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東日本大震災後に発生した小児への健康被害への対応に関する研究   

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Academic year: 2021

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厚生労働行政推進調査事業費補助金(成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業)

H28−30年度  総合研究報告書

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東日本大震災後に発生した小児への健康被害への対応に関する研究   

研究代表者  呉  繁夫  東北大学大学院医学系研究科症小児病態学分野 

はじめに   

平成 24〜27 年度に実施した「東日本大震災被災地の小児保健に関する調査研究」におい て、東日本大震災と被災地に発生した小児保健の問題として、過体重、アレルギー疾患、問 題行動の増加を見出した。平成 28〜30 年度に実施した本研究では先行研究の結果を受け、

震災後に発生したこれらの小児保健問題に対する効果的な介入方法を検索した。実際には、

①過体重への効果的な介入方法の検討、②喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎とい ったアレルギー疾患、への介入方法の確立、③被災地域で増加した小児の問題行動の分析に より問題行動を増悪する要因の検索、を実施した。過体重やアレルギー疾患への対応法の研 究では、被災地である石巻市、岩沼市、の小学生、非被災地として加美町の小学生のコホー トを設置して研究を実施した。問題行動の要因分析は、震災後に岩手県、宮城県、福島県の 沿岸部に設置した保育園児のコホートの観察結果に基づいて実施した。 

その結果、小児の過体重への介入方法として、運動習慣の獲得に関するアプローチは不調 であったが、食事摂取頻度調査の実施とその結果回付による介入の有効性が示唆された。ア レルギー性疾患への介入方法として、初年度の研究結果として、石巻における小児の寝具に 付着しているアレルゲンや真菌の数は、神奈川県に比べ有意に多いことを見出したため、環 境調整による介入を実施した。実際には、防ダニシーツの使用、および寝室や寝具の清掃方 法などを指導する環境整備講習により、寝具 Der 1 量が減少し、アレルギー疾患の症状が改 善し、この介入法の有効性が示唆された。また、問題行動を増悪させる、あるいは持続させ る要因として、親のメンタルヘルス上の問題や養育態度などの、介入可能な環境要因が強い ことを明らかにした。 

今回の設置したコホートは規模が小さく、参加者も少数であるため、大きな集団における

これらの介入方法の有効性は今後の解決すべき課題となる。この研究成果を被災地域の自

治体と共有し、今後の対応に生かすように更なる検討を続けていく。 

参照

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