九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository
Prospective study of objective physical
activity and quality of life in living donor liver transplant recipients
田中, さとみ
http://hdl.handle.net/2324/4474967
出版情報:九州大学, 2020, 博士(看護学), 課程博士 バージョン:
権利関係:やむを得ない事由により本文ファイル非公開 (2)
氏 名:田中 さとみ
論 文 名:Prospective study of objective physical activity and quality of life in living donor liver transplant recipients
(生体肝移植患者の身体活動量とQOLに関する縦断的研究)
区 分:甲
論 文 内 容 の 要 旨
【目的】
肝移植後は、免疫抑制剤の副作用によりメタボリックシンドロームの発症リスクが高く、身 体活動量の促進は、その予防に重要である。本研究の目的は、生体肝移植患者の術前と術後 3 か月、術後 6 か月の身体活動量と QOL について明らかにすること、術後 6 か月の身体活動 量と QOL を対象群と比較すること、さらに身体活動量の変化を予測する術前の要因を探索す ることである。
【方法】
生体肝移植を受ける 20 歳以上の患者を対象とした。身体活動量は加速度計を使用して、1 日 の平均歩数(歩/日)と 1 週間の中・高強度身体活動量(分/週)を測定した。QOL は自記式 質問紙の日本語版 SF-8 を用いて、身体的サマリースコアと精神的サマリースコアを評価し た。対照群は、肝移植患者と年齢(±3 歳)・性別を合わせた上で比較した。術前から術後 6 か月の身体活動量の変化を予測する要因は、一般化線形混合モデルを用いて分析した。
【結果】
24 名の患者が手術前後の調査を完了した。肝移植患者は 41.7%が男性であり、平均年齢は 55 歳であった。精神的サマリースコアは、術前から術後 3 か月で統計的に有意な改善を示し、
身体的サマリースコア、歩数および中・高強度身体活動量は術後 6 か月に改善した。肝移植 後 6 か月の患者の身体活動量は、対照群と比較すると有意に低かったが、QOL は肝移植後 6 か月で対照群と同等まで改善した。5 名の患者(20.8%)は肝移植後 6 か月までに対照群の 歩数に到達し、2 名の患者(8.3%)は中・高強度身体活動量の国際推奨値に達していた。ま た、身体活動量の変化を予測する術前の要因は、年齢と骨格筋量であることが示された。
【結論】
肝移植後 6 か月までに、身体活動量と QOL は改善することが示された。本研究は、肝移植後 の身体活動量の改善に焦点を当て、医療専門家による適切な術前介入の必要性を示唆してい る。