進を図っています。

さらに、近年では、最新の情報通信技術を活用した道路情

報通信ネットワークの整備、ITS 技術による安全走行支援

の研究なども積極的に進めています。

全国の雪国に暮らす人々の生活を支え、また、雪国同士、雪国以外との地域 間交流を支えるため、「積雪寒冷地域における道路交通の確保に関する特別 措置法」(通称:雪寒法)を定めています。 この雪寒法に基づき、これらの地域の道路を対象とした五箇年計画(H10 ∼ H14 年)を策定し、冬期間の安全で円滑な道路交通確保に努めています。 車道除雪(除雪・排雪・薬剤散布等) 歩道除雪 雪崩対策(スノーシェッド、雪崩防止柵等) 地吹雪対策(防雪柵、スノーシェルター等) 消雪施設(ロードヒーティング、消雪パイプ等) チェーン着脱場 気象情報収集システム 路盤改良 流雪溝 堆雪幅の確保 雪 寒 事 業 雪寒道路事業 除雪機械整備事業 除 雪 防 雪 凍雪害防止 防災防雪 一般防雪 雪寒事業体系図

11

1)

ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)

最先端の情報通信技術を用いて人と道路と車両とを情報でネットワークすることにより、交通 事故、渋滞などといった道路交通問題の解決を目的に構築する新しい交通システムです。 ITS は、ナビゲーションの高度化、自動料金収受システム、安全運転の支援などの 9 つの開発 分野から構成されています。 1)

北海道の冬への総合的な取り組み

「ふゆトピア」事業

「ふゆトピア」事業とは、冬の厳しい環境のため市民生活や産業活動に大きな制約を受けて いる北海道において、単に冬を克服するだけではなく、北海道の四季を通じて生き生きとし た生活を営み産業活動の促進を図るため、地域の一人ひとりが積雪寒冷を北海道の個性とし て活用し気候風土に適した生活環境づくりを進めるもので、昭和 60 年度から行っている旧 北海道開発庁(現国土交通省北海道局)の施策です。

「ふゆトピア」事業のめざすところ

「ふゆトピア」事業 の推進 冬に強い交通をつくる 冬の快適な 生活環境をつくる 創意・工夫で 地域社会の 活性化を図る 冬に強い 産業を振興する 冬に役立つ 情報システムを つくる 魅力ある 北海道ライフを 創造する 魅力ある 北海道ライフ の創造 北方らしい芸術活動の展開 北国の イベント・観光開発 冬を楽しむ 教育・啓蒙活動 の推進 冬の住民活動 の育成 北方圏諸国との 生活文化 の交流 北国の 洗練された 衣食住の開発

道路事業に関しても、「ふゆトピア」事業の一環として進めています。

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防雪事業

吹雪・地吹雪対策

雪 崩 対 策

●防雪林● 林で風の力を弱め、林の 風上側や林の中に雪を堆 雪させて、視程障害を防 ぎます。 林は、視線誘導効果や防 音効果、さらには温暖化防 止にも役立っています。 ●雪崩予防柵● 雪崩の発生が予想される斜面 に予防柵を設置し、雪崩の発 生を防ぎます。

チェーン着脱場

峠、山岳部で気象条件の急変する箇所などに、タイヤ チェーンの装着、離脱を安全に行うためのチェーン着脱 場を整備しています。 このスペースは、安全な走行 が続けられるように、長距離 運転中の休憩や荷直しをする ためにも利用されています。 ●スノーシェッド● 道路に屋根を設けた構造物で 雪崩が屋根の上を流れ、道路 利用者の安全を守ります。 ●視線誘導施設● 近年、太陽電池を内蔵した自発光式の固定式視線誘導柱 や、視程の状況に応じ発光輝度を変化させ、天候や時間 帯を問わず適切な視線誘導を行う自発光視線誘導標の整 備が進められています。 ●パーキングシェルター● 地吹雪、吹き溜まりの発生が多い箇所に設置した、 緊急避難施設です。トイレ・公衆電話・道路情報板 などを備えています。 ●スノーシェルター● 道路を建造物で覆っ て、吹き溜まりや視 程障害を防ぎます。 チェーン着脱場 路側通信 雪崩予防柵 CCTV 道路情報板 パーキングシェルター 又はスノーシェルター 路面凍結検知器 視線誘導標 防雪柵 道路情報館 VICS テレメーター 吹雪や地吹雪によって視界が悪くなり、危険な状態と なる箇所や、吹き溜まりができる箇所には、必要な対 策を行い道路利用者の安全を守ります。 ●防雪柵● 風の力を利用し、道路 上に降る雪を飛ばし て、吹き溜まりや視 程障害を防ぎます。 雪崩の発生のおそれの ある箇所では必要な対 策を行い、道路利用者 に安全で快適な道路を 提供します。 スノーシェッド

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固定式視線誘導柱 視程計 ▲固定式視線誘導柱 ▲自発光視線誘導標 ▲トイレ・電話 道路情報 BOX 凍結防止剤等散布 道路管理者が、道路管理の高度化を図るために光ファイバーを 埋設する空間です。第一種電気通信事業者や有線放送(CATV) 事業者なども埋設することができ、この空間を利用しています。 堆雪場 流雪溝・融雪溝 歩道除雪 運搬排雪 開発局・道路事務所 融雪槽(廃熱利用)

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防雪林 視程計

雪処理施設

堆 雪 場

河川敷などを、夏期は広場として使用し、冬期は 堆雪場として使用するなど、一年を通じて公共空 間を有効に利用しています。

流 雪 溝 ・ 融 雪 溝

住民・自治体・道路管理者の協調により、道路下 に埋設した水路に河川水や温泉水などを流して、 投雪口から住民のみなさんが投げ入れた雪をとか します。 都市内の雪を処理する施設です。河川敷や空き 地を利用した堆雪場、地域エネルギーを利用す る融雪溝や流雪溝、融雪槽などがあります。 ▲流雪溝へ投雪する住民

融 雪 槽

(札幌市の例) 運搬された雪を融雪槽に投入し、清掃工場の廃熱 や下水処理水の熱を利用して融かし、河川に放流 する施設です。夏季は防火用水槽として、あるい は雨水による浸水対策や水質保全の役割を担い、 通年型の多目的施設として利用されています。 ▲融雪槽(外観) ▲ダンプトラックからの 排雪状況 ツルツル路面対策

整備前

整備後

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消雪施設(廃熱利用)

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歩道 路肩 車道 中央帯 車道 路肩 歩道 歩道 歩道 通常期 冬 期 車道 中央帯 車道 路肩 路肩 歩道 堆雪幅 堆雪幅 歩道 ↑ 路肩 ↑ 路肩 堆雪幅のない道路 堆雪幅を確保した道路 早朝に歩道除雪を行って、通勤・ 通学の時間帯にバリアフリーな 歩行者空間を提供し、日常生活 を支えています。

【歩道除雪】

特に、道路沿いに商業施設が立 ち並ぶ都心部や、病院・学校な どの公共施設のある地域では、 夏と同じように利用できる歩行者空間ネットワークの確保が求められて います。このため、歩道上での迅速な作業が可能な小型機械を用いて、 歩道除雪を行います。

【堆雪幅の確保】

冬期の除雪作業で路肩に堆積した雪が、自動車や歩行者の通行のさま たげにならないように、堆雪幅を確保した道路づくりをしています。 ▲除雪トラック ▲除雪グレーダ ▲除雪ドーザ ▲ロータリ除雪車 ▲小型除雪車(ブレード装置) ▲ロータリ除雪車(1 車線積込型) 地域と札幌市が費用を負担し合い、地域 住民・除雪業者・札幌市の 3 者が役割を分 担して、生活道路の運搬排雪を行う制度です。 札幌市の取組み 除雪パートナ−シップ制度

実施前

実施後

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作業中

【車道除雪】

冬期間も住民の生活や社会活動に支障がないように、幹線道路の 除雪を効率的・効果的に行い、その機能を発揮させます。 新たに降り積もった雪を、 走行車線から取り除きます。 ●路上の新雪が通行車両によって圧雪化されないうちに 除去します。 ●除雪トラックや除雪グレーダで路側または路外に投雪し たり、除雪ドーザで交差点などの特定箇所を除雪します。  新雪除雪 凸凹になった路面を平坦にし、 車が走りやすくします。 ●除雪トラックや除雪グレーダで、通行に必要な幅員と 路面の平坦性を確保します。 ●路面整正作業後の鏡面状の路面に溝を付け、すべり抵 抗を高めるための、粗面形成装置も使用されています。  路面整正  拡幅除雪 除雪の際、道路脇に高く積み上げられた雪を、 次の除雪に備えて排雪します。 ●これまでの運搬排雪は、ロータリ除雪車の横に ダンプトラックを並べて雪の積込みを行うため、 通行規制が必要でした。 ● 1 車線積込型ロータリ除雪車の開発により、同一 車線上での雪の積込みが可能となり、運搬排雪時 の交通渋滞を緩和できるようになりました。 路側の雪堤を、外側に押し出したり、 投雪したりして車道の幅を広げます。 ●積雪が比較的少ない時期には、除雪トラックのプラウ による投雪や押し出しなどを行います。 ●雪堤が大きくなった場合にはロータリ除雪車で投雪します。 ●さらに大きくなった場合には、除雪トラックに装着し たマックレと呼ばれる装置を用いて、段切りやかきだ しを行ってからロータリ除雪車で投雪を行います。 交通量の多い都市では 除雪作業による交通障 害を避けるため夜間や 早朝の作業を行っています。 日中除雪 降雪量による除雪機械の出動基準 5∼10cm以上 夜間除雪 10cm以上 適  用 幅員が狭く交通量が多い 箇所は夜間も5cm以上

除雪対策

 運搬排雪 粗面形成装置 除雪グレーダや凍結防 止剤散布車に装備し、 機 械 で 削 っ た 後 の ツ ルツル路面に傷をつけ て、タイヤの摩擦抵抗 を高めます。 また、散布した凍結防 止剤などがこの傷(溝) の部分に入り込むこと で、凍結防止剤などの 飛散の防止にもつなが ります。 段切り 安全上一度に雪山の切 り崩しを行わずに、上 のほうから段を設けて 切り取りを行うことで す。 かきだし 雪を掻いて落とすこと です。 1) 2) 2)

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3) 1) 3)

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【粗面形成装置】

除雪グレーダや凍結防止剤散布車に装備 し、除雪後のツルツル路面(氷板)に傷を つけて、タイヤの摩擦抵抗を高めます。 また、散布した凍結防止剤やすべり止め材 がこの溝の部分に入り込むことで、これら の飛散の防止にもつながります。

【散布量を削減するための装置】

通行車両のタイヤ部分のみに凍結防止剤 や、すべり止め材を散布する装置や、凍結 路面を感知し、状況に応じて自動散布する 装置などの技術開発を行っています。 散布自動化技術 試験状況 ▼

凍結防止剤とすべり止め材

機械・装置

凍結防止剤は、塩化ナトリウムや塩化カルシウムなどに よって氷点温度を下げ路面凍結を抑制するために散布し ています。また、すべり止め材は、凍結によるすべり防止 のために最大粒径 5mm 程度の砂や砕石を散布しています。 初冬期・終冬期など気温が− 8℃以上の時期や路面が薄い 氷板、氷膜となるような場合は凍結防止剤を、気温が− 8℃ 以下になる時期や路面の氷雪量が多い(厚い氷板・圧雪路 面)場合はすべり止め材を用いる、というように時期や 路面状況に応じて効果的な路面凍結対策を行っています。

■道路吹雪対策マニュアル(案)の改訂研究

冬期通行止めの主な要因である吹雪障害(吹き溜ま りなど)の対策について一般的技術基準の整備が求 められ、平成 2 年 3 月に「道路吹雪対策マニュアル (案)防雪柵編、防雪林編」を発刊しました。 その後、吹雪対策の視点が視程障害に変化し、新た な技術開発や研究成果の蓄積がなされたことから、 マニュアル改訂の検討を進めており、現在マニュア ル作成のための基礎データをとりまとめています。 粗面形成前 雪・氷 雪・氷 舗装 舗装 凍結防止剤、 すべり止め材 粗面形成後 凍結防止剤、 すべり止め材

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凍結路面に傷を つける装備車 ▲施工後の路面状況 ▲ ▲

凍結路面対策《1》

急勾配、急カーブ、交差点、橋梁、 日陰、トンネル出入口などに散布を 行っています。特に最近ではスタッ ドレス化による都市部のスリップ事 故対策として、交差点での散布を強 化しています。

【散布に関する研究】

ツルツル路面の発生が問題となって 以降、凍結防止剤、すべり止め材の 適正な散布をめざして、環境への影 響調査を続けるとともに、散布時期、 散布量、種類など、より効率的な散 布方法に関する研究を行っていま す。 ▲凍結防止剤散布(塩化ナトリウムや塩化カルシウムなど) ▲すべり止め材散布(砂や砕石など)

凍結防止剤・すべり止め材の散布

■冬期路面管理マニュアル(案)の改訂研究

北海道開発局では、冬期路面管理をする上での基本的な管理目標 および凍結防止剤・すべり止め材の散布手法等をとりまとめた 「冬期路面管理マニュアル(案)」を平成 9 年 11 月に策定し、これを 指針および参考として冬期道路管理の向上に役立てています。 現在、地域や路線の実状に見合う、より適切な路面管理を目指した 内容の充実を図ることを目的に、地域ごとの気象特性と路面変化特性、さらには舗装 の種類による路面変化の特性を把握するための様々な調査・分析を進めています。

マニュアルの改訂研究

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冬期間に発生する凍結路面(いわゆるツルツル路面)は、交通渋滞、

スリップ事故、歩行者の転倒事故などの要因となっています。このため、

冬期路面管理への要望はますます大きくなってきています。

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試験研究

凍結抑制舗装

凍結抑制舗装用添加物(塩化カルシウムなどを主成分とした塩化物系 添加剤や廃タイヤチップなどの粒状ゴム系添加材)をアスファルト混合 物に混ぜ込み、路面の凍結を抑制することを目的とした舗装材です。 粗骨材 アスファルトモルタル 凍結抑制舗装用添加物

グルービング舗装

舗装表面に一定の幅、深さ、ピッチで連続的に溝を切ることで、 車両のタイヤと接する路面上から水をなくし、すべりに対する 抵抗性の向上を図った舗装です。 タイヤと接する路面上から水をなくす。 グルービング部分 舗装

歩道の舗装ブロック

廃タイヤを冷凍粉砕したゴムチップを原料として、 ウレタン樹脂に よって高温加熱成型したものです。 適度な弾力により、 凍結・ 着雪の抑制をめざした舗装材です。

【消雪施設】

▲車道消雪施設 ▲バス停の消雪施設(温泉水を利用) 交通量の多い急な坂道に交差点が ある箇所などでは、スリップ事故 を防止するためロードヒーティン グを行う場合があります。 一般にロードヒーティングは電気 やガスを熱源としていますが、燃 料費などの維持費が高いため設置 できる箇所が限られます。そこで、 温泉水を熱源としたロードヒーティ ングなども設置されています。

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改質

@

型アスファルト

凍結路面対策《2》

北海道の国道の表層舗装は従来スパイクタイヤによる摩耗に強い ものを使用してきましたが、スパイクタイヤ使用規制後は摩耗が 少なくなり、流動(車輪の跡がわだちとなる)が目立つようにな りました。 舗装に対する交通環境の変化に伴い、平成 13 年度からそれらの 状況に適した表層舗装を使用することとしています。 これによって、冬期間もわだち掘れのない舗装路面を安全に走行 することができます。

舗装・消雪施設

【車道舗装】

今までの舗装

細粒度ギャップアスコン

スパイクタイヤの時代に、この 装着車両による舗装の摩耗損傷 が問題となっていました。 このような状況に対し、調査・ 研究の結果、耐摩耗性に優れる ものとして提案され、表層の標準 混合物として採用されました。

これからの舗装

密粒度アスコン

●一般的な区間に標準と して使用。 ●経済性に優れる。 ●リサイクル材料を使用 しやすい。

密粒度ギャップアスコン

●急勾配が長く続く箇所に 使用。 ●ゴムを混ぜ込み、すべり 止め用舗装として使用。 ●大型車などの交通量が多く、 特に耐流動対策の必要な箇 所に使用。 ●耐流動性に優れ、わだちが できにくい。 ▲舗装の流動によるわだち掘れ

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流動対策など

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道路除雪情報システム

道路利用者に情報提供

ホワイトネット

北海道

日本道路公団 北海道支社 札幌圏道路情報共有システム 道路交通情報提供システム (独)北海道開発 土木研究所

札幌市

気象予報関係機関

道路情報提供システム −−凡例−− 路面凍結予測システム

北海道開発局

1) 現地で収集されたデータをコンピュータなどの 機器を用いて情報の加工、集計、出力、保存など を行います。道路状況が一目でわかるように、 グラフィックパネルが設置されています。

情報を共有する

情報を処理する

北海道開発局

   )

除雪ステーション

除雪委託業者

開発局 開発建設部 道路事務所など 情報収集 情報提供 各種機器 パトロール 情報共有 除雪ステーション 除雪委託業者 気象予報 関係機関 試験・研究 (インタ−ネット) ホワイトネット 出発前に 走行中に 休憩所で 情報処理 道路利用者には、出発前、走行中、さらに休憩中と、様々なメディアを 通じて道路情報を提供しています。 また、札幌圏においてはインターネットを通じ、道路管理者相互での 道路管理情報を共有しており、豪雪などの災害時にも都市間・都市内 交通経路を早急に確保できる管理体制を整えています。 ホワイトネット(札幌圏道路情報共有システム) 平成8年1月の豪雪を教訓にして、道路管理の高度化・ 効率化を図り安全で安心な道路を提供するため、 札幌圏の各道路管理者間でインターネットを活用し、 モデル路線の通行規制情報・除雪情報・気象情報 の共有化の実動実験を行っています。 道路除雪情報システム 道路除雪を効率的かつ迅速に実施するためには、除雪機械の稼動状況及び道路情報 をリアルタイムに把握して、それに応じた運用を行い、また緊急時にも適切な指示 を行う必要があります。そこで、現在の施工記録装置による施工管理を発展させ、 除雪機械の位置、作業工種、除雪実績などの除雪情報及び除雪箇所の気象状況、 路面状況などの道路情報を収集・伝達するシステムの構築を検討しています。

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3

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2) 3) 2) 3) 開発建設部 道路事務所など

情報ネットワーク

安全で快適な道路を確保するためには、現在の道路・ 気象・交通の状況などがどのようになっているか、今 後どのように変化するのか、という情報を迅速に入 手することが必要です。北海道開発局では、これら の状況を把握し、適切に判断しながら最も効果的・ 効率的な道路管理を行っています。 ●道路管理用カメラ 気象変化の激しい区 間などに設置し遠隔 操 作 で 道 路、気 象、 路面の状況を把握し ます。 ●道路テレメーター 雨量・降雪量・積雪深・風向・風速・ 気温・路面温度を測定する機器が装 備され、情報は無線で道路事務所な どへ送られます。 ●路面凍結検知器 気温・路面温度・路面水分・積 雪を測定する機器で、路面状態 の情報が「乾燥」「湿潤」「積雪」 「凍結」に分けられ、道路事務所 などへ送られます。 ●視程計 地吹雪や濃霧の透過 率から見え方を測定 する機器で、情報は 道路事務所などへ送 られます。 ●車両感知器 車両の通過や存在を検 出する装置。圧力車両感 知器、超音波車両感知器、 レーダ車両感知器、ルー プ車両感知器などいろい ろな種類があります。 ●レーダ雨雪量計 広範囲の雨量・降雪量 を高精度に測定する機 器で、降 雨・ 降 雪 の 強 さの情報が、道路 事務所などへ送られま す。 ●パトロール 道 路 の 安 全 管 理 や、 通行障害を防ぐため、 毎日道路パトロールを 行い、無線で情報を 道路事務所など へ送ります。

情報を収集する

1

路面凍結予測システム 冬期の凍結路面発生の抑制と、雪氷路面対策作業の効率化 / 薬剤散布量削減の両立を図り、路面 維持管理コストの縮減はもとより道路利用者へのサービス向上を図るためのシステムです。 路面凍結予測は気象機関の気象予測データと、道路管理者がパトロールなどで収集する路面観測 情報をもとに、今後発生する路面状況を予測するもので、両者はインターネットを通じて迅速に 情報を交換します。

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1)

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情報を提供する

出発前の自宅などで

公共の休憩場所で

走行中に

●テレビ・ラジオ・新聞 天候や路面などの道路状況に関する 情報は、北海道警察からの渋滞など の交通情報とともに日本道路交通情 報センターに集約し、提供しています。 ●道路情報板 走行中のドライバーに、文字 や図形で情報を提供してい ます。 ●路側通信設備 AM ラジオ(1620KHz) を通じて音声で道路情 報を提供しています。 ● VICS 車載機に文字や図形で最新 の渋滞情報や駐車場の満空 情報を提供しています。 ●道の駅 国道の路面状況・通行止めなどの 道路情報を提供しています。 ●道路情報館(国道 230 号) 北海道で唯一の「道路」に関する 資料館です。 ●大雪道路情報ターミナル  (国道 273 号) 道路情報や道路案内情報・観光 情報を提供しています。 ミリ波レーダ 波長 1 ミリから 1 センチまでの電波のこと。レーダにミリ波 を使うと指向性が高くなるうえ、細かいものまで見分ける ことができます。さらに、ミリ波は降雪に影響されないこと から、積雪寒冷地の安全走行支援システムには欠くことの できない I T S 基礎技術として、実用化へ向けた技術開発が 期待されています。 VICS

(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム)

ドライバーの利便性の向上、渋滞の解消・緩和などを図るため、渋滞 状況、所要時間、工事・交通規制などに関する道路交通情報を、道路 上に設置したビーコン(アンテナ部を通じ車両の位置座標や道路交通 情報などを受送信する装置)や FM 多重放送により、ナビゲーショ ンシステムなどの車載機へ、リアルタイムに提供するシステムです。

4

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●インターネット 北 海 道 開 発 局、 北 海 道、 札幌市、日本道路公団北 海道支社では、道内の道路情報を総合案内 するサイト「北の道ナビ」を開設していま す。このサイトは、北海道開発局が提供し ている主要峠の画像情報の他、規制情報、 日本道路交通情報センターの交通情報提 供、道の駅の情報などにリンクしています。 ※ http://northern-road.jp/navi/ ※休憩施設や、24 時間利用できるトイレもあります。 1) 1) 2)

情報ネットワーク

情報収集 情報処理 情報提供 各種機器 パトロール 情報共有 除雪ステーション 除雪委託業者 気象予報 関係機関 試験・研究 (インタ−ネット) ホワイトネット 出発前に 走行中に 休憩所で 開発局 開発建設部 道路事務所など

試験・研究

積雪寒冷地型自発光マーカー

吹雪や降雪時、道路のセンター表示ライ ンが見づらいことによる事故の防止策と して、路面に対してフラットで、かつ運転 者にも視認されやすく、除雪作業の支障 とならない自発光式路面表示装置の開発 を行っています。

寒冷地走行支援道路システム

視程障害時の事故は、後続車からの発見が遅れやすい ため、多重衝突事故に発展する例も少なくありません。 こうした事故を防止するため、吹雪の場合でも障害物 を確実に検知できるミリ波レーダ技術に着目して、寒 冷地走行支援道路システムの開発を行っています。 石狩吹雪実験場では、ミリ波レーダに連動する高機能 自発光視線誘導標や路側情報板からなるパイロットシ ステムを整備し、様々な実験を通して実現化に向けた 研究開発を進めています。 パイロットシステム 実際の道路に導入する 前の、機能検証などの 研究に使用するための 施設などをいいます。

苫小牧寒地試験道路

苫小牧寒地試験道路は周回延長 2,700m で、直線部は高規格幹線道路対応 4車線区 間と一般道路対応 2車線区間があります。 高速での実験が可能で、人工降雪機も設 置していることから、冬期における交通 事故の減少と交通の円滑化に対する実験 などを行っています。

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ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム) 最先端の情報通信技術を用いて人と道路と車両とを情報でネット ワークすることにより、交通事故、渋滞などといった道路交通問 題の解決を目的に構築する新しい交通システムです。 ITS は、ナビゲーションの高度化、自動料金収受システム、安全 運転の支援などの 9 つの開発分野から構成されています。 ▲高機能自発光視線誘導標 ▲苫小牧寒地試験道路の概観 発光警告部 (フルカラー LED) 視線誘導部(3 色 LED) 石狩吹雪実験場 吹雪による視程障害 や着雪防止などに関 わる実験を行ってお り、 道 路 の 吹 雪 対 策 や吹雪時の道路管理 手法の検討、さらには 寒冷地型 ITS の技術開 発 な ど、 冬 期 交 通 の 安全向上のための研 究を数多く実施して います。 高機能自発光 視線誘導標 視界の状況に応じて 発光の明るさを自動 的に調整し、前方障害 物の存在を点滅で知 らせる機能をもつ視 線誘導標のことです。 視線誘導標 道路の側方に設置し 道路の形を示すこと で、昼間・夜間におけ るドライバーの視線 の誘導を行うための 施設です。

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3) 2) 4) 5) 6) 4) 5) 6) 3) ▲自発光マーカー

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〒060-0807 札幌市北区北7条西2丁目 札幌駅北口道銀6階 監修 発行 (財)北海道道路管理技術センター 〒060-8511 札幌市北区北8条西2丁目 札幌第1合同庁舎 http//www.hkd.mlit.go.jp/ 国土交通省 建設部 道路維持課

冬をより安全に、快適に暮らすために

2002.1

参照

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