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家庭の食卓と母親の食意識・食行動に関する研究

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Academic year: 2021

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家庭の食卓と母親の食意識・食行動に関する研究

学校教育専攻 人間形成基礎コース 布 川 美 保

1 .問題の所在と研究の目的

今日、子ども達の食環境に対して「子どもの 食内容の変化と1[.'、身発達面への影響J

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家庭の食

卓 の 変 化 に 食 )J 

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母親の食意識・調理技術の 低下」等多くの問題点が指摘されている。そし てこれら指摘には個人(意志・経験)・家族関係・

社会環境等多くの要因が複雑に関わっていると いえる。又、食を巡る問題は「知識・改善意欲

(意識面)はあっても実践(行動)できにくしリ といわれる。つまり人間にとって「食べ物・食 べること」は個人の主観的な経験や自己感覚の 中心にあり、また社会文イ七的な環境によっても 深く影響されているのである。そこで本研究に おしては、社会勃句立場から「食意識と餅識 の性質J

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食意識に関わる文化的な背景J

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食 卓

における(家族・親子・対面)関係、の意義J

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べ物の準備と消費を巡る律動J等について、家 庭で食の主導権を握り調理に携わっている母親 の食意識・食行動を中心に家庭の食卓の現状と の関車について注目した。そして母親の思い・

悩み・食卓の現状・又それに関わる関連要因を 調査することで、食意識・食行動の形成要因や 意識と千官動に関わるギャップ要因を考察するこ とを研究目的とする。そしてこのことは今後の 食教育の方向性を導く上で重要であると考えた。

2.研 究 の 概 要

1 )対象 T県A社・B幼稚園の母親723人 2) 質問紙の構成内容(自記式質問紙調査)

指導教官 伴 恒 信

1.家族構成 2.職 業 3.朝食について 4.夕食について 5.食事の開始・終わり方 6.食事中の様子/外食産業利用状況 7.食事中の雰囲気/気持ち

8.食意識/食・調理に対する考え方 9.小さい頃の食環境 10.子どものしつけ 11.学校給食について 12.父親の家事参加 13.家族に対する意識 14.対語の会話の現状 15.親子関係 16.青少年問題 その他

3.母 親 の 食 意 識 ・ 食 行 動 を 形 成 す る 要 因 母親の食意識を形成する要因を探るため、食 意識に関する質問項目8を「食に関わる気持ち (意識面)J 

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献立決定時J

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調 理 時 仔 繭 面)J の3段階に分け因子分析を行い、それぞれに因 子名をつけた。そして得点、化し、母親の食意識・

食行動の全体傾向を把握した。

4.母親の食意識・針子動に影響を与える要因 1 ) 因 子 聞 の ク ロ ス 集 計

周辺因子(質問紙8項目以外)についても因 子分析し指標化した各因子をそれぞれクロス 集計し、相互の相関関係を調べた。

2) 重 回 帰 分 析 に よ り 規 定 要 因 の 推 定 母親の食意識・献立・調理の各因子を従属変 数とし、独立変数にはクロス集計より相関関係 の強かった因子を選択し重回帰分析(ステッ プワイズ法)を行った。結果、各因子の規定要 因として影響力が強い因子が抽出された。

5.分 析 結 果 の 総 合 的 な 考 察

(2)

因子聞のクロス集計・重回帰分析・単純集計 結果より、総合的な考察をまとめてみると、

1)家庭の食卓の現状については、「家庭の食 卓・家庭で共に食べる食事は重要であるjと考 えている人が多く意識面での共食観・家族観は 高かった。しかし現実の行動面においては「子 どもの年齢・効請の就業・家事協力面」等によ って様々で、特に子どもの年代が上がるにつれ て家族全員が集まる機会が少なくなり、コミュ ニケーションの機会も少なく、食を通したしつ けも少なくなっていた。また、子どもの年代が 小さいうちは、家族の集まる機会は多くなるが、

夫(父)・妻(母)とも忙しく日々の生活・仕事・

子育てにおわれ子どもとの関わり・しつけ面で も様々な葛藤をしつつ「子どものため頑張って いる・頑張ろうと意識しているJ母親像が高い 割合でみられた。

2)母親の食意識・針子動については、意識が 行動(献立作成時・調理時)に関わる面が多か ったo しかしこの意識と行動面にはギャップも 多く「家庭は母親達の多くにとってまさにアン ピパレンスの場Jとなっているといえる。これ らギャップに関わる要因として様々な面があり、

大きく分けると以下の6つで、あったO

①「作り手の思しリと「家族の反応J

②「料理に対する意欲Jに関わる意識と行動

③「過去の食経験jと「食(味覚)の伝承意欲j

④ fお手軽品利用Jに関わる意識と行動

⑤「子どものお手伝しリに関わる意識と行動

⑥「夫の家事参加・協力Jと「食卓の現状J これら食意識と行動のギャップに関わる要因 として「時間的・精神的ゆとりJと「家族の人 間関係J

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社会環境Jが大きく関与しているので はなし、かと思われる。そしてそのギャッブ軽減 の大きな要因として、「子どものお手伝い(しつ

け面)Jと「夫の家事参加・協力(対議関係)J があげられる。つまり「子どもがお手伝し、をす ることによって・親子の会話が増える・家族協 力とし、う家族意識が芽生える・夫の家事参加(協 力)が増える・食卓の雰囲気がよくなるJとし、 うこと。又「夫が家事参加・協力することによ って、対語の会話が増える・夫が子どものしつ けに関心を持つ・家族協力意識が芽生える・食 卓の雰囲気がよくなるJということにつながる のである。そして、それぞれの家庭においてそ の家族との人間関係が、その家の食卓の有様を 形成し、そこには、もう一つの大きな要因とし て「調理する人自身の自覚(心のゆとり・意気 込み)Jや「調理技術Jが大きく関わっていた。

また、この自覚特摂艶繍は、その根本に「育 ってきた食環境jが大きく作用しているとし、う ことも分かったつまり知識と技術を使って食 事作りする力はついても それを自分のものと

して自分の生活に生かしたいという思し、明識 は、その根底に個々人のそれまでの生活体験「楽 しい食事の思い出・あの時おいしかった懐かし い味Jそんな記憶特轍がある。また家族が感 謝してくれている 自分自身に時間的精神的心 のゆとりがある。食に対する関心や意欲がある口 調理技術がある等の要因によって「自分も実際 に作って食べたい・食べさせてあげたしリと思 い、調理する行動が強まるといえる。

6.今後の課題

家庭の食卓は、家族一人一人が「食・食卓の 重要性Jを深く自覚し、それ仔Lの家庭で自分 が何をすべきか、家族の食卓をどうすべきか、

考えてし、かなければし、けない問題であるとい える。そして本研究で得たデータや考察をもと に、家庭・学校・紅会における食教育のあり方 を具体化することを今後の課題とする。

参照

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