平成27年度も、市民の皆様方から貴重な資料の御
寄贈をいただきまして、
誠にありがとうございました。
各資料とも、
どれもが生活と文化、
歴史を物語る品々
です。特に今回は、当館初となる日本刀の御寄贈があ
りました。
そこで当館では、御寄贈いただきました新収蔵資料
と端午の節句の資料を展示します。本紙では、その主
な展示資料を御紹介いたします。
展示に際しまして、貴重な資料の御寄贈をいただき
ました、岩㟢
勇様、川副忠子様、楠本礼子様、本田
邦子様を始め関係各位に深く御礼申し上げます。
2016.3. 22
歴史民俗資料館だより
№
113
長崎市歴史民俗資料館
〒852-8117 長崎市平野町7番8号
℡(095)847-9245(FAX兼用)
http://www.city.nagasaki.lg.jp/kanko/820000/828000/p009251.html
新収蔵品と端午の節句展
会
期
4
月
1
日 ( 金 ) ~
6
月
1 2
日 ( 日 )
展示品
日本刀(肥前国出羽守行廣作)・袖がらみ・
木製積木玩具・針箱・荒木千洲筆竹虎図 ・
亀山焼鯉図小皿・初節句飾り幟・加藤清正、
豊臣秀吉、雑兵の節句人形など 約 50点
針 箱 昭和時代
木 製 積 木 玩 具 昭和時代
木材の表面を樹皮で被ったセンスの良いものです。
日本刀 (肥前国出羽守行廣作)
袖 が ら み 江戸時代後期
銘 ― 肥前国
ひ ぜ ん の く に
出羽守
でわのかみ
行
ゆ き
廣
ひ ろ
約350年前の製作
刃渡り 73.3㎝ 目釘穴 1個 返り 1㎝ 時
じ
代
だ い
拵
こしらえ
付
つ き
昭和33(1958)年に竣工した高さ 333mの東京 タ ワ ー は 、 戦 後 日 本 の 経 済復 興 の シ ン ボ ル で
も あ り 、 子 供 の 玩 具 と し て も 製 作 さ れ ま し た 。
長さ285cm、直径3cmの長い堅い棒の先端に 袖がらみ(左写真参照)が付いています。さす
又などと併用し て、乱暴者を取り押さえるのに
長崎旧家の日之出椀( 52)
長 崎 市 小 川 町 西 家 旧 蔵
端午の節句人形 (加藤清正・豊臣秀吉・雑
ぞ う
兵
ひょう
) 明治34 (1901)年
大 竹 の 鯉 の ぼ り(広島市) 昭和時代 全 国 各 地 の 虎 の 玩 具 昭和時代
荒木千洲筆竹虎図 江戸時代後期
亀 山 焼 鯉 図 小 皿 江戸時代後期
端
た ん
午
ご
端は初めの 意で 、午は五 と 同音で
同じ 。もともとは月の 初めの 午
うま
の日
の こ と を いい ま し た 。中 国 で は 月 と
日の数が重なる 日を祝日に する風
習があり、五月五日を端午として祝
うようになりました。
日本には平安時代に 伝わったとい
わ れ て い ま す 。 江 戸 時 代 以 降 は 、
男 子 の い る 家 で は 立 身 出 世 を 意
味 す る 鯉 の ぼ り を 立 て 、 武 者 人 形
や強さを現した虎などを飾って、子
供の成長を祝う行事となりました。
亀
か め
山
や ま
焼
や き
伊 良 林 の 若 宮 神 社近 く に 、文 化 11(1814) 年頃、大神甚五平ら に よって白磁染付が 焼
き 始 め ら れ ま し た。 こ こ で は 多 種、 多 様 な 器
が 吉 祥 文 で 染 付 さ れ ま し た 。 中 で も 鯉 は 中
国 語 の 発 音 か ら 「 利
り
」 益 と な り 、 鯉 が 龍 門 を
昇りきる と龍に 変化する という「出身出世」の