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デガレリクス酢酸塩 生物薬剤学試験及び関連する分析法 目次 生物薬剤学試験及び関連する分析法 背景及び概観 生体試料中濃度測定法 個々の試験の要約 製剤の製造バッチ間変動.

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目次

2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法...2 2.7.1.1 背景及び概観...3 2.7.1.1.1 生体試料中濃度測定法...4 2.7.1.2 個々の試験の要約...9 2.7.1.2.1 製剤の製造バッチ間変動...9 2.7.1.2.2 ...9 2.7.1.3 全試験を通しての結果の比較と解析...10 2.7.1.3.1 投与液濃度が臨床薬物動態に及ぼす影響...10 2.7.1.3.2 原薬の製造法の違いが臨床薬物動態に及ぼす影響...10 2.7.1.4 付録...10

(2)

2.7.1

生物薬剤学試験及び関連する分析法

本項で使用した略語及び用語の定義一覧を表2.7.1- 1 に示す。

表2.7.1- 1 略語及び用語の定義一覧

略号及び用語 定義

AUC 血漿中濃度-時間曲線下面積

AUCinf 無限大まで外挿したAUC

Cmax 最高血漿中濃度 EDTA エチレンジアミン四酢酸 IVD 試験法 in vitro 溶出試験法 LC-MS/MS 液体クロマトグラフィー-タンデムマススペクトロメトリー LPPS 液相ペプチド合成 RIA ラジオイムノアッセイ SPPS 固相ペプチド合成 tmax Cmax到達時間 t1/2 消失半減期

(3)

2.7.1.1 背景及び概観

デガレリクスは直鎖のデカペプチドで,原薬は酢酸塩として得られる。本剤は,デガレリクス 酢酸塩の用時溶解型凍結乾燥製剤であり,賦形剤及び等張化剤としてD-マンニトールが添加され ている。初回用量用の120 mg 製剤及び維持用量用の 80 mg 製剤の 2 規格より構成される。 本剤の使用時に,凍結乾燥製剤に既定量の注射用水を注入し,再溶解させ投与薬液を得る。投 与薬液を皮下投与すると,投与部位でゲル化し,デガレリクスを持続的に放出するデポになる (3.2.P.2)。本剤以外の,例えばリュープロレリン酢酸塩1,セトロレリクス酢酸塩2などのGnRH アナログも,水溶液中でゲルを形成することが報告されている。しかし,ペプチドの凝集構造及 び結果的に形成されるゲルの性質は,個々のペプチド化合物によって異なる。デガレリクスが水 溶液中で形成するゲルは,分子間β-ストランド構造の繊維網からなる(3.2.P.2)。 このデガレリクスの は,薬液中の 濃度, の時間及び の影響を 受ける。申請用法・用量に近い濃度,例えば ~ mg/mL では, の過程はか なり緩やかであり,半固形ゲルを形成するのに数時間から数日を要する。一方で,デガレリクス が に接触した際に生じる の過程は非常に迅速であり,投与後速やかに

デポとなる(3.2.P.2.2.3 Physiochemical and Biological Properties)。

更に,本剤のデポ形成能及び薬物分子の徐放性能は,薬液中の 濃度や , 薬液の , 及び までの時間などの影響を受ける(3.2.P.2)。そのため, 臨床試験実施に際しては,それぞれ特定の 濃度と投与量に合致した治験用製剤を開 発した。 原薬は当初, ペプチド合成法( 法)で製造し,海外第I 相試験[CS01,CS05],海外 臨床薬理試験[CS08],海外第 II 相試験[CS06,CS07,CS12,CS14]及び国内第 I 相試験[CS11] で使用した。しかし, 法では市販後に必要とされる十分量の原薬を供給することができない と考えられた。そのため,製造法スケールアップ過程において ペプチド合成法( 法)へ 変更し,海外臨床薬理試験[CS23],海外第 II/III 相試験[CS15],海外第 III 相比較試験[CS21] 及び国内第II 相試験[CL-0003]で使用した。 原薬の製造法の違いが物理化学的性質や規格値の設定に影響を与えるかどうかを判断するため に,SPPS 法及び LPPS 法で製造した製剤の比較を行った。本剤の長期間の安定性,バッチ間変動, 溶出特性などを検討するために多くの試験を実施した。また,海外第I 相試験[CS05],海外第 II 相試験[CS06,CS07,CS12,CS14]及び海外第 II/III 相試験[CS15]で得られたデータを用いて 実施した,母集団薬物動態(PPK)解析結果(2.7.2.3.1.2.1 海外第 II 相,II/III 相試験を基にした PPK 解析)を利用し,原薬の製造法の違いが臨床薬物動態に及ぼす影響に関して検討した。 なお,申請製剤は海外第III 相比較試験[CS21]及び国内第 II 相試験[CL-0003]で使用された 製剤と同一製法のものであり, 法で製造した。

(4)

2.7.1.1.1 生体試料中濃度測定法

本剤の臨床開発の過程で,生体試料(血漿,尿,血漿の超遠心上清)中デガレリクス濃度はラ ジオイムノアッセイ(RIA)法又は液体クロマトグラフィー-タンデムマススペクトロメトリー (LC-MS/MS)法を用いて測定した。また,ヒト血清中抗デガレリクス抗体濃度は RIA 法を用いて 測定した。 2.7.1.1.1.1 RIA 法を用いた血漿中デガレリクス濃度測定法のバリデーション[QFD 141] ···添付資料 4.2.2.1-1 海外第I 相試験[CS01]における血漿中デガレリクス濃度は,RIA 法を用いて測定した。検量 線濃度範囲は0.1~80 ng/mL である。本法は,測定内及び測定間で実試料の測定に十分な精度及び 真度を有し,かつ目的とする測定対象物質に特異的な測定法であることが確認されている。RIA 法を用いた血漿中デガレリクス濃度測定法のバリデーション結果を表2.7.1- 2 に示す。 表2.7.1- 2 RIA 法を用いた血漿中デガレリクス濃度測定法バリデーション 試験番号 QFD 141 測定対象物質 デガレリクス 分析機器及び検出法 RIA 結果 定量下限(ng/mL) 0.1 Matrix 使用量(mL) 0.2 濃度範囲(ng/mL) 0.1~80 測定内真度(%) -a 測定間真度(%) 5~12b 測定内精度(%) 1.33~10.2 測定間精度(%) 5.64~9.80 測定施設 Ferring 該当する臨床試験 CS01 添付資料番号 4.2.2.1-1 a:検討せず,b:報告書中の値(実測平均値/理論値 × 100)から 100 を引いた値を記載。 2.7.1.1.1.2 LC-MS/MS 法を用いた血漿中デガレリクス濃度測定法のバリデーション [FRG 051,595/27,595/36,0595/046,7198-111,0595/048,0595/060,MVR-PD-0010.01] ··· 添付資料 5.3.1.4-1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8 前項の海外第I 相試験[CS01]以外の臨床試験における血漿中デガレリクス濃度は,LC-MS/MS 法を用いて測定した。本法は,測定内及び測定間で実試料の測定に十分な精度及び真度を有し, かつ目的とする測定対象物質に特異的な測定法であることが確認されている。また,測定施設の 変更,前処理方法の変更,日本人血漿試料の使用及びエチレンジアミン四酢酸(EDTA)含有の有 無が定量法に及ぼす影響を検討するために,幾つかの追加バリデーションを実施した。LC-MS/MS 法を用いた血漿中デガレリクス濃度測定法のバリデーション結果を表2.7.1- 3 に示す。また,RIA

(5)

法及びLC-MS/MS 法を比較するために,血漿中デガレリクス濃度測定法のクロス・バリデーショ ンを実施した(表2.7.1- 4)。

(6)

表2.7.1- 3 LC-MS/MS 法を用いた血漿中デガレリクス濃度測定法バリデーション 試験番号 FRG 051 595/27a 595/36b 0595/046b 7198-111a 0595/048c 0595/060d MVR-PD-0010 .01a 測定対象物質 デガレリクス デガレリクス デガレリクス デガレリクス デガレリクス デガレリクス デガレリクス デガレリクス 分析機器及び検出法 LC-MS/MS LC-MS/MS LC-MS/MS LC-MS/MS LC-MS/MS LC-MS/MS LC-MS/MS LC-MS/MS 結果 定量下限(ng/mL) 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.331 Matrix 使用量(mL) 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.1 濃度範囲(ng/mL) 0.5~50 0.5~50 0.5~50 0.5~50 0.5~50 0.5~50 0.5~50 0.331~99.2 測定内真度(%) -e 10.0~13.0f -14.0~-2.2f -2.2~10.0f 0.8~11.4 -8.1~4.0f -2.0~2.0f -14~12f 測定間真度(%) -6.13~0.687 -2.0~9.2f -5.3~-4.0f -1.1~6.0f 4.8~8.2 e -1.3~2.0f -12~5f 測定内精度(%) 0.560~9.80 1.1~7.5 6.2~9.3 1.1~6.5 1.1~9.0 1.7~2.6 0.4~5.9 2~18 測定間精度(%) 3.01~8.24 3.8~14.1 5.6~11.9 2.5~7.5 3.2~6.6 -e 1.7~5.3 3~15 測定施設 ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) Ferring 該当する臨床試験 CS05 CS06,CS06A, CS07,CS07A CS11,CS12, CS15,CS21, CS23,CL-0003 CS14 CS11 CS08 添付資料番号 5.3.1.4-1 5.3.1.4-2 5.3.1.4-3 5.3.1.4-4 5.3.1.4-5 5.3.1.4-6 5.3.1.4-7 5.3.1.4-8 a:測定施設を追加したため新たな施設で追加バリデーションを実施した。 b:前処理方法を変更したため追加バリデーションを実施した。 c:日本人血漿を用いてデガレリクス濃度測定が問題なく実施できるかを確認するため追加バリデーションを実施した。 d:EDTA 含有の有無が血漿中デガレリクス濃度測定に影響を及ぼすか否かを確認するため追加バリデーションを実施した。 e:検討せず f:報告書中の値(実測平均値/理論値 × 100)から 100 を引いた値を記載。

(7)

表2.7.1- 4 RIA 法及び LC-MS/MS 法を用いた血漿中デガレリクス濃度測定法クロス・バリ デーション 試験番号 595/27 測定対象物質 デガレリクス 分析機器及び検出法 RIA LC-MS/MS 結果 定量下限(ng/mL) 0.1a 0.5 Matrix 使用量(mL) 0.2a 0.2 濃度範囲(ng/mL) 0.1~80a 0.5~50 測定内真度(%) -b b 測定間真度(%) 21.0~28.0c 3.3~9.2c 測定内精度(%) -b b 測定間精度(%) 4.1~10.8 3.8~12.8 測定施設 ( ) 添付資料番号 5.3.1.4-2 a:QFD 141 から引用,b:検討せず,c:報告書中の値(実測平均値/理論値 × 100)から 100 を引いた値を記載。 2.7.1.1.1.3 尿中デガレリクス濃度測定法のバリデーション [MVR-PD-0020.01,DCB-S-0001] ···添付資料5.3.1.4-9, 10 海外第I 相試験[CS05]及び海外臨床薬理試験[CS23]における尿中デガレリクス濃度は, LC-MS/MS 法を用いて測定した。本法は,測定内及び測定間で実試料の測定に十分な精度及び真 度を有し,かつ目的とする測定対象物質に特異的な測定法であることが確認されている。また, 測定機器及び検量線範囲を変更したため追加バリデーションを実施した。LC-MS/MS 法を用いた 尿中デガレリクス濃度測定法のバリデーション結果を表2.7.1- 5 に示す。 表2.7.1- 5 LC-MS/MS 法を用いた尿中デガレリクス濃度測定法バリデーション 試験番号 MVR-PD-0020.01 DCB-S-0001a 測定対象物質 デガレリクス デガレリクス 分析機器及び検出法 LC-MS/MS LC-MS/MS 結果 定量下限(ng/mL) 5 5 Matrix 使用量(mL) 1 1 濃度範囲(ng/mL) 5~500 5~3150 測定内真度(%) -13~1 -13~1 測定間真度(%) -11~-1 -10~-1 測定内精度(%) 1~4 1~6 測定間精度(%) 3~4 3~5 測定施設 Ferring Ferring 該当する臨床試験 CS05 CS23 添付資料番号 5.3.1.4-9 5.3.1.4-10 a:測定機器及び検量線範囲を変更したため追加バリデーションを実施した。

(8)

2.7.1.1.1.4 血漿の超遠心上清中デガレリクス濃度測定法のバリデーション[0595/064] ··· 添付資料 5.3.1.4-11 In vitro 及び ex vivo 血漿蛋白結合率の非結合型濃度測定における血漿の超遠心上清中デガレリク ス濃度は,LC-MS/MS 法を用いて測定した。検量線濃度範囲は 0.5~50 ng/mL である。本法は, 測定内及び測定間で実試料の測定に十分な精度及び真度を有し,かつ目的とする測定対象物質に 特異的な測定法であることが確認されている。LC-MS/MS 法を用いた血漿の超遠心上清中デガレ リクス濃度測定法のバリデーション結果を表2.7.1- 6 に示す。 表2.7.1- 6 LC-MS/MS 法を用いた血漿の超遠心上清中デガレリクス濃度測定法 バリデーション 試験番号 0595/064 測定対象物質 デガレリクス 分析機器及び検出法 LC-MS/MS 結果 定量下限(ng/mL) 0.5 Matrix 使用量(mL) 0.05 濃度範囲(ng/mL) 0.5~50 測定内真度(%) -16~8a 測定間真度(%) -8.0~-5.7a 測定内精度(%) 2.1~8.2 測定間精度(%) 4.3~13.0 測定施設 ( ) 該当する臨床試験 CS23 添付資料番号 5.3.1.4-11 a:報告書中の値(実測平均値/理論値 × 100)から 100 を引いた値を記載。 2.7.1.1.1.5 血清中抗デガレリクス抗体濃度測定法のバリデーション[6067] ···添付資料 5.3.1.4-12 血清中抗デガレリクス抗体濃度は,RIA 法を用いて測定した。検量線濃度範囲は 50~5000 ng/mL である。本法は,測定内及び測定間で実試料の測定に十分な精度及び真度を有した。RIA 法を用 いた血清中抗デガレリクス抗体濃度測定法のバリデーション結果を表2.7.1- 7 に示す。

(9)

表2.7.1- 7 RIA 法を用いた血清中抗デガレリクス抗体濃度測定法バリデーション 試験番号 6067 測定対象物質 抗デガレリクス抗体 分析機器及び検出法 RIA 結果 定量下限(ng/mL) 50 Matrix 使用量(mL) 0.05 濃度範囲(ng/mL) 50~5000 測定内真度(%) -a 測定間真度(%) -6.7~20.6 測定内精度(%) 5.7~17.9 測定間精度(%) 6.7~20.2 測定施設 該当する臨床試験 CS11,CS12,CS14,CS15,CS21,CL-0003 添付資料番号 5.3.1.4-12 a:検討せず

2.7.1.2 個々の試験の要約

2.7.1.2.1 製剤の製造バッチ間変動

SPPS 製剤と LPPS 製剤を比較検討した結果,製造法の違いによる不純物組成の違いが若干認め られたが,昇温保管時に生成する分解物は同等であった(3.2.S.3.2.5 Comparison of impurity profile of LPPS drug substance with SPPS drug substances)。更に,それぞれの原薬及びその製剤の物理化学 的性質を比較したところ,全ての評価項目で,規格に適合したことから,両製法により製造され る原薬は同等と考えられた。LPPS 製剤の規格は 3.2.P.5.1 に示しており,バッチ間の検討結果は 3.2.P.5.4 に示した。

2.7.1.2.2

デガレリクスのゲルからの徐放性を評価するため, を開発した。 は, でゲル形成を再現し,開発中の種々の製剤を で評価することが できる(3.2.P.2)。 デガレリクス薬液についての より得られた一連の結果について,薬液の物理化学 的性質( 及び )と との相関を調べた。その結果,デガレリクスのゲルからの徐 放能は, に含まれる ( 及び )により することが可能と 考えられた。

(10)

2.7.1.3 全試験を通しての結果の比較と解析

2.7.1.3.1 投与液濃度が臨床薬物動態に及ぼす影響

投与液濃度の違いが臨床薬物動態に及ぼす影響に関しては,2.7.2.3.1.7.1 投与液濃度の違いによ る影響に記載した。

2.7.1.3.2 原薬の製造法の違いが臨床薬物動態に及ぼす影響

原薬の製造法の違いが臨床薬物動態に及ぼす影響は,海外第I相試験[CS05],海外第 II 相試 験[CS06,CS07,CS12,CS14],及び海外第 II/III 相試験[CS15]で得られたデータを用いて検 討した,PPK 解析結果より推定した。シミュレーション結果から得られた推定薬物動態パラメー タを表2.7.1- 8 に示す。なお,PPK 解析の詳細は,2.7.2.3.1.2.1 海外第 II 相,II/III 相試験を基にし たPPK 解析に示す。 表2.7.1- 8 LPPS 製剤又は SPPS 製剤を 240 mg 単回皮下投与したときのデガレリクスの 推定薬物動態パラメータ 製剤 投与液濃度 推定AUCinf (ng·day/mL) 推定Cmax (ng/mL) 推定tmax (h) 推定t1/2 (day) SPPS 20 mg/mL [983-2704]1645 [30.9-115.2]61.5 [34-54]42 [28.4-91.7]56.9 LPPS 40 mg/mL 1428 [880-2347] [32.0-91.5]53.3 [34-48]40 [30.6-93.1]54.9 SPPS [606-1825]1051 [11.3-47.5]23.9 [35-60]44 [34.8-113.4]70.1 LPPS 60 mg/mL 961 [582-1641] [10.2-31.8]17.6 [40-60]48 [33.9-103.7]61.1 SPPS [451-1411]795 [5.5-24.1]11.9 [36-60]46 [49.2-162.7]100.1 中央値 [5%-95%] で表示 PPK 解析及びシミュレーション結果から,同一投与液濃度のデガレリクスを皮下投与したとき, LPPS 製剤の方が SPPS 製剤より,デガレリクスの最高血漿中濃度(Cmax)や無限大まで外挿した AUC(AUCinf)は高くなると推定された。一方,デガレリクスの消失半減期(t1/2)はSPPS 製剤 の方が長くなると推定された(表2.7.1- 8)。 なお,開発過程で本剤の有効性・安全性を評価した,海外第II 相試験[CS06,CS07,CS12, CS14],及び国内第 I 相試験[CS11]などは SPPS 製剤を用いて検討しているが,申請製剤は申請 用法・用量での有効性,安全性を検討した,海外第III 相比較試験[CS21]及び国内第 II 相試験 [CL-0003]で使用された製剤と同一製法の,LPPS 製剤である。

2.7.1.4 付録

なし

(11)

目次

2.7.2 臨床薬理試験...3 2.7.2.1 背景及び概観...5 2.7.2.1.1 ヒト生体試料を用いた試験の概観...5 2.7.2.1.2 薬物動態を検討した臨床試験の概観...6 2.7.2.2 個々の試験結果の要約...8 2.7.2.2.1 ヒト生体試料を用いた試験...8 2.7.2.2.1.1 血漿蛋白結合...8 2.7.2.2.1.2 代謝...8 2.7.2.2.1.3 各種トランスポーターに対する相互作用...10 2.7.2.2.1.4 ヒト生体試料中の代謝物の検索及び構造推定...12 2.7.2.2.2 臨床試験...13 2.7.2.2.2.1 健康成人における薬物動態...13 2.7.2.2.2.2 前立腺癌患者における薬物動態...18 2.7.2.2.2.3 内因性要因の検討...26 2.7.2.3 全試験を通しての結果の比較と解析...27 2.7.2.3.1 薬物動態...27 2.7.2.3.1.1 単回投与時の薬物動態...27 2.7.2.3.1.2 母集団薬物動態(PPK)解析 ...34 2.7.2.3.1.3 血漿蛋白結合...39 2.7.2.3.1.4 代謝...39 2.7.2.3.1.5 排泄...40 2.7.2.3.1.6 内因性要因の検討...40 2.7.2.3.1.7 外因性要因の検討...44 2.7.2.3.1.8 薬物間相互作用...45 2.7.2.3.2 薬力学...45 2.7.2.3.2.1 テストステロン...46 2.7.2.3.2.2 5α-ジヒドロテストステロン(DHT)...49 2.7.2.3.2.3 黄体形成ホルモン(LH)...52

(12)

2.7.2.3.2.5 性ホルモン結合グロブリン(SHBG) ...58 2.7.2.4 特別な試験...60 2.7.2.5 付録...60

(13)

2.7.2

臨床薬理試験

本項で使用した略語及び用語の定義一覧を表2.7.2- 1 に示す。 表2.7.2- 1 略語及び用語の定義一覧 略号及び用語 定義 Ae 尿中排泄量 Ae% 尿中排泄率(%)

デガレリクス 未変化体:Ac-D-2Nal-D-4Cpa-D-3Pal-Ser-4Aph(L -Hor)-D-4Aph(Cbm)-Leu-Lys(iPr)-Pro-D-Ala-NH2

M (1-4) 代謝物:Ac-D-2Nal-D-4Cpa-D-3Pal-Ser-OH

(デガレリクスのN 末端から 4 番目までのペプチド断片) M (1-5) 代謝物:Ac-D-2Nal-D-4Cpa-D-3Pal-Ser-4Aph(L-Hor)-OH

(デガレリクスのN 末端から 5 番目までのペプチド断片) M (1-6) 代謝物:Ac-D-2Nal-D-4Cpa-D-3Pal-Ser-4Aph(L-Hor)-D-4Aph(Cbm)-OH

(デガレリクスのN 末端から 6 番目までのペプチド断片) M (1-7) 代謝物:Ac-D-2Nal-D-4Cpa-D-3Pal-Ser-4Aph(L-Hor)-D

-4Aph(Cbm)-Leu-OH

(デガレリクスのN 末端から 7 番目までのペプチド断片) M (1-9) 代謝物:Ac-D-2Nal-D-4Cpa-D-3Pal-Ser-4Aph(L-Hor)-D

-4Aph(Cbm)-Leu-Lys(iPr)-Pro-OH

(デガレリクスのN 末端から 9 番目までのペプチド断片) M (1-10)-OH 代謝物:Ac-D-2Nal-D-4Cpa-D-3Pal-Ser-4Aph(L-Hor)-D

-4Aph(Cbm)-Leu-Lys(iPr)-Pro-D-Ala-OH (デガレリクスの酸化代謝物)

AUC 血漿中濃度-時間曲線下面積

AUCinf 無限大まで外挿したAUC

AUCτ 投与区間あたりのAUC

AUC0-28 Day 28 までの AUC

BCRP 乳癌耐性蛋白 BSEP 胆汁酸トランスポーター CI 信頼区間 CL クリアランス CL/F みかけのクリアランス CLR 腎クリアランス Cmax 最高血漿中濃度 Ctrough 血漿中トラフ濃度 CYP チトクロームP450 DHT 5α-ジヒドロテストステロン FSH 卵胞刺激ホルモン HDL 高密度リポ蛋白 HPLC-UV 高速液体クロマトグラフィー-紫外光検出 IC50 50%阻害濃度 Im 筋肉内投与 LC-MS 液体クロマトグラフィー-マススペクトロメトリー LH 黄体形成ホルモン LPPS 液相ペプチド合成 MRP2 多剤耐性関連蛋白2 NADPH 還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸

(14)

略号及び用語 定義 P-gp P-糖蛋白 PK 薬物動態 Sc 皮下投与 SHBG 性ホルモン結合グロブリン SPPS 固相ペプチド合成 tmax Cmax到達時間 t1/2 消失半減期 UPLC-MS 超高速液体クロマトグラフィー-マススペクトロメトリー Vss 定常状態の分布容積 Vz 最終消失相の分布容積 Vz/F 最終消失相のみかけの分布容積 アミノ酸の化学構造式に使用する略語は2.3.S 原薬に示す。

(15)

2.7.2.1 背景及び概観

2.7.2.1.1 ヒト生体試料を用いた試験の概観

ヒト生体試料を用いた試験一覧を表2.7.2- 2 に示す。デガレリクスの血漿蛋白結合について,血 漿蛋白結合率の測定及び主要結合蛋白の推定を行った[1475/094,FRG 086]。デガレリクスの代 謝について,肝ミクロソームを用いた代謝の検討[IAP-0193-00]及びグルクロン酸抱合代謝の検 討[AR-DCB-0010.01]並びに血漿中での安定性の検討[IAP-0216-00]を行った。デガレリクスの チトクロームP450(CYP)阻害作用について,肝ミクロソームを用いて検討した[IAP-0146-01, AR-DCB-0008.01,DCB-A-0026, 5100]。デガレリクスの CYP 酵素誘導作用について,ヒト 凍結肝細胞又は新鮮肝細胞を用いて検討した[AR-DCB-0025.01, 3055]。更に,発現系膜ベ シクル又は発現系細胞を用いた排泄型トランスポーター(P-gp,BCRP,MRP2 及び BSEP)及び 取り込み型トランスポーター(OATP1B1,OATP1B3 及び OATP2B1)に対する相互作用を検討し た[FERRING PHARMA-01-28 20 ]。また,海外第 I 相試験[CS01],海外第 II 相試験[CS06], 国内第I 相試験[CS11]及び海外臨床薬理試験[CS23]から得た血漿,尿あるいは糞試料を用い て,各試料中の未変化体及び代謝物の検索及び構造推定を行った[IAP-0176-00,REP-PD-0032.01, DCB-A-0001,DCB-A-0019]。

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表2.7.2- 2 ヒト生体試料を用いた試験一覧 試験番号 試験内容 ヒト組織,試験薬等 方法 デガレリクス濃度 又は投与量 添付資料 番号 1475/094 血漿蛋白結合率及 び血漿中主要結合 蛋白の推定 血漿 血清アルブミン 1-酸性糖蛋白 γ-グロブリン 高密度リポ蛋白 超遠心法 20,60,160 ng/mL 5.3.2.1-1 FRG 086 血漿蛋白結合率 血漿 超遠心法 [CS05] 単回,静脈内持続 投与,30 μg/kg 5.3.2.1-2 IAP-0193-00 代謝の検討 肝ミクロソーム インキュ ベーション 40.4 μmol/L 5.3.2.2-1 AR-DCB-0010.01 グルクロン酸抱合 代謝 肝ミクロソーム インキュ ベーション 100 μmol/L 4.2.2.4-2 IAP-0216-00 血漿中安定性 血漿 インキュ ベーション 29 μmol/L 5.3.2.2-2 IAP-0146-01 CYP 阻害作用 肝ミクロソーム インキュ ベーション 0.0042~ 4.2 μmol/L 5.3.2.2-3 AR-DCB-0008.01 CYP 阻害作用 肝ミクロソーム インキュ ベーション 0.001~10 μmol/L 5.3.2.2-4 DCB-A-0026 CYP 阻害作用 肝ミクロソーム インキュ ベーション 0.1~10 μmol/L 5.3.2.2-5 5100 CYP 阻害作用 肝ミクロソーム インキュ ベーション 0.01~10 μmol/L 5.3.2.2-7 AR-DCB-0025.01 CYP 酵素誘導 作用 凍結肝細胞 インキュ ベーション 0.1~10 μmol/L 5.3.2.2-6 3055 CYP 酵素誘導 作用 新鮮肝細胞 インキュ ベーション 0.1~10 μmol/L 5.3.2.2-8 FERRING PHARMA-01-28 20 トランスポーター に対する 相互作用 発現系膜ベシクル, 発現系細胞 インキュ ベーション 0.05~100 μmol/L 5.3.2.3-1 IAP-0176-00 代謝物の検索 血漿 HPLC-UVLC-MS [CS01] 単回,皮下投与, 40 mg 5.3.2.3-2 REP-PD-0032.01 代謝物の検索 尿 LC-MS [CS06] 単回,皮下投与, 40 mg,80 mg, 120 mg 5.3.2.3-3 DCB-A-0001 代謝物の検索及び 構造推定 血漿,尿 UPLC-MS [CS11] 単回,皮下投与, 160 mg,200 mg, 240 mg 5.3.2.3-4 DCB-A-0019 代謝物の検索及び 構造推定 血漿,尿,糞 UPLC-MS [CS23] 単回,静脈内持続 投与,1 mg 5.3.2.3-5

2.7.2.1.2 薬物動態を検討した臨床試験の概観

薬物動態を検討した臨床試験を表2.7.2- 3 に示す。海外第 I 相試験[CS01]では,健康成人に種々 の投与液濃度,投与量で本剤を単回皮下投与したときの安全性,薬物動態及び薬力学を検討した。 海外第I 相試験[CS05]では,健康成人に本剤を単回静脈内持続投与,単回筋肉内投与あるいは

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単回皮下投与したときの安全性,薬物動態及び薬力学を検討した。海外臨床薬理試験[CS08]で は,健康高齢者(65 歳以上)に本剤を単回静脈内持続投与したときの安全性,薬物動態及び薬力 学を検討した。 海外第II 相試験[CS06,CS07]及び国内第 I 相試験[CS11]では,前立腺癌患者を対象とし, 種々の投与液濃度,投与量で本剤を単回皮下投与したときの安全性,薬物動態及び薬力学を検討 した。 前立腺癌患者での有効性及び安全性を検討した海外第II 相試験[CS12,CS14],海外第 II/III 相試験[CS15],海外第 III 相比較試験[CS21]及び国内第 II 相試験[CL-0003]においても本剤 を皮下投与したときの薬物動態及び薬力学を評価した。 海外臨床薬理試験[CS23]では,健康成人あるいは軽度及び中等度肝機能低下患者を対象に, 安全性,薬物動態及び薬力学への肝機能の影響を検討した。 表2.7.2- 3 薬物動態を検討した臨床試験一覧 試験番号 (実施地域) 対象 被験 者数 投与方法 投与量(投与液濃度) 添付試料 番号 CS01(海外) 健康成人 80 単回,皮下投与 0.5~40 mg (5~30 mg/mL) 5.3.3.1-1 CS05(海外) 健康成人 36 単回,静脈内持 続,筋肉内,皮下 投与 静脈内:1.5~30 µg/kg 筋肉内:20 mg(5 mg/mL) 皮下:20 mg(5 mg/mL) 5.3.1.1-1 5.3.1.1-2 CS08(海外) 健康高齢者 48 単回,静脈内持続 投与 0.864~49.4 µg/kg 5.3.4.1-1 CS06(海外) 前立腺癌患者 82 単回,皮下投与 40~160 mg (10~40 mg/mL) 5.3.5.2-4 CS07(海外) 前立腺癌患者 172 単回,皮下投与 120~320 mg (20~60 mg/mL) 5.3.5.2-5 CS11(国内) 前立腺癌患者 (日本人) 18 単回,皮下投与 160~240 mg (40 mg/mL) 5.3.5.2-6 CS12(海外) 前立腺癌患者 187 反復,皮下投与 初回:200 mg 又は 240 mg(40 mg/mL) 維持:80~160 mg(40 mg/mL) 5.3.5.2-1 CS14(海外) 前立腺癌患者 127 反復,皮下投与 初回:200 mg(40 mg/mL) 維持:60 mg 又は 80 mg(20 mg/mL) 5.3.5.2-2 CS15(海外) 前立腺癌患者 447 反復,皮下投与 初回:240 mg(40 mg/mL) 維持:240 mg(40 又は 60 mg/mL) 5.3.5.2-7 CS21(海外) 前立腺癌患者 610 反復,皮下投与 初回:240 mg(40 mg/mL) 維持:80 mg(20 mg/mL)又は 160 mg(40 mg/mL) 5.3.5.1-1 CL-0003 (国内) 前立腺癌患者 (日本人) 273 反復,皮下投与 初回:240 mg(40 mg/mL) 維持:80 mg(20 mg/mL)又は 160 mg(40 mg/mL) 5.3.5.2-15 CS23(海外) 肝機能低下患 者及び健康成 人 24 単回,静脈内持続投与 1.0 mg 5.3.3.3-1

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2.7.2.2 個々の試験結果の要約

2.7.2.2.1 ヒト生体試料を用いた試験

2.7.2.2.1.1 血漿蛋白結合 [1475/094,FRG 086] ···添付資料 5.3.2.1-1, 2 デガレリクスのin vitro 血漿蛋白結合率を超遠心法により測定したところ,デガレリクス濃度が 20~160 ng/mL の範囲において in vitro 血漿蛋白結合率は 90.3%~90.7%であった。デガレリクスの ex vivo 血漿蛋白結合率を超遠心法により測定したところ,血漿中デガレリクス濃度が 3.83~

98.60 ng/mL の範囲において ex vivo 血漿蛋白結合率は 85.3%~92.4%であり,in vitro 血漿蛋白結合 率とほぼ同程度であった。 血漿中主要結合蛋白を推定する目的で,健康成人の血漿中蛋白含量を参考に調製した血清アル ブミン(40 mg/mL),α1-酸性糖蛋白(1 mg/mL),γ グロブリン(10 mg/mL)及び高密度リポ蛋白 (HDL,3 mg/mL)に対する結合率を超遠心法により測定した。デガレリクス(添加濃度 20~ 160 ng/mL)と最も高い結合率を示したのは α1-酸性糖蛋白(73.0%~82.5%)及び血清アルブミン (72.7%~78.1%)であり,次いで HDL(56.2%~60.6%)及び γ グロブリン(24.8%~48.6%)の 順であった。 2.7.2.2.1.2 代謝 2.7.2.2.1.2.1 ヒト肝ミクロソームを用いた in vitro 代謝[IAP-0193-00,AR-DCB-0010.01] ··· 添付資料 5.3.2.2-1, 4.2.2.4-2 デガレリクス(添加濃度40.4 μmol/L)をヒト肝ミクロソームにおいて還元型ニコチンアミドア デニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)存在下で 60 分間反応させたところ,クロマトグラム上 に6 種類の代謝物が検出された。それらのうち,5 種類の代謝物が酸化代謝物であった。しかし ながら,酸化代謝物の総生成量はわずかであり,デガレリクスがCYP による代謝を受けにくいこ とが示唆された。6 番目の代謝物として M (1-9)が同定されたが,これはおそらく CYP により生成 されたものではなく,ヒト肝ミクロソーム中のプロテアーゼによるペプチド結合の加水分解に よって生成されたものと考えられた。 デガレリクス(添加濃度100 μmol/L)をヒト肝ミクロソームにおいてアラメチシン(in vitro 試 験でウリジン二リン酸グルクロン酸転移酵素(UGT)活性を高める目的で汎用される界面活性剤), NADPH 及びウリジン二リン酸グルクロン酸(UDPGA)存在下で 60 分間反応させたとき,クロマ トグラム上にデガレリクスのグルクロン酸抱合代謝物,酸化代謝物及び切断されたペプチド断片 は検出されなかった。このことから,デガレリクスはグルクロン酸抱合代謝を受けにくいと考え られた。

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2.7.2.2.1.2.2 血漿中安定性[IAP-0216-00] ··· 添付資料 5.3.2.2-2 デガレリクス(添加濃度29 μmol/L)をヒト新鮮血漿中で 60 分間反応させたところ,デガレリ クスは血漿中で安定であった。 2.7.2.2.1.2.3 CYP 分子種に対する阻害作用 [IAP-0146-01,AR-DCB-0008.01,DCB-A-0026, 5100] ··· 添付資料 5.3.2.2-3, 4, 5, 7 ヒト肝ミクロソームを用いてヒト主要CYP 分子種である CYP1A2,CYP2C9,CYP2C19,CYP2D6, CYP2E1 及び CYP3A4/5 の代謝活性に対するデガレリクスの阻害作用を検討した。デガレリクス の添加濃度は0.0042~4.2 μmol/L とした。各 CYP 分子種に対する典型的な基質を用いた検討の結 果,デガレリクスはヒト肝ミクロソーム中のCYP 代謝に対して阻害作用をほとんど示さなかった。 更に,ヒト肝ミクロソームを用いて,CYP2C9 の代謝活性に及ぼすデガレリクス(添加濃度 0.001 ~10 μmol/L)の影響を典型的な CYP2C9 の基質であるジクロフェナックを用いて検討した。その 結果,デガレリクスはヒト肝ミクロソーム中のCYP2C9 代謝に対して阻害作用をほとんど示さな かった。 加えて,ヒト肝ミクロソームを用いて,CYP2C8 の代謝活性に及ぼすデガレリクス(添加濃度 0.1~10 μmol/L)の影響を典型的な CYP2C8 の基質であるパクリタキセルを用いて検討した。その 結果,デガレリクスはヒト肝ミクロソーム中のCYP2C8 代謝に対しても阻害作用をほとんど示さ なかった。 また,ヒト肝ミクロソームを用いて,CYP2B6 の代謝活性に及ぼすデガレリクス(添加濃度 0.01 ~10 μmol/L)の影響を典型的な CYP2B6 の基質であるエファビレンツを用いて検討した。その結 果,デガレリクスはヒト肝ミクロソーム中のCYP2B6 代謝に対しても阻害作用をほとんど示さな かった。 2.7.2.2.1.2.4 CYP 分子種に対する酵素誘導作用[AR-DCB-0025.01, 3055] ··· 添付資料 5.3.2.2-6, 8 ヒト凍結肝細胞を用いてデガレリクス(添加濃度0.1~10 μmol/L)の CYP1A2,CYP2C9 及び CYP3A4 に対する酵素誘導作用を検討した(表 2.7.2- 4)。デガレリクスをヒト凍結肝細胞中にお いて37ºC でインキュベーションしたときの CYP1A2,CYP2C9 及び CYP3A4 代謝活性はコントロー ルのそれぞれ0.3~1.5 倍,1.0~1.1 倍及び 0.7~1.2 倍であった。以上のように,デガレリクスは CYP1A2,CYP2C9 及び CYP3A4 に対して酵素誘導作用を示さなかった。

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表2.7.2- 4 各CYP 分子種の代謝活性に及ぼすデガレリクスの酵素誘導作用 CYP 分子種 (基質) ヒト凍結肝細胞 のロットNo. Fold induction デガレリクス (μmol/L) 陽性対照 (μmol/L) 0.1 1 10 50 又は 25 CYP1A2 (Phenacetin) 1 0.8 1.0 0.9 19.0 2 1.5 1.3 0.3 18.8 3 1.2 1.1 0.8 10.9 CYP2C9 (Diclofenac) 1 1.0 1.1 1.0 2.2 2 1.0 1.1 1.1 3.3 3 1.0 1.0 1.1 1.8 CYP3A4 (Testosterone) 1 0.9 1.2 0.8 6.6 2 1.1 1.1 0.7 11.5 3 0.9 1.1 0.7 7.9

陽性対照:Omeplazole 50 μmol/L(CYP1A2),Rifampin 25 μmol/L(CYP2C9 及び CYP3A4)

また,ヒト新鮮肝細胞を用いてデガレリクス(添加濃度0.1~10 μmol/L)の CYP2B6,CYP2C8 及びCYP2C19 に対する酵素誘導作用を検討した。デガレリクスをヒト新鮮肝細胞中において 37ºC でインキュベーションしたときのCYP2B6,CYP2C8 及び CYP2C19 代謝活性はコントロールのそ れぞれ0.6~0.9 倍,0.6~1.1 倍及び 0.8~1.0 倍であった。以上のように,デガレリクスは CYP2B6, CYP2C8 及び CYP2C19 に対しても酵素誘導作用を示さなかった。 2.7.2.2.1.3 各種トランスポーターに対する相互作用 [FERRING PHARMA-01-28 20 ] ···添付資料 5.3.2.3-1 ヒトにおける主要な4 種類の薬物排出型トランスポーター(P-gp,BCRP,MRP2 及び BSEP) 及び3 種類の薬物取り込み型トランスポーター(OATP1B1,OATP1B3 及び OATP2B1)に対する

デガレリクスの相互作用をATPase assay,Calcein assay,Hoechst assay,発現系膜ベシクルを用い

た阻害試験及び発現系細胞を用いた取り込み阻害試験で検討した(表 2.7.2- 5)。その結果,一部

のトランスポーターに対する弱い阻害作用が認められたが,その 50%阻害濃度(IC50)は

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表2.7.2- 5 各種トランスポーターに対するデガレリクスの相互作用

トランスポーター 試験系(基質) デガレリクス

(μmol/L)

IC50

(μmol/L) P-gp ATPase assay(Verapamil) 0.05~100 μmol/L 19

Calcein assay(CalceinAM) 0.05~100 μmol/L NC BCRP ATPase assay(Sulfasalazine) 0.05~100 μmol/L 13.4

Hoechst assay(Hoechst 33342) 0.05~100 μmol/L NC 膜ベシクル(3H-estrone-3-sulfate) 0.14~100 μmol/L 48 MRP2 ATPase assay(Sulfasalazine) 0.05~100 μmol/L 75.8

膜ベシクル(3H-estradiol-17β-glucuronide) 0.14~100 μmol/L >100 BSEP 膜ベシクル(3H-taurocholate) 0.14~100 μmol/L NC

OATP1B1 発現系細胞への取り込み(3H-estrone-3-sulfate) 0.14~100 μmol/L NC

OATP1B3 発現系細胞への取り込み(Fluo-3) 0.05~33.33 μmol/L 10.2 OATP2B1 発現系細胞への取り込み(3H-estrone-3-sulfate) 0.14~100 μmol/L NC

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2.7.2.2.1.4 ヒト生体試料中の代謝物の検索及び構造推定 [IAP-0176-00,REP-PD-0032.01,DCB-A-0001,DCB-A-0019] ··· 添付資料 5.3.2.3-2, 3, 4, 5 海外第I 相試験[CS01]において,健康成人に本剤を 40 mg 単回皮下投与したときの血漿試料 を用いて探索的な代謝物検索を実施した。デガレリクスはすべての血漿試料で検出されたが,代 謝物は検出されなかった。 海外第II 相試験[CS06]において,前立腺癌患者を対象に本剤を 40 mg,80 mg 及び 120 mg 単 回皮下投与したときの尿試料を用いて探索的な代謝物検索を実施した。デガレリクスはすべての 尿試料で検出されたが,代謝物は検出されなかった。 国内第I 相試験[CS11]において,前立腺癌患者を対象に本剤を 160 mg,200 mg 及び 240 mg 単回皮下投与したときの血漿及び尿試料を用いて探索的な代謝物検索を実施した。投与後24,72 時間及び7 日の血漿試料中において,未変化体及び代謝物 M (1-9)が検出された。大部分の血漿試 料において,ピーク総面積に対して90%~100%が未変化体として存在し,未変化体が最も高い存 在比率を占め,M (1-9)の存在比率は 10%未満であった。投与後 24 及び 72 時間までの尿試料中に おいて,6 種類の薬物由来ピーク画分が検出された。尿中代謝物としては,主に M (1-4),M (1-5) 及びM (1-6)が確認され,少数の尿試料中に M (1-7)及び M (1-10)-OH がわずかに認められた。ほ ぼすべての尿試料において,ピーク総面積に対して84%以上が未変化体として存在し,未変化体 が最も高い存在比率を占め,代謝物の存在比率の総和は2%~16%であった。 海外臨床薬理試験[CS23]において,軽度及び中等度の肝機能低下患者,あるいは健康成人を 対象とし,本剤を1 mg 単回静脈内持続投与したときの血漿,尿及び糞試料を用いて探索的な代謝 物検索を実施した。血漿試料中において,未変化体及び代謝物M (1-9)が検出された。投与後 4 及び12 時間の大部分の血漿試料において,ピーク総面積に対して 90%~100%が未変化体として 存在し,最も高い存在比率を占め,M (1-9)の存在比率は 10%未満であった。尿試料中において, 6 種類の薬物由来ピーク画分が検出された。尿中代謝物としては,主に M (1-4),M (1-5)及び M (1-6) が確認され,その他の代謝物としてM (1-7)及び M (1-10)-OH が認められた。ほぼすべての尿試料 において,ピーク総面積に対して85%~98%が未変化体として存在し,最も高い存在比率を占め, 代謝物の存在比率の総和は2%~15%であった。糞試料中において,7 種類の薬物由来ピーク画分 が検出された。各糞試料中のピーク総面積に対して15%未満が未変化体として存在した。糞中代 謝物としては,主にM (1-4)及び M (1-5)が存在し,次いで M (1-6),M (1-7),M (1-9)及び M (1-10)-OH が存在した(図2.7.2- 1)。 なお,代謝物M (1-9)は国内第 I 相試験[CS11]及び海外臨床薬理試験[CS23]の血漿試料中に 認められたが,海外第I 相試験[CS01]の血漿試料においては認められなかった。この差は後に 実施した2 試験(国内第 I 相試験[CS11]及び海外臨床薬理試験[CS23])で用いた測定装置の 改良に伴う測定感度の向上によるものと考えられた。

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図2.7.2- 1 推定されたヒトにおけるデガレリクス代謝物

2.7.2.2.2 臨床試験

2.7.2.2.2.1 健康成人における薬物動態 2.7.2.2.2.1.1 単回投与試験 2.7.2.2.2.1.1.1 海外第I 相試験[CS01] ··· 添付資料 5.3.3.1-1 本試験は,健康成人男性を対象に,本剤を単回皮下投与したときの安全性,薬物動態及び薬力 学を検討する,各投与群内でのプラセボ対照二重盲検試験である。各群8 例とし(6 例には本剤 を,2 例にはプラセボを投与),合計 10 の投与群を評価した。本剤の投与方法(投与量,投与液 濃度,注射部位数及び投与液量)を変えて,薬物動態並びに薬力学パラメータであるテストステ ロン,5α-ジヒドロテストステロン(DHT),黄体形成ホルモン(LH),卵胞刺激ホルモン(FSH) 及び性ホルモン結合グロブリン(SHBG)への影響を検討した(表 2.7.2- 6)。 N H O N H N H O N H O N Cl O OH O N H N H NH NH2 O O N H O N H N N H O O NH2 NH O NH N H O O O N H O 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 M (1-10)-OH M (1-9) M (1-7) M (1-4) M (1-5) M (1-6) N H O N H N H O N H O N Cl O OH O N H N H NH NH2 O O N H O N H N N H O O NH2 NH O NH N H O O O N H O 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 M (1-10)-OH M (1-9) M (1-7) M (1-4) M (1-5) M (1-6)

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表2.7.2- 6 投与群と投与方法(海外第I 相試験[CS01]) 投与群 投与量 投与液濃度 投与液量 注射部位数 投与群の表記 1 0.5 mg 5 mg/mL 0.1 mL 1 1: 0.5 mg (5) 0.1 mL × 1 2 2 mg 5 mg/mL 0.4 mL 1 2: 2 mg (5) 0.4 mL × 1 3 5 mg 10 mg/mL 0.5 mL 1 3: 5 mg (10) 0.5 mL × 1 4 10 mg 10 mg/mL 1.0 mL 1 4: 10 mg (10) 1 mL × 1 5 20 mg 20 mg/mL 1.0 mL 1 5: 20 mg (20) 1 mL × 1 6 40 mg 20 mg/mL 1.0 mL 2 6: 40 mg (20) 1 mL × 2 7 40 mg 10 mg/mL 2.0 mL 2 7: 40 mg (10) 2 mL × 2 8 40 mg 20 mg/mL 2.0 mL 1 8: 40 mg (20) 2 mL × 1 9 30 mg 15 mg/mL 2.0 mL 1 9: 30 mg (15) 2 mL × 1 10 30 mg 30 mg/mL 1.0 mL 1 10: 30 mg (30) 1 mL × 1

無限大まで外挿したAUC(AUCinf)及び最高血漿中濃度(Cmax)は投与量の増加に伴って上昇

したが,投与量比ほどには上昇しなかった。消失半減期(t1/2)の調和平均は投与群2 の約 31 日か

ら投与群10 の約 61 日の間であった。一方,投与量が同一のとき,投与液濃度の上昇に伴って,

AUCinf及びCmaxは低下し,みかけのクリアランス(CL/F)と最終消失相のみかけの分布容積(Vz/F)

は増加する傾向が認められた(表2.7.2- 7)。 表2.7.2- 7 健康成人に単回皮下投与したときの血漿中デガレリクスの薬物動態パラメータ (海外第I 相試験[CS01]) 投与群 被験 者数 AUCinfa (ng·h/mL) Cmax b (ng/mL) t1/2 c (h) CL/F b (L/h) Vz/F b (L) 1: 0.5 mg (5) 0.1 mL × 1 6 4 291.5 (39.5%) 6 0.62 (0.17) 4 976 [695-1734] 4 1.82 (0.73) 4 2588 (401) 2: 2 mg (5) 0.4 mL × 1 6 721.1 (14.1%)5 1.67 (0.41)6 753 [437-1294]5 2.80 (0.39)5 3372 (1160)5 3: 5 mg (10) 0.5 mL × 1 6 6 1036.0 (9.0%) 6 2.63 (0.43) 6 859 [584-1229] 6 4.84 (0.44) 6 6374 (1766) 4: 10 mg (10) 1 mL × 1 6 1852.6 (15.9%)4 3.99 (0.87)6 849 [698-1003]4 5.45 (0.87)4 6808 (1720)4 5: 20 mg (20) 1 mL × 1 6 4 2536.1 (32.3%) 6 4.54 (1.12) 4 998 [855-1289] 4 8.18 (2.50) 4 11644 (2329) 6: 40 mg (20) 1 mL × 2 6 5 6964.5 (21.2%) 6 9.25 (2.39) 5 1052 [705-1364] 5 5.84 (1.14) 5 9203 (2332) 7: 40 mg (10) 2 mL × 2 6 7190.0 (21.7%)6 14.97 (5.27)6 952 [745-1187]6 5.67 (1.23)6 7925 (1899)6 8: 40 mg (20) 2 mL × 1 6 6 6707.4 (23.2%) 6 13.12 (3.62) 6 1082 [753-1746] 6 6.08 (1.21) 6 10366 (3308) 9: 30 mg (15) 2 mL × 1 6 4950.7 (12.3%)6 10.29 (2.50)6 895 [595-1354]6 6.10 (0.73)6 8412 (2429)6 10: 30 mg (30) 1 mL × 1 6 5 3879.6 (23.9%) 6 4.91 (2.20) 5 1473 [934-2113] 5 7.91 (1.94) 5 18736 (8808) a:例数及び幾何平均(%変動係数)で表示,b:例数及び算術平均(標準偏差)で表示 c:例数及び調和平均[最小値 - 最大値]で表示 大部分の投与群で,投与後速やかなテストステロン値の低下が認められた。また,テストステ ロンサージは認められなかった(図2.7.2- 12)。多くの投与群は,投与後約 12 時間で去勢レベル (≦0.5 ng/mL)付近に到達した。また,大部分の投与群で,DHT 値,LH 値及び FSH 値も投与後

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速やかに低下した(図2.7.2- 15,図 2.7.2- 18,図 2.7.2- 21)。SHBG 値はほとんど変化が認められ なかった(図2.7.2- 24)。 なお,本試験で得られた血漿試料を用いて探索的な代謝物検索を実施した。代謝物検索に関し ては2.7.2.2.1.4 ヒト生体試料中の代謝物の検索及び構造推定に記載した。安全性に関しては 2.7.6.2 海外第 I 相試験[CS01]に記載した。 2.7.2.2.2.1.1.2 海外第I 相試験[CS05] ··· 添付資料 5.3.1.1-1, 2 本試験は,健康成人男性を対象に,本剤を静脈内,筋肉内あるいは皮下投与したときの安全性, 薬物動態及び薬力学を検討する非盲検試験である。36 例の被験者に本剤を 1.5,6,15 及び 30 μg/kg の投与量で15 又は 45 分かけて単回静脈内持続投与,あるいは 20 mg を単回筋肉内投与又は単回 皮下投与した。投与群と投与方法を表2.7.2- 8 に示す。血漿中デガレリクス濃度と薬力学パラメー タ(テストステロン,LH,FSH,DHT 及び SHBG)を評価した。また,静脈内持続投与時の尿中 デガレリクス濃度を評価した。 表2.7.2- 8 投与群と投与方法(海外第I 相試験[CS05]) 投与群 投与方法 投与量 投与液濃度 注射部位数 投与群の表記 A 15 分静脈内持続投与 1.5 μg/kg 5 μg/mL 1 A: 1.5 μg/kg B 15 分静脈内持続投与 6.0 μg/kg 5 μg/mL 1 B: 6 μg/kg C 45 分静脈内持続投与 15.0 μg/kg 5 μg/mL 1 C: 15 μg/kg D 45 分静脈内持続投与 30.0 μg/kg 5 μg/mL 1 D: 30 μg/kg E 筋肉内投与 20 mg 5 mg/mL 2 E: 20 mg (5) im F 皮下投与 20 mg 5 mg/mL 2 F: 20 mg (5) sc 本剤を単回静脈内持続投与した投与群A~D の血漿中デガレリクスの薬物動態パラメータは, 算術平均でCL が 36~62 mL/h/kg,t1/2が3.0~16.5 h,定常状態の分布容積(Vss)が0.24~0.61 L/kg であった。投与群B~D で比較すると,CL,t1/2及びVssはほぼ同様の値を示した。Cmaxは投与量 の増加に伴って上昇した。AUCinfは投与群B~D では投与量にほぼ比例して上昇した。なお,投 与群A は血漿中デガレリクス濃度が定量下限未満であった測定時点が多く,血漿中薬物動態パラ メータの他の群との比較は困難であった。尿中排泄率(Ae%)は 17.2%~19.8%と投与群 A~D で ほぼ一定であった(表2.7.2- 9)。 一方,本剤を筋肉内又は皮下投与した投与群E 及び F では,t1/2の算術平均はそれぞれ約26 日

及び23 日であった。Cmax及びAUCinfはどちらの投与経路でもほぼ同様の値であり,投与経路の

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表2.7.2- 9 健康成人に単回静脈内,筋肉内又は皮下投与後の血漿中及び尿中デガレリクス の薬物動態パラメータ(海外第I 相試験[CS05]) 投与群 被験 者数 AUCinf (ng·h/mL) Cmax (ng/mL) tmax (h) t1/2 (h) CL (mL/h/kg) Vss (L/kg) Ae% (%) CLR (L/h) A: 1.5 μg/kg 6 (3.7)21 (2.7)10.1 (0.05)0.25 (1.1)3.0 (11)62 (0.09)0.24 (7.8)19.4 (0.32)0.92 B: 6 μg/kg 6 (34)141 (6.2)38.2 (0.03)0.27 (5.2)11.6 (9)39 (0.1)0.53 (3.9)17.5 (0.16)0.54 C: 15 μg/kg 6 (82)296 (8.7)57.9 (0.04)0.80 (1.7)13.2 (11)50 (0.14)0.61 (4.5)19.8 (0.19)0.71 D: 30 μg/kg 6 (120)747 (22.4)160 (0.16)0.65 (1.8)16.5 (8)36 (0.08)0.52 (4.1)17.2 (0.15)0.53 E: 20 mg (5) im 6 (723)2543 (2.0)7.7 (8)16 (273)632 F: 20 mg (5) sc 6 (690)2360 (1.8)6.7 (13)12 (107)557 算術平均(標準偏差)で表示 本剤を静脈内持続投与したとき,テストステロン値は投与後速やかに低下し,テストステロン の抑制効果は投与量依存的であった。また,多くの投与群で投与終了後12~48 時間まで抑制傾向 が続いた(図2.7.2- 11)。本剤を筋肉内又は皮下投与したとき,テストステロン値は投与後速やか に低下し,投与後48~72 時間に渡って抑制傾向が認められた(図 2.7.2- 12)。 DHT 値,LH 値及び FSH 値はテストステロンと同様に,投与後速やかに低下した(図 2.7.2- 14, 図2.7.2- 15,図 2.7.2- 17,図 2.7.2- 18,図 2.7.2- 20,図 2.7.2- 21)。しかし,SHBG 値はほとんど変 化が認められなかった(図2.7.2- 23,図 2.7.2- 24)。 なお,本試験で得られた血漿中デガレリクス濃度データは,複数試験データを用いた母集団薬 物動態(PPK)解析にも使用した。また,本試験で得られた血漿試料を用いて,血漿蛋白結合率 の検討も実施した。PPK 解析に関しては 2.7.2.3.1.2.1 海外第 II 相,II/III 相試験を基にした PPK 解 析に記載した。蛋白結合率の検討に関しては2.7.2.2.1.1 血漿蛋白結合に記載した。安全性に関し ては2.7.6.1 海外第 I 相試験[CS05]に記載した。 2.7.2.2.2.1.1.3 海外臨床薬理試験[CS08] ···添付資料 5.3.4.1-1 本試験は,健康高齢男性を対象に,本剤を48 時間静脈内持続投与したときの血清テストステロ ンの初期抑制に対する濃度(用量)−反応関係を検討するプラセボ対照試験である。48 例の 65 歳 以上の被験者に本剤を単回静脈内持続投与した。投与群に関する情報を表2.7.2- 10 に示す。目標 とする定常状態での血漿中デガレリクス濃度をそれぞれ0.35,0.7,1.5,4,10 及び 20 ng/mL とし, 血漿中デガレリクス濃度が一定になるように持続注入速度を計算して投与した。血漿中デガレリ クス濃度及び薬力学パラメータを評価し,デガレリクス濃度とテストステロン値について投与量 依存性を検討した。

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表2.7.2- 10 投与群と投与方法(海外臨床薬理試験[CS08]) 投与群 総投与量 (μg/kg) 0~1 時間 (μg/kg/h) 1~6 時間 (μg/kg/h) 6~48 時間 (μg/kg/h) 定常状態での 目標血漿中デ ガレリクス濃 度(ng/mL) 投与群の表記 A 0.0 0.0 0.0 0.0 0 A: placebo B 0.864 0.0887 0.0257 0.0154 0.35 B: 0.864 μg/kg C 1.73 0.177 0.0514 0.0308 0.7 C: 1.73 μg/kg D 3.70 0.380 0.110 0.0660 1.5 D: 3.70 μg/kg E 9.87 1.01 0.294 0.176 4 E: 9.87 μg/kg F 24.7 2.53 0.734 0.440 10 F: 24.7 μg/kg G 49.4 5.07 1.47 0.880 20 G: 49.4 μg/kg 本剤を健康高齢男性に48 時間静脈内持続投与したとき,投与群 B 及び C はほぼ全例で消失相 が特定できず,薬物動態パラメータあるいはその標準偏差を算出できなかったが,投与群D~G を比較したとき,投与量の増加にほぼ比例してAUCinfが上昇した。t1/2の算術平均は13.6~23.7 時 間,CL は 35~47 mL/h/kg,Vssは0.65~0.82 L/kg であり,投与群間で顕著な差は認められなかっ た(表2.7.2- 11)。 表2.7.2- 11 健康高齢者に単回静脈内持続投与後の血漿中デガレリクスの薬物動態パラメー タ(海外臨床薬理試験[CS08]) 投与群(投与量) 被験 者数 AUCinf (ng·h/mL) t1/2 (h) CL (mL/h/kg) Vss (L/kg) B: 0.864 μg/kga, b 4 0 - (-) 0 - (-) 0 - (-) 0 - (-) C: 1.73 μg/kga 6 1 41 (-) 9.8 (-)1 42 (-)1 0.51 (-)1 D: 3.70 μg/kg 6 84 (20)6 13.6 (2.5)6 47 (12)6 0.69 (0.16)6 E: 9.87 μg/kg 6 243 (54)6 19.4 (2.0)6 43 (11)6 0.68 (0.11)6 F: 24.7 μg/kg 9 606 (155)9 23.7 (2.8)9 44 (14)9 0.82 (0.30)9 G: 49.4 μg/kg 9 1480 (349)9 20.7 (3.8)9 35 (7)9 0.65 (0.20)9 例数及び算術平均(標準偏差)で表示 -:算出せず a:多くの被験者は消失相の測定値が定量下限未満であったため,薬物動態パラメータを推定できなかった b:6 例中 2 例は,定量下限値以上の測定値が 5 時点未満であったため,薬物動態解析の対象から除外した テストステロン抑制効果に対するデガレリクスの投与量依存性が認められた(図2.7.2- 11)。同 様にDHT,LH 及び FSH 抑制効果についても投与量依存性が認められた(図 2.7.2- 14,図 2.7.2- 17, 図2.7.2- 20)。SHBG 値はほとんど変化が認められなかった(図 2.7.2- 23)。 なお,本試験で得られた血漿中デガレリクス濃度データは,複数試験データを用いたPPK 解析 にも使用した。PPK 解析については 2.7.2.3.1.2.2 海外第 III 相試験を基にした PPK 解析に,安全性 に関しては2.7.6.4 海外臨床薬理試験[CS08]に記載した。

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2.7.2.2.2.2 前立腺癌患者における薬物動態 2.7.2.2.2.2.1 単回皮下投与試験 2.7.2.2.2.2.1.1 海外第II 相試験[CS06] ···添付資料 5.3.5.2-4 本試験は,前立腺癌患者を対象に,本剤を単回皮下投与したときの薬物動態,薬力学及び安全 性を検討する非盲検試験である。82 例の前立腺癌患者に本剤を投与した。投与群に関する情報を 表2.7.2- 12 に示す。 表2.7.2- 12 投与群と投与方法(海外第II 相試験[CS06]) 投与群 投与量 投与液濃度 投与液量 注射部位数 投与群の表記 A 40 mg 10 mg/mL 2 mL 2 A: 40 mg (10) 2 mL × 2 B 80 mg 20 mg/mL 2 mL 2 B: 80 mg (20) 2 mL × 2 C 120 mg 30 mg/mL 2 mL 2 C: 120 mg (30) 2 mL × 2 D 160 mg 40 mg/mL 2 mL 2 D: 160 mg (40) 2 mL × 2

投与量の増加に伴い,Cmax及びAUCinfは上昇したが,投与群A を除き投与群 B~D で比較した

とき,投与量比ほどにはCmax及びAUCinfは上昇しなかった。血漿中デガレリクス濃度はすべての

投与群で投与後速やかに上昇し,Cmax到達時間(tmax)の算術平均は約38~55 時間であった。ま た,t1/2の調和平均は約21~45 日程度であった(表 2.7.2- 13)。 表2.7.2- 13 前立腺癌患者に単回皮下投与後の血漿中デガレリクスの薬物動態パラメータ (海外第II 相試験[CS06]) 投与群 被験 者数a AUCinfb (ng·day/mL) Cmaxb (ng/mL) tmaxc (h) t1/2d (day) CL/Fc (mL/h) Vz /Fc (L) A: 40 mg (10) 2 mL × 2 10 5 149.51 (59.47%) 10 6.00 (79.38%) 10 38.12 (22.84) 5 21.29 [15.85-47.73] 5 12329.40 (5315.10) 5 9359.00 (2979.93) B: 80 mg (20) 2 mL × 2 24 19 479.06 (33.72%) 24 14.48 (21.90%) 24 43.69 (23.33) 19 40.96 [28.12-60.77] 19 7326.37 (2473.21) 19 10651.58 (3560.37) C: 120 mg (30) 2 mL × 2 24 18 548.29 (40.40%) 24 15.00 (31.46%) 24 43.10 (23.65) 18 45.37 [28.62-91.01] 18 9877.44 (4617.81) 18 15728.33 (4807.34) D: 160 mg (40) 2 mL × 2 24 8 782.55 (38.39%) 21 18.53 (92.17%) 21 55.10 (23.60) 8 25.44 [11.81-69.12] 8 9018.50 (3179.53) 8 12505.38 (10798.48) a:ITT 解析対象集団(治験薬を 1 回以上投与され,投与後のテストステロン値のデータが得られたすべての患者) b:例数及び幾何平均(変動係数%)で表示,c:例数及び算術平均(標準偏差)で表示 d:例数及び調和平均[最小値 - 最大値]で表示 すべての投与群でテストステロン値の投与後速やかな低下が認められ,およそDay 1 で去勢レ ベル(≦0.5 ng/mL)付近に到達した。また,投与群 A を除き,Day 3 にはテストステロン値は去 勢レベルに低下した(図2.7.2- 13)。テストステロンと同様に,DHT 値,LH 値及び FSH 値の投与

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後の速やかな低下が認められた(図2.7.2- 16,図 2.7.2- 19,図 2.7.2- 22)。一方,SHBG 値はほと んど変化が認められなかった(図2.7.2- 25)。 なお,本試験で得られた血漿中デガレリクス濃度データは,複数試験データを用いたPPK 解析 にも使用した。また,本試験から得られた血漿試料を用いて探索的な代謝物検索を実施した。PPK 解析に関しては2.7.2.3.1.2.1 海外第 II 相,II/III 相試験を基にした PPK 解析に記載した。代謝物検 索に関しては2.7.2.2.1.4 ヒト生体試料中の代謝物の検索及び構造推定に記載した。有効性に関し ては2.7.3.2.1 海外第 II 相試験[CS06]に記載した。安全性に関しては 2.7.6.9 海外第 II 相試験 [CS06]に記載した。 2.7.2.2.2.2.1.2 海外第II 相試験[CS07] ···添付資料 5.3.5.2-5 本試験は,前立腺癌患者を対象に,本剤を単回皮下投与したときの薬物動態,薬力学及び安全 性を検討する,非盲検試験である。172 例の前立腺癌患者に本剤を投与した。投与群に関する情 報を表2.7.2- 14 に示す。 表2.7.2- 14 投与群と投与方法(海外第II 相試験[CS07]) 投与群a 投与量 投与液濃度 投与液量 注射部位数 投与群の表記 A 120 mg 20 mg/mL 3 mL 2 A: 120 mg (20) 3 mL × 2 B 120 mg 40 mg/mL 3 mL 1 B: 120 mg (40) 3 mL × 1 C 160 mg 40 mg/mL 2 mL 2 C: 160 mg (40) 2 mL × 2 D 200 mg 40 mg/mL 2.5 mL 2 D: 200 mg (40) 2.5 mL × 2 E 200 mg 60 mg/mL 3.3 mL 1 E: 200 mg (60) 3.3 mL × 1 F 240 mg 40 mg/mL 3 mL 2 F: 240 mg (40) 3 mL × 2 G 240 mg 60 mg/mL 4 mL 1 G: 240 mg (60) 4 mL × 1 H 320 mg 60 mg/mL 2.7 mL 2 H: 320 mg (60) 2.7 mL × 2 a:総括報告書に群呼称がないため,便宜上定義した 血漿中デガレリクス濃度はすべての投与群で投与後速やかに上昇し,tmaxの算術平均は投与群A が最小で1.40 日,投与群 E が最大で 2.47 日であった。t1/2の調和平均は投与群A が最小で 40.9 日,

投与群G が最大で 75.2 日であった。AUCinf及びCmaxは同一投与液濃度のとき,投与量に依存し

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表2.7.2- 15 前立腺癌患者に単回皮下投与後の血漿中デガレリクスの薬物動態パラメータ (海外第II 相試験[CS07]) 投与群 被験 者数a AUCinfb (ng·day/mL) Cmaxb (ng/mL) tmaxc (day) t1/2d (day) A: 120 mg (20) 3 mL × 2 25 788 (34.1%)20 33.5 (91.5%)25 1.40 (0.689)25 40.9 [15.1-105]20 B: 120 mg (40) 3 mL × 1 12 7 520 (14.7%) 12 9.04 (27.6%) 12 1.92 (0.755) 7 72.9 [55.1-116] C: 160 mg (40) 2 mL × 2 12 641 (28.8%)5 11.8 (43.9%)12 2.16 (0.605)12 70.6 [54.1-102]5 D: 200 mg (40) 2.5 mL × 2 24 19 829 (29.8%) 24 18.7 (38.1%) 24 2.05 (0.511) 19 49.8 [20.2-110] E: 200 mg (60) 3.3 mL × 1 24 708 (44.9%)13 11.8 (45.5%)24 2.47 (0.514)24 64.8 [41.9-422]13 F: 240 mg (40) 3 mL × 2 24 21 1054 (34.8%) 24 26.2 (83.4%) 24 1.96 (0.695) 21 53.3 [29.2-104] G: 240 mg (60) 4 mL × 1 24 14 951 (44.1%) 24 14.3 (75.4%) 24 2.16 (0.732) 14 75.2 [25.4-196] H: 320 mg (60) 2.7 mL × 2 27 1079 (40.4%)18 19.3 (52.1%)27 2.15 (0.503)27 44.5 [16.6-98]18 a:ITT 解析対象集団(治験薬を 1 回以上投与され,投与後のテストステロン値のデータが得られたすべての患者) b:例数及び幾何平均(変動係数%)で表示,c:例数及び算術平均(標準偏差)で表示 d:例数及び調和平均 [最小値 - 最大値]で表示 すべての投与群で,テストステロン値は投与後速やかに低下し,去勢レベル(≦0.5 ng/mL)に 到達した(図2.7.2- 13)。テストステロン値と同様に,DHT 値の投与後の速やかな低下が認められ た(図2.7.2- 16)。しかしながら,後に本試験での DHT 測定系の特異性が十分ではなく,測定値 が正確性に欠けていたことが判明したため,本試験で得られたDHT 値は,有効性評価からは除外 した。また,LH 値及び FSH 値の投与後の速やかな低下が認められた(図 2.7.2- 19,図 2.7.2- 22)。 一方,SHBG 値はほとんど変化が認められなかった(図 2.7.2- 25)。 なお,本試験で得られた血漿中デガレリクス濃度データは,複数試験データを用いたPPK 解析 にも使用した。PPK 解析に関しては 2.7.2.3.1.2.1 海外第 II 相,II/III 相試験を基にした PPK 解析に 記載した。有効性に関しては2.7.3.2.2 海外第 II 相試験[CS07]に記載した。安全性に関しては 2.7.6.10 海外第 II 相試験[CS07]に記載した。 2.7.2.2.2.2.1.3 国内第I 相試験[CS11] ···添付資料 5.3.5.2-6 本試験は,日本人前立腺癌患者を対象に,本剤を単回皮下投与したときの安全性,薬物動態及 び薬力学を検討する非盲検試験である。18 例の前立腺癌患者に本剤を投与した。投与群に関する 情報を表2.7.2- 16 に示す。

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表2.7.2- 16 投与群と投与方法(国内第I 相試験[CS11]) 投与群 投与量 投与液濃度 投与液量 注射部位数 投与群の表記 A 160 mg 40 mg/mL 2.0 mL 2 A: 160 mg (40) 2 mL × 2 B 200 mg 2.5 mL B: 200 mg (40) 2.5 mL × 2 C 240 mg 3.0 mL C: 240 mg (40) 3 mL × 2 Cmaxの幾何平均は投与群A~C でそれぞれ 17.0,25.9 及び 34.4 ng/mL であり,投与量の増加に

伴って上昇した。AUCinfの幾何平均も593,1061 及び 1507 ng·day/mL と,Cmax同様,投与量の増

加に伴って上昇した。tmaxの算術平均は投与群A~C で 1.83~2.60 日であった。また t1/2の調和平 均は投与群A~C で 28.7~47.2 日であった(表 2.7.2- 17)。 表2.7.2- 17 日本人前立腺癌患者に単回皮下投与後の血漿中デガレリクスの薬物動態パラ メータ(国内第I 相試験[CS11]) 投与群 被験 者数a AUCinfb (ng·day/mL) Cmax b (ng/mL) tmax c (day) t1/2 d (day) A: 160 mg (40) 2 mL × 2 6 593 (39.0%)6 17.0 (69.7%)6 1.83 (0.408)6 28.7 [16.3-85.7]6 B: 200 mg (40) 2.5 mL × 2 6 1061 (18.8%)6 25.9 (50.5%)6 2.17 (0.753)6 47.2 [24.1-92.3]6 C: 240 mg (40) 3 mL × 2 6 1507 (32.3%)4 34.4 (36.4%)5 2.60 (0.548)5 31.5 [18.3-143]4 a:PK/PD 解析対象集団(治験薬の投与を1回以上受けた患者で,試験実施計画書からの重要な逸脱が認められ なかった患者),b:例数及び幾何平均(変動係数%)で表示 c:例数及び算術平均(標準偏差)で表示,d:例数及び調和平均 [最小値 - 最大値]で表示 すべての投与群で,テストステロン値は投与後速やかに低下し,去勢レベル(≦0.5 ng/mL)に 到達した(図2.7.2- 13)。また,テストステロンと同様に,DHT 値,LH 値及び FSH 値の投与後の 速やかな低下が認められた(図2.7.2- 16,図 2.7.2- 19,図 2.7.2- 22)。一方,SHBG 値はほとんど 変化しなかった(図2.7.2- 25)。 また,本試験から得られた血漿試料を用いて探索的な代謝物検索を実施した。代謝物検索に関 しては2.7.2.2.1.4 ヒト生体試料中の代謝物の検索及び構造推定に記載した。有効性に関しては 2.7.3.2.3 国内第 I 相試験[CS11]に記載した。安全性に関しては 2.7.6.11 国内第 I 相試験[CS11] に記載した。 2.7.2.2.2.2.2 反復皮下投与試験 2.7.2.2.2.2.2.1 海外第II 相試験[CS12] ···添付資料 5.3.5.2-1 本試験は,前立腺癌患者を対象に,6 種類の異なる用法・用量を 12 カ月間投与した際の有効性 及び安全性の比較を目的とする,非盲検試験である。187 例の前立腺癌患者に本剤を 12 カ月皮下 投与した。投与群の情報を表2.7.2- 18 に示す。Day 0 に初回用量を皮下投与し,Day 28 から 28 日

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表2.7.2- 18 投与群と投与方法(海外第II 相試験[CS12]) 投与群 初回投与 維持投与 投与量 投与液濃度 注射部位数 投与量 投与液濃度 注射部位数 A 200 mg 40 mg/mL 2 80 mg 40 mg/mL 1 B 120 mg C 160 mg D 240 mg 40 mg/mL 2 80 mg 40 mg/mL 1 E 120 mg F 160 mg 80 mg(40 mg/mL),120 mg(40 mg/mL)及び 160 mg(40 mg/mL)をそれぞれ維持投与したと き,Day 336 における血漿中デガレリクス濃度(C336)の中央値は9.84~23.8 ng/mL の範囲であり, 維持用量の投与量の増加に伴って上昇した。なお,本試験では薬物動態解析を実施しなかったが, 本試験で得られた血漿中デガレリクス濃度データは,複数試験データを用いたPPK 解析に使用し た。PPK 解析に関しては 2.7.2.3.1.2.1 海外第 II 相,II/III 相試験を基にした PPK 解析に記載した。 有効性に関しては2.7.3.2.4 海外第 II 相試験[CS12]に記載した。安全性に関しては 2.7.6.6 海外 第II 相試験[CS12]に記載した。 2.7.2.2.2.2.2.3 海外第II 相試験[CS14] ···添付資料 5.3.5.2-2 本試験は,前立腺癌患者を対象に,本剤の2 種類の異なる用法・用量を 12 カ月間投与した際の 有効性及び安全性を検討する,非盲検試験である。127 例の前立腺癌患者に本剤を投与した。投 与群に関する情報を表2.7.2- 19 に示す。Day 0 に初回用量を皮下投与し,Day 28 から 28 日サイク ルで維持用量を12 回皮下投与した。 表2.7.2- 19 投与群と投与方法(海外第II 相試験[CS14]) 投与群 初回投与 維持投与 投与量 投与液濃度 注射部位数 投与量 投与液濃度 注射部位数 A 200 mg 40 mg/mL 2 60 mg 20 mg/mL 1 B 80 mg C336の中央値は,投与群A では 9.48 ng/mL であったのに対し,投与群 B では 12.5 ng/mL であり, 維持用量の投与量の増加に伴って上昇した。なお,本試験では薬物動態解析を実施しなかったが, 本試験で得られた血漿中デガレリクス濃度データは,複数試験データを用いたPPK 解析に使用し た。PPK 解析に関しては 2.7.2.3.1.2.1 海外第 II 相,II/III 相試験を基にした PPK 解析に記載した。 有効性に関しては2.7.3.2.5 海外第 II 相試験[CS14]に記載した。安全性に関しては 2.7.6.7 海外 第II 相試験[CS14]に記載した。

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2.7.2.2.2.2.2.4 海外第II/III 相試験[CS15] ···添付資料 5.3.5.2-7 本試験は,前立腺癌患者を対象に,3 種類の異なる用法・用量による本剤の有効性及び安全性 を検討する,非盲検試験である。447 例の前立腺癌患者に,Day 0 に初回用量を皮下投与し,その 後2 種類の異なる投与間隔で 4 回皮下投与した。投与群の情報を表 2.7.2- 20 に示す。 表2.7.2- 20 投与群と投与方法(海外第II/III 相試験[CS15]) 投与群 初回投与 維持投与 投与量 投与液濃度 注射部位数 投与量 投与液濃度 注射部位数 投与時期 a (月) A 240 mg 40 mg/mL 2 240 mg 40 mg/mL 2 1, 3, 6, 9 B 60 mg/mL 1 1, 3, 6, 9 C 60 mg/mL 1 1, 4, 7, 10 a:維持投与 1 カ月目は Day 28 に実際は相当 維持用量を3 カ月サイクルで投与したときのデガレリクスの血漿中トラフ濃度の中央値は,す べての投与群でほぼ同様であり,6.5~7.5 ng/mL の範囲であった。また,本試験で得られた血漿中 デガレリクス濃度データは,複数試験データを用いたPPK 解析に使用した。PPK 解析に関しては 2.7.2.3.1.2.1 海外第 II 相,II/III 相試験を基にした PPK 解析に記載した。有効性及び安全性に関し ては2.7.6.12 海外第 II/III 相試験[CS15]に記載した。 2.7.2.2.2.2.2.5 海外第III 相比較試験[CS21] ···添付資料 5.3.5.1-1 本試験は前立腺癌患者を対象に,2 種類の異なる用法・用量を 12 カ月間投与した際の有効性及 び安全性の比較を目的とし,リュープロレリン酢酸塩を対照とする非盲検試験である。610 例の 前立腺癌患者に本剤を皮下投与した。投与群の情報を表2.7.2- 21 に示す。Day 0 に初回用量を皮 下投与し,Day 28 から 28 日サイクルで維持用量を 12 回皮下投与した。また対照群はリュープロ レリン酢酸塩7.5 mg を 28 日サイクルで筋肉内投与した。 表2.7.2- 21 投与群と投与方法(海外第III 相比較試験[CS21]) 投与群 初回投与 維持投与 投与量 投与液濃度 注射部位数 投与量 投与液濃度 注射部位数 240/80 240 mg 40 mg/mL 2 80 mg 20 mg/mL 1 240/160 160 mg 40 mg/mL 1 薬物動態パラメータの要約を表2.7.2- 22 に示した。C308及びC336はそれぞれ,240/80 群では 13.5 及び13.6 ng/mL,240/160 群では 22.1 及び 22.7 ng/mL であり,投与群内でほぼ一定であった。ま た,C308及びC336は,Day 28 におけるデガレリクスの血漿中トラフ濃度(C28)と比較して,240/80

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表2.7.2- 22 前立腺癌患者に皮下投与したときの血漿中デガレリクスの薬物動態パラメータ (海外第III 相比較試験[CS21]) 投与群 被験 者数a AUC0-28 (ng·day/mL) C28 (ng/mL) C308 (ng/mL) C336 (ng/mL) 240/80 207 638 (344)197 11.8 (5.08)203 13.5 (13.6)170 13.6 (16.5)169 240/160 202 633 (296)185 11.9 (4.90)192 22.1 (14.8)167 22.7 (16.6)165 例数及び算術平均(標準偏差)で表示 a:ITT 解析対象集団(治験薬を 1 回以上投与された患者) 本試験で得られた血漿中デガレリクス濃度データは,複数試験データを用いたPPK 解析に使用 した。PPK 解析に関しては 2.7.2.3.1.2.2 海外第 III 相試験を基にした PPK 解析に記載した。有効性 に関しては2.7.3.2.6 海外第 III 相比較試験[CS21]に記載した。安全性に関しては 2.7.6.5 海外第 III 相比較試験[CS21]に記載した。 2.7.2.2.2.2.2.6 国内第II 相試験[CL-0003] ···添付資料 5.3.5.2-15 本試験は,国内の前立腺癌患者を対象に,2 種類の異なる用法・用量を 12 カ月間投与した際の 有効性及び安全性の比較を目的とする,非盲検試験である。273 例の前立腺癌患者に本剤を皮下 投与した。投与群の情報を表2.7.2- 23 に示す。Day 0 に初回用量を皮下投与し,Day 28 から 28 日 サイクルで維持用量を12 回皮下投与した。 表2.7.2- 23 投与群と投与方法(国内第II 相試験[CL-0003]) 投与群 初回投与 維持投与 投与量 投与液濃度 注射部位数 投与量 投与液濃度 注射部位数 240/80 240 mg 40 mg/mL 2 80 mg 20 mg/mL 1 240/160 160 mg 40 mg/mL 1 血漿中デガレリクス濃度は投与後およそ1 日で tmaxに到達した。240/80 群では Day 56 に定常状 態に到達した(図2.7.2- 2)。240/160 群では大部分の患者が Day 168 から Day 252 に定常状態に到 達した。薬物動態パラメータの要約を表2.7.2- 24 に示した。定常状態におけるデガレリクスの血 漿中トラフ濃度は,C28と比較して,幾何平均比として240/80 群では約 1.2 倍,240/160 群では約 2.2 倍であった(表 2.7.2- 25)。また,C364の算術平均は,240/80 群では 16.95 ng/mL,240/160 群で は36.81 ng/mL であった。 有効性に関しては2.7.3.2.7 国内第 II 相試験[CL-0003]に記載した。安全性に関しては 2.7.6.20 国内第II 相試験[CL-0003]に記載した。

表 2.7.2- 2 ヒト生体試料を用いた試験一覧 試験番号 試験内容 ヒト組織,試験薬等 方法 デガレリクス濃度 又は投与量 添付資料番号 1475/094 血漿蛋白結合率及び血漿中主要結合 蛋白の推定 血漿 血清アルブミン1-酸性糖蛋白 γ-グロブリン 高密度リポ蛋白 超遠心法 20,60,160 ng/mL 5.3.2.1-1 FRG 086 血漿蛋白結合率 血漿 超遠心法 [CS05] 単回,静脈内持続 投与,30 μg/kg 5.3.2.1-2 IAP-0193-00 代謝の検討 肝ミクロソーム
表 2.7.2- 4 各 CYP 分子種の代謝活性に及ぼすデガレリクスの酵素誘導作用 CYP 分子種 (基質) ヒト凍結肝細胞のロットNo. Fold inductionデガレリクス(μmol/L) 陽性対照 (μmol/L) 0.1 1 10 50 又は 25 CYP1A2 (Phenacetin) 1 0.8 1.0 0.9 19.021.51.30.318.8 3 1.2 1.1 0.8 10.9 CYP2C9 (Diclofenac) 1 1.0 1.1 1.0 2.221.01.11.13.3 3
表 2.7.2- 6 投与群と投与方法(海外第 I 相試験[CS01]) 投与群 投与量 投与液濃度 投与液量 注射部位数 投与群の表記 1 0.5 mg 5 mg/mL 0.1 mL 1 1: 0.5 mg (5) 0.1 mL × 1 2 2 mg 5 mg/mL 0.4 mL 1 2: 2 mg (5) 0.4 mL × 1 3 5 mg 10 mg/mL 0.5 mL 1 3: 5 mg (10) 0.5 mL × 1 4 10 mg 10 mg/mL 1.0 mL 1 4: 10 mg (10)
表 2.7.2- 9 健康成人に単回静脈内,筋肉内又は皮下投与後の血漿中及び尿中デガレリクス の薬物動態パラメータ(海外第 I 相試験[CS05]) 投与群 被験 者数 AUC inf (ng·h/mL) C max (ng/mL) t max(h) t 1/2(h) CL  (mL/h/kg) V ss (L/kg) Ae% (%) CL R (L/h) A: 1.5 μg/kg 6 (3.7)21 (2.7)10.1 (0.05)0.25 (1.1)3.0 (11)62 (0.09)0.24 (7.8)
+7

参照

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