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留学生と日本人学生の初級会話合同クラス

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(1)

長崎大学留学生 センター紀要 第

7

1 9 9 9

留学生 と日本人学生の初級会話合同 クラス

一双 方向学習 による異文化 コ ミュニ ケー シ ョン能力 の育 成一

久 美子

1.は じめ に

2.

会話合 同クラスを開設する に至 った背 景

3.

会話合 同クラス概 要

3‑1

クラスの特徴

3‑2

会話合 同 クラスで の活動内容 ・方法の変 化

3‑3

教室活動 設計 とそ の流れ

3‑4

会話パー トナープ ログラムとの連携

4.

学習者 の反応 と活 動の効果

4‑ 1

日本人学 生 に対す る質問親か ら

4‑2

教師による観察

5.

まとめ と今後の課 轟

くキーワー ド)初級会話、双方向学習、留学生 と日本人学生、

ネッ トワーク、異文化接触場面、コミュニケーシ ョン能力

1.

は じめ に

コミュニケーシ ョン重視 の日本語 教育の推進 にともな い、教室内外で 日本 人 と実際 のコミュニケーシ ョンを行 うことの必 要性が注 目され、実践例 も報告 さ れて いる1)。 また、 この ために、 日本 語教育現 場 と学内 や地域の さまざ まな機 関 との交流の場 を設 ける ためのネ ッ トワークづ くりに 日本語数 月がかかわ って い く必 要性 も指摘 されるよ うになった2)。 特 に大 学での 日本 語教育 においては、

日本人 学生 との接触の拡 大 と深化 によって相 互理解 を促進する必要性が指摘 さ れてお り3)、・調査研 究がなされるようになった4)。 しか し、留学生 と日本人学生 との合 同クラス で、 コ‑ス を通 して継続的に双方向学 習の取 り組 みが行 わ れて いるの は,主 に学 部留学生 のための 日本語 ・日本事情の コース、つま り留学生

(2)

2

留学生と日本人学生の初級会話合同クラス

の 日本 語力が 中上級 レベ ルにある コースにお いてであ り、初級 レベ ルにお ける 実践 の報告 はまだ少 ない。

本稿で は、異文化 接触場面 における留学生お よび 日本人 学生双方 の コミュニ ケーシ ョン能力 を開発 ・育成する ための一方 法 として 、長崎大 学留学生 セ ンタ ー 日本 語研修 コースで実 施 してい る 「日本人学生 と留 学生の初 級会話合 同クラ ス」 (以下 、「会話合 同クラス」 と略す ) につい て報告す る このク ラスは留 学 生 と日本人学生 の個人 と個人の継 続 的な異文 化接触の場 を提供 し、 日本語 を基 本的な媒介言語 とする活 動 を通 して実践的な異文化 コ ミュニケ ーシ ョン能 力 を 養成 し、両者 の相互理解 を促進する ことを目的 としている

本稿で は、 まず 、研修 コースに会 話合 同ク ラスを開設するに至 った背景 につ いて述 べ、次 にそ の具体的 な内容 について報 告する 会話合 同クラス の有効性 を検討 するに当 たって、 今 回は、 日本人 学生 に対 する質問紙調査 の結果 を主 な 資料 と して考察 を行 う

2.

会話合 同 クラスの 背景 と日的

日本語研修 コースは6ケ月の集中 コースで 、 日本語 の学習経 験が ない 国費留 学生 を主たる対象 としてお り5)、来 日後 す ぐにコー スが開始 される

大学院 入学前 の予備教育期 間にあ る研修 コー ス生 は、 この期 間、原則 と して 日本語 の学習 に集中す る ことが求 め られてい る。 しか し、6ケ月 で習得で きる 日本語 は限 られ てお り、研究室 によって要求 され る日本語 の レベルに差 はある ものの 、 日本語 のみで研 究生活 を送れるだ けの 日本語 能力 を獲 得す るこ とはほ とん ど不可能で ある日本語研修 コー スの6ケ月は、 日本 とい う全 く新 しい環 境で研 究生活 に必要 なネ ッ トワー クを築 くための準備 期 間 として もとらえ る必 要があ る。

筆 者 は現在 留学 生セ ンターで 日本 語教 育部 門 と指導 相談 部門 を兼任 してい 指導 相談 部 門を兼任 す るにあた って、大学 内外 に留学 生支 援 ・交 流の ネ ッ トワークを作 ることの 重要性 を再認識 し、 どうす れば留学 生の隔離 状態 を変 え、彼 らが 現在所属 するコミュニテ ィ (大学お よび地域 社会) と直接 的な接触 の場 を増や して い くことがで きるか、 またそ れ をどうや って相 互交流 に結 びつ けてい くか とい う ことを自己の課題 と して きた6)0

上記の課題 の うち、特 に日本人学生 との相互 交流 に関 する ものは次の とお り である。

(3)

長 崎 大学 留 学 生 セ ン ター紀 要

7

1 9 9 9

3

(1) 通 常の 日本語 コース に積極 的に 日本人 学 生 を受 け入 れ るク ラス を設 け、

留学生 同士の異 文化接触 にとどま らず、 日本人 との異文 化接触 に よる学習 の 場 を創 出す る。同時 に 日本人学 生に とっ ては、 母語 と しての 日本語 を異 文化 コミュ ニケーシ ョンの手 段 として捉 え直す場 とする つ ま り、従来 、留学生 のため の 日本語 教育の場 であった 日本語 クラス を、留学生 と日本人 学生双方 の異文 化接触場 面での総 合的なコ ミュニケー シ ョン能 力 を育成 す るための場

として設定す る。

(2) また 、 日本語 クラス (教室内 活動 ) と教室 外活動 を連携 させ、留学生 のネ ッ トワーク形成 をサポー トすると同時 に、留学生 と日本人学生 との双方向学 習の場 の拡大 と深 化 を図る

上記 を具体化 した ものが、今 回報 告する会 話合 同ク ラスであ る。 この ク ラス は、 日本語研修 コー スの通常 の教室活動 の一つ と して、週

1

回 1コマ

( 9 0

分)、

コース の中に組み込 まれて お り、教室外 活動の 「会話パ ー トナープ ログラム 7) と連携 している

3.

会話合 同クラスの概要

3‑ 1

特徴

長崎 大学 の 日本語研修 コー スは

1 99 6

1 0

月に 開講 した 会話 合同 クラスは

1 99 6

年度 秋期 期 間中 に企画 ・ア レンジ し8)

1 997

年度 春期 に開設 した。以後 、 期 ごとに修正 を加 えながら、現在 に至 っている

。1 9 9 8

年度秋期が

4

期日となる。

このク ラスの特徴 として、以下の ことが挙 げ られる

( 1 )

活動 の主体 は留学 生 と日本 人学生であ ること。

(2) 留学生 ・日本 人学 生双方 と もが学習者 として参加 している こと

(3) 活動内容 は、基本的 に留学生 と日本 人学生の個 人的な興味 に添 った 自由会 話であ ること

(4) 教 師 とテ ィーチ ングアシス タン ト

2

名 (以下、TA)はコ ミュニ ケーシ ョン が うま くいって いるか ど うかを目配 りはす るが、学習者 か らの要請が ない か

ぎ り、両者の 間に介入 しない こと。

(5) 活水女 子大学の 日本語副 専攻のク ラス、お よび教室外活 動である 会話パー トナー プログラム と連携 していること

(6) 他大学 の 日本人学 生の参加 も積極的に受 け入れて いること

(4)

4

留学生と日本人学生の初級会軒合同 クラス

3‑2

台指合同 クラスで の活動内容 ・方法の変 化

1 9 9 7

年度春 期 か ら

1 9 9 8

年度秋 期 まで、 クラス での活動 内容 ・方 法 に修正改 善 を加 え て きた。 会 話合 同ク ラス参加 学習 者の 変化 も含 めて、 そ の経 過 を述べ る。

<1 9 9 7

年度春 期 >

時間 :木曜 日

4

( 1 4: 3 0 ‑1 6 : 0 0)

参加学 習者 :留学 生

1 0

カ国

1

1名

日本人 学生平均

3

名 (活水女 子大学 :日本文学科 日本語学 )

長初 の試み とな った この期 は、 会話の補助 とな る会静 シ ー ト等 は、一切使 用 せず 、完全 に学習者 に まかせた。

9

0分の授 業時間中

、2 0

分か ら

3 0

分 に一 回パー トナー チ ェンジ を行 った 。授業時 間の最後

I 30

分程度 、特 に文 化 ・生活 習慣 の 違 いについて全 体肘鉄の 時間を持 った。 日本人 学生 に対 しては 、留学生 との会 話 につ いて、毎 回 自由形式での レポー トの捷 出 を求 めた。

開港点

・日本 人学生側 か らの質問 が同 じ内容 に偏 って しまった こ と

・留学 生の側 か ら質問す ることが 多 く、 日本人 学生が受 け身にな りが ちで あ っ たこと。 また 、留学生 か ら自分 の考 え、意見 を求め られ た ときに 、 日本人 学 生がは っ きりした意見 を述 べ られない ことが しば しばであ った こと0

・全体 肘鉄では、留学生 の英語使 用 の割合 が高 くな ること、 日本 人 学生がそ の 英語 を理解 で きない場合 が多かっ た こと (教 師が 通訳 に時 間を割 くことにな って しまった。)。 また 、 日本人 学生の多 くが、留学生 全体 を前 にす る と緊張 し、 質問が あ って も出 せ なかっ た こと9).

・日本 語学習が 進 むにつ れて、学習済 みの文型 と比較 して、留学生 が実際 に使 用する 、 ない しは使用で きる文型が 限 られて くること。

・日本 人学生の 参加人数 が少 なか ったため、 留学生

2‑3

人 対 日本 入学生 1人 になる ことが多か った こと。

・継続 して参加 で きる 日本 人学生 が少 なか ったため、授業後 の反省が 次 回にい かせ な か った こと。

以上の理 由か ら、全体的 に会話の 内容 に広 が りがで ず、マ ンネ リ化が見 られ

(5)

長崎大学留学生 センター紀 要 第

7

1 9

99年

5

<1 9 9 7

年度秋期 >

時間 :木曜 日

4

( 1 4: 3 0‑1 6

:(氾)

参加学 習者 :留学 生

1 2

カ国

1 2

日本人学生平均

5

名 (活 水女 子大 学 :文 学部 日本 文 学科 日本 語 学 ・文 学部英文学 科、長崎大 学 :水産学 部 ・教育 学部)

旦萱塵

・会話の補 助 となる 「会話 シー ト」 (資料 1) の作 成 ・使 用 を開始 した。会話 シー トは活水女 子大学の 渡辺誠治講師の指導 の下に主 に日本語 副専攻の学 生

2‑3

名が作成 に当た り

、FAX

で送るか当日持参 という形 をとった。

文化 ・生活習慣 に関する内容が、会話 シー トの質 問 もしくは トピックに含 ま れるよ うに留意 した。

・パー トナーチ ェンジは留学生 ・日本人学生 双方の希 望によって行 った。実際 には

、9 0

分中 1回が平均で あった。

・日本語学 の学 生であ るか (日本 語 に対 する客観的 な知識 ・認 識力が あるか ) ど うか に こだ わ らず 、異 なった専 門の 日本 人学生 の受け入 れを開始 した

(公募 とい う形 ではな く、 主にTAの友 人で事前 に筆者 が クラス の活動 につい てある程度の説明がで きる学生に限った形で行 った。)

・期の途中か ら、 日本人学生 に提 出を求め ていた留 学生 との会 話につい ての レ ポー トを自由形 式か ら、「質問紙」 (資料

2

)の形式 に変更 した。 質問紙 は松 本が作 成 した。

・コー スの後半 に、留学生 による 「自分の 国の観光 地 につい て」のプレゼンテ ーシ ョンとそれに対する質疑応答 を3回に分けて行 った。

園ヨ

・会話 シー トを活水女子 大学の学 生が持参す る場合、クラス 開始直前 にその内 容 を見 ることにな り、内容の変更 ・訂正 等が きか なかったこ と

・会話 シー トの 質問 に学 習 したばか りの文 法項 目が 多 く含 まれる傾向があ っ た ため、実 際の場面 でそ の文 法項 目の使用 に困難 を感 じる留 学 生が多か っ たこと

・その場で必要 な未習語 嚢 は、会話 しているもの同士が その場で調べ る、 もし くは開 きあうという方法 を取 っていたが、会話の相手 との 間に日本 語以外の 媒介言 語がない場 合、時間が かか りす ぎるとい う指摘があったこと0

(6)

6 留学生と日本人学生の初級会話合同クラス

・特 に 日本人学 生 に、会話 シー トに と らわれす ぎ、 自然 な会話の流 れ を中断 し て しま う場合が見 られたこ と

・留学 生 と日本 人学生の 人数の不均衡は多少 改善 され た ものの 、留学生

2

人に 対 して 日本人学生 1人 とい う場合が多 かった こと10)0

・ 「自分の 国の観光 地について」 の プレゼ ンテー シ ョンの準 備の時間 を特 に設 けず、発表担 当者の自主性 に任せ たので、準備不足が 目立つ形 となったこと

以上 に加 えて、留学生 か ら、学習 した 日本語 を実際 に使 う時間が少 ない 、 も っと日本人学生 と話す時 間が欲 しい とう要望 があった。 日本人学生か ら も授業 時間以外 にもっと留学生 と話す機会 を持 ちたい とい う希望 が聞かれたll)。また 、

クラス に参加 を希望 しなが ら、同 じ時 間に必修 の講義が 重 なって いるため参 加 で きな い 日本 人学 生がいる ことがわか った。

<1 9 9 8

年度春 期 >

時間 :月曜 日

3

( 1 2:5 0‑1 4: 2 0)

参加学 習者 ・:留学 生

1

1カ国

1 2

日本人 学生 平均

7

名 (活水女 子大 学 :文 学部 日本 文 学科 日本 語 学 ・文 学部英文 学科、 長崎大 学 :医学 部 ・薬学 部 ・水 産学部 ・教 育学部 )

堕量 皇

・活水 女子大学 か ら非常 勤講師の依頼 を受 け、週 1コマ、 日本語 副専攻の講義 を受 け持つ ことになった のを契機 に、会話 シー ト作成 を筆者の担 当に変 更 し た。

・会話 シー トの内容 に学習 したばかりの課の項 目が含まれないように留意 した。

・会話 の内容 を広げるヒ ン トにもなると考 え、会話 シ ー トに必 要 と思 わ れる語 嚢 を載 せ るように した。

・クラス前 に、 日本人 学生 に対 して会話 シー トの 内容 と使用 上の留意 点、留学 生 との コミュニケ ーシ ョンにおける留 意点 につい て説明す る時間を設 けた

・留学 生 と日本 人学生が お互いの都合のいい時間を使 って定期 的に会 って話 を す る 「会話パ ー トナー プログラム」 を開始 した。留学生 課 に依頼 し、長崎大 学の 日本人学生 を対象 に、留学生 の会話パ ー トナー の募集広 告 を r学園だ よ

り」 (長崎 大学学 生部 発行) に掲 載 した。 反応 は少 な かったが、募集広告 を 見 て筆 者 に連絡 をとって きた学生

( 1 0

名) には、会話パ ー トナー について の

(7)

長崎大学 留学 生 センター紀 要

7

1 9 9 9

7

説明 と同時 に、会話合 同 クラス の説 明 を行 った 講義時 間 と重 な ってい な い 場合 、 ほ とん どの学生 が会話合 同 クラスへ の参加 を希望 した 。 日本 人 学生 の 専 門 に幅が 出た こ とで、会話 内 容 に も変化 と幅が出 て きた。

・留学 生

1 2

名 中

1 0

名が 「会話パ ー トナー プログラ ム」 に登録 し、 コース期 間中 を通 して、主 に授 業後週

1

1

時 間 か ら

2

時 間程度パー トナー と会 って話 す 時 間 を持 つ ように なった。

・今期 も 「自分 の 国の観光 地 につい て

の プ レゼ ンテー シ ョンの準備 の時 間 を 特 に設 けなか っ たが、会話パ ー トナー に援助 して もらっ て準備 を した ものが

ほ とん どであ った。

・パ ー トナ ーチ ェ ン ジの 希望 が 出 な くな り、 一 人の 相手 とコ ミュ ニケ ー シ ョ ンを楽 しむ ように なって きた。

問題点

・授 業 時 間が木 曜 日の4隈か ら月 曜 日の3限 に移行 したが 、4限 に講義があ っ て、クラス 後 の ミーテ ィングに参加 で きな い 日本 人学 生が増 え た こ と。また、

3

限 終了 直後 に留学 生 セ ンター の会 議 が 開かれ るた め

、TA

との 話 し合 い が 授 業後 に持 て な くな り、別 の時 間を設 ける必 要が出 て きた こと

<1 9 9 8

年度秋 期 >

時 間 :月曜 日

3

( 1 2:5 0‑1 4: 2 0)

参加学 習者 :留学 生

1

1カ国

1 3

日本 人 学生 平均

9

名 (活 水女 子大 学 :文 学 部 日本 文 学科 日本 語 学 ・日本文学 、長崎大学 :医学部 ・薬学部 ・水 産学部 ・教 育学部)

改善点

・クラ ス終了時 間 を

1

0分 はや め

、1 4:1 0

か ら日本 人学生 との ミー テ ィングを持 った。 また継 続 的 に参 加 してい る学生 に ついては 、電子 メ イルで も連絡 を取 る よう に した。

・ TA

との ミー テ ィ ン グ時 間 の確保 につい て は、 昼 休 み の ミー テ ィ ング 開 始 時 間 を早 め る (筆者 の研 究室で 昼食 を一 緒 に とりなが ら) こ とと、電子 メ イ

ル を使 って額繁 に情報 ・意 見交換 を行 うようにす る ことで 対応 した

・中級 レベ ルの留 学生 につ いては、会話 シ ー トを よ り有効 な内 容 にす るた め に、

(8)

留学生と日本人学生の初散会軒合同 クラス

クラス の最後 に1

5

分ほど時間をとって、 日本人学生 と話 し合いなが ら質問軟 に記入 するとい う試みを開始 した

日本 人学生 に対する募 集 を r学園だ よりJ に加え て、各学部 の掲示板 にも掲 示 し、 より多 くの学生の 日に留 まるよう配慮 した。

開港点

・掲示 板の募集広告 を見 て参加 を希望する学生は増 え たが、経済学 部、医療技 術短期 大学等 、留学生 センターがある文教キャンパス以外12)か らの応募が多 く、会話パ ‑ トナー としては活動で きて も、会話合 同クラス には参加 で きな い学生 が多かった こと。

・日本 人学生の会話合同 クラス参加人数が試 験の時期 や レポー トの連出、 クラ ブ活 動等 に左右 され、一定 の人数 を常 時確保 するの が難 しかったこと。 ( に理系 の学生は実験等で急 に参加で きな くなる場 合が出て くる。)

以上の とお り、会静合 同クラス を4期続 けて きたが、継続的 に参加で きる日 本人学 生の数の確保の間馬 もあ り、また会話パー トナープロ グラムが軌道 に乗

ってきた ということもあ って、会話合 同クラス を会話パ ー トナー プログラム に 移行 しようと考 えた。 しか し、少数で はあるが 、研修 コースの正 規の時間以外 は専門 の勉'強等 で会 静パ ー トナー プロ グラムに参加 が難 しい留学 生が いる こ

と、 また、会静パ ー トナー として自己の責任 で全 く個人 的に活動 することに不 安 を覚 える日本 人学生が いることか ら、今期

( 1 9 9 9

年度春 期) も会静 合同クラ スを継 続することにした。

3‑3

教主活動 牧計 とその流れ

1 9 9 8

年秋期 の会話合同 クラスは以下の流れ に沿って行 われた。

基本的 なクラス活動内容案 の検討

L̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲

会 話 シー ト作成 :筆 者が担当 してい る活水女 子大 学で の 日本語特別 講 義 (毎週 木曜 日)でク ラス活動の一つ と して、グル ープ ごとに会話の質問事 項、話 し合 いの トピ ックなど、長大合 同クラス での活動 内容 を課 題 として 与え、発表 させている。発表内容 に修正 を加 えた もの と日本人学生 に対す

r‑‑‑‑‑‑I.‑‑‑‑‑‑‑‑.‑

(9)

長崎大学留学生センター紀要 第

7

1

9 9 9

:

る質問紙調査か ら得 られた ものを統合 して、会話 シー トを作成 する。

l

9

11 L̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲.,.̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲J1

I

Pr e ‑ me e t ing

「 一一 ー ‑ 一一 ー 「

l l

̲̲̲̲̲̲+̲̲̲̲J

時間 :会話合同ク ラス開始 前の昼休み

( 1 2: 2 0‑1 2: 5 0)

参加者 :担当教師

1

名 (松本 )

、TA2

名、 日本人学生 場所 :担 当教師研 究室

内容 :前 回の質問歓の回収、会話 シー トと質問紙の配布 ・内容説明 1

会話合 同クラスで の活動

l 一一

ー ー■

: 時間 :月曜 日

3

( 1 2: 5 0‑1 4: 2 0)

l

:

参加者

: TA2

名、教師 1名、 日本人学生

5‑1 2

名 、留学生

1 2

l :

場所 :留学生セ ン ター教室

I L

̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲

t

Post

m

eeting

lJ

̲̲ー̲」

時間 :授業終了後

参加者 :教師

、TA2

名、 日本人 学生

場 所 :留学生 セ ンター教室 (会 話 を続 ける上 で、何 か間鳥 があ ったか.

困った点はあったか。何か発見があったか、感想、意見 ・質問等。) 担 当教 師研究室

( TA

との話 し合い)

1

フィー ド ック

̲̲

̲̲ ̲

̲J r‑‑‑‑‑I‑‑‑‑i

‑‑ ‑ ‑‑‑I‑‑‑‑ ‑‑‑ ‑‑I‑‑‑‑ ー‑‑ ‑‑ ‑‑‑‑‑I‑ 「

I

質問萩 と

Pos トme e t i ng

および活動の観 察か ら得 られたものを会番 シー ト作

: I

成の場 とP

r e ‑ me e t in

gへ フィー ドバ ックする。 :

(10)

10 留学生と日本人学生の初級会話合同クラス

3‑4

会話パー トナープ ログラム との連携

留学生 が会話合 同クラス における プレゼ ンテ ーシ ョンの準備 を会話パー トナ ーに援 助 して も らってい ることは先 に述べた これに加 えて、研修 コースの最 後 に行 っている留学生の 「専 門の研 究 につ いて」のプレゼ ンテー シ ョンの準備

で も日本人の会話 パー トナ ーの援助 を受 けている者が見 られた。

一方 、 日本人 学生 につ いては、特 に会 話パー トナーとして活動 を開始 した初 期 の段階で 、それ以前 に留学 生 との個人的 な会 話の経 験 を持 ってい ない場合 、

どうや ってコ ミュニケー シ ョンを とっていい のか途方 に暮れる者が高い割 合で 見 られ た。留学生 との完全 に自由な

1

1

の会話 におい て立 ち往 生 して しまう 日本人 学生 に とって、会話合 同クラス に参加す ることは 、会話パ ー トナー とし て活動 す るうえで以下のメ リッ トがあ る

(1) 会話パ ー トナーの ような個 人対個人の 緊張感 ・不 安感が軽 減 される (2) 継続的 に参加する義務がな いため 、責任感 が軽減 され る

(3) 他 のペ アの 会話 の様 子 を見 る ことで、会 話パ ー トナー との コ ミュニ ケー シ ョンが うま くいかない原因13'が客観 視で きる 自分の や り方の参考 に した

り、今 まで のや り方 を振 り返 っ た りするこ とがで きる

( 4)

色 々な文化圏の留学生 と話すチ ャ ンスがある ため、 自分のパー トナ ー と比 較する ことがで き、パ ー トナーの留学 生の状況 が客観的に把握で きる

(5) コ ミュニ ケーシ ョンに行 き詰 ま った ときは、教師 やTAに助 けを求める こ とがで きる

以上の ように、会話合 同クラス と会話パ ー トナー プログラム は相補関係 にあ る とい ってよい。会話合 同クラス や会話パ ー トナー プログラム に継続的 に参加 してい る学生が 、それ らの活動 を希望する友人を積 極的 に勧誘 して連れ て くる 場合 も多 い。 次期 の会 話合同 クラスのTAは、 そ う した積極的 な学 生の 中か ら

2

名 を選 んだ。

4.

学習者 の反応 と活 動の効果

4‑ 1

日本人学 生に対 す る賞間紙 か ら

日本人 学生 に対 する質問親 を作成 し、回答 を求めるよ うになっ たのは

、1 9 97

(11)

長崎大学留学生 センター紀要

7

1 9 9 9

JJ

年度秋 期 の途 中 か らであ るが、今 回は

1 9 9 7

年度春 期か ら

1 9 9 7

年度秋 期途 中 まで 実施 した レポ ー トとそ れ以 後

1 9 9 8

年度 春期 まで14)の質 問紙 の記 入内 容 の 中か

ら、主 に 「母語で ある 日本 語 に対す る認識 の変化」 と 「異文化 及び自文 化 と自 己 に対 す る認識 の変化」 に関す る もの を抽 出 し、 それ ら を(1)日本語 自体 に関 す る もの、(2)コ ミュニケ ーシ ョンの ス トラ テジ ーに関 す る もの、(3)国 ・文化 ・ 慣 に関 す る もの

、( 4

)自分 自 身につい ての振 り返 り ・自己発見 に関 す る もの に分 類 した (資料

4 )

15

)

まず、(1)につい ては、理解語 尭 ・使用語 嚢 ともに少 ない とい うことが原 因で、

コ ミュ ニケーシ ョンに支 障があっ た とい うものが多 く見 られた これは留学生 の 日本 語 レベ ル にかかわ らず、ある程 度 は見 られることである と思 うが、会話 合 同ク ラスでは初級 レベ ルの留学 生が ほ とん どである ため、特 に顕 著 になっ た

もの と思 われる

(2)は 「コ ミュ ニケーシ ョンのス トラテジ ーに関す る もの」 としたが、 ここで 言 うス トラ テジ ーに は、い わゆ る 日本語 教育 の会 話教 育の 中で扱 わ れて いる

会話 のス トラテ ジー」16)だけ ではな く、会話 合 同 ク ラス での会 話 の中 で、 お 互 いの伝 えたい 内容が う ま く伝 わ らなか った時、 実際 にそれ をど うや って相手 に伝 え ようとしたか とい う、 その手 段 と、楽 しい コ ミュニ ケーシ ョンの時間 を 維持 ・共有す るた めにそ こで用い られ た手段 の全 てが含 ま れている

これ ら を、言語 に よって解 決 を図る場合 と言 語以外 の手 段 を用 い る場合 に分 けた。相手の言 ったこ とが理解 で きなか った ことを示す場合 のス トラ テジー と しては、前者 は 「えっ、何 ?」 とか、 「もう少 しゆっ く りお願 い します

すみ

ませ ん。 わ か りませ ん」 等 が多 く挙 げ られて い た。 後 者 は 「表 情で しめす 」

頭 をか しげ る」等が 挙 げ られる また 、相手 に伝 え たい 内容が 伝 わ らなか っ た場合、 前者で は、 同 じよ うな意味 で違 う単 語 に置 き換 えた り、例 を挙 げて説 明す る とい う方 法が とられていた。 これに は 日本語 で対応す る場合 と、媒介言 語が 使用で きる ときに 一部媒 介言 語 に置 き換 え て対応 する場合 とがあ っ たが、

全体 と してはまず は 日本 語でや っ てみて、だめだ った ら英 語等 を使 用す る とい う場合 が多か っ た ようで ある。 また音 声のみで は難 しい とき、紙 に単 語 を書い て もう一度発音 す る とい う こともよ く行 われてい た。

言語以 外 の コ ミュニケー シ ョン手段 としては、 「ジェス チ ャーを使 う

具体

的な もの を見せ る (写真 ・地図等

) 」

絵 を描 く」等が挙 げ られてい た。しか し、

筆者 に とって特 に印象的だ ったのは以 下の

2

つで ある

(12)

1 2

留学生と日本人学生の初級金筋合同クラス

・ 音楽の話で は 「タイ コが好 きですか ?

と開 かれ 「好 きだ

と答 えると、

彼はい きな りリズムをつ けて机 をたた きだ し、私 にもそれを求 めたので

2

で机 をたた きましたなんだかGさん は喜んでいました。 馬の話やモ ンゴル 相撲の話、昨 日は夜ふか ししたので ねむいか ら 「ねてい いですか

?」

などと 笑 って育ってきた りとジェスチャーつ きで楽 しく話 して くれました0

少 し心配気味 に質問 してきたので、私 も笑顔で大丈夫 という風 に答 えると、

そこか ら先の会 話は、 それまでの表情 とは違い、多少明 る く静が で きたよう に思 う。やは り、みな自分の 日本 語に対 して何か しらの不安は持 ってい るの だと思 う。それを、普通の、普段私 たちが話 す ような堅苦 しくない会話の相 手 をしてあげる ことで、型にばか りとらわれずに 自由に自分のことを話す よ

うにな って、少 しで も自分の 中にある不安な部分 を消 してあげるこ とがで き たら、それこそが今の私たちが してあげ るべ き事なのではないだろうか と思 った

まず 「一緒 に机 を太鼓 がわ りに叩いたケース だが 、筆者は実際に 「一緒に 机 を太鼓が わ りに叩 く様子 を見て いた

「えっ、 こう ?

「ちが う、ちが う

こう。」 とい うふ うに、 日本 人学生 は ときどき間違えなが らも留 学生に教 えて もらって、二人 と もじつに楽 しそうに笑いなが ら机 を叩 いていた。 これ以 外に も、 一緒 に歌 を口ず さんだ り、ダンス のステ ップを踏ん だ りしているペア もい た。

次 に 「笑顔で大丈夫 というふ うに答えた」 ケース だが、特 に異 文化凄触 場面 でのは っきりとした意味 を持 った笑顔(表情 )の大切 さを示 していると考 える17) また、教師に高い敬意 を払 う国か ら来た留学生の場 合、教師 との会話の時間を 設けて も、教師相 手の会話 だと、 どうしても緊張 して しまって自由 に話せない ということがあ るまた、自分の 日本語は教師にしか通 じないのではないか と いう不安 を持 っている留 学生 もい る。 これら も筆者が 日本人学生 との会話合同 クラス を設けた理 由の一つ である

(3)の 「国 ・文化 ・習慣 に関す るもの

は、 この クラス の留 学生の国籍が バラ エティーに富んでいるということ もあ り、質問萩 の回答の 中で、関連す るもの が多 かった。その 内容はおお まかに育って、「留学生の国 につ いての具体的 な 情報 :椀光地、気候、食べ物 等

宗教

「日常の生活習慣 の相違点 お よび共通

考え方 ・表現の仕方の相 違点お よび共通点

に分け られる

「日常の生活

(13)

長崎大学留学生センター紀要 第

7

1

9 9 9

) 3

習慣 の相違 点お よび共通点

考え方 ・表現の仕方の相違点 お よび共通 点」 に ついて は

、( 4

)の 「自分 自身につい ての振 り返 り ・発 見に関する ものと内容 的

に重な るものが多 かった。

( 4

)に分類 された内容 を見 ると、多 くの 日本人学生 が、留学生 との会話の 中で、

「自分の意見 を持 ち、そ れをはっ きり述べ るこ との必要性」 に気づ いて いる

これ らは しば しば留学生 側が 日本 人 と友達 にな りに くい要因の一つ として挙げ るもの であ り、留学生側が努力 して歩み寄るタイ プの もので はな く、 日本人学 生側の変化 (自己変 革)が望 まれるもので ある

「自分の 国 と文化 ・習慣 について、 しっか りした知識 を持つ必要性」や 「留 学生 と 日本語で コミュニ ケーシ ョンす ることの難 しさ

に気づ いた者 も多 くい 文化 ・習慣 に関する知識 は留学生 にとって も必要であ ることは もちろんで あるが、異文化 接触場面 での摩擦 等の間男 を含め、両者の相互理解 について考 えた場合、留学 生側が努力 するだ けでは両者 の関係 の改善 は望め ない と思 う

日本人 学生が異文 化 を知る ことを通 して自文化 を再認識す る必要があ る。また、

留学生 の 日本語 能力が十 分でない ことが両者 の コ ミュニケーシ ョンの障壁 にな ってい る場合、 「留 学生 が 日本 語 の レベ ルをあげ る ように頑張 る」 も しくは

「日本 人学生 が外 国語で の コミュニ ケーシ ョン能 力 をつ ける」 とい うので はな く、初級 レベルの 日本語 を留 学生 と日本人学生の異文化接 触場面で の媒介言語 として捉 え、 日本人学生に対 しても、 そ うした 日本語 を媒介言 語 とした異文化 コミュ ニケーション能力の養成が行わ れる必要が あるので はないだろ うか。

4‑2

教師によ る観察 :クラス活動 中および ミーテ ィン グを通 して

会話合 同クラス では、通常の クラス とは違 った留学生の姿が見 られ た。 日本 人学生 を相手 に、 リラックス して生 き生 き と会話 を楽 しんでお り、 クラス終了 時間に なって も時間に気 づかず話 をやめない者 も多 く見 られたまた 、 日本語 が不十 分ではあ って も、教科書 で学習 した文型や語条 を使 って何 とか コミュニ ケーシ ョンしよう とする意欲的な姿勢 が見 られた。

しか し、 もちろんこれは会話の相 手 となった 日本人学 生の異文化接触場 面で のコミュニケー シ ョン能 力 によって大 きく左 右 される留学生 と個人的 に接 し た経験 を持 たない 日本人学生のク ラス参加初 日の緊張 ぶ りは尋 常 なもので はな かった。教室 に入 って、留学生か ら 「いらっしゃい。 どうぞと座 る場所 を 示 され て も、壁 に張 り付いて いた学生 が実際に何人 もいたしか し、いった ん

(14)

1 4

留学生と日本人学生の初級会話合同クラス

ペ アを組み会話 を始める と、積極的 に話 しか けて くる留学生の熱心 さと明 るい 雰囲気 によって 自然 に緊 張 も解 け、留学生 の話 を理 解 しよう と一所懸 命 になる 様子が うかが え た。 また 、 クラス に参加 して まもないころは、留学生 の質問が わか らなかった場合や 自分の意見 を求め られ た とき、 どの点 が どうい うふ うに 答 えに くいのか 、何が問 題 となっ ているの か を相手 に伝 えるこ とな く、 視線 を 下 に向 け笑 って ごまか していた女 子学生や、 下 を向 いたまま腕組み を し、 うな ってそ の ままに なってい た男子学 生が、回を重 ねるにつ れて相手 の顔 を見 て 自 分 の意 見 を伝 えよ うとす る ようになっていった

また 、"話が 通 じない" とき、相手 が外国 人で ある とその原 因を言葉 だ けに 求めが ちであるが、色々な 国の学生 との会話 を積み重 ねてい く中で、文化や 習 慣 の相 違、個人の考 え方の相違が原 因 となっ ている場合 もあるこ とにも気 づ く

ように なった

筆者は、お互い にとって楽 しい会 話が成立 するか、継続 してコ ミュ ニケーシ ョンを楽 しむ こ とがで きるかが、 このク ラスが成 功するか否かの大 きなポイン トであ る と考 えて いる。日本人学生が クラスに継続 して参加す る理 由 としては 、 (1)いろい ろな国の学生 と話 す ことで その国の こ とが開け る、(2)文化や 習慣の違

いにつ いて知 る ことがで きる、(3)意見の交換がで きる、(4)留学生 が回ごとに日 本語が 上達 して い くのが うれ しい、(5)留学生 が喜 んで くれたか ら、等々の コメ ン トが 得 られた 中で も、何 よ り留学生 との会話が 楽 しいか らとい う理 由が多 か った18)。 以下 に 日本 人学生 の質問紙 か ら、彼 らが 会話 を楽 しんでいる様子 を い くつ か抜粋 する

・音楽 の話題 か らアラビアの音楽 、そ してエ ジプ トの学生 さんだった ので、エ ジプ トの地理や 遺跡の こ とに話が 展開 してい きとて も盛 り上が った。 なぜ盛 り上が ったのか とい うこ とを考 え れば、お互いがエ ジプ トの遺跡 などに興 味 があ ったか らで はない か と思 うまた、「誰 に手紙 を書 きますか」 とい う質 問か ら、お子 さんがいる ことがわ か り、奥 さん とお子 さんの写真 まで見せ て

もらえ て、家族の ことについ て も盛 り上が った

・ゴー ルデ ンウ イークの 話 は とて も盛 り上が った。ち ょう どパー トナーが写 真 を持 っ ていて写 真 を見 なが ら 「どこへ 行 ったか ?

「これは何か ?

「お もし

ろかっ たか ?

など。 私 もとて も興味 深か った。特 にた けのこ掘 りの話 は楽 しかっ た。

(15)

長崎大学留 学生 センター紀 要

7

1 99 9

15

Ⅰさんは プロポーズ された ことがあ るそ うで

、Tさんが 「なぜ結 婚 しなか った

んです かと聞い た ところ、「面 白 くない‑」で爆笑 して しまった。

一方、 このク ラスを運 営 してい く中で筆 者 に とって驚 きだっ たことは、留学 生 と交 流 を持 ち たい と考 える日本 人学生の多 くが、英語が 話せない と留学生 と の交 流が難 しい と考 え ていた ことである研究 室 を訪 ねて きた 日本人学 生で、

先生 、英語 が話せ ない んです が、 大丈 夫で し ょうか

?」

と尋 ねた者 の比 率 は かな りに上 る しか し、 日本語 を中心 に したコミュニケー シ ョンが成 立するこ とを知 り、 自分 た ちが普段 使用 して いる母語 としての 日本語 につ いての認 識が 変化す るにつれ て、英語 に対する認 識 の変化 も見 られ た。 英語 をいわゆる英語 圏の学 習者 と話 すための言語 としてのみ捉 えていたの が、 いろい ろな国の、母 語が異 なる留学 生 との共 通媒介言 語 として認 識す るよ うになっ たのである

た逆 に英語での コ ミュニ ケーシ ョンが困難 な留学生 に接す るこ とで、英語万 能 主義の考 え方 に も変化が 超 った。 このこ とは、一般的 にも、また 日本 人学生 の 意識の 中にも、い まもって欧米偏重の傾 向が強い ことを考 え る と、非常 に喜ば

しいこ とである

5.

まとめ と今後の陳 粗

質問紙 の回答や クラスで の観察な どか ら、会話合 同クラス が留学生 と日本人 学生の 日本語 を媒介言語 とした異 文化接触場 面でのコ ミュニケ ーシ ョン能 力 を

開発 ・育成す るの に、 一定 の効果がある ことがわ かった。

次期 の課題 として以下 を検 討 中である

(1)会話 パー トナー の募集広告 (r学園 だ より」 と学 部掲示 板) に合 わせて合同 クラス参加者募集 広告 を出す こと

(2)参加者 (衰崎大 学の学生) に全月 電子 メイルのア ドレス を持 って もらい、 翌 週 の参 加不参加の連絡、代替 メ ンバーの確 保等 に使 用す ること

(3)教 師 と 日本人学 生 との連 絡 ・質問 のためだけ でな く、 日本人 学生同士 のネ ッ トワー クを広 げ、情報交 換 をする ために、学生用 のメイ リ ングリス トを作 る こと

(16)

L 6

留学生と日本人学生の初級会蘇合同クラス

現在 、継続 的に会話 合同 クラスに参加 しなが ら会話 パー トナ ー と して も活 動 してい る日本人学生 の中 には、留学 生個 人 とのコ ミュニケ ーシ ョンが楽 し める ようにな り、単な る会 話の パー トナ ーで はな く、 留学 生 と友人 関係 を結 んで い く者 も出て きたお互 いの友人 を紹 介 しあい、 それ ぞれ の活 動の場 を 広 げ てい るよ うで ある今後 も現在 の活動 に改 善 を加 え、他の プロ グラム と の連 携 を図 りなが ら、留学 生 と日本人学 生の双 方向学習の場の拡 大 と同時 に、

両者の 関係 を深め てい くた めのサポー ト体制 を整 えてい きたい。

最後 に、 この クラス を維持 して い くため には、授業 時間以外 にもかな りの 時間 と労 力 を要す るが 、 日本 人学 生の募集 や留 学生 との接触 に慣 れな い 日本 人学 生の相談相 手 とな り筆 者 をサポー トして くれ たTAの海 野明 理 さん にお札

を申 し上げたい。

また、 この クラスの 開設 とそ の後

2

期 にわ たってご協力 をい ただ いた活水 女子大 学の渡辺誠 治講師に深 く感謝い た します 。

(17)

長崎 大学 留 学 生 セン ター紀 要

7

1999

17

1) 椿 (1997)、松 本 ・安井 (1998)、服 部他 (1998)な ど。

2)春 原 (1992)、松 本 ・安井 (1998)な ど。

3)江 淵 (1991)、倉 地 (1991)な ど。

4)横 田 (1991)な ど。

5)実 際には、初 級後 半か ら中級程度の レベ ルの学生 も含 まれ る。1998年度後期は14 名 中

、4

名が 中級、

1

名が上級 で 、ゼ ロス ター トの クラス

(9

名) と中級 レベ ル

(4名 )の

2

ク ラス編成 で日本評教育 を行 った0

6)日本語研修 コースの留学生の必要 に即 応 した教 育内容 を提供するには、指漸 日談 部 門との連携が是非 とも必要であ ると考える。

7)

1998年度春期か ら開始 したプログラムで、研 修 コースの留 学生 を対象 と して始め た プロ グラムで あ ったが、現在口 コ ミ等で広 が りつつ あ り、学部留学生 、各学部 の大学 院留 学生 ・研 究生 に もマ ッチ ングを行 って い る 日本人学生 は活水女子大 学 と長崎大学の学生 であ ったが 、現在は少 数 ではあ るが、長崎地域 にある大学 の

うち

、3

大学 (短大を含 む)の学生 も加 わ り、合 音怜大学の学 生 がパ ー トナー と し て活動 している。

8)1996年度秋期 に活水女子 大学 日本文学科 日本語教育副専攻の渡辺誠治講師 に連絡 を とり、長崎大 学留学生 センターの会驚ク ラス との連携 を依 頼 した0

9)全体村議は実際 には期の途中で中止 した。文化 ・習慣 の相違点 につ いて は、 クラ ス後の 日本 人学 生 との ミーテ ィングで取 り上げた。

1 0)

会話の形体 は

1

対 1もし くは

2

2

がベス トで ある ことが、教 師の観察 と質問紙 お よび期終 了後 の留 学生 に対 するアンケー ト調査か らわかってきた0

ll)< 日本 人学生の授業後の コメ ン ト>

留 学生 がす ごく日本語 を学ほ うと していて、横 棲的 に質問 してきた.地 図を見な が ら次 か ら次へ と質問 し、私 の質問 に も長 い文 で答 えて くれ た。パ ー トナー をや ってい て、私 もい ろい ろと相手 のこ とを知 る こ とがで き、 コ ミュニケーシ ョンが とれて轄 しい. クラス は12:50‑2

: 3 0

までと、す ごく短 く、もっと しゃべ りたい と思 う。会話を していて留 学生 に、「あ なたはいつが暇 です か。 こんどコー ヒーを 飲 みま しょう」 と言われてす ごくうれ しかった。横地 的な会話 ではない ので楽 し

み なが ら勉 強で きて良い と思 う。

12)長崎大学の キャンパスは長崎市内の3ヶ所 に分 かれてい る

文教町 :水 産学 部、工学部 、薬 学部 、環境科学部 、教 育学部

(18)

L 8

留学生と日本人学生の初級会許合同クラス 坂本町 :医学部 、歯学部 、医療技術短期大学部

片 淵町 :経 済学部

1 3)

日本語 につ いての知識 ・認識不足、話愚の少 な さ、 コ ミュニケーシ ョンが行 き 詰 まった際 のス トラテジー使 用の有無等。

1 4)1 9 9 8

年度秋期 の質問紙 に関 しては 、まだ入力 が終わ ってい ないため、今 回は資 料 に加 えていない。

1 5)

この質問紙 で得 られた結果は、横 田

( 1 9 9

1) の行 った留 学生 と日本 人学生 の親 密化の阻害要因 に関する調査結果 と重 なる部分 が多い。

横 田の 因子 分析 の結果 に よると、ほl群 数 に近い留学生 が強 く親密化 の阻害要 因 と感 じているの は、「日本人学生 の会話 には個人 の意見 や主張が希 薄でお も しろ くない とい う気持 ちを表 す もの

主 に青葉 (日本語) の障壁 に関する もの

「母

国 とは異 なる日本 での人 間関係 の築 き方 やつ きあい方 、あ るい は生活ス タイルな ど‑の戸惑 いに関す るもの

3

つ であ る。

これに対 して、日本人学生 に特徴 的な因子 とされているのは、 「憤 れていないた め の漠然 と した不 安や 、い らぬおせ っかい にな るので はないか と感 じて遠慮 して しまう とい うもので、 この因子 には、「初 めに許 しかけ るのが恥ず か しくてで き ないので」、 「どうして も日本 人 と留 学生 とい うふ うに区別 して見 て しま うので」、

相手の文化 や習慣について知 らないので」が含 まれる。

1 6

)畠

( 1 9 8 8)

な ど。

1 7)

唆味な表情 と意味不明 の笑 い (微 笑み)で有名 な 日本人 だが、それ らが異文化 接 触場面 で誤解 を生んで いる場合 も多 い。例 えば、筆者の体験 で も、留 学生 の質 問 や答 えに対 して、ただ笑 っているだけで は っき り応答 しない日本 人学生 が いた が 、これに対 して、留 学生 は戸惑った表情を見せ ていた。

1 8)

< 日本 人学生の質問紙か ら抜粋 >

Aさんも最後お別 れす る時に、「今 日は楽 しか った。 あ りが とうご ざいま した。」

といって くださったので 、 とても賭 しかったです. ・・とって もいろん なこ とを考 え させ られて きつ くはあ ったけ ど、 またチ ャ レンジ というか、 もっと楽 しみたい ので、 また授 業が休許 にな った ときにで も参加 したいです。

(19)

長崎大学留学生センター紀要 第

7

1 9 9 9

1 9

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資料

1‑

留学生と日本人学生の初級会酪合同 クラス

会話 シー ト)

くC o n ve r s a t j m A)1 9 9 8. 1 2. 0 7 L

22‑L25

AC ¶Ⅵ 1 Y 1

く に け りこん

あなたの国の結婚 につい て、パー トナーと話 して ください。

+T

a

l

ka b out ' . ma r r ia ge ' i nyo

u

rc ount r y.

ma r r ia ge

:結婚 (けっこん)

ma 汀

y:結婚 (けっこん)する

we dd i ngc e r e mony

:結婚 式 (けっこん しき)

we ddi ngr e c e pt io n

:結婚 披蕃宴 (けっこんひろうえ ん)

we ddi ngr ing

:結婚 据幹 (けっこんゆびわ)

hone ym0 0n

:新婚 旅行 (しんこん りょこう)

pr opos et o・ ・

‑・.‑・に 結 掛 ナっこんをもうしこむ

ma t r imoni a la ge nc y

:結婚 相談所 (けっこんそ うだん じょ)

なんさい

1.あなた の国では だいた い何才 くらいで結婚 しますか。

ど くしん

2.

<パー トナーが独身だった ら、>

どんな人 と結婚 したいです か。何才 ぐらいで結婚 したいですか。

3

.あなたがU^tに窟露をもうしこむとき、なん といいますかO

窟V^tがあなたに宿敵 ナっこんをもう しこむ と き、 なんといって も らいたい ですか

1

4.

新婚旅行 (しんこん り上こう)で、行 きたい ところは どこです か。

あなたの国では、新婚旅行 (しんこん りょこ う) は、だいた い何 日なんに ち ぐらいですか。

5.

結婚式 (けっこん しき)は どこで します か。/ どこで したいですか。

参照

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