平成23年 度 修士学位論文
貧血 ラットの十 二指 腸 粘 膜 にお ける フェリチ ン非依 存 的 抗 酸 化 メカニズム
㎏ 簡,
首都 大学東京大学 院
人間健康科学研究科 人間健康科学専攻 ヘルスプロモーションサイエンス学域
山 本 真 智 子
別紙様式1
修 士 学 位 論 文
貧 血 ラ ッ ト十 二 指 腸 粘 膜 にお け る フ ェ リチ ン非 依 存 的 抗 酸 化 メ カ ニ ズ ム
平 成24年1.月6日 提 出
首都 大 学 東 京 大 学 院
人 間健 康 科 学 研 究 科 博 士 前 期 課程 人 間健 康 科 学 専 攻 ヘ ル ス プ ロモ ー シ ョンサ イ エ ンス学 域 学修 番 号:10899607
氏 名:山 本 真 智 子
別紙様式3
平成23年 度 博 士前期課程 学位論 文要 旨
学 位 論 文題 名
貧血 ラ ッ ト十二指腸粘膜 にお けるフェ リチン非依存的抗酸化 メカニズ ム 学 位 の 種 類:修 士(健 康 科 学)
人 問 健 康 科 学 研 究 科 博 士 前 期 課 程
人 間 健 康 科 学 専 攻 ヘ ル ス プ ロモ ー シ ョ ン サ イ エ ン ス 学 修 番 号10899607
氏 名:山 本 真 智 子
(指導 教 員 名:篠 田 粧 子
鉄 は 必 須 な 微 量 金 属 で あ る が 、ヒ ドロ キ シ ラ ジ カ ル を 発 生 す る た め 、通 常 は 細 胞 内 の フ ェ リチ ン と結 合 す る こ とで 反 応 が 抑 制 され て い る 。鉄 欠 乏 で は フ ェ リチ ン 発 現 が 低 下 す る が 、 消 化 管 か ら の 鉄 吸 収 は 充 進 す る た め 、 十 二 指 腸 粘 膜 細 胞 内 で 遊 離 鉄 が 増 加 し 、
ヒ ドロ キ シ ラ ジ カ ル の 発 生 が 増 加 す る 可 能 性 が あ る 。ヒ ドロ キ シ ラ ジ カ ル を 消 去 す る 細 胞 性 抗 酸 化 物 質 と し て は グ ル タ チ オ ン が 重 要 と され て い る が 、貧 血 状 態 の 十 二 指 腸 に お け る 挙 動 に つ い て は 不 明 で あ る。本 研 究 で は 貧 血 ラ ッ トを 用 い 、鉄 吸 収 時 の 粘 膜 細 胞 の 脂 質 過 酸 化 と グ ル タ チ オ ン を 中 心 と した 抗 酸 化 メ カ ニ ズ ム の 応 答 に つ い て 検 討 し た 。
実 験1、2共 に 、成 長 中 雄 ラ ッ トをAIN・93G飼 料(FeS)ま た は 鉄 無 添 加 飼 料(FeD) で3週 間 飼 育 し た 。 麻 酔 下 で 結 紮 した 十 二 指 腸 に 鉄 溶 液 を 投 与 し 、15分 後 に 上 皮 粘 膜 を 採 取 し 、 遊 離 鉄(labileironpool:LIP)、 マ ロ ン ジ ア ル デ ヒ ド(MDA)、 総 グ ル タ チ オ ン(tGSH)お よ び 酸 化 型(GSSG)を 定 量 した 。脂 質 過 酸 化 はMDA生 成 量 で 評 価 した 。 ま た 、tGSHとGSSGの 差 か ら還 元 型GSKと そ の 割 合(GSH/tGSH)を 求 め た 。 実 験2 で は 、 グ ル タ チ オ ン 合 成 阻 害 剤L一 ブ チ オ ニ ン(S,R)一ス ル ポ キ シ ミ ン(BSO)を 胃 内 投 与 し、 小 腸 粘 膜 のtGSH量 を 低 下 させ 、 鉄 投 与 時 の 脂 質 過 酸 化 の 変 動 に っ い て 検 討 した 。
十 二 指 腸 粘 膜 細 胞 内 の 還 元 型GSHの 割 合 は 、FeD群 、FeS群 共 に99%以 上 で あ っ た が 、 FeD群 のtGSH量 はFeS群 に 比 べ て 高 か っ た 。 ま た 、Fenton反 応 の 基 質 で あ る過 酸 化 水
素 濃 度 はFeD群 で 低 か っ た 。 鉄 を 投 与 す る と、FeD群 で はLIPが 有 意 に 増 加 し、 還 元 型 GSHの 割 合 が 低 下 した 。 そ の 低 下 率 はFeS群 で の 低 下 に 比 べ て 大 き く 、‑i群 で はLIP
の 増 加 に よ っ てGSHの 酸 化 が 進 ん だ と推 測 さ れ た 。 一 方 、MDA生 成 量 はFeS群 に 比 べ てFeD群 で 低 く 、フ ェ リチ ン の 低 発 現 に も 関 わ らず 脂 質 の 過 酸 化 が 抑 制 され て い る こ と が 明 らか に な っ た 。 実 験2のGSH低 下 ラ ッ トで は 、 鉄 の 投 与 に よ りFeS群 、FeD群 共 に MDA生 成 量 が 増 加 し 、 十 二 指 腸 粘 膜 に お け る食 事 性 鉄 の 酸 化 ス ト レ ス 消 去 にGSHが 重
要 な役 割 を 果 た し て い る こ とが 明 らか で あ る 。 しか し、GSH低 下 時 で もFeD群 のMDA 生 成 量 がFeS群 よ り も低 く保 た れ て い た こ と か ら 、貧 血 時 に はGSH以 外 の 抗 酸 化 メ カ ニ ズ ム も 活 性 化 され る こ とが 推 測 され る 。
以 上 の 結 果 か ら、 フ ェ リチ ン 発 現 が 低 下 し て い る 貧 血 ラ ッ トで は 、 グ ル タ チ オ ン 濃 度 が 高 く維 持 さ れ る こ と に よ り、脂 質 の 過 酸 化 を 抑 制 して い る こ と が 明 ら か に な っ た 。 し か し、 こ の 抗 酸 化 メ カ ニ ズ ム で は 、 グ ル タ チ オ ン以 外 の 抗 酸 化 物 質 の 関 与 が 強 く示 唆 さ れ た 。貧 血 時 小 腸 の 抗 酸 化 メ カ ニ ズ ム は 、複 数 の 抗 酸 化 物 質 を 統 一 的 に 誘 導 す る 因 子 に よ っ て コ ン トロ ー ル され て い る 可 能 性 が あ り、 今 後 、 こ の 方 面 か ら の 研 究 が 望 ま れ る 。
目次 緒言
1,背 景
1‑1鉄 欠 乏 と 鉄 過 剰 の 問 題
1
1‑2消 化 管 に お け る 鉄 の 吸 収 メ カ ニ ズ ム
1‑3鉄 の酸 化 ス トレス に応 答 す る小 腸粘 膜 細胞 の抗酸 化機 能 2,研 究 の 目的
3.研 究 方 法
2 4 6 9
実験 ユ.貧血 ラ ッ トへ の鉄 投 与 が十 二指 腸 の グル タチ オ ン動態 お よび 脂 質 の過 酸 化 に及 ぼす影 響
3‑1動 物 実 験 方 法
10
【実験!‑1】 鉄 栄養 状 態 が ラ ッ ト十 二指腸 の グル タチ オ ンお よび 過 酸 化 水 素濃 度 に及 ぼす影 響
【実 験1‑2】 鉄 投 与 が十 二指 腸粘 膜 の酸化 ・抗 酸 化 ス トレス環 境 に 及 ぼす影 響
3‑2分 析 方 法
10
3‑3統 計 方 法
3‑4結 果 3‑5考 察
4 6∠ 3 ! ◎
‑←つ4つ乙つσ4.実 験2.貧 血 ラ ッ ト十 二指 腸 にお け るグル タチ オ ン濃 度 の上 昇 はフ ェ リチ ン 非依 存 的 に脂 質 の過 酸化 を抑 制 す る
4‑1動 物 実 験 方 法 4‑2分 析 方 法
4‑3結 果
ΩUQりQりつσつ0つD
4‑4考 察 5.総 合 考 察
6.謝 辞
7.参 考 文 献 8.補 足 資 料2 4 7 ' ◎ り ご ﹂ 4 4 4 4 轡b
緒言
貧 血 の 罹 患 率 は世 界 人 口の30%以 上 で あ り、先 進 国や 開発 途 上 国 にお け る人 の健 康 のみ な らず 、 社 会 的 、 経 済 的 に も影 響 す る問題 と され て い る。
貧 血 に は様 々 な種 類 が あ るが 、鉄 欠 乏 が原 因 で あ る貧 血 が50%以 上 を しめ、
罹 患 率 は子 供 や 女 性 で 高 い1,2)。鉄 欠 乏性 貧 血 で は鉄 の 吸収 能 が充 進 す るた め 、 そ の改 善 に は 鉄 の摂 取 が効 果 的 で あ る。 しか し、 サ プ リメ ン トな どに よ る鉄 の過 剰 摂 取 が 、消 化 器 系 の疾 患 や 肝 疾 患 な どを悪 化 させ る可能 性 が 報 告 され て い る3,4)。 鉄 が各 種 の疾 患 を増 悪 させ る原 因 と して は 、Fenton 反 応 を活 性 化 し、 活 性 酸 素 種(reactive・'species:ROS)の 作 用 に よ
って 毒 性 の強 い ヒ ドロ キ シ ラジ カル(●OH)が 産 生 す る こ とが 考 え られ る。
ヒ ドロキ シ ラ ジ カル は 、脂 質 や タ ンパ ク質 、核 酸(DNA)を 標 的 と して 細 胞 を障 害5)す るが 、特 に貧 血 時 に は 、細 胞 内 の鉄 貯 蔵 タ ンパ ク で あ る フ ェ リチ ン発 現 が低 下す るた めs>7)、 細胞 内 に取 り込 まれ た鉄 は遊 離 鉄(1abile ironpool)8)と して存 在 す る可能 性 が 高 く、酸 化 ス トレス の増 大 が懸 念 され
る。 した が っ て 、 サ プ リメ ン ト等 で 高 濃 度 の 鉄 を摂 取 す る機 会 が増 加 して い る現 在 、貧 血 時 の 鉄 摂 取 の影 響 につ い て 調 べ 、適 切 な摂 取濃 度 を 明 らか にす る こ とは 、 鉄 の欠 乏 と過 剰 の障 害 を予 防 す る鍵 に な る と考 え られ る。
本研 究 で は 、鉄 欠 乏 で 鉄 の 吸 収 が充 進 し、且 つ 小 腸 細 胞 内 の フ ェ リチ ン 発 現 が 低 下 した環 境 で働 く抗 酸 化 メ カ ニ ズ ム を 明 らか にす る こ とを 目的 と して 、 取 り込 まれ た鉄 の 挙 動 、活 性 酸 素 を分 解 す る解 毒機 構 と脂 質 の過 酸 化 に及 ぼす 影 響 につ い て検 討 した。
1.背 景
1‑1鉄 欠 乏 と鉄 過 剰 の 問題
鉄 は 、 必 須 微 量 元 素 で あ り生命 活 動 に不 可欠 で あ る。 しか し不 足 す る と 貧 血 障 害 を 引 き起 こす が 、 逆 に過 剰 は種 々 の 実 質臓 器 に障 害 を与 え るだ け
で な く発 ガ ン の リス ク とな る こ とが わ か っ て きて い る。
近年、鉄 の サ プ リメ ン トや鉄 添加 食 品 の利 用 が増 加 して きた 背 景 に は 、鉄 欠 乏性 貧 血 が世 界 で 最 も頻 度 の 高 い貧 血 で あ りそ の改 善 の た め に普 及 した こ とが 考 え られ る。 鉄 欠 乏 性 貧 血 の 現 状 と して 、 発 展 途 上 国 で 女 性 の30 か ら70%、 開発 国 で あ る 日本 で も約15か ら20%が 罹 患 して い る9)。 内 田 ら1◎)は日本 人 女性3,015名 につ い て調 べ 、鉄 欠 乏 の判 定基 準(ト ラ ンス フ ェ リン飽 和 率16%以 上 、血 清 フ ェ リチ ン12ng/ml以 上)に も とづ き 、 鉄 欠 乏性 貧 血8。5%、 貧 血 の ない 鉄 欠 乏(貯 蔵 鉄 欠 乏 、潜 在 性 鉄 欠 乏)41。1%
で あっ た と報 告 して い る。 鉄 欠 乏 性 貧 血 の 頻 度 は10代 前 半 よ り増加 し、
高校 生 、40歳 代 女 性 で 高 く、高齢 者 で は減 少 す る傾 向 が認 め られ た。女性 は月 経 に よ って 毎 月 、鉄 分15〜i・(1日 に換 算 す る と0.5〜0.7mg)を 失 う11)ため 、.月経 の あ る女 性 で は 、年 代 別 の必 要 量 に鉄 の損 失 を補 うた め
に約3mgが 上 乗 せ に な っ て い る。 しか し、 平 成16年 国民 健 康 ・栄 養 調 査 報 告 の結 果 で は 、月 経 の あ る女性 の平 均 鉄 摂 取 量 は6.9か ら ・ ・と必 要 量 を満 た して お らず12)、 日本 人 女性 の鉄 欠 乏 の 主 た る原 因 と して 、食 事 か
らの 鉄摂 取 不 足 が 考 え られ る。
鉄 の 栄 養 状 態 を改 善 す るた め に各 国 で は食 品 へ の 添加 が 有 効 な手 段 と し て 認 め られ て お り、 ア メ リカ で は 小 麦 粉 へ 、 フ ィ リ ピ ン で は 米 な ど に 鉄 が 添加 され て い る2)。 一 方 、 日本 で は鉄 取 量 の補 足 を 目的 と して 栄養 機 能 食 品 を導 入 した 。
鉄 は遷 移 金 属 で あ り酸 化 還 元 反 応 の触 媒 と して働 くが 、遊 離 鉄 で存 在 す る と毒 性 が 高 い こ とか ら、生 体 内で は常 に フ ェ リチ ン鉄 貯 蔵 タ ンパ ク質 で 鉄 を タ ンパ ク質 内 に安 全 な状 態 で格 納 され て い る。 また は アル ブ ミンや ク エ ン酸 な どの 低 分 子 物 質 と結 合 ま た は キ レー トした形 で存 在 して い る とい われ るが ま だ 明確 で は な い。 生 体 細 胞 内 に過 剰 な鉄 が取 り込 ま れ る と鉄 が 単独 で存 在 す る確 立 が 高 くFenton反 応 、Harber‑Weiss反 応 を通 して 生 体 に有 害 な ラ ジカ ル 産 生 を 引 き起 こす 。 またSuperoxidedismutase(SOD)
か ら過 酸化 水 素 、ヒ ドロキ シ ラジ カル(℃H)を 生 成 す る反 応 に は鉄 の存在 が 必 要 で あ る13)。 細 胞 内 にTransferrinと 結 合 し な い 鉄 は 、Non TransferrinriIron(NTBI)や 鉄 の取 り込 み 貯 蔵 や 細 胞 外 へ の輸 送 の過 程 で 遊 離 の鉄(labileironpool;LIP)と して 存 在 し、有 害 なReactive OxygenSpecies(ROS)の 産 生 を 引 き起 こ し、 タ ンパ ク質 、脂 質 、 リポ タ ン パ ク質 、核 酸 な ど種 々 の細 胞 成 分 を酸 化 し細 胞 死 や 変 性 疾 患 の発 症 、発 ガ ンな どに 関 与す る と考 え られ る。 高 濃 度 のROSに よっ て 、 細胞 は ア ポ ト ー シ ス に 至 り、組 織繊 維 化 に よって 置 換 され る。C型 肝 炎 患者 で は 消化 管 か らの鉄 吸 収 増加 に よ り、肝 臓 内 が鉄 過 剰 状 態 に あ る こ とが 報 告 され て い る14)。 ま た 、慢 性 腎臓 病 に お い て も心血 管 疾 患 との合 併 症 で 、細 胞 外 へ鉄 を排 出す る輸 送 タ ンパ ク質 で あ るferroportin(FT)1の 発 現 が低 下 す る こ とに よ って 鉄 過 剰 とな り、ROSの 産 生 が増 加 し鉄 代 謝 異 常 を引 き起 こす15)。
過 剰 な遊 離 イ オ ンは ヒ トの 体 内 にお い て 、慢 性 炎 症 にお け る細 胞 障 害 の増 悪 因子 に な る こ とが推 測 され る。
遺 伝 的 な 鉄 代 謝 異 常 と してヘ モ ク ロマ トー シ ス(HEF)が 挙 げ られ る。
HEFは 、常 染 色 体 劣 性 遺 伝 で あ り消 化 管 か ら の 過 剰 な 鉄 吸 収 お よ び 鉄 の 組 織 沈 着 とい う状 態 を示 す16)。 こ のHEFの 変 異 はDMT1の 発 現 の充 進 を 介 して鉄 の過 剰 吸 収 を促 す こ とが推 測 され 、特 にDMT1が 発 現 して い る脳
にお け る例 と して 、DMTユ が発 現 して お り、神 経 変 性 疾 患(パ0キ ン ソン 病)で の黒 質 へ の鉄 の過 剰 蓄積 に も 関与 して い る と考 え られ て い る。 これ に対 して 、潟 血 と低 鉄 食 併 用 の除鉄 療 法 が行 われ て い る17)。 ま た長 期 間 に わ た る 高 濃 度 な鉄 摂 取 は様 々 な健 康 障 害 を起 こす こ とが 報 告 され て い る
1$) 0
鉄 欠 乏予 防 の た め の栄 養 機 能 食 品 の利 用 は 、改 善 の た め の有 効 な手 段 と され 、健 康 障 害 を起 こす こ とが な い よ うに栄 養 素 摂 取 量 の 最 大 限 量及 び注 意 喚 起表 示 が 義 務 付 け られ て い るが 、 そ の表 示 は 消費 者 の 目に付 き に くい も のが 多 い 。ま た 、鉄 の含 有 量 に規 制 の ない 鉄 サ プ リメ ン トや 補 助 食 品 は 、
「い わ ゆ る健 康 食 品 」 と して も多 く市販 され て い る。 そ の た め 、消 費 者 は 無 意 識 に過 剰 の鉄 を摂 取 して しま う可 能性 も考 え られ る。 高 濃 度 の鉄 を摂 取 した こ とに よ る健 康 被 害 と して 、Casanuevaら は19)、 妊 娠 中期 の貧 血 で は な い女 性 に硫 酸 鉄(II)を 毎 日60mg、20週 間摂 取 させ た 結 果 、低 体 重 児 や未 熟 児 が 生 ま れ 、母 親 自身 の銅 や 亜 鉛 の 吸収 阻害 が あ った と報 告 して い る。 ま た 、 長 期 間 の鉄 サ プ リメ ン トの摂 取 は 、 そ の 量依 存 的 に死 亡 率 の リス ク は増加 す る とい う報 告 もあ る2◎)。この よ うな過 剰 な害 を防 ぐた めに も 、細 胞 組 織 に負 担 が 及 ぼ さな い利 用効 率 の 良 い 鉄 投 与 量 を算 出す る科 学 的根 拠 を示 す こ とが必 要 で あ る。
1‑2消 化 管 にお け る鉄 の 吸収 メ カ ニ ズ ム
① 鉄 吸収 に影 響 を与 え る要 因
食 品 中の 鉄 の存 在 形 態 は 、ヘ ム鉄 と非 ヘ ム鉄 で あ る。 ヘ ム鉄 は お もに 赤 身 の 魚 肉 や 畜 肉 に 含 ま れ ヘ モ グ ロ ビ ンや ミ オ グ ロ ビ ン の 構 成 成 分 で あ る。
ヘ ム鉄 と非 ヘ ム鉄 の存 在 比 率 や 吸 収 の促 進 因 子 、 阻 害 因 子 に も影 響 され る 21)。 非 ヘ ム 鉄 は卵 、豆 類 、 緑 黄 色 野菜 な どの食 品 な どに含 まれ る。 食 物 中
の鉄 のbioavailabilityは 、生 体 の 鉄 栄養 状 態 に よっ て 、数 パ ーセ ン トか ら 数 十 パ ー セ ン トで 変 動 す る。22)非ヘ ム鉄 の 多 くは3価 の鉄 で あ るが 、吸 収 促 進 物 質 中 の1つ で あ る ビタ ミンCを 同時 に摂 取 す る と、2価 鉄 に還 元 さ れ 吸 収 率 が 高 くな る23)。穀 類 、豆類 に含 まれ るフ ィチ ン酸 や 野菜 な どに含
まれ る シ ュ ウ酸 は鉄 と結 合 す る こ とで そ の 吸 収 を低 下 させ る こ とが知 られ て い る。 他 の 吸収 阻 害 因 子 と して は、 お茶 に含 ま れ るカ テ キ ンや タ ンニ ン な どが広 く知 られ て い る24)。
② 小 腸 上 部 管 腔 か ら粘 膜 細 胞 へ の 鉄 の 吸収 と血 液 へ の 輸 送
消 化 管 にお け る鉄 の お もな吸 収 部位 は小 腸 上 部 で あ り、非 ヘ ム鉄 とヘ ム 鉄 は異 な る 吸収 経 路 を介 して小 腸 管 腔 か ら粘 膜 をへ て上 皮 細 胞 内へ と取 り 込 まれ る。 非 ヘ ム 鉄 は 、3価 鉄 の形 態 で小 腸 管 腔 内 に到 達 し、粘 膜 細 胞 表
面 の鉄 還 元 酵 素Duodenalcytochromeb(Dcytb)に よ り3価 か ら2価 に 還 元 され る 。 還 元 され た2価 鉄 は 、2価 金 属 輸 送 タ ン パ ク 質 で あ る Divalentmetaltransporter1(DMT1)25)に よ り細 胞 内 に取 り込 まれ る26)。
従 来 か ら、鉄 欠 乏 性 貧 血 の改 善 に は3価 鉄 に比 べ2価 鉄 の 経 口投 与 で改 善 効 果 が 高 い こ とが 知 られ てお り、DMT1に よ る2価 鉄 の 選 択 的 な取 り込 み との 関係 が示 唆 され て い る。一方 、ヘ ム鉄 の輸 送 に つ い て は 、2005年 に輸 送 体HCP127)(Haem‑carrierprotein1)が 見 い だ され 、HCP1に よ り取 り込 まれ た鉄 は細 胞 内 でヘ ム オ キ シ ゲナ ー ゼ の働 き に よ り二価 鉄 が放 出 さ れ 、基 底 膜 側 の輸 送 体Ferroprotin‑128)(FPN1)に よ っ て細 胞 外 に輸 送 さ れ る と考 え られ て い る29)。
小腸 粘 膜 細 胞 内 に取 り込 まれ た鉄 は 、生 体 の鉄 栄 養 状 態 に依 存 して小 腸 粘 膜 細胞 内 に貯 蔵 、 ま た は細 胞 外(血 液 中)に 輸 送 され る。 鉄 が 欠 乏 して 要 求性 が 高 い 時 に は 、速 や か に細 胞 外 へ 輸 送 され 循 環 系 に入 り標 的 細胞 へ
送 られ る。一 方 、生体 内 に十 分 に鉄 が足 りて い る時 は 、要 求 性 は 低 い の で 、 鉄 の 一 部 は鉄 貯 蔵 タ ンパ ク質 で あ るFerritin(Ft)に 取 り込 まれ 細胞 内 に 蓄積 され る。こ の鉄 はFtに 貯 蔵 され た ま ま粘 膜 細 胞 の 剥 離 脱 落 と ともに排 泄 され る30)。 しか し、鉄 の 要 求 量 が 高 い状 態(フ ェ リチ ン発 現 は低 下 して い る)で 過 剰 な鉄 が細 胞 内 に 取 り込 まれ た場 合 、遊 離 イ オ ンの形 態 で存 在 す るの か 、 も し くは キ ャ リア分 子 と結 合 して い る の か 、 そ の 存在 形 態 につ い て は 不 明 で あ る。
細 胞 外 へ の 鉄 放 出機 構(管 腔 側 か ら基底 側 へ の移 動)の 詳 細 は十 分 に は解 明 され て い な い が 、 細胞 内 の 二 価 鉄(Fe2つ は 、基 底 膜 に存在 す る トラ ン ス ポ ー ター で あ るFPN1の 酸 化 酵 素 で あ るHephaestin(Hp)に よ り速 や か に2価 か ら3価 に変 換 され 、血 中のApo‑Transferinと 結 合 し、 トラ ンス フ ェ リン鉄 と して全 身 に供 給 され る。血 清 中'1̀ransferinの 約1/3が 鉄 と結 合
し存 在 して い る と考 え られ て い る。Transfbrinと 結 合 しな い 鉄 はNon TransferinBoundIron(NTBI)と 呼 ばれ る。NTBIはTransferinお よび 他 の キ ャ リア分 子 と結 合 せ ず 、 弱 い 結 合 で ア ル ブ ミン な ど と結 合 す るか 、 遊 離 の鉄 イ オ ン の形 態 で お も に血 清 中ま た は肝 臓 に存在 す る。 細 胞 内 にお い て は、鉄 の 取 り込 み 貯 蔵 や 細 胞 外 へ の輸 送 の過 程 で 遊 離 の鉄(labileiron
・・;LIP)が 存 在 す る可能 性 が あ る31)。 このNTBIやLIPは 酸 化 還 元 活 性 を持 つ と考 え られ て お り、 細 胞 内 に過 剰 に 存在 す る と ヒ ドロキ シ ラ ジカ ル を産 生 し、肝 細 胞 膜 の脂 質 を酸 化 して 細胞 を障 害 す る とい う報 告 が あ る 32)。 一 方 、 小 腸 粘 膜 細 胞 内 の遊 離鉄 量 を測 定 して い る報 告 は極 めて 少 ない こ とか ら、 過 剰 な鉄 が 取 り込 まれ た 粘 膜 細胞 内 で の 鉄 の 挙 動 を 明 らか にす る必 要 が あ る。
1‑3細 胞 内 の 活 性 酸 素 消 去 機 能
生 体 内 の 酸 化 ス ト レ ス に 対 す る 防 御 機 構 は 、細 胞 損 傷 と 疾 患 、老 化 プ ロ セ ス と 関 連 が あ る 。 生 体 は 内 因 性 お よ び 外 因 性 に 生 じ る 活 性 酸 素 種(ROS) を 分 解 す る シ ス テ ム を 有 し て い る が 、 生 体 の 防 御 機 構 に 対 し 、 鉄 か ら誘 起 さ れ る ラ ジ カ ル な ど に よ っ て 破 綻 が 生 じ る と 酸 化 ス ト レ ス の 充 進 状 態 と な る 。 こ の 酸 化 ス ト レ ス の 防 御 機 構 と し て は 、 酵 素 反 応 に よ る も の と 低 分 子 抗 酸 化 物 質 に よ る も の が あ る 。 酵 素 反 応 で は 活 性 酸 素 を 直 接 除 去 す る 、 Superoxidedism.utase(SOD)、Catalase、Glutathioneperoxida.seが あ
る 。活 性 酸 素 種 の 解 毒 作 用 の 抗 酸 化 酵 素 と し て 、GlutathioneS‑transferase (GST)Glutathionereductase(GR)Glucase‑6‑phosphate
dehydrogenaseが あ る 。 そ れ ら の 中 間 体 で 過 酸 化 レ ベ ル を 低 減 す る 低 分 子 抗 酸 化 物 質 と し てGST、Glutathione(GSH)、NADPHな ど が 存 在 す る 。
活 性 酸 素 の 産 生 と そ の 防 御 の 代 謝 経 路 で は 、 は じ め に ス ー パ ー オ キ シ サ イ ド不 均 化 酵 素(SOD)に よ っ て 、二 分 子 の ス ー パ ー オ キ シ サ イ ドか ら 一 分 子 の 酵 素 と 一 分 子 の 過 酸 化 水 素 を 生 じ る33)。 過 酸 化 水 素 は 鉄 を 触 媒 と し て Fenton反 応 に よ り ヒ ド ロ キ シ ラ ジ カ ル を 産 生 し 、CatalaseやGlutathione
peroxidaseに よ っ て 水 に 還 元 さ れ る 。 ヒ ド ロ キ シ ラ ジ カ ル を 消 去 す る 代 表 的 な 抗 酸 化 物 質 と し て シ ス テ イ ン 、GSH、 α 一 ト コ フ ェ ノ ー ル 、 α 一カ ロ テ ン な ど が 挙 げ ら れ る 。 そ の 中 で も 、GSHは 細 胞 内 に 高 濃 度 で 存 在 し て い
る 。GSHは 、3つ の ア ミ ノ 酸(グ ル タ ミ ン 酸 、 シ ス テ イ ン 、 グ リ シ ン)か ら構 成 さ れ るSH化 合 物 で あ り、 強 い 還 元 力 が あ る 。 ま た 、 細 胞 質 の み な ら ず 、 核 や ミ トコ ン ド リ ア 内 に も 高 濃 度 で 存 在 し 、 細 胞 内 抗 酸 化 解 毒 機 構 の 重 責 を 担 っ て い る 。 さ ら に 、 細 胞 膜 に はGSHの 特 異 的 分 泌 輸 送 系 が 存 在 しGSHの 分 解 級 収 一再 合 成 系 か ら な る 臓 器 相 関 サ イ ク ル を 形 成 し 、 細 胞 内 外 に お け る 酸 化 還 元 制 御 と 抗 酸 化 防 御 機 能 を 備 え て い る34)。
Fenton反 応 を起 点 とす る酸 化 ス トレス には 、細 胞 遊 離 鉄 の コ ン トロー ル とグル タ チ オ ン に よ る ラ ジカ ル 消 去 が 極 めて 重 要 で あ り、鉄 吸 収 能 の高 い 鉄 欠 乏 の細 胞 に お け る活 性 酸 素 消 去 メカ ニ ズ ム を明 らか にす る必 要 が あ る。
2.研 究 の 目 的
生 体 内 に十 分 な鉄 が ない 状 態 で は、 十 二 指 腸 で 鉄 を積 極 的 に取 り込 む た め に輸 送 体 発 現 が 充進 して い る。 一 方 、鉄 欠 乏 で は鉄 を貯 蔵 す る必 要 が な い た め 、貯 蔵 タ ンパ ク質 で あ る フ ェ リチ ン発 現 が 低 下 す る。 そ の た め、 血 清 鉄 は貧 血 や 鉄 投 与 の 効 果 を判 定 す るた めの 指標 と して測 定 され て い る。
吉澤7)は 、貧 血 ラ ッ トの 十 二 指 腸 細胞 内 ほ とん ど フェ リチ ンが存 在 しな い こ と、 ま た この 状 態 の 十 二 指 腸 に鉄 を投 与 して も 、鉄 投 与 か ら数 時 間 で は フェ リチ ン発 現 量 が 変 化 しな い こ とを確認 して い る。 貧 血 ラ ッ トの小 腸 で は鉄 に よ る酸 化 ス トレス の影 響 を受 けやす い とい う報 告 も あ るが30)、過 剰 な鉄 を封 鎖 す る フ ェ リチ ン が低 下 した貧 血 粘 膜 細 胞 へ 過 剰 な鉄 が 取 り込 ま れ る と、Fenton、Harber‑Weiss反 応 を介 して ヒ ドロ キ シ ラ ジカ ルCOH)
を産 生 し、脂 質 や核 酸 の酸 化 が 増 悪 す る可 能性 が あ る と考 え られ る。
そ こで本 研 究 で は 、鉄 欠 乏 で鉄 の 吸収 が充 進 し、且 つ 粘 膜 細胞 内 の フェ リチ ン発 現 が 低 下 した環 境 で働 く抗 酸 化 メ カ ニ ズ ム を 明 らか にす る こ とを 目的 と した。 実 験1で は 、細 胞 内濃 度 が極 め て 高 く ヒ ドロ キ シ ラジ カル 消 去 の 主 た る抗 酸 化 物 質 と され る グル タ チオ ンに着 目 し、鉄 欠 乏 に よ る十 二 指 腸 細胞 内 の グル タチ オ ン量 と遊 離 鉄(LIP)の 変 動 、脂 質 の過 酸化(MDA) につ い て調 べ 、 鉄 投 与 の影 響 に つ い て検 討 した。 さ らに 実 験2で は 、 グル タチ オ ン合 成 阻害 剤 を用 い て抗 酸 化 機 能 を一 部 停 止 し、 十 二 指腸 粘 膜 の脂 質 の過 酸 化 に及 ぼす 影 響 を調 べ 、 フ ェ リチ ン非 存 在 下 の抗 酸化 メカ ニ ズ ム にお け る グル タチ オ ン の 寄 与 に つ い て検 討 した。 これ らの 結 果 を基 に 、貧 血 ラ ッ ト十 二 指 腸 で 働 く フ ェ リチ ン 非 依 存 的 抗 酸 化 メ カ ニ ズ ム に つ い て 総 合 的 に考 察 す る。
3.研 究 方 法
実 験1貧 血 ラ ッ トへ の鉄 投 与 が十 二 指 腸 の グル タチ オ ン動 態 お よび 脂 質 の過 酸 化 に 及 ぼ す影 響
【実 験1‑11鉄 栄 養 状 態 が ラ ッ ト十 二 指 腸 の グル タチ ンお よび 過 酸 化 水 素濃 度 に及 ぼす 影 響
3‑1‑1動 物 実 験 方 法
4週 齢 のWistar系 雄 ラ ッ トを 日本 ク レ ア 株 式 会 社 か ら購 入 し 、 標 準 飼 料(AIN‑93G:FeC6H507・H20と し て 鉄35ppm含 有)及 び 鉄 無 添 加 飼 料 で3週 間 飼 育 し 、 そ れ ぞ れ 鉄 充 足 群(FeS)、 貧 血 群(FeD)と し た 。 麻 酔 下(ソ ム ノ ペ ン チ ル50mg/kg,共 立 製 薬 株 式 会 社)で 開 腹 し 、 門 脈 お よ び 下 行 大 動 脈 か ら採 血 を 行 っ た 。 十 二 指 腸(6〜8cm)を 摘 出 し 、 生 理 食 塩 水 で 小 腸 内 容 物 お よ び 管 腔 内 を 洗 浄 後 、 上 皮 粘 膜 を 採 取 し た 。 全 血 を 用 い て ヘ マ ト ク リ ッ ト値(Ht)を 求 め た 。
1実 験12]鉄 投 与 が 十 二 指 腸粘 膜 の 酸化 ・抗 酸 化 ス トレス 環 境 に 及 ぼす 影 響
3‑1‑2動 物 実 験 方 法
4週 齢 のWistar系 雄 ラ ッ ト を 日本 ク レ ア 株 式 会 社 か ら購 入 し 、 標 準 飼 料 (AIN‑93G:FeC6H507・H20と し て 鉄35ppm含 有)及 び 鉄 無 添 加 飼 料 で3週 間 飼 育 し 、 そ れ ぞ れ 鉄 充 足 群(FeS)、 貧 血 群(FeD)と し た 。 解 剖 の 6〜7時 問 前 に 絶 食 さ せ 、 麻 酔 下 で 結 紮 し た ラ ッ トの 十 二 指 腸 に 鉄 を 含 ま な い 溶 液10mMHC1(対 照 群)、 ま た は 鉄 溶 液(10mMHC1中 に 硫 酸 鉄:鉄
と し て100、1000μg)をlml投 与 し た 。
15分 後 に 門 脈 お よ び 下 行 大 動 脈 か ら採 血 を 行 っ た 。二 指 腸 結 紮 部 を 摘 出 し 、生 理 食 塩 水 で 小 腸 内 容 物 お よ び 管 腔 内 を 洗 浄 後 、上 皮 粘 膜 を 採 取 し た 。 ヘ マ ト ク リ ッ ト値(Ht)は 全 血 で 、 血 清 鉄 濃 度(SI)、 不 飽 和 鉄 結 合 能
(UIBC)、 生 体 に と っ て 有 害 な ト ラ ン ス フ ェ リ ン に 結 合 し な い 鉄 non‑transferrinhoundiron(i)の 測 定 は3000fpmで15分 遠 心 分 離 し て 得 ら れ た 血 清 を 用 い た 。 ま た 、 器 具 は 全 て 酸 洗 浄 で 除 鉄 し た も の を 使 用 し た 。
表1飼 料組 成
ingredient 鉄 充 足
(AIN‑93G)
鉄欠乏
コー ン ス ター チ ミル クカ ゼ イ ン α一 コー ン ス ター チ グ ラ ニ ュ ー 糖 精 製 大 豆 油
ア ブ セ ル(セ ル ロ ー ス パ ウ ダ ー) ミネ ラ ル ミック ス
ミネ ラ ル ミック ス(鉄 除 去) ビ タミン ミック ス(AIN‑93VX) L一シ ス チ ン
重 酒 石 酸 コ リン 三 酸 化 ニ ク ロ ム(Cr203)
397.486 iiiii 132.000 95.014
1!!i 50.000 iii illi
li!!
3.000 ii ill
・!i"
397.486 iiifs i!i 95.014 70.000 50.000 iiii
iii Iil ii1 2.500 5.000
表2ミ ネ ラル ミ ック ス組 成
Ingredient 鉄 充足 鉄欠乏
CaCO3 K卜{22PO4
.・ ・
NaCI K2SO4
・i FeC6H50ブnH20 5ZnO°2CO2°H20 MnCO3
CuCo3Cu(OH>2・H20 Kio3
Na2SeO4
(NHS>6Mo7024・4H20 Na2SiQ3°9H20 CrK(SO4)2.12MzO LiGI
H3BO3 NaF
RIiCC33°2Ni(UN2)°4H20 NH4VO3
グ ラ ニ ュ ー 糖
ii
・ ・11
70.78
74.00 's・1
ii
・1s
1.65 0.63 0.30
0.01 iii
1!!' 1.45
0.275 0.0174
!!!
0.0635 0.0318 i!i・ ・
i
g/kgmix
357.00
・sii
70.78 74.00 46.60 24.00 6.06 1.65 0.63 0.30 0.01 0.01025 0.00795 1.45 0275 0.0174 0.0815 i1・
0.0318
11i・ ・
227.086
3‑2分 析 方 法
① 鉄貯 蔵 タ ンパ ク質 フ ェ リチ ン
(1)タ ン パ ク 質 の 抽 出
一80℃ に 凍 結 し た 十 二 指 腸 粘 膜20mgにRIPAbu艶r*500 ,u1に
Proteaseinhibitormix(GEヘ ル ス ケ ア ジ ャ パ ン)を1/100加 え る 。 氷 中 で 超 音 波 破 砕 機 を 用 い て ホ モ ゲ ナ イ ズ し た(Duty40%,Outputcontrol1,
15秒)。 ホ モ ジ ナ イ ズ 後 、4℃ で15000rpm、5分 間 遠 心 分 離 を し 、 上 清 は
新 し い1.5m1マ イ ク ロ チ ュ ー ブ に 移 し た 。
*RIPAbR艶r組 成:25mMTris‑HCIpH7 .6、150mMNaCl、1%NP・40、
1%sodiumdeoxycholate,0.1%SDS
(2)タ ン パ ク 質 濃 度 測 定(BCAProteinAssay,Pierce)
検 量 線 は 、2000μg/m1の ア ル ブ ミ ン 溶 液 を 超 純 水 で0、25、125、250、
500、750、1000、1500、2000μg/ml希 釈 し 用 い た 。BCAReagentAと
BCAReagentBを50:1で 混 合 し たACAWorkingReagent(WR)を 調 製 し た 。 抽 出 し た サ ン プ ル25u1を 採 取 し 、WRを200μ1添 加 し た 。30秒 間 の 撹 拝 後 、37℃ で30分 間 イ ン キ ュ ベ0ト し プ レ ー ト を 室 温 ま で 戻 し た 後 、 Mice°opiateSpectrophotometer(DYNEXTECENOL●GIES,Spectra
MR)を 用 い て 波 長562nmで 吸 光 度 を 測 定 し た 。
(3)フ ェ リ チ ン(Ft)タ ン パ ク 質 の 定 量(ELISA法) 検 量 線 は2.7μg/μ1のRatFerritinCalibratorを0、12.5、25、50、100、
200、400zzgimlに 希 釈 し 作 成 し た(RatFerritinELISA:Im=munology
ConsultantsLaboratory,lnc。)。96穴 マ イ ク ロ プ レ ー ト に 抽 出 し た サ ン プ
ル を100u1と り 、22℃ で60分 間 イ ン キ ュ ベ ー ト後 、 溶 液 を 取 り 除 い た 。 WashSolutionを プ レ0ト に 充 填 さ せ て は 取 り 除 い て 洗 浄 作 業 を4回 繰 り 返 し た 。 そ の 後 、EnzymeAntibodyConjugateを100u1入 れ 、22℃ で10
分 間 、 イ ン キ ュ ベ ー ト を 行 っ た 。 再 度4回 の 洗 浄 を 行 っ た 後 、 Chromogen‑SubstrateSolutionを100u1添 加 し 、 正 確 に10分 間 イ ン キ ュ ベ ー ト 後 にStopSolutionを100u1添 加 し た 。Microplate
Spectrophotometer(DYNEXTECHNOLOGIES,SpectraMR)を 用 い て 、 2時 間 以 内 に 波 長450nmで 吸 光 度 を 測 定 し た 。十 二 指 腸 中 フ ェ リ チ ン タ ン パ ク 質 量 は 、 総 タ ン パ ク 質(mg)あ た り の フ ェ リ チ ン(ng)で 示 し た 。
② 細 胞 内 過 酸 化 水 素(H202)の 測 定 (1)十 二 指 腸 上 皮 粘 膜 サ ン プ ル の 調 製
1.5m1の バ イ オ マ ッ シ ャ ー チ ュ ー ブ(Nippi)に 十 二 指 腸 上 皮 粘 膜50mg と リ ン 酸buf壬brpH6.0を300μ1加 え 、 ハ ン ド ミ キ サ ー 型 の ホ モ ジ ナ イ ザ ー で 組 織 を 破 砕 し た
。 条 件 は 、 氷 中 に サ ン プ ル を 置 き パ ワ ー マ ッ シ ャ ー 3000rpm、30秒 間 一10秒 間(休 み)‑30秒 間 で 行 っ た 。 ホ モ ジ ナ イ ズ 棒 を リ ン 酸buf艶fpH6.0200μ1で 洗 っ た 。4℃ で1000×g、15分 間 遠 心 分 離 を し 、 上 清 は 新 し い1.5m1マ イ ク ロ チ ュ ー ブ に 移 し た 。
(2)過 酸 化 水 素(H202)の 定 量(・ ・'iperoxidecolorimetric detectionkit)
検 量 線 は 、3400ng/m1の 過 酸 化 水 素 溶 液 を リ ン 酸bufferpl36.0で0、!・.
25、212.5、425、850、1700、3400ng/mlに 希 釈 し 作 成 し た 。96穴 プ レ
,̲̲̲ト に サ ン プ ル50μ1入 れ 、100μ1colorfeagentを 加 え た 。 プ レ ー ト シ ェ
ー カ ー で10秒 間 混 合 し て か ら 、 室 温 で30分 間 イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン し 波 長
550nmで 吸 光 度 を 測 定 し た 。
③ 細 胞 内 遊 離 鉄(Labileironpool:LIP)の 測 定 (1)十 二 指 腸 上 皮 粘 膜 サ ン プ ル の 調 製
1.5mlの バ イ オ マ ッ シ ャ ー チ ュ ー ブ(Nippi)に 十 二 指 腸 上 皮 粘 膜50mg と0.9%生 理 食 塩 水 を 加 え 、ハ ン ド ミ キ サ ー 型 の ホ モ ジ ナ イ ザ ー で 組 織 を 破 砕 す る 。 条 件 は 、 氷 中 に サ ン プ ル を 置 き パ ワ ー マ ッ シ ャ ー3000rpm、30
秒 間 一10秒 間(休 み)‑30秒 問 で 行 っ た 。ホ モ ジ ナ イ ズ し た 後 、3000rpm、
15分 間 遠 心 分 離 を し 、 上 清 は 新 し い1.5m1マ イ ク ロ チ ュ ー ブ に 移 し た 。
(2)LIP比 色 定 量36・37)
検 量 線 に 用 い る 溶 液 を 作 成 す る た め に 、 鉄 標 準 液1000ppmを 超 純 水 で 10倍 希 釈100ppmと し た 。1.5m1マ イ ク ロ チ ュ ー ブ に 鉄100ppm溶 液11.2
μ1を 採 り80mMNTA988.8μ1を 加 え た(Fe20μM‑NTA80rnM)。 検 量 線 は 、Fe20,uM‑NTA80mM液 を80mMNTAで0、2、4、6、8、10、
15μM希 釈 し 用 い た 。
サ ン プ ル450μ1に800mMNTA50μ1を 加 え て 室 温 で30分 間 イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン し た 。10mMNTA、 超 純 水 で 洗 浄 し た 限 外 ろ 過 膜nanosep
30000cutoffomega(PALLLifescience)に イ ン キ ュ ベ0シ ョ ン し た サ ン プ ル500μ1を 入 れ4℃ 、10000×g90分 間 遠 心 し 沈 殿 を し て 、 フ ェ リ チ ン や ア ル ブ ミ ン を 含 む も の を 除 去 し た 。
検 量 線 溶 液 と 限 外 ろ 過 液200μ1に 対 し5mMIVIopsbuffer(pH7.4)200
μ1で1:1の 割 合 を 加 え 希 釈 し た 。Chromogeniccomplexを 形 成 す る た め に 、120mMThioglyclicacid50μ1と60mMBathophenanthroline
disulfonicacid,disodiumsalt(BPT)50μ1を 加 え て 、 室 温 に30分 間 イ
ン キ ュ ベ ー シ ョ ン し た 。 イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン 後 、 サ ン プ ル350μ1を96穴 マ イ ク ロ プ レ.̲̲̲̲に と り 、 波 長537nmで 吸 光 度 を 測 定 し た 。
④ 脂 質 の 過 酸 化 測 定
細 胞 内 脂 質 の 過 酸 化 に よ っ て 生 じ る マ ロ ン ジ ア ル デ ヒ ド(MDA:
malondialdehyde)を チ オ バ ル ビ ツ,̲̲̲ル酸 法(TBARS)で 測 定 し た 。
測 定 原 理 は 以 下 の 通 り で あ る 。
夙 ゑ 一窒 ▽ 一
鍼 籍 義".繍 灘A‑『蓑騰 姦 轟義莚蹴 竃
高 温 ・酸 性条 件 下 で試 料 中のMDAが チ オ バル ビツ.̲̲̲ル酸(TBA)と 反応 し生 成 す るMDA・TBA付 加 物 を 吸光 度540nmで 測 定 し検 出 した。
(1)十 二 指 腸 上 皮 粘 膜 サ ン プ ル の 調 製
十 二 指 腸 上 皮 粘 膜25mgを 採 り1.5m1マ イ ク ロ チ ュ ー ブ に 入 れRIPA buffer250μ1、proteaseinhibitor2。5μ1を 加 え た 。 超 音 波 破 砕 機 で サ ン プ ル を 氷 中 入 れ ホ モ ジ ナ イ ズ し 、 条 件 はi!/%、Outputcontrol1、15
秒 間 で 行 っ た 。
ホ モ ジ ナ イ ズ 後 、4℃ で1600×g、10分 間 遠 心 分 離 を し 、上 清 は 新 し い1.5m1 マ イ ク ロ チ ュ ー ブ に 移 し た 。サ ン プ ル を 調 製 し そ の 日 に 定 量 し な い 場 合 は 、
i,℃ で1ヶ 月 間 保 存 可 能 で あ る 。
(2)脂 質 の 過 酸 化 比 色 定 量(TBARSAssaykit,Cayman)
検 量 線 は 、125μMのMDA溶 液 を 超 純 水 で0、0.625、1.25、2.5、5、
10、25、50μMに 希 釈 し 用 い た 。
蓋 が っ い た15mlの チ ュ ー ブ に サ ン プ ル を100μ1採 り 、SDS100μ1を 加 え 混 合 し た 。ColorreageRt4搬1を 溶 液 の 下 層 に な る よ う に 加 え 蓋 を し た 。沸 騰 し た 水 で1時 間 イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン し た 。イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン 後 、 氷 の 中 に10分 間 入 れ 反 応 を ス ト ッ プ し た 。10分 後 に4℃ で1600×g、10 分 間 遠 心 分 離 、 室 温 で30分 間 放 置 し た 。 放 置 後 、 マ イ ク ロ プ レ ー トに150
μ1入 れ 波 長540nmで 吸 光 度 を 測 定 し た 。 十 二 指 腸 粘 膜 細 胞 内 の 脂 質 過 酸 化 量 は 、(μmo1MDA/総 タ ン パ ク 質mgあ た り)で 示 し た 。
(3)タ ン パ ク 質 抽 出
十 二 指 腸 上 皮 粘 膜30mgを 採 り1.5m1マ イ ク ロ チ ュ.̲̲̲ブに 入 れ1xPBS bu艶r270μ1(10%w/v)を 加 え て 超 音 波 破 砕 機 で ホ モ ジ ナ イ ズ し た 。 条
件 は 、 サ ン プ ル を 氷 中 に 入 れDuty40%、Outputcontrol1、15秒 間 行 っ た 。
(4)タ ン パ ク 質 濃 度 測 定(1V.lodifiedLowryProteinAssay)
検 量 線 は 、2mg/m1の ア ル ブ ミ ン 溶 液 を 超 純 水 で0、0.25、0.5、1、1.5mg/ml 希 釈 し 用 い た 。
マ イ ク ロ プ レ ー ト に 希 釈 し た サ ン プ ル を30 ,ul採 り 、ModifiedLowry Reagent150μ1を 添 加 し た 。 添 加 後 、 マ イ ク ロ フ.レ ー ト用 撹 拝 機 で30秒
間 混 合 し 、 室 温 で10分 間 イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン し た 。 イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン 後 、2×Folin‑CiocalteuReagentを 超 純 水 で1:1に 調 製 し た 溶 液15μ1
を 加 え 、30秒 間 擬 拝 し 室 温 で30分 間 イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン し た 。 波 長 は 、 750nmで 吸 光 度 を 測 定 し た 。
⑤ グ ル タ チ オ ン 量 測 定
(1)十 二 指 腸 上 皮 粘 膜 サ ン プ ル 調 製
1.5m1の バ イ オ マ ッ シ ャ,̲̲.チュ ー ブ(Nippi)に 十 二 指 腸 上 皮 粘 膜i・
と5%5一 ス ル ポ サ リ チ ル 酸(SSA)300μ1を 加 え 、 ハ ン ド ミ キ サ0型 の ホ モ ジ ナ イ ザ ー で 組 織 を 破 砕 し た 。 破 砕 条 件 は 、 サ ン プ ル を 氷 中 で10秒 間 一10秒 間(休 み)‑10秒 間 で 行 っ た 。5%SSA200μ1で ホ モ ジ ナ イ ザ ー
の 棒 を 洗 浄 し た 。ホ モ ジ ナ イ ズ 後 、4℃ で8000×g、10分 間 遠 心 分 離 し た 。 ホ モ ジ ネ ー ト上 清 は 新 し い1.5m1マ イ ク ロ チ ュ ー ブ に 移 し た 。 測 定 サ ン プ ル 中 のSSA濃 度 が1%を 超 え る と 測 定 に 影 …響 が あ る の で 、SSA濃 度 が 0.5〜1%に な る よ う に 測 定 前 に 超 純 水 で 希 釈 し て 調 製 し た 。
(2)グ ル タ チ オ ン 比 色 定 量(GSSG/GSHQuant菰cationKit:i・.・) 測 定 原 理
GSHを 隠 蔽 す る た め の マ ス キ ン グ 剤 が 含 ま れ て お り 、マ ス キ ン グ 剤 を サ ン プ ル に 添 加 す る こ と で サ ン プ ル 内 のGSHの み を 隠 蔽 す る こ と が で き る 。 そ の 後 、 酵 素 リ サ イ ク リ ン グ 法 を 用 い たDTNB(5,5'‑dithiobis
(2‑nitrobenzoicacid))発 色(λm。.=412nm)を 測 定 す る こ と でGSSGの み を 定 量 で き 、別 途 測 定 し た 総 グ ル タ チ オ ン 量 か らGSSG量 を 差 し 引 く こ
と でGSH量 を 求 め る こ と が 可 能 と な る 。
く § 鋤 藤s裟1嬉 ・ sameャe
G',r1曝 一 鑛繍 騨 騨 GSSG
窃§SG纏 緬 ・濠 贈 繍 ・ ・ 鷲 欝 甥 驚 伽cl纏
/SSG、 、 沸HOOCzOyN二 ◎ げ
¢廟 ㈱ 濾 舳 伽el
メ ノノヤお ノがゆま
㌔ 〜ZG・ ・ 〆'㌦ ・ 一 。。c・ 葺雪s♂ ゾ … ・ OyNへ
DTNB
(3)総 グ ル タ チ オ ン の 測 定(totalGSH:tGSH)
GSH検 量 線 は 、0.5%SSA溶 液 で 希 釈 調 製 し た50μ エno1/1のGSH溶 液 を0.5%SSAで0、1.57、3.13、6.25、12.5、50μmo1/1と2倍 希 釈 し 用 い た 。
マ イ ク ロ プ レ ー ト に 希 釈 し た サ ン プ ル を20μ1採 り 、Buffersolution60
μ1を 添 加 す る 。 マ イ ク ロ プ レ ー ト擾 拝 機 で30秒 間 擬 拝 後 、37℃ で1時 間 イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン し た 。 イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン 後 、Substrateworking
solution10,u1,Coenzymeworkingsolution10,u1,Enzymeworking
solution(Glutathionereductase)10μ 加 え る 。 各 ウ ェ ル 間 の タ イ ム ラ グ を 少 な く す る た め 、 連 注 ピ ペ ッ ト を 使 用 し た 。 添 加 後 、30秒 間 撹 拝 し37℃
で10分 間 イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン し た 。 そ の 後 、 波 長405nmで 吸 光 度 を 測 定 し た 。
(4)酸 化 型 グ ル タ チ オ ン 定 量(GSSG)
GSSG検 量 線 は 、0.5%SSA溶 液 で 希 釈 調 製 し た25,umol/1のGSSG溶 液 を0.5%SSAで0、0.39、0.78、1。57、3.13、6.25mol/1希 釈 し 用 い た 。 調 製 し た 各 濃 度 のGSSG検 量 線 溶 液100μ1と 希 釈 し た サ ン プ ルitに
Maskingsolution2μ1を 加 え て 、ボ ル テ ッ ク ス ミ キ サ ー を 用 い て 混 合 し た 。 マ イ ク ロ プ レ ー ト に 希 釈 し た サ ン プ ル を20μ1採 り 、Buffersolution60
μ を 添 加 す る 。 マ イ ク ロ プ レ ー ト撹 拝 機 で30秒 撹 拝 後 、37℃ で1時 間 イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン し た 。 イ ン キ ュ ベ.̲̲.̲ショ ン 後 、Substrate・ ・ solution10μ1、Coenzyme・ ・fsolution10μ1、Enzymeworking
solution10μ 加 え る 。 各 ウ ェ ル 問 の タ イ ム ラ グ を 少 な くす る た め 、 連 中 ピ ペ ッ トを 使 用 し た 。 添 加 後 、30秒 間 撹 搾 し37℃ で10分 間 イ ン キ ュ ベ.̲̲̲シ
ョ ン し た 。 そ の 後 、 波 長405nmで 吸 光 度 を 測 定 し た 。
グ ル タ チ オ ン 濃 度 は 、 求 め た 総 グ ル タ チ オ ン(tGSH)濃 度 とGSSG濃 度 よ り 、 下 式 を 用 い てGSH濃 度 を 算 出 し た 。
GSH濃 度=tGSH濃 度 一[GSSG濃 度]×2
⑥ 血 液 生 化 学 デ ー タ
(1)ヘ マ トク リ ッ ト値(Ht)の 測 定
下 行 大 動 脈 か ら採 血 した動 脈 血 をガ ラス製 毛細 管 に少 量 の 血 液 を入 れ 、 12000rpm、5分 間 遠 心 処 理 に よ る血 清 分 離 後 、 沈 殿 した 赤 血 球 をヘ マ ト ク リッ ト計 測値 で 比 率(%)を 求 めた 。
(2)Non‑transferrin‑boundiron(NTBI)の 測 定
採 取 し た 動 脈 及 び 門 脈 血 は 、3000rpm、15分 間 遠 心 処 理 に よ る 結 成 分 離 後 、Non‑transferrin‑boundiron(NTBI)の 分 析 に 用 い た 。 Non‑transferrin‑boundiron(NTBI)の 測 定 は 、2一 ニ ト ロ ソ ー5‑(N一 プ ロ ピ ル ーN一ス ル ポ プ ロ ピ ル ア ミ ノ)フ ェ ノ ー ル(Nitroso ̄PSAP)法 を 改 変 に 基 づ
く 、 ク イ ッ ク オ ー トネ オFe(シ ノ テ ス ト株 式 会 社)を 、 血 清 の 不 飽 和 鉄 結 能
(UIBC)の 測 定 に は 、 ク イ ッ ク オ.̲̲̲ト ネ オUIBC(シ ノ テ ス ト株 式 会 社)を 使
用 し 、 同 社 の 自 動 分 析 装 置 で 測 定 す る 。 検 量 線 は200μg/d1の 標 準 液 を 希
釈 し0、50、100、150、200μg/d1に 調 製 す る 。
(3)血 清 鉄 濃 度(SD
血 清 鉄(SI)の 測 定 は 、2一ニ ト ロ ソ ー5・(Nプ ロ ピ ル ・N一ス ル ポ プ ロ ピ ル ア ミ ノ)フ ェ ノ ー ル(Nitroso‑PSAP)法 に 基 づ く ク イ ッ ク オ ー トネ オFe(シ ノ テ ス ト株 式 会)を 、 血 清 の 不 飽 和 鉄 結 合(UIBC)の 測 定 に は ク イ ッ ク オ ー
トネ オUIBC(シ ノ テ ス ト株 式 会 社)を 使 用 し て 、 同 社 の 自 動 分 析 装 置(日 立7170型)で 測 定 し た 。
3‑3統 計 方 法
エ クセ ル 統 計2006(株 式 会 社 社 会 情 報 サ ー ビス)を 用 い て 、鉄 充 足 群 お よ び貧 血 群 のヘ マ トク リ ッ ト値 、終 体 重 、 増 体 重 、飼 料 効 率 の差 をt検 定 で 行 っ た。飼 料 摂 取 量 は鉄 栄 養 状 態 お よび 投 与 濃 度 の2要 因 で2wayANOVA
を行 っ た。 ま た 、 グル タ チ オ ン濃 度 は鉄 栄 養 状 態 、投 与濃 度 、 グル タチ オ ンの3要 因 で3wayANOVAを 行 った 。投 与 濃度 にお け る影 響 につ い て は 、 Fisherの 最 小 有 意 差 法 を用 い て求 めた 。 有 意 水 準 は両 側 検 定5%未 満 で有 意 差 と した(★:p<0.05、 勲:p<0.01)。
3‑4結 果
動 物 実 験
3週 間 の飼 育 期 間後 、 終 体 重 は鉄 欠 乏 で有 意 に低 下 した。 ヘ マ トク リッ ト値 も同様 に 有 意 に低 下 し、 貧 血 で あ る こ とを確 認 した(表3実 験1‑1, 1‑2)。 なお 、各 実験 群 の増 体重 、摂 取 量 、飼 料 効 率 を表4に 示 した。
【実 験1‑1】 鉄 栄 養 状 態 が ラ ッ ト十 二 指 腸 の グル タ チ ンお よび過 酸 化 水 素 濃 度 に及 ぼす 影 響
鉄 無 投 与 時 のFeS群 及 びFeD群 の 十 二指 腸 細 胞 内 の グル タチ オ ン量 を 図1に 示 した。 十 二 指 腸 細 胞 内で はFeD群 及 びFeS群 で 、還 元 型 グル タ チ オ ン割 合 が99%以 上 で あっ た。肝 臓 や 血 中 で は99%以 上 が還 元 型 グル タ チ オ ンで 存 在 して い る こ とが報 告 され てい る こ と30)と 一 致 した 。細 胞 毒性 の指 標 に は比 率 で示 され るが 、FeS群 に比 べ てFeD群 で グル タチ オ ン量 が 有 意 に高 くな る こ とを 見 出 した 。
鉄 無 投 与 時 の過 酸化 水 素 濃 度 につ い て 図2に 示 した。Fenton反 応 の基 質 で あ る過 酸 化 水 素 濃 度 は、FeS群 でFeD群 に 比 べ て 有 意 に高 くな った 。
表3各 動 物 実 験 に お け る終 体 重 、 ヘ マ トク リ ッ ト値(%)
鉄充足 鉄 欠乏
実 験1‑1 ii
Ht(°IQ)
{n=5)
243.3±3.3 38.2±0.3
(n=5)
213.0±1.8歯 索 19.3±0.4触
実 験1‑2 BW(9)
Ht(%}
(n=18}
242.2±2.5 40.5±1.1
s
221.3±1.8**
21.2±0.3無
実験2
・
Nt(%)
{n=12)
240.9±3.4 42.1=ヒ0.5
{n‑12)
220.0±1.7☆ 索 21.4±4.4**
Mean±SE
BW:終 体 重(g)
Ht:ヘ マ ト ク リ ッ ト値(%)
★:FeS
、FeD間 に 有 意 差(* p<!#,★ 敦
p<0.01)め cq
,
( δ .O v α " 率 ㌔ の O d v α " 蛍 ) 柵 煽 閥 麺 n 9 誕 Q ① 江 , の ① L 口 構
(零)辮最粟駅(﹀︒董︒蕗で8﹂)臣(﹀僑℃\o)嘱爵騨(8⁝箆藝のc8℃$﹂)2(﹀︒5℃\O)矧粁麺奮・50芝◎}Φ≧言品)o≧︒Ω山 の 制 C 範 ① 芝
ゆ . 箪 寸 . ◎っ の 黍 の . O 胴 の .ゆ 甲 黍 U d 制 ① .ゆ あ .O 料 O .寸 寸 * * N . O 覗 の . の r * * N .O 剰 ◎○ . ⑩ ⑩ . O 胴 の " 寸 の N . O 制 の . σっ 7 N d 制 N .卜 ( N 賢 ‑ー ⊂ )
O ① L
N
O . 箪 炉 . ① eっ 寸 ︑ O 引 N .① 賢 N , O 胴 ゆ .卜 寸 . O 胴 ゆ . ⑩ 寸 の . O 制 O .卜 炉 甲 d 封 ① .卜 贈 ︒ 弔 ⑩ .寸 ゆ N d 胴 ⑩ .の U N . O 制 寸 , ト ( 鐸 11 ε
の ① ﹂
豪 O . 箪 Q り の 嚢 の .O 剰 燈 の r 黍 下 .O 郵 卜 . ゆ 6 .O 畷 頃 .寸 寸 * * N .O 胴 ◎○ . ゆ や N d 剰 q ト O . 荊 卜 .N の 黍 N .O 胴 寸 .の U 嚢 N d 剰 炉 .卜 ( ◎◎ 甲 11 c )
(] Φ ﹄
N ,
◎っ . O 胴 O .N 寸 の . O 制 ㌍ . ① r N . O 詞 O . ◎○ 卜 .O 制 N ︒ や 寸 炉 .O 劇 ﹁ ト r r . O 胴 O ︑ 卜 O ︒ 箪 ① .の 頃 N . O 制 の . 寸 炉 N . O 料 卜 . 卜 ( ◎っ U 11 ⊆ )
の ① L
* 拙 . 箪 7 .N の 袈 N . O 制 ⑩ . の 炉 * も .O 遍 q ゆ * ① . ○ 剰 ト . 等 * * の . O 引 σっ め U 豪 N d 制 寸 .⑩ 寸 ︑ O 唱 の . σっ ゆ の . O 制 の . ぐっ 甲 廻 ︒O 制 ﹁ ト ( ゆ 11 c )
(] ① L
7 ︑
① . O 嗣 寸 ︒① の 碧 ︒ O 胴 ◎っ . ◎っ 炉 N ︑O 制 寸 . 卜 N . ﹃ 制 寸 ︒ ⑩ 寸 ◎っ .O 引 の . 卜 7 N d 胴 O .◎っ O . 箪 ゆ .寸 の の .O 胴 ⑩ . eっ や N d 制 寸 .卜 ( ゆ 11 ⊂ )
の の L
( 承 )
山 比 ( ◎ )
Q ﹂ ( ◎ )
O > ﹀ ΩΩ ( 承 )
山 比 ( O )
Q 比 ( ① )
O > > Qa ( ぎ )
山 比 ( O )
O ﹂ ( ① )
O ≧ 〆 ΩQ
噛 圏 ⑩ 鰯 璽 頃 噛 璽 寸
樹 最 蘂 嘔 .醐 麟 範 . 細 赴 終 Q ぬ 瓜 駆 義 網 ゆ ︾
﹁ーー⁝⁝⁝ーヨ⁝
つ5 の4 ー⁝⁝⁝︑︑ー1州ー,
の3 の2
の ー
融の0君≧葛窃o葺∈︑關o繹鼠工のO
FeS<FeD
FeS FeD
HSG
ン鶴
懇tGSH
GSH/tGSH 99 99 (°/)
図 禧 鉄 無 投 与 時 の還 元型 グル タチ オ ン量(GSH)、 総 グル タ チ オ ン量(協SH)及 び還 元 型 グル タ チ オ ン割 合
鉄 充 足 及 び 貧 血 ラ ッ トの 十 二 指 腸 上 皮 粘 膜 を 採 取 し 、5%5一 ス ル ポ サ リ チ ル 酸 で 抽 出 、 調 製 し 、GSSG/GSNQuantificationkit(!…)を 用 い て tGSH,GSSGを 測 定 し た 。GsHは 、tGSHか らGssG×2の 差 か ら 求 め た 。 還 元 型 グ ル タ チ オ ン 割 合 は 、 総 グ ル タ チ オ ン 量 に 対 す る 還 元 型 グ ル タ チ オ
ン 量 で 算 出 し た 。 mean±SE(n=5)
FeS<FeDは 、2wayANOVAで 有 意(p<0.01)
1.0
擁⁝ー⁝⁝⁝⁝⁝︑ーー⁝ー﹁ー⁝ー⁝⁝ー⁝‑⁝⁝⁝⁝⁝﹂⁝,⁝繭
86420
00(UO∩)
貴①≧︾⑳邸◎り◎oコ鋸︑㎜9ヒユNON工
b
,〆/異
馨
a
FeS FeD
図2鉄 無 投 与 時 のFeS、FeD群iに お け る 過 酸 化 水 素 濃 度 (H202)