• 検索結果がありません。

平 成 28 年 度 国 際 看 護 学 演 習 報 告 書

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "平 成 28 年 度 国 際 看 護 学 演 習 報 告 書"

Copied!
46
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

平 成 28 年 度

国 際 看 護 学 演 習 報 告 書 オーストラリア モナシュ大 学

日 本 赤 十 字 看 護 大 学

国 際 ・ 災 害 看 護 学

(2)

目 次

平 成 2 8 年 度 国 際 看 護 学 演 習 を 終 え て ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1

研 修 参 加 者 名 簿 一 覧 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 2

研 修 ス ケ ジ ュ ー ル ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 3

T I M E TA B L E ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 4

研 修 の 様 子 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 6

国 際 看 護 学 演 習 最 終 レ ポ ー ト ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1 5

(3)

1

平 成 2 8 年 度 国 際 看 護 学 演 習 を 終 え て

モ ナ シ ュ 大 学 ペ ニ ン シ ュ ラ キ ャ ン パ ス 看 護 学 部 で の 看 護 研 修 が 無 事 終 了 い た し ま し た 。

オ ー ス ト ラ リ ア と い う 多 文 化 共 生 型 社 会 に 見 ら れ る 多 様 な 価 値 観 や 文 化 、 伝 統 、 そ の 中 で 展 開 さ れ る 先 住 民 族 を 始 め と す る 多 様 な 人 々 を 対 象 と す る 看 護 活 動 の 一 端 を 体 験 す る こ と を 通 し て 、多 様 な 人 間 の ニ ー ズ や 個 別 性 に 配 慮 し た 看 護 と は 何 か を 考 え る 示 唆 を 得 ら れ た も の と 思 い ま す 。 こ の 経 験 を 更 に 深 化 さ せ 、 真 に 人 間 を 大 切 に し 、 尊 重 し た 看 護 と は 何 か に つ い て の 理 解 が 深 ま る こ と を 期 待 し ま す 。

モ ナ シ ュ 大 学 看 護 学 部 下 稲 葉 先 生 及 び ス タ ッ フ の 皆 様 の ご 配 慮 や ホ ー ム ス テ イ 家 族 の 皆 様 の 温 か い お も て な し に よ り 、 学 生 一 同 、 素 晴 ら し い 環 境 の 中 で 実 り 多 い 研 修 を 終 え る こ と が で き ま し た 。改 め て 御 礼 を 申 し 上 げ ま す 。 そ し て 、 研 修 ツ ア ー の 企 画 ・ 実 施 に あ た り 様 々 な ご 配 慮 を い た だ い た ( 株 )

S TA

ト ラ ベ ル 石 川 様 に も 御 礼 を 申 し 上 げ ま す 。

国 際 看 護 学 演 習 科 目 責 任 者 井 上 忠 男

( 日 本 赤 十 字 看 護 大 学

国 際 ・ 災 害 看 護 学 教 授 )

(4)

2

研 修 参 加 者 一 覧

学 部 3 年 石 井 優 理 岩 﨑 志 の ぶ 大 野 栞 小 出 涼 子 田 口 奈 津 手 塚 琴 美 中 尾 悠 宮 上 晏 奈 横 山 萌 莉 吉 井 友 佳 子

編 入 3 年 榊 修 子 野 口 恵 子

引 率 教 員 亀 井 縁 ( 国 際 ・ 災 害 看 護 学 講 師 )

根 岸 京 子 ( 国 際 ・ 災 害 看 護 学 助 教 )

(5)

3

研修スケジュール

月日 都市名 交通機関 時間 日程・宿泊 食事

1 3/1 (水)

成田空港 成田発 シンガポール着

SQ237

12:30 14:55 21:40

1ターミナル 4階 南ウイング集合 空路、シンガポールへ

チャンギ空港着 (機内泊) 機内 2 3/2

(木)

シンガポール発 メルボルン着

SQ228

送迎車

0:30 11:30 13:00 14:30

空路、メルボルンへ メルボルン空港着 モナシュ大学へ

オリエンテーション (~14:30)

ホストファミリーと顔合わせ 各家庭へ (ホームステイ)

機内

軽食 夕 3 3/3

(金)

9:30 10:30 12:00 14:00

オリエンテーション (~10:30)

英語研修 (~12:00)

キャンパスツアー (~12:30)

講義① Australian Health Care System (~16:00)

(ホームステイ)

4 3/4

(土)

終日フリータイム ホストファミリー

(ホームステイ)

朝 昼 夜 5 3/5

(日)

終日フリータイム ホストファミリー

(ホームステイ)

朝 昼 夜 6 3/6

(月)

9:30 10:00 11:30 14:00

グループディスカッション (~10:00)

モナシュ大学講義に参加 (~11:00)

講義② Multicultural society and nursing (~13:00)

ワークショップ Cultural activity (~16:00) (ホームステイ)

朝 昼 夜

7 3/7 (火)

9:30 14:00

臨床訪問① Monash Health Community Centre (~13:00)

講義③ Culture and Health issues (~16:00)

(ホームステイ)

朝 昼 夜 8 3/8

(水)

9:30 13:00

15:00

臨床訪問② Frankston Hospital (~12:00)

モナシュ大学講義に参加

Lab session with Monash students (~15:00)

最終プレゼンテーション準備 (~16:00) (ホームステイ)

朝 昼

9 3/9

(木)

9:30 10:00 13:00 14:00

グループディスカッション (~10:00)

モナシュ大学の学生とディスカッション (~12:00)

Farewell afternoon tea準備 (~14:00)

Farewell afternoon tea with host families (~15:30)

(ホームステイ)

10 3/10

(金)

メルボルン発 シンガポール着 シンガポール発

送迎車 SQ228

SQ638

9:30 11:30 13:30 16:40 21:20 23:55

グループプレゼンテーション (~11:00)

最終報告会 (~13:00)

メルボルン空港へ 空路、シンガポールへ チャンギ空港着

空路、日本へ (機内泊)

機内

11 3/11 (土)

成田着 成田空港着 機内

(6)

4

MONASH UNIVERSITY School of Nursing and Midwifery

2017 International Nursing in Australia for The Japanese Red Cross College of Nursing TIMETABLE: WEEK1

Room E2.40 E1.11

MONDAY TUESDAY WEDNESDAY

1/Mar THURSDAY

2/Mar FRIDAY

3/Mar SAT

4/Mar SUN

5/Mar 9.30–

11.00 SQ237 11:30

Arriving Melbourne

9:30-10:30 Follow-up Orientation

With host

family With host family

MORNING BREAK 11.30-

13.00

Leaving Japan

12:30-14:30 Orientation

10:30-12:00 English (Small rooms)

12:00-12:30 Campus Tour LUNCH

14.00- 16.00

14:30 Pick-up by Host Family

E1.19

Lecture(1) Australian Health

Care and System

(7)

5

ONASH UNIVERSITY School of Nursing and Midwifery

2017 International Nursing in Australia for The Japanese Red Cross College of Nursing TIMETABLE: WEEK2

Room E.1.11 G1.05 E1.11 MONDAY

6/Mar TUESDAY

7/Mar WEDNESDAY

8/Mar THURSDAY

9/Mar FRIDAY

10/Mar 9.30–

11.00 9:30-10:00

Group discussion 9:15 Bus

Clinical visit(1) Monash Health Community Centre

9:15 Walk 9:30-11:30

Clinical visit(2) Frankston

Hospital

9:30-10:00

Group discussion

Group presentation 10:00-12:00

Discussion session With Monash

students 10:00-11:00 F1.01

Lecture with Monash students

MORNING BREAK 11.30-

13.00 Lecture(2) Multicultural

society and nursing

Final Debriefing session 12;00-13:00

Lunch E2.45

Farewell preparation

LUNCH 12:00-13:00

14.00-

16.00 E2.01

Workshop Cultural activity

A4.41

Lecture(3) Culture and Health

issues

13:00-15:00 Lab session with Monash students

14:00-15:30

Farewell afternoon Tea with host

families

13:30 Depart to the

airport

(8)

6

研修の様子

【1 / Mar】

成田空港出発

【2 / Mar】

メルボルン空港に到着

送迎車にて

モナシュ大学へ移動

(9)

7

モナシュ大学に到着

下稲葉かおり先生からオリエンテーションを受けました

【3 / Mar】

研修プログラム開始

モナシュ大学構内の この通りを抜けると・・・

モナシュ大学 看護学科棟 があります

Nursing and Midwifery

ユニフォーム

(10)

8

英語研修(Rhondda 先生)

キャンパスツアー

大学構内を

案内していただきました

(11)

9

下稲葉かおり先生からの講義風景

オーストラリアでの禁煙対策の一環で タバコのパッケージをこのようにして タバコの害を訴えているそうです

【6 / Mar】

Workshop Cultural activity

世界中さまざまな国からモナシュ大学へ学びに来て いる学生さんたちにインタビューを行いました

1. What is your name?

2. Where are you from?

3. What do you study at Monash University?

4. What is your favorite food?

5. What do you traditional eat when you are sick?

(12)

10

【7 / Mar】

Monash Health Community Centre

訪問

診察室の見学

(13)

11

【8 / Mar 】

Frankston Hospital

見学

(14)

12

看護技術演習の見学

筋肉注射、皮下注射、静脈注射の 演習を見学

【9 / Mar】

Discussion session with Monash students

(15)

13 Farewell afternoon tea with host families

(16)

14

【10 / Mar】

最終グループプレゼンテーション

只今、

準備中!

かおり先生、なおこさん

ありがとうございました!!

(17)

15

国際看護学演習 最終レポート

(18)

16

オーストラリア演習に参加して

214B014 石井優理

ホ ー ム ス テ イ を し て 実 際 に オ ー ス ト ラ リ ア の 生 活 を 体 験 し 英 語 に 触 れ た い と 思 い こ の 演習に参加した。日本国内では他国の文化に触れることは難しく 、実際に赴くことで文章 からの知識だけでなく実際の経験から事前に得た知識との相違を 見付けることでより身に なる体験になり学びも深まると考えていたため、この演習への参加を決めた。

実際に現地へ行き最初に感じたことは、オーストラリアが多民族国家であるということ だ。プログラムを実施していた大学には白人系の学生だけでなくアジア系やアフリカ系の 学生の姿も見られた。また、学生だけでなく教員も様々であった。多民族国家だからこそ 多文化社会に対して重点を置いているのだと当初は考えていたが、プログラム内の講義の 見学や講義を受けていく中で多民族国家だから文化に対して理解していく必要がある訳で なく、日本のような多くの民族が混ざりあった国家や地域であっても文化を理解していく 姿勢を持つことが大切であるということを学んだ。また同じ言語、同じような生活様式で あっても個人によって文化は異なるため個人を理解するためにもその人の文化を知ること が大切であるということも学んだ。今まで個別性が出る ように演習や実習に取り組んでい たつもりであったが、その人の文化を理解できていなかったことを思い知った。その人の 既往歴や家族歴についての情報収集は積極的に行ってきたが宗教や信念、生き 方などの心 の持ち方についての理解が不足していた。文化を理解することでより個別性の高い看護ケ アを提供できるようになると感じた。

私は、日本国内にいる限り日本以外の国籍の人は、ある程度遠い存在であると思ってい た。しかし、講義を通して日本国内にいても旅行者である外国人が病院を訪れる機会はな いとは言いきれず、さらに近頃は外国人旅行者数の増加を政府としても後押ししているた め、働いていくなかで日本人だけをケアすることはないということを思い知った。日本は 2020 年にオリンピックを控えていることからもより外国人旅行者の増加が考えられる。こ のような状況であるため日本国内にいたとしても他国の文化に興味を示し、日本の様式を 押し付けることなく相手の文化を尊重するためにも文化を理解していくことが 大切であり、

理解しようという姿勢でいることが重要になってくるということを学んだ。

文化だけでなくオーストラリアが抱える健康問題である肥満や自殺、看護技術である移 動時のノーリフトポリシーを知り、それぞれの日本の現状がどのようになっているか知る ことでオーストラリアのことだけでなく日本についての学びも深まった。

9 日間という非常に短い期間ではあったが短いからこそ集中力を切らすことなく講義や 見学を行い、日本との相違点を見つけ日本にないことを見て聞いて感じて吸収することが 出来た。ホームステイということでホテル泊では体験出来ない家庭の温もりを感じながら 学ぶことが出来たのも非常によい経験であった。慣れない土地、苦手な英語ではあったが ホストファミリーが丁寧に支えてくれたため 9 日間を健康的に過ごせ、プログラムに全力 で参加することが出来た。ホストファミリーは大きな存在であった。

こ こ で 学 ん だ こ と や 経 験 を 忘 れ ず に こ れ か ら の 実 習 や 社 会 人 と し て 仕 事 を 始 め て か ら

も文化を理解する姿勢で行動していきたい。また看護だけでなく普段の生活の中でも様々

な異文化と接し理解する機会があるように行動していきたい。

(19)

17

国際看護学演習で私が得たことについて

214B024 岩﨑志のぶ

今回、私はこの授業に参加するかとても迷っていた。なぜなら、私はオーストラリアで はなく一昨年と同様に別国でこの授業を行われることを希望していたことと、費用が想像 していた以上に高額だったことが理由であった。しかし、実際に今回のオーストラリアで 行われた国際看護学演習に参加をしてみて、多文化理解やナースが文化を理解することの 意味を自分なりに考えることができ大変貴重な体験ができたと実感している。

オーストラリアの文化の多様性には、モナシュ大学のキャンパスをただ歩いているだけ でも実感することができた。そして、実際に彼らに話かけてみることによって様々なバッ クグラウンドがあり、それによって何か国語もの言語を話すことが可能であったり、病気 になったときに食べたくなるものも多様であった。オーストラリアの人口は自然増よりも 移民増の方が多く、その個人に根付いている文化はより一層多様であり複雑であること、

またそれらを私たちが全て知ろうということや変えていくことは決して簡単ではないとい うことを学ぶことができた。そのように様々な文化をもつ彼らが病気を患い病院に入院し てきたら、看護師は適切な行動がとれるのか、また看護師が文化を学ぶことの意味 につい て大学での授業や、実際に難民センターやフランクストンホスピタルに行くことで学ぶこ とができた。異文化看護で求められることは、文化の多様性を認識し尊重したうえで柔軟 なケアを取り入れること、文化に根付いた看護は経験や経歴に伴わず行えるということ、

職員全体で世界中で起こっている紛争や難民が抱える問題について話し合い、お互いに学 び意見を交換することであるということが分かった。またそれらを受け入れていくために は、文化的能力を求められるため、看護師は相手の文化に興味を持ち常に知ろうとする姿 勢をもつこと、自分自身の文化・価値観を知ることや気づきにくい自民族中心主義につい て敏感になることが大切であることを学ぶことができた。

また、今回はホームステイを経験することによって、オーストラリアに住んでいる方た ちの肥満などの健康問題や、彼らが抱える水不足などの環境問題についても、共に生活す ることで私たちも同じ体験をすることでより現実的に感じることができた。私を受け入れ てくださったホストファミリーは仕事好きでほぼ毎日仕事をしている方であったが、週末 にはその仕事の前に私を動物園やビーチに案内してくださり、また私のつたない英語の能 力でも暖かく受け入れてくれた。このような経験から、今回ホームステイのできる環境で オーストラリアの文化を学ぶ機会があったことはとても良い経験であったと思う。

また、看護学生の大学生活で日本と大きな違いがあったことは、予習にかける時間がオ ーストラリアの学生の方が圧倒的に多いことや、学生の授業を受ける態度がとても積極的 であり「アダルトラーニング」 「アクティブラーニング」の姿勢を間近で感じることができ、

同じ看護学生として見直す部分があると自覚することができた。

現在、日本で生活する外国人は年々増してきている。また、2020 年に東京オリンピック

を控えている日本で、私は将来看護師になるということは、多文化をもつ患者と接する機

会はますます多くなるだろう。そういったなかで、私は今回学んだことを活かして患者に

接することができると思う。また、私たちは今回得たことについて周囲の者たちに伝えて

(20)

18

いく義務があると考える。最後に、このような貴重な機会を与えてくれた、両親、引率し

てくださった先生方、かおり先生やなおこさん、ホストファミリー、モナッシュ大学の生

徒たちに感謝を申し上げます。

(21)

19

Culture and Nursing に対する理解 -オーストラリアでの学びを通して-

214B032 大野 栞

私は以前の自分の経験からオーストラリアに興味があり、またオーストラリアという多 文化社会において国際看護について学べる機会であると思いこの研修に参加した。この研 修は、モナシュ大学でのレクチャーやコミュニティセンターや病院の見学を通して、オー ストラリアのヘルスケアシステムや文化について知り、理解を深めることのできる機会で あった。またホームステイを通して現地での生活を体験することも出来た。 私はこの研修 の中で、なぜ看護師・看護学生が文化について学ぶ必要があるのかを考えながら過ごした。

まず文化について理解するときに、自分自身が文化を持っていることに気付き、理解す ることが大切であるとレクチャーの中で学んだ。簡単なことに思えたが、日本語を話すこ と、食生活、家の住み方といった行動一つとっても文化であり、身近であるために自分が 文化を持つことに気付きにくく再認識する形になった。これはホームステイを通しても自 分の文化を理解する機会がとても多くあった。例えばシャワーを浴びる時間帯が朝であっ たり、家の中でも靴を履いていたり、手洗いうがいの習慣が日本ほどなかったりなどで、

違いを見つけるたびに「これが文化の違いか」と、自分の文化に気付けることがおもしろ かった。これはオーストラリアでの生活に限らず、日本においても朝シャワーを浴びる人 もいれば夜シャワーを浴びる人もいて、同じ日本国内であっても行動様式は異なる。文化 は国によるものだけではなく、これまでの生活や家族から影響を受けており、一人ひとり 異なる文化を持つことが認識出来た。

モナシュ大学の学生のレクチャーを一緒に受けたり、実技のレクチャーを見学をさせて もらった時に感じたことは学生側がとても主体的になって参加しているということだった。

ディスカッションでも予習・復習に何時間もかけていると伺ったし、キャンパス内を歩い ていても至るところで PC をひらき何かしている様子が見られた。レクチャー前に自分たち で大学のサイトにアクセスしてパワーポイントを入手していることやレクチャーでの質問 内容からも事前学習と絡めるなど主体性が感じられた。大学や看護師になってからの病院 内での教育制度についての学びでも日本と異なる点や似ている点を見付けられた。これま での自分の学びの姿勢を振り返ると受け身であることが多かったと思い、自分から学びに 来ている adult learner であることを意識し今後の学習姿勢につなげていこうと思った。

病院見学では、ナースをはじめ医療者の服装が日本と異なり白衣ではないことや、肥満 の人に対する器具を備えているのをみた。肥満の人用の車椅子やベッドの移動をナースが 一人でもできるように自動操作できるものやリフトなど、肥満が健康問題として取り上げ られるからこその対策がとられていた。またこの肥満の問題は実際にホームステイの中で の食生活や運動習慣から感じられた。リフトを病院で見たが、オーストラリアには No Lift Policy というものがあり、リフトだけでなくスライディングシー トを用いたり、ナースの 腰痛などの予防だけでなく、患者自身の負担の軽減や残っている機能を活用できるように と取り組まれていることを知った。こういった日本とのケアの違いを知ることが出来た。

オーストラリアだけでなく他国の医療について知る際、やはり日本との比較を通してみる

(22)

20

ことでより理解を深めたり、今後にいかせると思うので、日本の医療やケアについてもし っかりと理解する必要があると感じた。

こういったオーストラリアのケアシステムや教育制度について知る中で、違いがあり、

それもまた文化であると気付いた。この文化の違いが医療の場・ケアの場面でどう影響を 受けるのか。レクチャーの中で病院食の例、ラマダンの時の薬の処方の例、清拭のタオル の温度の例など多くの場面について聞き、人には文化的ニーズがあり医療の場で求められ ることを知った。文化的ニーズを満たすことは、身体面、精神面などと同じように全人的 ケアにつながる重要な視点であることが分かった。 オーストラリアに行く前は、異文化看 護について言語的バリアに焦点を当てて捉えがちで、言語はあくまで文化の中の一つであ り、cultural iceberg の表面的な面しか捉えられていなかったと思う。食事や言語だけで なく価値観や信念など、文化的違いがあり、文化に基づくニーズがあることを今回の研修 を通して理解することが出来た。では私が違う文化を持つ人と実際に関わる時、医療の場 で出会ったとき、どのように関われるか。まずは相手(対象者)から何を求めるか、具体 的に話を聞きそして学びながら出来ることは何か考えながら努力していく姿勢が重要にな ると思った。この姿勢は日本以外の国での話ではなく、日本国内であっても関係してくる ことである。特に国内では日本のケアの仕方をそのまま当てはめるのではなくて、相手の 文化的ニーズに合わせながら関わることを覚えておきたい。また異なる文化を持つのはケ アの対象者だけでなく、同じように働く医療者も異なる文化を持っていることを理解し、

一緒に働いていく必要がある。相手を知る、理解するときの一つの視点として、またケア の場面でも文化を理解することが、全人的ケアにつながることだと分かった。

ホストファミリーとの関わりは、英語力は乏しいけれど伝えたいことはとても一生懸命 聞いてくれるし、分かりやすく伝えてくれた。オーストラリアの食文化やライフスタイル を教えてくれたり、毎日大学で学んだことを話すと、そのことにつ いて話してくれて(例 えば救急車保険のことやチキンスープのことなど)、たくさんのことを教えてもらった。毎 日のホストファミリーとの生活は私のこの研修をより楽しく、より興味深いものにしてく れた。

また今回のこのオーストラリア研修はモナシュ大学の先生、日赤の先生をはじめ、温か く迎え入れてくれたホストファミリー、日本の家族、一緒に行った友人などとても多くの 人のサポートがあったからこそ多くの経験と知識を得ることが出来た。感謝の気持ちを忘 れずに今回の経験を大切に、将来看護師になってからの視点の

一つとして活かしていきたい。そしてまた機会があればオース

トラリアで看護について学んだり、ライフスタイルを楽しみた

いと思う。

(23)

21

多様な文化を抱える社会に行っての学び

214B054 小出涼子

国際看護学演習を終えて、今回の演習は看護についてだけでなく、自分の人生について も考えさせられるようなものであった。演習の日程に沿って学びをふりかえる。

3 月 1 日に日本を出発し、2 日にメルボルンに到着し、大学でオリエンテーションを受 けた後、ホストファミリーに迎えに来てもらい、家に行った。3日は、オリエンテーショ ン、学校案内、英語の授業を午前中に受けた。英語の授業はホームステイするにあたり、

使うであろう会話を楽しくわかりやすく学んだ。午後はオーストラリアのヘルスケアシス テムについての講義を受けた。ここで、オーストラリアの看護を学ぶ上で知る必要となる、

医療体制や健康課題、看護師の体制について学んだ。

4

日は土曜日だったのでホストファ ミリーと過ごし、オーストラリアでの生活を楽しんだ。5 日の日曜日は、大学の友人とメ ルボルンの街へ行き、街を散策して、古い建物と近代的な建物が混じった景色を見ること で古都であった歴史を感じることができた。6 日は、モナシュ大学の学生が実際に受けて いる文化の授業を英語で一緒に受けた。私たちの授業とは異なり、授業のスライドや課題 などすべてウェブ上にある。生徒は自分の好みで印刷して紙媒体で授業をうけたり、パソ コンに打ち込んだりと選択できる。また、授業中に先生の問いに対してメールで答えると それがスクリーンに映り、同じ言葉が複数あると大きく表示されるということをしていた。

一人一人が発言するよりも多くの意見を知ることができるし、発言するよりも意見を言い やすいと思った。授業の次に、日本語で文化についての講義を受けた。文化とは何 か、健 康と文化はどのように関係しているのか、文化は国だけで区別できるものではないと学ん だ。午後は、ワークショップで、モナシュ大学の生徒にインタビューをした。知りたかっ た質問は「あなたが病気になったときに伝統的に食べるものは何ですか」という質問で、

答えてくれた学生は出身がそれぞれ異なり、答えた食べ物も異なっていた。オーストラリ アには本当に様々な国から来ている人がいて、それぞれが文化を持っているとモナシュ大 学の学生からもわかった。7 日は、午前中、難民センターに行って、オーストラリアの難 民の受け入れ状況などの話や精神的なセルフケアの工夫について聞いた。午後は、マルチ 文化社会と看護について講義をうけた。ここでは、異なる文化をもつ人に、看護を行うこ とはどういうことか、難しさは何かを、先生の体験談を聞きながら考えた。相手の文化を 理解するためには、自分の文化を先に理解する必要があることを学んだ。相手の文化を理 解するためには、自分の予想だけだは考えつかないこともあるので、相手に聞くなどして、

知るための努力をする必要があると学んだ。8 日は、午前中はフランクストン病院へ見学 に行った。そこで、看護師の研修制度について病院の方から話を聞いたり、実際の病棟な どを見学した。病院の様子は日本と似ているように感じたが、日本よりも肥満の人が多い ために、車いすの幅が広く、自動で動くなどの改良されている面などを見ることができた。

午後は、モナシュ大学の学生の看護技術演習の授業を見学した。学生は自主的に質問をし

ていたり、先生からの問いかけに積極的に答えていて、日本の学生とのちがいに圧倒され

た。9 日は、午前中モナシュ大学の学生とディスカッションを行い、学生に色々な質問を

した。実習の話など興味深い話ばかりであった。自己紹介から始まったが、みんなスラス

(24)

22

ラと言えているのに、私は自己紹介すら英語でうまく言えなかったことにショックを受け たことが印象的だった。午後は、このプログラムの修了書をもらい、ホストファミリーと の送別会をした。10 日は、まとめとして学んだことをグループプレゼンテーションし、先 生から最後に補足的な講義をしてもらった。午後には大学を出発し、空港へ向かった。

11

日に日本に帰国した。

最後に、全体を通して、先生は繰り返し「どうして看護師が文化を学ぶのか」について 考えて私たちに問いかけ、私も考え続けた。そして、今、私は文化にたいしての認識、知 識はオーストラリアに行く前までと変わったと思う。以前は異なる文化に対して、国に文 化があることは知っていたが、私が送っている生活そのものが私の文化に元づいて行われ ているなどと考えたことはなかった。オーストラリアに行って、私が毎日当たり前に行っ ていたことは他の文化をもつ人にとっては当たり前ではないとわかった。つまり、看護師 は自身が自分の文化をもつ人であり、患者もそれぞれの文化をもつ人であるので、お互い に異なる文化をもっていると認識したうえで看護する必要があると学んだ。その認識があ ることで、相手の文化を尊重しようとする意識で関わることが出来ると思った。

オーストラリアと日本を比較しながら学んだことで、日本の文化について深く考えるき

っかけとなった。オーストラリアで今まで私は日本という狭い世界しか知らず、まだまだ

知らないことがたくさんあるとわかり、新しいことを知ることがとても楽しかった。さら

に、オーストラリアの学生の学ぶ姿勢を知って、自分がいかに怠けていたかを感じたこと

もあり、もっと学びたいという意欲がでてきた。この数日で感じたこと、学んだことを無

駄にしないように今後に生かしていきたい。

(25)

23

オーストラリアで学んだ異文化と看護の結びつき

214B075 田口奈津

1.はじめに

私がこの国際看護学演習のプログラムに参加した理由 は、春休みの時間を使って海外で看護について学べる、

バイトをして遊んでいる毎日ならば、将来の視野を広げ るために参加してみようという大雑把な理由だった。こ の研修が終わった今、具体的な目的は自分の中にないま ま、現地へ向かった私を自分自身で少し恥ずかしいとも 感じた。

実際に海外へ行き、看護の勉強、看護師としての将来について考える機会は、近い将来 にある訳ではなく、本当に貴重で、良い意味で大きな経験をしたと感じている。この研修 では、看護に関係のあることだけでなく、ホームステイを通して、オーストラリアの生活 に触れ、家族の一員になるという人の温かみやファミリーとの思い出から、感じたことも たくさんある。これらについて、私なりに学んだことをまとめていく。

2.学んだこと

①オーストラリアで学ぶこと

移民や難民が多くやってくるオーストラリアは多文化社会である 。

モナシュ大学のキャンパス内を歩いていると、「あの人もインターナショナルの学生な んだろうな」、「あの学生はどこの国の出身だろう」など本当に異文化を持つ学生たちが一 緒に学ぶ場であるんだと感じる場面が多かった。これだけ生まれ育った環境が全く異なり、

全く異なる文化を持つ人たちが同じ環境で看護を学ぶことが当たり前の環境に私たちが学 びに来ることができるという機会はとても貴重で、意味のあることだと感じた。

②難民について

モナシュヘルスセンターへ訪問し、難民の人生についてとても考えさせられた。

難民は逃げて戦って生き延びてきた人々であり、このセンターで働く人たちは、逃げる ことも戦うこともせず生活していくことを助ける仕事をしていると話していた。何かにお びえながら生活しなくてよいという生活のことだけでなく、今後の健康のことについても 手を差し伸べ続ける必要がある。私たちはまず、この現実を知るべきであり、その現実に ついて何かできることはないか、また世界が行っている対策は何なのか、など考えること がまず第一歩であるのではないかと学んだ。「毎日何かをやることは、人に希望を与える」

という言葉が印象的であった。これはとても素晴らしい ことであり、人の本来持つべき生

活であると考える。ここでは、国をあげて難民を支援する実際の様子や話を聞くことでこ

のセンターでの看護師の役割や難民が回復していくことを見守る多職種の連携過程を学ぶ

ことができた。

(26)

24

③オーストラリアの看護学生

オーストラリアの看護師の働き方が異なり、大学に通いながら、病院に勤めることが出 来る点や、看護学生は学んだことを実習という臨床の場ですぐに実践し体験することが出 来る点は日本と大きな違いがあると分かった。モナシュ大学の学生とお話をする機会では、

一日の勉強時間や、一つひとつの授業に目的を持ち、達成できるように先生と相談するな ど意識の違いや大学のカリキュラムや授業方法に違いがあることに驚いた。自分自身のこ れまでの勉強方法ついて、正直レベルが全然違うと焦る自分や、日本の実習のあり方や看 護学生の実態について興味深く感じるきっかけとなった。

ここで学んだことは、異なるカリキュラム・環境・先生など異なる文化の中で看護師と なった人たちが一緒に働き、お互いを刺激しあうことで、日々看護師として人として成長 できていると分かったことである。これはオーストラリアに限らず世界中、同じであると 考える。

④ホームステイを通して

私は、今回が初めてのホームステイだった。出発前、私が最も緊張していたことはホー ムステイ先での会話や生活であったことに間違いない。

モナシュ大学に到着し、1時間のオリエンテーションを受けてすぐ、ホームステイ先へ 向かった。ファミリーの英語が聞き取れず、困惑した。ここで、オリエンテーションで注 意を受けた内容を実際にやってしまっている私もいた。それは、 「看護師になる、という職 業柄、話を聞きながらすぐ頷くね、だから気を付けなさいね」という内容だった。私は、

ここで自分が看護師になる道を歩んでいることで、そのような自然に身体が動いてしまう、

また思考もアセスメントのように考えてしまうなど、身についていることがあるのだ、と 嬉しく思う反面、これをやってはいけない場面もあると実感した。これは後にまとめる、

医療文化の中にいる、ということにつながっているのかな と考えた。

少し話が逸れたが、初日は夕食後、マザーと飼っていた 犬と一緒にビーチに連れて行ってくれた。綺麗な日の入を 見に行き、現地で生活する多くの人を見ることで、自分の 緊張がほぐれた。毎日の記録をここにまとめたいくらいマ ザーとの思い出や会話があるが、それは、自分の中に記録 しておこうと思う。

また私は、オーストラリアで暮らす中で、日本の文化との違いに気づき自分の文化につ

いて認識できた。家の中で靴を脱ぐ習慣がなく、はじめは玄関で違和感を持ちつつ中へ入

っていたが、すぐに部屋でも靴で生活することに慣れた自分もいた。シャワーを浴びるこ

とも、夜ではなく朝に浴びていた。出来るだけ、現地の生活に適応しようと努力したので

はなく、自分の文化に違和感を持ちながらも、それ自体にこだわりはなく、オーストラリ

アの文化を短期間でも楽しんでみよう、体験してみようという心境で生活そ のものを楽し

めた。

(27)

25

学びとして、誰しもができる体験ではなく、また受けてくれ るファミリーによっても生活の状況や、家族構成は異なり、経 験する内容にも大きな差があることが友達との共有で実感した。

生活文化が異なることは当たり前である、だから私もこちらの 文化に沿った生活をしよう、ではなく、自分の生活文化との違 いの発見を楽しみながら、過ごすことが、文化を感じることが 出来る一つの方法である、と学んだ。

また、たとえ自分の言いたいことが英語で言えない、伝えられないということがあって も、テクノロジーが発展した今、表情や body language に加え様々な方法で自分の気持ち を伝えることができ、その場を共有することが出来ることが実際の体験で分かった。英語 を通して、自分の気持ちが伝わり共有でき、笑いあった時は特にうれしい気持ちになった。

これらより、積極的に会話をすること、コミュニケーションをとることが文化の共有や少 なからず感じていたストレスの軽減に繋がり、大切であると学んだ。

私の生活を言葉だけではなく、料理や、お出掛けなどにより癒し、支えてくれたマザー に感謝の気持ちを忘れないでいたい。また、住む国が違えども人の温かさは 変わらず、こ の温かさを忘れずに今後の看護師としての人生を歩んでいきたい 。

Thank you for mother`s kindness.

4.まとめ(レクチャーを受けて)

私はこの研修で文化と看護についての講義や体験する機会を得て、一人ひとりの文化が 異なること、その文化を尊重して関わることの大切さを学んだ。

オーストラリアには移民が多く、先住民アボリジニは日本に人が住み始める何万人も前 からオーストラリアに住んでおり、文化を創り上げてき た歴史があり、イギリスの植民地 の時代を経て、様々な国から移民として定住するようになり、多文化社会になった。私も 具体的に、オーストラリアで生まれ育っていても両親や親戚が違う国に住んでいた過去が ある人や、多くのインターナショナルの生徒に出会った。さらに実際にモナ シュ大学の学 生と交流を持ち、授業の見学や、モナシュ大学へ来ることそのもので、そのことを実感し た。

もちろん日本にも海外の観光客や住んでいる外国の人がいるが、オーストラリアに来て 生活する中で、日本で見かける人の多くが黄色人種であるなと思えてくる。今では、私 が 日々目にする外国人は、どのような background があるのだろうか、またどんな生活を送っ ているのか、興味深いと感じる。また、このことは看護師・助産師を目指す私たちにとっ てとても大切な感覚であると思う。看護学生である私はまだまだ日本の看護の現状につい ての知識も少なく、今後初めて知る看護の文化や悩み、失敗などの壁にぶつかりながら成 長していくだろう。その中で外国の患者さんや異なる文化を持つ患者さんが自分の前に現 れたら、この研修を思い出し、私にできることは何か考え、少しでもその人の希望に沿う ことが出来れば良いと思う。

もし私がここへ来なかったら、文化の違いがあることは当たり前である、というところ

で終わってしまっていたかもしれない。しかし、今は違う。私は個別性・個別性と言って

実習に取り組んできたが、単にもともとある情報を集めて患者背景を知るのではなく、実

(28)

26

際に話しかけてその人の文化を理解する努力をすることが必要であると考えさせられた 。 この文化を理解するには、まず自分も文化をもっていると言うことを理解し、認識するこ とから始めることが必要であると学んだ。

以下は、最後のプレゼンテーションでも読み上げた言葉である。今回の研修は、毎日が 新しい発見と学びであった。これらをこれからの看護に生かしていきたい。

We try to understand one’s life and background.

Let’s have nursing from based on those.

Don’t be afraid of making mistakes.

(29)

27

多文化社会での看護と個別性

214B085 手塚琴美

私はオーストラリアの文化について実際の生活を通して理解したいと思い今回の演習 に参加をした。しかし、学びたいと思っていたことと共に、オーストラリアが多文化社会 であり人々の生活や病院での看護などがその多文化な現状に対応した形で行われているの だということが分かった。

オーストラリアでのホームステイはとても貴重な経験で、日本の文化との違いに驚くこ とも多々あったが実際の生活や食事を楽しんでホームステイできたと思う。また、違いに 驚くとともに日本での自分の生活様式や文化を改めて実感することができた。まず驚いた ことは食事で、私がホームステイした家庭では朝食には甘いパンやヨーグルトが多く朝か らしっかりと食べる。日本での朝食はたいていマーガリンを塗ったトースト一枚という感 じであったので、朝甘いものをたくさん食べるというのは新鮮であった。昼食もサンドイ ッチと林檎などのフルーツ1つ、TimTam やクラッカーなどをホストマザーが用意してくれ た。日本ではご飯や卵焼きなどで昼食も日本のものとはだいぶ違うものであった。夕食後 にはアイスクリームやパイなど甘いものがデザートとして必ず出た。次に大きく違いを感 じたのは入浴である。日本では洗い場で体を洗い、湯船に浸かるのが一般的であるがオー ストラリアではシャワーだけで済ませる。温泉で水着を着ないで他の人と一緒に大きな風 呂に長くつかるというのにはとても驚いたとホストマザーも言っていた。また、水不足で あるため多く水を使うことはできず短い時間で素早く終わらせることが多い。入浴時間も 日本は夜に入るのが一般的だが、オーストラリアでは朝に入ることが多い。さらに、生活 様式を見ても家の中では靴を履いたままであるし、夜寝る時間も日本よりも早いように感 じた。このように様々な文化面での違いを体験し、楽しむと共にやはり日本の 形態が恋し くなることも多々あった。日本での生活様式について、当たり前であったものがオースト ラリアに来ることで日本特有のものだと気付くことも出来た。これらは自民 族中心主義と 自己の文化の認知であったと考える。やはり慣れた自分の持つ文化が一番だという思いは 常にあり、日本ならもっと便利なのにと思うこともあった。今まで日本で生活している中 では日本特有の文化があることや、自分の持つ価値観が文化や自分が育って来た環境に基 づくものでそれらが違えば価値観も違ってくるということ、 オーストラリアや他の国と比 べて自分の持つ文化がどういった特徴を持つのか、それが当たり前のものではないという ことが分かり、改めて自分の持つ文化を認識することができた。

オーストラリアで看護教育や実際の医療現場を見て、多文化社会で看護を行うということ

がよく表れていると感じた。さらに、日本でも個別性を大切にした看護を目指しているが

まだまだ個別性と呼ぶには全く足りないものだと実感した。 ただ家族歴や既往歴、聞くと

しても宗教などの書類上のデータのみで患者の情報収集を行い、それをもとにしただけの

日本の個別性ではまだまだ患者に合った、文化に合った看護を行うことはできないと考え

る。患者の文化的背景や食事や入浴などの生活様式はもちろん、その人の価値観は人それ

ぞれでありその人と関わり、話を聞かなければ知ることはできない。このような文化と看

護について、オーストラリアの大学での看護教育では 1 年生のはじめから学んでいる。そ

(30)

28

の内容は、文化とはどのようなものであるか、医療者が持つ文化や若者の文化など国民の 違いだけではない様々な文化が存在すること、表面から見た目から見ることができる文化 の部分は少なくその根底にあるその人を形作るものはとても大きく見えにくいということ などである。オーストラリアでは看護師同士でさえも違った年齢や家庭環境、文化的背景 を持つということが当たり前な環境である。実際の医療現場でも違う文化を持つ人が一緒 に看護を行うことを考えたうえでの教育や指示を行っていた。現在はまだ日本では人々の 間で文化的な差を感じる機会があまりなく、看護師の中でも文化の違いを感じることは少 ないが、これから外国人の看護師が増え、東京オリンピックに向けて多くの外国人患者が 増えていく。そのような中で看護師になる身として、文化的背景を踏まえた個別性のある 看護を行うことができるようになるべきであると考える。その第一歩として今回のオース トラリア訪問で異文化や多文化について、その中での看護について学ぶことができたと考 える。

(31)

29

国際看護学演習を終えて

214B087 中尾 悠

かつての私は、 「国際看護」は日本以外の国で看護を行うことだと考えていました。しか し授業を受けるにつれて、国際看護は外国という場に限ったものではなく、日本国内にお いても必要な看護であり、日本国内でも実際に行われている看護だと思うようになりまし た。しかし日本国内にいると、それがどのようなものか考えることは難しいように思いま す。今回のオーストラリアでの経験から、私が感じたこと、学んだことを振り返りたいと 思います。

オーストラリアに着いて、まず初めに驚いたのは、周りを飛び交う言語の多様さです。

英語はもちろんのこと、日本語、中国語、韓国語、フランス語、スペイン語、アラビア語 などなど、正直どの言語が話されているのかわからないくらい多様な言語を耳にしました。

もちろん外見の多様性はなおのことです。白人、黒人、黄色人種、そんな3種類では到底 表しきれないくらい様々な肌の色、髪の色、目の色の人がいました。日本では考えられな いくらい多種多様な人がいることを実感しました。それでもその時の私は、あくまで想像 できないくらいの民族、人種がいるのだなと思っていた程度でした。それだけ様々な人が いるということが、いかに大変なことなのか気づいていませんでした。

プログラムが始まってすぐに、私たちにはある問いが投げかけられました。 「なぜ看護師 が文化を学ぶのでしょうか」という問いでした。この問いはプログラム中に複数回投げか けられました。私は看護師が文化を学ぶ必要があるのは、看護の目標に患者さんのニーズ を満たすということがあり、患者さんのニーズを知るには患者さんの個別性に配慮するこ とが大切で、そのためには患者さんの持つ文化を知る必要があるからだと思っていました。

今でもそう思っています。プログラムを通して変化したのは、文化を学ぶことは必要とい う言葉では表せないくらい、看護師にとって必須のことであり、看護を行う基礎に相当す るのではないかと考えるようになったことです。

土日を挟んだオーストラリア滞在

5

日目。私たちはモナッシュ大学看護師助産師課程

1

年生の文化を学ぶ授業を見学し、その後さらに日本赤十字看護大学 の学生メンバーのみで

文化についての講義を受けました。そのなかで、文化が異なると具体的にどんなことが異

なるのか、何が問題になってくるのか知ることができました。たとえば挨拶は、私たち日

本人にとってはお辞儀が一般的です。しかし異なる国、異なる文化では握手することやハ

グをすることが一般的な挨拶ということになります。私にとって初対面でこれが普通の挨

拶だからと言われても、ハグをされるのは受け入れられません。逆にお辞儀の習慣がない

人たちからすると、お辞儀をする私を見て、どうして頭を下げるのだろうか、これは何の

意味があるのだろうかと不安や疑問を抱かせてしまうでしょう。たとえば風邪を引いたり

して体調を崩している時、私はお粥やうどんを食べます。疲れたり湯冷めしたりしてしま

うので、入浴は控えます。しかしモナッシュ大学のキャンパス内にいた学生に質問をする

と、チキンスープ、紅茶、フルーツなどを食べると答えてくれました。 日本のお粥の写真

を見て、気持ち悪いと感じる人もいるそうです。またオーストラリアでは風邪などで発熱

がある場合、熱冷ましのためにか、温かくない温度のお風呂に入る対処法があるそうです。

(32)

30

寒気を感じて、むしろ熱が上がってしまうのではないかと私は不安を感じる方法です。挨 拶一つにとっても違いがあって、負の感情を抱く可能性があるのに、風邪のときの対処が 違うとどれだけ不快な感情を抱くのでしょうか。ただでさえ体調が良くなくて、気分が悪 いのに、慣れていないことをされたり、よくわからないことをされたりすれば、不機嫌に ならずにはいられないでしょう。病は気からというように、不機嫌になってさらに調子が 悪くなってしまうかもしれません。このことを知って、文化が違うということは、とても 大きな問題発生の可能性を孕んでいることに私は気がつきました。

文化が異なることの大変さ、難しさに気づいた私は、オーストラリアに来て感じた、人々 の多様性を思い出しました。そして恐怖のようなものを感じました。文化が異なれば問題 が起こるなら、こんなにたくさんの異なる文化の中で問題を回避することは不可能なので はないかと思いました。異なる文化に対する知識や理解を持つことで問題を回避しようと するなら、学ぶべきことが膨大すぎると思いました。しかしプログラムが進むにつれて、

確かに全てを学び、知った状態になるのは不可能だけれども、異なる文化があることを知 っていること、異なる文化を持つ人と関わるにはその人の文化を知っていく努力をすべき こと、問題は自分の文化との違いから発生しやすいので自分自身の文化について知ってい る必要があることを理解し、実践していけば、全部を知らなくても大きな問題の発生は防 ぐことができるとわかりました。風邪などのときにただお粥を出すのではなく、 「私は調子 が悪いときにお粥を食べるけれど、あなたは何を食べたいですか」と尋ね、その人にあっ た食事を知り、提供できるように配慮していけば、文化の違いによる衝突を回避していく ことができると思います。全てを知るのは不可能ですが、せめて自分のことはき ちんと知 っておいて、自分との違いを感じたら、そこから新たに学んでいけばいいのではないかと 考えています。

看護の場は、患者さんをはじめとする何かしらの問題を抱えた人を対象とする場です。

すでに問題を抱えている人に、文化が異なることで新たな問題を抱えさせてしまうのは、

看護師として避けたいことです。そのためには異なる文化に対する理解をもつこと、文化

を学んでいること、知らなければ学んでいくことが必要です。人体・疾病に関する知識や

看護技術だけでなく、文化についての知識や違いに対する理解を持って、看護にあたるこ

とが大切だと感じています。私はまだ学生で、国家試験にむけて覚えなければいけないこ

とが多く、国家試験には出題されない様々な文化について知っていく時間をどれだけ取れ

るかわかりません。けれどもこの演習を終えて、様々な文化を学んでいくことがとても大

切だと感じています。異なる文化を持つ人にであったら、文化の違いを感じたら、そのた

びに少しずつ学び、文化に対する知識を増やしていきたいと思っています。

(33)

31

文化と看護

214B122 宮上晏奈

オーストラリアのビクトリア州にあるモナッシュ大学に行き、1週目にはオリエンテー ションや英語の授業、ヘルスケアシステムの授業などを受けた。オーストラリアの国土は 日本の約 22 倍であり、人口は約 5 分の 1、移民増加が自然増加を上回っており、特にイギ リス、ニュージーランド、中国が多い。また 20%の人々が遠隔地に住んでいるため、ヘリ コプターなどを使用し、医療が提供されている。健康問題として、肥満(大人の 63%、子 どもの 25%)、40~50 代や 85 歳以上に多くみられる自殺、喫煙、皮膚癌などがある。平均 在院日数は 5.7 日と日本より短い。また日本と同様に、高齢者の増加や医療技術の進歩に よる医療費の増加という問題を抱えていることが分かった。

2週目には、モナッシュ大学看護学部 1 年生の文化の授業に参加した。1年生でこの授 業を受けることで、多文化の人々を看護することを意識付けており、 自分自身の文化につ いて考え、理解を促していた。生徒はパソコンを使いながら授業を受け、教員の問いかけ に積極的に答えていた。グループディスカッションの時間が始まると、自分の意見を相手 にはっきり伝え、お互いの意見を聞きながら学びを深めている様子が見られた。

実技の筋肉注射の授業見学では、初めに教員が説明をし、生徒に質問を投げかけながら 進めていった。事前に教科書を読み、学習してきており、生徒からもいくつか質問が飛び 交っていた。根拠を捉えて学んでいく体制が整っていたと思う。15 人ほどの生徒に対して 教員が1人と少人数であった。中臀筋への注射位置の特定方法が異なっており、日本では クラークの点で習っていたが、彼らはホッホシュテッターの部位で行っていた。実習室の 様子は日本とあまり変わらず、実践に近い状況で行えるような環境であった。生徒も多国 籍であり、多文化であることを感じた。

モナッシュの学生とのディスカッションを行い、

実習では、採血や出産介助などの技術を看護師の 見守りのもと行うことができ、学生の時から実践

的な技術を経験していることを知った。実習中に自分がやりたい看護を考え、勉強して望 んでいた。実習に対して、学ぶことが沢山あり楽しいと感じている様子が見られた。日本 と異なり、生徒の年齢も幅広く、子どもを育てながら学んでいる方や他大学で社会・犯罪 学を学んでから看護の道に進んだ方など様々であった。日々の自宅での勉強時間は4~6 時間であり、授業ごとに宿題や論文の作成などがあり、学びを深められる授業構成である と思った。

難民の人々に対して、医療・看護・福祉サービスを無料で提供している モナッシュヘル

スコミュニティーセンターを訪問した。難民の人々は、戦争の中を逃げ続け、長時間かけ

てやっとの思いでオーストラリアにたどり着く。看護師は、難民の人々の過酷な生活を聞

き、迫害によって受けた傷を目にする。そのため対応は 1 日3人まで、1人に対して 90

分間と定めている。また看護師自身のメンタルを保つために、ランチは皆で食べ、仕事に

関係のない話をして笑い合うことをしていた。外部の精神分析医に依頼し、話を聞 いても

らうこともでき、またペットと触れ合ったり、寝たり、自分で何かしらの対処法を持って

(34)

32

いることが大切である。あらかじめ難民の人々の生活について勉強し知識をつけておくこ とで準備をしていた。

日本と比べると難民の保護体制は整っており、人々の関心は高い。難民の人々を支えよ うと考える人もいるが、一方で国から出される資金を高齢者問題など別のことに当ててほ しいと考える人もいるという。様々な意見がある中で、このセンターでは DVD などを制作 し、難民の人々がどのように貢献しているかを伝え、理解を促す活動をしていた。ボラン ティアとしてセンターで働いている方や、スタッフや看護師の資格を取り、自分の経験を 生かして難民の人々を支えたいという思いで働いている方もいる。苦難の中、生き抜いて きた難民の人々の力を感じ、この力に目を向けることが大切ではないかと思った。

フランクストン病院見学では、医療者が No Lift Policy という考え方を持っているこ とを学んだ。医療者の腰痛予防や患者さんの安全・安楽を目的としたものであり、ビクト リア州から始まった考え方である。車いすやベッドを移動させるときには電動の機械や、

移乗の際にはリフトを活用していた。また患者さんの残存機能を上手く使うことも意識さ れていた。肥満の患者さんも多いため、車いすの幅が大きく設計されていた。日本では、

移動・移乗の際は看護師の力だけで行われている。今後、海外からこのような患者さんを ケアする時には、より一層ボディメカニクスを意識し、器具や残存機能を上手く使 いなが ら行っていく必要があると考える。

正看護師になるには、大学3年コースを修了する必要がある。看護師 1 年目では内科、

外科、特別科(小児科、救急、緩和ケアなど)を 1 年間かけて回ることで、自分の専門性 を見極めることができ、2 年目から希望した科に勤務となる。特に救急や緩和ケアが人気 であるようだった。

看護師も多様な文化を持っており、例えばインドなどの 文化背景を持つ看護師は、気づ くことがあっても医師の判断に異議を唱えることをするという考えを持っていないため、

事前に看護師としての仕事の範囲をきちんと説明をして おかなければならない。このよう に、様々な文化をもっているからこその課題もあると感じた。

病院内に どの宗教 を持 つ人でもお 祈りが でき る部屋があ り、

患者さんのもつ信仰も様々であることが分かる。例えばイスラ ム教では、1 日5回のお祈りをし、ラマダンという断食する時 期がある。しかし治療のためには、食事を取り、薬を飲むとい

うことが必要である。日が沈んでいる間は、食べ物を口にすることができるため、薬の時 間をずらすなど、患者さんの持つ信仰を尊重しながらどのように医療を提供するかという ことを考えながら、関わっていくことが大切である。

また、文化は食事に大きな影響を与えていると思う。日本では病気の時、おかゆを一般 的に食べる文化があるが、オーストラリアではチキンスープが一般的である。日本の病院 食は、彼らの口には合わないだろう。体が弱っている時は、食事や言語など自分の文化の ニードが高まってくる。これらのニードにどのように対応していけばいいのか考えていく ことが必要である。

この研修に参加する前、文化とはという問いに対して、宗教、人種、国籍、言語、生活 習慣、家族や環境から受け継がれるもの、と表面上に見えるものしか思い浮かばなかった。

しかし研修を受けていくうちに、文化の概念が広がった。男性の文化、女性の文化、医療

参照

関連したドキュメント

文字を読むことに慣れていない小学校低学年 の学習者にとって,文字情報のみから物語世界

健学科の基礎を築いた。医療短大部の4年制 大学への昇格は文部省の方針により,医学部

J-STAGE は、日本の学協会が発行する論文集やジャー ナルなどの国内外への情報発信のサポートを目的とした 事業で、平成

全国の緩和ケア病棟は200施設4000床に届こうとしており, がん診療連携拠点病院をはじめ多くの病院での

向上を図ることが出来ました。看護職員養成奨学金制度の利用者は、26 年度 2 名、27 年度 2 名、28 年 度は

向上を図ることが出来ました。看護職員養成奨学金制度の利用者は、27 年度 2 名、28 年度 1 名、29 年

平成 28 年度については、介助の必要な入居者 3 名が亡くなりました。三人について

平成 28 年 3 月 31 日現在のご利用者は 28 名となり、新規 2 名と転居による廃 止が 1 件ありました。年間を通し、 20 名定員で 1