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へき地および都市における称賛・叱責の研究

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(1)

奈良教育大学学術リポジトリNEAR

へき地および都市における称賛・叱責の研究

著者 玉瀬 耕治

雑誌名 奈良教育大学教育研究所紀要

巻 15

ページ 127‑134

発行年 1979‑03‑23

その他のタイトル A Study of Praise and Reproof to Children by their Parents in a Remote Mountain Village and a City.

URL http://hdl.handle.net/10105/6409

(2)

       *

へき地および都市における称賛・叱責の研究

* *

玉 瀬 耕 治

 (心理学教室)

 先の研究(玉瀬、1978a)では、小学校4年生から中学校3年生までを対象にして、へき地に おける子どもを通してみた両親および教師の称賛・叱責の実態が調べられた。主に問題にされた ことは、①両親および教師がどのような型の称賛・叱責を与えているか、②子どもが自分または 他児に与えられた称賛・叱責をどう受けとめているか、③学業成績との関係はどうかということ であっナこ。この研究にもとづいて、さらに都市における実態が調べられた(玉瀬、1978b)。 こ れらの研究から、小学生については、両親ともよくほめよく叱る(RW)型がもっとも多く、次

いで父親ではよくほめるがあまり叱らない(RN)型と、よく叱るがあまりほめない(NW)型 が多く、母親ではNW型が多いことが明らかとなった。また、学業成績の低い子どもは、母親の 称賛・叱責にかかわらず担任教師および父親から叱られることが多いことが示されれ

 他方、上田・杉村・玉瀬(1977)は、へき地の児童・生徒の学力向上要因検査(FAT)と学 業成績との関係を調べ、学業成績のよい者は、勉強の方法、学習意欲、友人関係、教師関係およ び家庭環境の得点が高いことを示した。学業成績と学力向上要因との間に正の相関があることは、

より一般的な傾向であるので(松原、1967)、称賛・叱責と学力向上要因との関係を調べること によって、どのような称賛・叱責が学力を高めることになるのかを知ることができよう。本研究 では、へき地および都市における子どもを通してみた両親の称賛・叱責について、次の3つの観 点から調べ、学力向上要因検査(F AT)との関係を検討する。①称賛・叱責の強化歴(ほめら れるのと叱られるのとではどちらが多いか)、②称賛・叱責の役割分担(両親のうちでどちらが 称賛・叱責それぞれの担い手か)、③称賛・叱責の組合わせ類型(RW型、RN型、およびNW

型)。

方       法

 調査対念 へき他校として、奈良県吉野郡下北山村池原小学校および寺垣内小学校4,5,6 年生合計62名、同村下北山中学校1,2,3年生104名を用いた。都市校として、大阪府東大阪 市立枚岡西小学校5年生5学級221名を用いた。表1は対象児童・生徒の内訳人数を示したもの

である。

‡ A Study of Praise and Reproof to C阯dren by their Parents in a Remote Mountain   V㎜age and a City.

舳K司iT・m… (D・p・・tm・・t・fP・y・h・1・鰍N…U.i。。。・ity.fEd。。。ti。。,N。。。)

(3)

表1 調査対象の人数、

小 学校

中 学 校

4年5年 6年  1年 2年 3年      池原小 13 4 10

へき他校 寺垣内小 15 n  9

     下北山中 一  一  

都市校枚岡西小

221

35  34 35

 調査内容 111称賛・叱責の調査一表2を使用した。これらの項目は、玉瀬C1978b)にもと づくものであり、①強化歴(項目1〜6)、②称賛・叱責の役割分担(項目7,8)、および③ 称賛・叱責の組合わせ類型(項目9,10)に関する質問で構成されている。

       表2 称賛・叱責の調査項目

       学校  年  組  男・女  名前

 つぎのしつもんで、もっともあてはまると思うものの番号にOをつけてください。

間1 あなたは、お父さんにほめられるのとしかられるのとでは、どちらが多いですか。

   1.ほめられるほうが多い 2.しかられるほうが多い 3.同じぐらい

問2 あなたは、お母さんにほめられるのとしかられるのとでは、どちらが多いですか。

   1.ほめられるほうが多い 2.しかられるほうが多い 3.同じぐらい 問3 あなたは、1週間のあいだにお父さんにどれぐらいほめられますか。

   1.ほとんど毎日ほめられる 2.ときどきほめられる 3.ほとんどほめられない 問4 あなたは、1週間のあいだにお母さんにどれぐらいほめられますか。

   1.ほとんど毎日ほめられる 2.ときどきほめられる 3.ほとんどほめられない 問5 あなたは、1週間のあいだにお父さんにどれぐらいしかられますか。

   1.ほとんど毎日しかられる 2、ときどきしかられる 3.ほとんどしかられない 間6 あなたは、1週間のあいだにお母さんにどれぐらいしかられますか。

   1.ほとんど毎日しかられる 2.ときどきしかられる 3.ほとんどしかられない 問7 あなたの家では、お父さんとお母さんのうち、どちらのほうがよくあなたをほめますか。

   1.お父さん 2.お母さん 3.同じぐらい

間8 あなたの家では、お父さんとお母さんのうち、どちらの方がよくあなたをしかりますか。

   1、お父さん 2.お母さん 3.同じぐらい 問9 あなたのお父さんは次のうちどれですか。

   1.よくほめるしよくしかる 2.よくほめるがあまりしからない    3. よくしかるがあまりほめない 4. ほめもしかりもしない

問10 あなたのお母さんは次のうちどれですか。

   1.よくほめるしよくしかる 2.よくほめるがあまりしからない    3.よくしかるがあまりほめない 4.ほめもしかりもしない

(4)

 12)学力向一ヒ要因診断検査(FAT)一一健康、学習態度、対人関係、環境の4つの分野に分か れ、それぞれについて2つずつの領域がある。健康は、情緒が安定し、明朗で、生活意欲が旺盛 であるなどの精神的健康状態をみる精神的健康(M)と、身体的に健康であり、病気や欠席など がないかどうかをみる身体的健康(P)からなっている。学習態度は、勉強の計画のたて方、実 行の仕方、習慣などをみる勉強の方法(H)と、自ら積極的に勉強しようとする意欲があるかど うかをみる学習意欲(S)からなっている。対人関係は友人との関係が望ましい状態であるかど うかをみる友人関係(F)と、先生との関係が望ましい状態であるかどうかをみる教師関係(T)

からなっている。環境は、家庭環境が勉強するのに望ましい状態であるかどうかをみる家庭環境

(D)と、住んでいる近隣社会環境と一学校の施設・設備などが望ましいかどうかをみる近隣・学 校環境(E)からなっている。

 実施 へき他校は昭和53年11月8日に、都市校は昭和53年10月27日に、それぞれ著者と心理学 専攻学生が調査を行なった。先に称賛・叱責の調査を行ない、ひき続いてF ATを行なった。

結 果 と 考 奏

 称貫・叱貫の強化歴とFAT 表3は、へき他校および都市校における全体のFATの平均値 を示したものである。この表から全体の傾向を知ることができるが、とくにへき他校と都市一校の 問に著しい差がみられるとはいえない。称賛・叱責の質問で得られた回答を、最初の6項目につ いて、十6点から・・一6点までに得点化し、その得点の高い者と低い者から順に被験者を選択して、

称賛群と叱責群を構成した。これらの群には称賛・叱責得点が、へき地小学校では十1以上(称 賛群)と一1以下(叱責群)、同中学校では十1以上と上3以下、都市小学校では十2以上と一2 以下の者が含まれている。表4は称賛群と叱責群のFATの平均値および宕検定の結果を示した

ものである。この表で明らかなように、学習意欲(S)と総合の得点は、へき地と都市の両方で、

称賛群の方が叱責群よりも有意に高くなっている。その他の領域においても全般的に、称賛群の得点 が高く、学力向上要因がよい状態にあることを示している。

        表3 へき他校および都市校のFATの平均

人数  M  P  H  S  F  T  D  E  総合

   小学校   62 49,5 50,2 51,4 50,5 46,4 46,9 53,5 52,5 50.0 へき地   中学校  104 50,2 47,2 49,5 48,1 48,6 47,1 49,0 52,7 50.5

都市小学校  221 49,2 50,2 46,7 50,5 47.6 4&0 50,6 47,5 48.0

    M:精神的健康、P:身体的健康、H1勉強の方法、S1学習意欲、F1友人関係

    T1教師関係、D:家庭環境、E:近隣・学校環境

 称資・叱責の役割分担とFAT 称賛・叱責の質問項目7と8で、親のほめることと叱ること の役割分担について調べた。表5は、そのうちで頻度の高かったもの5つについてFATの勉強 の方法(H)、学習意欲(S)、および8領域の総合の平均値を示したものである。 ここで役割分

(5)

表4 称賛群と叱責群のF ATの比較

人数  M  P  H  S  F  T  D  E  総合

小学校

称賛群 叱責群

22 21

51,9 48.1

50,9 48.8

57,6  56,6 43,5  44.4

50,7  49,7  55,9 42,9  41,0  50.9

53,6  55.0

5α9 44.1

検定 **   **    *    ホ* **

へき地

中学校

称賛群 叱責群

17 16

54,7 48−8

46,6 48,8

53,7  53,4 46,9  44.7

47,6  50,4  55二5 50−4  44,0  42.6

55,0  54,9

54,5 48−4

検定 **

都 市 小学校

称賛群 叱責群

40 40

53,1 45.9

53,0 48−2

50,9  56,5 41,9  43.7

51,0  53,1  54,3 43,1  44,8  46.0

49,4  54,0

46,1 40.0

検定 **    *     **    **    **    **    ** *‡

*」P<.05、 **P〈=.01

祖の型として、例えばFMとあるのは、ほめることに関しては父親(F)が多く、叱ることは母 親(M)が多いことを表している。SMの場合は、ほめるのは両親ともに同じぐらい(S)で、

叱ることは母親が多い。可能な型は9型考えられるが、全体としてF M型、S M型、およびSS型 が多くなっている。表5で明らかなように、どの型の場合でも、F ATの得点に大差がないとい える。個々の領域について5群間で分散分析を行なったが、いずれも有意ではなかった。したが って、称賛・叱責の役割分担と学力向上要因との間に一定の関係があるとはいえない。

         表5 親の称賛・叱責の役割分担によるFATの比較.

FM MM MF SM SS

人数

12    7    6    11    10   

へき地

小学校

H

S 総合

48−6 47,9

46,3  46,7 47,9  46.7

55,2 56,3 55.7

53,9 48−7

53,1  48,4 51,5  49.9

人数  11  17  12 21  27 中学校

H

S 総合

50,5 48.9

4&5 48,8

51,6  50.1

47,9 48,1 48.5

50,4  50,1 48,1  49,3 50,7  51.7

人数

46    29    26    40    40

都 市 小学校

H

S 総合

4&1 46,1

50,3  49,5 47,3  46.3

44,9 47,9 46.4

47,1  45,6 50,3  53,3 49,3  48.9

FM:父ほめる・母しかる(以下同じ)、MM1母母、MF:母父、SM1両方・母、SS:両方・両方

H1FATの勉強の方法、S:FATの学習意欲、総合1FATの8領域の総合

(6)

称資・叱責の組合わせ須型とFAT 質問項目9と10で両親が、RW型(よくほめよく叱る)、

RN型(よくほめるがあまり叱らない)、NW型(よく叱るがあまりほめない)、またはN N型

(ほめも吃りもしない)のいずれであるかを調べた。表6はその結果をまとめたものである。こ れらの結果は、先の研究(玉瀬、1978a,b)の場合とかなりよく一致している。

表6 親の称賛・叱責の組合わせ類型(%)

父   親 母   親

RW RN NW NN  RW RN NW NN

    小学校 45,2 29,0 19.4 6,4  35,5 30,6 29.0 4.9 へき地    中学校 34,6 16,4 32,7 16,3  40,4 13,4 38.5 7.7

都市小学校41,222,227.88,0 49,316,332,12.3

RWlよくほめよく叱る、RN:よくほめるが叱らない NW1よく叱るがほめない、NN ほめも吃りもしない

 表7から表10までは、各学校ごとにこれらの類型別F ATの平均値を示したものである。NW 型は小学校では頻数が少ないので除外し、中学校についてのみ分析の対象とした。いずれも父親 と母親について別々に、各領域ごとの分散分析を行ない、F値が有意であったものについては下 欄に表示した。F値が有意な場合はさらに単純効果の検定を行ない、得点が有意に高い値をゴチ ック体で示した。表7はへき地小学校の場合を示したものである。父親では、精神的健康(M)、

身体的健康(P)、家庭環境(D)および総合で、RW型またはR N型の得点が高い。母親では MでRN型の得点が高いといえる。表8はへき地中学校の結果を示したものである。父親につい ては、教師関係(T)と家庭環境(D)で、他の型よりもNW型の得点が低いといえる。母親に ついては、4つの類型群間で差がみられない。表7および表8から、父親が叱るばかりでほめな い場合には、学力向上要因が低下することが示唆される。

表7 称賛・叱責の組合わせ類型別FATの平均(へき地小学校)

人数  M  P  H  S  F  T  D  E  総合

    RW  28  51,148−2 52,8 52.3 4&1 48−9 56,0 54,8 52.1 父親  RN  18  51,6 54,4 53,8 51,2 44,9 47,6 53,5 51,3 51.3     NW  12  44,348,3 44,8 43,543,8 40.4 4&8 49,5 42.9

ダ        *  ホ *      }

    RW  22  49,948,3 49,5 49,247,2 45,3 54,4 53,0 49.0 母親  RN  19  53,3 52,4 56,1 53,7 49,5 48,4 54,7 53,6 54.0     NW  18  45,1 50,4 48,8 48−7 42,2 47,1 51,2 50−7 46.8

F       淋

ホーD<:.05、 **P<.01

(7)

表8 称賛・叱責の組合わせ類型別F ATの平均(へき地中学校)

人数

M  P  H  S  F  T D  E 絵合     RW

    R N 父親

    NW     NN

36 17

34 17

52,1 49,2 47,2 53.1

46,4 46,5 48,4 47.5

50,4 49,9 47,9 50.1

50,1 49,0 45,8 47.9

48,6 47,8 49,4 47.5

48,5 46,2 43,6 52.O

50,4 52,7 44,1 52,5

5Z9

51,1 53−2 52.8

51,8 50,5 48,0 52.7

*   **

    RW

    R N 母親

    NW

    N N

42 14

40 8

50,9 51,9 48,6 51.5

46,3 48−4 48,1 45.5

50,4 48,9 49,0 47.9

49,4 50,0 46,6 45.9

4&3

47,4 49,7 46,5

47,7 48,6 44,8 52.4

49−9 52,6

46,4

51.5

52,3 52.2

5a3

52.4 51,6 51,8 49,4 50.6

F (有意差なし)

*P<.05、榊戸<.O1

 表9は、都市小学校の父親の場合について示したものである。ここでは、被験者を男子と女子 に分けて、3(組合わせ類型)×2(男女)の分散分析を行なった。群(類型)の主効果は、精 神的健康(M)、身体的健康(P)、勉強の方法(H)、学習意欲(S)、教師関係(T)、家庭環 境(D)、および総合で有意であった。各類型群の全体欄のゴチック体の値に示されているよう に、いずれの場合も、RW型とRN型の両方またはRW型がNW型よりも得点が高いといえる。

男女の主効果が有意なものは、組合わせ類型にかかわらずPでは男子の方が、その他のものにっ      表9 称賛・叱責の組合わせ類型別F ATの平均(都市一父親)

人数  M  P  H  S  F  T  D  E  総合

    男

RW  女

53 36

48−7 52.7

5工.8

50.2

46,9  51,4 51,1  55.1

46,0  47,5  52,2  46,9   48,6 50,6 54,7  54,4  49.8 ・ 53.3

全体8950,351,148,853,547,850,453,148,150.5

    男

RN  女

26 22

48,5 52.0

52,6 48.7

47,6  50,3 50,7   53.9

46,8 45,3  46,4  44,3  46,6 53,0 54,9  55,8  50,2  52.8

全体4850,150,849,052.0 49,6 49,7  50,7  47,0   49.4

    男

NW  女

39 21

4&1

43.9

4&9

455

41,9  46,1 45,3  44.3

44,9 45,0  47,6  45,6   43,9 47,1 44,4  47,2  48,6   41.8

全  体

60    46,6  47,7  43,1  45,5  45,7  44,8  47,5  46,7   43.2

     群

F  男  女    群X男女

**     *    ‡    **         **    **      **

   *    *         **   **   **     *

*       *    *

*P<.05、 **戸<.01

(8)

いではいずれも女子の方が得点が高いことを示している。交互作用については、精神的健康(M)

と教師関係(T)と家庭環境(D)で有意であった。これらは、男子では類型による差があまり なく、女子だけでRW型とR N型の両方またはいずれか一方が、NW型よりも得点が高いことを 示している。先に父親が叱ることは学力向上要因の低下につながることを述べたが、このことは 女子の場合により顕著であるといえる。

 表10は都市小学校の母親の場合を示したものである。群の主効果は、勉強の方法(H)、学習 意欲(S)、友人関係(F)、家庭環境(D)、および総合で有意であった。これらはいずれの場合

も、RW型とRN型の両方またはRW型がNW型よりも得点が高いことを示している。男女の主

効果は、いずれも女子の得点が高いことを示している。交互作用は、学習意欲(S)と家庭環境

(D)で有意であった。これらはいずれもRN型の場合に男女差が著しいことを示している。す なわち、母親が同じようにほめても、男児に対する場合と女児に対する場合では、その効果が異 なることを示唆している。

表10 称賛・叱責の組合わせ類型別FATの平均(都市一母親)

人数  M  P  H  S  F  T  D  E  総合

    男子5450,151,946,452,147,847,151,946,748.9 RW女子5251,649,150,353,151,953,154,351,252.2

全体10650,850,548,352,649,850,053,148−950.5     男子2950,050,445,749,048,845,549,345,246.7 RN女子751,449,455,959,449,156,660,347,655.7

全体3650,350,247,751,048,847,651,445,748−4

    男  子

NW  女  子

42    45,5  50,6  43,3  47,6  41,1  44,1  46,4  44,7   43.1

27    47,8  48,9  45,6  47,0  48,7  48,7  48,4  48,5   46.5

全体6946,449,944,247,444,145,947,246,244.4

     群

F  男  女

   群×男女

**   ‡*   ‡       **

**        *   **   *ホ

*       *

**

**

*P〈二.05、 **P<.01

 以上の結果から次のことが結論づけられる。①RW型とRN型は、NW型よりも学力向上要因 得点が高い。②組合わせ類型による得点の差は、母親の場合よりも父親の場合により顕著である。

③組合わせ類型による得点の差は男児よりも女児において顕著であ乱

要      約

へき地の小学校と中学校、および都市の小学校の子どもを対象にして、両親の称賛・叱責と学

(9)

方向上要因(F AT)との関係を検討した。称賛・叱責については、①称賛・叱責の強化歴、② 称賛・叱責の役割分担、および③称賛・叱責の組合わせ類型の3つの観点から分析した。主な結 果は次のとおりである。①日頃ほめられることの多い称賛群は、叱られることの多い叱責群より

も、学力向上要因得点が高い。②両親の称賛・叱責の役割分担による学力向上要因得点の差はみ られない。③称賛・叱責の類型については、RW型とR N型がNW型よりも学力向上要因得点が 高く、その差は母親よりも父親の場合に、男児よりも女児においてより顕著である。

引  用  文  就

松原達哉 1967 学力向上要因診断検査(F AT)手引 東京1日本文化科学社

玉瀬耕治 1978aへき地におけるほめ方・叱り方に関する調査 奈良教育大学教育研究所紀要14,

  127−135、

玉瀬耕治 1978b称賛・叱責に関する心理学的研究 近畿大学教育研究所紀要4,29−37.

上田敏見・杉村健・玉瀬耕治 1977へき地における児童・生徒の学習意欲と学習適性 奈良教   育大学教育研究所紀要13,63−70.

 <付記> 本研究を行なうにあたり、吉野郡下北山村池原小学校長仲井淳郎先生、同村寺垣内 小学校長東楠樹先生、同村下北山中学校長平井久幸先生、東大阪市立枚岡西小学校長毛利高比古 先生ならびに各学校の児童・生徒の皆さん、および担任諸先生のご協力を得ました。資料の整理 に際しては心理学専攻学生の皆さんのご協力を得ました。記して厚く感謝の意を表します。

参照

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