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雑誌名 静岡大学教育実践総合センター紀要

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(1)

教育学部らしさを意識した初年次セミナー : キャ リア教育の視点からのカリキュラム開発

著者 高野 奈未, 坂口 京子

雑誌名 静岡大学教育実践総合センター紀要

巻 24

ページ 193‑196

発行年 2015‑03‑31

出版者 静岡大学教育学部附属教育実践総合センター

URL http://doi.org/10.14945/00008944

(2)

育学部 ら しさを意識 した初年次セ ミナー

キヤ リア教育の視点か らのカ リキ ュラム開発 高野

 

奈未 *・ 坂口

 

京子

*

The First Annual Seminar Emphasizing the Department of Education;

Cudculum Dcvclopmcnt hm thc Vicwpoillt ofthe Carecr Education Nami Takano,ICyoko SakagucH

キー ワー ド :  教育 学部 ら しさ

 

キ ャ リア教育

 

アカデ ミックライテ ィング

 

イ ンタビュー作文 は じめに

国語教育講座・書文化専攻では、平成 25年 度 「『 教 育学部 らしさ』を意識 した『 新入生セ ミナー』の教材 開発一国語科か らの発信一」に取 り組んできた (杉 崎 哲子・中村 ともえ )。 現行の国語科学習指導要領の 3 領域

1事

項を意識 した教 材開発 を行 う中で、特に表現 力の伸長に留意 し、学生間での他 己紹介やインタビュ ー、プ レゼンテーシ ョンに力を入れてきた。

平成 26年 度は以上の方針 を引き継 ぎつつ、新たにキ ャリア教育の視点か らカ リキュラム開発 に取 り組んだ (教 育実践総合セ ンタープロジェク ト :公 募型 )。 以 下、①課題図書による書評 レポー ト作成、② 「聞き書 き Jに よるインタビュー作文について、その実際を報 告する。

授業の概要

1 1  「教育」・「国語教師への視座」を観点とし た課題図書による書評 レポー ト作成

(1)実 践の概要

近年、大学におけるレポー ト・論文作成 といったい わゆるアカデ ミックライテ ィングに関す る指導の必要 性が高まつてお り、諸大学で様々な方法が模索、提案 されている。本授業では、そ うしたアカデ ミックライ ティング指導を、学生の具体的な進路を想定 したキャ リア教育の観′ 点のもとに選定 した課題図書に関する書 評 レポー ト作成 を通 して実践 してい くこととした。授 業の計画にあたつては、『 アカデ ミックスキルズ第二 版一大学生のための知的技法入門』 (慶 応義塾大学出 版会  2012)を 参照 し、学生用テキス トに指定 した。

実践の主な課題 とその 目的は以下の通 りである。

①書評 レポー ト作成 を通 して、ク リテ ィカル リーディ ング・アカデ ミックライティングの方法 を身につけ、

大学における学びの基礎 を作 る。

②課題図書を読む ことを通 じて、キャ リアに関わる新 たな知見を得て、キヤ リア形成について主体的に考え

る契機 とす る。

③読書発表会を通 じて、プ レゼ ンテーシ ョン・ デ ィス カッシ ョン能力を高める。

課題図書は 「教育 J「 国語教師への視座」 を観点 と し、具体的なテーマ として、ア :子 ども、イ :教 育、

:こ とばに関す る以下の図書を選定 した。

ア :子 ども   灰谷健次郎『 兎の眼』 (角 川書店 1998

).河

合隼雄『 子 どもの宇宙』 (岩 波書店 1987)・

岡本夏木『 幼児期』 (岩 波書店 2005)・ 永井均『

(

子 ども )の ための哲学』 (講 談社 1996)

イ :教 育   波多野誼余夫・稲垣佳世代『 知的好奇′ さ』

(中 央公論新社 1973)・ 大村はま『教 えるとい うこ と』 (筑 摩書房 1996)

:こ とば   池上嘉彦『 記号論への招待』 (岩 波書店 1984)・ 石川九楊『 書 く一言葉・文字・書―』 (中 央公論新社 2009)

書 .Tレ ポー トは、これ ら課題図書の内容 を正確 に読 解 した うえで、それ を自らの経験や知識に基づいて再 検

.■

し、新たな問いを立て、論理的に意見を述べるも のである。

(2)実 践の具体

具体的な指導過程は次の通 りである。

(4月 ・ 5月

)

1回

  ガイダンス

第 2回 レポー トの書き方① 第 3回 レポー トの書き方②

4回

 レポー トの書き方③

第 5回 読書発表会

(7・ 8月 )書

評 レポー トの作成・提出

①レポー トの書き方

アカデ ミックライテ ィングの方法の習得 を第一の 目 的 と しつ つ 、大学 での学 び に必 要不可欠 な力 を身 につ け られ るよ う計画 した。

第 2回 で は、大学 での学 び の本 質 とは何 か、テ キス トの解説 を通 して問題提 起 を行 つた。本質的な学びに は、主体的な問い を持つ こ と、他者 の意見 を尊重 した うえでそれ を検証 す るこ とが欠 かせず 、票 l窃 はそ うし た本質的な学び を根底 か ら阻害す る態度 であることを 具体例 をあげて説 明 した。

第 3回 で は、アカデ ミックライテ ィングにお けるル ール、文章 の構成 の方法 を学んだ。その うちパ ラグラ フライテ ィングについて、大阪大学全学教育推進機構 が作成 した ワー クを利用 し

l、

以 下の活動 を行 つた。

1)核

とな る単語 を中心 において連想す る単語 をあげ て い く。

  2)1)で

書 い た単語 について、第 1文

(3)

高野奈末   坂 口京子

キーセ ンテ ンス を置 いたパ ラグラフライテ ィングを行 う。 この活動 に よ り、技術 としてのパ ラグラフライテ ィングを習得す るだ けでな く、抽 象度 を調節 して思考

・表現す る態度 2を 身 につ け させ るこ とを企 図 した。

課題提 出後 、教 員 がル ー プ リックに よ り評価 を示 し、

コメン トを付 して返去 「、個人で振 り返 りができるよ う に した。

第4回 では、引用 の方法 と注 の付 け方 を指 導 した。

初 めに正 しい方法 を説 明 し、次 に教員 が作成 した同 じ 内容 の文例 2種 の うち、引用・ 注の方法に誤 りがある 文例 Aを 配 り、具 体的 な誤 りを グル ー プで討議 しなが ら見出 させ 、発表 させ た。 その後 、見本 としての文例

Bを 配布 、解 説 した。授 業 の後 半で は、 あ る文章 を指 定 し、 リー ド文 のの ちにそ の文 章 を引用 し、引用 を踏 ま えて 自分の意見 を書 く活動 を行 つた。本課題 につい て も、第

3回

と同 じくループ リックに よる評価、 コメ ン トを付 して返却 した。 また、 レポー トの書き方のま とめ として、文章表現や レポー トの構成 に関す る参考 文献・調査 のた めの基本 文献 を示 した レポー トの書 き 方 の参考文献 リス ト、 レポー ト提 出前 にチ ェ ックすべ き項 目を示 したチ ェ ック リス ト、書評 レポー トの採 点 基準 を示 したル ー プ リックを配布 した。

②読書発表会

1回 のガイダンスで、教員が定めたグルニプ毎に 課題図書を割 り当てた。同 じ本を読んできたグループ 内で、筆者の主張の中心・重要だ と思われる記述・賛 同 したい記述・疑間を持 つた点・ さらに論証が必要 と 思われる点をグループ全員に発表 させた。他者の考え に触れ、自身の固有の経験について相対的に捉え直す 機会を持つて もらいたい と考 えたためである。また、

グループ構成員の話を開き、それ を踏まえて発言す る とい う、国語教育の柱である 「聞 くこと」 「話す こと

」の基本ルール を経験的に学ぶ ことも目指 した。その 後、グループでの話 し合いを経て、本を読んでいない グループ外の学生に向け、課題図書の梗概 と意義、課 題 についてグループ発表 を行 つた。本活動 も開き手を 想定 して、発表内容を検討す ることの必要性 を実感す るためのものである。

③書評レポー トの作成

読書発表会 で グル ー プお よび教室全 体 で意見 を共有 した ことで、 よ り明確 になつた個人の意見を レポー ト の書 き方に則 つて書評 レポー トに作成 した。

(3)実 践の ま とめ

書評 レポー トには、課題 図書 を正確 に読み込 んだ う えで新たに 自分の問いを立て、意見 を論理的に述べ ら れ ているものがあ る一方 、本 の梗概 を追 つた に過 ぎな い ものもあつた。特 に抽象的な概念や 、比喩の多い図 書 を理解 し難 い様 子 が見 られ た。 そ うした図書 を読み

、 自らの意見 を組 み立 て、表現 して い く力 は、経験 に よつて培われ るもので もある。 その経験 を積む際、本

授業で学習 し、テキス ト・プ リン トに記載 され る本の 読み方、アカデ ミックライティングの方法・ルール、

レポー トの評価基準・チェック リス トなどを繰 り返 し 参照することで、よ り豊かな学びが可能になる。その 得 られた読解力・表現力は、課題図書の読解を契機に 考え始めた 自己に対する認識やキャ リア形成について

、主体的に考え続 けるための基盤 となるはずである。

1 2  「聞き書き」によるインタ ビュー作文

(1)実 践の概要

学習の 目的は以下のとお りである。

①イ ンタビュー作文を通 して 「話す こと ,聞 くこと」

「書 くこと」の基本技能を伸長する。

②社会人の方へのインタビューを行 う、その記録を 「 インタビュー作文集」 としてま とめることを通 して、

キャ リア形成についての意識を高める。

インタビューにあたつての課題は次の 3点 とした。

①社会人 として十年以上一つの仕事に打ち込んでこら れた方に、仕事の内容や心意気 をお聞きする。

②現在の生き方を選ぶ ことになったきっかけや、人生 の転機 となつた出来事について聞かせていただ く。

③ 「なに」を してい らっ しゃるのか、 「なぜ」その職 業を選んだのか、 「なぜ」そのことにこだわつてい ら つ しやるのか、 「なに」 と「なぜ」を中心に して、そ の方の思いに迫る。

教育・保育 といつた職種を限定せず、ある程度幅の ある課題 とした。教師を目指 して入学 してきた学生た ちだか らこそ、もう一度 「なぜ」教師を目指すのか、

教師になつて 「なに」をしたいのかを自分 自身に問 う ては しい と同時に、別の職業を選び、志をもつて仕事 に取 り組んでい らつ しゃる方々に出会い、その思いを

うかが う必要があると考 えたか らである。

手紙あるいは電話でインタビューの趣 旨をお伝 えし て承諾を得 る。期 日を決め、インタビューを行 う。文 章化 した ら一度原稿 をお見せ して内容の了解 を得 る。

一つ一つの段階を経験す る過程で、必ずや何 らかの気 づき、何 らかの思いが得 られるはずである。そ してそ の気づきや思いをもつて、大学生活をスター トしても

らいたいとい う願いがあつた。

(2)実 践の具体

具体的な指導過程は以下のとお りである。

(6月 。 7月

)

1回

  インタビュー学習の意義 と方法 第

1回

インタビュー (学 生相互 )準 備 第 2回   第

1回

インタビュー

第 3回   第

1回

イ ンタビュー作文の交流

第 2回 イ ンタピュー (青 木崇人先生への代表 者によるイ ンタビュー )準 備

第 4回   第 2回 インタビュー

第 5回   第

2回

イ ンタビューの原稿交流

(4)

第 3回 イ ンタ ビュー (社 会 人 の方へ のイ ン タ ビュー )準 備

(8・ 9月 )イ ンタビュー活動 (夏 季休 業 中

)

(10月 )原 稿 の推 敲・ 印刷

(12月 )表 紙・ 目次 の作成 、製本

①インタビュー学習の意義と方法

第 1回 の授業で、学習の意義 と方法について講義 し た。広島大学大学院教授田中宏幸氏が前勤務校 (ノ トルダム清心女子大学

)で

行つた『 開き書き集』から 実際の作品例を配布 した3。 モデルを提示することに より学習の見通しをもたせ、意欲づけを図つた。

②学生の相互インタビユー

学生間でペアをつ くらせ、相互イ ンタビューを行 つ た。 「いま熱 中していること」 「これまで継続 してき たこと」のいずれかをテーマ とし、朝 日新聞の 「ひ と

」欄をモデル として文章化す る。

留意 したのは、次の点である。イ )質 問 したことヘ の回答に対 して応答や再質問をして内容 を深 める。 ロ

)「 ひ と」欄 の文章形式 (概 要・現在→過去→今後・

別情報 )を 参考に して文章化す る。ハ )会 話を引用す る、数字や固有名詞 を使用す る等 を工夫す る。二 )ま

とめた作文を互いに交流す る。

③代表者によるインタビュー

本年度教職 大学院 に在籍 してい らっ しゃ る青木 崇人 先生 に ご協 力 をいただ き、代 表者 に よる模擬 イ ンタ ビ ュー を行 つた。青木先生は本学教 育学部 国語教育専攻 の卒業生であ り、学生た ち とつて は直接 の先輩 にあた る。教職 H年 目、沼津市内の小学校・中学校 の各現場 を 経験 され てい らっ しや る。

事前 にグルー プで練 つた質 問案 は次 の通 りで あ る。

ィ )ど うして教員 にな ろ うと思 われ た のです か 口 )教 師 として のや りがい は何 です か

ハ )印 象 に残 つて い る こ と、児童・ 生徒 について教 え て くだ さい

二 )ス トレスがた ま つた ときは どの よ うに解 消 され て いますか

ホ )子 どもた ちにぜ ひ とも教 えた い こ とは何 です か へ )ど んな大学生活 を送 つてい らつ しゃいま したか

卜 )教 師 に必 要 な資質 は何 だ と思 われ ます か チ )先 生 が 目指 され て い る教 育方針 は何 です か

学生 た ちが教職・ 教員 とい うもの に ど うい う意識 を もつてい るか が垣 間見 られ る内容 で あ る。 この質 問案 を骨子 として、 さらに どの よ うな質問 をす るかを事前 に検討 した。 なお各 グルー プ内で は、以下の仕事 を分 担 して担 当 してい る

(イ

ン タビュー 、内容 をメモ して の文章化、推敲 しての活字化 )。

青木 先 生 はイ ンタ ビュー の 中で 「一番 のや りが い」

は「僕の ことなんか忘れて、教 えた こ とを活か して、そ の子が社会で生 きて くれてい ること」と話 された。「子 どもた ちの喧嘩」は「チ ヤンス」であ り、「どうすれ ば

よかったの Jと い うことを 「教えるよ りも考 えさせ な きゃいけない」のだ とし、人間形成のチャンスだ と思

うと話 された。

学生たちは真剣に、かな りの緊張感をもつて臨んで いた。多 くの ことを学び取ろ うとする姿勢は大いに評 価できる。課題は、先生のお話 を受けての次の質問が 今一つだつた ことである。そこを聞けば深められ るの にとい うところで聞けない。青木先生は一つ一つの質 問に丁寧にお答えくだ さり、時にユーモアを交えて、

またかな りの部分を本音でお答 えくだ さった。課題 と なつたインタビュー技能や態度に対 しても、適宜ア ド バイスをくだ さつた。

④インタビューの実施から製本まで

模擬インタ ビュー を総括 した後 、夏季休業 中を利用 して実際のイ ンタビュー を実施 した。各 自で4000〜 60 00字程度 の文章化 とその推敲・ 印刷 まで を行 う。

表紙や 目次 の作成 、製本 は、編集 委員 6名 が担 当 し た。 自主的に集 まつたメンバーは時間を調整 しなが ら

取り組み、作文集『 「人」新入生セミナーインタビュ ー作文』が完成した。

(3)実 践のまとめ

①取材対象

学生 39名 が取材 した業種

 

職種は、下表のとおりで

あ る。

業 糧 職 種 別

教 育

小 ‐中 ・ 高 の キ 〜

菫 ・ 習 │ヽ事 ・

予 備 楼 の 発 生 10

保 書

1

飲 食

月幾飾

1

ス ボ ー ジ 議 轟 蟻 殴

運 輸

製 造 サ ー ビ ス

教育 .保 育 を合 計す る と 27名 、全体 の

7害

1に 近い。

その 中で恩師にあたる方にイ ンタビュー した学生は 21 名 で あつた。小・ 中・ 高等学校時代の担任や部活動の 先生 、書道や ピア ノ・ パ レエ とい った習 い事 の先生 、 塾や予備校 でお世話 になった先生方である。 その他の 業種・職種 の方 々 も、何 らかの関係性 の あ る皆様 にイ ンタビュー をお願 い してい る。アルバイ ト先 の上司や 遠縁 の親戚、叔父叔母や父親 といった方々である。

約9割 が家族・親族以外への取材であつた。関係性 を起点 としつつ も、そ こか ら新たな関係 を拓 き、社会 的視野 を広げ る取 り組み となつている。

題 目に 「我 が師― 尊敬す る先生 の言葉― 」 「書道 に 人 生 を棒 げ る一 書道一筋 、六十年一 」 「教 える とは一 塾 とい う視点か ら一」 「自ら選 んだ道― 特別支援学級 に勤めて一」 「直せ る喜び― 自動車整備士 として一」

「日本一 を 目指 して一老 人福祉施設の経営 とスポー ツ

195

(5)

高野奈末 坂口京子

クラプの運営一」 「環境 に携 わ ること― トンネル の空

  

して記 してお く。

調設計 を通 して一 」等 が あ る。

②「インタビューを終えて」「あとがき」の記述から

「インタビューを終えて」の記述には、これまでの 認識を新たにした とい う内容が多 く、この学習が学生 たちにとつて貴重な経験になつたことが うかがえる。

以下 3名 を紹介す る。

今回、小学生の頃お世話になった先生か ら話を聞 くこ とができた。インタビュー とい うことで僕か ら質問をい くつか考えていつたが、実際に話 しているうちに聞きた いこと知 りたいことが どん どんあふれ出てきた。

(引

用 者略 )/内 容 としては、教師を続けてい くうちに考え方 は どんどん変わつていくものなのだなと感 じた。特に、

先生が結果を重視 していた昔 とは違つて、今は過程を重 要視 しているとい う話は とても印象深かった。 この先 自 分が教師を 目指す上で、また教師になつてか らでも自分 のためになるよ うな、そんな話を開 くことができた。イ ンタビューをする とい う課題を出 されて本当に良かった と思 う。

○○ さんはインス トラクター とい う誰かに何かを伝 え ることのできる仕事に誇 りを持 ってお り、そ してそれに 全力を注いでいた。学校 の教師、先生 とは少 し違 うけれ ども、本質的に同 じようなものがあるのだなと感 じま し た。 /教 えるとい う仕事を少 し変わった角度から見るこ とができ、また、有 り難い話 もた くさん聞けてとても有 意義な時間を過 ごす ことができま した。 自分のこれまで の人生をふ と振 り返つてみると、 自分が思つていた以上 に誰かに何かを伝 えられなが ら過 ご してきたんだなと思 うと同時に、それ らがみんな 自分に とつての先生なんだ な、と思いま した。

○○ さん とお会いす るのは今回が初めてで した。

(引

用者 l14)自 分の親が教師であるため、会社勤 めの方の実 情や勤務スタイル を うかが うのも初 めてで、聞いていて 新鮮なことばか りで した。今回 このインタビューをする ことで自分の将来に とつてまた違 う視野が見えたように 思いま丸 今まで具体的な 目標 もな くただ漠然 と生青て きた自分は社会に出る前の大学 年間の重要性を学んだ気 が します。

以下に挙げたのは、編集委員の一人

(K・

S)が 記 し た 「あとがき」である。学習の経験が どのようなもの であったか、真摯に振 り返 つている。やや長いが抜粋 1大 阪大学全学教育推進機構『 「阪大生のためのアカ デ ミック・ ライテ イング入門」 ライティング指導教員 マニュアル』 (2014)ワ ークシート

(h

o:7 hdLhandlc nctrH094727594)。

2佐 渡島沙繊・吉野亜矢子『 これから研究を書くひと

何か ら何まで全部 自分で しなければならないか らだ。

インタビューに答えてくださる方々への電話、アポの取 り 方、質問の内容またそれを うまく広げてい くための切 り口

・。

(引

用者略

)た

だ自分たちが言われた通 りにやる のではなく、 自分達が自主的に行動を起 こす必要に迫 られ る。なぜ戸惑つたのだろ う力、 それは中学の時には先生や 親 といつた保護者が当た り前のようにや つて くれていたこ

とだったからだ。

できているつもりでも出来ていない。このまま何 も考えず に大学生活を過 ごせば、 今までやつて くれ ることが当た り前 に しか感 じていなか つたことを自分たちでまともにできな いまま社会に出て しま うのではないか。そんな状態で社会に 出て通用す るのだろ うか。そんなことを考えている うちに漠 然 と思つた。 /す なわち、もう社会人までに時間がないとい うことを、である。高校の時にはまった く考えもしなかった ことだつた。高校か ら大学に入つた ことでその llEKは 急激に 近づいたように感 じる。

(引

用者略 )/そ んな自分たちに と つて十年以上社会人 として働いている方々の思いが諸まっ ているこのイ ンタビューは、貴重な資料 となるはずだ。教員 をされている方だけではな く、さまざまな職種の方々にも協 力 してもらつている。教員を目指す人が多いであろ うこの教 育学部では学校の先生はもちろんのこと、 他の職種の方々の お話を うかが うのは案外貴重なことになるかもしれない。例 えば、ある同 じことをする時にも異なる考え方 をもつている のかもしれない し、どこの社会にも通 じる考え方もあるかも しれない。様々な職種の方々に協力 してもらつていることで 一つのインタビューが何重にも深 く感 じることもできる。

そ して、これ らのインタビューに協力 してくださつた方々 はこのことが社会を知る一歩 とな り、よ り社会 を深 く知るた めの手段やつなが りとなつて欲 しい と思 つて このイ ンタビ ューを受けて くだ さつたはずだ。だか らこそ、その思いを受 け取 ることはこのインタビュー作文の意義ではなく、義務だ

と考える。

2  今後の課題

一つはカ リキュラムの さらなる改善である。特にイ ンタビュー作文集 をどう活かすかとい う点を工夫 した い。 もう一つ、以上の学習 と他授業 との接続・関連で ある。国語教育あるいはキャ リア教育の各科 目におい て、適切な接続・関連が図 られることは、アカデ ミッ クスキルの系統的指導 とい う点か らも重要である。

のためのガイ ドブック』 (ひ つ じ書房  2008)は 、 「 パ ワーライティング」としてこの重要性を強調する。

3『 問き書き集 .第 8集   迷インタビューアー』 ノー ト

ルダム清心女子大学田中宏幸

+2003年

度 「日本語表現

法」受講者

参照

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